JP3731496B2 - 直交周波数分割多重信号受信装置及び直交周波数分割多重信号受信方法 - Google Patents
直交周波数分割多重信号受信装置及び直交周波数分割多重信号受信方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、直交周波数分割多重信号受信装置及び直交周波数分割多重信号受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル信号を伝送する方式の1つとして、直交周波数分割多重(OFDM;Orthogonal Frequency Division Multiplex)方式が知られている。
この直交周波数分割多重方式を用いたシステムに適用される従来の受信装置は、受信タイミングを調整するため、受信信号をディジタル化するA/D(Analog-to-Digital)変換器におけるサンプリング周波数を制御していた。すなわち、従来の受信装置は、クロック信号をA/D変換器に供給してサンプリング周波数を規定するためのVCXO(Voltage Controlled crystal Oscillator)を備えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の受信装置では、VCXOの周波数可変範囲に基づく制約により、受信タイミングを調整するために多くの時間が費やされることがあった。
例えば、周波数可変範囲が100ppmであるVCXOを用いてA/D変換器のサンプリング周波数を制御するものとする。この場合、1OFDMシンボルが2560サンプルからなり、ガードインターバル比が1/4であるISDB−TシステムのモードIにおいて、約3.9OFDMシンボルに対して1サンプルの割合までしかタイミングを変化させることができなかった。
【0004】
また、従来の受信装置が備えるVCXOは、高い精度が要求される機器であり、受信装置全体の製造コストが増大する要因となっていた。
【0005】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、安価な構成で高速なタイミング制御を可能とする直交周波数分割多重信号受信装置を、提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の第1の観点に係る直交周波数分割多重信号受信装置は、
直交周波数分割多重化が施された受信信号を入力して、ディジタル化するサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりディジタル化された受信信号をフーリエ変換するフーリエ変換手段と、
前記サンプリング手段が前記フーリエ変換手段に入力する受信信号のサンプルデータを操作することにより、前記フーリエ変換手段によるフーリエ変換の実行タイミングを調整するサンプル調整手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号からパイロット信号を抽出するパイロット抽出手段と、
前記パイロット抽出手段により抽出されたパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるパイロット位相回転手段と、
前記パイロット位相回転手段から出力されたパイロット信号に基づいて、受信信号の伝送路応答成分に対応した等化係数を特定する等化係数特定手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号を、予め定められた所定数のシンボル期間だけ遅延させる所定シンボル遅延手段と、
前記所定シンボル遅延手段により遅延が加えられた受信信号に対して、前記等化係数特定手段により特定された等化係数を用いた等化を行うことにより、伝送データを復調する信号等化手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号を1シンボル期間だけ遅延させる1シンボル遅延手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号及び前記1シンボル遅延手段により遅延が加えられた受信信号を用いた差動検波により、伝送データを復調する差動復調手段と、
前記差動復調手段により復調された伝送データの位相を、前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるデータ位相回転手段と、
前記データ位相回転手段から出力された伝送データを、前記所定シンボル遅延手段が受信信号に加える遅延量と同一である所定数のシンボル期間だけ遅延させるデータ遅延手段と、
前記信号等化手段により復調された伝送データ及び前記データ遅延手段により遅延が加えられた伝送データについて、誤りを訂正して出力する誤り訂正手段とを備え、
前記等化係数特定手段は、等化係数を特定するために保持しているパイロット信号データを補正して、過去に取得したパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が操作したサンプルデータ数に対応する位相量だけ回転させる、
ことを特徴とする。
【0007】
前記サンプル調整手段がサンプルデータを操作した受信信号から有効シンボル区間の受信タイミングを検出し、フーリエ変換の実行タイミングの変更を指示するためのタイミング制御信号を生成するタイミング検出手段を備え、
前記サンプル調整手段は、前記タイミング検出手段が生成したタイミング制御信号に基づいて、受信信号に対してサンプルデータを追加することにより、あるいは、受信信号内のサンプルデータを削除することにより、受信信号のサンプルデータを操作し、
前記パイロット位相回転手段は、前記タイミング検出手段が生成したタイミング制御信号によりフーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されると、前記パイロット抽出手段により抽出されたパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が追加/削除するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させ、また、前記タイミング検出手段が生成したタイミング制御信号によりフーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されて前記サンプル調整手段がサンプルデータを操作したのち、前記所定シンボル遅延手段が受信信号に加える遅延量と同一である所定数のシンボル期間に相当する時間が経過すると、回転させていたパイロット信号の位相を元に戻し、
前記等化係数特定手段は、前記タイミング検出手段が生成したタイミング制御信号によりフーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されて前記サンプル調整手段がサンプルデータを操作したのち、前記所定シンボル遅延手段が受信信号に加える遅延量と同一である所定数のシンボル期間に相当する時間が経過すると、等化係数を特定するために保持しているパイロット信号データを補正して、過去に取得したパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が追加/削除したサンプルデータ数に対応する位相量だけ回転させ、
前記データ位相回転手段は、前記タイミング検出手段が生成したタイミング制御信号によりフーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されると、前記差動復調手段により復調された伝送データの位相を、前記サンプル調整手段が追加/削除するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させることが望ましい。
【0008】
前記パイロット位相回転手段は、前記パイロット抽出手段により抽出されたパイロット信号の位相を、サンプルデータの操作によりフーリエ変換後の受信信号に生じる位相回転の方向に対して、逆方向に回転させ、
前記等化係数特定手段は、過去に取得したパイロット信号の位相を、サンプルデータの操作によりフーリエ変換後の受信信号に生じる位相回転の方向に対して、正方向に回転させ、
前記データ位相回転手段は、前記差動復調手段により復調された伝送データの位相を、サンプルデータの操作によりフーリエ変換後の受信信号に生じる位相回転に対して、逆方向に回転させることが望ましい。
【0009】
前記サンプリング手段は、受信信号を、予め定められた一定のサンプリング周波数でサンプリングすることによりディジタル化することが望ましい。
【0010】
前記サンプル調整手段は、受信信号におけるガードインターバル区間のサンプルデータを操作することが望ましい。
【0011】
この発明の第2の観点に係る直交周波数分割多重信号受信装置は、
直交周波数分割多重化が施された受信信号を入力して、ディジタル化するサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりディジタル化された受信信号をフーリエ変換するフーリエ変換手段と、
前記サンプリング手段が前記フーリエ変換手段に入力する受信信号のサンプルデータを操作することにより、前記フーリエ変換手段によるフーリエ変換の実行タイミングを調整するサンプル調整手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号からパイロット信号を抽出するパイロット抽出手段と、
前記パイロット抽出手段により抽出されたパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるパイロット位相回転手段と、
前記パイロット位相回転手段から出力されたパイロット信号に基づいて、受信信号の伝送路応答成分に対応した等化係数を特定する等化係数特定手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号を、予め定められた所定数のシンボル期間だけ遅延させる所定シンボル遅延手段と、
前記所定シンボル遅延手段により遅延が加えられた受信信号に対して、前記等化係数特定手段により特定された等化係数を用いた等化を行うことにより、伝送データを復調する信号等化手段とを備え、
前記等化係数特定手段は、等化係数を特定するために保持しているパイロット信号データを補正して、過去に取得したパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が操作したサンプルデータ数に対応する位相量だけ回転させる、
ことを特徴とする。
【0012】
この発明の第3の観点に係る直交周波数分割多重信号受信装置は、
直交周波数分割多重化が施された受信信号を入力して、ディジタル化するサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりディジタル化された受信信号をフーリエ変換するフーリエ変換手段と、
前記サンプリング手段が前記フーリエ変換手段に入力する受信信号のサンプルデータを操作することにより、前記フーリエ変換手段によるフーリエ変換の実行タイミングを調整するサンプル調整手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号を入力して、同期変調方式で変調されたサブキャリアから伝送データを復調する同期復調手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号を入力して、差動変調方式で変調されたサブキャリアから伝送データを復調する差動復調手段とを備え、
前記同期復調手段は、予め定められたサブキャリアにて伝送されたパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させて、サンプルデータの操作によりフーリエ変換後の受信信号に生じる位相回転を補正し、
前記差動復調手段は、差動検波により復調した伝送データの位相を、前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させて、サンプルデータの操作によりフーリエ変換後の受信信号に生じる位相回転を補正する、
ことを特徴とする。
【0013】
この発明の第4の観点に係る直交周波数分割多重信号受信方法は、
直交周波数分割多重化が施された信号を受信して伝送データを復調するための直交周波数分割多重信号受信方法であって、
サンプリング手段が受信信号を入力してサンプリングすることにより、受信信号をディジタル化するサンプリングステップと、
フーリエ変換手段が前記サンプリングステップにてディジタル化された受信信号をフーリエ変換するフーリエ変換ステップと、
前記サンプリングステップにてディジタル化されて前記フーリエ変換手段に入力される受信信号のサンプルデータを、サンプル調整手段が操作することにより、前記フーリエ変換ステップにおけるフーリエ変換の実行タイミングを調整するサンプル調整ステップと、
パイロット抽出手段が前記フーリエ変換ステップにてフーリエ変換された受信信号からパイロット信号を抽出するパイロット抽出ステップと、
パイロット位相回転手段が、前記パイロット抽出ステップにて抽出されたパイロット信号の位相を、前記サンプル調整ステップにて前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるパイロット位相回転ステップと、
等化係数特定手段が、前記パイロット位相回転手段から出力されたパイロット信号に基づいて、受信信号の伝送路応答成分に対応した等化係数を特定する等化係数特定ステップと、
所定シンボル遅延手段が、前記フーリエ変換ステップにてフーリエ変換された受信信号を、予め定められた所定数のシンボル期間だけ遅延させる所定シンボル遅延ステップと、
信号等化手段が、前記所定シンボル遅延ステップにて遅延が加えられた受信信号に対して、前記等化係数特定ステップにて特定された等化係数を用いた等化を行うことにより、伝送データを復調する信号等化ステップと、
1シンボル遅延手段が、前記フーリエ変換ステップにてフーリエ変換された受信信号を、1シンボル期間だけ遅延させる1シンボル遅延ステップと、
差動復調手段が、前記フーリエ変換ステップにてフーリエ変換された受信信号及び前記1シンボル遅延ステップにて遅延が加えられた受信信号を用いた差動検波により、伝送データを復調する差動検波ステップと、
データ位相回転手段が、前記差動検波ステップにて復調された伝送データの位相を、前記サンプル調整ステップにて前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるデータ位相回転ステップと、
データ遅延手段が、前記データ位相回転手段から出力された伝送データを、前記所定シンボル遅延ステップにて前記所定シンボル遅延手段が受信信号に加える遅延量と同一である所定数のシンボル期間だけ遅延させるデータ遅延ステップと、
誤り訂正手段が、前記信号等化ステップにて復調された伝送データ及び前記データ遅延ステップにて遅延が加えられた伝送データの誤りを訂正して出力する誤り訂正ステップとを備え、
前記等化係数特定ステップは、前記等化係数特定手段が、等化係数を特定するために保持しているパイロット信号データを補正して、過去に取得したパイロット信号の位相を、前記サンプル調整ステップにて前記サンプル調整手段が操作したサンプルデータ数に対応する位相量だけ回転させるステップを備える、
ことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、この発明の実施の形態に係る直交周波数分割多重信号受信装置について詳細に説明する。
【0015】
図1は、この発明の実施の形態に係る直交周波数分割多重信号受信装置100の構成を示す図である。
この直交周波数分割多重信号受信装置100に入力される受信信号は、送信側において直交周波数分割多重化(OFDM;Orthogonal Frequency Division Multiplexing)が施され、シンボル周期で互いに直交する多数のサブキャリアを用いてディジタル信号を伝送する。
ここで、この受信信号は、図2(a)に示すように、1つのOFDMシンボル期間が有効シンボル区間とガードインターバル区間とに分かれている。ガードインターバル区間は、OFDMシンボル期間内で有効シンボル区間に前置され、有効シンボル区間の後部を複写した冗長な信号区間である。
【0016】
受信側では、図2(a)に示す直接波及び図2(b)に示す遅延波が到達して図2(c)に示すような合成波が受信された場合でも、遅延波における遅延量が直接波のガードインターバル区間内に収まれば、遅延波の影響を受けることなく伝送データを復調することができる。
【0017】
図1に示すように、この直交周波数分割多重信号受信装置100は、A/D変換器1と、サンプル調整器2と、FFT(Fast Fourier Transform)回路3と、タイミング検出器4と、同期復調器5と、差動復調器6と、FEC(Forward Error Correction)デコーダ7とを備えている。
【0018】
A/D変換器1は、受信信号をディジタル化するためのものである。
ここで、A/D変換器1は、受信信号を予め定められた一定のサンプリング周波数でサンプリングすることによりサンプルデータを生成し、ディジタル化した受信信号としてサンプル調整器2に送る。
【0019】
サンプル調整器2は、A/D変換器1によりディジタル化された受信信号のサンプルデータを操作することにより、FFT回路3による高速フーリエ変換の実行タイミングを調整するためのものである。より具体的には、サンプル調整器2は、タイミング検出器4から受けたタイミング制御信号に従って、受信信号に対して、サンプルデータを追加し、あるいは、サンプルデータを削除する。
この際、サンプル調整器2は、タイミング検出器4からのタイミング制御信号に基づいて、受信信号に対するサンプルデータの追加/削除の別、及び追加/削除するサンプルデータ数を特定する。
すなわち、サンプル調整器2は、タイミング検出器4からのタイミング制御信号により高速フーリエ変換の実行タイミングを進めさせる旨が命令されると、受信信号にダミーデータを挿入するなどして、サンプルデータを追加する。また、サンプル調整器2は、タイミング検出器4からのタイミング制御信号により高速フーリエ変換の実行タイミングを遅らせる旨が命令されると、受信信号内のサンプルデータを削除する。
サンプル調整器2は、サンプルデータを追加/削除した受信信号を出力し、FFT回路3に送る。
【0020】
FFT回路3は、サンプル調整器2から受けた受信信号を高速フーリエ変換するなどして、時系列データを周波数成分データに変換するためのものである。FFT回路3は、周波数成分データに変換した受信信号を、同期復調器5及び差動復調器6に入力する。
【0021】
タイミング検出器4は、サンプル調整器2からの出力信号を取得して、有効シンボル区間の受信タイミングを検出するためのものである。すなわち、タイミング検出器4は、例えばサンプル調整器2からの出力信号についての自己相関演算を実行することにより、有効シンボル区間の受信タイミングを検出する。
【0022】
また、タイミング検出器4は、検出した有効シンボル区間の受信タイミングと、FFT回路3が高速フーリエ変換を実行するタイミングとの差異を検出し、高速フーリエ変換の実行タイミングの変更を指示するためのタイミング制御信号を生成する。
このタイミング制御信号は、FFT回路3による高速フーリエ変換の実行タイミングを規定するFFT窓の位置を、受信信号内の有効シンボル区間と整合させるための信号であり、操作識別情報と、操作量特定情報とを含んでいる。
操作識別情報は、サンプル調整器2が受信信号に対してサンプルデータを追加して高速フーリエ変換の実行タイミングを進めさせるか、受信信号内のサンプルデータを削除して高速フーリエ変換の実行タイミングを遅らせるかを、命令するための情報である。
操作量特定情報は、サンプル調整器2が受信信号に対して追加/削除するサンプルデータ数を示す情報である。
タイミング検出器4により生成されたタイミング制御信号は、サンプル調整器2のほか、同期復調器5が備えるSP位相回転部11や等化係数特定部12、及び差動復調器6が備えるデータ位相回転部17に送られる。
【0023】
同期復調器5は、受信信号内で所定のサブキャリアに散在するSP(Scattered Pilot)信号を用いて受信信号の等化を行うことにより、例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式や16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)方式、64QAM方式といった、同期変調方式で変調されたサブキャリアから伝送データを復調するためのものである。
同期復調器5は、図3に示すように、SP抽出部10と、SP位相回転部11と、等化係数特定部12と、遅延回路13と、等化処理部14とを備えている。
【0024】
SP抽出部10は、FFT回路3によりフーリエ変換された受信信号から、SP信号を伝送したサブキャリアを抽出するためのものである。
【0025】
SP位相回転部11は、SP抽出部10により抽出されたサブキャリアを用いて、SP信号の位相を回転させるためのものである。
ここで、SP位相回転部11は、SP信号の位相を、サンプル調整器2が追加/削除するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させる。
すなわち、SP位相回転部11は、SP抽出部10により抽出されたサブキャリアを受け、タイミング検出器4が生成したタイミング制御信号により高速フーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されると、SP信号の位相を、操作量特定情報に示されるサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させる。
【0026】
等化係数特定部12は、SP位相回転部11から出力されたSP信号に基づいて、受信信号の伝送路応答成分に対応した等化係数を特定するためのものである。
例えば、等化係数特定部12は、SP信号を伝送したサブキャリアを所定のタイミングで発生させた基準用のSP信号で複素除算することにより、伝送路の特性を示す伝送路特性データを生成する。等化係数特定部12は、伝送路特性データをシンボル方向とサブキャリア方向に補間することにより、等化係数を特定して等化処理部14に送る。
【0027】
ここで、等化係数特定部12は、伝送路特性データをシンボル方向に補間するため、例えばRAM(Random Access Memory)等から構成されるパイロット格納部12aを備えている。
パイロット格納部12aは、SP位相回転部11から出力されたSP信号を示すパイロット信号データを記憶することにより、過去に取得したパイロット信号を保持するためのものである。
【0028】
遅延回路13は、例えばバッファメモリー等から構成され、FFT回路3により高速フーリエ変換された受信信号を、予め定められた所定数のシンボル期間だけ遅延させるためのものである。
すなわち、遅延回路13は、FFT回路3から受けた受信信号に遅延を加えることにより、等化処理部14が等化を行うタイミングを調整し、適切なSP信号から特定された等化係数による等化を可能とする。
例えば、遅延回路13は、FFT回路3から受けた受信信号を、所定のdシンボル期間(dは自然数)だけ遅延させたのち、等化処理部14に入力する。
【0029】
等化処理部14は、数値演算回路等から構成され、等化係数特定部12により特定された等化係数を用いて、FFT回路3により高速フーリエ変換された受信信号に対する等化を行うためのものである。
すなわち、等化処理部14は、FFT回路3により高速フーリエ変換されたのち遅延回路13で遅延が加えられた受信信号と、等化係数特定部12により特定された等化係数との複素除算を実行するなどして、受信信号に対する等化を行う。
【0030】
図1に示す差動復調器6は、例えばDQPSK(Differencial QPSK)方式といった、差動変調方式で変調されたサブキャリアから伝送データを復調するためのものである。差動復調器6は、図4に示すように、遅延回路15と、差動検波器16と、データ位相回転部17と、遅延回路18とを備えている。
【0031】
遅延回路15は、FFT回路3により高速フーリエ変換された受信信号を、1シンボル期間だけ遅延させるためのものである。
【0032】
差動検波器16は、FFT回路3により高速フーリエ変換された受信信号と、遅延回路15で遅延が加えられた受信信号とを用いて差動検波を実行することにより、伝送データを復調するためのものである。すなわち、差動検波器16は、FFT回路3からの出力データを1シンボル前のデータで除算することにより、差動検波を実行して伝送データを復調する。
【0033】
データ位相回転部17は、差動検波器16により復調された伝送データを補正して、位相を回転させるためのものである。
ここで、データ位相回転部17は、伝送データの位相を、サンプル調整器2が追加/削除するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるべく、伝送データを補正する。
すなわち、データ位相回転部17は、タイミング検出器4が生成したタイミング制御信号により高速フーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されると、SP信号の位相を、操作量特定情報に示されるサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させる。
【0034】
遅延回路18は、データ位相回転部17により補正された伝送データを、予め定められた所定数のシンボル期間だけ遅延させるためのものである。
すなわち、遅延回路18は、差動検波器16により復調された伝送データに遅延を加えることにより、同期復調器5における伝送データの復調タイミングに合わせて差動復調器6からの伝送データの出力タイミングを調整する。
【0035】
図1に示すFECデコーダ7は、同期復調器5及び差動復調器6により復調された伝送データの誤りを訂正して、トランスポートストリーム等の情報信号を復元するためのものである。
【0036】
以下に、この発明の実施の形態に係る直交周波数分割多重信号受信装置100の動作を説明する。
【0037】
この直交周波数分割多重信号受信装置100は、例えば送信側から無線にて伝送された直交周波数分割多重信号を、図示せぬアンテナにて受信し、ダウンコンバータや直交検波器等を通して取得した受信信号を、A/D変換器1に入力する。
A/D変換器1は、受信信号を入力してディジタル化するため、予め定められたサンプリング周波数で受信信号をサンプリングする。これにより、A/D変換器1は受信信号のサンプルデータを生成し、サンプル調整器2を介してFFT回路3に送る。
【0038】
FFT回路3は、サンプル調整器2から受けたサンプルデータを高速フーリエ変換することにより、時間領域データから周波数成分データに変換する。FFT回路3は、高速フーリエ変換した受信信号のサンプルデータを、同期復調器5及び差動復調器6に送る。
【0039】
同期復調器5は、QPSK方式や16QAM方式、64QAM方式といった同期変調方式で変調されたサブキャリアから伝送データを復調するため、所定のサブキャリアにて伝送されたパイロット信号をSP抽出部10により抽出して、等化処理部14により受信信号に対する等化を行う。
【0040】
差動復調器6は、DQPSK方式といった差動変調方式で変調されたサブキャリアから伝送データを復調するため、差動検波器16により差動検波を実行する。
【0041】
ここで、タイミング検出器4は、サンプル調整器2からFFT回路3に送られる受信信号より、有効シンボル区間の受信タイミングを検出して、FFT回路3が高速フーリエ変換を実行するタイミングとの整合性をチェックする。
すなわち、タイミング検出器4は、FFT回路3にて高速フーリエ変換の対象となるサンプルデータが、有効シンボル区間のサンプルデータとなっているか否かを判別する。この際、タイミング検出器4は、ガードインターバル区間のサンプルデータが高速フーリエ変換の対象に含まれている場合に、高速フーリエ変換の実行タイミングを変更するためのタイミング制御信号を生成する。
【0042】
より具体的には、タイミング検出器4は、有効シンボル区間の受信タイミングと、高速フーリエ変換の実行タイミングとの差異を検出し、高速フーリエ変換の実行タイミングの遅れと進みの別、及び、差異を修正するために操作するサンプルデータ数を特定する。すなわち、タイミング検出器4は、高速フーリエ変換の実行タイミングの遅れを検出した場合に、受信信号に対してサンプルデータを追加して高速フーリエ変換の実行タイミングを進めさせる旨を命令する操作識別情報を作成する。一方、タイミング検出器4は、高速フーリエ変換の実行タイミングの進みを検出した場合に、受信信号内のサンプルデータを削除して高速フーリエ変換の実行タイミングを遅らせる旨を命令する操作識別情報を作成する。
また、タイミング検出器4は、サンプル調整器2が操作するサンプルデータ数を示す操作量特定情報を作成する。
タイミング検出器4は、こうして作成した操作識別情報及び操作量特定情報を含んだタイミング制御信号を、サンプル調整器2と、同期復調器5が備えるSP位相回転部11及び等化係数特定部12と、差動復調器6が備えるデータ位相回転部17とに送る。
【0043】
サンプル調整器2は、タイミング検出器4から受けたタイミング制御信号に基づいて、A/D変換器1から出力された受信信号のサンプルデータを操作する。すなわち、サンプル調整器2は、タイミング制御信号に含まれる操作識別情報により、サンプルデータを追加するか、削除するかを識別し、操作量特定情報により特定されたサンプルデータ数だけ、受信信号のサンプルデータに対するデータの追加/削除を行う。
【0044】
この際、サンプル調整器2は、A/D変換器1から出力される受信信号のサンプルデータのうちでガードインターバル区間に相当するデータに対して、サンプルデータの追加/削除を行う。
これにより、高速フーリエ変換の実行タイミングを制御することに伴うサンプリングデータの離散化傾向を抑制することができる。
【0045】
また、サンプル調整器2は、サンプルデータを追加する場合に、例えば”0”を示すダミーデータを追加する。
【0046】
このようにしてサンプル調整器2によりサンプルデータを操作すると、FFT回路3にて高速フーリエ変換したのちの受信信号において、位相回転が生じる。図5(a)〜(c)は、高速フーリエ変換したのちの受信信号に生じる位相回転量を例示する図である。
ここで、図5(a)〜(c)における横軸は、高速フーリエ変換後の受信信号における周波数(サブキャリア位置)を示し、縦軸は、位相回転量を示している。なお、fは、ナイキスト周波数である。
図5(a)は、1サンプルデータだけ高速フーリエ変換の実行タイミングを遅らせた場合の位相回転量を示す図である。
図5(b)は、1サンプルデータだけ高速フーリエ変換の実行タイミングを進ませた場合の位相回転量を示す図である。
図5(c)は、3サンプルデータだけ高速フーリエ変換の実行タイミングを遅らせた場合の位相回転量を示す図である。
【0047】
そこで、同期復調器5及び差動復調器6は、SP信号や伝送データの位相を回転させることで、サンプル調整器2がサンプルデータを操作することにより生じた位相回転を補正する。
【0048】
以下、同期復調器5の動作について説明する。
同期復調器5は、FFT回路3により高速フーリエ変換された受信信号を、SP抽出部10及び遅延回路13に入力する。
【0049】
SP抽出部10は、受信信号にてSP信号を伝送したサブキャリアを抽出し、SP位相回転部11に送る。
遅延回路13は、予め定められたdシンボル期間だけ受信信号を遅延させ、等化処理部14に送る。
【0050】
SP位相回転部11は、SP抽出部10により抽出されたサブキャリアに対する複素演算を実行するなどして、SP信号の位相を回転させる。
この際、SP位相回転部11は、SP信号の位相を、サンプル調整器2が操作する受信信号のサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させる。
すなわち、SP位相回転部11は、タイミング検出器4から受けたタイミング制御信号により高速フーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されると、操作量特定情報に示されるサンプルデータ数を特定し、SP信号の位相を、サンプル調整器2が追加/削除するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させる。
ここで、SP位相回転部11は、図5(a)〜(c)に例示したように受信信号にて生じる位相回転に対して、SP信号の位相を逆回転させるように補正する。
これにより、SP位相回転部11は、SP信号を伝送したサブキャリアにて生じた位相回転を減殺する。
【0051】
また、SP位相回転部11は、サンプル調整器2が受信信号のサンプルデータを操作したタイミングから、遅延回路13が受信信号に加える遅延量と同一のdシンボル期間に相当する時間が経過すると、逆回転させていたSP信号の位相を、元に戻す。
これにより、SP位相回転部11は、等化処理部14により等化が行われる対象となる受信信号がサンプル調整器2でサンプルデータを操作したのちに得られた受信信号となるタイミングで、SP信号の位相回転量を受信信号に生じた位相回転量と一致させる。
【0052】
等化係数特定部12は、SP位相回転部11から受けたSP信号を示すパイロット信号データをパイロット格納部12aに記憶させ、SP信号として格納させる。
【0053】
また、等化係数特定部12は、パイロット格納部12aに格納されているSP信号を用いて伝送路特性データを生成し、シンボル方向とサブキャリア方向に補間することにより等化係数を特定する。
【0054】
ここで、等化係数特定部12は、サンプル調整器2が受信信号のサンプルデータを操作したタイミングから、遅延回路13が受信信号に加える遅延量と同一のdシンボル期間に相当する時間が経過すると、パイロット格納部12aにて保持しているパイロット信号データを補正して、過去に取得したSP信号の位相を回転させる。
すなわち、等化係数特定部12は、タイミング検出器4が生成したタイミング制御信号により高速フーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されたのち、遅延回路13が受信信号に加える遅延量と同一のdシンボル期間に相当する時間が経過すると、過去に取得したSP信号の位相を回転させる。
【0055】
この際、等化係数特定部12は、過去に取得したSP信号の位相を、サンプル調整器2が操作した受信信号のサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させる。また、等化係数特定部12は、図5(a)〜(c)に例示したように受信信号にて生じる位相回転に対して、SP信号の位相を正回転させるように補正する。
これにより、等化係数特定部12は、等化処理部14により等化が行われる対象となる受信信号がサンプル調整器2でサンプルデータを操作したのちに得られた受信信号となるタイミングで、等化係数を特定するために過去に取得したSP信号の位相回転量を、受信信号に生じた位相回転量と一致させる。
【0056】
等化係数特定部12は、こうして位相回転量を調整したSP信号に基づいて、受信信号の伝送路応答成分に対応した等化係数を特定する。
等化係数特定部12は、特定した等化係数を等化処理部14に送る。
【0057】
等化処理部14は、遅延回路13から受けた受信信号と、等化係数特定部12から受けた等化係数との複素除算を実行するなどして、受信信号に対する等化を行う。
等化処理部14は、等化を施すことにより復調した伝送データを、FECデコーダ7に送る。
【0058】
次に、差動復調器6の動作について説明する。
差動復調器6は、FFT回路3により高速フーリエ変換された受信信号を、遅延回路15及び差動検波器16に入力する。
【0059】
遅延回路15は、入力された受信信号を1シンボル期間だけ遅延させ、差動検波器16に送る。
差動検波器16は、FFT回路3から受けた受信信号と、遅延回路15から受けた受信信号とを用いて差動検波を実行する。差動検波器16は、差動検波の結果得られた伝送データをデータ位相回転部17に送る。
【0060】
データ位相回転部17は、差動検波器16により復調された伝送データに対する複素演算を実行するなどして、伝送データの位相を回転させる。
この際、データ位相回転部17は、伝送データの位相を、サンプル調整器2が操作する受信信号のサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させる。
すなわち、データ位相回転部17は、タイミング検出器4から受けたタイミング制御信号により高速フーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されると、操作量特定情報に示されるサンプルデータ数を特定し、伝送データの位相を、サンプル調整器2が追加/削除するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させる。
ここで、データ位相回転部17は、図5(a)〜(c)に例示したように受信信号にて生じる位相回転に対して、伝送データの位相を逆回転させるように補正する。
これにより、データ位相回転部17は、伝送データにて生じた位相回転を減殺する。
【0061】
遅延回路18は、データ位相回転部17により位相回転量が調整された伝送データを受け、同期復調器5が備える遅延回路13で受信信号に加えられる遅延量と同一である所定のdシンボル期間だけ伝送データを遅延させ、FECデコーダ7に送る。
【0062】
FECデコーダ7は、こうして同期復調器5及び差動復調器6から送られた伝送データの誤りを訂正し、トランスポートストリーム等の情報信号を復元して出力する。
【0063】
以上説明したように、この直交周波数分割多重信号受信装置100は、タイミング検出器4により、受信信号における有効シンボル区間の受信タイミングと、FFT回路3が高速フーリエ変換を実行するタイミングとの差異を検出する。この際検出された差異を修正するため、サンプル調整器2により、受信信号のサンプルデータに対して、データを追加/削除するなどのデータ操作を実行する。このデータ操作により生じた位相回転は、同期復調器5及び差動復調器6がSP信号や伝送データの位相を回転させることで、補正される。
【0064】
これにより、A/D変換器1のサンプリング周波数を変更することなく、高速フーリエ変換の実行タイミングを調整することができる。従って、VCXO等の高い精度が要求される機器が不要となり、安価な構成でタイミング制御が可能となる。
【0065】
また、サンプル調整器2がサンプルデータを操作することにより高速フーリエ変換の実行タイミングを調整することから、高速なタイミング制御が可能となる。
すなわち、例えばISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)システムの伝送パラメータとして、モードIにおけるガードインターバル比1/4とした場合、有効シンボル区間のサンプルデータ数は2048であり、ガードインターバル区間のサンプルデータ数は512サンプルである。
この場合、サンプル調整器2は、1OFDMシンボル期間内で最大512サンプル分だけタイミングを変化させることができる。
これをVCXO等の周波数可変発振器で実現させようとすると、200000ppmの周波数可変範囲を有していなければならないことになる。
すなわち、この直交周波数分割多重信号受信装置100によると、極めて高速なタイミング制御が可能となる。
【0066】
上記実施形態では、直交周波数分割多重信号受信装置100が同期復調器5及び差動復調器6を備えるものとして説明したが、これに限定されるものではない。
すなわち、例えばDVB−T(Digital Video Broadcasting-T)システムでは、同期変調方式のみを用いてキャリアを変調するため、差動復調器6を省いた構成とすることで、このDVB−Tシステムに適合した受信装置として機能させることができる。
【0067】
また、上記実施の形態では、A/D変換器1が予め定められた一定のサンプリング周波数で受信信号をサンプリングするものとして説明したが、これに限定されず、A/D変換器1のサンプリング周波数を規定するクロック信号を可変発振器により生成し、サンプリング周波数の微調整等を行うようにしてもよい。
【0068】
上記実施の形態では、データ位相回転部17が差動検波器16の後段に設けられて伝送データの位相を回転させるものとして説明したが、これに限定されず、差動検波器16の前段や遅延回路15と差動検波器16の間に介挿されて受信信号の位相を回転させるようにしてもよい。
【0069】
【発明の効果】
この発明によれば、安価な構成で高速なタイミング制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る直交周波数分割多重信号受信装置の構成を示す図である。
【図2】直交周波数分割多重信号受信装置が受信する信号について説明するための図である。
【図3】同期復調器の構成を示す図である。
【図4】差動復調器の構成を示す図である。
【図5】サンプル調整器がサンプルデータを操作することにより生じる位相回転について説明するための図である。
【符号の説明】
1 A/D変換器
2 サンプル調整器
3 FFT回路
4 タイミング検出器
5 同期復調器
6 差動復調器
7 FECデコーダ
10 SP抽出部
11 SP位相回転部
12 等化係数特定部
12a パイロット格納部
13、15、18 遅延回路
14 等化処理部
16 差動検波器
17 データ位相回転部
100 直交周波数分割多重信号受信装置
Claims (8)
- 直交周波数分割多重化が施された受信信号を入力して、ディジタル化するサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりディジタル化された受信信号をフーリエ変換するフーリエ変換手段と、
前記サンプリング手段が前記フーリエ変換手段に入力する受信信号のサンプルデータを操作することにより、前記フーリエ変換手段によるフーリエ変換の実行タイミングを調整するサンプル調整手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号からパイロット信号を抽出するパイロット抽出手段と、
前記パイロット抽出手段により抽出されたパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるパイロット位相回転手段と、
前記パイロット位相回転手段から出力されたパイロット信号に基づいて、受信信号の伝送路応答成分に対応した等化係数を特定する等化係数特定手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号を、予め定められた所定数のシンボル期間だけ遅延させる所定シンボル遅延手段と、
前記所定シンボル遅延手段により遅延が加えられた受信信号に対して、前記等化係数特定手段により特定された等化係数を用いた等化を行うことにより、伝送データを復調する信号等化手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号を1シンボル期間だけ遅延させる1シンボル遅延手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号及び前記1シンボル遅延手段により遅延が加えられた受信信号を用いた差動検波により、伝送データを復調する差動復調手段と、
前記差動復調手段により復調された伝送データの位相を、前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるデータ位相回転手段と、
前記データ位相回転手段から出力された伝送データを、前記所定シンボル遅延手段が受信信号に加える遅延量と同一である所定数のシンボル期間だけ遅延させるデータ遅延手段と、
前記信号等化手段により復調された伝送データ及び前記データ遅延手段により遅延が加えられた伝送データについて、誤りを訂正して出力する誤り訂正手段とを備え、
前記等化係数特定手段は、等化係数を特定するために保持しているパイロット信号データを補正して、過去に取得したパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が操作したサンプルデータ数に対応する位相量だけ回転させる、
ことを特徴とする直交周波数分割多重信号受信装置。 - 前記サンプル調整手段がサンプルデータを操作した受信信号から有効シンボル区間の受信タイミングを検出し、フーリエ変換の実行タイミングの変更を指示するためのタイミング制御信号を生成するタイミング検出手段を備え、
前記サンプル調整手段は、前記タイミング検出手段が生成したタイミング制御信号に基づいて、受信信号に対してサンプルデータを追加することにより、あるいは、受信信号内のサンプルデータを削除することにより、受信信号のサンプルデータを操作し、
前記パイロット位相回転手段は、前記タイミング検出手段が生成したタイミング制御信号によりフーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されると、前記パイロット抽出手段により抽出されたパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が追加/削除するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させ、また、前記タイミング検出手段が生成したタイミング制御信号によりフーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されて前記サンプル調整手段がサンプルデータを操作したのち、前記所定シンボル遅延手段が受信信号に加える遅延量と同一である所定数のシンボル期間に相当する時間が経過すると、回転させていたパイロット信号の位相を元に戻し、
前記等化係数特定手段は、前記タイミング検出手段が生成したタイミング制御信号によりフーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されて前記サンプル調整手段がサンプルデータを操作したのち、前記所定シンボル遅延手段が受信信号に加える遅延量と同一である所定数のシンボル期間に相当する時間が経過すると、等化係数を特定するために保持しているパイロット信号データを補正して、過去に取得したパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が追加/削除したサンプルデータ数に対応する位相量だけ回転させ、
前記データ位相回転手段は、前記タイミング検出手段が生成したタイミング制御信号によりフーリエ変換の実行タイミングの変更が指示されると、前記差動復調手段により復調された伝送データの位相を、前記サンプル調整手段が追加/削除するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の直交周波数分割多重信号受信装置。 - 前記パイロット位相回転手段は、前記パイロット抽出手段により抽出されたパイロット信号の位相を、サンプルデータの操作によりフーリエ変換後の受信信号に生じる位相回転の方向に対して、逆方向に回転させ、
前記等化係数特定手段は、過去に取得したパイロット信号の位相を、サンプルデータの操作によりフーリエ変換後の受信信号に生じる位相回転の方向に対して、正方向に回転させ、
前記データ位相回転手段は、前記差動復調手段により復調された伝送データの位相を、サンプルデータの操作によりフーリエ変換後の受信信号に生じる位相回転に対して、逆方向に回転させる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の直交周波数分割多重信号受信装置。 - 前記サンプリング手段は、受信信号を、予め定められた一定のサンプリング周波数でサンプリングすることによりディジタル化する、
ことを特徴とする請求項1、2又は3のいずれか1項に記載の直交周波数分割多重信号受信装置。 - 前記サンプル調整手段は、受信信号におけるガードインターバル区間のサンプルデータを操作する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の直交周波数分割多重信号受信装置。 - 直交周波数分割多重化が施された受信信号を入力して、ディジタル化するサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりディジタル化された受信信号をフーリエ変換するフーリエ変換手段と、
前記サンプリング手段が前記フーリエ変換手段に入力する受信信号のサンプルデータを操作することにより、前記フーリエ変換手段によるフーリエ変換の実行タイミングを調整するサンプル調整手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号からパイロット信号を抽出するパイロット抽出手段と、
前記パイロット抽出手段により抽出されたパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるパイロット位相回転手段と、
前記パイロット位相回転手段から出力されたパイロット信号に基づいて、受信信号の伝送路応答成分に対応した等化係数を特定する等化係数特定手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号を、予め定められた所定数のシンボル期間だけ遅延させる所定シンボル遅延手段と、
前記所定シンボル遅延手段により遅延が加えられた受信信号に対して、前記等化係数特定手段により特定された等化係数を用いた等化を行うことにより、伝送データを復調する信号等化手段とを備え、
前記等化係数特定手段は、等化係数を特定するために保持しているパイロット信号データを補正して、過去に取得したパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が操作したサンプルデータ数に対応する位相量だけ回転させる、
ことを特徴とする直交周波数分割多重信号受信装置。 - 直交周波数分割多重化が施された受信信号を入力して、ディジタル化するサンプリング手段と、
前記サンプリング手段によりディジタル化された受信信号をフーリエ変換するフーリエ変換手段と、
前記サンプリング手段が前記フーリエ変換手段に入力する受信信号のサンプルデータを操作することにより、前記フーリエ変換手段によるフーリエ変換の実行タイミングを調整するサンプル調整手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号を入力して、同期変調方式で変調されたサブキャリアから伝送データを復調する同期復調手段と、
前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換された受信信号を入力して、差動変調方式で変調されたサブキャリアから伝送データを復調する差動復調手段とを備え、
前記同期復調手段は、予め定められたサブキャリアにて伝送されたパイロット信号の位相を、前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させて、サンプルデータの操作によりフーリエ変換後の受信信号に生じる位相回転を補正し、
前記差動復調手段は、差動検波により復調した伝送データの位相を、前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させて、サンプルデータの操作によりフーリエ変換後の受信信号に生じる位相回転を補正する、
ことを特徴とする直交周波数分割多重信号受信装置。 - 直交周波数分割多重化が施された信号を受信して伝送データを復調するための直交周波数分割多重信号受信方法であって、
サンプリング手段が受信信号を入力してサンプリングすることにより、受信信号をディジタル化するサンプリングステップと、
フーリエ変換手段が前記サンプリングステップにてディジタル化された受信信号をフーリエ変換するフーリエ変換ステップと、
前記サンプリングステップにてディジタル化されて前記フーリエ変換手段に入力される受信信号のサンプルデータを、サンプル調整手段が操作することにより、前記フーリエ変換ステップにおけるフーリエ変換の実行タイミングを調整するサンプル調整ステップと、
パイロット抽出手段が前記フーリエ変換ステップにてフーリエ変換された受信信号からパイロット信号を抽出するパイロット抽出ステップと、
パイロット位相回転手段が、前記パイロット抽出ステップにて抽出されたパイロット信号の位相を、前記サンプル調整ステップにて前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるパイロット位相回転ステップと、
等化係数特定手段が、前記パイロット位相回転手段から出力されたパイロット信号に基づいて、受信信号の伝送路応答成分に対応した等化係数を特定する等化係数特定ステップと、
所定シンボル遅延手段が、前記フーリエ変換ステップにてフーリエ変換された受信信号を、予め定められた所定数のシンボル期間だけ遅延させる所定シンボル遅延ステップと、
信号等化手段が、前記所定シンボル遅延ステップにて遅延が加えられた受信信号に対して、前記等化係数特定ステップにて特定された等化係数を用いた等化を行うことにより、伝送データを復調する信号等化ステップと、
1シンボル遅延手段が、前記フーリエ変換ステップにてフーリエ変換された受信信号を、1シンボル期間だけ遅延させる1シンボル遅延ステップと、
差動復調手段が、前記フーリエ変換ステップにてフーリエ変換された受信信号及び前記1シンボル遅延ステップにて遅延が加えられた受信信号を用いた差動検波により、伝送データを復調する差動検波ステップと、
データ位相回転手段が、前記差動検波ステップにて復調された伝送データの位相を、前記サンプル調整ステップにて前記サンプル調整手段が操作するサンプルデータ数に対応した位相量だけ回転させるデータ位相回転ステップと、
データ遅延手段が、前記データ位相回転手段から出力された伝送データを、前記所定シンボル遅延ステップにて前記所定シンボル遅延手段が受信信号に加える遅延量と同一である所定数のシンボル期間だけ遅延させるデータ遅延ステップと、
誤り訂正手段が、前記信号等化ステップにて復調された伝送データ及び前記データ遅延ステップにて遅延が加えられた伝送データの誤りを訂正して出力する誤り訂正ステップとを備え、
前記等化係数特定ステップは、前記等化係数特定手段が、等化係数を特定するために保持しているパイロット信号データを補正して、過去に取得したパイロット信号の位相を、前記サンプル調整ステップにて前記サンプル調整手段が操作したサンプルデータ数に対応する位相量だけ回転させるステップを備える、
ことを特徴とする直交周波数分割多重信号受信方法。
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