JP3735499B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料に旋回エネルギ−を与えてそれを自動車用エンジンなどの内燃機関の燃焼室内供給するための燃料噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料噴射装置として、従来からニードル弁やボール弁などの弁体を有する筒状の弁本体の出口に燃料噴射口を有する弁座を設け、外部から供給される燃料を旋回体により旋回させて上記燃料噴射口に供給する型のものが知られている。
図13は、特開平10−103194号公報に開示されたかかる従来の燃料噴射装置の断面図であって、1は燃料噴射装置、2は燃料噴射装置1の外部ハウジング、3は燃料噴射弁、4は燃料供給管、5はエンジンのシリンダーヘッド、6は電磁コイル61その他を有し、後記するニードル弁7を作動せしめる弁作動装置である。燃料噴射装置1の先端は、エンジンのシリンダーヘッド5の燃料噴射装置挿入孔51に挿入設置されている。燃料噴射弁3は、ハウジング31、ニードル弁7、旋回体8、および燃料噴射口91を有する弁座9の各部品がアセンブルされた構造を有し、旋回体8は燃料供給管4から供給される燃料に旋回エネルギ−を与えてそれを弁座9の燃料噴射口91に供給する機能をなす。
【0003】
図14は旋回体8およびその近傍部分の拡大断面図であり、図15は図14のA−A線に沿った断面図であり、図16は図14図のB−B線に沿った断面図である。図15では旋回体8の、弁座9に当接する弁座側面81の上面図が示されれている。図14〜図16において83は旋回体8の中心孔であって、ニードル弁7の先端部は当該中心孔83に挿通されてその最先端は燃料噴射口91に達している。而してニードル弁7が燃料噴射弁3内を前後動することにより燃料噴射口91が開閉される。
【0004】
旋回体8の外周壁は、図15と図16とから分かる通り六角形を呈し、このために円筒状を呈するハウジング31の内壁と当該旋回体8の外周壁との間には6個の片面凸レンズ形の隙間84が生じる。これら隙間84は、燃料通路として機能する。旋回体8の弁座側面81上には、上記6個の隙間84の各開口端のそれぞれから旋回体8の中心孔83の周上の方向に向かう6個のスワール溝85が設けられており、旋回体8と弁座9との間には各スワール溝85と弁座9の表面壁にて形成される6個のスワール通路87(図14参照)が存在する。また中心孔83の開口端には、当該中心孔83と同心円状に輪状路88が設けられており、当該輪状路88と弁座9の表面壁とにて形成される輪状通路89(図14参照)が存在する。6個のスワール通路87は、図15に示す通り、輪状通路89の接線方向に延在して当該輪状通路89に連通している。
【0005】
図13に示す燃料供給管4から供給される燃料は、旋回体8の燃料受入側面82に到ると6個の隙間84に分かれて旋回体8の弁座側面81に到り、ついでスワール通路87を経て輪状通路89に到るに及んで旋回エネルギ−が付与され、最後に弁座9の燃料噴射口91から噴射される。
【0006】
図14〜図16に示す従来の旋回体8においては、燃料通路として機能する隙間84を設けるために旋回体8の外周壁を略正多角形に加工する必要がある。ところでニードル弁7は、旋回体8の中心孔83内を良好に摺動し得るように旋回体8の内径(中心孔83の径)とニードル弁7の外径とのクリアランスを数μm程度とし、このために当該両部品8、7は焼き入れ処理により耐摩耗性向上が必要である。よって旋回体8の加工時には、焼き入れによる寸法変化を考慮して熱処理後の内径及び外径を仕上げる必要があって外周壁を略正多角形に加工する工程は最後となる。しかし熱処理によって高硬度となった部品を略多角形に加工するためには、多大な加工工数と高価な専用研削機が必要となる。
【0007】
さらに、燃料通路として機能する隙間84を設けるために旋回体8を多角形とすると、旋回体8とハウジング31との接触面積が小さくなり、内燃機関のシリンダ内などで発生する熱が旋回体8から放熱され難くなり、その結果、ハウジング31の先端が高温となる。ハウジング31の先端が高温になると、それより低温の弁座9の燃料噴射口91の内面や出口端面にカ−ボンが沈着し易くなって燃料噴射量が低下したり燃料噴霧の形状が変化し、延いてはエンジンの出力が不安定となる。
【0008】
図17は、特開昭56−75955号公報に開示された燃料噴射装置の一部の断面図であって上記の図15に対応し、而して旋回体8の弁座側面81の上面図が示されている。同図内の前記図15に対応する部品や部位は図15の場合と同じ符号にて示す。但し図15では、旋回体8の外周部に燃料通路として機能する隙間84が設けられているのに対して、図17では旋回体8内に、換言する旋回体8の弁座側面81と燃料受入側面(図の裏面)との間において旋回体8内を貫通する4個の燃料通路800が設けられており、各燃料通路800は弁座側面81上に形成された4個のスワール溝85の中程において各スワール溝85内に開口し、また各スワール溝85は旋回体8の中心孔83の開口端に設けられた輪状路88に連通している。
【0009】
図17において、燃料通路800とスワール溝85とが図示する通りに1対1で直結していると、燃料通路800の形状や寸法、特に内径のバラツキによりスワール溝間における燃料の流量に大きな差異が生じて燃料旋回の均一性が損なわれて均一な噴霧をなし難い問題がある。燃料旋回の均一性を向上させるには燃料通路800の寸法公差を厳しく管理すればよいが、それは実際上、多大のコストを要する。加えて図17の構成では燃料通路800をスワール溝85の途中で連結するのでスワール溝85の有効長が短くなり、このために燃料の方向性が悪くなって十分な旋回エネルギーを付与し得ない問題もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術が抱える諸問題に鑑み、本発明はスワール溝間における燃料の流量差を可及的に少なくして、しかも燃料に十分な旋回エネルギーを付与し得る燃料噴射装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による燃料噴射装置は、(1)燃料噴射口を有する弁座、燃料に旋回エネルギ−を与えて上記燃料噴射口に供給する旋回体、上記旋回体と上記弁座とが当接する箇所に設けられた複数のスワール通路、上記燃料噴射口を開閉するための弁体、上記弁座と上記旋回体と上記弁体とを収容するハウジング、上記弁体を作動する弁作動装置、を備えた燃料噴射装置において、上記旋回体の外側壁と上記ハウジングの内壁とはその間を燃料が通過できないように互いに密接しており、上記旋回体内を上記弁座に当接する弁座側面と燃料受入側面との間において貫通する複数の燃料通路、上記複数の燃料通路の弁座側面の開口端と上記開口端に最寄りの上記スワール通路の燃料流始端との間で且つ上記旋回体の弁座側面上に形成されたV字形の突起の谷間に設けられて上記複数の燃料通路間の流動抵抗のバラツキを吸収可能な容積を有すると共に上記燃料噴射口に連通する燃料溜室、を備えたことを特徴とするものである。
(2)上記(1)において、スワール通路は、旋回体の弁座側面上に設けられたスワール溝と弁座の表面壁とによって形成されており、燃料溜室は、旋回体の弁座側面上に設けられた燃料溜部と弁座の表面壁とハウジングの側壁とによって形成されているものである。
(3)上記(1)または(2)において、燃料通路とスワール通路とは同数設けられているものである。
(4)上記(1)または(2)において、燃料通路1個当たり複数のスワール溝を設けたものである。
(5)上記(2)において、燃料溜部の底面をスワール溝の底面より低くて燃料溜室の容積を大きくしたものである。
(6)上記(1)において、旋回体は、メタルインジェクションモールディングにより製造されたものである。
【0012】
【発明の実施の態様】
実施の態様1.
図1〜図5は、いずれも本発明の実施の態様1を説明するための説明図である。なお本発明は、従来技術とは主として旋回体の構造が異なり、その他の部分は従来技術と同じであってもよいので、以下においては前記した図13を利用して説明する。
図1は図13に示すような燃料噴射弁3における旋回体8およびその近傍部分の拡大断面図であり、図2は図1のA−A線に沿った断面図、図3は図1のB−B線に沿った断面図、図4は図2のX−X線に沿った断面図、図5は図2のY−Y線に沿った断面図である。図1〜図3は、前記した図14〜図16にそれぞれ対応するものであって、図14〜図16における部分と同じ部分は同一の符号を付している。図2および図3では、旋回体8のそれぞれ弁座側面81および燃料受入側面82の各上面図が示されている。
【0013】
図1〜図5において、800は旋回体8の燃料受入側面82と弁座側面81との間で当該旋回体8内を貫通する燃料通路であり、85はスワール溝、88は旋回体8の中心孔83の開口端に設けられた輪状路、801は燃料溜部である。図2、図4、および図5において旋回体8の弁座側面81上には、合計6個のV字形の突起803が図2に示する通りの配列にて形成されており、各突起803のV字の谷間のそれぞれに燃料通路800が開口し、またスワール溝85は互いに隣接する2個の突起803の間に存在している。而して前記した通り、燃料通路800とスワール溝85は、共に6個ずつであって両者は1対1で相対している。燃料溜部801は、各燃料通路800の開口端からスワール溝85の燃料流始端851との間にかけて広がっている。
旋回体8と弁座9とがハウジング31内でアセンブルされた状態では、旋回体8の上記突起803の各頂面が弁座9の表面壁と接触し、かくして各スワール溝85と弁座9の表面壁にて6個のスワール通路87が、輪状路88と弁座9の表面壁にて輪状通路89が、また各燃料溜部801と弁座9の表面壁とハウジング31の内壁とにて6個の燃料溜室802(以上、図1参照)が形成される。
【0014】
図13の燃料供給管4から供給される燃料は、旋回体8の燃料受入側面82に到ると燃料分配通路86から6個の燃料通路800に分かれて通過して旋回体8の弁座側面81に到り、ついで燃料溜室802を経て矢印aおよび矢印bの方向に流れてスワール通路87の燃料流始端851からスワール通路87内に流入し、輪状通路89に到るに及んで旋回エネルギ−が付与され、最後に弁座9の燃料噴射口91から噴射される。
【0015】
実施の態様1においては6個の燃料通路800が穿設され、それら各通路の穿孔位置に狂いがあったり、各通路800間での内径やその内壁の平滑性などにバラツキがあって各スワール通路87内に流入する燃料の流量が不均一となる要因があったとしても、燃料溜室802を前記の箇所に設けるとそれが上記した不均一の要因を吸収して、例えば燃料通路800間の流動抵抗のバラツキを吸収して、結果的に燃料旋回の均一性を向上する作用をなす。而して燃料溜室802は、かかる燃料旋回の均一性を向上せしめる作用をなし得る限り、その大きさや形状は基本的に任意である。
【0016】
さらに、前記した図17に示す従来例では燃料通路800はスワール溝85と直結しているが、実施の態様1においては両者は直結せずに燃料溜室802を介して連通している。このために燃料通路800を通過した燃料は、燃料溜室802を経てからスワール通路87の燃料流始端851に達するので、スワール通路87の全長が燃料に旋回エネルギーを付与するように機能する。
【0017】
またさらに上記の説明から明らかな通り、燃料通路800は、旋回体8内に設けられるので旋回体8の外周壁を燃料噴射弁のハウジングの内壁の形状に合わせて、例えば円柱形とすることが可能となり、図13〜図16に示す従来例のようにその外周壁を正多角形に加工する必要ない。かくすると旋回体と上記ハウジングとの接触面積が大きくなり、旋回体からの放熱が良好となってハウジングの先端が高温となることが回避され、その結果、弁座の燃料噴射口の内面や出口端面にカ−ボンが付着する問題が解消して燃料噴射延いてはエンジンの出力や運転状態の安定化に繋がる。
【0018】
さらに旋回体8の外周壁を正多角形に加工する必要がないので、正多角形に加工することの前記した諸問題が解決して旋回体8自体の製造が頗る容易となる利点がある。即ち燃料通路800は、旋回体8の熱処理前に穿孔形成することが可能であり、従来のような高価な専用加工機が不要となって、例えば旋回体8のブランク加工(切削加工)、その外周壁の加工(研削加工)、燃料通路800の穿孔形成並びにその内壁の研削加工、などの工程にて製造することができる。
【0019】
実施の態様2.
図6〜図8は、いずれも本発明の実施の態様2を説明するための説明図であって、前記実施の態様1における図1〜図3にそれぞれ対応して、図6は旋回体8およびその近傍部分の拡大断面図であり、図7は図6のA−A線に沿った断面図、図8は図6のB−B線に沿った断面図である。図6〜図8においては、図1〜図3における部分と同じ部分は同一の符号を付している。
実施の態様2は、実施の態様1とは燃料通路800の数を3個とし、且つ各燃料通路800の内径を大きくした点においてのみ異なる。即ち、V字形の突起803は、実施の態様1と同じく合計6個設けられるが、それらの一つ置きの3個にのみV字の谷間に燃料通路800が穿孔され、残る3個は無穿孔のままとされる。その場合、燃料通路800が穿孔された突起803のV字の谷間に加えて、無穿孔のままとされた突起803のV字の谷間も燃料溜部801として機能する。よって実施の態様2は、実施の態様1について前記した効果に加えて、実施の態様1の場合よりも大きな燃料溜室802を確保できて燃料旋回の均一性を一層向上し得る効果がある。また燃料通路800の数を3個に減らしたので、ブランクの加工が簡素となって旋回体8の製造コストが低くなる効果もある。
【0020】
実施の態様3.
図9〜図10は、いずれも本発明の実施の態様3を説明するための説明図であって、前記実施の態様2における図6〜図7にそれぞれ対応して、図9は旋回体8およびその近傍部分の拡大断面図であり、図10は図9のA−A線に沿った断面図である。なおB−B線に沿った断面図は、実質的に図8と略同じであるので省略されている。図9〜図10においては、図6〜図7における部分と同じ部分は同一の符号を付している。
実施の態様3では、燃料溜部801が存在する箇所の底面を、燃料通路の長手方向において、スワール溝の底面より低くして、図10に示すように燃料溜室802の容積を一層大きくした点においてのみ実施の態様2と異なる。燃料溜室802の容積を一層大きくすることにより、実施の態様2の場合よりもさらに燃料旋回の均一性を向上し得る効果がある。
【0021】
実施の態様4.
図11〜図12は、いずれも本発明の実施の態様4を説明するための説明図であって、前記実施の態様2における図6〜図7にそれぞれ対応して、図11は旋回体8およびその近傍部分の拡大断面図であり、図12は図11のA−A線に沿った断面図である。なおB−B線に沿った断面図は、実質的に図8と略同じであるので省略されている。図11〜図12においては、図6〜図7における部分と同じ部分は同一の符号を付している。
実施の態様4は、燃料通路800の、その長手方向の断面形状および開口形状が図12に示す通り卵形である点においてのみ実施の態様2と異なる。卵形断面の燃料通路800を有する旋回体8は、例えばメタルインジェクションモ−ルディングにて製作することができる。なおメタルインジェクションモ−ルディングによれば、切削加工では難しい卵形などの種々の異形断面の燃料通路800を容易に形成できる。
【0022】
実施の態様1〜4についての説明から明らかな通り、本発明においては旋回体内に複数の燃料通路が、また旋回体の弁座側面に複数のスワール通路がそれぞれ設けられ、実施の形態1においては両者は共に6個ずつであって燃料通路とスワール通路とが1対1で相対しており、一方、実施の形態2〜4においては3個の燃料通路に対して6個のスワール通路溝が設けられていて燃料通路1個に2個のスワール通路が相対している。本発明において燃料通路とスワール通路の各設置数は、一般的には2〜10個、好ましくは3〜8個であって、両者の各設置数は同数であってもよく、あるいは互いに異なっていてもよい。
【0023】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通り、燃料噴射口を有する弁座、燃料に旋回エネルギ−を与えて上記燃料噴射口に供給する旋回体、上記旋回体と上記弁座とが当接する箇所に設けられた複数のスワール通路、上記燃料噴射口を開閉するための弁体、上記弁座と上記旋回体と上記弁体とを収容するハウジング、上記弁体を作動する弁作動装置、を備えた燃料噴射装置において、上記旋回体の外側壁と上記ハウジングの内壁とはその間を燃料が通過できないように互いに密接しており、上記旋回体内を上記弁座に当接する弁座側面と燃料受入側面との間において貫通する複数の燃料通路、上記複数の燃料通路の弁座側面の開口端と上記開口端に最寄りの上記スワール通路の燃料流始端との間で且つ上記旋回体の弁座側面上に形成されたV字形の突起の谷間に設けられて上記複数の燃料通路間の流動抵抗のバラツキを吸収可能な容積を有すると共に上記燃料噴射口に連通する燃料溜室、を備えたことを特徴とするものである。燃料通路は旋回体内に設けられるので、旋回体を従来例のようにその外周壁を正多角形に加工する必要なく、その外周壁をハウジングの内壁の形状に合わせて、例えば円柱形とすることが可能となる。かくすると旋回体とハウジングとの接触面積が大きくなり、旋回体からの放熱が良好となってハウジングの先端が高温となることが回避され、その結果、弁座の燃料噴射口の内面や出口端面にカ−ボンが付着する問題が解消して燃料噴射延いてはエンジンの出力や運転状態の安定化に繋がる。さらに旋回体の外周壁を正多角形に加工する必要がないので、旋回体自体の製造が頗る容易となる利点もある。
【0024】
さらに燃料溜室を設けることにより、たとえ燃料通路の穿孔位置の狂い、燃料通路の内径やその内壁の平滑性上のバラツキ、などがあってもこの燃料溜部がかかる狂いやバラツキを吸収して燃料旋回の均一性を向上せしめる作用をなす。
【0025】
さらに、燃料通路とスワール溝との各設置数を同数あるいは燃料通路1個当たり複数のスワール溝を設置してもよく、後者の場合には燃料通路の設置数が少ないのでブランクの加工が簡素となって旋回体の製造コストが低くなる。
【0026】
さらに、燃料溜部の底面を、燃料通路の軸方向において、スワール溝の底面より低くすると、燃料溜室の容積が大きくなって燃料通路についての前記した狂いやバラツキを吸収する作用が高くなり、燃料旋回の均一性を一層向上する効果がある。
【0027】
またさらに旋回体をメタルインジェクションモールディングにより製造すると切削加工では難しい卵形などの種々の異形断面の燃料通路を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の態様1を説明するための説明図である。
【図2】 図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】 図1のB−B線に沿った断面図である。
【図4】 図2のX−X線に沿った断面図である。
【図5】 図2のY−Y線に沿った断面図である。
【図6】 本発明の実施の態様2を説明するための説明図である。
【図7】 図6のA−A線に沿った断面図である。
【図8】 図6のB−B線に沿った断面図である。
【図9】 本発明の実施の態様3を説明するための説明図である。
【図10】 図9のA−A線に沿った断面図である。
【図11】 本発明の実施の態様4を説明するための説明図である。
【図12】 図11のA−A線に沿った断面図である。
【図13】 従来の燃料噴射装置の断面図である。
【図14】 図13における旋回体近傍部分の拡大断面図である。
【図15】 図14のA−A線に沿った断面図である。
【図16】 図14のB−B線に沿った断面図である。
【図17】 従来の燃料噴射弁の一部断面図である。
【符号の説明】
31 ハウジング、7 ニードル弁、8 旋回体、81 旋回体の弁座側面、
82 旋回体の燃料受入側面、85 スワール溝、88 旋回体の輪状路、
800 燃料通路、801 燃料溜部、803 V字形の突起、
851 スワール溝の燃料流始端、9 弁座、91 燃料噴射口。
Claims (6)
- 燃料噴射口を有する弁座、燃料に旋回エネルギ−を与えて上記燃料噴射口に供給する旋回体、上記旋回体と上記弁座とが当接する箇所に設けられた複数のスワール通路、上記燃料噴射口を開閉するための弁体、上記弁座と上記旋回体と上記弁体とを収容するハウジング、上記弁体を作動する弁作動装置、を備えた燃料噴射装置において、上記旋回体の外側壁と上記ハウジングの内壁とはその間を燃料が通過できないように互いに密接しており、上記旋回体内を上記弁座に当接する弁座側面と燃料受入側面との間において貫通する複数の燃料通路、上記複数の燃料通路の弁座側面の開口端と上記開口端に最寄りの上記スワール通路の燃料流始端との間で且つ上記旋回体の弁座側面上に形成されたV字形の突起の谷間に設けられて上記複数の燃料通路間の流動抵抗のバラツキを吸収可能な容積を有すると共に上記燃料噴射口に連通する燃料溜室、を備えたことを特徴とする燃料噴射装置。
- スワール通路は、旋回体の弁座側面上に設けられたスワール溝と弁座の表面壁とによって形成されており、燃料溜室は、旋回体の弁座側面上に設けられた燃料溜部と弁座の表面壁とハウジングの側壁とによって形成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
- 燃料通路とスワール通路とは同数設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の燃料噴射装置。
- 燃料通路1個当たり複数のスワール溝を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の燃料噴射装置。
- 燃料溜部の底面をスワール溝の底面より低くて燃料溜室の容積を大きくしたことを特徴とする請求項2記載の燃料噴射装置。
- 旋回体は、メタルインジェクションモールディングにより製造されたものであることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
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