JP3730138B2 - 光学素子用金属環、金属環付光学素子の製造方法、金属環付光学素子 - Google Patents

光学素子用金属環、金属環付光学素子の製造方法、金属環付光学素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子用金属環、金属環付光学素子の製造方法、金属環付光学素子に係り、特に両面に光学面が形成され、周囲に光学素子が取付部材に対して位置決めされる外周側面を備えた光学素子に適用される光学素子用金属環、金属環付光学素子の製造方法、金属環付光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来光学素子として、図6に示すように、光学ガラスで製造した例えば直径1mm程度の小径非球面レンズ70をV溝構造の取付構造(V−GROOVE)60に採用することが提案されている。このレンズ70は、部品内に設けられている基台61に取り付けられたレーザダイオード63に対向して、基台61上に配置された取付台62のV溝64に配置される。このような構造にあっては、レンズ70の外周面71についての寸法精度を保っておけば、レンズ70を取付台62のV溝64に載置し固定するだけで、レーザダイオード63の光軸ODとレンズの光軸OLとを容易に一致させることができ、光軸あわせの調整は不要となる。
【0003】
ここで、このようなレンズの取付構造を採用する時には、レンズ70とV溝64を備えた取付台62とは接着剤を使用して固定するようにしている。しかし、レンズ70の固定に接着剤80を使用すると、接着剤80の取扱が厄介なことや、接着剤80から蒸発する成分がレンズ周囲の雰囲気を劣化させてしまう等の問題があるため、接着剤を使用せず、レンズを取付台に半田で取り付けたいという要望がある。
【0004】
このように、レンズを半田付けするには、レンズの周縁部をメタライズ処理しておかなければならない。しかし、このような小径のレンズにあっては、ガラスレンズの周囲をスパッタリング等の手段でメタライズすることが考えられるが、レンズが小径であるため、その精密な取り回しが困難であるし、レンズの光学機能面がメタライズされないよう保護する必要がある等の理由により、所望のレンズを効率良く製造することは出来なかった。
【0005】
このような不具合に対応して、レンズの周囲に半田付け可能な薄肉環状の金属環状部材を設けることが提案されている。
【0006】
このようなレンズは、半田付け可能な金属製薄肉で形成された金属環内にガラスレンズが形成されたものである。このようなレンズは以下のような手法で作成される。
【0007】
すなわち、電磁誘導炉内に外形形状を確定する胴型と、該胴型の内部に入れられ光学素材の入射面及び射出面の両面を型で押圧して所定の光学機能面を成型する押型によって光学素子の製造するに際して金属環を同時にレンズの周囲に取り付けるようにするものである。
【0008】
この例では、胴型の内部に、胴型の形内径よりやや小さい外形の金属環を装入し、この金属環内部に光学素材である光学ガラスのペレットを配置し、そして、胴型の外部に設けられたコイルにより、胴型が誘導電流で加熱され光学素材が軟化する所定温度になるようにした後、金属環の中で光学素材を型で押し付け、所望の形状の光学機能面を成形すると共に、光学素材に加わる圧力によって、金属環をその外周に配置した胴型に向け押圧して拡径させ、その後冷却して所定の外形の金属環付光学素子を製造するものである。
【0009】
このようなレンズの製造方法によれば、レンズの周縁に薄肉の金属環が配置されることになる他、レンズの周縁に配置される金属環の外形寸法を正確にすることができる。
【0010】
すなわち、係る製造方法によれば、金属環内に配置された光学素材が型により圧縮されたとき、その周囲に配置された金属環が内部の圧力により外側に拡径し、外部に配置される胴型の内側形状に押し付けられて、そのまま光学素材が固化してその形状が保持されることになる。そのため、レンズの所望の形状を得ることができる。このとき光学素材や金属環の冷却による熱収縮量は予め見積もることができるため、その胴型の寸法を調節しておくことにより、所望の寸法のレンズを得ることができるものとなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光学素材を加熱するとき、型材に光学ガラスを接触させたまま加熱すると、熱により、光学素材中の成分が型材に作用し、型材を劣化させてしまうことがある。
【0012】
このため、金属環の下側端部に形成される開口の周縁部を内側に向け折曲形成して、金属環内に配置された光学素材が、加圧状態前の加熱状態下では型材に接触しないようにする技術が提案されている。
【0013】
しかしながら、上述した従来の技術によれば、光学素材を型材で成形圧縮する際に、金属環が均一に拡張されないという問題がある。
【0014】
これは、金属環の一方の開口周縁に設けられた接触防止用の折り曲げ形成部が他の部分に比べて変形しにくくなるため、金属環が均等に広がらないということにより生じる。
【0015】
このためレンズの外周形状が精度よく製造できず、このレンズを取付部品に取り付けても、所定の位置にレンズが配置できないという問題があった。
【0016】
本発明は、かかる実情に鑑みなされたものであり、良好な外形と良好な精度を備えた金属環付光学素子、光学素子用金属環、金属環付光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する最初の本発明は、光学素子用金属環に係るものであり、光学素子の外周側面を覆い、取付部材に光学素子を固定する金属環であって、該金属環は、内部に配置される光学素材から受ける圧力で外周方向に向け拡径されて最終的な外周側面の寸法を備える薄肉筒部と、この薄肉筒部に備えられる開口のうち一方の開口には、前記薄肉筒部の内周面の延長部近傍に内周部を有する薄肉厚部及び、該開口の縁部から開口に向けて突出するフランジ部からなる保持部とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明に係る光学素子用金属環は、その開口には、開口の内周縁に外接する多角形の開口部を備えた縁部が形成され、多角形の頂点付近を薄肉厚部とし、該縁部の多角形辺と薄肉筒部との間をフランジ部として形成したことを特徴とするものである。
【0019】
さらに、本発明に係る光学素子用金属環は、金属環の内部には軟化された光学素材が配置され、プレス加工により光学面が形成されるとともに、薄肉筒部が拡径され、光学素子の外周側面を被覆することを特徴とするものである。
【0020】
さらにまた、本発明に係る光学素子用金属環は、金属環内部には光学面が形成された光学素子部材が圧入され、圧入時に薄肉筒部が拡径され、光学素子の外周側面を被覆することを特徴とするものである。
【0021】
そして、本発明に係る光学素子用金属環は、半田付けによって取付部材に固定されることを特徴とするものである。
【0022】
次の本発明は、金属環付光学素子の製造方法に係るものであり、光学素子が位置決めされる外周側面の形状を確定する胴型の内部に、前記胴型の内径よりやや小さい外径の金属環及び光学素材を配置し、該光学素材を型で押し付け所望の光学機能面を形成すると共に、光学素材に加えられる圧力によって前記金属環を胴型に向け拡径させて所定の外径の金属環付光学素子を製造する方法において、胴型の内部に配置される前記金属環は、内部に配置される光学素材から受ける圧力で周方向に向け拡径されて最終的な外形寸法を備える薄肉筒部と、この薄肉筒部の一方の開口に、前記薄肉筒部の内周面の延長部近傍に内周部を有する薄肉厚部及び、該開口の縁部から開口の中心に向けて突出するフランジ部からなる保持部とを備え、前記保持部は光学素材と型との間に間隙を形成して軟化前の光学素材の配置時に光学素材と型とが直接接触しないようにすることを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明に係る金属環付光学素子の製造方法は、金属環の開口には、薄肉筒部の内周縁に外接する多角形の開口部を備えた縁部が形成され、多角形の頂点付近を薄肉厚部とし、多角形の辺と薄肉筒部との間をフランジ部として形成したことを特徴とするものである。
【0024】
さらに、本発明に係る金属環付光学素子の製造方法は、光学素子部材が位置決めされる外周側面の形状を備えた光学素子部材を、前記光学素子の外径よりやや小さい内径の金属環に圧入し、金属環を拡径させて所定の外径の金属環付光学素子を製造する方法において、前記金属環は、内部に配置される光学素材から受ける圧力で周方向に向け拡径されて最終的な外形寸法を備える薄肉筒部と、この薄肉筒部の一方の開口に、前記薄肉筒部の内周面の延長部近傍に内周部を有する薄肉厚部及び、該開口の縁部から開口の中心に向けて突出するフランジ部からなる保持部とを備えたことを特徴とするものである。
【0025】
さらにまた、本発明に係る金属環付光学素子の製造方法は、金属環の開口には、薄肉筒部の内周縁に外接する多角形の開口部を備えた縁部が形成され、多角形の頂点付近を薄肉厚部とし、多角形の辺と薄肉筒部との間をフランジ部として形成したことを特徴とするものである。
【0026】
さらに次の本発明は、金属環付光学素子に係るものであり、外側面が金属環で覆われ、取付部材に半田付けされ固定される光学素子であって、前記金属環は、内部に配置される光学素子部材から受ける圧力で外周方向に向け拡径されて最終的な外周側面の寸法を備える薄肉筒部と、この薄肉筒部に備えられる開口のうち一方の開口には、前記薄肉筒部の内周面の延長部近傍に内周部を有する薄肉厚部及び、該開口の縁部から開口向けて突出するフランジ部からなる保持部とを備えたことを特徴とするものである。
【0027】
また、本発明に係る金属環付光学素子は、金属環の開口には、薄肉筒部の内周縁に外接する多角形の開口部を備えた縁部が形成され、多角形の頂点付近を薄肉厚部とし、多角形の辺と薄肉筒部との間をフランジ部として形成したことを特徴とするものである。
【0028】
さらに、本発明に係る金属環付光学素子は、金属環の内部には軟化された光学素材が配置され、プレス加工により光学面が形成されるとともに、薄肉筒部が拡径され、光学素子の外周側面を被覆することを特徴とするものである。
【0029】
さらにまた、本発明に係る金属環付光学素子は、金属環内部には光学面が形成された光学素子部材が圧入され、圧入時に薄肉筒部が拡径され、光学素子の外周側面を被覆することを特徴とするものである。
【0030】
そして、上記各発明においては、光学素子としてガラスレンズを対象とすることができる。
【0031】
上記発明によれば、成形時に金属環を拡径するときに際して、薄肉筒部に続いて保持部が拡径される際、薄肉厚部が広がることにより、保持部の拡径抵抗が軽減でき、保持部近傍において外形形状にゆがみが発生せず、外形寸法の精度を向上できる。
【0032】
また、開口の内周縁に外接する多角形の開口部を備えた縁部が形成された保持部を備えた本発明にあっては、保持部が拡径されるときには多角形の頂点付近の薄肉厚部付近が、多角形の辺と薄肉筒部との間をフランジ部より容易に変形し、保持部の拡径抵抗が軽減でき、保持部近傍において外形形状にゆがみが発生せず、外形寸法の精度を向上できる。
【0033】
さらに、金属環の内部には軟化された光学素材が配置され、プレス加工により光学面が形成されるものにあっては、金属環内に配置された光学素材が光学面を形成する型により圧縮されたとき、その周囲に配置された金属環が内部の圧力により外側に膨張し、外部に配置される胴型の内側形状に押し付けられて所定の形状となる。このとき、薄肉筒部に続いて保持部が拡径される際、薄肉厚部が容易に広がることにより、保持部の拡径抵抗が軽減でき、保持部近傍において外形形状にゆがみが発生せず、外形寸法の精度を向上できる。
【0034】
またさらに、金属環内部に光学面が形成された光学素子部材が圧入され、圧入時に薄肉筒部が拡径されるものにあっては、金属環内に光学素子部材が圧入されるとき周囲に配置された金属環が圧入された光学素子部材により外側に膨張し、外部に配置される胴型の内側形状に押し付けられて所定の形状となる。このとき、薄肉筒部に続いて保持部が拡径される際、薄肉厚部が容易に広がることにより、保持部の拡径抵抗が軽減でき、保持部近傍において外形形状にゆがみが発生せず、外形寸法の精度を向上できる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。この例では、作成される光学素子は、図3に示すような金属環付ガラス非球面レンズ1である。この金属環付ガラス非球面レンズ1は、光学面として凸面31、32が形成され、その周囲には、金属環10が取り付けられるフランジ状の外周側面33が形成されている。
【0036】
また、本例に係る金属環付ガラス非球面レンズ1の外周側面33には、半田付け及びプレス加工が容易な金属、例えば鉄とニッケルとの合金からなり、その表面には所定のめっきがなされた薄肉の金属環10がはめ込まれる。
【0037】
前記金属環10は、図2に示すように、内部から受ける圧力で外周方向に向け拡径されて最終的な外周側面の寸法を備えることとなる薄肉筒部11と、この薄肉筒部11の一方の開口に設けられ、前記薄肉筒部11の内周面を延長した付近に内周部を有する薄肉厚部13、及び該開口の縁部から開口に向けて突出するフランジ部12をそなえた保持部15とが形成されている。
【0038】
本例では、保持部15には、前記薄肉筒部11の内周縁に外接する八角形の縁線16を備えた開口部14が形成されている。この例では、開口部14の頂点付近が薄肉厚部13として形成され、また、開口部14の八角形の縁線16と薄肉筒部11との間の部分がフランジ部12として形成されている。
【0039】
次に、本例に係る金属環付ガラス非球面レンズ1の製造方法について説明する。本例では、金属環付ガラス非球面レンズ1の製造に際して、金属環付ガラス非球面レンズ1は、光学ガラスのペレット20を胴型21内に配置し、その上下から上型22及び下型23でプレスして所望の光学機能面を形成するようにしている。このとき胴型21の内径寸法は、製造されるべき金属環付ガラス非球面レンズ1の外径寸法と、光学ガラスの冷却による寸法の収縮を考慮して定められている。
【0040】
本例では、先ず図1(1)に示すように胴型21内に金属環10が配置される。この金属環10は上述した構造であり、その外径は胴型21の内径よりわずかに小さいものである。この金属環10は、内径が小さく肉厚が薄く(たとえば、内径1.5mm、肉厚0.05mm)、内部からの圧力により、その直径を胴型21の内径まで拡大するものである。
【0041】
次に、金属環10の内部に成形後にレンズを構成することとなる光学ガラスのペレット20を配置する。このペレット20は円筒形であり、金属環10内に配置された状態で、図1(1)に示すように、金属環10の保持部15を構成するフランジ部12上に載置され、下型23とは直接接触しない状態になっている。従って、光学ガラスペレット20の加熱による下型23への影響を防止することができる。
【0042】
この光学ガラスのペレット20は、通常レンズに用いられる光学ガラスであり、所定の光学性能を発揮するものが選択される。また、このペレット20の体積は、作成後のレンズ30の体積と同一でなければならない。
【0043】
次に、金属環10及び光学ガラスのペレット20が胴型21に配置された状態で、胴型21の周囲に配置した加熱用コイル(図示していない)に交流電流が流され、胴型21が誘導起電力で加熱される。胴型21が加熱されることにより、胴型21内部に配置された金属環10内のペレット20が加熱軟化され、この状態で、図1(2)に示すように上型22と、下型23とが接近して金属環10内部に配置されたペレット20の上下面が所定の光学面31,32として形成されレンズ30として成形されることとなる。
【0044】
このとき、軟化しているペレット20から受ける圧力で、金属環10は周方向外側に向け拡径されて最終的な外形寸法を備えることとなる。このとき、金属環10の薄肉筒部11とは容易に拡径して、前記胴型21の内径と同じになる。また、この薄肉筒部11の一方の開口に設けたれた保持部15にあっては、フランジ部12が形成された部分については内部からの圧力では変形しにくいのであるが、薄肉厚部13は容易に変形するため、保持部15全体としては容易に変形するため、所望の外径形状及び寸法に成形することができる。
【0045】
そして、このとき金属環10とレンズ30とは、強力に密着して一体となるので、レンズ30の固化後において金属環10の外径寸法は予め定めた寸法となり、金属環付ガラス非球面レンズ1を取付部材に精度よく取り付けることができる。
【0046】
従って、本例によれば、半田付けにより取付部材に取り付けることが出来る小型の金属環付ガラス非球面レンズを良好な外形と良好な精度を備えたものとして容易に作成できる。
【0047】
[他の実施の形態例]
図4及び図5は本発明の他の実施の形態に係る光学素子用金属環を示すものである。図4に示す金属環40は、保持部45として薄肉筒部41とほぼ同じ厚みに形成した薄肉厚部43から、内側に向け8個の片状突起をフランジ部42として設けている。また、図5に示す金属環50は、保持部55として薄肉筒部41の内周面を延長した付近に内周部を有する8ヶ所の薄肉厚部53から、内側に向け8個の円弧状突起をフランジ部52として設けている。
【0048】
このような金属環を用いても上記実施の形態と同様に、半田付けにより取付部材に取り付けることが出来る小型の金属環付ガラス非球面レンズを良好な外形と良好な精度を備えたものとして容易に作成できる。
【0049】
また、上記各実施の形態例において、光学素子作成に際して金属環内で軟化したペレットを上型及び下型でプレス加工して作成した場合について説明したが、本発明は予め作成したレンズ等の光学素子部材を、金属環に圧入するようにする場合にも適用することができる。このような場合、プレス加工に使用した胴型や上下型を使用しない。このため、外周側面の寸法は、胴型等によっては確定されないから、金属環に圧入する光学素子部材の寸法を金属環による外周側面の寸法増加を勘案して予め寸法設定しておく必要がある。
【0050】
このように、光学素子部材を金属環に圧入する方法によっても、半田付けにより取付部材に取り付けることが出来る小型の金属環付ガラス非球面レンズを良好な外形と良好な精度を備えたものとして容易に作成できる。
【0051】
さらに、上記各例では、光学素子としてレンズを使用した例を説明したが、光学素子としては、プリズム、回折格子、薄膜積層光学素子その他の光学素子を使用することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、以下の優れた効果を奏する。本発明によれば、成形時に金属環を拡径するときに際して、薄肉筒部に続いて保持部が拡径される際、薄肉厚部が広がることにより、保持部の拡径抵抗が軽減でき、保持部近傍において外形形状にゆがみが発生せず、外形寸法の精度を向上できる。
【0053】
また、開口の内周縁に外接する多角形の開口部を備えた縁部が形成された保持部を備えた本発明にあっては、保持部が拡径されるときには多角形の頂点付近の薄肉厚部付近が、多角形の辺と薄肉筒部との間をフランジ部より容易に変形し、保持部の拡径抵抗が軽減でき、保持部近傍において外形形状にゆがみが発生せず、外形寸法の精度を向上できる。
【0054】
さらに、金属環の内部には軟化された光学素材が配置され、プレス加工により光学面が形成されるものにあっては、金属環内に配置された光学素材が光学面を形成する型により圧縮されたとき、その周囲に配置された金属環が内部の圧力により外側に膨張し、外部に配置される胴型の内側形状に押し付けられて所定の形状となる。このとき、薄肉筒部に続いて保持部が拡径される際、薄肉厚部が容易に広がることにより、保持部の拡径抵抗が軽減でき、保持部近傍において外形形状にゆがみが発生せず、外形寸法の精度を向上できる。
【0055】
またさらに、金属環内部に光学面が形成された光学素子部材が圧入され、圧入時に薄肉筒部が拡径されるものにあっては、金属環内に光学素子部材が圧入されるとき周囲に配置された金属環が圧入された光学素子部材により外側に膨張し、外部に配置される胴型の内側形状に押し付けられて所定の形状となる。このとき、薄肉筒部に続いて保持部が拡径される際、薄肉厚部が容易に広がることにより、保持部の拡径抵抗が軽減でき、保持部近傍において外形形状にゆがみが発生せず、外形寸法の精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る金属環付非球面ガラスレンズの製造方法を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る非球面ガラスレンズ用金属環を示す図であり、(1)は(2)中のA‐A線に相当する断面図、(2)は縦断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る金属環非球面ガラスレンズを示す図2(2)中のA‐A線に相当する断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る非球面ガラスレンズ用金属環を示す底面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る非球面ガラスレンズ用金属環を示す底面図である。
【図6】従来の非球面ガラスレンズを取付部材とともに示す正面図である。
【符号の説明】
1 ガラス非球面レンズ
10 金属環
11 薄肉筒部
12 フランジ部
13 薄肉厚部
14 開口部
15 保持部
16 縁線
20 ペレット
21 胴型
22 上型
23 下型
30 レンズ
31 光学面(凸面)
32 光学面
33 外周側面
40 金属環
41 薄肉筒部
42 フランジ部
43 薄肉厚部
45 保持部
50 金属環
52 フランジ部
53 薄肉厚部
55 保持部

Claims (16)

  1. 光学素子の外周側面を覆い、取付部材に光学素子を固定する金属環であって、
    該金属環は、内部に配置される光学素材から受ける圧力で外周方向に向け拡径されて最終的な外周側面の寸法を備える薄肉筒部と、
    この薄肉筒部に備えられる開口のうち一方の開口には、前記薄肉筒部の内周面の延長部近傍に内周部を有する薄肉厚部、及び該開口の縁部から開口に向けて突出するフランジ部からなる保持部と
    を備えたことを特徴とする光学素子用金属環。
  2. 前記金属環の開口には、開口の内周縁に外接する多角形の開口部を備えた縁部が形成され、多角形の頂点付近を薄肉厚部とし、該縁部の多角形辺と薄肉筒部との間をフランジ部として形成したことを特徴とする請求項1に記載の光学素子用金属環。
  3. 前記金属環の内部には軟化された光学素材が配置され、プレス加工により光学面が形成されるとともに、薄肉筒部が拡径され、光学素子の外周側面を被覆することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学素子用金属環。
  4. 前記金属環内部には光学面が形成された光学素子部材が圧入され、圧入時に薄肉筒部が拡径され、光学素子の外周側面を被覆することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学素子用金属環。
  5. 前記光学素子はガラスレンズである請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の光学素子用金属環。
  6. 半田付けによって取付部材に固定されることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の光学素子用金属環。
  7. 光学素子が位置決めされる外周側面の形状を確定する胴型の内部に、前記胴型の内径よりやや小さい外径の金属環及び光学素材を配置し、
    該光学素材を型で押し付け所望の光学機能面を形成すると共に、光学素材に加えられる圧力によって前記金属環を胴型に向け拡径させて所定の外径の金属環付光学素子を製造する方法において、
    胴型の内部に配置される前記金属環は、内部に配置される光学素材から受ける圧力で周方向に向け拡径されて最終的な外形寸法を備える薄肉筒部と、
    この薄肉筒部の一方の開口に、前記薄肉筒部の内周面の延長部近傍に内周部を有する薄肉厚部、及び該開口の縁部から開口の中心に向けて突出するフランジ部からなる保持部とを備え、
    前記保持部は光学素材と型との間に間隙を形成して軟化前の光学素材の配置時に光学素材と型とが直接接触しないようにすることを特徴とする金属環付光学素子の製造方法。
  8. 前記金属環の開口には、薄肉筒部の内周縁に外接する多角形の開口部を備えた縁部が形成され、多角形の頂点付近を薄肉厚部とし、多角形の辺と薄肉筒部との間をフランジ部として形成したことを特徴とする請求項7に記載の金属環付光学素子の製造方法。
  9. 光学素子が位置決めされる外周側面の形状を備えた光学素子部材を、前記光学素子部材の外径よりやや小さい内径の金属環に圧入し、
    前記金属環を拡径させて所定の外径の金属環付光学素子を製造する方法において、
    前記金属環は、内部に配置される光学素材から受ける圧力で周方向に向け拡径されて最終的な外形寸法を備える薄肉筒部と、
    この薄肉筒部の一方の開口に、前記薄肉筒部の内周面の延長部近傍に内周部を有する薄肉厚部、及び該開口の縁部から開口の中心に向けて突出するフランジ部からなる保持部とを備えたことを特徴とする金属環付光学素子の製造方法。
  10. 前記金属環の開口には、薄肉筒部の内周縁に外接する多角形の開口部を備えた縁部が形成され、多角形の頂点付近を薄肉厚部とし、多角形の辺と薄肉筒部との間をフランジ部として形成したことを特徴とする請求項9に記載の金属環付光学素子の製造方法。
  11. 前記光学素子はガラスレンズである請求項7、請求項8、請求項9又は請求項10に記載の金属環付光学素子の製造方法。
  12. 外側面が金属環で覆われ、取付部材に半田付けされ固定される光学素子であって、前記金属環は、内部に配置される光学素材から受ける圧力で外周方向に向け拡径されて最終的な外周側面の寸法を備える薄肉筒部と、この薄肉筒部に備えられる開口のうち一方の開口には、前記薄肉筒部の内周面の延長部近傍に内周部を有する薄肉厚部、及び該開口の縁部から開口に向けて突出するフランジ部からなる保持部とを備えたことを特徴とする金属環付光学素子。
  13. 前記金属環の開口には、薄肉筒部の内周縁に外接する多角形の開口部を備えた縁部が形成され、多角形の頂点付近を薄肉厚部とし、多角形の辺と薄肉筒部との間をフランジ部として形成したことを特徴とする請求項12に記載の金属環付光学素子。
  14. 前記金属環の内部には軟化された光学素材が配置され、プレス加工により光学面が形成されるとともに、薄肉筒部が拡径され、光学素子の外周側面を被覆することを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の金属環付光学素子。
  15. 前記金属環内部には光学面が形成された光学素子部材が圧入され、圧入時に薄肉筒部が拡径され、光学素子の外周側面を被覆することを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の金属環付光学素子。
  16. 前記光学素子はガラスレンズである請求項12、請求項13、請求項14又は請求項15に記載の金属環付光学素子。
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