JP3730937B2 - 円筒形型枠 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒形型枠、詳しくはコンクリートを打設する際に円柱状の穴を形成するために用いる円筒形型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、基礎と土台や橋の橋台と床板とを止めるためにコンクリートの打設前にあらかじめアンカーボルトを土台や橋台に設置し、後からコンクリートを流してアンカーボルトをコンクリートに固定させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、流すコンクリートの流速圧力と、流した後の空気泡抜きの為のバイブレーションによる振動などでアンカーボルトの取り付け位置がずれる恐れがあり、そのまま硬化させてしまうと、アンカーボルトの先端と土台や橋台の上に固定される構造物の穴の位置とが合わなくなり、アンカーの上部をハンマーで叩いてアンカーを修正する台直しという作業をしなければならなかった。そのためアンカーボルトはくの字状に折り曲げられた状態で土台や橋台に固定されたことになる。アンカーボルトは土台や橋台に垂直な状態で固定されていなければ地震などで左右上下の外力が加わったとき、アンカーの周りのコンクリートは破損しアンカーボルトの保持力が著しく損なわれ構造物の崩壊などを誘発する恐れがあった。
【0004】
本発明は上記問題点を解消し、コンクリートの打設時に円形の穴の形成を容易にすることができるとともに、製造コストを抑えたローコストの円筒形型枠を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る円筒形型枠は、コンクリートを打設する際に用いられる型枠であって、主型枠体と、該主型枠体の少なくとも周面を覆うカバー部材とを有する、以下の要件を備えることを特徴とする。
(イ)上記主型枠体は有底筒状で、周面には螺旋状に突起が設けてあること
(ロ)上記カバー部材は内部に空気が封入された2重構造の合成樹脂のシートで構成され、上記主型枠体を挿入できる太さの筒状に形成されていること
(ハ)上記主型枠体の周面に形成された突起の高さは、上記シートの厚みよりも低く設定されていること
【0006】
なお、前記突起を帯状のテープ上に形成し、該テープを前記主型枠体の周面に螺旋状に巻き付け固定しても構わない。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る円筒形型枠の構成を説明する斜視図を示し、この円筒形型枠Aは有底筒状の主型枠体1と、カバー部材2とから主に構成されるものである。
【0008】
主型枠体1は金属又は合成樹脂で有底筒状に形成され、周面には螺旋状に突起3が形成され、上部には径方向に操作棒4を挿通させるための穴5が少なくとも2つ形成されている。上記突起3は主型枠体1の表面に直接突出形成されていてもよいが、図2に示すように、突起3’が形成されたテープ6を主型枠体1の周面に螺旋状に貼着してもよい。なお、この突起3の高さは後述するシート7の厚みよりも低く設定されていればよい。
【0009】
カバー部材2は、内部に空気が封入された2重構造の合成樹脂のシート7で上記主型枠体1を挿入できる程度の筒状、又は有底筒状に形成されていればよい。このシート7は、表面に凸部7aが形成され、凸部7aの内部に空気を封入した合成樹脂のシート7、例えばエアキャップ(登録商標)などの気泡入り合成樹脂製包装用緩衝材を用いればよい。上記エアキャップからなるシート7でカバー部材2を形成する場合は、凸部7aが内周面側に突出するように形成すればよい。
【0010】
次に、上記円筒形型枠Aの使用態様について説明する。先ず、図3(a)に示すように、主型枠体1にカバー部材2を被せて主型枠体1の周面と底面とがカバー部材2で覆われた状態にする。
【0011】
次に、カバー部材2の外側に周面にフック部10が突出形成された金属製の固定ベルト11を巻きつける。この固定ベルト11は、針金12でカバー部材2(主型枠体1)に固定すればよいが、この固定方法は、図3(b)に示すように、固定ベルト11全周を針金12で巻いて固定してもよいし、図3(c)に示すように、両端部のフック部10同士を針金12で連結してもよい。
【0012】
主型枠体1がカバー部材2で覆われ、カバー部材2の外側に固定ベルト11が取り付けられた状態の円筒形型枠Aは、図4(a)に示すように、コンクリートを打設する前に鉄筋15に固定する。円筒形型枠Aの設置位置が決定したら固定ベルト11のフック部10と鉄筋15とを針金12で結んで確実に固定すればよい。
【0013】
円筒形型枠Aを鉄筋15に固定した後、コンクリートを流し込む(図4(b)参照)。コンクリートが硬化したならば、主型枠体1の上部に形成された穴5に、操作棒4を挿通し、図4(c)に示すように、主型枠体1を一方向に連続して回転させればよい。
【0014】
主型枠体1の周面には突起3が螺旋状に設けてあるので、この突起3によりカバー部材2の内周面は破られて内部の空気が全て放出され、主型枠体1の外周面とコンクリートaの穴16の内周面との間には空間ができることになる。この状態で、図4(d)に示すように、操作棒4を持って主型枠体1をコンクリートの中から引き抜けばよい。上述したように主型枠体1の外周面とコンクリートaの穴16の内周面との間にはシート7の厚み分の空間ができているので主型枠体1を容易に引き抜くことができる。主型枠体1を引き抜いた後は、図4(e)に示すように、残ったカバー部材2を引きずり出せば、打設したコンクリートaに図示しないアンカーボルトなどを設置する仮穴16を形成することができる。
【0015】
上述のように、筒体の周面に螺旋状に突起3を設けた主型枠体1の少なくとも周面を内部に空気を封入した2重構造のカバー部材2で覆い、カバー部材2で覆われた状態の主型枠体1を鉄筋15に固定し、コンクリートが硬化した後に主型枠体1を回してカバー部材2の内周面を破砕することによりコンクリートと主型枠体1との間に空間を形成することができるので主型枠体1を容易に引き抜くことができる。
【0016】
上記主型枠体1はコンクリート打設後に引き抜いて再使用することができ、消耗品であるカバー部材2は市販のシート7を用いることが可能になり、一旦製造した主型枠体1は破損するまで繰り返し使用し、市販のシート7も大量購入すれば安価に入手することが可能になり、全体として低コストの円筒形型枠Aを実現することができる。
【0017】
また、主型枠体1の周面に設ける突起3をテープ6上に形成し、このテープ6を主型枠体1の周面に螺旋状に巻き付けて接着剤で貼着すれば、主型枠体1は配管用の塩ビのパイプを用いることが可能になり、主型枠体1の太さや長さは任意に設定することができるとともに市場に流通しているパイプを用いることが可能になり、更に低コストの円筒形型枠Aを実現することができる。
【0018】
なお、上記円筒形型枠を用いて形成する穴は、アンカーボルトを設置するための仮穴等、コンクリートに垂直方向に形成される縦穴に限定されるものではなく、建築物の配管や電線を挿通させる横穴を形成するときにも用いることができ、使用目的は様々な用途が可能である。また、一般に市場に流通している部材を利用して円筒形型枠を構築することができるので、その長さや太さは自由に設定することが可能になり、コンクリート打設時に必要とされる全ての種類の穴に対応することができ、汎用性のある円筒形型枠を実現することができる。
【0019】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、主型枠体はコンクリート打設後に引き抜いて再使用することができ、消耗品であるカバー部材は市販のシートを用いることが可能になり、一旦製造した主型枠体は破損するまで繰り返し使用し、市販のシートも大量購入すれば安価に入手することが可能になり、全体として低コストの円筒形型枠を提供することができる。
【0020】
請求項2の発明によれば、突起をテープ上に形成し、このテープを主型枠体の周面に螺旋状に巻き付けて接着剤等で貼着すれば、主型枠体は配管用の塩ビのパイプを用いることが可能になり、主型枠体の太さや長さは任意に設定することができるとともに市場に流通しているパイプを用いることが可能になり、更に低コストの円筒形型枠を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円筒形型枠の構成を説明する斜視図
【図2】上記円筒形型枠の他の例を説明する斜視図
【図3】(a)〜(c)は円筒形型枠を組み立てる状態を説明する斜視図
【図4】(a)〜(e)は上記円筒形型枠の使用態様を説明する斜視図
【符号の説明】
1 主型枠体
2 カバー部材
3 突起
4 操作棒
5 穴
7 シート
Claims (2)
- コンクリートを打設する際に用いられる型枠であって、主型枠体と、該主型枠体の少なくとも周面を覆うカバー部材とを有する、以下の要件を備えることを特徴とする円筒形用型枠。
(イ)上記主型枠体は有底筒状で、周面には螺旋状に突起が設けてあること
(ロ)上記カバー部材は内部に空気が封入された2重構造の合成樹脂のシートで構成され、上記主型枠体を挿入できる太さの筒状に形成されていること
(ハ)上記主型枠体の周面に形成された突起の高さは、上記シートの厚みよりも低く設定されていること - 前記突起を帯状のテープ上に形成し、該テープを前記主型枠体の周面に螺旋状に巻き付け固定した、請求項1記載の円筒形型枠。
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