JP3734966B2 - 水素発生装置 - Google Patents

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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機化合物と水を改質反応させ、水素を生成する水素発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、水素と酸素を燃料とする。この水素の生成には、天然ガス等の炭化水素成分、メタノール等のアルコール、あるいはナフサ成分等の有機化合物を原料とし、水蒸気で改質する方法が広く用いられている。このような水蒸気を用いた改質反応は、吸熱反応である。このため、水蒸気改質を行う水素発生装置は、原料あるいは改質反応を補助する改質触媒を、加熱し高温にすることが必要である。水素の生成効率を考えた場合、このとき消費する熱量をできるだけ少なくすることが望ましい。そこで、高温となる改質反応部とガス流路は、できるだけ放熱が少なくなる構成とする。例えば、特開平5−301701号公報、特開平7−291602号公報に示されているように、加熱燃焼部を中心に同心円の多重管形状で装置を構成し、放熱を少なくする方法を用いる。
【0003】
ナフサ成分等の有機化合物を原料とし、これを水蒸気で改質する反応は、水素や二酸化炭素の生成の他に一酸化炭素が副生成する。溶融炭酸塩型等の高温タイプの燃料電池は、水蒸気改質時に副生成した一酸化炭素も燃料として利用することができる。しかし、動作温度の低いリン酸型や固体高分子型燃料電池では、電池の電極として使用する白金属系触媒が一酸化炭素により被毒されるため、十分な発電特性が得られなくなる。そこで、特開昭62−27489号公報、あるいは特開平3−276577号公報で示されているように、動作温度の低い燃料電池にもちいる水素発生装置では、改質後のガス中に含まれる一酸化炭素と、水を変成反応させるための一酸化炭素変成触媒反応部、あるいは一酸化炭素を選択的に酸化する浄化触媒部を設ける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、動作温度の低いリン酸型や固体高分子型燃料電池用の燃料として、ナフサ成分等を原料として改質し水素を生成するとき、有機化合物の水蒸気改質反応、一酸化炭素の変成反応、および一酸化炭素の選択酸化反応を必要とする。上記の反応では、各過程の反応温度は大きく異なる。このため、各反応部が適正温度となるように温度制御をすることが重要となる。このとき、水蒸気改質反応での反応温度を最も高くし、次いで、変成反応、酸化反応の順で反応温度を低くする必要がある。また、装置の運転効率を高くするためには、各反応部で余剰熱を熱回収し、温度制御することが望ましい。
【0005】
一方、改質後に副生成した一酸化炭素は、水と反応させることで水素に変成することが出来る。この変成反応を効果的に進めるためには、触媒温度の適正制御とともに、できるだけ多くの水蒸気を添加することが望ましい。
【0006】
また現在、固体高分子型燃料電池では構成要素であるプロトン伝導膜として、末端をスルホン基で置換したフッ素系樹脂を使用している。このとき、プロトン伝導膜を水で膨潤する必要があり、これを考慮すると、供給する水素ガスをできるだけ高い湿度で供給することが望ましい。しかし、燃料ガスに水蒸気を添加するためには多くのエネルギーを必要とする。そこで上記の余剰熱をできるだけ効果的に利用することが、装置向上のための課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
述の課題を解決するため、本発明の水素発生装置は、水素原子を分子中に有する有機化合物を含有する燃料と水との改質用触媒を具備した改質部と、前記燃料を前記改質部に供給する燃料供給部と、前記水を前記改質部に供給する水供給部と、前記改質反応に必要な熱量を与える加熱手段と、前記改質部から流出する改質ガス中に含まれる一酸化炭素の変成部と、前記水供給部と前記改質部との間に該水供給部より供給される水の第一蒸発部と、前記改質部と前記変成部との間に、前記水供給部より供給される水が前記改質ガスと熱交換し、蒸発する第二蒸発部とを備える水素発生装置であって、前記水供給部は、前記第一蒸発部および前記第二蒸発部への水の供給割合を制御し、前記水素発生装置への水の供給量の総量を一定にすることを特徴とする。
【0009】
また、前記変成部に温度検知部を備え、前記水供給部は、前記温度検知部の検知温度に基づき前記第二蒸発部への水の供給量を調節することで、前記変成部の温度を制御することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
上記手段により、従来の水素発生法に関しての課題を解決し、各反応部で生じる余熱を効果的に回収するとともに、各反応部の温度、水蒸気供給量等の使用条件を安定化することで効果的に一酸化炭素を低減する。その結果、水素を安定的に供給できる燃料電池用の水素ガス供給装置を提供する。以下、本発明の実施例について図面とともに説明する。
【0015】
【実施例】
(実施例1)
図1は、本発明による水素発生装置の第1の実施例を示した要部縦断面図である。図1において、1は原料となる有機化合物の供給部であり、本実施例ではメタンを主成分とする炭化水素ガスを供給するガス供給部とした。2は水の水供給部、3はその水を蒸発させる第一蒸発部である。4は改質触媒を設けた改質部で、改質触媒としては貴金属系の触媒をアルミナペレットに担持したものを用いた。6は一酸化炭素と水を変成反応させる変成触媒を設けた変成部で、変成触媒としてCu−Zn系の触媒を用いた。5は改質部4と変性部6の間に設けた水の第二蒸発部で、水供給部2から水が供給される。7は変成部6の触媒温度を検知する温度検知部、8は加熱部で、改質部4での改質反応に必要な熱量を与えるための加熱手段としての火炎バーナである。
【0016】
次に動作を説明する。まず、水を水供給部2から第一蒸発部3に供給し、加熱部8からの熱で蒸発させる。同時に、ガス供給部1から原料である炭化水素ガスも第一蒸発部に供給し、水蒸気と混合させ改質部4に供給する。このように、本実施の形態では、改質部加熱後のバーナ排気熱を利用し、原料である炭化水素ガスおよび水を予熱混合し、改質部へ供給する構成とした。
【0017】
改質部では、改質触媒で供給した水蒸気と炭化水素ガスを改質反応させる。水と炭化水素成分の改質反応は吸熱であるため、改質部下部に設けた加熱部から改質触媒に反応に必要な熱を供給する。改質反応後の改質ガスは、第二蒸発部5に供給される。この時、水供給部より第二蒸発部にも水を供給し、改質ガスの持つ熱量により加熱蒸発させた後改質ガスと混合し、変成部6に供給する。変成部では、変成触媒の作用により水と一酸化炭素を変成反応させる。また、温度検知部7により変成触媒温度を検知する。検知温度に基づき、触媒が設定温度となるように水供給部からの第2蒸発部への水供給量を制御する。
【0018】
有機化合物と水を改質反応させた場合、水素と二酸化炭素、および一酸化炭素が生成する。この改質反応は吸熱反応であり、これを効果的に進行させるためには、改質時の触媒温度を高温にする必要がある。二酸化炭素および一酸化炭素の生成比率は反応条件により相違し、高温の反応ではより一酸化炭素が多く生成する。また、一酸化炭素への反応では、二酸化炭素への反応と比較して水素発生量は少なくなる。
【0019】
低温作動のリン酸型および高分子型燃料電池への水素燃料ガス供給では、高濃度の一酸化炭素を含むことは望ましくない。そこで、一酸化炭素の変成触媒を用い、改質後の一酸化炭素を水と反応させ水素と二酸化炭素に変成させる。この時変成触媒として、Fe−Crを主成分とした比較的高温(500〜300℃)で反応する触媒、Cu−Znを主成分とした比較的低温(300〜200℃)で反応する触媒を用いる。しかし、改質反応は通常600℃以上で進行さえるため改質部後の改質ガスは触媒温度に近い高温となり、このガスを直接変成触媒に導入した場合、変成触媒温度が高くなるため十分に変成反応が進行しないことは明白である。
【0020】
従って、上記の高温および低温用変成触媒を組み合わせ、徐々に温度を低下させ変成反応させる方法が一般的に行われている。この方法では、改質後の改質ガスの持つ熱量の有効利用が難しい。また、水と一酸化炭素との反応平衡からは、触媒温度を低温で安定させること、水を多く添加することが望ましい。しかし、水の添加には多くの熱量を必要とするため、水素生成装置での効率を考慮した場合、あまり好ましいことではない。本実施例の水素発生装置はこの課題を解決するもので、改質後の改質ガスに水を添加し、改質ガスの持つ熱量を有効利用し水を加熱するとともに、触媒温度を安定化させ一酸化炭素を効果的に変成反応させるものである。
【0021】
次に、本実施例での具体的な動作例について説明する。メタンガスを主成分とする炭化水素ガスを水蒸気改質した場合、改質部後の改質ガス温度は600℃を越す値となり、変成部に直接通気すると変成触媒が高温化することにより劣化してしまう。そこで本実施例では第二蒸発部に送った改質ガスに、水を供給することで改質ガスの温度を低下させる。この時、変成部に設けた温度検知部で触媒温度を検知し、その検知温度に基づき触媒使用最適温度となるように、第2蒸発部への水供給量を制御する。この方法では改質ガスを触媒使用最適温度となるように空冷した場合と比較しても、水の添加効果により変成後のガス中の一酸化炭素濃度は大幅に低減することができる。
【0022】
その一例を示す。原料炭化水素中の炭素原子数の3倍量の水を加えて水蒸気改質した改質ガスを空冷後変成触媒に通気した場合では、変成後ガス中の一酸化炭素濃度は0.5〜0.6%程度となる。一方、水を改質ガスにさらに2倍量加え改質ガス温度を低下させた後、変成部に通気する本実施例の方法では、変成後ガス中の一酸化炭素濃度は0.2〜0.3%程度まで低減することを可能とした。
【0023】
また、固体高分子型燃料電池への水素を含む改質ガス供給する場合、改質ガスの相対湿度が燃料電池の発電特性に与える影響を考慮する必要がある。改質ガスの水蒸気量は電池電極の作動温度での飽和水蒸気量に近い値ほど発電特性は向上する。従って、本実施例のように、燃料電池供給前で改質ガスをさらに加湿することは、発電特性向上の観点からも望ましい。例えば、燃料電池電極作動温度が80℃である場合、原料炭化水素中の炭素原子数の3倍量の水を加えて改質し、変成したガス中の残存水蒸気量では、電池作動のためには十分とはいえない。
【0024】
従って、燃料電池供給前にガスを再加湿する必要がある。しかし、本実施例に示したように変成前に水をさらに加えることで、再加湿する操作は割愛できる。つまり、改質後の改質ガスに水を添加する方法は、触媒温度の安定化と一酸化炭素の変成反応促進を促進するとともに、改質ガスの持つ熱量を利用し水の添加時に必要な熱量約11kacl/molを補うため、この熱量相当の省エネ加湿を実現するものである。すなわち、改質変成後のガスを加湿する場合と比較して、加湿に必要な熱量分を省エネルギーできることになる。
【0025】
なお、改質ガスの加湿量は、電池作動温度により決める必要があり、電池作動温度を越した露点を持つ加湿量で改質ガスを供給した場合、電池内で結露し発電特性が不安定となる。従って、電池作動温度を考慮した加湿量となるように、水素発生装置への水の供給総量を決める必要がある。すなわち、改質部および変成部への水供給量が一定となるように第一および第二蒸発部への水供給割合を制御することも、固体高分子型燃料電池への水素を含む改質ガス供給する場合には重要となる。
【0026】
本実施例では水の第一および第二蒸発部を設ける構成としたが、改質および変成反応に必要な水が供給できる構成ならば、改質部および変成部に直接水を供給することも可能である。また、変成触媒温度が一定となる条件、例えば水素発生量が一定の場合、水供給量は一定とすることができるため、変成部に温度検知部を設ける必要はない。
【0027】
さらに、本実施例では原料としてメタンを主成分とした炭化水素ガスを用いたが、分子内に水素原子を有する分子、例えばメタノール等のアルコール、あるいはナフサ成分等の水との改質反応可能な有機化合物であれば、特にこれに限定することはない。また、直接改質反応が不可能な有機化合物でも、発酵分解あるいはクラッキング等の前処理を行うことで、原料として利用可能である。
【0028】
なお、本実施例では加熱部を火炎バーナとしたが、改質反応に必要な熱量を与える構成であれば、触媒燃焼、ボイラー排熱利用、原料に空気を添加し原料である有機化合物の燃焼熱を利用する加熱方式等の加熱手段を用いることもできる。
【0029】
(実施例2)
次に、本発明での第二の実施例を図2に示す。図1に示した実施例1の水素発生装置と同一構成部分の説明は省略する。相違点は、改質部4の改質ガス流れ下流に9の改質ガスと水が熱交換する熱交換部を設けた点、熱交換部9への水供給入り口に熱交換部と変成部6への水分岐部10を設けた点、熱交換部で熱交換後の水を改質部へ供給する水と混合する混合部11を設けた点である。
【0030】
本実施例では、実施例1とほぼ同様の動作を行い水素を発生させる。相違点は、改質部後の改質ガスに直接水を供給するだけではなく、熱交換部9で熱交換した水を混合部11に送り原料ガスに供給する点である。
【0031】
実施例1で示したように、改質部4後のガス温度は高温であるため、直接変成部に通気すると変成触媒での反応が効果的に進行しない。そこで本実施例では変成部の温度調節するため、熱交換部9で改質後のガスと水との熱交換を行う。熱交換後の水は、混合部で改質部へ供給する水と混合する。その結果、改質後の余剰熱を利用し供給水温度を上昇させるため、加熱部より改質時に供給する熱量を低減でき、装置としての効率を向上させることができる。その一例として、メタンを主成分とした炭化水素を原料として改質を行った場合、熱交換構成のない場合と比較して本装置構成により約10%の改質部へ加える熱量を低減できることを確認した。
【0032】
また、実施例1で示したように、固体高分子型燃料電池に水素を含む改質ガスを供給する場合、改質後ガスの湿度調整は重要となる。しかし、リン酸型燃料電池への供給あるいは、他の水素利用装置への供給では、改質ガス中に多量の水蒸気を含むことが望ましくない場合が多い。本実施の形態では加湿量を少なくできるため、上記の課題を解決するとともに、余剰熱を原料加熱に利用することで有効熱利用を推進する一手段となる。
【0033】
なお、熱交換部での熱交換による変成部温度調節が不十分な場合、あるいは湿度調整が必要な場合は、水分岐10から直接改質部後のガスに水を供給することで対応できる。
【0034】
また、熱交換を行う原料として水を中心に記載したが、一方の原料である有機化合物と改質部後のガスを熱交換する事でも、変成部温度調整と原料加熱を行うことは可能である。
【0035】
(実施例3)
次に、本発明の第3の実施例を図3に示す。図1に示した実施例1と同一構成部分の説明は省略する。相違点は、変成部6の変成後ガス流れ下流に、9の変成後ガスと水が熱交換する熱交換部と、熱交換後の水を改質部へ供給する水と混合する混合部11を設けた点、熱交換部後の変成後ガスに空気を供給する空気供給部13と、変成後ガス中の一酸化炭素を酸化浄化する浄化部12を設けた点である。また、熱交換部9で変成後ガスと熱交換した水を改質部に供給する点と、変成後ガスに空気を供給し浄化部12で一酸化炭素を酸化浄化する点が実施例1と異なる。
【0036】
固体高分子型燃料電池に水素を含む改質ガスを供給する場合、改質ガス中の一酸化炭素濃度はできるだけ低くすることが望ましい。一酸化炭素と水との変成反応に用いる触媒での平衡一酸化炭素濃度は、一般的な条件で数千ppm程度であるが、さらにこれを低減する必要がある。そこで、本本実施例では、変成部後に一酸化炭素を酸化浄化する浄化部を設け、一酸化炭素を数ppmまで酸化し低減した。一酸化炭素酸化時には同時に水素も酸化されるため、できるだけ一酸化炭素のみを選択酸化する触媒を用いることが重要となる。二酸化炭素、一酸化炭素、および水素の反応平衡から触媒温度を高温にすることは望ましくない。そこで、浄化部の触媒材料としてモルデナイト系ゼオライトに白金属系触媒を担持したものを用い、触媒温度を100〜150℃近辺で制御する構成とした。
【0037】
一方、変成部後の変成後ガスは、200〜250℃程度の温度となる。従って、直接浄化部に導入することは望ましくない。そこで、変成部後ガスと水の熱交換部を設け、変成部後ガス温度を調整した後浄化部に導入する構成とした。また、熱交換後の水を、改質原料として用いることで、加熱部より改質時に供給する熱量を低減でき、装置としての効率を向上させることができた。本実施例の構成により、一酸化炭素を安定して10ppm以下まで低減できたとともに、改質部へ加える熱量を低減できることを確認した。
【0038】
なお、本実施例では浄化部の触媒材料としてモルデナイト系ゼオライトに白金属系触媒を担持したものを用いたが、水素雰囲気、低酸素濃度でCOを選択的に酸化できる触媒材料であれば特にこれに限定する必要はない。また、熱交換する原料として水を中心に記載したが、一方の原料である有機化合物と改質部後のガスを熱交換する事でも、変成部温度調整と原料加熱を行うことは可能である。
【0039】
以上のように本発明は、改質部後のガスに水を新たに加えることで、改質部後に設けた変成部変成触媒の温度調整を行う。この時、変成部に設けた温度検知部温度をもとに水供給量を制御することで、変成触媒温度をより安定化することができた。
【0040】
また、変成触媒温度の安定化により、改質部後ガス中の一酸化炭素を効果的に変成反応させることができた。また、改質部後ガスの保有する熱量をガスの加湿に利用することで、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池に水素を含む改質ガスを供給する際の再加湿に必要な熱量を低減するこもできた。
【0041】
さらに、改質後ガスの保有熱量を水あるいは有機化合物の原料に熱交換することで、変成部温度を安定化させた。また、原料に熱量を与えることで、改質反応に必要な熱量を削減でき、水素発生装置としての省エネルギー化を可能とした。
【0042】
さらに、変成部後にも原料と変成部後ガスとの熱交換部を設けることで、変成部後に設けた浄化部触媒温度を安定化するとともに、水素発生の省エネルギー化を図ることが出来た。
【0043】
【発明の効果】
本発明により、有機化合物と水を原料とする水素発生装置において、変成部温度を安定化させることで改質後ガス中の一酸化炭素を効果的に変成反応させるとともに、各反応部後ガスの保有する熱量を有効利用することで、水素発生および後加湿に必要な熱量を低減し省エネルギー化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である水素発生装置の要部縦断面を示した図
【図2】本発明の第2の実施例である水素発生装置の要部縦断面を示した図
【図3】本発明の第3の実施例である水素発生装置の要部縦断面を示した図
【符号の説明】
1 有機化合物供給部
2 水供給部
3 第一蒸発部
4 改質部
5 第二蒸発部
6 変成部
7 温度検知部
8 加熱部
9 熱交換部
10 水分岐部
11 混合部
12 浄化部
13 空気供給部

Claims (2)

  1. 水素原子を分子中に有する有機化合物を含有する燃料と水との改質用触媒を具備した改質部と、前記燃料を前記改質部に供給する燃料供給部と、前記水を前記改質部に供給する水供給部と、前記改質反応に必要な熱量を与える加熱手段と、前記改質部から流出する改質ガス中に含まれる一酸化炭素の変成部と、前記水供給部と前記改質部との間に該水供給部より供給される水の第一蒸発部と、前記改質部と前記変成部との間に、前記水供給部より供給される水が前記改質ガスと熱交換し、蒸発する第二蒸発部とを備える水素発生装置であって、前記水供給部は、前記第一蒸発部および前記第二蒸発部への水の供給割合を制御し、前記水素発生装置への水の供給量の総量を一定にすることを特徴とする水素発生装置。
  2. 前記変成部に温度検知部を備え、前記水供給部は、前記温度検知部の検知温度に基づき前記第二蒸発部への水の供給量を調節することで、前記変成部の温度を制御することを特徴とする請求項記載の水素発生装置。
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