JP3735466B2 - 三輪自転車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、前一輪及び後二輪で何れか一方の後輪の車輪ハブが回転駆動される三輪自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の三輪自転車においては、回転駆動される後輪のハブ軸がその両端部にてフレームに一体的に組付けられ、このハブ軸上にペダル操作力が入力される後ギヤ板とこの後ギヤ板に主軸パイプを介して一体回転可能に連結した車輪ハブが回転自在かつ軸方向移動不能に組付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の三輪自転車においては、長尺のハブ軸(左右一対の後輪の何れか一方から左右後輪の中間部位にまで延びる軸)に後ギヤ板、主軸パイプ、車輪ハブ等が組付けられており、これに変速装置を装着して駆動系をユニット化すると当該ユニットが大重量となって、当該ユニットの保守・点検・交換が容易に行えないことがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した問題に対処すべくなされたものであり、前一輪及び後二輪で何れか一方の後輪の車輪ハブが回転駆動される三輪自転車において、回転駆動される前記車輪ハブを回転自在かつ軸方向移動不能に支持する出力側ハブ軸がその一端部にてフレームに一体的に組付けられ、この出力側ハブ軸の他端部に一端部にてトルク伝達可能かつ軸方向にて抜き差し可能に連結される入力側ハブ軸の他端部が前記フレームに一体的に組付けられ、ペダル操作力が入力される後ギヤ板とこの後ギヤ板の回転に伴って回転して変速装置によって変速される変速ハブが前記入力側ハブ軸上にそれぞれ回転自在かつ軸方向移動不能に組付けられ、前記変速ハブが前記車輪ハブに一体回転可能に連結した主軸パイプにトルク伝達可能かつ軸方向にて抜き差し可能に連結される構成としたことに特徴がある。この場合において、前記変速装置を前記変速ハブ内に組付けられる内装変速装置とし、前記入力側ハブ軸上に一体的に組付けた変速モーターユニットによって前記内装変速装置が車輪の回転速度に応じて自動的に変速操作されるように構成することも可能である。
【0005】
【発明の作用・効果】
本発明による三輪自転車においては、回転駆動される後輪のハブ軸を、回転駆動される前記車輪ハブを回転自在かつ軸方向移動不能に支持する出力側ハブ軸と、この出力側ハブ軸にトルク伝達可能かつ軸方向にて抜き差し可能に連結される入力側ハブ軸によって構成して、出力側ハブ軸に車輪ハブと主軸パイプを組付け得るようにするとともに、入力側ハブ軸に後ギヤ板と変速装置と変速ハブを組付け得るようにしたため、入力側ハブ軸、後ギヤ板、変速装置、変速ハブ等からなる入力側ユニットと出力側ハブ軸、車輪ハブ、主軸パイプ等からなる出力側ユニットを軸方向にて抜き差し可能として容易に分離・連結可能とすることができ、これら各ユニットを小型・軽量とした上で各ユニットの保守・点検・交換を容易に行うことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3に示した本発明による三輪自転車においては、左方後輪RWが回転駆動されるようになっていて、左方後輪RWの車輪ハブ11を回転自在かつ軸方向移動不能に支持する出力側ハブ軸12がその左端軸部12aにて回り止め金具13と平ワッシャ14とナット15を用いて後荷台フレーム30の左側部に一体的(回転不能かつ軸方向移動不能)に組付けられている。また、出力側ハブ軸12には、主軸パイプ16が左端部16aにて車輪ハブ11の右端ねじ部11aにねじ結合されていて、車輪ハブ11と一体的に回転するようになっている。
【0007】
また、出力側ハブ軸12に対して同軸的に入力側ハブ軸21が配置されていて、出力側ハブ軸12の右端中空軸部12bに左端中実軸部21aにてトルク伝達可能かつ軸方向にて抜き差し可能に連結(嵌合)されており、右端軸部21bにて回り止め金具22と平ワッシャ23とナット24を用いて後荷台フレーム30の略中央部に一体的(回転不能かつ軸方向移動不能)に組付けられている。なお、出力側ハブ軸12の右端中空軸部12bは非円形断面(二面幅形状)の嵌合孔12b1を有していて、この嵌合孔12b1に入力側ハブ軸21の左端中実軸部21aが密に嵌合するようになっている。
【0008】
また、入力側ハブ軸21には、後ギヤ板25、変速ハブ26、内装変速装置27及び変速モーターユニット28が組付けられている。後ギヤ板25は、入力側ハブ軸21上に回転自在かつ軸方向移動不能に組付けられていて、チェーン41(周知のようにチェーンテンショナー43によって張力が調整される)を介して前ギヤ板42(周知のようにメインフレーム50に組付けられている)に連結されており、ペダル操作力が前ギヤ板42とチェーン41を介して入力されるようになっている。変速ハブ26は、入力側ハブ軸21上に回転自在かつ軸方向移動不能に組付けられていて、後ギヤ板25の回転に伴って回転して内装変速装置27によって変速されるようになっており、左端に形成した凹凸嵌合部26aにて主軸パイプ16の右端に形成した凹凸嵌合部16bにトルク伝達可能かつ軸方向にて抜き差し可能に連結(嵌合)されている。
【0009】
内装変速装置27は、変速ハブ26内に組付けられていて、変速モーターユニット28によって変速操作されるようになっている。変速モーターユニット28は、入力側ハブ軸21上にロックナット29を用いて一体的に組付けられていて、内装変速装置27を例えば左方後輪RWの回転速度(図示省略のセンサーによって検出される)に応じて自動的に変速操作するようになっている。なお、後ギヤ板25、変速ハブ26、内装変速装置27及び変速モーターユニット28等は、メインフレーム50に組付けられるCPU及びバッテリー(図示省略)と、ハンドル51に組付けられる操作装置(図示省略)とによって、自動モードと手動モードにて変速可能な内装変速機を構成するものであり、この内装変速機は「快テックオートD」の商品名で株式会社シマノから販売されている。
【0010】
上記のように構成した本実施形態の三輪自転車においては、ペダル操作力が前ギヤ板42とチェーン41を介して後ギヤ板25に入力して後ギヤ板25が回転駆動されると、後ギヤ板25の回転に伴って内装変速装置27の変速段に応じた変速比にて変速ハブ26が回転し、同回転が主軸パイプ16を介して車輪ハブ11に伝達されて左方後輪RWが回転駆動される。
【0011】
ところで、本実施形態の三輪自転車においては、その駆動系において回転駆動される左方後輪RWのハブ軸を、車輪ハブ11を回転自在かつ軸方向移動不能に支持する出力側ハブ軸12と、この出力側ハブ軸12にトルク伝達可能かつ軸方向にて抜き差し可能に連結される入力側ハブ軸21によって構成して、出力側ハブ軸12に車輪ハブ11と主軸パイプ16を組付けるとともに、入力側ハブ軸21に後ギヤ板25と変速ハブ26と内装変速装置27と変速モーターユニット28等を組付けるようにしたため、入力側ハブ軸21、後ギヤ板25、変速ハブ26、内装変速装置27、変速モーターユニット28等からなる入力側ユニットAと出力側ハブ軸12、車輪ハブ11、主軸パイプ16等からなる出力側ユニットBを軸方向にて抜き差し可能として容易に分離・連結可能とすることができ、これら各ユニットA,Bを小型・軽量とした上で各ユニットA,Bの保守・点検・交換を容易に行うことができる。
【0012】
上記実施形態においては、内装変速装置27が変速モーターユニット28によって変速操作されるようにした三輪自転車に本発明を実施したが、内装変速装置が手動レバーにて変速操作されるようにした三輪自転車にも本発明を同様に実施し得るとともに、内装変速装置に代えて外装変速装置を採用した三輪自転車にも本発明を同様に実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による三輪自転車の一実施形態を示す要部斜視図である。
【図2】 図1に示した三輪自転車の要部を拡大して示した部分破断背面図である。
【図3】 図2に示した構成部材の分解斜視図である。
【符号の説明】
11…車輪ハブ、12…出力側ハブ軸、12a…左端軸部、12b…右端中空軸部、16…主軸パイプ、21…入力側ハブ軸、21a…左端中実軸部、21b…右端軸部、25…後ギヤ板、26…変速ハブ、27…内装変速装置、28…変速モーターユニット、30…後荷台フレーム、A…入力側ユニット、B…出力側ユニット、RW…左方後輪。
Claims (2)
- 前一輪及び後二輪で何れか一方の後輪の車輪ハブが回転駆動される三輪自転車において、回転駆動される前記車輪ハブを回転自在かつ軸方向移動不能に支持する出力側ハブ軸がその一端部にてフレームに一体的に組付けられ、この出力側ハブ軸の他端部に一端部にてトルク伝達可能かつ軸方向にて抜き差し可能に連結される入力側ハブ軸の他端部が前記フレームに一体的に組付けられ、ペダル操作力が入力される後ギヤ板とこの後ギヤ板の回転に伴って回転して変速装置によって変速される変速ハブが前記入力側ハブ軸上にそれぞれ回転自在かつ軸方向移動不能に組付けられ、前記変速ハブが前記車輪ハブに一体回転可能に連結した主軸パイプにトルク伝達可能かつ軸方向にて抜き差し可能に連結される構成としたことを特徴とする三輪自転車。
- 前記変速装置を前記変速ハブ内に組付けられる内装変速装置とし、前記入力側ハブ軸上に一体的に組付けた変速モーターユニットによって前記内装変速装置が車輪の回転速度に応じて自動的に変速操作されるように構成したことを特徴とする請求項1記載の三輪自転車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19772098A JP3735466B2 (ja) | 1998-07-13 | 1998-07-13 | 三輪自転車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19772098A JP3735466B2 (ja) | 1998-07-13 | 1998-07-13 | 三輪自転車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000025675A JP2000025675A (ja) | 2000-01-25 |
JP3735466B2 true JP3735466B2 (ja) | 2006-01-18 |
Family
ID=16379240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19772098A Expired - Lifetime JP3735466B2 (ja) | 1998-07-13 | 1998-07-13 | 三輪自転車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3735466B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6103742B2 (ja) * | 2012-01-16 | 2017-03-29 | ヤマハ発動機株式会社 | 車両 |
-
1998
- 1998-07-13 JP JP19772098A patent/JP3735466B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000025675A (ja) | 2000-01-25 |
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