JP3736369B2 - 光ディスク記録レーザパワー決定方法および光ディスク記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD−R(Compact Disc-Recordable)やCD−RW(Compact Disc-ReWritable)などの光ディスクに情報を記録する際に良好な記録が行える記録レーザパワー値を決定する光ディスク記録レーザパワー決定方法および光ディスク記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、CD−RやDVD−R(Digital Versatile Disc-Recordable)等の光ディスクに対する記録方法として、標準の線速度(1倍速)よりも高い線速度(例えば、2倍速、4倍速、……等)で記録する高速記録が行われている。
【0003】
従来は、上記のような記録速度倍率に応じて記録レーザパワーや照射時間、照射開始タイミング等を調整するいわゆるストラテジーの変更により、各倍速の記録速度において読取エラーの少ない記録を行うようにしていた。
【0004】
記録速度倍率に応じて記録レーザパワーを最適に制御する手法として、本番の記録に先立ち、光ディスクにおける所定の領域に、複数の記録レーザパワー値でテスト記録を行い、そのテスト記録領域の再生結果から最適な記録を行える記録レーザパワー値を求めるOPC(Optimum Power Control:記録レーザ光の最適記録パワー調整)を実施する方法が提案されている。
【0005】
従来のOPCでは、テスト記録された領域の再生信号から、記録レーザパワー値とβ値との関係を示す記録レーザパワー値−β特性を求め、当該記録レーザパワー値−β特性を参照し、予め設定されている最適なβ値に対応する記録レーザパワー値を最適な記録レーザパワー値として採用している。なお、β値は再生信号品位に関するパラメータであり、光ピックアップの戻り光受光信号であるEFM(Eight to Fourteen Modulation)信号波形のピークレベル(符号は+)をa、ボトムレベル(符号は−)をbとすると、(a+b)/(a−b)で求まる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のOPCでは、予め設定された最適なβ値に対応する記録レーザパワー値を決定するようにしている、すなわちβ値のみを考慮して記録レーザパワー値を決定している。しかしながら、光ディスクの製品による特性が異なっている場合などには、単純にβ値のみを考慮して決定した記録レーザパワー値で記録を行うと、記録状態の品位が悪化してしまうこともある。例えば、通常ほぼ線形となる記録レーザパワー値とβ値との対応関係が、光ディスクのひずみや色素むら等に起因し、図33に示すような対応関係となる場合がある。同図に示すように、この光ディスクは、β値と記録レーザパワー値との対応関係が一部分(図示の例ではβ値が10近傍、記録レーザパワー値が16mW近傍)を除いてほぼ線形の特性を有している。このような特性を有する光ディスクに対して記録を行う際に、β値が特異に変化するβ値特異点BTに対応する記録レーザパワー値(例えば、16mW)で当該特性を有する光ディスクに記録を行うと、良好な記録状態品位が得られない場合がある。
【0007】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、記録する光ディスクの製品による個体差等に関わらず、記録エラーの発生を低減することが可能な記録レーザパワー値を求める光ディスク記録レーザパワー決定方法、および光ディスク記録装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る光ディスク記録レーザパワー決定方法は、光ディスクの本番の記録に先立ち、当該光ディスクに対してテスト記録を行い、前記光ディスクにおける前記テスト記録された領域の再生信号を取得し、前記テスト記録領域の再生信号から、記録レーザパワー値と所定のβ値との関係を示す記録パワー−β値特性を導出し、該記録パワー−β値特性から記録パワーを決定する光ディスク装置における光ディスク記録レーザパワー決定方法であって、前記記録パワー−β値特性から所定の単位記録レーザパワー値あたりのβ値の変化量と、記録レーザパワー値との関係を示す記録パワー−Δβ記録特性を求める記録パワー−Δβ特性導出ステップと、予め記憶されている良好な記録を行うための前記所定の単位記録レーザパワー値あたりのβ値の変化量が取りうる値を示すβ変化量好適値情報と、前記記録パワー−Δβ記録特性とに基づいて、記録レーザパワー値の取り得る範囲である記録パワー範囲を決定する記録パワー範囲決定ステップと、前記記録パワー−β値特性と前記記録パワー範囲とから記録レーザパワー値を決定する記録パワー決定ステップとを具備することを特徴とする。
【0009】
この方法によれば、テスト記録された領域の再生信号から、記録レーザパワー値とβ値の変化量であるΔβ値との関係を求め、当該Δβ値を考慮して記録レーザパワー値を決定するようにしている。したがって、ディスクの歪みや色素むら等といった製品の個体差等によって記録レーザパワー値に対してβ値が特異に変化する、いわゆるβ特異点を有する特性の光ディスクもあるが、このような特性を有する光ディスクに対しても良好な記録を行える記録レーザパワー値を決定することができる。
【0014】
また、本発明に係る光ディスク記録装置は、光ディスク上にレーザ光を照射して情報を記録する光ディスク記録装置であって、光ディスクの本番の記録に先立ち、当該光ディスクに対してテスト記録を行うテスト記録手段と、前記光ディスクにおける前記テスト記録された領域の再生信号を取得する再生手段と、前記テスト記録領域の再生信号から、記録レーザパワー値と所定のβ値との関係を示す記録レーザーパワー−β値特性を導出する記録レーザパワー−β値特性導出手段と、前記記録レーザパワー−β値特性から、所定の単位記録レーザパワー値あたりのβ値の変化量と、記録レーザパワー値との関係を示す記録パワー−Δβ記録特性を求める記録パワー−Δβ特性導出手段と、良好な記録を行うための前記所定の単位記録レーザパワー値あたりのβ値の変化量が取りうる値を示すβ変化量好適値情報を記憶するβ好適値情報記憶手段と、前記β好適値情報記憶手段に記憶されているβ変化量好適値情報と、前記記録パワー−Δβ記録特性とに基づいて、記録レーザパワー値の取り得る範囲である記録パワー範囲を決定する記録パワー範囲決定手段と、前記記録レーザパワー−β値特性と前記記録パワー範囲とから、前記光ディスクに照射するレーザ光の記録レーザパワー値を決定する記録パワー決定手段とを具備することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
A.第1実施形態
A−1.構成
まず、図1は本発明の第1実施形態に係る光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、この光ディスク記録再生装置は、光ピックアップ10と、スピンドルモータ11と、RFアンプ12と、サーボ回路13と、アドレス検出回路14と、デコーダ15と、制御部16と、エンコーダ17と、ストラテジ回路18と、レーザドライバ19と、レーザパワー制御回路20と、周波数発生器21と、エンベロープ検出回路22と、C1エラー検出回路23と、β検出回路24とを備えている。
【0018】
スピンドルモータ11は、データを記録する対象となる光ディスク(ここでは、CD−Rとする)Dを回転駆動するモータである。光ピックアップ10は、レーザダイオード、レンズやミラー等の光学系、および戻り光受光素子を有しており、記録および再生時にはレーザ光を光ディスクDに対して照射し、光ディスクDからの戻り光を受光して受光信号であるEFM変調されたRF信号をRFアンプ12に出力する。また、光ピックアップ10はモニタダイオードを有しており、光ディスクDの戻り光によってモニタダイオードに電流が生じ、当該電流がレーザパワー制御回路20に供給されるようになっている。
【0019】
RFアンプ12は光ピックアップ10から供給されたEFM変調されたRF信号を増幅し、増幅後のRF信号をサーボ回路13、アドレス検出回路14、エンベロープ検出回路22、β検出回路24およびデコーダ15にRF信号を出力する。デコーダ15は、再生時にはRFアンプ12から供給されるEFM変調されたRF信号をEFM復調して再生データを生成する。
【0020】
一方、記録が行われる時には、デコーダ15は、本番の記録に先立ち行われるテスト記録によって記録された領域を再生する際にRFアンプ12から供給されたRF信号をEFM復調し、復調した信号に基づいてC1エラー検出回路23がC1エラーを検出し、制御部16に出力する。C1エラー検出回路23は、EFM復調された信号に対してCIRC(Cross Interleaved Read Solomon Code)と呼ばれる誤り訂正符号を用いたエラー訂正を行い、1サブコードフレーム(98EFMフレーム)の中で1回目のエラー訂正ができないフレームの個数、すなわちC1エラーの回数を検出するのである。
【0021】
本実施形態に係る光ディスク記録再生装置では、上述したように記録を行う際に、当該本番の記録に先立ち、ユーザによって設定された記録速度で光ディスクDの内周側の所定の領域(図2参照)にテスト記録を行い、当該テスト記録した領域の再生結果に基づいて、当該光ディスクDに対して良好な記録を行える記録速度を求めるように構成されている。この光ディスク記録再生装置における1回のテスト記録では、記録レーザパワー値を15段階に変化させて行い、1つの記録レーザパワー値につき1サブコードフレーム分のEFM信号を記録し、合計15フレーム分のEFM信号が記録されるようになっている。
【0022】
ここで、図2を参照しながら光ディスクD(CD−R)のテスト記録を行う領域について説明する。光ディスクDの直径46〜50mmの区間がリードイン領域114として用意され、その外周側にデータを記録するプログラム領域118および残余領域120が用意されている。一方、リードイン領域114よりも内周側には、内周側PCA(Power Calibration Area)領域112が用意されている。内周側PCA領域112には、テスト領域112aと、カウント領域112bとが用意されており、このテスト領域112aに、上述した記録処理の本番に先立つテスト記録が行われる。ここで、テスト領域112aとしてはテスト記録を多数回行える領域が用意されており、カウント領域112bには、テスト記録終了時にテスト領域112aのどの部分までに記録が終了しているかを示すEFM信号が記録される。したがって、次にこの光ディスクDに対してテスト記録を行う際には、当該カウント領域112bのEFM信号を読み取ることによりテスト領域112aのどの位置からテスト記録を行えばよいかが分かるようになっている。本実施形態に係る光ディスク記録再生装置では、本番の記録を行う前に上述したテスト領域112aにテスト記録を行っているのである。
【0023】
図1に戻り、アドレス検出回路14は、RFアンプ12から供給されたEFM信号からウォブル信号成分を抽出し、このウォブル信号成分に含まれる各位置の時間情報(アドレス情報)、およびディスクを識別する識別情報(ディスクID)やディスクの色素等のディスクの種類を示す情報を復号し、制御部16に出力する。
【0024】
β検出回路24は、上述したテスト記録領域を再生している際にRFアンプ12から供給されるEFM変調されたRF信号から再生信号品位に関するパラメータとしてβ(アシンメトリ)値を算出し、算出結果を制御部16に出力する。なお、β値は、EFM変調された信号波形のピークレベル(符号は+)をa、ボトムレベル(符号は−)をbとすると、(a+b)/(a−b)で求まる。
【0025】
エンベロープ検出回路22は、上述したテスト記録を行う前に、光ディスクDの所定のテスト領域のどの部分からテスト記録を開始するかを検出するために、上述した光ディスクDのカウント領域112bのEFM信号のエンベロープを検出する。
【0026】
サーボ回路13は、スピンドルモータ11の回転制御および光ピックアップ10のフォーカス制御、トラッキング制御、送り制御を行う。本実施形態に係る光ディスク記録再生装置では、ユーザによって設定された記録線速度で光ディスクDを駆動する方式(CLV:Constant Linear Velocity)で記録するようになっており、サーボ回路13は、制御部16から供給される設定速度を示す制御信号に応じて、設定された線速度でスピンドルモータ11を駆動するCLV制御を行う。ここで、サーボ回路13によるCLV制御では、RFアンプ12から供給されたEFM変調された信号のウォブル信号が設定された線速度倍率になるようにスピンドルモータ11が制御される。
【0027】
エンコーダ17は、供給される記録データをEFM変調し、ストラテジ回路18に出力する。ストラテジ回路18は、エンコーダ17から供給されたEFM信号に対して時間軸補正処理等を行い、レーザドライバ19に出力する。レーザドライバ19は、ストラテジ回路18から供給される記録データに応じて変調された信号と、レーザパワー制御回路20の制御にしたがって光ピックアップ10のレーザダイオードを駆動する。
【0028】
レーザパワー制御回路20は、光ピックアップ10のレーザダイオードから照射されるレーザパワーを制御するものである。具体的には、レーザパワー制御回路20は、光ピックアップ10のモニタダイオードから供給される電流値と、制御部16から供給される最適なレーザパワーの目標値を示す情報とに基づいて、当該最適なレーザパワーのレーザ光が光ピックアップ10から照射されるようにレーザドライバ19を制御する。
【0029】
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等から構成されており、ROMに格納されたプログラムにしたがって当該光ディスク記録再生装置の装置各部を制御する。
【0030】
まず、制御部16は、上述したように本番の記録に先立ち、当該光ディスク記録再生装置にセットされた光ディスクDの所定の領域に対し、上述したようなテスト記録を行うように装置各部を制御する。さらに、制御部16は、上述したテスト記録された領域を再生している際に得られる信号からβ検出回路24によって検出されたβ値およびC1エラー検出回路23によって検出されたC1エラーの検出回数のカウント値(以下、C1エラー値という)等に基づいて、ユーザによって設定された記録速度で光ディスクDに対して記録を行う際の最適な記録レーザパワー値を決定し、本番の記録時には決定した最適なレーザパワー値のレーザ光が光ピックアップ10から照射されるようにレーザパワー制御回路20を制御する。このように最適な記録レーザパワー値を求める処理を行う際の制御部16の機能構成を図3に示す。
【0031】
同図に示すように、制御部16は、C1エラー好適値情報記憶部200と、β好適値情報記憶部201と、レーザパワー値特定部202と、レーザパワー範囲特定部203と、最適レーザパワー値決定部204とを有している。
【0032】
レーザパワー値特定部202は、上述した本番の記録に先立つOPCにより得られた結果(複数の記録レーザパワー値と各レーザパワー値に対応するβ値)から、記録レーザパワー値とβ値との対応関係を示す記録パワー−β特性を求める。レーザパワー値特定部202は、この記録パワー−β特性と、β好適値情報記憶部201に記憶されているβ好適値情報と、アドレス検出回路14から供給されるディスク種類情報とに基づいて、記録レーザパワー値を特定する。図4に示すように、β好適値情報記憶部201には、光ディスクDの種類(製造メーカや色素等)毎に、最適な記録を行うためのβ値を示すβ好適値情報が格納されており、図示の例では、Aという種類のディスクに対してはβ値=「0」がβ好適値情報として格納されている。ここで、β好適値情報記憶部201に記憶される情報は予め実験等により各ディスクの種類毎に求められた値である。なお、β好適値情報記憶部201には、ディスクの種類毎だけではなく、記録速度(1倍速、4倍速、8倍速……)毎に好適なβ値を格納するようにしてもよい。
【0033】
例えば、図5に示すようなOPC結果(15種類の記録レーザパワー値に対応するβ値とC1エラー値)が得られた場合には、レーザパワー値特定部202は、このOPC結果の記録レーザパワー値とβ値とから、図6に示すような記録レーザパワー値とβ値との対応関係を示すパワー−β特性を求める。また、レーザパワー値特定部202は、β好適値情報記憶部201に記憶されている多数のディスク種類に対応したβ好適値情報の中から、アドレス検出回路14から供給されるディスクの種類情報に対応したβ好適値情報を取得する。なお、β好適値情報記憶部201に記録速度(1倍速、4倍速、8倍速……)毎に好適なβ値が格納されている場合には、設定された記録速度に対応するβ好適値情報を取得すればよい。そして、レーザパワー値特定部202は、OPC結果に基づいて求めたパワー−β特性(図6参照)を参照し、取得したβ好適値情報に示されるβ値に対応する記録レーザパワー値Ptを特定する。
【0034】
レーザパワー範囲特定部203は、上述した本番の記録に先立つOPCにより得られた結果(複数の記録レーザパワー値と各レーザパワー値に対応するC1エラー値)から、記録レーザパワー値とC1エラー値との対応関係を示す記録パワー−C1エラー特性を求める。レーザパワー範囲特定部203は、この記録パワー−C1エラー特性と、C1エラー好適値情報記憶部200に記憶されているC1エラー好適値情報と、アドレス検出回路14から供給されるディスク種類情報とに基づいて、記録レーザパワーの取りうる上限値および下限値、すなわち記録レーザパワーの取り得る値の範囲を特定する。図7に示すように、C1エラー好適値情報記憶部200には、光ディスクDの種類(製造メーカや色素等)毎に、最適な記録を行うためのC1エラー値が取り得る範囲を示すC1エラー好適値情報が格納されており、図示の例では、Aという種類のディスクに対しては、C1エラー値=「0〜10」がC1エラー好適値情報として格納されている。ここで、C1エラー好適値情報記憶部200に記憶される情報は予め実験等により各ディスクの種類毎に求められた値である。なお、C1エラー好適値情報記憶部200には、ディスクの種類毎だけではなく、記録速度(1倍速、4倍速、8倍速……)毎に好適なC1エラー値の取り得る範囲を示す情報を格納するようにしてもよい。
【0035】
例えば、図5に示すOPC結果が得られた場合には、レーザパワー範囲特定部203は、このOPC結果の記録レーザパワー値とC1エラー値とから、図8に示すような記録レーザパワー値とC1エラー値との対応関係を示すパワー−C1エラー特性を求める。また、レーザパワー範囲特定部203は、C1エラー好適値情報記憶部200に記憶されている多数のディスク種類に対応したC1エラー好適値情報の中から、アドレス検出回路14から供給されるディスクの種類情報に対応したC1エラー好適値情報を取得する。なお、C1エラー好適値情報記憶部200に記録速度(1倍速、4倍速、8倍速……)毎に好適なC1エラー値の範囲が格納されている場合には、設定された記録速度に対応するC1エラー好適値情報を取得すればよい。そして、レーザパワー範囲特定部203は、OPC結果に基づいて求めたパワー−C1エラー特性(図8参照)を参照し、取得したC1エラー好適値情報に示されるC1エラー値の範囲内にC1エラー値を収めるための記録レーザパワーの上限値PJ(図示の例では、16mW)および下限値PK(図示の例では、13mW)を求めて記録レーザパワーの取り得る範囲Pm(13〜16mW)を特定する。
【0036】
最適レーザパワー値決定部204は、上述したようにレーザパワー値特定部202によって特定された記録レーザパワー値Ptと、レーザパワー範囲特定部203によって特定された記録レーザパワーの取り得る範囲Pmとに基づいて、最適な記録レーザパワー値を決定する。具体的には、最適レーザパワー値決定部204は、レーザパワー値特定部202によって特定された記録レーザパワー値Ptが、レーザパワー範囲特定部203によって特定された記録レーザパワー値が取り得る範囲Pm内にあるか否かを判別し、記録レーザパワー値Ptが範囲Pm内にあると判別した場合には、その記録レーザパワー値Ptを最適記録レーザパワー値として決定する。一方、記録レーザパワー値Ptが範囲Pm内にない場合には、再度OPCを行い、当該OPCの結果に基づいて上記と同様に最適記録レーザパワー値を決定するための処理を行うようにすればよい。また、記録レーザパワー値Ptが範囲Pm内にない場合の決定方法としては、記録レーザパワー値Ptと、上限値PJもしくは下限値PK(記録レーザパワー値Ptに近い方の値)との平均値を最適記録レーザパワー値として決定すれば、β値だけではなくC1エラー値を考慮して最適記録レーザパワー値を決定することができる。
【0037】
制御部16は、上述したようにOPC結果から求めた最適記録レーザパワー値を示す制御信号を図1に示すレーザパワー制御回路20に供給し、レーザパワー制御回路20は、光ピックアップ10から光ディスクDに対して照射される記録レーザ光のパワー値が、この最適記録レーザパワー値と一致するようにレーザドライバ19を制御する。
【0038】
A−2.動作
以上説明したのが本発明の第1実施形態に係る光ディスク記録再生装置の構成であり、以下上記構成の光ディスク記録再生装置による記録時の動作について、図9に示す制御部16がROMに記憶されたプログラムにしたがって実行する処理のフローチャートを参照しながら説明する。
【0039】
まず、ユーザによって当該光ディスク記録再生装置に光ディスクDがセットされ、ある記録速度での記録開始が指示されると、制御部16は、OPCを実行するためにセットされた光ディスクDのテスト領域112a(図2参照)にテスト記録を行うために装置各部を制御する(ステップSa1)。具体的にはエンコーダ17にテスト記録用の信号を送出するとともに、レーザパワー制御回路20を制御して記録レーザパワー値を15段階に変化させる。このように装置各部を制御することにより、1つの記録レーザパワー値につき1サブコードフレーム分のEFM信号を記録し、合計15フレーム分のEFM信号を記録するテスト記録を実行させる。
【0040】
テスト記録を実行するように装置各部を制御すると、制御部16はテスト記録した領域の再生信号から取得されるOPC結果(図5参照)に基づいて、上述したように最適な記録レーザパワー値を決定する(ステップSa2)。この後、制御部16は、ユーザに設定された記録速度、および上記のように決定した最適なレーザパワー値で記録が行われるようにレーザパワー制御回路20やサーボ回路13等を制御し、光ディスクDに対する記録処理を実行する(ステップSa3)。
【0041】
本実施形態では、本番の記録に先立ち、テスト記録を行い、当該テスト記録の再生信号から得られる記録状態の品位を示すβ値およびC1エラー値に基づいて、最適な記録レーザパワー値を決定し、決定した記録レーザパワー値で記録を行うことができる。すなわち、従来のOPCでは、β値のみを考慮して最適な記録レーザパワー値を決定していたが、本実施形態によれば、β値に加え、C1エラー値を考慮して最適な記録レーザパー値を決定することができる。したがって、β値のみを考慮したパワー決定方法と比較し、光ディスクDの製品の個体差(例えば、反り、歪み、色素むら等)等に起因して記録品位が悪化してしまうことを低減できる。例えば、β値が特異に変化するβ値特異点を有する特性の光ディスク(図32参照)に対し、β特異点に対応する記録レーザパワー値で記録を行うと、良好な記録状態品位が得られない場合があるが、本実施形態では、β値だけではなく、他の記録品位に関するパラメータを考慮して最適記録レーザパワー値を決定しているので、β特異点に起因する記録品位の悪化を抑制することができる。
【0042】
A−3.変形例
なお、上述した第1実施形態においては、以下に例示するような種々の変形が可能である。
【0043】
A−3−1.変形例1
上述した第1実施形態では、テスト記録した領域の再生信号から複数の記録レーザパワー値に対応するβ値およびC1エラー値を測定し、これらのパラメータを用いて最適な記録レーザパワー値を決定するようにしていたが、上記テスト記録領域の再生信号から記録状態の品位に関する他の種類のパラメータを取得し、当該取得したパラメータを用いて最適な記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。
【0044】
例えば、図10に示すように、上記第1実施形態におけるC1エラー検出回路23に代えて、フレーム同期信号検出回路140aおよびカウンタ回路140bを設けるようにし、β値に加え、フレーム同期信号検出回路140aおよびカウンタ回路140bが検出したフレーム同期信号検出回数を用いて最適な記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。ここで、フレーム同期信号検出回路140aおよびカウンタ回路140bは、上述した第1実施形態と同様、テスト記録した領域の再生RF信号をEFM復調し、得られた信号からEFMフレーム同期信号を検出し、検出した回数をカウントし、制御部16に出力する。
【0045】
C1エラー値に代えてフレーム同期信号の検出回数を用いる場合、すなわちβ値とフレーム同期信号の検出回数を用いて最適記録レーザパワー値を決定する場合には、まずフレーム同期信号検出140aおよびカウンタ回路140bから供給されるフレーム同期信号の検出回数とβ検出回路24から供給されるβ値とから、上記第1実施形態と同様に記録レーザパワー値とβ値との対応関係を示す記録パワー−β特性(図6参照)を求めるとともに、図11に示すような記録レーザパワー値とフレーム同期信号検出回数との対応関係を示す記録パワー−フレーム同期信号検出回数特性を求める。
【0046】
そして、上述した第1実施形態と同様に予め記憶されているβ好適値情報に示されるβ値に対応する記録レーザパワー値Pt(図6参照)を特定するとともに、図11に示す記録パワー−フレーム同期信号検出回数特性を参照し、予め記憶されているフレーム同期信号検出回数好適値情報に示される範囲(図示の例では、フレーム同期信号検出回数が90以上)内に収めるための記録レーザパワーの上限値SPJ(図示の例では、16.5mW)および下限値SPK(図示の例では、12.5mW)を求めて記録レーザパワーの取り得る範囲SPmを特定する。
【0047】
このようにβ値から記録レーザパワー値Ptを特定し、フレーム同期信号検出回数から記録レーザパワー値が取り得る範囲SPmを特定し、上述した第1実施形態と同様に、記録レーザパワー値Ptが範囲SPm内にある場合には、記録レーザパワー値Ptを最適記録レーザパワー値として決定する。一方、記録レーザパワー値Ptが範囲SPm内にない場合には、再度OPCを行い、当該OPCの結果に基づいて上記と同様に最適記録レーザパワー値を決定するための処理を行うようにすればよい。また、記録レーザパワー値Ptが範囲SPm内にない場合の決定方法としては、記録レーザパワー値Ptと、上限値SPJもしくは下限値SPK(記録レーザパワー値Ptに近い方の値)との平均値を最適記録レーザパワー値として決定すれば、β値だけではなくフレーム同期信号の検出回数を考慮して最適記録レーザパワー値を決定することができる。
【0048】
また、図12に示すように、C1エラー検出回路23に代えて、ジッター検出回路160を設けるようにし、C1エラー値に代えてジッター検出回路160が検出したジッター値を用いて最適記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。ここで、ジッター検出回路160は、イコライザと、スライサと、PLL(phase-locked loop)回路と、ジッター測定器とを有している。RFアンプ12から供給されるRF信号はイコライザを通過し、イコライザを通過した信号がスライサで2値化される。そして、2値化されたRF信号はPLL回路およびジッター測定器の両者に供給される。PLL回路では、2値化されたRF信号からクロックが生成され、生成されたクロックがジッター測定器へ送られる。ジッター測定器は、このクロックと2値化されたRF信号とから、記録されたピットと基準長のずれの標準偏差であるジッターを測定する。
【0049】
C1エラー値に代えてジッター値を用いる場合、すなわちβ値とジッター値を用いて最適記録レーザパワー値を決定する場合には、まずジッター検出回路160から供給されるジッター値とβ検出回路24から供給されるβ値とから、上記第1実施形態と同様に記録レーザパワー値とβ値との対応関係を示す記録パワー−β特性(図6参照)を求めるとともに、図13に示すような記録レーザパワー値とジッター値との対応関係を示す記録パワー−ジッター特性を求める。
【0050】
そして、上述した第1実施形態と同様に予め記憶されているβ好適値情報に示されるβ値に対応する記録レーザパワー値Pt(図6参照)を特定するとともに、図13に示す記録パワー−ジッター特性を参照し、予め記憶されているジッター好適値情報に示される範囲(図示の例では、ジッター値が35以下)内に収めるための記録レーザパワーの上限値JPJ(図示の例では、16.9mW)および下限値JPK(図示の例では、12.1mW)を求めて記録レーザパワーの取り得る範囲JPmを特定する。
【0051】
このようにβ値から記録レーザパワー値Ptを特定し、ジッター値から記録レーザパワー値が取り得る範囲JPmを特定し、上述した第1実施形態と同様に、記録レーザパワー値Ptが範囲JPm内にある場合には、記録レーザパワー値Ptを最適記録レーザパワー値として決定する。一方、記録レーザパワー値Ptが範囲JPm内にない場合には、再度OPCを行い、当該OPCの結果に基づいて上記と同様に最適記録レーザパワー値を決定するための処理を行うようにすればよい。また、記録レーザパワー値Ptが範囲SPm内にない場合の決定方法としては、記録レーザパワー値Ptと、上限値JPJもしくは下限値JPK(記録レーザパワー値Ptに近い方の値)との平均値を最適記録レーザパワー値として決定すればよい。
【0052】
また、図14に示すように、C1エラー検出回路23に代えて、デビエーション(Deviation)検出回路180を設けるようにし、デビエーション検出回路180が検出したデビエーション値を用いて最適記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。ここで、デビエーション検出回路180は、上述したジッター検出回路160と同様のイコライザと、スライサと、PLL回路とを有しており、さらにジッター測定器に代えてPLL回路から供給されるクロックと、スライサから供給される2値のRF信号とからデビエーション(記録ピットと基準長のずれ)を検出するデビエーション測定器を有している。
【0053】
C1エラー値に代えてデビエーション値を用いる場合、すなわちβ値とデビエーション値を用いて最適記録レーザパワー値を決定する場合には、まずデビエーション検出回路180から供給されるデビエーション値とβ検出回路24から供給されるβ値とから、上記第1実施形態と同様に記録レーザパワー値とβ値との対応関係を示す記録パワー−β特性(図6参照)を求めるとともに、図15に示すような記録レーザパワー値とデビエーション値との対応関係を示す記録パワー−デビエーション特性を求める。
【0054】
そして、上述した第1実施形態と同様に予め記憶されているβ好適値情報に示されるβ値に対応する記録レーザパワー値Pt(図6参照)を特定するとともに、図15に示す記録パワー−デビエーション特性を参照し、予め記憶されているデビエーション好適値情報に示される範囲(図示の例では、デビエーション値が−20〜20)内に収めるための記録レーザパワーの上限値DPJ(図示の例では、14.5mW)および下限値DPK(図示の例では、12mW)を求めて記録レーザパワーの取り得る範囲DPmを特定する。
【0055】
このようにβ値から記録レーザパワー値Ptを特定し、ジッター値から記録レーザパワー値が取り得る範囲DPmを特定し、上述した第1実施形態と同様に、記録レーザパワー値Ptが範囲DPm内にある場合には、記録レーザパワー値Ptを最適記録レーザパワー値として決定する。一方、記録レーザパワー値Ptが範囲DPm内にない場合には、再度OPCを行い、当該OPCの結果に基づいて上記と同様に最適記録レーザパワー値を決定するための処理を行うようにすればよい。また、記録レーザパワー値Ptが範囲DPm内にない場合の決定方法としては、記録レーザパワー値Ptと、上限値DPJもしくは下限値DPK(記録レーザパワー値Ptに近い方の値)との平均値を最適記録レーザパワー値として決定すればよい。
【0056】
また、C1エラー値に代えて、テスト記録領域の再生時にRFアンプ12から供給されるRF信号の振幅、変調度、反射率といったパラメータを用いて最適記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。ここで、記録レーザパワー値とRF信号の振幅値との関係は、図16に示すように記録レーザパワー値の上昇に伴って振幅値が上昇し、ある程度上昇すると振幅値が飽和するといった特性となる。RF信号の振幅を用いて最適記録レーザパワー値を決定する場合には、テスト記録領域の再生する際のRFアンプ12から供給されるRF信号から上記のような記録パワー−振幅特性を求める。そして、求めた特性を参照し、予め記憶されているRF信号の振幅の好適値情報に示される範囲内に収めるための記録レーザパワーの上限値RPJおよび下限値RPKを求めて記録レーザパワー値の取り得る範囲RPmを特定する。そして、上述した第1実施形態と同様、当該範囲RPmとβ値から特定された記録レーザパワー値Ptとに基づいて最適レーザパワー値を決定すればよい。
【0057】
また、変調度と記録レーザパワー値との関係は、図17に示すように上記RF信号の振幅と類似した特性となる。変調度を用いて最適記録レーザパワー値を決定する場合には、テスト記録領域の再生する際のRFアンプ12から供給されるRF信号から上記のような記録パワー−変調度特性を求める。そして、求めた特性を参照し、予め記憶されている変調度の好適値情報に示される範囲内に収めるための記録レーザパワーの上限値HPJおよび下限値HPKを求めて記録レーザパワー値の取り得る範囲HPmを特定する。そして、上述した第1実施形態と同様、当該範囲HPmとβ値から特定された記録レーザパワー値Ptとに基づいて最適レーザパワー値を決定すればよい。なお、変調度は、RF信号の最大値をImaxとし、最小値をIminとした場合、変調度=(Imax−Imin)/Imaxで求めることができる。
【0058】
また、反射率と記録レーザパワー値との関係は、図18に示すように記録レーザパワー値が大きくなる程、反射率が低下するほぼ一次関数のような特性となる。反射率を用いて最適記録レーザパワー値を決定する場合には、テスト記録領域の再生する際のRFアンプ12から供給されるRF信号から上記のような記録パワー−反射率特性を求める。そして、求めた特性を参照し、予め記憶されている反射率の好適値情報に示される範囲内に収めるための記録レーザパワーの上限値HSPJおよび下限値HSPKを求めて記録レーザパワー値の取り得る範囲HSPmを特定する。そして、上述した第1実施形態と同様、当該範囲HSPmとβ値から特定された記録レーザパワー値Ptとに基づいて最適レーザパワー値を決定すればよい。なお、反射率は、RFアンプ12から供給されるRF信号をローパスフィルタを通して平均化することにより求めることができる。
【0059】
A−3−2.変形例2
また、上述した第1実施形態および変形例においては、テスト記録の結果により得られたβ値から1点の記録レーザパワー値を特定し、他のパラメータ(C1エラー値、フレーム同期信号の検出回数、ジッター値、デビエーション値、RF信号の振幅、変調度、反射率)から記録レーザパワー値の取り得る範囲を求めるようにしていたが、他のパラメータを用いて1点の記録レーザパワー値を特定し、β値を用いて記録レーザパワーの取り得る範囲を特定するようにしてもよい。
【0060】
また、β値を用いずに、上述したC1エラー値、フレーム同期信号の検出回数、ジッター値、デビエーション値、RF信号の振幅、変調度、および反射率といった記録状態の品位に関するパラメータの2つ以上を用い、最適記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。例えば、C1エラー値を用いて1点の記録レーザパワー値を特定するとともにし、フレーム同期信号の検出回数を用いて記録レーザパワー値が取り得る範囲を特定し、これらの特定された記録レーザパワー値および範囲に基づいて最適記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。
【0061】
また、上述した第1実施形態では、1つのあるパラメータ(第1実施形態ではβ値)から1点の記録レーザパワー値を特定し、他のパラメータ(第1実施形態ではC1エラー値)から記録レーザパワー値の取り得る範囲を特定し、あるパラメータから特定した一点の記録レーザパワー値が他のパラメータから特定した範囲内にあれば、一点の記録レーザパワー値を最適レーザパワー値として決定するようにしていたが、これ以外の手法で最適記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。例えば、β値から特定した1点の記録レーザパワー値と、C1エラー値から特定した1点の記録レーザパワー値との平均値を最適記録レーザパワー値として決定するようにしてもよい。
【0062】
また、上述した第1実施形態では、β値とC1エラー値といった2つの記録状態の品位に関するパラメータを用いて最適記録レーザパワー値を求めるようにしていたが、上述した様々なパラメータ(C1エラー値、フレーム同期信号の検出回数、ジッター値、デビエーション値、RF信号の振幅、変調度、反射率)のうち、3つ以上のパラメータを用いて最適記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。例えば、β値、C1エラー値およびフレーム同期信号の検出回数値といった3つのパラメータを用いて最適記録レーザパワー値を求める場合には、上述した第1実施形態と同様に、記録パワー−β特性(図6参照)から記録レーザパワー値Ptを特定すると共に、記録パワー−C1エラー特性および記録パワー−フレーム同期信号検出回数特性から記録レーザパワー値の取り得る範囲を求めるようにすればよい。例えば、図19に示すように、記録パワー−C1エラー特性から記録レーザパワー値が取り得る範囲Pmが特定され、記録パワー−フレーム同期信号検出回数から記録レーザパワー値が取り得る範囲SPmが特定された場合には、範囲Pmと範囲SPmとが重なる部分の範囲KPm(図示の例では、範囲KPm=範囲Pm)と、上記記録レーザパワー値Ptとに基づいて最適記録レーザパワー値を特定するようにすればよい。
【0063】
B.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態に係る光ディスク記録再生装置について図20および図21を参照しながら説明する。図20に示すように、第2実施形態に係る光ディスク記録再生装置は、上述した第1実施形態におけるβ検出回路24を有していない点で上記第1実施形態に係る光ディスク記録再生装置と相違している。C1エラー検出回路23は、上記第1実施形態と同様に行われたテスト記録領域の再生時にRFアンプ12から供給されるRF信号からC1エラーを測定し、その測定結果であるC1エラー値を制御部16に出力する。
【0064】
第2実施形態における制御部16は、最適記録レーザパワー値の決定方法が上記第1実施形態における制御部16と相違しており、第2実施形態における制御部16による最適記録レーザパワー値を決定する処理に着目した制御部16の機能構成を図21に示す。同図に示すように、制御部16は、C1エラー好適値情報記憶部220と、最適記録レーザパワー値決定部221とを有している。
【0065】
最適記録レーザパワー値決定部221は、本番の記録に先立つOPCにより得られた結果(複数の記録レーザパワー値とこれに対応するC1エラー値)から、図22に示すような記録レーザパワー値とC1エラー値との対応関係を示す記録パワー−C1エラー特性を求める。最適記録レーザパワー値決定部221は、この記録パワー−C1エラー特性と、C1エラー好適値情報記憶部220に記憶されているC1エラー好適値情報と、アドレス検出回路14から供給されるディスク種類情報とに基づいて、記録レーザパワー値を特定する。C1エラー好適値情報記憶部220には、光ディスクDの種類(製造メーカや色素等)毎に、最適な記録を行うためのC1エラー値を示すジッター好適値情報が格納されており、ここで、C1エラー好適値情報記憶部220に記憶される情報は予め実験等により各ディスクの種類毎に求められた値である。
【0066】
図22に示すような記録レーザパワー値とC1エラー値との対応関係を示すパワー−C1エラー特性を求められた場合には、最適記録レーザパワー値決定部221は、C1エラー好適値情報記憶部220に記憶されている多数のディスク種類に対応したC1エラー好適値情報の中から、アドレス検出回路14から供給されるディスクの種類情報に対応したC1エラー好適値情報CJK(=0でもよい)を取得する。そして、最適記録レーザパワー値決定部221は、OPC結果に基づいて求めたパワー−C1エラー特性を参照し、取得したC1エラー好適値情報に示されるC1エラー値に対応する記録レーザパワー値Pt’を決定する。そして、制御部16は、決定した記録レーザパワー値Pt’のレーザ光が光ピックアップ10から光ディスクDに照射されるようにレーザパワー制御回路20等の装置各部を制御する。
【0067】
第2実施形態によれば、β値以外のパラメータであるC1エラー値を考慮して最適な記録レーザパワー値を決定することができる。例えば、β値が特異に変化するβ値特異点を有する特性の光ディスク(図32参照)に対し、β特異点に対応する記録レーザパワー値で記録を行うと、良好な記録状態品位が得られない場合があるが、本実施形態では、β値ではなく、他の記録品位に関するパラメータを考慮して最適記録レーザパワー値を決定しているので、β特異点に起因する記録品位の悪化を抑制することができる。
【0068】
なお、第2実施形態では、C1エラー検出回路23を設けてテスト記録領域の再生信号からC1エラー値を検出し、当該C1エラー値が予め記憶された好適な値となる記録レーザパワー値を最適レーザパワー値として決定するようにしていたが、ジッター値、フレーム同期信号の検出回数、デビエーション値、RF信号の振幅といった記録状態の品位に関するパラメータを検出し、これらのパラメータのうちのいずれかを用いて最適記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。
【0069】
また、上述した第2実施形態では、C1エラー好適値情報記憶部220に記憶されているC1エラー値の好適値CJKに対応する記録レーザパワー値Pt’を最適記録レーザパワー値として決定するようにしていたが、β値以外の上記パラメータから最適記録レーザパワー値を決定する場合には、次のような手法を用いるようにしてもよい。
【0070】
例えば、テスト記録した領域のRF信号からフレーム同期信号の検出回数を検出した場合に、図23中実線で示す記録パワー−フレーム同期信号検出回数特性が得られたとする。このような特性が得られた場合に、最適記録レーザパワー値を決定する方法としては、まず最小二乗法により、実線で示されるテスト記録の結果得られた記録パワー−フレーム同期信号検出回数特性に近似する二次関数を求める(図中一点差線で示す)。例えば、この二次関数がフレーム同期信号検出回数(SYEQ)=ap2+bp+cで表されたとすると(pは記録レーザパワー値を示す変数、a,b,cは固定値)、当該二次関数を微分し、(単位記録レーザパワーあたりのフレーム同期信号検出回数の変化量(以下、ΔNSYEQとする)=ap+bを求める。このように求められたΔNSYEQと記録レーザパワー値との対応関係が図24に示すように一次関数で表されることになり、この図に示される記録パワー−ΔNSYEQ特性を参照し、予め記憶されている好適なΔNSYEQ値SKに対応する記録レーザパワー値Pt”を最適記録レーザパワー値として決定する。
【0071】
また、テスト記録した領域のRF信号をEFM復調した信号からC1エラー値を検出して最適記録レーザパワー値を決定する場合にも、上記フレーム同期信号検出回数を用いて最適記録レーザパワー値を決定する場合と同様に、図25中実線で示す記録パワー−C1エラー値の特性に近似する二次関数を最小二乗法により求める(図中一点鎖線で示す)。そして、上述したフレーム同期信号の検出回数を用いる場合と同様に、求めた二次関数を微分することにより、図26に示す記録パワー−ΔC1エラー特性を求める。この図に示される記録パワー−ΔC1エラー特性を参照し、予め記憶されている好適なΔC1エラー値CKに対応する記録レーザパワー値PCtを最適記録レーザパワー値として決定する。
【0072】
また、上述した変形例では、記録パワー−フレーム同期信号検出回数特性や記録パワー−C1エラー特性に近似する二次関数を最小二乗法により求め、当該二次関数を微分した一次関数によって表されるΔNSYEQやΔC1エラー値が好適値となる記録レーザパワー値を最適値として決定するようにしていたが、上記と同様に記録パワー−フレーム同期信号検出回数特性等に近似する二次関数を求め、図27に示すように、求めた二次関数(一点鎖線)の曲線とフレーム同期信号検出回数=0の直線とを覆う部分の面積をSとした場合に、面積Sの40%の面積となる記録レーザパワー値Pstを最適値として決定するといった手法を用いるようにしてもよい。この場合、予め実験を行うことにより、どの程度の面積比率が好適な記録を行える記録レーザパワー値となりうるかを求めておき、当該実験結果により求められた面積比率を記憶しておくようにすればよい。
【0073】
また、上記のように面積Sの割合で最適な記録レーザパワー値を決定する以外にも、図28に示すように、上記と同様に求めた二次関数の曲線と、予め設定されたフレーム同期検出回数の値(図示の例では、フレーム同期検出回数=50)の直線F50との交点となる記録レーザパワー値PSK、PSJを求め、これらの値から最適な記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。例えば、図示のように、最適レーザパワー値Psを、以下のような式により求めてもよい。
Ps=(PSJ−PSK)*0.4+PSK
このような式を用いることにより、交点となる記録レーザパワー値PSK、PSJとの間の値であり、かつ両交点間の距離のPSKから40%となる値(PSJから60%の値)求め、これを最適記録レーザパワー値として決定するようにしてもよい。
【0074】
また、上述したフレーム同期信号の検出回数やC1エラー値を用い、これらの特性を最小二乗法により二次関数で表し、該二次関数を微分もしくは二次関数曲線に囲まれる面積等を求めることにより、最適記録レーザパワー値を求める手法は、上記フレーム同期信号検出回数、C1エラーといったパラメータにも適用できるし、これら以外のジッター値等のパラメータにも適用することも可能である。
【0075】
C.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態に係る光ディスク記録再生装置について説明する。第3実施形態に係る光ディスク記録再生装置の構成は図1に示す第1実施形態に係る光ディスク記録再生装置とほぼ同様であり、制御部16による最適記録レーザパワー値の決定方法が第1実施形態と相違している。したがって、以下においては、第3実施形態に係る光ディスク記録再生装置の制御部16による最適記録レーザパワー値の決定方法について、当該最適記録レーザパワー値を決定する処理に着目した制御部16の機能構成を示す図29を参照しながら説明する。
【0076】
同図に示すように、第3実施形態における制御部16は、Δβ値情報記憶部300と、β特異点検出部301と、最適レーザパワー値決定部302とを有している。
【0077】
β特異点検出部301は、本番の記録に先立つOPCにより得られた結果(複数の記録レーザパワー値と各レーザパワー値に対応するβ値)から、図30に示すような記録レーザパワー値とβ値との対応関係を示す記録パワー−β特性を求め、さらに図31に示すような単位記録レーザパワー値あたりのβ値の変化量、すなわちβ値の微分値であるΔβ値と、記録レーザパワー値との対応関係を示す記録パワー−Δβ特性を求める。
【0078】
β特異点検出部301は、この記録パワー−Δβ特性と、Δβ値情報記憶部300に記憶されているΔβ値情報とに基づいて、β値と記録レーザパワー値との対応関係が他の部分と異なる部分、すなわちβ値が特異に変化するβ特異点を検出する。Δβ値情報記憶部300には、予め実験により求められたβ特異点を検出するためのΔβ値の閾値BTSが格納されている。図30に示すように、β特異点BTは、他の部分と比較してΔβの値が小さくなる部分であるため、Δβ値情報記憶部300に格納されているΔβ値の閾値BTSよりもΔβ値が小さくなる部分をβ特異点として検出することができる。図30に示す例では、記録レーザパワー値が15〜16mW近傍の部分がβ特異点BTとなっており、図31に示すように、このβ値特異点BTの部分(記録レーザパワー値が15〜16mW近傍)のΔβ値が他の部分より小さくなっているのが分かる。β特異点検出部301は、Δβ値情報記憶部300に格納されているΔβ値の閾値BTSよりもΔβ値が小さい部分をβ値特異点BTとして検出し、当該β値特異点BTに対応する記録レーザパワー値(下限値PBK〜上限値PBJ)を求める。
【0079】
また、Δβ値情報記憶部300には、上述したようなβ値特異点BTを検出するためのΔβ値の閾値BTSに加え、記録レーザパワー値の取り得る範囲を特定するためのΔβ値の閾値BCSが格納されている。最適レーザパワー値決定部302は、図31に示される記録パワー−Δβ特性を参照し、Δβ値情報記憶部300に格納されている閾値BCSよりも大きいΔβ値となる記録レーザパワー値の範囲(PBm1,PBm2)を特定する。そして、最適レーザパワー値決定部302は、上述したようにβ特異点検出部301によって求められたβ値特異点BTに対応する記録レーザパワー値PBKよりも小さいレーザパワー値であって、上記記録レーザパワー値の範囲PBm1,PBm2に属する記録レーザパワー値を最適記録レーザパワー値として決定する。
【0080】
第3実施形態における制御部16は、上記のように決定した最適記録レーザパワー値で記録が行われるように当該光ディスク記録再生装置の装置各部を制御する。β特異点を有する特性の光ディスクに対して記録を行う際に、β値が特異に変化するβ値特異点に対応する記録レーザパワー値(図31に示す例では、15.5mW等)で当該特性を有する光ディスクに記録を行うと、良好な記録状態品位が得られない場合があるが、本実施形態では、上記のようにΔβ値を求めてβ特異点を検出し、当該β特異点に対応する記録レーザパワー値よりも小さい記録レーザパワー値での記録を行うようにしているので、β特異点に起因する記録品位の悪化を抑制することができる。
【0081】
なお、このようにΔβ値を求めて最適記録レーザパワー値の決定に用いる場合には、当該Δβ値に加え、上述した他のパラメータ(C1エラー値、フレーム同期信号検出回数、ジッター値、デビエーション値、RF信号の振幅、変調度、反射率)を用いて最適記録レーザパワー値を決定するようにしてもよい。例えば、Δβ値に加え、フレーム同期信号検出回数およびC1エラー値を用いる場合には、上述した第3実施形態と同様に記録パワー−Δβ特性から記録レーザパワー値の取り得る範囲を求めると共に、記録パワー−C1エラー特性および記録パワー−フレーム同期信号検出回数特性から記録レーザパワー値の取り得る範囲を求めるようにすればよい。例えば、図32に示すように、記録パワー−C1エラー特性から記録レーザパワー値が取り得る範囲Pmが特定され、記録パワー−フレーム同期信号検出回数特性から記録レーザパワー値が取り得る範囲SPmが特定され、さらに記録パワー−Δβ特性から記録レーザパワー値が取り得る範囲PBmが特定された場合には、範囲Pmと範囲SPmと範囲PBmとが重なる部分の範囲KPmに収まるような記録レーザパワー値を最適記録レーザパワー値として決定するようにすればよい。
【0082】
D.変形例
なお、本発明は、上述した様々な実施形態に限定されるわけではなく、以下に例示するような種々の変形が可能である。
【0083】
上述した各実施形態では、スピンドルモータ11が光ディスクDを一定線速度で駆動するCLV方式で記録を行うようにしていたが、光ディスクDを角速度一定で駆動する方式(CAV:Constant Angular Velocity)で記録を行うようにしてもよい。CAV方式で記録を行う場合には、記録位置が外周側になるにつれて記録線速度が大きくなるため、記録線速度の変化に応じて記録レーザパワー値を変更する必要がある。したがって、CAV方式で記録を行う場合には、上述した様々な実施形態で説明した最適記録レーザパワー値の決定処理を複数の記録線速度に対して行い、複数の記録速度と、各記録速度に対応する最適記録レーザパワー値との対応関係を示す記録速度−最適パワー特性を求め、当該記録速度−最適パワー特性を参照し、記録線速度の変化に伴って最適記録レーザパワー値を変更するようにすればよい。
【0084】
また、上述した第1および第2実施形態、ならびに各変形例では、β値とC1エラー値(第1実施形態)といったようにOPCにおけるテスト記録した領域の再生信号から2つ以上のパラメータを取得し、取得したパラメータを用いて最適な記録レーザパワー値を決定するようにしていた。しかしながら、各パラメータを検出する回路の能力が乏しい場合等には、高速記録での最適記録レーザパワー値を求めるために、高速(例えば、16倍速)でテスト記録した領域を記録速度と同じ高速で再生した場合には、複数のパラメータを同時に測定する処理が再生速度に追従できず、その再生信号から正確にβ値やC1エラー値といったパラメータを取得できなくなる虞がある。したがって、パラメータを取得するためのサンプリング周期を間引く(例えば、周期を2倍にする)といったことが考えられるが、C1エラー値を取得する場合には、最大のC1エラー数が48(通常、98)となり、正確性に問題のある値となってしまう。
【0085】
このような高速記録のためのOPCにより複数のパラメータを正確に取得することが困難である点に考慮し、OPCの記録速度は高速で行い、再生を該記録速度より小さい速度で行い、低い再生速度で得られた再生信号から複数のパラメータを測定することにより、より正確に複数のパラメータを取得できるようにしてもよい。
【0086】
また、別の手法として、OPCの記録速度は高速で行い、該記録領域の再生を複数回行い、複数回の再生により得られた複数の再生信号の各々から測定したパラメータを平均等することによりパラメータの測定精度を向上させるようにしてもよい。また1回目の再生信号はβ値のみを測定するために用い、2回目の再生信号はC1エラー値を求めるといったように複数得られた再生信号の各々を1種類のパラメータを測定するために用いるようにしてもよい。もちろん、これら複数回の再生を記録速度よりも小さい速度で行うようにしてもよい。
【0087】
また、上述した様々な実施形態では、光ディスクDとしてCD−Rを用いた場合を例に挙げて説明したが、これ以外にもCD−RW、DVD−R、DVD−RAM(DVD-Random Access Memory)、PC−RW(Phase Change-ReWritable)等に記録する際にも適用することができる。
【0088】
なお、上述したような最適な記録レーザパワー値の決定処理を含む記録処理を実行する制御部16は専用のハードウェア回路で構成するようにしてもよいし、CPU(Central Processing Unit)等から構成するようにし、ROM(Read Only Memory)等の記憶手段に格納されたプログラムを実行することにより上記処理をソフトウェアで実現するようにしてもよい。このようにソフトウェアで上記処理を行う場合には、上記処理をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したCD−ROMやフロッピーディスク等の様々な記録媒体をユーザに提供するようにしてもよいし、インターネット等の伝送媒体を介してユーザに提供するようにしてもよい。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、記録する光ディスクの製品の個体差に関わらず、記録エラーの発生を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 光ディスクにおける前記光ディスク記録再生装置によるテスト記録が行われる領域を説明するための図である。
【図3】 前記光ディスク記録再生装置の構成要素である制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図4】 前記制御部の構成要素であるβ好適値情報記憶部の記憶内容を説明するための図である。
【図5】 前記光ディスク記録再生装置によって行われたテスト記録によって得られる記録レーザパワー値毎のβ値とC1エラー値との一例を示す図である。
【図6】 記録レーザパワー値とβ値との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図7】 前記制御部の構成要素であるC1エラー好適値情報記憶部の記憶内容を説明するための図である。
【図8】 記録レーザパワー値とC1エラー値との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図9】 前記光ディスク記録再生装置による記録時に前記制御部が実行する処理を示すフローチャートである。
【図10】 前記光ディスク記録再生装置の変形例の構成を示すブロック図である。
【図11】 前記光ディスク記録再生装置の変形例において、記録レーザパワー値とフレーム同期信号検出回数との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図12】 前記光ディスク記録再生装置の他の変形例の構成を示すブロック図である。
【図13】 前記光ディスク記録再生装置の他の変形例において、記録レーザパワー値とジッター値との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図14】 前記光ディスク記録再生装置のさらに他の変形例の構成を示すブロック図である。
【図15】 前記光ディスク記録再生装置のさらに他の変形例において、記録レーザパワー値とデビエーション値との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図16】 前記光ディスク記録再生装置において、記録レーザパワー値とRF信号の振幅値との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図17】 前記光ディスク記録再生装置において、記録レーザパワー値と変調度との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図18】 前記光ディスク記録再生装置において、記録レーザパワー値と反射率との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図19】 前記光ディスク記録再生装置のさらにその他の変形例において、最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図20】 本発明の第2実施形態に係る前記光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図21】 前記第2実施形態に係る光ディスク記録再生装置の構成要素である制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図22】 前記第2実施形態に係る光ディスク記録再生装置において、記録レーザパワー値とジッター値との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図23】 前記第2実施形態に係る光ディスク記録再生装置の変形例において、記録レーザパワー値とフレーム同期信号検出回数との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図24】 前記第2実施形態に係る光ディスク記録再生装置の変形例において、記録レーザパワー値とΔフレーム同期信号検出回数値との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図25】 前記第2実施形態に係る光ディスク記録再生装置の変形例において、記録レーザパワー値とC1エラー値との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図26】 前記第2実施形態に係る光ディスク記録再生装置の変形例において、記録レーザパワー値とΔC1エラー値との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図27】 前記第2実施形態に係る光ディスク記録再生装置の変形例において、記録レーザパワー値とフレーム同期信号検出回数との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理の変形例を説明するための図である。
【図28】 前記第2実施形態に係る光ディスク記録再生装置の変形例において、記録レーザパワー値とフレーム同期信号検出回数との対応関係から最適記録レーザパワー値を決定する処理の他の変形例を説明するための図である。
【図29】 本発明の第3実施形態に係る光ディスク記録再生装置の構成要素である制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図30】 前記第3実施形態に係る光ディスク記録再生装置によって行われたテスト記録により得られた記録レーザパワー値とβ値との関係の一例を示す図である。
【図31】 前記第3実施形態に係る光ディスク記録再生装置において、記録レーザパワー値とΔβ値との対応関係から、最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図32】 前記第3実施形態に係る光ディスク記録再生装置の変形例において、最適記録レーザパワー値を決定する処理を説明するための図である。
【図33】 光ディスクDにテスト記録を行った領域の再生信号から得られる記録レーザパワー値とβ値との関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
10……光ピックアップ、11……スピンドルモータ、12……RFアンプ、13……サーボ回路、14……アドレス検出回路、15……デコーダ、16……制御部、22……エンベロープ検出回路、23……C1エラー検出回路、24……β検出回路、112……内周側PCA領域、112a……テスト領域、140a……フレーム同期信号検出回路、140b……カウンタ回路、160……ジッター検出回路、180……デビエーション検出回路、200……C1エラー好適値情報記憶部、201……β好適値情報記憶部、202……レーザパワー値特定部、203……レーザパワー範囲特定部、204……最適レーザパワー値決定部、220……C1エラー好適値情報記憶部、221……最適記録レーザパワー値決定部、300……Δβ値情報記憶部、301……β特異点検出部、302……最適レーザパワー値決定部、D……光ディスク
Claims (7)
- 光ディスクの本番の記録に先立ち、当該光ディスクに対してテスト記録を行い、前記光ディスクにおける前記テスト記録された領域の再生信号を取得し、前記テスト記録領域の再生信号から、記録レーザパワー値と所定のβ値との関係を示す記録パワー−β値特性を導出し、該記録パワー−β値特性から記録パワーを決定する光ディスク装置における光ディスク記録レーザパワー決定方法であって、
前記記録パワー−β値特性から所定の単位記録レーザパワー値あたりのβ値の変化量と、記録レーザパワー値との関係を示す記録パワー−Δβ記録特性を求める記録パワー−Δβ特性導出ステップと、
予め記憶されている良好な記録を行うための前記所定の単位記録レーザパワー値あたりのβ値の変化量が取りうる値を示すβ変化量好適値情報と、前記記録パワー−Δβ記録特性とに基づいて、記録レーザパワー値の取り得る範囲である記録パワー範囲を決定する記録パワー範囲決定ステップと、
前記記録パワー−β値特性と前記記録パワー範囲とから記録レーザパワー値を決定する記録パワー決定ステップと
を具備することを特徴とする光ディスク記録レーザパワー決定方法。 - 請求項1記載の光ディスク記録レーザパワー決定方法において、さらに、
前記テスト領域の再生信号から、フレーム同期信号の検出回数、C1エラー、ジッター、デビエーション、変調度、反射率および再生信号の振幅といった記録品位に関するパラメータのうち少なくとも1つと、記録レーザパワー値との関係を示す記録パワー−パラメータ記録特性を求める記録パワー−パラメータ特性導出ステップを有し、
前記記録パワー決定ステップにおいて、さらに前記記録パワー−パラメータ記録特性に基づいて、記録レーザパワー値を決定する
ことを特徴とする光ディスク記録レーザパワー決定方法。 - 請求項1または2記載の光ディスク記録レーザパワー決定方法において、
前記記録パワー決定ステップは、
前記記録パワー範囲決定ステップで決定された記録パワー範囲のうち、低いほうのパワー範囲から記録パワーを決定する
ことを特徴とする光ディスク記録レーザパワー決定方法。 - 前記記録パワー−パラメータ特性導出ステップでは、前記テスト記録における記録速度よりも低い速度で前記テスト記録された領域を再生する
ことを特徴とする請求項2または3記載の光ディスク記録レーザパワー決定方法。 - 前記記録パワー−パラメータ特性導出ステップでは、前記テスト記録された領域を複数回再生して複数の再生信号を取得する
ことを特徴とする請求項2または3記載の光ディスク記録レーザパワー決定方法。 - 光ディスク上にレーザ光を照射して情報を記録する光ディスク記録装置であって、
光ディスクの本番の記録に先立ち、当該光ディスクに対してテスト記録を行うテスト記録手段と、
前記光ディスクにおける前記テスト記録された領域の再生信号を取得する再生手段と、
前記テスト記録領域の再生信号から、記録レーザパワー値と所定のβ値との関係を示す記録レーザーパワー−β値特性を導出する記録レーザパワー−β値特性導出手段と、
前記記録レーザパワー−β値特性から、所定の単位記録レーザパワー値あたりのβ値の変化量と、記録レーザパワー値との関係を示す記録パワー−Δβ記録特性を求める記録パワー−Δβ特性導出手段と、
良好な記録を行うための前記所定の単位記録レーザパワー値あたりのβ値の変化量が取りうる値を示すβ変化量好適値情報を記憶するβ好適値情報記憶手段と、
前記β好適値情報記憶手段に記憶されているβ変化量好適値情報と、前記記録パワー−Δβ記録特性とに基づいて、記録レーザパワー値の取り得る範囲である記録パワー範囲を決定する記録パワー範囲決定手段と、
前記記録レーザパワー−β値特性と前記記録パワー範囲とから、前記光ディスクに照射するレーザ光の記録レーザパワー値を決定する記録パワー決定手段と
を具備することを特徴とする光ディスク記録装置。 - 請求項6記載の光ディスク記録装置において、さらに、
前記テスト領域の再生信号から、フレーム同期信号の検出回数、C1エラー、ジッター、デビエーション、変調度、反射率および再生信号の振幅といった記録品位に関するパラメータのうち少なくとも1つと記録レーザパワー値との関係を示す記録パワー−パラメータ記録特性を求める記録パワー−パラメータ特性導出手段を有し、
前記記録パワー決定手段は、さらに前記記録パワー−パラメータ記録特性に基づいて、記録レーザパワー値を決定する
ことを特徴とする光ディスク記録装置。
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