JP3732110B2 - 光重合性樹脂積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線板、リードフレームや、BGA、CSP等のパッケージを製造する際に、好適に用いられる光重合性樹脂積層体及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコンや携帯電話等の電子機器の軽薄短小化の流れが加速し、これに搭載されるプリント配線板やリードフレームやBGA、CSP等のパッケージには狭ピッチのパターンが要求されている。
これらのプリント配線板等の製造用のレジストとして、従来、支持体層と光重合性樹脂層と保護層から成る、いわゆるドライフィルムレジスト(以下DFRと略称)が用いられている。DFRは、一般に支持体層上に光重合性樹脂層を積層し、さらに該光重合性樹脂層上に保護層を積層することにより調製される。ここで用いられる光重合性樹脂層としては、現在、現像液として弱アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像型のものが一般的である。
【0003】
また、支持体層としては活性光を透過する透明なフィルムが用いられ、このようなフィルムとしてはポリビニルアルコールフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等がある。一般的には、適度な可とう性と強度を有するポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられるが、このポリエチレンテレフタレートフィルムには製造工程上、成形に必須な滑剤が含有されており、滑剤は無機系のものが一般的である。
【0004】
該滑剤はフィルム表面や内部に存在し、光重合性樹脂層に転写して、レジストパタ−ン表面に凹凸を生じさせる。また、活性光の透過を妨げたり、光の乱反射を発生させ、レジストパターンの側面(サイドウオ−ル)のギザツキ、食われを生じさせることになり、導体の欠けや断線、ショートの原因となる。
また、保護層としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが用いられるが、これらのポリオレフィンフィルムは、製造工程において生じるフィッシュアイと呼ばれる未溶解物や熱劣化物や異物を含んでいる。フィッシュアイはその大きさや形によりフィルムの表面に突き出し、光重合性樹脂層に窪みを生じさせることがある。
【0005】
フィッシュアイが大きい場合は該窪みはエア−ボイドとなり、導体の欠けや断線、ショートの原因となる。フィッシュアイを低減する手法として、ポリオレフィンフィルムの製造原料、混練方法、材料溶融後のろ過方法、成膜方法等を工夫することが提案されているが、特にポリエチレンフィルムにおいては充分なレベルに低減することが難しいか、低減するためには多大な労力とコストを要する。DFRを用いてプリント配線板を作成するには、まず保護層を剥離した後、銅張積層板やフレキシブル基板等の永久回路作成用基板上にラミネーター等を用いDFRを積層し、配線パターンマスクフィルム等を通し露光を行う。次に必要に応じて支持体層を剥離し、現像液により未露光部分の光重合性樹脂層を溶解、もしくは分散除去し、基板上にレジストパターンを形成させる。
【0006】
レジストパターン形成後、回路を形成させるプロセスは大きく2つの方法に分かれる。第一の方法は、レジストパターンによって覆われていない銅張り積層板等の銅面をエッチング除去した後、レジストパターン部分を現像液よりも強いアルカリ水溶液で除去するエッチング法であり、第二の方法は同上の銅面に銅、半田、ニッケルおよび錫等のめっき処理を行った後、同様にレジストパターン部分の除去、さらに現れた銅張り積層板等の銅面をエッチングするめっき法である。エッチングには塩化第二銅、塩化第二鉄、銅アンモニア錯体溶液等が用いられる。
【0007】
最近のDFRには、上記した様な狭ピッチのパターンへの要求から高解像性が要求されてきており、特に、BGAやCSPのようなパッケージ用途では、エッチング法を主工程とするサブトラクティブ法及び、めっき法を主工程とするセミアディティブ法があるが、ファインラインの形成性に有利なセミアディティブ法が主流となっている。
DFRの高解像性を発現するには光重合性樹脂層の膜厚を薄くすることがあるが、この場合、基板上にDFRを積層すると、保護層のフィッシュアイに由来する光重合性樹脂層の窪みによって基板と光重合性樹脂層の間にエアーボイドを生じやすくなる。このエアーボイドは、露光、現像工程においてレジストパターンの欠陥となり、続くエッチング工程またはめっき工程において形成される回路の欠けや断線、ショートなどの欠陥になる。
【0008】
また、ファインラインになると支持体層の滑剤に由来するレジストパターン表面の凹凸やサイドウオールのギザツキ、食われによって欠けや断線、ショートなどの欠陥になる。また、高解像性、高密着性を有するDFRは、特にセミアディティブ法におけるめっき工程後のレジスト剥離性が不良であり剥離工程での製造歩留まりが低いという問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点を克服し、高解像性、高密着性であり耐めっき性、レジスト剥離性が良好で支持体層の滑剤由来のレジストパターン表面の凹凸やサイドウオールのギザツキ、食われが少なく、また保護層のフィッシュアイ由来のエアーボイドの発生が少なく、形成された導体の欠けや断線、ショート等の欠陥を低減可能である光重合性樹脂積層体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、特定の線状重合体であるバインダー用樹脂、光重合可能な不飽和化合物及び特定の光重合開始剤を含む光重合性樹脂組成物を光重合性樹脂層とし、支持体層として膜厚が10μm以上30μm以下、ヘーズを0.01%以上1.5%以下であるものを用いた積層体は、高解像性、高密着性であり耐めっき性、レジスト剥離性が良好であり、レジストパターン表面の凹凸やサイドウオールのギザツキ、食われが少ない等の特性があることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本願は以下の発明を提供する。
(1)支持体層(A)、(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100以上600以下であり、かつ、重量平均分子量が2万以上30万以下の線状重合体からなるバインダー用樹脂、20重量%以上90重量%以下、(b)光重合可能な不飽和化合物、5重量%以上60重量%以下、(c)光重合開始剤、0.01重量%以上30重量%以下を含有する光重合性樹脂層(B)、および保護層(C)からなる光重合性樹脂積層体において、前記支持体層(A)の膜厚が10μm以上30μm以下、ヘーズが0.01%以上1.5%以下であり、かつ前記光重合性樹脂層(B)のバインダー用樹脂(a)中に、(i)非酸性であり、かつ分子中に重合性不飽和基及びフェニル基を有する化合物、(ii)分子中に重合性不飽和基を有するカルボン酸または酸無水物、及び(iii)炭素数1以上6以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2以上6以下のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシ(メタ)アクリレート及びシアノ基を有する(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上の化合物、を共重合してなるバインダー用樹脂Pが50重量%以上含有しており、さらに、光重合性樹脂層(B)の(c)光重合開始剤として、2,4,5−トリアリールイミダゾリル二量体を含み、前記光重合性樹脂層(B)中に下記一般式(III)、(IX )及び(X)からなる群から選ばれる1種以上の化合物を0.005重量%以上1重量%以下含有することを特徴とする光重合性樹脂積層体。
【化8】
(式中、R5 、R6 はHまたは炭素数1以上4以下のアルキル基でありこれらは同一であっても相違してもよい。)
【化9】
(式中、R7 、R8 はHまたは炭素数1以上4以下のアルキル基でありこれらは同一であっても相違してもよい。)
【化10】
(式中、R9 、R10はHまたは炭素数1以上4以下のアルキル基でありこれらは同一であっても相違してもよい。)
(2)前記光重合性樹脂層(B)中に下記一般式(III)、(IX )からなる群から選ばれる1種以上の化合物を0.005重量%以上1重量%以下含有することを特徴とする上記(1)記載の光重合性樹脂積層体。
【化11】
(式中、R5 、R6 はHまたは炭素数1以上4以下のアルキル基でありこれらは同一であっても相違してもよい。)
【化12】
(式中、R7 、R8 はHまたは炭素数1以上4以下のアルキル基でありこれらは同一であっても相違してもよい。)
【0012】
(3)支持体層(A)がポリエチレンテレフタレートフィルムである上記(1)または(2)記載の感光性樹脂積層体。
(4)光重合性樹脂層(B)の光重合可能な不飽和化合物(b)として下記一般式(I)または(II)で表される化合物のいずれか1種または双方が含有されていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光重合性樹脂積層体。
【0013】
【化13】
【0014】
(式中、R1、R2はHまたはCH3でありこれらは同一であっても相違してもよい。n1、n2、n3は3以上20以下の整数である。)
【0015】
【化14】
【0016】
(式中、R3、R4はHまたはCH3であり、これらは同一であっても相違してもよい。また、D、EはC2H4またはC3H6でありこれらは相異なる。n4+n5及びn6+n7は2以上30以下の整数でありn4、n5、n6、n7は正の整数である。)
【0024】
(5)保護層(C)において、膜厚が30μm以上50μm以下であり、かつ中心線平均粗さ(Ra)が0.1μm未満であることを特徴とする上記(1)、(2)、(3)または(4)に記載の光重合性樹脂積層体。
(6)保護層(C)がポリエチレンフィルムである上記(1)、(2)、(3)、(4)または(5)に記載の光重合性樹脂積層体。
(7)基板上に、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)または(6)に記載の光重合性樹脂積層体を用いて光重合性樹脂層を形成し、露光工程、現像工程によりレジストパターンを形成する方法。
さらに、本願によれば、上記(7)記載の方法によりレジストパターンを形成された基板を、エッチングするかまたはめっきすることによりプリント配線板、リードフレーム、パッケージを製造する方法も提供される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の支持体層(A)は、本発明の光重合性樹脂層を支持する為のフィルムであり、活性光線を透過させる透明な基材フィルムである。
このような基材フィルムとしては、厚み10μm以上30μm以下程度のポリビニルアルコ−ルフィルム、ポリカ−ボネ−トフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムがあるが、通常適度な可とう性と強度を有するポリエチレンテレフタレ−トが好ましく用いられる。
【0026】
解像性の観点から、より好ましい膜厚は10μm以上18μm以下である。これら支持体層フィルムには製造工程上、成形に必要な滑剤が含有されており、滑剤を多く含むとフィルムのヘ−ズが高くなる。フィルムのヘ−ズが高くなると光の散乱を生じ、マスクに忠実なパターン形成が困難になる。
また、滑剤は前述のごとく、レジストパターン表面の凹凸やサイドウオールにギザツキ、食われを生じさせ、導体の欠けや断線、ショートの原因にもなる。したがって、支持体層中に含まれる該滑剤の配合量を低減し、フィルムのヘーズを下げることがファインパターン形成には必要である。ヘーズが0.01%未満の支持体層は製造が困難であり、1.5%を超える支持体層は解像度、密着性、レジストパターン形状、レジスト剥離性が低下する。より好ましいヘーズは0.01%以上0.5%以下である。
【0027】
ここでいうヘーズ(Haze)とは濁度を表す値であり、ランプにより照射され。試料中を透過した全透過率Tと、試料中で拡散され散乱した光の透過率Dにより、ヘーズ値H=D/T×100として求められる。これらはJIS K 7105により規定されており、市販の濁度計により容易に測定可能である。
本発明の光重合性樹脂層(B)の膜厚は、5μm以上30μm以下である。5μmより薄い場合基板への充分な追従性が得られないし、30μmより厚いと解像度の点から好ましくない。より好ましい膜厚は6μm以上25μm以下である。
光重合性樹脂層(B)中のバインダー用樹脂(a)の重量平均分子量は2万以上30万以下である。この場合の重量平均分子量とはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレンの検量線を用いて測定した重量平均分子量のことである。
【0028】
この重量平均分子量が2万未満であると、硬化膜の強度が小さくなり、30万を越えると、現像性が低下する。本発明の効果をさらによく発揮するためにはバインダー用樹脂(a)の重量平均分子量は好ましくは3万以上15万以下であり、さらに好ましくは3万以上9万以下である。
また、バインダー用樹脂(a)に含まれるカルボキシル基の量は酸当量で100以上600以下である必要がある。ここで酸当量とはその中に1当量のカルボキシル基を含有するポリマーの重量を言う。なお、酸当量の測定は電位差滴定法により行われる。カルボキシル基はDFRにアルカリ水溶液に対する現像性や剥離性を与えるために必要である。
【0029】
酸当量が100未満では現像耐性が低下し解像性、密着性に悪影響を及ぼし、600を超えると現像性や剥離性が低下する。好ましくは酸当量は300以上400以下である。バインダー用樹脂(a)としては、カルボン酸含有ビニル共重合体やカルボン酸含有セルロース等が挙げられる。
カルボン酸含有ビニル共重合体とは、α、β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる少なくとも1種の第1単量体と、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素をアルキル基またはアルコキシ基に置換した化合物、スチレン及びスチレン誘導体、(メタ)アクリロニトリル、及び(メタ)アクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の第2単量体をビニル共重合して得られる化合物である。
【0030】
カルボン酸含有ビニル共重合体に用いられる第1単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸半エステル等が挙げられ、それぞれ単独で用いてもよいし2種以上を組み合わせてもよい。
カルボン酸含有ビニル共重合体に用いられる第2単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられ、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】
カルボン酸含有ビニル共重合体は、単量体の混合物を、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパノール等の溶剤で希釈した溶液に、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤を適量添加し、過熱攪拌することにより合成することが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成する場合もある。また、反応終了後さらに溶剤を加えて、所望の濃度に調整する場合もある。
【0032】
その合成手段としては、溶液重合以外にも、塊状重合、懸濁重合及び乳化重合も用いられる。カルボン酸含有セルロースとしては、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシエチル・カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
バインダー用樹脂の含有量は光重合性樹脂組成物の全重量基準で20重量%以上90重量%以下の範囲が好ましい。より好ましくは40重量%以上65重量%以下である。この量が20重量%未満であると、アルカリ現像液に対する分散性が低下し現像時間が著しく長くなる。この量が90重量%を越えると、光重合性樹脂層の光硬化が不十分となり、レジストとしての耐性が低下する。
【0033】
バインダー用樹脂は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、バインダー用樹脂Pの成分として用いられる線状重合体の共重合成分(i)は、非酸性で分子中に重合性不飽和基を有し、フェニル基を有する化合物を必須成分とする。
このような化合物としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、及びスチレン誘導体が挙げられ本発明においては特にスチレンが好ましい。
【0034】
バインダー用樹脂Pの成分として用いられる線状重合体の共重合成分(ii)は分子中に重合性不飽和基を一個有するカルボン酸または酸無水物である。このような化合物としては例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステル等が挙げられ、それぞれ単独で用いてもよいし2種以上を組み合わせてもよい。
バインダー用樹脂Pの成分として用いられる線状重合体の共重合成分(iii)は炭素数1以上6以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレ−ト、炭素数2以上6以下のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシ(メタ)アクリレ−ト及びシアノ基を有する(メタ)アクリレ−トからなる群から選ばれる1種以上の化合物である。
【0035】
このような化合物としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
【0036】
バインダー用樹脂Pの重量平均分子量は2万以上30万以下である。この場合の重量平均分子量とはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレンの検量線を用いて測定した重量平均分子量のことである。この重量平均分子量が2万未満であると、硬化膜の強度が小さくなり、30万を越えると、現像性が低下する。本発明の効果をさらによく発揮するためにはバインダー用樹脂Pの重量平均分子量は好ましくは3万以上15万以下であり、さらに好ましくは3万以上9万以下である。
【0037】
また、バインダー用樹脂Pに含まれるカルボキシル基の量は酸当量で100以上600以下である必要がある。ここで酸当量とはその中に1当量のカルボキシル基を含有するポリマーの重量を言う。なお、酸当量の測定は電位差滴定法により行われる。カルボキシル基はDFRにアルカリ水溶液に対する現像性や剥離性を与えるために必要である。
酸当量が100未満では現像耐性が低下し解像性、密着性に悪影響を及ぼし、600を超えると現像性や剥離性が低下する。好ましくは酸当量は300以上400以下である。
【0038】
バインダー用樹脂Pの成分として用いられる線状重合体の共重合成分(i)はバインダー用樹脂P中に、5重量%以上50重量%以下が好ましく、15重量%以上40重量%以下がより好ましい。
また、バインダー用樹脂(a)中に含有されるバインダー用樹脂Pは50重量%以上である必要がある。50重量%未満であると十分な解像性、密着性を発揮できない。好ましくは75重量%以上である。
【0039】
光重合性樹脂層(B)中の光重合可能な不飽和化合物(b)としては公知の種類の化合物を使用できる。例えば、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルオキシ)プロピルフタレート、1,4−テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘプタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、4−ノルマルオクチルフェノキシペンタプロピレングリコールアクリレート、4−ノルマルノニルフェノキシヘプタエチレングリコールジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラプロピレングリコールテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ビスフェノールA系(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子中にエチレンオキシド鎖を含む化合物、ビスフェノールA系(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子中にプロピレンオキシド鎖を含む化合物等が挙げられる。
【0040】
また、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネートなどの多価イソシアネート化合物と、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オリゴプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアクリレート化合物とのウレタン化化合物なども用いることができる。これらの光重合可能な不飽和化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0041】
また、このような光重合可能な不飽和化合物のうち、特に好ましい化合物としては前記一般式(I)、(II)の化合物が挙げられる。一般式(I)で表される化合物においてn1,n2,n3が3より小さいと当該化合物の沸点が低下して、レジストの臭気が強くなり、使用が著しく困難になる。また、n1,n2,n3が20を超えると実用的な感度が得られない。
また、一般式(II)で表される化合物においてD及びEがプロピレングリコール鎖のような疎水性基を持つ化合物のみであるとベースポリマーとの相溶性が悪化したり、現像時のスカム発生の原因となる。また、現像時間も遅くなる。
【0042】
D及びEがエチレングリコール鎖のような親水性基を持つ化合物のみであると現像時の膨潤性が増加し解像性が悪化する。現像性と解像性を両立させるにはエチレングリコール鎖とプロピレングリコール鎖の双方を分子中に有する事が有効である。また、n4+n5及びn6+n7が30を超えると二重結合濃度が減少し充分な解像性、密着性を発現しなくなる。n4+n5及びn6+n7は4以上12以下が好ましい。
【0043】
一般式(I)及び(II)の化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、双方を併用して用いてもよく、一般式(I)及び(II)の化合物以外の前記光重合可能な不飽化合物と併用してもよい。
光重合可能な不飽化合物(b)の含有量は光重合性樹脂組成物の全重量基準で5重量%以上60重量%以下である必要があり、好ましくは30重量%以上60重量%以下である。その割合が5重量%未満であると、光重合性樹脂の硬化が充分でなく、レジストとしての強度が不足する。一方、その割合が60重量%を越えると光重合性樹脂積層体がロ−ル状で保存された場合に、端面から感光性樹脂層が次第にはみだす現象、即ちエッジフュージョンが悪化する。
【0044】
本発明に用いられる光重合性樹脂層(B)中の光重合開始剤としては、高解像性の点で2,4,5−トリアリ−ルイミダゾリル二量体を含むことが必須である。2,4,5−トリアリ−ルイミダゾリル二量体は下記一般式(XI)で表される。
【0045】
【化11】
【0046】
(式中、X、Y、Zは水素、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基を表し、p、q、r、は1以上5以下の整数である。)
【0047】
2個のロフィン基を結合する共有結合は1・1’−、1・2’−、1・4’−、2・2’−、2・4’−又は4・4’−位についているが、1・2’−化合物が好ましい。2,4,5−トリアリ−ルイミダゾリル二量体には例えば2−(O−クロロフェニル)−4・5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(O−クロロフェニル)−4・5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾリル二量体、2−(p−メトシキフェニル)−4・5−ジフェニルイミダゾリル二量体等がある。2,4,5−トリアリ−ルイミダゾリル二量体とp−アミノフェニルケトンを併用する系は好ましく、p−アミノフェニルケトンとしては例えば、p−アミノベンゾフェノン、p−ブチルアミノフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン、p・p’−ビス(エチルアミノ)ベンゾフェノン、p・p’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、p・p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p・p’−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノンなどがあげられる。
【0048】
また、上記で示された化合物以外に他の光重合開始剤との併用も可能である。ここでの光重合開始剤とは、各種の活性光線、例えば紫外線などにより活性化された重合を開始する公知の化合物である。
例えば、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾフェノンなどの芳香族ケトン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルなどのベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジルジエチルケタ−ルなどがある。
【0049】
また、例えばチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン類と、ジメチルアミノ安息香酸アルキルエステル化合物等の三級アミン化合物との組み合わせもある。また例えば9−フェニルアクリジン等のアクリジン類、1−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−ο−ベンゾイルオキシム、1−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−(ο−エトキシカルボニル)オキシム等のオキシムエステル類等がある。
【0050】
本発明の2,4,5−トリアリ−ルイミダゾリル二量体を含む光重合開始剤(c)の含有量は光重合性樹脂組成物の全重量基準で0.01重量%以上30重量%以下含まれることが好ましい。より好ましくは0.1重量%以上10重量%以下である。この量が0.01重量%より少ないと感度が十分でない。またこの量が30重量%より多いと紫外線吸収率が高くなり、光重合性樹脂層の底の部分の硬化が不十分になる。
【0051】
本発明の光重合性樹脂層(B)の熱安定性、保存安定性を向上させる為にラジカル重合禁止剤を含有させることは好ましい。このようなラジカル重合禁止剤としては、例えばp−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、t−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2’メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
【0052】
また、このようなラジカル重合禁止剤化合物のうち、特に好ましい化合物としては前記一般式(III)、(IX)及び(X)の化合物が挙げられる。これらの化合物は光重合性樹脂組成物としてDFRとした場合、解像性に対する露光ラチチュードが広いと言う特徴を有する。
一般式(III)で表される化合物においてR5またはR6の一方がメチル基であり他方がtert−ブチル基であるトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(チバガイギー社製IRGANOX245)がある。
【0053】
また、一般式(XI)で表される化合物においてR7及びR8がtert−ブチル基である1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(チバガイギー社製IRGANOX259)がある。
また、一般式(X)で表される化合物においてR9及びR10がtert−ブチル基であるペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(チバガイギー社製IRGANOX1010)がある。一般式(III)、(XI)及び(X)の化合物はそれぞれ単独で用いても良いし2種以上併用しても良い。
【0054】
また、一般式(III)、(XI)及び(X)からなる群から選ばれる1種以上の化合物の含有量は光重合性樹脂組成物の全重量基準で0.005重量%以上1重量%以下である。この含有量が1重量%を超えると充分な感度がでない。より好ましくはこの含有量は0.01重量%以上0.1重量%以下である
本発明の光重合性樹脂層(B)には染料、顔料等の着色物質が含有されていてもよい。このような着色物質としては、例えばフクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグリーンS、パラマジェンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、ダイヤモンドグリーン等が挙げられる。
【0055】
また、本発明の光重合性樹脂層(B)に光照射により発色する発色系染料を含有させてもよい。このような発色系染料としては、ロイコ染料とハロゲン化合物の組み合わせが良く知られている。ロイコ染料としては、例えばトリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリーン]等が挙げられる。一方ハロゲン化合物としては臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン等が挙げられる。
【0056】
さらに本発明の光重合性樹脂層(B)には、必要に応じて可塑剤等の添加剤を含有させてもよい。このような添加剤としては、例えばジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル等が挙げられる。
【0057】
本発明の保護層(C)は膜厚が30μm以上50μm以下であり、かつ表面粗さにおいて中心線平均粗さ(Ra)が0.1μm未満であることが必要である。膜厚が30μmより薄いとエアーボイドが発生しやすくなる。膜厚が50μmより厚いと光重合性樹脂積層体をロール状に巻いた場合嵩張るし、保護層の値段も高くなる。また膜厚が30μm以上であると、光重合性樹脂積層体のエッジフュージョンが抑制される為好ましい。より好ましい膜厚は、33μm以上45μm以下である。
【0058】
中心線平均粗さ(Ra)が0.1μm以上であると光重合性樹脂層と保護層の充分な密着性が得られないし、エアーボイドが発生しやすくなる。より好ましい中心線平均粗さ(Ra)は0.085μm以下である。
また、本発明の保護層(C)の表面粗さにおいて最大高さ(Rmax)が1.0μm未満であることが好ましい。ここでいう表面粗さにおける、中心線平均粗さ(Ra)及び最大高さ(Rmax)は、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope)で測定される中心線平均粗さ及び最大高さをいう。
【0059】
本発明の保護層(C)に用いられるフィルムとしては、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムやポリエステルフィルム等が挙げられる。フィルムの剛性が小さい為、フィルムより突き出たフィッシュアイが感光性樹脂層の窪みになりにくい点で、ポリエチレンフィルムがより好ましい。
光重合性樹脂層(B)との密着力において、光重合性樹脂層(B)と支持体層(A)との密着力よりも光重合性樹脂層(B)と保護層(C)の密着力が小さいことがこの保護層(C)に必要な特性であり、これにより保護層(C)が容易に剥離できる。
【0060】
支持体層(A)、光重合性樹脂層(B)、及び保護層(C)を順次積層して光重合性樹脂積層体を作成する方法は、従来知られている方法で行うことができる。例えば光重合性樹脂層(B)に用いる光重合性樹脂組成物を、これらを溶解する溶剤と混ぜ合わせ均一な溶液にしておき、まず支持体層(A)上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥し、支持体層(A)上に光重合性樹脂組成物からなる光重合性樹脂層(B)を積層する。次に光重合性樹脂層(B)上に保護層(C)をラミネートすることにより光重合性樹脂積層体を作成することができる。
【0061】
次に、本発明の光重合性樹脂積層体を用いてプリント配線板を製造する方法の一例を説明する。
プリント配線板は、以下の各工程を経て製造される。
(1)光重合性樹脂積層体の保護層を剥がしながら銅張積層板やフレキシブル基板等の基板上にホットロールラミネーターを用いて密着させるラミネート工程。
(2)所望の配線パターンを有するマスクフィルムを支持体上に密着させ活性光線源を用いて露光を施す露光工程。
(3)支持体層を剥離した後アルカリ現像液を用いて光重合性樹脂層の未露光部分を溶解または分散除去、レジストパターンを基板上に形成する現像工程。
(4)形成されたレジストパターン上からエッチング液を吹き付けレジストパターンによって覆われていない銅面をエッチングするエッチング工程、またはレジストパターンによって覆われていない銅面に銅、半田、ニッケルおよび錫等のめっき処理を行うめっき工程。
(5)レジストパターンをアルカリ剥離液を用いて基板から除去する剥離工程。
上記の露光工程において用いられる活性光線源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプなどが挙げられる。また、より微細なレジストパターンを得るためには平行光光源を用いるのがより好ましい。ゴミや異物の影響を極力少なくしたい場合には、フォトマスクを支持体層(A)上から数十μm以上数百μm以下浮かせた状態で露光(プロキシミティー露光)する場合もある。
【0062】
また、現像工程で用いられるアルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の水溶液が挙げられる。これらのアルカリ水溶液は光重合性樹脂層(B)の特性に合わせて選択されるが、一般的に0.5%以上3%以下の炭酸ナトリウム水溶液が用いられる。
エッチング工程は、酸性エッチング、アルカリエッチングなど、使用するDFRに適した方法で行われる。剥離工程で用いられるアルカリ剥離液としては、一般的に現像で用いたアルカリ水溶液よりも更に強いアルカリ性の水溶液、例えば1%以上5%以下の水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの水溶液が挙げられる。めっき工程の場合には、レジストパターンを剥離後に、レジストパターンの下に現れた銅面をエッチングする。
【0063】
以下、実施例により本発明の実施の形態をさらに詳しく説明する。
実施例及び比較例における評価は次の方法により行った。
【0064】
【実施例1〜9および比較例1〜6】
(光重合性樹脂積層体の作成)
表1に示す組成の光重合性樹脂組成物を、メチルエチルケトン溶媒で均一に溶解し、表1に示す厚さ16μm のポリエチレンテレフタレートフィルムにバーコーターを用いて均一に塗布し、90℃の乾燥機中に3分間乾燥して光重合性樹脂層を形成した。光重合性樹脂層の厚みは25μm であった。光重合性樹脂層のポリエチレンテレフタレートフィルムを積層していない表面上に表1に示すポリエチレンフィルムを張り合わせて光重合性樹脂積層体を得た。
(基板の前処理)300mm×500mmの大きさで、厚さ1.0mmの無電解銅めっき基板(絶縁樹脂層に無電解銅めっきが厚み2μmのっている)を、10%硫酸水溶液に室温で30秒浸漬した後、水洗・乾燥した。
【0065】
(ラミネート)
光重合性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、前処理した無電解銅めっき基板にホットロールラミネーター(旭化成製AL−70)によりロール温度105℃でラミネートした。ラミネーターのロール圧力はエアーゲージ表示で0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/min.とした。
(露光)
光重合性樹脂層に、マスクフィルム(ガラスクロムマスク)を通して、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製:HMW−801)により140mJ/cm2で露光した。
(現像)
ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液をスプレーし、光重合性樹脂層の未露光部分を溶解除去し良好な硬化画像を得た。この際、未露光部分の光重合性樹脂が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とした。実際の現像時間は最小現像時間の2倍で行った。
【0066】
(1)レジストライン解像性
ラミネート後15分経過した無電解銅めっき基板を、露光の際の露光部と未露光部の幅が1:1の比率のラインパターンであるガラスマスクを通して、露光した。最小現像時間の2.0倍の現像時間で現像し、硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスク幅をレジストライン解像性の値とした。この解像性により以下のようににランク付けした。
◎:15μm以下
○:15μm以上20μ未満
×:20μm以上
【0067】
(2)細線密着性
独立したラインがあるパターンマスク(ガラスクロムマスク)を通して露光し、最小現像時間の2.0倍の現像時間で現像した後、得られた画像の密着する最小線幅を細線密着性とした。細線密着性は以下のようにランク付けした。
◎:15μm以下
○:15μm以上20μ未満
×:20μm以上
【0068】
(3)パターン形状観察
ライン:スペースが20μm:20μmであるパターンマスク(ガラスクロムマスク)を通して露光し、炭酸ソーダで最小現像時間の2倍でスプレー現像した後、得られた画像を走査型電子顕微鏡で観察し(長さ20mm、ライン10本)、その形状を以下のようにランク付けした。
◎:硬化画像10本の上部表面に凹凸はほとんど無く、サイドウオールも凹凸や食われがほとんどなく良好である。
○:硬化画像1〜2本に上部表面に凹凸が多少有り、サイドウオールの凹凸や食われが多少観察されるが総じて良好である。
×:硬化画像10本すべてに上部表面に凹凸が多数有り、サイドウオールの凹凸や食われが多数観察される。
【0069】
(4)耐めっき性
ライン:スペースが20μm:20μmであるパターンマスク(ガラスクロムマスク)を通して全面露光し、炭酸ソーダで最小現像時間の2倍でスプレー現像した後、硬化画像が得られた積層体に下記に示す条件により硫酸銅めっきを行い、50℃、3%苛性ソーダ水溶液をスプレーすることににより硬化レジストを剥離した。レジスト剥離後の硫酸銅めっきラインを光学顕微鏡で観察し、耐めっき性を以下のようにランク付けした。
(めっき条件)
前処理:酸性脱脂FRX(10%水溶液、アトテックジャパン製)浴に40℃で4分浸せきする。水洗後10%硫酸水溶液に室温で2分浸せきする。
硫酸銅めっき:下記のめっき浴組成で1.5A/dm2の電流密度で室温で50分間めっきを行った。
【0070】
<硫酸銅めっき浴組成>
純水 :58.9%
硫酸銅コンク(メルテックス社製) :30%
濃硫酸 :10%
濃塩酸 :0.1%
カッパークリーム125(メルテックス社製):1%
(耐めっき性ランク)
○:硫酸銅めっきのもぐりがなく良好なめっきラインを形成している。
△:硫酸銅めっきのもぐり幅がライン片側で5μm未満である。
×:硫酸銅めっきのもぐり幅がライン片側で5μm以上ある。
【0071】
(5)レジスト剥離性試験
300mm×500mmの無電解銅めっき基板に光重合性樹脂層をラミネートし、ライン:スペースが20μm:20μmであるパターンマスク(ガラスクロムマスク)を通して全面露光し、炭酸ソーダで最小現像時間の2倍でスプレー現像した後、硬化画像が得られた積層体に前記に示す条件により硫酸銅めっきを行った。50℃、3%苛性ソーダ水溶液をスプレーすることににより硬化レジストを剥離した。
この時、剥離される程度を光学顕微鏡で観察し、以下のようにランク付けした。
【0072】
(剥離性ランク)
○:硬化レジストがすべて完全に剥離される。
△:硬化レジストが硬化レジスト面積の80%以上剥離される。
×:硬化レジストが剥離される面積は硬化レジスト面積の80%未満である。
【0073】
(6)エアーボイド発生数
ラミネート後5分経過した無電解銅めっき基板を、マスクフィルム無しで全面露光した。露光後のエアーボイドの個数を100倍の光学顕微鏡を用いて測定し、無電解銅めっき基板1m2当たりのエアーボイド発生数を算出した。エアーボイド数により以下のようにランク付けした。
◎:エアーボイドが50個/m2未満である。
○:エアーボイドが50個/m2以上100個/m2以下である。
×:エアーボイドが101個/m2以上である。
【0074】
(7)支持体層のヘ−ズの測定
支持体層のヘーズは日本電色工業社製のCOLOR MEASURING SYSTEM Σ80を用いて測定した。
【0075】
(8)保護層の中心線平均粗さ(Ra)の測定
原子間力顕微鏡EXPLORER SPM(Thermo Microscopes社製)を使用し、Si3N4製コンタクトAFM用プローブで測定モードをContact AFMに設定した。75μm×75μmの測定エリアをプローブで300回往復させて中心線平均粗さ(Ra)を測定した。
実施例及び比較例の結果を表1−表3に示す。
【0076】
なお、表1−表3に示す組成及び支持体層、保護層の略号は、以下に示すものである。
P−1:メタクリル酸メチル/メタクリル酸/アクリル酸n−ブチル(重量比が65/25/10)の組成を有し、重量平均分子量が12万である共重合体の30%メチルエチルケトン溶液
P−2:メタクリル酸メチル/メタクリル酸/スチレン(重量比が50/25/25)の組成を有し、重量平均分子量が5万である共重合体の35%メチルエチルケトン溶液
P−3:メタクリル酸メチル/メタクリル酸/アクリル酸n−ブチル(重量比が65/25/10)の組成を有し、重量平均分子量が7万である共重合体の35%メチルエチルケトン溶液
P−4:2−ヒドロキシエチルメタクリート/メタクリル酸/スチレン/メタクリロニトリル(重量比が10/25/40/20)の組成を有し、重量平均分子量が8万である共重合体の40%メチルエチルケトン溶液
【0077】
M−1:平均8モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコ−ルにエチレンオキサイドをさらに両端にそれぞれ平均3モル付加したグリコ−ルのジメタクリレ−ト
M−2:4−ノルマルノニルフェノキシペンタエチレングリコールトリプロピレングリコールアクリレート
M−3:ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン化物
M−4:ノナエチレングリコールジアクリレート
M−5:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコールと平均6モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート
M−6:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均4モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコールと平均4モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート
M−7:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート
M−8:トリオキシエチルトリメチロールプロパントリアクリレート
M−9:β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルキシ)プロピルフタレ−ト
M−10:平均9モルのプロピレンオキサイドを付加したグリコールとメタクリル酸とのハーフエステル。
【0078】
I−1:ベンゾフェノン
I−2:4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
I−3:2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体
D−1:ダイヤモンドグリーン
D−2:ロイコクリスタルバイオレット
D−3:トリブロモメチルフェニルスルホン
X−1:チバガイギー社製IRGANOX245
X−2:チバガイギー社製IRGANOX259
X−3:チバガイギー社製IRGANOX1010
C−1:ポリエチレンテレフタレートフィルム AT301 16μm厚み(帝人デュポンフィルム社製)
C−2:ポリエチレンテレフタレートフィルム 20μm厚み
S−1:ポリエチレンフィルム T1−A742A 35μm厚み(タマポリ社製)
S−2:ポリエチレンフィルム 25μm厚み
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【発明の効果】
本発明の光重合性樹脂積層体は、解像性、密着性、耐めっき性、レジスト剥離性が良好でパターン形成においても形状が良好であり、かつ基板のラミネート時にエアーボイドの発生が少なく、露光、現像工程におけるレジスト画像パターンの欠陥や、続くエッチング工程またはめっき工程において形成される回路の欠けや断線、ショートなどの欠陥の低減が可能で、特にセミアディティブ法等のファインライン形成用DFRとして有用である。
Claims (7)
- 支持体層(A)、(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100以上600以下であり、かつ、重量平均分子量が2万以上30万以下の線状重合体からなるバインダー用樹脂、20重量%以上90重量%以下、(b)光重合可能な不飽和化合物、5重量%以上60重量%以下、(c)光重合開始剤、0.01重量%以上30重量%以下を含有する光重合性樹脂層(B)、および保護層(C)からなる光重合性樹脂積層体において、前記支持体層(A)の膜厚が10μm以上30μm以下、ヘーズが0.01%以上1.5%以下であり、かつ前記光重合性樹脂層(B)のバインダー用樹脂(a)中に、(i)非酸性であり、かつ分子中に重合性不飽和基及びフェニル基を有する化合物、(ii)分子中に重合性不飽和基を有するカルボン酸または酸無水物、及び(iii)炭素数1以上6以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2以上6以下のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシ(メタ)アクリレート及びシアノ基を有する(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上の化合物、を共重合してなるバインダー用樹脂Pが50重量%以上含有しており、さらに、光重合性樹脂層(B)の(c)光重合開始剤として、2,4,5−トリアリールイミダゾリル二量体を含み、前記光重合性樹脂層(B)中に下記一般式(III)、(IX )及び(X)からなる群から選ばれる1種以上の化合物を0.005重量%以上1重量%以下含有することを特徴とする光重合性樹脂積層体。
- 支持体層(A)がポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項1または2記載の光重合性樹脂積層体。
- 光重合性樹脂層(B)の光重合可能な不飽和化合物(b)として下記一般式(I)または(II)で表される化合物のいずれか1種または双方が含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光重合性樹脂積層体。
- 保護層(C)において、膜厚が30μm以上50μm以下であり、かつ中心線平均粗さ(Ra)が0.1μm未満であることを特徴とする請求項1、2、3、または4記載の光重合性樹脂積層体。
- 保護層(C)がポリエチレンフィルムである請求項1、2、3、4または5記載の光重合性樹脂積層体。
- 基板上に、請求項1、2、3、4、5、または6に記載の光重合性樹脂積層体を用いて光重合性樹脂層を形成し、露光工程、現像工程によりレジストパターンを形成する方法。
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