JP3735329B2 - マイクロ波励起放電ランプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
少なくとも一側に光透過窓若しくは反射窓を有し、放電若しくは加熱により発光する負圧空間内で雰囲気ガス中のイオンによって不純物が放出されるマイクロ波励起放電ランプ、好適には、前記真空空間内でプラズマ放電により生成した励起水素原子からの真空紫外光を光透過窓若しくは反射窓を介して出射可能に構成したマイクロ波励起水素紫外光ランプに係り、具体的には光透過窓や光反射鏡を備えたマイクロ波励起放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明が適用される従来のマイクロ波励起放電ランプの例としてマイクロ波励起水素紫外光ランプの構成およびその動作について図6を用いて説明する。この装置は、文献「James A. R. Samson著、Techniques of VACUUM ULTRAVIOLET SPECTROSCOPY、Pied Publications, Lincoln, Nebraska, 1967、p. 159、Fig. 5.56」に記載されている。
マイクロ波共振器4は円筒形状の導体の両端を同じ材質の導体で封じた構造を有する。円筒の内径と長さはマイクロ波の周波数、マイクロ波共振器内部に励起したい電磁界分布によって決める。
【0003】
マイクロ波共振器内部のマイクロ波電磁界分布を調整するためのマイクロ波共振器の構成要素の一つであるマイクロ波共振器チューナ18は円筒形状であり、放電管1を内包できる内径を有する。更に、マイクロ波共振器4の端面から中心軸を一致させて軸方向に挿入されていて、マイクロ波共振器4と電気的導通を保ちながら軸方向に摺動可能な構造となっている。チューナ18の材質はマイクロ波共振器4と同じで銅若しくは真鍮によって形成されている。該チューナ18の有するマイクロ波電磁界分布を調整する機能は、プラズマ7を生成させながら挿入深さを調整して、マイクロ波集中部6を目的の位置に生成させるということにある。
【0004】
そして前記マイクロ波共振器4の両端面を貫通するように、放電管1が設置されている。一般的には、電界が最も大きくなるマイクロ波共振器4の中心軸上に放電管1の中心軸を一致させるが、これに限ることはない。放電管1の断面形状は丸形、角形等特に問わない。
放電管1の機能は真空境界であること、放電ガスの流路であること、放電プラズマを生成する空間であることであり、図5の例では、放電プラズマを生成させる空間を限定するために、放電管1に沿ってマイクロ波共振器端面からマイクロ波共振器内部に向けて導体の内筒を伸ばしている。従って、マイクロ波共振器チューナ18の端と内筒端に挟まれた空間で放電プラズマ7が生成される。
【0005】
マイクロ波共振器4にはマイクロ波を供給するマイクロ波供給コネクタ5が接続されている。コネクタ形状は同軸型、導波管型何れでも構わない。同軸型コネクタへの供給伝送路は同軸ケーブル、同軸管どちらを用いても構わない。
【0006】
マイクロ波共振器チューナー側の放電管1端には、当該ランプを利用する箇所に固定するためのフランジ26がOリング13cを介して取り付けられている。前記フランジ26の中心には、放電管1の内径相当の開口が設けられており、放電プラズマ7からの発光を放電管1軸方向に取り出すことができるようになっている。
前記フランジ26の開口部には光透過窓8が設けられていて、2つの機能を有する。一つ目は放電管1内と大気の真空境界であり、二つ目は放電プラズマ7からの発光を真空外へ取出すことである。
以上のようなマイクロ波共振器についてはE.L.Ginzton著 「Microwave Measurements", McGraw-Hill, New York 1957」にも詳しく述べられている。
【0007】
このような放電ランプにおいては、次のような問題点がある。
光透過窓8に用いた材料の吸収端波長よりも高いエネルギーを持つ光、特に真空紫外域の光が放電プラズマから光透過窓8に照射されると該窓8に欠陥、いわゆるカラーセンタが生成し、光透過率の低下が起こる。ここでいう欠陥とは、原子が規則的に配列して光透過窓8を構成している中で、在るべき位置に然るべき原子が無い状態をいう。
そして近年紫外線の短波長光における光透過性を確保するために、前記光透過窓にSiOを用いたものが開発されている。
しかしながらSiOの光透過率の確保は200nm程度が下限であり、それ以上の短波長紫外線である真空紫外域の200nm以下では急激に低下し、更に短波長化し150nm前後の真空紫外線である高エネルギフッ素レーザを使用した場合前記光透過率の低下のみならず失透が生じ実用に耐えない。(ここで真空紫外域とは0.2〜200nm、普通紫外域とは200〜380nmの波長範囲をいう「物理学辞典」培風館、「理科年表」国立天文台)。
【0008】
更に前記放電プラズマにより真空紫外域の高エネルギを持つ光を励起させた場合に、放電管にSiOの無機材を用いているために、放電管1の内面が放電プラズマによってスパッタリングされ、飛散した物質が光透過窓8の放電管1側表面に付着し、光透過率が低下する。
従来は、このような光透過窓8の劣化がランプの寿命を決めていた。寿命が来たランプの光透過窓8は、表面10の付着物を研磨して除去したり、光透過窓8自体を交換して透過率を回復させる必要があった。光透過窓8のクリーニングや交換にはランプの真空を破る必要があり、これには数時間の手作業が必要で、その間ランプが利用できないという問題があった。
【0009】
上記のような光透過窓8の劣化によるランプ寿命の問題は、本例で示したマイクロ波励起水素紫外光ランプだけでなく、放電ガスがHe、Ne、Ar、Kr、Xe、O、N、D、Hgなどのランプや、放電形態が高周波放電、アーク放電、グロー放電、誘電体バリヤ放電、フラッシュ放電のランプや、発光形態が放電でなくフィラメントに電流を流して加熱し発光させるハロゲンランプやカーボンランプなど各種のランプで同様に生じている。
かかる課題を解決するために、特開2001−148372号において、プラズマによる損傷の少ない反応容器として、アルミニウム製の反応容器の内側壁にアルミナ保護膜が100〜1000ミクロンの膜厚で形成されている技術が開示されている。
しかしながらかかる技術においては、反応容器がアルミニウムであることが限定され、ステンレス材やチタニウムを用いる事ができない。
又、アルミナ材料の比誘電率は9.5であり、SiOの3.5に比べて大きいため誘電損失が大きくなり、光の発生にマイクロ波放電を用いる場合に、光透過窓や反射鏡(反射窓)を加熱しカラーセンタが促進されるという欠点を有す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み、光透過窓や光反射鏡(反射窓)を備えたランプやレーザ発振器等のマイクロ波励起放電ランプにおいて、前記光透過窓や光反射鏡のカラーセンタの形成、光透過率や反射率の低減、さらには放電プラズマが放電管内面をスパッタリングすることによって飛散する物質による光透過窓の汚染等を減らすとともに、該光透過窓に生じた欠陥を有効に除去し、これにより窓交換等のメンテナンス作業頻度や作業コストの低減を図ったマイクロ波励起放電ランプの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、発明者は光透過窓8の付着物の成分分析を行なった。実験に用いた装置は、図6に示した装置において、光透過窓8をOリングを介して、フランジ26のプラズマに曝される面に取り付けたものである。その結果、光透過窓8の面によって付着成分が異なることがわかった。放電管1側の表面10にはシリコン酸化物(SiO2−x)が付着し、放電管1とは反対側の表面11にはカーボンが堆積していた。シリコン酸化物が付着する原因は、放電管1の材質である石英(SiO)がスパッタリングされたためと考えられる。カーボンが堆積する原因は、放電管1とは反対側の雰囲気のハイドロカーボン(炭化水素)が光透過窓8(放電管1とは反対側の表面)に吸着し、放電プラズマから放射される真空紫外光による脱水素反応の結果、カーボンとして堆積しているものと考えられる。以上より、窓の透過率を初期状態から低下させないためには、シリコン酸化物またはハイドロカーボンの光透過窓8表面への堆積を抑制することが必要であることがわかった。
【0012】
また、カラーセンタの特性として一般的に以下のことがわかっている。カラーセンタの生成数は光透過窓への光照射時間に比例して増加し、ある一定時間以上経過すると飽和傾向を示す。カラーセンタの生成速度は光透過窓の温度が高いほど速くなる。光透過窓に生成したカラーセンタは、該窓に光が照射されていない状態で該窓をアニール処理することにより消滅する。
【0013】
そこで、本発明はかかる着目点に基づいて、下記のごとき技術手段を提案する。
本発明の第1の提案は、少なくとも一側に光透過窓若しくは反射窓を有し、プラズマ放電により発光する真空空間内で雰囲気ガス中のイオンによって不純物が放出されるとともに、前記光透過窓若しくは反射窓の封止面をカーボン含有弾性シール材でシールしたマイクロ波励起放電ランプにおいて、
少なくとも前記真空空間内面側が、AlN若しくはSi で形成されているとともに、前記光透過窓若しくは反射窓をプラズマに曝されない面によって封止するカーボン含有弾性シール材の冷却手段を設け、該光透過窓若しくは反射窓を50℃以下に冷却することにより光透過窓若しくは反射窓の光透過率の低下を抑制することを特徴とする。
かかる提案によれば、放電管等の負圧空間内面側に前記したスパッタ率の低い材質を用いることにより、ガス中へ放出される飛沫量が低減できるため、光透過窓若しくは反射鏡(窓)に付着する飛沫量も低減できる。この結果、透過窓または反射窓への付着物による光透過率または反射率の低下を抑制することができ、窓交換等のメンテナンス作業頻度および作業コストの低減化が実現する。
【0014】
特に、本発明において、光の発生にマイクロ波放電を用いる場合には、放電管に誘電損失の小さいものを用いることによりマイクロ波パワーの負圧空間形成体(例えば放電管、以下放電管等という)材質でのロスを低減できる。放電管等でのロスが大きいと、放電管等での発熱が大きくなるため、光透過窓周囲に位置するシール材のOリングの劣化を招いたり、光透過窓や反射鏡(窓)を加熱しカラーセンタの形成を促進するなどの問題を引き起こす可能性がある。このような場合に、前記誘電損失の小さな放電管材料を選択することによりこれら問題を回避できる。
【0015】
又本発明は少なくとも一側に光透過窓若しくは反射窓を有し、プラズマ放電により発光する真空空間内で雰囲気ガス中のイオンによって不純物が放出されるとともに、前記光透過窓若しくは反射窓の封止面をカーボン含有弾性シール材でシールしたマイクロ波励起放電ランプにおいて、
少なくとも前記真空空間内面側が、AlN若しくはSi で形成されているとともに前記シール材がゴム系材料であって温度150℃以上の温度域で雰囲気圧力10〜3Paの範囲にて2時間以上脱ガス処理を施したシール部材を用いたことを特徴とする。本提案によれば、Oリングを脱ガス処理することにより、Oリングからのハイドロカーボンの放出を抑制でき、光透過窓や反射鏡表面へのカーボンの付着を抑制できる。よって、透過窓または反射窓への付着物による光透過率または反射率の低下を抑制することができ、窓交換等のメンテナンス作業頻度および作業コストの低減化が実現する。
【0016】
更に本発明は、前記光透過窓若しくは反射窓をプラズマに曝されない面によって封止する封止部位の冷却手段を設け、光透過窓を50℃以下に冷却することにより光透過窓若しくは反射窓の光透過率の低下を抑制するとともに、前記冷却手段と光透過窓若しくは反射窓との間の封止部の材料を冷却手段支持体より熱伝導率が高い材料で形成したことを特徴とする。
本提案によれば、光透過窓を冷却することによりカラーセンタの形成を抑制し、光透過窓の光透過率または反射鏡の反射率の低下を低減できるため、窓交換等のメンテナンス時間やその手間および作業コストを削減することができる。
【0017】
この場合に、前記冷却手段と光透過窓若しくは反射窓との間の封止部の材料を冷却手段支持体より熱伝導率が高い材料で形成されているのがよい。例えば前記露出部位側をステンレス若しくはアルミ材で形成し、封止部を銅若しくは金、プラチナで形成するのがよい。
【0018】
かかる提案によれば、光透過窓または反射鏡とそれを冷却する冷媒等の冷却手段との間を構成する部材に熱伝導率の高い物質を用いることにより、光透過窓または反射鏡を効率的に冷却でき、カラーセンタの形成を抑制できるため、窓交換等のメンテナンス時間やその手間および作業コストを削減することができる。
【0019】
更に本発明は、少なくとも一側に光透過窓若しくは反射窓を有し、プラズマ放電により発光する真空空間内で雰囲気ガス中のイオンによって不純物が放出されるとともに、前記光透過窓若しくは反射窓の封止面をカーボン含有弾性シール材でシールしたマイクロ波励起放電ランプにおいて、
少なくとも前記真空空間内面側が、AlN若しくはSi で形成されているとともに、前記光透過窓若しくは反射窓をプラズマに曝されない面によって封止する封止部位に加熱手段を設け、該加熱手段を介してプラズマ非放電時に前記光透過窓若しくは反射窓を温度300℃〜1300℃で、10分以上加熱してアニール処理するように構成したことを特徴とする。
【0020】
かかる提案によれば、ランプ、レーザ等の光源を消灯したプラズマ非放電時に、カラーセンタが形成された光透過窓または反射鏡(窓)をアニールすることにより結晶中の欠陥を回復し、カラーセンタを消滅させ、光透過率または反射率を回復させることができるため、窓交換等のメンテナンス時間やその手間および作業コストを削減することができる。
【0021】
この場合においても前記加熱手段と光透過窓若しくは反射窓との間の封止部が、前記加熱手段の支持体を形成するステンレス又はアルミニウムよりも熱伝導率が高い材料で形成、即ち、光透過窓または反射鏡(窓)とそれを加熱するヒータとの間の封止部材に熱伝導率の高い銅や金等を用いることにより、ランプ、レーザ等の光源を消灯した状態でカラーセンタが形成された光透過窓または反射鏡をアニール処理する際に、効率的に透過窓または反射鏡に伝熱できるため、均一にアニールを行うことができ、光透過率または反射率を回復できるため、窓交換等のメンテナンス時間やその手間および作業コストを削減することができる。
【0022】
尚本発明において、前記真空空間内でプラズマ放電により生成した励起水素原子からの真空紫外光を光透過窓若しくは反射窓を介して出射可能に構成した場合に、前記光透過窓若しくは反射窓にSiOを用いることなくKBrなどのハロゲン系の材料で形成するのがよい。
これにより前記従来技術のように第1のガラス相と第2のガラス相の2相構成にしなくても真空紫外域での光透過性(反射率)の向上と、失透性の低減につながる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好適な実施形態として、光透過窓への汚染物質の付着抑制を放電管側と光透過窓側の温度制御(冷却、アニール)の両者より行った好適な実施例について図面に基づいて説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、放電ランプであれば本発明の要件の範囲において有効に適用できる。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1〜3にかかるマイクロ波励起水素紫外光ランプの構成を示す説明図である。
光透過窓8の窓取り付け部材17は、円盤形状であり、その中心は放電管1の中心軸と一致し、その径が放電管内径以上である開口を有する。窓取り付け部材17には前記開口を光透過窓8で封止するためのOリング溝と、窓取り付け部材17を真空を保ちながら放電管1に接続するための中空蓋状の冶具20を固定するボルト穴及びOリング溝が設けられている。
冶具20の内面構造は同心中空円2段構造になっており、光透過窓8を収納する空間と、放電管1を内包する空間から成っている。放電管1を内包する側の端面は、Oリング13cを収めるようにOリング13cを押圧するリング径相当の面取りが斜めカット状に施されている。更に、この端部の外周面には不図示のネジが切ってあり、円筒開口状のキャップ21を締め込むことによってOリング13cを圧着し、放電管1に繋がる真空境界を形成している。窓取り付け部材17、冶具20、キャップ21の材質は金属であり、一般的には汚染要因の少ないステンレス、アルミニウムを用いるが、これに限らない。
【0025】
以上のように構成されたマイクロ波励起水素紫外光ランプの発光動作について説明する。まず、放電管1に放電ガス供給口2から、ヘリウムで1/100に希釈した水素の放電ガスを10SCCM供給する。放電ガスは放電ガス排出口3から、真空ポンプ(不図示)で排気する。放電ガス排出口3と真空ポンプの間にあるバルブ(不図示)の開度調整によって排気コンダクタンスを調整し、放電管1内を133Pa(パスカル)程度に保つ。光透過窓8側から放電管1側へ放電ガスを流す理由は、放電プラズマ7によって放電管1内で生成した物質を該窓8とは反対側へ排気して、該窓8の汚染要因を極力減らす。
【0026】
次に、マイクロ波共振器4にマイクロ波供給コネクタ5から2.45GHz、10Wのマイクロ波を供給する。マイクロ波の供給は連続的でも間欠的でも構わない。マイクロ波電源とマイクロ波共振器4を接続する電力伝送路の途中に組み込む整合器(図示せず)を調整することにより、電源と負荷(放電プラズマ)間のマイクロ波電力整合を取りながら、放電管1内に放電プラズマ7を生じさせる。放電プラズマ7によって励起された水素原子からは真空紫外域の波長103nmと122nmとの輝線が放射され、光透過窓8を通して、ランプ出射光9のように外部に取り出される。
【0027】
本実施の形態1では、放電プラズマ7による放電管1内面のスパッタリングに由来する光透過窓8の汚染を抑制するため、放電管1の材料としてスパッタリング率がSiOより低いAlNを用いた。AlN材は誘電損失も低いため、マイクロ波の誘電損失による放電管1の温度上昇を押えることもできる。温度上昇を抑えることによって、放電管1から光透過窓8への輻射熱を低減できるため、光透過窓8の温度上昇を抑えることができる。その結果、カラーセンタを発生し難くできる。
又、該ランプの出力光量をモニターするためにランプ出射光9を受光するようにフォトダイオード12を設置した。
【0028】
次に、このように構成したマイクロ波励起水素紫外光ランプの出力光量の経時変化をフォトダイオード12を用いて計測した。
まず、放電プラズマ7によって水素原子を励起し、真空紫外域の波長光を10日間発光させた。次に放電管1を石英ガラス(SiO)に、光透過窓8も新品に交換して同様の試験を実施し、結果を比較した。
この結果、AlNを放電管1に用いた場合、10日後の光量は初期値の約50%、SiOを放電管1に用いた場合、同様の光量は初期値の約5%であった。従って、放電管1をAlNにすることにより光透過窓8の光透過率の低下を抑制できることが確認できた。
また、10日間の計測後、試験に用いた各々の光透過窓8の表面10を観察したところ、放電管1にSiOを用いた場合にはシリコン酸化物の堆積が確認されたが、放電管1にAlNを用いた場合にはシリコン酸化物および放電管1を構成する元素であるAl、Nは検出されなかった。よって、放電管1にAlNを用いることにより、放電管1内面のスパッタリングに由来する、光透過窓8の表面10への堆積を低減させ、光透過率の低下を抑制できることが確認できた。
【0029】
なお、本実施形態では光透過窓を例に取り上げたが、光反射鏡(窓)を用いた装置に対しても本実施形態を同じく適用できる。光反射鏡の例は、レーザ発振器に用いる反射鏡、ランプの集光鏡である。以下の実施形態においても、光反射鏡に対して各実施形態を同じく適用できる。
【0030】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、放電プラズマ7による放電管1内面のスパッタリングに由来する光透過窓8の汚染を抑制するため、放電管1の材料としてスパッタリング率がSiOより低いSiを用いた。Si材は誘電損失も低いため、マイクロ波の誘電損失による放電管1の温度上昇を押えることもできる。温度上昇を抑えることは、放電管1から光透過窓8への輻射熱を低減できるため、光透過窓8の温度上昇を抑えることができる。その結果、カラーセンタを発生し難くできる。
又、該ランプの出力光量をモニターするためにランプ出射光9を受光するようにフォトダイオード12を設置した。その他の構成は実施形態1と同様である。
【0031】
次に、このように構成したマイクロ波励起水素紫外光ランプ、特に真空紫外光ランプの出力光量の経時変化をフォトダイオード12を用いて計測した。本ランプを実施形態1で示した使用方法によって10日間発光させた。次に放電管1を石英ガラス(SiO)に、光透過窓8も新品に交換して同様の試験を実施し、結果を比較した。
この結果、Siを放電管1に用いた場合、10日後の光量は初期値の約50%、SiOを放電管1に用いた場合、同様の光量は初期値の約5%であった。従って、放電管1をSiにすることにより光透過窓8の光透過率の低下を抑制できることが確認できた。
また、10日間の計測後、各々の光透過窓8の表面10を観察したところ、放電管1にSiOを用いた場合にはシリコン酸化物の堆積が確認されたが、放電管1にSiを用いた場合にはシリコン酸化物および放電管1を構成する元素であるSi、Nは検出されなかった。よって、放電管1にSiを用いることにより、放電管1内面のスパッタリングに由来する光透過窓8の表面10への堆積を低減させ、光透過率の低下を抑制できることが確認できた。
【0032】
このようにシリコン酸化物の堆積を低減させ、光透過率の低下を抑制できる材料としてAlNの他にSiも同様に適用できることが確認され、更に放電管1を二重構造とし、プラズマ発生空間である内周面側に50ミクロン、好ましくは100ミクロン以上の膜厚のAlNを被覆しても同様な結果が得られることも確認された。
又前記放電管等の光発生部の材質は、雰囲気ガス中のイオンによるスパッタリングが起こりにくい材料、すなわちスパッタリング率の低い材質として、例示的にSi、AlNを用いた。
又前記光の発生にマイクロ波放電を用いる場合、放電管材料に誘電損失の小さいもの、具体的には10GHzにおいての誘電損失1以下、望ましくは0.1以下のものを用いるのがよく、例えばSi(誘電損失0.04)、AlN(誘電損失0.03)などはこれに該当する。
【0033】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3では、放電管1内の放電ガス雰囲気のハイドロカーボン濃度を低減するため脱ガス処理したOリング(材質:ゴム)13a、13b、13cを用いた構成である。
それ以外は実施形態1の構成と同様であるので共通図1で説明している。
Oリング13a、13b、13cの脱気処理は、温度200℃、雰囲気圧力10−3Paにて2時間保持することにより行った。
次に、このように構成したマイクロ波励起水素紫外光ランプの出力光量の経時変化をフォトダイオード12を用いて計測した。本ランプを実施形態1で示した使用方法によって10日間発光させた。次にOリング13a、13b、13cを脱気処理していないものに、光透過窓8も新品に交換して同様の試験を実施し、結果を比較した。
この結果、脱気処理したOリングを用いた場合、10日後の光量は初期値の約60%、脱気処理しないOリングを用いた場合、同様の光量は初期値の約50%であった。従って、Oリング13a、13b、13cを脱気処理することにより光透過窓8の光透過率の低下を抑制できることが確認できた。
【0034】
尚、本実施例の場合に、Oリング13は、窓取り付け部材17と光透過窓8との間を封止するOリング13aと、窓取り付け部材17と冶具20との間を封止するOリング13b及び冶具20と放電管1を封止するOリング13cのいずれも脱気処理がなされているが、その一部のOリングのみを脱気処理してもよい。要はプラズマ空間に曝される部位のOリング13a、13b、13cを脱気処理すればよい。又窓取り付け部材17、冶具20、キャップ21の材質は汚染要因の少ないステンレス、アルミニウムを用いるのがよいが、これに限らない。
【0035】
又、光量の計測後、光透過窓8の放電管1側の表面10、および光出射側の表面11の堆積物を観察した結果、脱気処理を行なったOリング13a、13b、13cを用いた場合には、表面10、表面11共に堆積物は観察されなかった。一方、脱気処理を行っていないOリングを用いた場合には、光出射側の表面11により多くのカーボンの堆積が観察された。よって、脱気処理を施したOリング13a、13b、13cを用いることにより、光透過窓8の表面10、11へのカーボン堆積量を低減させ、光透過率の低下を抑制できることが確認できた。
【0036】
Oリング材としては、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、シリコンゴム(VMQ)、フルオロシリコンゴム(FVMQ)、フッ素ゴム(FKM)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、ウレタンゴム(AU)等を利用できる。
【0037】
更に、本実施形態ではゴム材のOリングを使用したが、弾性体の非金属ガスケットとして、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に代表されるフッ素樹脂のような、元々ガスが出にくい材質で弾性体のガスケットを用いても構わないが、真空封止の面で封止力が低下するために、必ずしも好ましくない。
従って前記プラズマ露出空間と対面する位置にあるシール材としてのOリングはゴム系材料のOリングであって、温度150℃以上、望ましくは200℃、雰囲気圧力10〜3Paの範囲にて2時間以上脱ガス処理を施し雰囲気へのハイドロカーボンの放出を低下させるのがよい事が確認された
【0038】
(実施の形態4)
図2は、本発明の実施の形態4にかかるマイクロ波励起水素紫外光ランプの構成を示す説明図である。光透過窓8を冷却するための冷却管14aをOリング13aの内周側にリング円状に埋設し、光透過窓8の封止面上に位置させる。
光透過窓8の温度をモニターする熱電対15を窓取り付け部材17に埋め込んだ以外は、実施形態3同様の構成である。但し、窓取り付け部材17には銅材を用いた。本実施形態では、冷却管14aに流す冷媒として水を使用したが、油等他の媒質でも構わない。温度をモニターする方法は例えばサーミスタ等熱電対以外の方法を用いて構わない。
【0039】
このように構成したマイクロ波励起水素紫外光ランプの出力光量の経時変化をフォトダイオード12を用いて計測した。本ランプを実施形態1で示した方法によって10日間発光させた。この時の光透過窓8の設定温度は、水流量を調整することにより、25℃、50℃、100℃の3種類とした。次に冷却管14aに水を流さずに(この場合、光透過窓8の温度は140℃)、光透過窓8は新品に交換して同様の試験を実施し、出力光量を比較した。
この結果、光透過窓8を水冷却した場合、10日後の光量は25℃で初期値の約90%、50℃で約75%、100℃で約65%、水冷却しなかった場合、同様の光量は初期値の約60%であった。
又、光透過窓8の温度を25℃に設定した場合の該窓8の表面10、11を観察した結果、シリコン酸化物やカーボンの付着は観察されず、光透過率の低下はカラーセンタが形成されたためであると確認できた。
従って、本実施形態によれば、光透過窓8に生成するカラーセンタの原因となっている欠陥の生成を抑制するために、光透過窓を50℃以下(望ましくは25℃以下)に冷却することにより光透過窓8の光透過率の低下を抑制できることが確認できた。
本実施形態においては、冷却管14bを図3のように冶具20に埋設しても構わない。
【0040】
(実施の形態5)
図4は、この発明の実施の形態5にかかるマイクロ波励起水素紫外光ランプの構成を示す説明図である。窓取り付け部材17の光透過窓8の封止位置に同心リング円状に光透過窓8を加熱するためのリング円状のヒータ16及び該ヒータ16の外周側にリング円状の冷却管14aを埋め込むとともに、真空シール材としてOリングの替わりに金属ガスケット23を用いている。
金属ガスケット23を用いた理由は、ヒータ16で光透過窓8を200℃以上に加熱するので、Oリングの使用耐熱温度を超えるからである。
従って、本実施形態5の場合に金属ガスケット23は、窓取り付け部材17と光透過窓8との間を封止する封止部材と、窓取り付け部材17と冶具20との間を封止する封止部材に用いればよく冶具20と放電管1を封止する封止部には用いる必要がなく、例えばコバール金属25で接着すればよい。
【0041】
金属ガスケットを用いた場合の具体的構造について示すと、光透過窓8の外周側は、リング円状の光透過窓押さえ冶具24に嵌め込まれ、光透過窓押さえ冶具24と対面する封止位置に設けた金属ガスケット23を介して窓取り付け部材17にボルト(不図示)によって固定されている。放電管保持冶具22は金属ガスケット23を介して窓取り付け部材17にボルト(不図示)によって固定されている。放電管保持冶具22の放電管側端部と放電管1は、前記したようにコバール金属25で接着した。
コバール金属は、Fe:N:Co=54:29:17の合金で、ガラスとの接続時の温度(800℃程度)と常温に戻った時の熱膨張係数の変化が少ない理由で、ガラスと金属の接続に一般的に使用されているものである。
【0042】
(実施の形態6)
次に、このように構成した実施形態5のマイクロ波励起水素紫外光ランプの出力光量の経時変化をフォトダイオード12を用いて計測した。本ランプを実施形態4と全く同様の方法で、光透過窓8を25℃に設定して10日間発光させた。
次に、放電プラズマを点火させない状態でヒーター16に通電し、10日間発光させた後の光透過窓8をアニール処理した。アニール処理条件は以下のようである。放電管1内の圧力は10-3Pa以下、光透過窓8の温度は200℃、400℃、600℃の3条件を選択し、各々の条件で1時間保持した。アニール処理後にランプを点灯し、フォトダイオード12で光量を計測しアニール処理前後の光透過率を比較した。各温度条件を設定する場合、光透過窓8も新品に交換した。
【0043】
この結果、アニール処理前の光量は初期値の90%であったのに対し、200℃のアニール処理後の光量は初期値の約95%、400℃で約97%、600℃でほぼ100%となった。
従って、ランプ消灯時に光透過窓8にアニール処理を施すことによってカラーセンタが消滅し、光透過率を回復させることが可能であることが確認できた。
アニール処理条件は、放電管1内をAr、He、N2等の不活性ガス雰囲気として加熱しても構わない。
【0044】
尚、本実施形態においても、光透過窓8に生成するカラーセンタの原因となっている欠陥の生成を抑制するために、光透過窓を50℃以下(望ましくは25℃以下)に冷却することにより光透過窓8の光透過率の低下を抑制できることが確認できた。
そして本実施形態においては、光透過窓8と冷却管(冷媒)との間に位置する封止部、即ち金属シール部材23として、冷却管23の支持体(窓取り付け部材17)の材質ステンレス若しくはアルミニウムより熱伝導率の高い材質、具体的には熱伝導率5×10Wm−1−1以上、望ましくは10×10Wm−1−1以上の材料、例えば銅を用い、光透過窓から冷媒への伝熱を容易にする機構を備えている。
金属ガスケットの材質は、銅、アルミニウムが代表的であるが、これらと同等の硬度を有する金属でも構わない。
また、図5に示すように、実施形態1から4に示した冶具20とキャップ21を用いる構造に冷却機構を追設して、放電管1を真空シールしているOリングの熱損傷を防ぐようにする。
或いは、放電管1がガラス材の場合には、放電管保持冶具22の端部に放電管1を融着させる。
【0045】
又本発明においては、前記光透過窓8に生成したカラーセンタの原因となっている欠陥を消滅させるために、光透過窓を温度300℃〜1300℃(望ましくは600℃〜1100℃)で、10分以上(望ましくは1時間以上)アニール処理するためのヒータ16を備えるのがよく、又、ヒータ16の支持体である窓取り付け部材17の材質は、ステンレス若しくはアルミニウムAlより熱伝導率の高い材質、具体的には熱伝導率5×10Wm−1−1以上、望ましくは10×10Wm−1−1以上の材料には熱伝導率の高い材質、具体的には熱伝導率50以上、望ましくは100以上、例えば銅などを用い、ヒータからの光透過窓への伝熱を容易にするのが望ましい事は前記したとおりである。
又真空紫外域の材質は、真空紫外線が透過する場合は、光透過窓の材質をMgF、CaF、SrF、BaF、NaF、LiF、KBrなどのハロゲン系の材料を用いるのがよく、通常の紫外線が透過する場合はSiOなどの酸化物を用いるのがよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明にかかるマイクロ波励起放電ランプによれば、放電ガス雰囲気の物質が光透過窓へ付着することによる該窓の光透過率の低下を緩和できるので、光透過窓の洗浄や交換に要するメンテナンスの周期を長くすることができるため、装置稼働率の向上とメンテナンスコスト削減に寄与する。
又、光透過窓のカラーセンタの形成を抑制し、該窓の光透過率の低下を緩和できるので、光透過窓の洗浄や交換に要するメンテナンスの周期を長くすることができるため、装置稼働率の向上とメンテナンスコスト削減に寄与する。
又、光透過窓のカラーセンタを消滅させ、該窓の光透過率を回復させることができるので、光透過窓の洗浄や交換に要するメンテナンスの周期を長くすることができるため、装置稼働率の向上とメンテナンスコスト削減に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1、2、3にかかるマイクロ波励水素紫外光ランプの構成を示す説明図である。
【図2】 本発明の実施形態4にかかるマイクロ波励水素紫外光ランプの構成を示す説明図である。
【図3】 本発明の実施形態4にかかるマイクロ波励水素紫外光ランプの構成を示す説明図である。
【図4】 本発明の実施形態5にかかるマイクロ波励水素紫外光ランプの構成を示す説明図である。
【図5】 本発明の実施形態6にかかるマイクロ波励水素紫外光ランプの構成を示す説明図である。
【図6】 マイクロ波励起水素紫外光ランプの従来技術を示す説明図である。
【符合の説明】
1 放電管
8 光透過窓
10 内側表面
11 外側表面
13 Oリング
14 冷却管
16 ヒータ
17 窓取り付け部材
22 放電管保持冶具
23 金属ガスケット
24 光透過窓押さえ冶具
25 コバール金属

Claims (4)

  1. 少なくとも一側に光透過窓若しくは反射窓を有し、プラズマ放電により発光する真空空間内で雰囲気ガス中のイオンによって不純物が放出されるとともに、前記光透過窓若しくは反射窓の封止面をカーボン含有弾性シール材でシールしたマイクロ波励起放電ランプにおいて、
    少なくとも前記真空空間内面側が、AlN若しくはSi で形成されているとともに、前記光透過窓若しくは反射窓をプラズマに曝されない面によって封止するカーボン含有弾性シール材の冷却手段を設け、該光透過窓若しくは反射窓を50℃以下に冷却することにより光透過窓若しくは反射窓の光透過率の低下を抑制することを特徴とするマイクロ波励起放電ランプ。
  2. 前記冷却手段と光透過窓若しくは反射窓との間の封止部の材料を冷却手段支持体より熱伝導率が高い材料で形成したことを特徴とする請求項1記載のマイクロ波励起放電ランプ
  3. 少なくとも一側に光透過窓若しくは反射窓を有し、プラズマ放電により発光する真空空間内で雰囲気ガス中のイオンによって不純物が放出されるとともに、前記光透過窓若しくは反射窓の封止面をカーボン含有弾性シール材でシールしたマイクロ波励起放電ランプにおいて、
    少なくとも前記真空空間内面側が、AlN若しくはSi で形成されているとともに、前記光透過窓若しくは反射窓をプラズマに曝されない面によって封止する封止部位に加熱手段を設け、該加熱手段を介してプラズマ非放電時に前記光透過窓若しくは反射窓を温度300℃〜1300℃で、10分以上加熱してアニール処理するように構成したことを特徴とするマイクロ波励起放電ランプ
  4. 少なくとも一側に光透過窓若しくは反射窓を有し、プラズマ放電により発光する真空空間内で雰囲気ガス中のイオンによって不純物が放出されるとともに、前記光透過窓若しくは反射窓の封止面をカーボン含有弾性シール材でシールしたマイクロ波励起放電ランプにおいて、
    少なくとも前記真空空間内面側が、AlN若しくはSi で形成されているとともに、前記シール材がゴム系材料であって温度150℃以上の温度域で雰囲気圧力10〜3Paの範囲にて2時間以上脱ガス処理を施したシール部材を用いたことを特徴とする請求項3記載のマイクロ波励起放電ランプ
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