JP3734582B2 - アナログスイッチ回路の作製方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜トランジスタ回路及び薄膜トランジスタを用いた液晶表示装置に関する。特にガラスや石英等の絶縁基板、あるいは単結晶上に絶縁層を設けたSOIなどに設けられた薄膜トランジスタ回路の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス基板や石英基板上に結晶性を有する珪素膜を成膜し、その珪素膜でもって、薄膜トランジスタを作製する技術が知られている。
現在、LSIの代わりに基板上画素マトリクス周辺にTFTで液晶表示装置の駆動回路を一体形成する周辺駆動回路一体化が進められている。
この駆動回路一体化により、液晶表示装置の小型化ができるとともにコストダウンが可能となった。
このような構成において、周辺駆動回路のさらなる高速動作が必要とされるようになった。
しかし、これまでの高温ポリシリコンTFT及び低温ポリシリコンTFTで形成された回路では、必要な高速動作を得ることが困難であった。
【0003】
そこで、非晶質半導体層の結晶性を助長させるための金属元素を添加する工程を加えることで、必要な高速駆動を得られることが見出された。
しかし、まだこの工程を用いた個々の薄膜トランジスタは、その駆動速度および電気特性が不均一である等の問題が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本明細書で開示する発明は、上記のような高速動作(一般に数十MHz以上の動作速度)が要求される薄膜トランジスタ回路を作製することを課題とする。
【0005】
従来、結晶性を助長させるための金属元素は、薄膜トランジスタにとっては不純物であり、結晶化後の工程で除去しても、完全には除去できないため、必要最低限な量を添加するのが望ましいとされていた。
そのため、結晶性を助長させるために形成した金属元素添加領域105は、図1(b)に示すように、半導体の島領域101と比較して同じか、それ以下の形状を有していた。
【0006】
添加された金属元素は、加熱工程により、図1(b)に示すように、楕円状に拡散して半導体領域を結晶化を助長する。
しかし、図1(b)のような従来方法で結晶化された半導体の島領域101は、金属元素拡散領域内に半導体領域101が存在し、結晶化が助長されているのにかかわらず、各々のトランジスタの特性にばらつきが見られた。
【0007】
本発明人は、そのトランジスタの特性のばらつきの原因を調べた。そして、半導体の島領域101の結晶成長の方向が、金属元素添加領域105と離れるにしたがって、薄膜トランジスタを構成する半導体の島領域のキャリアの移動方向と一致していないことが判明した。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
本明細書で開示する発明の一つは、
絶縁基板上に下地膜を形成し、
前記下地膜の上に非晶質珪素膜を成膜し、
前記非晶質珪素膜の上に、開口部を有するマスクを形成し、
前記開口部において前記非晶質珪素膜に接して結晶化を助長する金属元素を保持して加熱処理し結晶成長させた珪素膜を形成し、
前記加熱処理後、前記マスクを除去し、
エッチングによって、前記珪素膜のうち前記金属元素が保持された領域から結晶成長した領域であり且つ結晶成長の方向がそろった領域を用いて活性層を形成すると共に、前記金属元素が保持された領域を除去し、
前記活性層の上にゲイト酸化膜を形成し、
前記ゲイト酸化膜の上にゲイト電極を形成すると共に、前記エッチングによって前記前記金属元素が保持された領域を除去したときに前記下地膜に形成された凹部にゲイト線を形成し、
前記ゲイト線を形成後、前記活性層に不純物イオンを注入してソース領域及びドレイン領域を形成し、
前記ソース領域と接続し前記ゲイト線と並列である第1の引き出し配線と、前記ドレイン領域と接続し前記ゲイト線と並列である第2の引き出し配線とをそれぞれ形成する
ことを特徴とするアナログスイッチ回路の作製方法である。
【0009】
上記構成において、結晶化工程で、前記金属元素の添加領域から金属元素が1次元的に拡散する領域内に、活性層を配置することが重要となる。即ち、図1(b)に示すような結晶成長が放射状に(即ち2次元的に)成長する領域を利用せずに、(a)に示すように結晶成長方向が平行にそろった1次元的な、一つの方向に結晶成長の向きがそろった領域を利用して活性層を形成することが重要である。
【0010】
珪素の結晶化を助長する金属元素としては、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類のものを利用することができる。
【0011】
他の発明の構成は、
絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜を成膜する工程と、
前記非晶質珪素膜の上に、長手形状を有する珪素の結晶化を助長する金属元素の添加領域を形成する工程と、
加熱処理を施し、前記金属元素の添加領域から基板に平行な方向に結晶成長を行わす工程と、
を有し、
前記金属元素の添加領域は、後の工程で形成される半導体の活性層パターンの端部よりも所定の距離だけ長手方向に延在して形成されていることを特徴とする。
【0012】
本明細書で開示する発明では、図1(a)で示すような金属元素添加領域105を設ける。
【0013】
即ち、
絶縁基板上に形成された少なくとも1つの薄膜トランジスタを有する回路であって、
金属元素添加領域105は、前記薄膜トランジスタを形成する半導体の島領域101と距離yの間隔をもって配置されていて、
wの幅を有し、
半導体の島領域101の端部よりも距離xだけ長手方向に延在するようにする。
【0014】
本発明は、非晶質珪素膜の一部に珪素の結晶化を助長する金属元素を選択的に導入する工程において、開口部を有するマスクにより形成された金属元素添加領域105は、半導体の島領域101と距離yの間隔をもって配置されていて、wの幅と、半導体の島領域101の端部よりも距離xだけ長手方向に長い形状を有している。
【0015】
本発明における金属元素添加領域105が半導体の島領域101の端部よりも長手方向に延在した距離xは、少なくとも100μm以上が望ましい。
しかし、回路の配線の都合上100μm以上とできない場合には、可能な限りで良い。
【0016】
次に、半導体の島領域101から金属元素添加領域105の間隔距離yは、10μm以上が望ましい。しかし、回路の配線の都合上10μm以上とできない場合には、可能な限りで良い。
また、金属元素添加領域105の幅wは、10〜20μm程度が望ましいとされている。
【0017】
上記構成とすることで、金属元素添加領域形成後の非晶質珪素膜結晶化工程により、金属元素が図2(a)のように、拡散して非晶質珪素膜の結晶化を助長する。
【0018】
上記構成とすることで、結晶化が助長された珪素膜全体は、図2(a)中の矢印の方向に、連続して直線的な結晶粒界を有する結晶構造を有している。
また、図2(a)b−b’断面図である図2(b)で示されるように基板に平行な方向へ結晶成長が進行する。
【0019】
この結晶成長は、金属元素添加領域405から周囲に向かって矢印方向に直線的に進行する。本発明は、この結晶成長が直線的に進行する領域を広くして、半導体の島領域全体の結晶粒界を金属元素添加領域に対して同一な方向にするというものである。
この基板に平行な方向への結晶成長を横成長またはラテラル成長と称する。
【0020】
そして、金属元素が直線的に拡散する領域内に、半導体の島領域101が、配置されるよう金属元素添加領域105を配置するようにすることが望ましい。
【0021】
また距離xを結晶成長距離の50%以上とすると、半導体の島領域101が形成される領域を、結晶成長が直線的に進行する領域とすることができる。
【0022】
また、薄膜トランジスタを構成する半導体の島領域101のキャリアの移動方向(全体として見た場合のキャリアの移動方向)と結晶構造の連続性の方向を概略一致させるとさらなる高速動作を期待できる。
【0023】
なお、複数の薄膜トランジスタが連続して直列または並列に配置されている場合は、最も端に位置する薄膜トランジスタの半導体の島領域の端部よりも間隔y、距離xだけ長手方向に延在した、wの幅の金属添加領域を設ければよい。
【0024】
本発明の金属添加領域は、結晶化後の金属元素の除去工程により、除去される。
しかし、開口部付近は、金属元素が添加され、エッチングされやすくなるため、オーバーエッチングされて、図3(C)で示すように金属添加領域の形状の跡が残る。
【0025】
この開口部の形状を有する跡の付近には、結晶性を助長させるための金属元素が、他の場所と比較して多く残存していると思われる。金属元素除去後、この跡の上に配線を形成することによって、金属元素除去後の工程による拡散を防ぐことができる。
【0026】
本発明で開示する発明における結晶性珪素膜を得る1方法として、以下の方法が推奨される。即ち、非晶質珪素膜に対してニッケルに代表される珪素の結晶化を助長する金属元素を導入し、さらに加熱処理を施し、さらにハロゲン元素を含んだ雰囲気中での加熱処理を行うこにより、結晶性珪素膜を得る。
【0027】
上記金属元素としては、ニッケルが再現性や効果の点で極めて好ましい。一般にこの金属元素としては、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類のものを利用することができる。
【0028】
ニッケル元素を利用した場合、最終的に珪素膜中に残留するニッケルの濃度は、現状では1×1014原子個/cm3 〜5×1018原子個/cm3 程度となるが、低いほど好ましい。熱酸化膜のゲッタリング条件を詰めれば、この濃度の上限は5×1017原子個/cm3 程度にまで低減できる。この濃度の計測は、SIMS(2次イオン分析方法)を利用して計測できる。
【0029】
一般的には、上記ニッケル濃度の下限は、1×1016原子個/cm3 程度となる。これは、コストとの兼ね合いを考えた場合、基板や装置に付着するニッケル元素の影響を排除することが通常は困難であるからである。
【0030】
よって、一般的な作製工程に従った場合、残留するニッケル元素の濃度は、1×1016原子個/cm3 〜5×1017原子個/cm3 となる。
【0031】
また、熱酸化膜の作製工程において、当該金属元素が熱酸化膜中に移動する関係から、得られた結晶性珪素膜の厚さ方向におけるニッケル元素の濃度分布に勾配または分布が発生する。
【0032】
一般に結晶性珪素膜中の当該金属元素の濃度は、熱酸化膜が形成される界面に向かって当該金属元素の濃度が高くなる傾向が観察される。また、条件によっては、基板または下地膜に向かって、即ち裏面側の界面に向かって当該金属元素の濃度が高くなる傾向も観察される。
【0033】
また、熱酸化膜の形成時に雰囲気中にハロゲン元素を含有させた場合、このハロゲン元素も上記金属元素と同様な濃度分布を示すものとなる。即ち、結晶性珪素膜の表面および/または裏面に向かって含有濃度が高くなる濃度分布を示すものとなる。
【0034】
本明細書で開示する発明における結晶性珪素膜は、その最終的な膜厚を好ましくは100Å〜750Å、より好ましくは150Å〜450Åとする。このような膜厚とすることにより、直線的方向に結晶性が連続した特異な結晶構造をより顕著な形で再現性良く得ることができる。
【0035】
この最終的な結晶性珪素膜の膜厚は、熱酸化膜の成膜により膜厚を目減りすることを考慮して決定する必要がある。
【0036】
金属元素の導入方法としては、当該金属元素を含んだ溶液を塗布する方法、CVD法による方法、スパッタ法や蒸着法による方法、当該金属を含んだ電極を利用したプラズマ処理による方法、ガス吸着法による方法を挙げることができる。
【0037】
ハロゲン元素を導入する方法としては、HCl、HF、HBr、Cl2 、F2 、Br2 、CF4 等を酸化性雰囲気(例えば酸素雰囲気)中に含有させる手段を利用することができる。
【0038】
また、熱酸化膜の形成時における雰囲気中に水素ガスの導入を合わせて行い、ウエット酸化の作用を利用することも有効である。
【0039】
熱酸化膜の形成するための温度は極めて重要なものとなる。後述するような素子単体で数十MHz以上の動作を行わせることが可能で、S値が100(mV/dec)以下というようなTFTを得るのであれば、熱酸化膜の形成時における加熱温度を好ましくは800℃以上、より好ましくは900°以上とすることが必要である。
【0040】
なおこの加熱温度の上限は、石英基板の耐熱温度の上限である1100℃程度とすることが適当である。
【0041】
【実施例】
〔実施例1〕図3(A)に薄膜トランジスタを使って構成したスイッチ回路を液晶表示装置の駆動回路に応用した場合の本発明の実施例を示す。ここではアナログスイッチ回路及び映像信号線周辺の配線構造の一部を例示する。
【0042】
アナログスイッチ等のスイッチ回路は、短時間で映像信号をデータ線に書き込まなければならず、このためにも、高速動作させる必要がある。
従来の高温ポリシリコンTFT及び低温ポリシリコンTFTでは、単結晶MOSFETと比較して結晶性が悪いためアナログスイッチ等のスイッチ回路を構成した場合、必要な高速動作を得ることは困難であった。
【0043】
本発明の薄膜トランジスタ回路における半導体領域は、金属添加領域を半導体領域よりも距離xだけ延在させることで、半導体領域全体の結晶粒界をより直線方向にすることを特徴としている。
【0044】
本実施例においては、距離x=100μm、間隔距離y=10μm、幅w=10μmとした。
図3(A)におけるxは、y及びwにの長さに比べてほぼ同程度であるが、作図上短縮したにすぎない。
【0045】
本発明の半導体領域は、従来の高温ポリシリコンTFT及び低温ポリシリコンTFTよりも結晶化の方向が一方向となっているため、単結晶MOSFETと同等の高速動作を得ることができる。
【0046】
図3(A)は、データ線駆動回路の映像信号線周辺の基板上でのレイアウトの一部の上面図を例示している。
図3(C)は、図3(A)のa−a’の断面図である。
映像信号線Vは、引き出し配線SL1、SL2及びP型またはN型半導体領域を介してデータ線DL1に接続される。
映像信号線Vは、引き出し配線SL1は、コンタクトホールを通して半導体を介し、必要な映像信号とのみ配線DL1に導電接続される。
【0047】
図3(B)は、図3(A)の等価回路図である。
本実施例では、Pチャネル型TFTを2つを直列に接続し、Nチャネル型TFTを2つを直列に接続し、Pチャネル型TFT群とNチャネル型TFT群を並列に組み合わせて図3(B)のように接続している。
こうすることで、一方のトランジスタ群がONになると、他方はOFFになるという具合に相補的に動作するアナログスイッチ回路である。
【0048】
ここでは、TFTを2つを直列に接続しているが、2つ以上多数でも、1つでもよく、特性の劣化に耐えうる大きさと数で配置するのが望ましいことはいうまでもない。
【0049】
アナログスイッチ回路は、駆動タイミング制御部から出力されたビット信号が印加されたスイッチ回路駆動用ゲイト線GL1、GL2に印加されるタイミングに従って高抵抗と低抵抗の切り換え動作をする。
このような相補的に動作するアナログスイッチ回路を介して、映像信号線Vに入力された必要な映像信号とのみデータ配線DL1に導電接続される。
その後、信号は、各画素に伝達されて画面表示される。
【0050】
〔実施例2〕
上記実施例を構成するための作製工程を以下に示す。
【0051】
まず、石英基板401上に下地膜402として酸化珪素膜を3000Åの厚さに成膜する。なお、石英基板の表面の平滑性が良く、また洗浄を十分にするのであれば、この下地膜402は特に必要ない。
【0052】
なお、基板としては石英基板を利用することが現状においては好ましい選択となるが、加熱処理温度に耐える絶縁基板であれば、石英に限定されない。
【0053】
次に結晶性珪素膜の出発膜となる非晶質珪素膜403を減圧熱CVD法でもって、600Åの厚さに成膜する。この非晶質珪素膜の厚さは、2000Å以下とすることが好ましい。
【0054】
次に図示しない酸化珪素膜を1500Åの厚さに成膜し、それをパターニングすることにより、404で示されるマスクを形成する。このマスクは405で示される領域に開口が形成されている。この開口405が形成されている領域においては、非晶質珪素膜403が露呈する。
【0055】
開口405は、図面の奥行及び手前方向に長手方向を有する細長い長方形を有している。この開口405の幅は10μm以上とするのが適当である。またその端部は、後の工程で形成しようとする活性層領域よりも距離xだけ離れるように設計する。
【0056】
そして重量換算で10ppmのニッケル元素を含んだ酢酸ニッケル溶液を塗布する。そして図示しないスピナーを用いてスピンドライを行い余分な溶液を除去する。
【0057】
こうして、ニッケル元素が図4(A)の点線406で示されるような状態で存在した状態が得られる。この状態では、ニッケル元素が開口405の底部において、非晶質珪素膜の一部に選択的に接して保持された状態が得られる。
【0058】
なお、ニッケル元素の導入をイオン注入法を用いて行ってもよい。この場合、ニッケル元素の溶液を塗布する場合に比較して、導入位置をより精度よく制御することができる。したがって、ニッケル元素の導入領域の幅が数μmあるいはそれ以下の極めて狭い場合や、導入領域の形状が複雑な場合に特に有効である。
【0059】
次に水素を3%含有した極力酸素を含まない窒素雰囲気中において、500℃〜630℃、例えば600℃、8時間の加熱処理を行う。すると、図4(B)の407で示されるように基板401に平行な方向への結晶成長が進行する。
【0060】
この結晶成長は、ニッケル元素が導入された開口405の領域(金属元素添加領域)から周囲に向かって進行する。
【0061】
この結晶成長により得られる横成長した結晶性珪素膜の表面は、従来の低温ポリシリコンや高温ポリシリコンに比較して非常に平滑性の良いものが得られる。これは、結晶粒界の延在する方向が概略そろっていることに起因すると考えられる。
【0062】
一般の多結晶珪素やポリシリコンと呼ばれる珪素膜は、その表面の凹凸は±100Å以上ある。しかし、本実施例で示すような横成長をさせた場合は、その表面の凹凸は±30Å以下であることが観察されている。この凹凸は、ゲイト絶縁膜との間の界面特性を悪化させるものであり、極力小さいものであることが好ましい。
【0063】
上記の結晶化のために加熱処理条件においては、この横成長を100μm以上にわたって行わすことができる。こうして横成長した領域を有する結晶性珪素膜408を得る。
【0064】
この結晶成長のための加熱処理は、450℃〜1100℃(上限は基板の耐熱性で規制される)で行うことができる。ある程度の横成長距離を確保するのであれば、加熱処理の温度を600℃以上とすることが好ましい。しかし、それ以上に温度を上げることによる結晶成長距離や結晶性の向上はそれ程大きくない。
【0065】
そしてニッケル元素を選択的に導入するための酸化珪素膜でなるマスク404を除去する。こうして、図4(C)に示す状態を得る。
【0066】
この状態においては、ニッケル元素が結晶性珪素膜408中に偏在している。特に、開口405が形成されていた領域と、407で示される結晶成長の先端部分においては、ニッケル元素が比較的高濃度に存在している。
前記ニッケル元素が膜中に偏在している領域は、結晶成長の方向が乱れている。
従って、活性層の形成においては、それらの領域を避けることが重要となる。即ち、活性層中に上記ニッケル元素が偏在した領域が存在しないようにすることが重要である。
また、開口405が形成されていた領域上に配線を形成するように、設計する。
【0067】
図4(C)に示す状態を得た後、レーザー光の照射を行なってもよい。即ち、レーザー光の照射により、さらに結晶化を助長させてもよい。このレーザー光の照射は、膜中に存在するニッケル元素の固まりを分散させ、後にニッケル元素を除去し易くする効果を有している。なお、この段階でレーザー光の照射を行っても、さらに横成長が進行することはない。
【0068】
レーザー光としては、紫外領域の波長を有するエキシマレーザーを利用することができる。例えば、KrFエキシマレーザー(波長248nm)やXeClエキシマレーザー(波長308nm)を利用することができる。
【0069】
次にハロゲン元素を含有した酸素雰囲気、例えばHClを3体積%含んだ酸素雰囲気中において、950℃の加熱処理を行い、熱酸化膜409を200Åの厚さに成膜する。この熱酸化膜の形成に従い、珪素膜408の膜厚は100Å程度その膜厚が減少する。即ち、珪素膜の膜厚は、500Å程度となる。
【0070】
この工程においては、熱酸化膜の形成に従い、膜中の不安定な結合状態を有する珪素元素が熱酸化膜の形成に利用される。そして、膜中の欠陥が減少し、より高い結晶性を得ることができる。
【0071】
また同時に熱酸化膜の形成および塩素の作用により膜中よりニッケル元素のゲッタリングが行われる。
【0072】
当然、熱酸化膜中には、比較的高濃度にニッケル元素が取り込まれることになる。そして相対的に珪素膜408中のニッケル元素は減少する。
【0073】
熱酸化膜409を形成したら、この熱酸化膜409を除去する。こうして、ニッケル元素の含有濃度を減少させた結晶性珪素膜408を得る。こうして得られた結晶性珪素膜は、一方向に結晶構造が延在した(この方向は結晶成長方向に一致する)構造を有している。即ち、細長い円柱状の結晶体が複数の一方向に延在した結晶粒界を介して、複数平行に並んでいるような構造を有している。この一方向(この方向は結晶成長方向に一致する)に延在した結晶粒界には酸素と塩素とが偏析している。
【0074】
次にパターニングを行うことにより、横成長領域でなるパターン410を形成する。この島状の領域410が後にTFTの活性層となる。
この時、開口405が形成されていた領域は、他の領域よりニッケル元素を含んでいるためエッチングされやすくなり、図4(D)で示したように、下地膜である酸化珪素膜がオーバーエッチングされる。
【0075】
ここでは、ソース領域とドレイン領域とを結ぶ方向と結晶成長方向とが一致または概略一致するようにパターンの位置取りを行う。こうすることで、キャリアの移動する方向と結晶格子が連続して延在する方向とを合わせることができ、結果として高い特性のTFTを得ることができる。
【0076】
そして、410でなるパターンを形成後に熱酸化膜511を300Åの厚さに成膜する。(図5(E))この熱酸化膜は、HClを0.1〜10体積%、例えば3%含有した酸素雰囲気中において、950℃の加熱処理を行うことによって得る。
【0077】
熱酸化膜411を成膜することにより、パターン(活性層となるパターン)410の膜厚は、350Åとなる。
【0078】
この工程においても熱酸化膜409を成膜する場合と同様の効果を得ることができる。なお、この熱酸化膜409は、TFTのゲイト絶縁膜の一部となる。
【0079】
この後、熱酸化膜と共にゲイト絶縁膜を構成する酸化珪素膜515を1000Åの厚さにプラズマCVD法により成膜する。(図5(F))
【0080】
次にゲイト電極を形成するためのアルミニウム膜をスパッタ法で4000Åの厚さに成膜する。このアルミニウム膜中には、スカンジウムを0.2 重量%含有させる。
【0081】
アルミニウム膜中にスカンジウムを含有させるのは、後の工程において、ヒロックやウィスカーが発生することを抑制するためである。ヒロックやウィスカーというのは、加熱の際のアルミニウムの異常成長に起因する針状あるいは刺状の突起部のことである。
【0082】
ゲイト電極を形成するための材料として、アルミウニム以外にタンタル(Ta)、多量にリン(P)がドープされた多結晶シリコン、タングステンのシリサイド(WSi)、またはリンドープされた多結晶シリコンとタングステンのシリサイドの積層また混成した構造としてもよい。
【0083】
アルミニウム膜を成膜したら、図示しない緻密な陽極酸化膜を形成する。この陽極酸化膜は、3%の酒石酸を含んだエチレングルコール溶液を電解溶液とし、アルミニウム膜を陽極、白金を陰極として行う。この工程においては、アルミニウム膜上に緻密な膜質を有する陽極酸化膜を100Åの厚さに成膜する。
【0084】
この図示しない陽極酸化膜は、後に形成されるレジストマスクとの密着性を向上させる役割を有している。
【0085】
この陽極酸化膜の膜厚は、陽極酸化時の印加電圧によって制御することができる。
【0086】
次にレジストマスク522を形成する。そしてこのレジストマスクを利用して、アルミニウム膜を518で示されるパターンにパターニングする。こうして図5(G)に示す状態を得る。
【0087】
ここで再度の陽極酸化を行う。ここでは、3%のシュウ酸水溶液を電解溶液として用いる。この電解溶液中において、アルミニウムのパターン518を陽極とした陽極酸化を行うことにより、519で示される多孔質状の陽極酸化膜が形成される。
【0088】
この工程においては、上部に密着性の高いレジストマスク522が存在する関係で、アルミニウムパターンの側面に選択的に陽極酸化膜519が形成される。
【0089】
この陽極酸化膜は、その膜厚を数μmまで成長させることができる。ここでは、その膜厚を6000Åとする。なお、その成長距離は、陽極酸化時間によって制御することができる。
【0090】
そしてレジストマスク522を除去する。次に再度の緻密な陽極酸化膜の形成を行う。即ち、前述した3%の酒石酸を含んだエチレングルコール溶液を電解溶液とした陽極酸化を再び行う。
【0091】
この工程においては、多孔質状の陽極酸化膜519中に電解溶液が進入する関係から、520で示されるように緻密な膜質を有する陽極酸化膜が形成される。
【0092】
この緻密な陽極酸化膜520の膜厚は1000Åとする。この膜厚の制御は印加電圧によって行う。
【0093】
ここで、露呈した酸化珪素膜515をエッチングする。また同時に熱酸化膜511をエッチングする。このエッチングはドライエッチングを利用する。そして酢酸と硝酸とリン酸とを混合した混酸を用いて多孔質状の陽極酸化膜519を除去する。こうして図5(H)に示す状態を得る。
【0094】
図5(H)に示す状態を得たら、不純物イオンの注入を行う。ここでは、Nチャネル型の薄膜トランジスタを作製するためにP(リン)イオンの注入をプラズマドーピング法でもって行う。
【0095】
この工程においては、ヘビードープがされる630と634の領域とライトドープがされる631と633の領域が形成される。これは、残存した酸化珪素膜515が半透過なマスクとして機能し、注入されたイオンの一部がそこで遮蔽されるからである。
【0096】
そしてレーザー光(またはランプを用いた強光)の照射を行うことにより、不純物イオンが注入された領域の活性化を行う。こうして、ソース領域630、チャネル形成領域632、ドレイン領域634、低濃度不純物領域631と633が自己整合的に形成される。
【0097】
ここで、633で示されるのが、LDD(ライトドープドレイン)領域と称される領域である。(図6(I))
【0098】
なお、緻密な陽極酸化膜510の膜厚を2000Å以上というように厚くした場合、その膜厚でもってチャネル形成領域632の外側にオフセットゲイト領域を形成することができる。
【0099】
本実施例においてもオフットゲイト領域は形成されているが、その寸法が小さいのでその存在による寄与が小さく、また図面が煩雑になるので図中には記載していない。
【0100】
なお、緻密な膜質を有する陽極酸化膜を2000Å以上というように厚く形成するのには、200V以上の印加電圧が必要とされるので、再現性や安全性に関して、注意が必要である。
【0101】
次に層間絶縁膜640として酸化珪素膜、または窒化珪素膜、またはその積層膜を形成する。層間絶縁膜としては、酸化珪素膜または窒化珪素膜上に樹脂材料でなる層を用いてもよい。
【0102】
そしてコンタクトホールの形成を行い、ソース電極641とドレイン電極642の形成を行う。こうして図6(J)に示す薄膜トランジスタが完成する。
【0103】
本実施例に示すTFTは、その特性として従来には得られなかった極めて高いものを得ることができる。
【0104】
例えば、NTFT(Nチャネル型のTFT)で、移動度が200〜300(cm2/Vs)、S値が75〜90(mV/dec)(VD =1V)という高性能なものが得られる。PTFT(Pチャネル型のTFT)で120〜180(cm2/Vs)、S値が75〜100(mV/dec)(VD =1V)という高性能なものを得ることができる。
【0105】
特にS値は、従来の高温ポリシリコンTFT及び低温ポリシリコンTFTの値に比較して、1/2以下という驚異的に良い値である。
【0106】
このようにして作製されたTFTは、駆動信号の電圧が3.3〜5Vにおいて、リングオシレータレベルで1GHz、シフトレジスタレベルで100MHzの動作を行わすことができる。
【0107】
また、上述したような特異な結晶構造を有する結晶性珪素膜を利用した薄膜トランジスタは、その結晶構造に起因して短チャネル効果が現れにくいという特徴がある。また基板として絶縁体を利用するので基板の容量の問題がなく、高速動作に適するという特徴もある。
【0108】
従来の単結晶シリコンウエハーを利用したMOS型トランジスタにおいては、スケーリング則というものがあった。これは、所定に法則に従ってトランジスタに寸法を小さくすれば、これまた所定の法則に従ってトランジスタの性能が高くなるというものである。
【0109】
しかし、近年の微細化大きく進行した状態においては、このスケーリング則に従って、トランジスタの性能を高めることが困難になってきている。
【0110】
その一つに短チャネル効果を抑制するためにチャネル長を短くすればするほど、チャネルの横に不純物のドーピングをしたりする細かな工夫が必要になり、作製工程上の困難性が増大するという点を挙げることができる。
【0111】
しかし、このような特異な結晶構造を有した結晶性珪素膜を用いた場合には、必要とする特性を上記のスケーリング則に従わない寸法で得ることができる。
【0112】
これは、以下のような事項が要因であると考えられる。
(1)チャネルにおいてキャリアの移動する方向に柱状の結晶体の延在方向を合わせることにより、短チャネル効果が抑制される。
(2)基板に絶縁体を利用することで、容量の問題が大きく抑制される。
(3)ゲイト電極にアルミニウムを利用できるので、高速動作に有利である。
【0113】
(1)については、以下にように考えることができる。即ち、一つ一つに柱状の結晶構造体は、不活性な結晶粒界により仕切られているが、この結晶粒界部分では、エネルギーにレベルが高いので、キャリアは結晶体の延在方向にその移動が寄生される。また同様な考え方により、ソース及びドレイン領域からのチャネル内部への空乏層の広がりも抑制される。このことが、短チャネル効果の抑制になっていると考えられる。
【0114】
上述したスケーリング則に従わない具体的な例としては、以下のような例を挙げることができる。
【0115】
例えば、従来にスケーリング則に従えば、ゲイト絶縁膜の厚さが100Åでなければならないところ、本明細書で開示するような結晶性珪素膜を用いた場合、ゲイト絶縁膜の厚さを300Åとして、同じ特性を得ることができる。その結果、耐静電気特性を高くできる。
【0116】
これは、上述した(1)〜(3)に示すような要因であると理解される。
【0117】
また、ゲイト絶縁膜の膜厚のみではなく、チャネル長に関しても従来のスケーリング則よりも緩い条件(1ランク下の条件)でもって、所定の特性を得ることができる。
【0118】
これは、高速動作が可能な半導体回路を大面積にわたって低コストで作製する場合に有用なことである。
【0119】
〔実施例3〕
本実施例は、基板としてガラス基板を利用した場合の例である。本実施例では、高温での処理が必要な熱酸化膜の形成工程を行わず、代わりにレーザー光の照射によって、基板に平行な方向に結晶成長した結晶性珪素膜を得る。
【0120】
即ち、非晶質珪素膜に対する選択的なニッケル元素の導入、600℃、8時間の加熱処理により基板に平行な方向への結晶成長、結晶成長した領域に対するレーザーアニール、といった工程を採用する。
【0121】
ニッケル元素の添加領域の位置と活性層の形成位置との関係は、他の実施例で説明したものと同じである。
【0122】
〔実施例4〕
本実施例は、実施例1〜3で示した構成を逆スタガ型の薄膜トランジスタで構成する。各実施例で示したプレナー型の薄膜トランジスタに変えて、逆スタガ型の薄膜トランジスタとしても、同様の効果を得ることができる。
【0123】
なお、逆スタガ型の薄膜トランジスタのゲイト電極として、ゲイト電極に耐熱性の高い材料、例えばリンが多量にドープされた多結晶シリコンを利用することは、高性能な薄膜トランジスタを得るために有効である。
【0124】
【発明の効果】
本明細書で開示する発明では、金属添加領域を、半導体の島領域101の端部よりも距離xだけ長手方向に長くマージンをとることによって、図2(a)で示すような拡散状態を得る。そして、半導体領域101の結晶粒界の延在方向を概略直線的(1次元的)とした領域を利用して薄膜トランジスタを作製することができる。
【0125】
本発明の半導体領域は、従来の高温ポリシリコンTFT及び低温ポリシリコンTFTと比較して結晶化の方向が一直線方向となっているため、単結晶MOSFETと同等の高速動作を得ることができる。
【0126】
また、薄膜トランジスタを構成する半導体の島領域のキャリアの移動方向(全体として見た場合のキャリアの移動方向)と結晶構造の連続性の方向を概略一致させて高速動作を得ることができる。
本発明の構成により、トランジスタの特性を向上させることができ、かつ、均一な特性を有し、しいては周辺回路を形成する半導体回路において映像信号等の書込みの均一性を保つことができる。
【0127】
本明細書で開示した発明は、透過型、反射型のアクティブマトリクス型の液晶表示装置の、アクティブマトリクス回路と同一基板に形成される周辺回路を構成するのみでなく、他にEL(エレクトロルミネセンス)素子を用いた表示装置、その他薄膜トランジスタを用いた種々の回路にて利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の模式上図及び従来例
【図2】 金属元素拡散状態図
【図3】 本発明の実施例を示す図
【図4】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図
【図5】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図
【図6】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図
【符号の説明】
101 半導体の島領域
102 ソース線
103 ゲイト線
104 ドレイン線
105 本発明の金属添加領域
106 従来の金属添加領域
305 金属添加領域
401 石英基板
402 下地膜
403 非晶質珪素膜
404 酸化珪素膜でなるマスク
405 マスクに形成された開口部(ニッケル元素添加領域)
406 基板に接して保持されたニッケル元素
407 結晶成長方向
408 結晶性珪素膜
409 熱酸化膜
410 島状領域
511 熱酸化膜
515 酸化珪素膜(ゲイト絶縁膜)
518 アルミニウム膜
519 多孔質な酸化膜
520 緻密な酸化膜
522 レジストマスク
630 ソース領域
631 低濃度不純物領域
632 チャネル領域
633 低濃度不純物領域(LDD領域)
634 ドレイン領域
640 層間絶縁膜
641 ソース電極
642 ドレイン電極

Claims (7)

  1. 絶縁基板上に下地膜を形成し、
    前記下地膜の上に非晶質珪素膜を成膜し、
    前記非晶質珪素膜の上に、開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部において前記非晶質珪素膜に接して結晶化を助長する金属元素を保持して加熱処理し結晶成長させた珪素膜を形成し、
    前記加熱処理後、前記マスクを除去し、
    エッチングによって、前記珪素膜のうち前記金属元素が保持された領域から結晶成長した領域であり且つ結晶成長の方向がそろった領域を用いて活性層を形成すると共に、前記金属元素が保持された領域を除去し、
    前記活性層の上にゲイト酸化膜を形成し、
    前記ゲイト酸化膜の上にゲイト電極を形成すると共に、前記エッチングによって前記前記金属元素が保持された領域を除去したときに前記下地膜に形成された凹部にゲイト線を形成し、
    前記ゲイト線を形成後、前記活性層に不純物イオンを注入してソース領域及びドレイン領域を形成し、
    前記ソース領域と接続し前記ゲイト線と並列である第1の引き出し配線と、前記ドレイン領域と接続し前記ゲイト線と並列である第2の引き出し配線とをそれぞれ形成する
    ことを特徴とするアナログスイッチ回路の作製方法。
  2. 絶縁基板上に下地膜を形成し、
    前記下地膜の上に非晶質珪素膜を成膜し、
    前記非晶質珪素膜の上に、開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部において前記非晶質珪素膜に接して結晶化を助長する金属元素を保持して加熱処理し結晶成長させた珪素膜を形成し、
    前記加熱処理後、前記マスクを除去し、
    ハロゲン元素を含む酸素雰囲気における加熱処理により前記珪素膜の酸化膜を形成後、前記酸化膜を除去し、
    エッチングによって、前記珪素膜のうち前記金属元素が保持された領域から結晶成長した領域であり且つ結晶成長の方向がそろった領域を用いて活性層を形成すると共に、前記金属元素が保持された領域を除去し、
    前記活性層の上にゲイト酸化膜を形成し、
    前記ゲイト酸化膜の上にゲイト電極を形成すると共に、前記エッチングによって前記金属元素が保持された領域を除去したときに前記下地膜に形成された凹部にゲイト線を形成し、
    前記ゲイト線を形成後、前記活性層に不純物イオンを注入してソース領域及びドレイン領域を形成し、
    前記ソース領域と接続し前記ゲイト線と並列に延びた第1の引き出し配線と、前記ドレイン領域と接続し前記ゲイト線と並列に延びた第2の引き出し配線とをそれぞれ形成する
    ことを特徴とするアナログスイッチ回路の作製方法。
  3. 絶縁基板上に下地膜を形成し、
    前記下地膜の上に非晶質珪素膜を成膜し、
    前記非晶質珪素膜の上に、開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部において前記非晶質珪素膜に接して結晶化を助長する金属元素を保持して加熱処理し結晶成長させた珪素膜を形成し、
    前記加熱処理後、前記マスクを除去し、
    エッチングによって、前記珪素膜のうち前記金属元素が保持された領域から結晶成長した領域であり且つ結晶成長の方向がそろった領域を用いて前記結晶成長の方向と交差する 方向に並んだ複数の第1の活性層及び複数の第2の活性層を形成すると共に、前記金属元素が保持された領域を除去し、
    前記複数の第1の活性層及び前記複数の第2の活性層の上にゲイト酸化膜を形成し、
    前記ゲイト酸化膜の上に、前記複数の第1の活性層と重なる第1のゲイト電極及び前記複数の第2の活性層と重なる第2のゲイト電極を形成すると共に、前記エッチングによって前記前記金属元素が保持された領域を除去したときに前記下地膜に形成された凹部にゲイト線を形成し、
    前記ゲイト線を形成後、前記複数の第1の活性層及び前記複数の第2の活性層に不純物イオンを注入してソース領域及びドレイン領域を形成し、
    前記複数の第1の活性層及び前記複数の第2の活性層のソース領域と接続し前記ゲイト線と並列である第1の引き出し配線と、前記複数の第1の活性層及び前記複数の第2の活性層のドレイン領域と接続し前記ゲイト線と並列である第2の引き出し配線と、をそれぞれ形成する
    ことを特徴とするアナログスイッチ回路の作製方法。
  4. 絶縁基板上に下地膜を形成し、
    前記下地膜の上に非晶質珪素膜を成膜し、
    前記非晶質珪素膜の上に、開口部を有するマスクを形成し、
    前記開口部において前記非晶質珪素膜に接して結晶化を助長する金属元素を保持して加熱処理し結晶成長させた珪素膜を形成した、
    前記加熱処理後、前記マスクを除去し、
    ハロゲン元素を含む酸素雰囲気における加熱処理により前記珪素膜の酸化膜を形成後、前記酸化膜を除去し、
    エッチングによって、前記珪素膜のうち前記金属元素が保持された領域から結晶成長した領域であり且つ結晶成長の方向がそろった領域を用いて前記結晶成長の方向と交差する方向に並んだ複数の第1の活性層及び複数の第2の活性層を形成すると共に、前記金属元素が保持された領域を除去し、
    前記複数の第1の活性層及び前記複数の第2の活性層の上にゲイト酸化膜を形成し、
    前記ゲイト酸化膜の上に、前記複数の第1の活性層と重なる第1のゲイト電極及び前記複数の第2の活性層と重なる第2のゲイト電極を形成すると共に、前記エッチングによって前記前記金属元素が保持された領域を除去したときに前記下地膜に形成された凹部にゲイト線を形成し、
    前記ゲイト線を形成後、前記複数の第1の活性層及び前記複数の第2の活性層に不純物イオンを注入してソース領域及びドレイン領域を形成し、
    前記複数の第1の活性層及び前記複数の第2の活性層のソース領域と接続し前記ゲイト線と並列である第1の引き出し配線と、前記複数の第1の活性層及び前記複数の第2の活性層のドレイン領域と接続し前記ゲイト線と並列である第2の引き出し配線と、をそれぞれ形成する
    ことを特徴とするアナログスイッチ回路の作製方法。
  5. 前記開口部の短手方向の延長線と、前記活性層の前記延長線に近い方の端部とがなす距離は、結晶成長距離の50%以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアナログスイッチ回路の作製方法。
  6. 前記開口部の短手方向の延長線と、前記結晶成長の方向と交差する方向に並んだ複数の複数の第1の活性層及び複数の第2の活性層のうち前記延長線に最も近くに配置された活性層の前記延長線に近い方の端部とがなす距離は、結晶成長距離の50%以上であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のアナログスイッチ回路の作製方法。
  7. 前記金属元素は、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、A uから選ばれた一種または複数種類であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のアナログスイッチ回路の作製方法。
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