JP3734437B2 - 運搬車輌及び溶融金属供給システム - Google Patents

運搬車輌及び溶融金属供給システム Download PDF

Info

Publication number
JP3734437B2
JP3734437B2 JP2001312557A JP2001312557A JP3734437B2 JP 3734437 B2 JP3734437 B2 JP 3734437B2 JP 2001312557 A JP2001312557 A JP 2001312557A JP 2001312557 A JP2001312557 A JP 2001312557A JP 3734437 B2 JP3734437 B2 JP 3734437B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
molten metal
transport vehicle
supply
pressurized gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001312557A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002316255A (ja
Inventor
等 水野
和則 鈴木
浩二 伊与田
賢次 野口
毅 安部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoei Shokai Co Ltd
Original Assignee
Hoei Shokai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoei Shokai Co Ltd filed Critical Hoei Shokai Co Ltd
Priority to JP2001312557A priority Critical patent/JP3734437B2/ja
Publication of JP2002316255A publication Critical patent/JP2002316255A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3734437B2 publication Critical patent/JP3734437B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば溶融アルミニウム等の溶融金属を供給するシステム及びこれに使われる運搬車輌に関する。
【0002】
【従来の技術】
多数のダイキャストマシーンを使ってアルミニウムの成型が行われる工場では、工場内ばかりでなく、工場外からアルミニウム材料の供給を受けることが多い。この場合、溶融した状態のアルミニウムを収容した取鍋を材料供給側の工場から成型側の工場へと搬送し、溶融した状態のままの材料を各ダイキャストマシーンへ供給することが行われている。
【0003】
従来から用いられている取鍋は、溶融金属が貯留される容器本体の側壁に供給用の配管を取り付けたいわば急須のような構造で、かかる取鍋を傾けることにより配管から成型側の保持炉に溶融金属を供給することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような取鍋では、例えば取鍋の傾斜をフォークリフトを用いて行っており、そのような作業は必ずしも安全なものとはいえなかった。また、取鍋を傾斜させるためにフォークリフトに回動機構を設ける必要があるため、構成が特殊となり、更にそのような操作のためにフォークリフトの操作に熟練した作業者が必要とされる、という課題があった。
【0005】
そこで、本発明者等は、容器内に圧力を加えることで保持炉に溶融金属を供給することが可能な加圧式の取鍋を提唱している。このような加圧式の取鍋を採用することで、安全性や作業性が向上するばかりか、より細やかな供給サービスが可能となる。より具体的には、例えば1台の取鍋から複数の保持炉に対してそれぞれ必要な量の溶融金属を順次供給していくことが非常にスムーズに可能となる。この場合、各保持炉に対して必要な量の溶融金属を供給するために、その重量を計測する必要があり、その方法の一つとして容器内や保持炉内に液面センサを設けることが考えられる。
【0006】
しかしながら、容器内や保持炉内は非常に高温であるため、このような環境に耐え得る液面センサを開発することは非常に困難である、という課題がある。しかも、溶融金属は時間の経過とともに容器内に固体として付着するものであるから、正確な重量を計測することができない、という課題もある。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、高温の溶融金属の重量を正確に計測することができ、しかも耐久性もある運搬車輌及び溶融金属供給システムを提供することを目的としている。
【0008】
また、本発明の別の目的は、溶融金属の供給を簡単な機構で行うことができ、また安全にそのような作業を行うことができ、しかも作業性は極めて良好な溶融金属供給システム及びこれに使われる運搬車輌を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本発明の主たる観点に係る運搬車輌は、溶融金属供給用の容器を搬送するための運搬車輌であって、前記容器を保持すると共に、昇降可能とされた保持部材と、前記保持部材を昇降駆動するための油圧式駆動機構と、前記油圧式駆動機構における油圧を計測する手段と、前記計測された油圧に基づき、前記容器から外部に供給された溶融金属の重量を推定する手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
本発明では、容器を保持する保持部材を昇降駆動するための手段として油圧式駆動機構を採用すると共に、油圧式駆動機構における油圧を計測することで容器内の溶融金属の重量を推定している。油圧駆動機構における油圧シリンダ内の油圧は容器内の溶融金属の重量に応じて変動するので、油圧の計測手段としては例えば油圧シリンダ内に油圧計を設置すればよい。油圧方向制御弁と油圧シリンダの接続配管の一部に圧力センサーを設置している。油圧シリンダ内に油圧計は容器内の溶融金属の影響を受けることはないので、高温による悪影響はなく耐久性が高い。しかも、容器から外部に供給された溶融金属の重量自体を計測していることになるので、例えば液面から重量を推定する場合と比べて正確に溶融金属の供給量を計測することができる。
【0011】
本発明の一の形態によれば、前記推定手段は、前記計測手段により計測される油圧の経時変化に応じて、前記推定重量を補償する手段を含むことを特徴とするものである。この場合、第1の供給終了時点で前記計測手段により計測された油圧に応じた推定重量値を記憶する記憶手段を有し、前記補償手段は、第1の供給終了時点で前記計測手段により計測された油圧に応じた推定重量値を前記記憶手段に記憶させ、第2の供給開始時点の前記容器内の溶融金属の重量として前記記憶された推定重量値を用いるようにすることがより好ましい。油圧シリンダに圧力がかかった状態が続くと、油圧シリンダ内の油圧は徐々に低下していく傾向にある。従って、保持部材上に容器が保持されていると、溶融金属が貯留されている容器の重量は同じ重量であるにもかかわらず、時間の経過と共に計測される油圧は低下していくことになる。すなわち、同じ重量でありながら、経時変化に応じて推定される重量が低下していく。そこで、本発明では、計測手段により計測される油圧の経時変化に応じて推定重量を補償することで、より正確に重量を推定することが可能となる。
【0012】
本発明の一の形態によれば、前記容器は、該容器内が加圧されることで容器内の溶融金属を外部に供給するものであり、当該運搬車輌は、前記容器に対して加圧用の気体を供給する加圧気体貯留タンクを更に具備することを特徴とするものである。これにより、従来のように取鍋を傾斜する必要がなくなるので、本発明の重量計測システムによりより正確に溶融金属の重量を推定することが可能となる。そして、加圧気体貯留タンクが運搬車輌に搭載されていることによって、1台の容器から複数の保持炉に対してそれぞれ必要な量の溶融金属を正確に順次供給していくことが非常にスムーズに可能となる。
【0013】
本発明の一の形態によれば、前記推定重量に基づき前記加圧気体貯留タンクから前記容器への前記気体の供給を制御する手段を更に具備することを特徴とするものである。これより、より正確にかつスムーズに1台の容器から複数の保持炉に対してそれぞれ必要な量の溶融金属を順次供給していくことが可能となる。
【0014】
本発明の溶融金属供給システムは、加圧式溶融金属供給容器と、前記加圧式溶融金属供給容器を保持しつつ昇降する昇降機構と、前記加圧式溶融金属供給容器に対して加圧用の気体を供給する加圧気体貯留タンクとを有する運搬車輌とを具備することを特徴とする。
【0015】
本発明の運搬車輌は、加圧式溶融金属供給容器を保持しつつ昇降する昇降機構と、前記加圧式溶融金属供給容器に対して加圧用の気体を供給する加圧気体貯留タンクとを具備することを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、運搬車輌に加圧気体貯留タンクを搭載し、この加圧気体貯留タンクから加圧式溶融金属供給容器に対して加圧用の気体を供給し、この気体により溶融金属を圧送しているので、従来のように取鍋を傾斜させる必要がなくなる。従って、例えばフォークリフトに回動機構を設ける必要はなくなり、昇降機構を設けるだけよく、機構が非常にシンプルなものとなる
【0017】
上記運搬装置には、フォークリフト機構のフォーク部分に設けられ、容器の重量を計測するための計測手段(例えば圧力センサ)と、前記計測結果に基づき前記加圧気体貯留タンクから前記容器への前記気体の供給を制御する制御手段とを設けてもよい。
【0018】
かかる構成によれば、例えば容器の重量が所定以下になったとき所定量の溶融金属が容器から相手側に供給されてものとみなして気体の供給を停止し、溶融金属の供給を停止する。これにより、人手を介することなくしかも簡単な構成で特定量の溶融金属を供給することができるようなる。
【0019】
本発明の更に別の観点に係る運搬車輌は、加圧気体を供給することで内部に貯留する溶融金属を導出用配管を介して外部に導出する密閉型の容器を搬送するための運搬車輌であって、前記容器を保持すると共に、昇降可能とされたフォークと、前記フォークを昇降駆動するための昇降機構と、前記フォークと前記昇降機構との間に介挿され、前記フォークよって保持された前記容器の重量を計測するためのロードセルと、前記容器へ加圧気体を供給するための加圧気体供給手段と、前記ロードセルによる計測結果に基づき、前記加圧気体供給手段から前記容器への加圧気体の供給を制御する制御手段とを具備することを特徴とするものである。
【0020】
ここで、前記制御手段は、前記ロードセルにより前記容器の重量が所定以下になったと計測されたときに前記加圧気体供給手段から前記容器への加圧気体の供給を停止するものであることが好ましい。
【0021】
本発明の更に別の観点に係る容器は、加圧気体を供給することで内部に貯留する溶融金属を導出用配管を介して外部に導出する密閉型の容器であって、上記の運搬車輌に運搬された加圧気体の供給が制御されることを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
図1は本発明の一実施形態に係る金属供給システムの全体構成を示す図である。
【0024】
同図に示すように、第1の工場10と第2の工場20とは例えば公道30を介して離れた所に設けられている。
【0025】
第1の工場10には、ユースポイントとしてのダイキャストマシーン11が複数配置されている。各ダイキャストマシーン11は、溶融したアルミニウムを原材料として用い、射出成型により所望の形状の製品を成型するものである。その製品としては例えば自動車のエンジンに関連する部品等を挙げることができる。また、溶融した金属としてはアルミニウム合金ばかりでなくマグネシウム、チタン等の他の金属を主体とした合金であっても勿論構わない。各ダイキャストマシーン11の近くには、ショット前の溶融したアルミニウムを一旦貯留する保持炉(手元保持炉)12が配置されている。この保持炉12には、複数ショット分の溶融アルミニウムが貯留されるようになっており、ワンショット毎にラドル13或いは配管を介して保持炉12からダイキャストマシーン11に溶融アルミニウムが注入されるようになっている。また、各保持炉12には、容器内に貯留された溶融アルミニウムの液面を検出する液面検出センサ(図示せず)や溶融アルミニウムの温度を検出するための温度センサ(図示せず)が配置されている。これらのセンサによる検出結果は各ダイキャストマシーン11の制御盤もしくは第1の工場10の中央制御部16に伝達されるようになっている。
【0026】
第1の工場10の受け入れ部で受け入れられた容器100は、本発明に係るフォークリフト18により所定のダイキャストマシーン11まで配送され、容器100から保持炉12に溶融アルミニウムが供給されるようになっている。供給の終了した容器100はフォークリフト18により再び受け入れ部に戻されるようになっている。
【0027】
第1の工場10には、アルミニウムを溶融して容器100に供給するための第1の炉19が設けられており、この第1の炉19により溶融アルミニウムが供給された容器100もフォークリフト18により所定のダイキャストマシーン11まで配送されるようになっている。
【0028】
第1の工場10には、各ダイキャストマシーン11において溶融アルミニウムの追加が必要になった場合にそれを表示する表示部15が配置されている。より具体的には、例えばダイキャストマシーン11毎に固有の番号が振られ、表示部15にはその番号が表示されており、溶融アルミニウムの追加が必要になったダイキャストマシーン11の番号に対応する表示部15における番号が点灯するようになっている。作業者はこの表示部15の表示に基づきフォークリフト18を使って容器100をその番号に対応するダイキャストマシーン11まで運び溶融アルミニウムを供給する。表示部15における表示は、液面検出センサによる検出結果に基づき、中央制御部16が制御することによって行われる。
【0029】
第2の工場20には、アルミニウムを溶融して容器100に供給するための第2の炉21が設けられている。容器100は容量、配管長、高さ、幅等の異なる複数種が用意されている。例えば第1の工場10内のダイキャストマシーン11の保持炉12の容量等に応じて、容量の異なる複数種がある。この第2の炉21により溶融アルミニウムが供給された容器100は、フォークリフトにより搬送用のトラック32に載せられる。トラック32は公道30を通り第1の工場10の受け入れ部まで容器100を運ぶようになっている。また、受け入れ部にある空の容器100はトラック32により第2の工場20へ返送されるようになっている。
【0030】
第2の工場20には、第1の工場10における各ダイキャストマシーン11において溶融アルミニウムの追加が必要になった場合にそれを表示する表示部22が配置されている。表示部22の構成は第1の工場10内に配置された表示部15とほぼ同様である。表示部22における表示は、例えば通信回線33を介して第1の工場10における中央制御部16が制御することによって行われる。なお、第2の工場20における表示部22においては、溶融アルミニウムの供給を必要とするダイキャストマシーン11のうち第1の工場10における第1の炉19から溶融アルミニウムが供給されると決定されたダイキャストマシーン11はそれ以外のダイキャストマシーン11とは区別して表示されるようになっている。例えば、そのように決定されたダイキャストマシーン11に対応する番号は点滅するようになっている。これにより、第1の炉19から溶融アルミニウムが供給されると決定されたダイキャストマシーン11に対して第2の工場20側から誤って溶融アルミニウムを供給するようなことをなくすことができる。また、この表示部22には、上記の他に中央制御部16から送信されたデータも表示されるようになっている。
【0031】
次に、このように構成された金属供給システムの動作を説明する。
【0032】
中央制御部16では、各保持炉12に設けられた液面検出センサを介して各保持炉12における溶融アルミニウムの量を監視している。ここで、ある保持炉12で溶融アルミニウムの供給の必要性が生じた場合に、中央制御部16は、その保持炉12の「固有の番号」、その保持炉12に設けられた温度センサにより検出された保持炉12の「温度データ」、その保持炉12の形態に関する「形態データ」、その保持炉12から溶融アルミニウムがなくなる最終的な「時刻データ」、公道30の「トラフィックデータ」、その保持炉12で要求される溶融アルミニウムの「量データ」及び「気温データ」等を、通信回線33を介して第2の工場20側に送信する。第2の工場20では、これらのデータを表示部22に表示する。これらの表示されたデータに基づき作業者が経験的に上記保持炉12から溶融アルミニウムがなくなる直前に保持炉12に容器100が届き、且つその時の溶融アルミニウムが所望の温度となるように該第2の工場20からの容器100の発送時刻及び溶融アルミニウムの発送時の温度を決定する。或いはこれらのデータを例えばパソコン(図示せず)に取り込んで所定のソフトウェアを用いて上記保持炉12から溶融アルミニウムがなくなる直前に保持炉12に容器100が届き、且つその時の溶融アルミニウムが所望の温度となるように該第2の工場20からの容器100の発送時刻及び溶融アルミニウムの発送時の温度を推定してその時刻及び温度を表示するようにしてもよい。或いは推定された温度により第2の炉21を自動的に温度制御しても良い。容器100に収容すべき溶融アルミニウムの量についても上記「量データ」に基づき決定してもよい。
【0033】
発送時刻に容器100を載せたトラック32が出発し、公道30を通り第1の工場10に到着すると、容器100がトラック32から受け入れ部に受け入れられる。
【0034】
その後、受け入れられた容器100は、フォークリフト18により所定のダイキャストマシーン11まで配送され、容器100から保持炉12に溶融アルミニウムが供給される。
【0035】
図2はこのようなシステムに用いられる上記のフォークリフト(運搬車輌)18及び容器(加圧式溶融金属供給容器)100の構成を示す図である。
【0036】
容器100は、加圧孔41から加圧可能な密閉構造になっており、また上部に設けられた開閉可能な蓋42を開け、そこからアルミニウム等の溶融金属43が内部に貯留されるようになっている。また、ほぼΓ状の形状の配管44が容器100内に挿入され、その下端部は容器100内のほぼ底部まで達している。また、容器100の裏面には、凹形状でフォークリフト18のフォーク51が係合する係合部45が複数設けられている。
【0037】
フォークリフト18は、フォーク51及びこのフォーク51を昇降させることで、容器100を昇降させる昇降機構52を有する。また、フォーク51の表面には計測手段としての圧力センサ53が配置されている。
【0038】
またフォークリフト18の運転席54の上部には、容器100に対して加圧用の気体、例えば高圧のエアーを供給する加圧気体貯留タンクとしてのレシーバタンク55が設けられている。レシーバタンク55にはタンク圧の下限を知るための圧力スイッチ56が設けられている。レシーバタンク55と容器100の加圧孔41とは、エアーホース57により接続されている。これらの間には、送圧をオンオフするための電子レギュレータ58、送圧圧力を検出するための圧力センサ59が設けられている。圧力センサ59は運転席54の作業者から見える位置に配置されている。同様にその近くに手元操作盤60も配置され、作業者がこの手元操作盤60によりこの圧送の操作が行えるようになっている。また、運転席54の後方には、電気制御盤61が配置されている。
【0039】
図3は制御系の構成を示すブロック図である。
【0040】
同図に示すように、圧力センサ59により検出された重量情報は電気制御盤61に送られ、電気制御盤61はこの重量情報に基づき電子レギュレータ58の設定圧力を制御する。電子レギュレーターでは圧送圧力を制御、電磁弁で圧送のオンオフをしている。より具体的には、例えば保持炉12側が200kgのアルミニウムの溶融金属を必要としている場合に、当初容器100の重量が800kgであり、この状態から保持炉12への溶融金属の供給を開始したものとする。そして、圧力センサ59が容器100の重量が600kgになったことを検出すると、或いは200kg減ったことを検出すると、電気制御盤61はそれまでオン状態の電子レギュレータ58をオフとする。これにより、容器100には圧送用の気体が供給されなくなり、従って容器100から保持炉12への溶融金属の供給が停止される。このような制御を行うことで、人手を介在させることなく、所望の量の溶融金属を容器100から保持炉12へ供給することが可能となる。しかもそのような制御システムがワンパッケージとしてフォークリフト18に搭載されているので、例えば制御システムを各保持炉12に搭載した場合と比べて制御システムの必要数を極力減らすことができる。
【0041】
このように本実施形態では、フォークリフト18にレシーバタンク55を搭載し、このレシーバタンク55から容器100に対して加圧用の気体を供給し、この気体により溶融金属を圧送しているので、従来のように取鍋を傾斜させる必要がなくなる。従って、例えばフォークリフトに回動機構を設ける必要はなくなり、昇降機構52を設けるだけよく、機構が非常にシンプルなものとなる
【0042】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0043】
図4は上述したフォークリフト18におけるフォークの昇降機構を示した図である。
【0044】
図4に示すように、フォークリフト18におけるフォーク201は、油圧シリンダ202により昇降駆動されるようになっている油圧シリンダ202には、この油圧シリンダ202内の圧力を検出するための油圧計203が配置されている。この油圧計203による検出結果は、制御部204を介してメモリ205に記憶されるようになっている。
【0045】
本実施形態では、この油圧計203による検出結果に応じて制御部204がフォーク201により保持される容器100から外部に供給された溶融金属の重量を推定するものである。なお、重量の推定については後述する。
【0046】
油圧シリンダ202内の油圧計203は容器100内の溶融金属の熱影響を受けることはないので、高温による悪影響はなく耐久性が高い。しかも、容器100から外部に供給された溶融金属の重量自体を計測していることになるので、例えば液面から重量を推定する場合と比べて正確に溶融金属の供給量を計測することができる。
【0047】
ここで、制御部204はレシーバタンク55と容器100との間を接続するエアーホース57上の電子レギュレータ58をオン/オフ制御することで、容器100から外部への溶融金属の供給をオン/オフしている。制御部204は、入力部206より例えば200kgの溶融金属を外部に供給するような入力操作がなされると、上記の推定結果に応じて電子レギュレータ58をオン/オフ制御し、容器100から外部への溶融金属の供給をオン/オフする。
【0048】
ここで、本発明に係る重量推定手法を説明する。
【0049】
この手法は、制御部204が油圧計203により計測された油圧の経時変化に応じて、推定重量を補償するものである。より具体的には、図5に示すように、第1の供給終了時点T1において制御部204で推定された容器100内の溶融金属の推定重量値をメモリ205に記憶しておく。容器100内の溶融金属の重量の推定は、当初に容器100内に投入された溶融金属が800kgであり、第1の供給の際の供給重量が200kgであったとすると、これらの引き算(800kg?200kg)によって行う。これにより残量の計測結果から推定する場合に比べてより正確な推定を行うことができる。
【0050】
ここで、図5に示すように、油圧計203により直接計測される溶融金属の重量は、時間とともに低下していく。従って、例えば第1の供給終了時点T1からt時間経過した際の第2の供給開始時点T2においては油圧計203により直接計測される溶融金属の重量が例えば550kgとなってしまう。そこで、本発明では、第1の供給終了時点T1においてメモリ205に記憶された値(600kg)を第2の供給開始時点T2の溶融金属の残量とみなす。そして、第2の供給終了時点における容器100内の溶融金属の重量の推定は、第2の供給の際の供給重量が200kgであったとすると、これらの引き算(600kg?200kg)によって行う。このような算出を行うことによって、残量を正確に推定することが可能になる。
【0051】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0052】
図6はこの実施形態におけるフォークリフト18の構成を示す該略図である。
【0053】
同図に示すように、フォークリフト18のフォーク301は秤部302を介してバックレスト303に結合されている。バックレスト303は図示を省略した昇降用の油圧シリンダによってポール304に沿って昇降駆動が行われるようになっている。
【0054】
秤部302には、フォーク301の回転モーメントを検出するためのロードセル305が設けられている。
【0055】
ロードセル305による計測結果は制御部306に伝えられ、制御部306では上述した実施形態と同様の容器100から外部への溶融金属の供給制御が行われるようになっている。
【0056】
本実施形態では、特にロードセル305をフォーク301とバックレスト303との間に配置したので、フォークに直接ロードセルを配置した場合に比べ作業性が良好となり、安全性が向上する。また、ロードセル305により回転モーメントを計測すればよいことから1つのロードセル305で重量計測が可能となる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、溶融金属の供給を簡単な機構で行うことができ、また安全にそのような作業を行うことができ、しかも作業性は極めて良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る金属供給システムの構成を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るフォークリフト及び容器の構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るフォークリフトの制御系を示すブロック図である。
【図4】第2の実施形態におけるフォークリフトのフォークの昇降機構を示した図である。
【図5】第2の実施形態における油圧計で計測される溶融金属の重量と時間との関係を示すグラフである。
【図6】第3の実施形態におけるフォークリフトの構成を示す該略図である。
【符号の説明】
18 フォークリフト(運搬車輌)
41 加圧孔
42 蓋
43 溶融金属
44 配管
45 係合部
51 フォーク
52 昇降機構
53 圧力センサ
54 運転席
55 レシーバタンク(加圧気体貯留タンク)
56 圧力スイッチ
57 エアーホース
58 電子レギュレータ
59 圧力センサ
60 手元操作盤
61 電気制御盤
100 容器(加圧式溶融金属供給容器)
201 フォーク
202 油圧シリンダ
203 油圧計
204 制御部
205 メモリ
301 フォーク
302 秤部
303 バックレスト
304 ポール
305 ロードセル
306 制御部

Claims (13)

  1. 溶融金属供給用の容器を搬送するための運搬車輌であって、
    前記容器を保持すると共に、昇降可能とされた保持部材と、
    前記保持部材を昇降駆動するための油圧式駆動機構と、
    前記油圧式駆動機構における油圧を計測する手段と、
    前記計測された油圧に基づき、前記容器から外部に供給された溶融金属の重量を推定する手段と
    を具備することを特徴とする運搬車輌。
  2. 請求項1に記載の運搬車輌において、
    前記推定手段は、前記計測手段により計測される油圧の経時変化に応じて、前記推定重量を補償する手段を含むことを特徴とする運搬車輌。
  3. 請求項2に記載の運搬車輌において、
    第1の供給終了時点で前記計測手段により計測された油圧に応じた推定重量値を記憶する記憶手段を有し、
    前記補償手段は、第1の供給終了時点で前記計測手段により計測された油圧に応じた推定重量値を前記記憶手段に記憶させ、第2の供給開始時点の前記容器内の溶融金属の重量として前記記憶された推定重量値を用いることを特徴とする運搬車輌。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の運搬車輌において、
    前記容器は、該容器内が加圧されることで容器内の溶融金属を外部に供給するものであり、
    当該運搬車輌は、前記容器に対して加圧用の気体を供給する加圧気体貯留タンクを更に具備することを特徴とする運搬車輌。
  5. 請求項4に記載の運搬車輌において、
    前記推定重量に基づき前記加圧気体貯留タンクから前記容器への前記気体の供給を制御する手段を更に具備することを特徴とする運搬車輌。
  6. 加圧式溶融金属供給容器と、
    前記加圧式溶融金属供給容器を保持しつつ昇降する昇降機構と、前記加圧式溶融金属供給容器に対して加圧用の気体を供給する加圧気体貯留タンクとを有する運搬車輌と
    を具備することを特徴とする溶融金属供給システム。
  7. 加圧式溶融金属供給容器を保持しつつ昇降する昇降機構と、
    前記加圧式溶融金属供給容器に対して加圧用の気体を供給する加圧気体貯留タンクと
    を具備することを特徴とする運搬車輌。
  8. 請求項7に記載の運搬車輌において、
    前記昇降機構が、フォークリフト機構であることを特徴とする運搬車輌。
  9. 請求項8に記載の運搬車輌において、
    前記フォークリフト機構のフォーク部分に設けられ、前記容器の重量を計測するための計測手段と、
    前記計測結果に基づき前記加圧気体貯留タンクから前記容器への前記気体の供給を制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする運搬車輌。
  10. 請求項9に記載の運搬車輌において、
    前記計測手段が、圧力センサを有することを特徴とする運搬車輌。
  11. 加圧気体を供給することで内部に貯留する溶融金属を導出用配管を介して外部に導出する密閉型の容器を搬送するための運搬車輌であって、
    前記容器を保持すると共に、昇降可能とされたフォークと、
    前記フォークを昇降駆動するための昇降機構と、
    前記フォークと前記昇降機構との間に介挿され、前記フォークよって保持された前記容器の重量を計測するためのロードセルと、
    前記容器へ加圧気体を供給するための加圧気体供給手段と、
    前記ロードセルによる計測結果に基づき、前記加圧気体供給手段から前記容器への加圧 気体の供給を制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする運搬車輌。
  12. 請求項11に記載の運搬車輌において、
    前記制御手段は、前記ロードセルにより前記容器の重量が所定以下になったと計測されたときに前記加圧気体供給手段から前記容器への加圧気体の供給を停止するものであることを特徴とする運搬車輌。
  13. 加圧気体を供給することで内部に貯留する溶融金属を導出用配管を介して外部に導出する密閉型の容器であって、
    請求項11又は請求項12に記載の運搬車輌に運搬された加圧気体の供給が制御されることを特徴とする容器。
JP2001312557A 2001-02-14 2001-10-10 運搬車輌及び溶融金属供給システム Expired - Fee Related JP3734437B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001312557A JP3734437B2 (ja) 2001-02-14 2001-10-10 運搬車輌及び溶融金属供給システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-37639 2001-02-14
JP2001037639 2001-02-14
JP2001312557A JP3734437B2 (ja) 2001-02-14 2001-10-10 運搬車輌及び溶融金属供給システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002316255A JP2002316255A (ja) 2002-10-29
JP3734437B2 true JP3734437B2 (ja) 2006-01-11

Family

ID=26609410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001312557A Expired - Fee Related JP3734437B2 (ja) 2001-02-14 2001-10-10 運搬車輌及び溶融金属供給システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3734437B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2410712B (en) 2002-11-29 2006-06-07 Hoei Shokai Co Ltd Pressure-controlling apparatus, transporting vehicle and a unit for controlling pressure difference
JP5612967B2 (ja) * 2010-08-27 2014-10-22 ダイハツ工業株式会社 出湯量及び配湯量管理システム
JP5807934B2 (ja) * 2014-09-05 2015-11-10 ダイハツ工業株式会社 出湯量及び配湯量管理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002316255A (ja) 2002-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7204954B2 (en) Container
WO2012071593A4 (en) Automated compact system and method for bottling gas
JP3734437B2 (ja) 運搬車輌及び溶融金属供給システム
JP4149707B2 (ja) 金属供給システム及び金属供給方法
JP4463799B2 (ja) 溶融金属供給方法
JP4190786B2 (ja) 溶融金属供給システム、溶融金属供給装置及び車輌
JP2002254158A (ja) 溶融金属供給用容器
US11904385B2 (en) Die casting machine
JP3647652B2 (ja) 連続鋳造機におけるタンディッシュの昇降装置
JP3489678B2 (ja) 容 器
JP3621387B2 (ja) 溶融金属供給用容器
JP3466178B2 (ja) 容 器
JP2010089135A (ja) 鋳造溶湯保持炉
JP2008229636A (ja) 容器保持装置
JP2023038674A (ja) 荷役車両
JP2002205162A (ja) 金属供給システム
JP3625990B2 (ja) 軽金属溶湯計量装置
JP2002254160A (ja) 容器、配管及びパレット
JP3727278B2 (ja) 容器
US11925975B2 (en) Die casting machine
JP3744865B2 (ja) 容器
JP3491757B1 (ja) 運搬車輌、溶融金属の供給方法及び溶融金属供給システム
JP2005046914A (ja) 溶融金属供給用容器
JP2004209521A (ja) 取鍋
JP2004276118A (ja) 容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041008

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050927

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091028

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091028

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101028

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees