JP3729255B2 - 転写ベルトユニットおよびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
転写ベルトユニットおよびそれを用いた画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3729255B2 JP3729255B2 JP2001345741A JP2001345741A JP3729255B2 JP 3729255 B2 JP3729255 B2 JP 3729255B2 JP 2001345741 A JP2001345741 A JP 2001345741A JP 2001345741 A JP2001345741 A JP 2001345741A JP 3729255 B2 JP3729255 B2 JP 3729255B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transfer belt
- image forming
- belt
- roller
- tension
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Color Electrophotography (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体の周囲に帯電手段および現像手段を配置した画像形成ステーションを転写ベルトに沿って各色毎に設け、転写ベルトを各ステーションに通過させることによりカラー画像を形成させるタンデム型の画像形成装置に関し、特に、転写ベルトユニットおよびそれを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記タンデム型の画像形成装置には大別して、
▲1▼各画像形成ステーションを列状に複数配置しておき、記録紙を搬送ベルトに静電吸着させ、記録紙を順次、各ステーションへ当接させて搬送しながら、ステーションと記録紙の間へ静電転写力を印加して、複数色のトナー像を記録紙へ直接転写しながら色重ねを行う紙搬送方式と、
▲2▼各画像形成ステーションを列状に複数配置しておき、各ステーションへ誘電体で形成された中間転写ベルトを当接させて搬送しながら、各ステーションで形成したトナー像をステーションと中間転写ベルトの間へ静電転写力を印加して順次、1次転写させて中間転写ベルト上で色重ねを行い、さらに中間転写ベルトから記録紙へ一括して2次転写する中間転写方式と、
の2通りの方式が採用されている。
【0003】
上記紙搬送方式では記録紙を搬送ベルトへ吸着させるための手段(ローラやブラシ)と高電圧供給電源が必要であるが、中間転写方式ではこれらの手段や電源が不要であると共に、紙搬送方式では記録紙のサイズ、厚さ、種類に応じて各画像転写部へ印加する転写バイアスを厳密に制御する必要があるが、中間転写方式では、記録紙のこうした要因とは無関係に抵抗や厚さ、表面粗さが一定の中間転写ベルトに対してトナー像の1次転写を行い、その後、一括して記録紙へ2次転写を行う際にのみ転写電圧または転写電流や当接圧といった転写条件の管理を行えば良く、したがって中間転写方式には優れる点が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、中間転写方式にしても紙搬送方式にしても、中間転写ベルトまたは紙搬送ベルト(以下、両者を総称して転写ベルトという)においては、ベルトにテンションを付与させるために、テンションローラを張架方向へ引っ張る必要があり、従来、テンションローラを張架方向へ引っ張るコイルバネを配置している。そのため、転写ベルトユニットの張架方向の寸法が大きくなってしまうという問題を有している。
【0005】
また、転写ベルトユニットにおいては、転写終了後に転写ベルトに残留するトナーを除去するクリーニング手段を設ける必要があり、通常はクリーニングブレードに対向してベルト裏面に専用のバックアップローラを設けているが、バックアップローラとしてベルト張架ローラを用いることができれば、コンパクト化および低コスト化が可能になる。しかしながら、ベルト張架ローラの位置は、ベルト周長の製造誤差や張力の誤差により変動するため、クリーニングブレードの当接位置が変動し、クリーニング性能が変動してしまうという問題を有している。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、コンパクト化および低コスト化を図ることができるとともに、クリーニング性能の変動を防止することができる転写ベルトユニットおよびそれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の転写ベルトユニットは、転写ベルトを張架する複数のローラのうち一つが転写ベルトにテンションを付与するテンションローラであって、これら複数のローラを軸支するフレームと、該フレームの側面に配設され、前記テンションローラをベルト張架方向に付勢するテンション付与機構と、前記テンションローラに対向する位置で転写ベルトに当接されたクリーニング手段と、該クリーニング手段への回転力を規制する回転力規制部材と、前記回転力規制部材は、フレーム側のベルト張架方向に形成された係止フランジと、クリーニング手段側に形成され前記係止フランジに係合された係合溝とからなり、前記クリーニング手段とテンションローラとの相対位置を規制する位置規制部材とを備えたことを特徴とし、請求項2記載の発明は、請求項1において、前記テンション付与機構は、テンションローラの固定軸が貫通するように前記フレームに形成された長孔と、フレームに回動自在に配設されその一端が前記固定軸に当接された方向変換レバーと、該方向変換レバーの他端とフレームの間に配設されたスプリングとからなることを特徴とし、請求項3記載の発明は、前記位置規制部材は、クリーニング手段のクリーナケースとテンションローラの固定軸とを連結するプレートであることを特徴とする。
また、請求項4記載の画像形成装置は、像担持体の周囲に帯電手段および現像手段を配置した画像形成ステーションを、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の転写ベルトユニットに沿って各色毎に設け、転写ベルトを各画像形成ステーションに通過させることによりカラー画像を形成させることを特徴とし、請求項5記載の発明は、請求項4において、前記転写ベルトが中間転写ベルトであることを特徴とし、請求項6記載の発明は、請求項4または5において、前記転写ベルトは駆動ローラとテンションローラ間に張架され、前記テンションローラを駆動ローラに対して斜め上方に配置し、かつ、転写ベルト駆動時のベルト張り側が下方になるように配設し、前記ベルト張り側に各画像形成ステーションの像担持体を当接したことを特徴とし、請求項7記載の発明は、請求項6において、前記クリーニング手段を前記ベルト張り側に配設したことを特徴とし、請求項8記載の発明は、請求項6または7において、前記フレームの側面に沿ってトナー回収容器を配設したことを特徴とする。
以上
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1および図2は、本発明が適用される画像形成装置の1例であり、図1は全体構成を示す模式的断面図、図2は図1の要部拡大図である。本例は前述した中間転写方式の画像形成装置である。
【0009】
図1において、本例の画像形成装置1は、ハウジング2と、ハウジング2の上部に形成された排紙トレイ2aと、ハウジング2の前面に開閉自在に装着された扉体3を有し、ハウジング2内には、制御ユニット4、電源ユニット5、露光ユニット(露光手段)6、画像形成ユニット7、送風ファンからなる冷却手段8、転写ベルトユニット9、給紙ユニット10が配設され、扉体3内には紙搬送ユニット11が配設されている。各ユニットは、本体に対して着脱可能な構成であり、メンテナンス時等には一体的に取り外して修理または交換を行うことが可能な構成になっている。
【0010】
転写ベルトユニット9は、ハウジング2の下方に配設され図示しない駆動源により回転駆動される駆動ローラ12と、駆動ローラ12の斜め上方に配設される従動ローラ13と、この2本のローラ間に張架されて図示矢印方向(反時計方向)へ循環駆動される中間転写ベルト14と、中間転写ベルト14の表面に当接するクリーニング手段15とを備え、従動ローラ13および中間転写ベルト14が駆動ローラ12に対して図で左側に傾斜する方向に配設されている。これにより中間転写ベルト14駆動時のベルト搬送方向Yが下向きになるベルト面14aが下方に位置し、搬送方向が上向きになるベルト面14bが上方に位置するようにされている。本実施形態においては、前記ベルト面14aはベルト駆動時のベルト張り面(駆動ローラ12により引っ張られる画)であり、ベルト面14bはベルト駆動時のベルト弛み面である。
【0011】
駆動ローラ12は、後述する2次転写ローラ39のバックアップローラを兼ねている。駆動ローラ12の周面には、図2に示すように、厚さ3mm程度、体積抵抗率が105Ω・cm以下のゴム層12aが形成されており、金属製の軸を介して接地することにより、2次転写ローラ39を介して供給される2次転写バイアスの導電経路としている。このように駆動ローラ12に高摩擦かつ衝撃吸収性を有するゴム層12aを設けることにより、2次転写部へ記録媒体が進入する際の衝撃が中間転写ベルト14に伝達しにくく、画質の劣化を防止することができる。
【0012】
また、本例においては、駆動ローラ12の径を従動ローラ13の径より小さくしている。これにより、2次転写後の記録紙が記録紙自身の弾性力で剥離し易くすることができる。また、従動ローラ13を後述するクリーニング手段15のバックアップローラとして兼用させている。
【0013】
クリーニング手段15は、搬送方向下向きのベルト面14a側に設けられている。図2に示すように、二次転写後に中間転写ベルト14の表面に残留しているトナーを除去するクリーニングブレード15aと、回収したトナーを搬送するトナー搬送部材15bを備え、クリーニングブレード15aは、従動ローラ13への中間転写ベルト14の巻きかけ部において中間転写ベルト14に当接されている。
【0014】
また、中間転写ベルト14の裏面には、後述する各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17に対向して板バネ電極からなる1次転写部材16がその弾性力で当接され、1次転写部材16には転写バイアスが印加されている。
【0015】
画像形成ユニット7は、複数(本実施形態では4つ)の異なる色の画像を形成する画像形成ステーションY(イェロー用),M(マゼンタ用),C(シアン用),K(ブラック用)を備え、図2に詳しく示すように、各画像形成ステーションY,M,C,Kにはそれぞれ、感光ドラムからなる像担持体17と、像担持体17の周囲に配設された、コロナ帯電手段からなる帯電手段19および現像手段20を有している。なお、各画像形成ステーションY,M,C,Kの配置順序は任意である。
【0016】
そして、各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17が中間転写ベルト14の搬送方向下向きのベルト面14aに当接されるようにされ、その結果、各画像形成ステーションY,M,C,Kも駆動ローラ12に対して図で左側に傾斜する方向に配設されることになる。像担持体17は、図示矢印に示すように、中間転写ベルト14の搬送方向に回転駆動される。なお、中間転写ベルト14を駆動ローラ12に対して図で右側に傾斜する方向に配設してもよく、その場合には、ベルト搬送方向Yは逆方向となり搬送方向下向きのベルト面は14bとなる。
【0017】
露光手段6は、斜め方向に配設された画像形成ユニット7の斜め下方に形成された空間に配設され、露光手段6の上部の空間に制御ユニット4および電源ユニット5が配設されている。また、露光手段6の下部でハウジング2の底部には給紙ユニット10が配設されている。制御ユニット4および電源ユニット5は、露光手段6に隣接して配設されているため、装置部品を支持するフレームと平行にこれらを配置する場合よりも設置スペースを小さくすることができる。
【0018】
図1に示すように、露光手段6は、ポリゴンミラーモータ21、ポリゴンミラー22、単一のf−θレンズ23および反射ミラー24が配設され、さらに、反射ミラー24の上方に、各色の走査光路がベルト面14aと平行になるように、走査光路4つの折り返しミラー25を配設し、さらに、折り返しミラー25で反射された走査光路が像担持体17に照射されるように走査光路に3つの折り返しミラー25を配設している。
【0019】
このように折り返しミラー25を設けることにより走査光路を屈曲させ、露光手段6の高さを低くすることが可能となりコンパクト化を図っている。なお、各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17への走査光路長は同一の長さになるように折り返しミラー25が配置されている。
【0020】
上記構成からなる露光手段6においては、ポリゴンミラー22から各色に対応した画像信号が、共通のデータクロック周波数に基づいて変調形成されて射出され、f−θレンズ23、反射ミラー24、折り返しミラー25を経て、各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17に照射され、潜像が形成される。
【0021】
本例においては、装置下方に走査光学系を配置することにより、画像形成手段の駆動系が装置を支持するフレームへ与える振動による走査光学系の振動を最小限ににすることができ、画質の劣化を防止することができる。
【0022】
ハウジング2の側面には送風ファンからなる冷却手段8が設けられ、外気を図示矢印の方向に導入して、露光手段6、制御ユニット4および電源ユニット5を冷却するようにしている。記録紙Pの搬送方向の後方または記録紙Pの搬送方向の幅方向から装置内に取り入れた空気をポリゴンモータ21付近に導き、さらに、制御ユニット4および電源ユニット5に導いた後、装置外に導く冷却通路を形成しているため、ポリゴンモータ21の温度上昇を抑制し、画質劣化の防止とポリゴンモータ21の長寿命化を図るようにしている。
【0023】
次に、現像手段20の詳細について、図2の画像形成ステーションYを代表して説明する。本例においては、各画像ステーションY,M,C,Kが斜め方向に配設され、かつ像担持体17が中間転写ベルト14の搬送方向下向きのベルト面14aに当接される関係上、トナー貯留容器26を斜め下方に傾斜して配置している。そのため、現像手段20に特別の構成を採用している。
【0024】
すなわち、現像手段20は、トナー(図のハッチング部)を貯留するトナー貯留容器26と、このトナー貯留容器26内に形成されたトナー貯留部27と、トナー貯留部27内に配設されたトナー撹拌部材29と、トナー貯留部27の上部に区画形成された仕切部材30と、仕切部材30の上方に配設されたトナー供給ローラ31と、仕切部材30に設けられトナー供給ローラ31に当接される可撓性ブレード32と、トナー供給ローラ31および像担持体17に当接するように配設される現像ローラ33と、現像ローラ33に当接される規制ブレード34とから構成されている。
【0025】
像担持体17は中間転写ベルト14の搬送方向に回転され、現像ローラ33および供給ローラ31は、図示矢印に示すように、像担持体17の回転方向とは逆方向に回転駆動され、一方、撹拌部材29は供給ローラ31の回転方向とは逆方向に回転駆動される。トナー貯留部27において撹拌部材29により撹拌、運び上げられたトナーは、仕切部材30の上面に沿ってトナー供給ローラ31に供給され、供給されたトナーは可撓性ブレード32と摺擦して供給ローラ31の表面凹凸部への機械的付着力と摩擦帯電力による付着力によって、現像ローラ33の表面に供給される。現像ローラ33に供給されたトナーは規制ブレード34により所定厚さのコーティング層に規制され、薄層化したトナー層は、像担持体17へと搬送されて現像ローラ33と像担持体17が接触して構成するニップ部及びこの近傍で像担持体17の潜像部を現像する。
【0026】
本例においては、像担持体17と対向する側の現像ローラ33、トナー供給ローラ31および現像ローラ33と規制ブレード34の当接部がトナー貯留部27内のトナーに埋没しない構成としている。この構成によって、貯留トナーの減少によって現像ローラ33に対する規制ブレード34の当接圧力の変動を防ぐことができると共に、規制ブレード34によって現像ローラ33から掻き落とされた余剰トナーがトナー貯留部27へ落下するので現像ローラ33のフィルミングを防ぐことができる。
【0027】
また、供給ローラ31と現像ローラ33の当接位置下方に現像ローラ33と規制ブレード34の当接部を位置させ、供給ローラ31によって現像ローラ33へ供給されて現像ローラ33に移行しなかった余剰トナーと、規制ブレード34によって現像ローラ33から規制除去された余剰トナーを現像手段下部のトナー貯留部27へ戻す経路を設け、トナー貯留部27へ戻ったトナーは撹拌部材29によってトナー貯留部27内のトナーと撹拌され、撹拌部材29によって再度、供給ローラ31近傍のトナー導入部へ供給される。従って、余剰トナーを供給ローラ31と現像ローラ33の摺擦部や現像ローラ33と規制ブレード34の当接部に渋滞させずに下部へ落下させてトナー貯留部27のトナーと撹拌を行うので、現像手段内のトナーの劣化が徐々に進行し、現像手段の交換直後に急激な画質変化が発生することを防ぐことができる。
【0028】
図1に戻り、給紙ユニット10は、記録媒体Pが積層保持されている給紙カセット35と、給紙カセット35から記録媒体Pを一枚ずつ給送するピックアップローラ36を備えている。
【0029】
紙搬送ユニット11は、二次転写部への記録媒体Pの給紙タイミングを規定するゲートローラ対37(一方のローラはハウジング2側に設けられている)と、駆動ローラ12および中間転写ベルト14に圧接される二次転写手段としての二次転写ローラ39と、主記録媒体搬送路38と、定着手段40と、排紙ローラ対41と、両面プリント用搬送路42を備えていえる。
【0030】
定着手段40は、少なくも一方にハロゲンヒータ等の発熱体を内蔵して回転自在な定着ローラ対40aと、この定着ローラ対40aの少なくも一方側のローラを他方側に押圧付勢してシート材に2次転写された2次画像を記録媒体Pに押圧する押圧手段を有し、記録媒体に2次転写された2次画像は、定着ローラ対40aの形成するニップ部で所定の温度で記録媒体に定着される。本実施形態においては、転写ベルトの搬送方向上向きのベルト面14bの斜め上方に形成される空間、換言すれば、転写ベルトに対して画像形成ステーションと反対側の空間に定着手段40を配設することが可能になり、露光手段6、中間転写ベルト14、画像形成手段への熱伝達を低減することができ、各色の色ずれ補正動作を行う頻度を少なくすることができる。特に、露光手段6は、定着手段40から最も離れた位置にあり、走査光学系部品の熱による変位を最小限にすることができ、色ズレを防ぐことができる。
【0031】
本例においては、中間転写ベルト14を駆動ローラ12に対して傾斜する方向に配設しているため、図で右側空間に広いスペースが生じその空間に定着手段40を配設することができ、コンパクト化を実現することができると共に、定着手段40で発生する熱が、左側に位置する露光ユニット6、中間転写ベルト14および各画像形成ステーションY,M,C,Kへ伝達されるのを防止することができる。また、画像形成ユニット7の左側下部の空間に露光ユニット6を配置することができるため、画像形成手段の駆動系がハウジング2へ与える振動による、露光ユニット6の走査光学系の振動を最小限に抑えることができ、画質の劣化を防止することができる。
【0032】
また、本例においては、球形化されたトナーを用いることにより、1次転写効率を高め(略100%)、各像担持体17には、1次転写残りトナーを回収するクリーニング手段を設置していない。これにより、30mm径以下の感光体ドラムからなる各像担持体17を近接して配置することが可能となり、装置を小型化することができる。
【0033】
また、クリーニング手段を設置しないことに伴い、帯電手段としてはコロナ帯電手段19を採用している。帯電手段がローラである場合は、微量ではあるが像担持体17上に存在する1次転写残りトナーがローラ上に堆積して帯電不良が発生するが、非接触帯電手段であるコロナ帯電手段19はトナーが付着しにくく、帯電不良の発生を防ぐことができる。
【0034】
以上のような画像形成装置全体の作動の概要は次の通りである。
(1)図示しないホストコンピュータ等(パーソナルコンピュータ等)からの印字指令信号(画像形成信号)が画像形成装置1の制御ユニット4に入力されると、各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17、現像手段20の各ローラ、および中間転写ベルト14が回転駆動される。
(2)像担持体17の外周面が帯電手段19によって一様に帯電される。
(3)各画像形成ステーションY,M,C,Kにおいて一様に帯電した像担持体17の外周面に、露光ユニット6によって各色の画像情報に応じた選択的な露光がなされ、各色用の静電潜像が形成される。
(4)それぞれの像担持体17に形成された静電潜像が現像手段20によりトナー像が現像される。
(5)中間転写ベルト14の1次転写部材16には、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写電圧が印加され、像担持体17上に形成されたトナー像が一次転写部において中間転写ベルト14の移動に伴って順次、中間転写ベルト14上に重ねて転写される。
(7)この1次画像を1次転写した中間転写ベルト14の移動に同期して、給紙カセット35に収納された記録媒体Pが、レジストローラ対37を経て2次転写ローラ39に給送される。
(8)1次転写画像は、2次転写部位で記録媒体と同期合流し、図示省略した押圧機構によって中間転写ベルト14の駆動ローラ12に向かって押圧された2次転写ローラ39で、1次転写画像とは逆極性のバイアスが印加され、中間転写ベルト14上に形成された1次転写画像は、同期給送された記録媒体に2次転写される。
(9)2次転写に於ける転写残りのトナーは、従動ローラ13方向へと搬送されて、このローラ13に対向して配置したクリーニング手段15によって掻き取られ、そして、中間転写ベルト14はリフレッシュされて再び上記サイクルの繰り返しを可能にされる。
(10)記録媒体が定着手段40を通過することによって記録媒体上のトナー像が定着し、その後、記録媒体が所定の位置に向け(両面印刷でない場合には排紙トレイ2aに向け、両面印刷の場合には両面プリント用搬送路42に向け)搬送される。
【0035】
次に、本発明における転写ベルトユニットについて説明する。図3は、その1実施形態を示す分解斜視図、図4は図3の一部組立図、図5は図3の全体組立図、図6は作用を説明するための図である。
【0036】
図3において、テンションローラ13と駆動ローラ12は、フレーム50に回動自在に装着され、駆動ローラ12とテンションローラ13間に転写ベルト14が張架されている。なお、図では左右のフレームのうち一方のフレーム50側の構造を示しているが、左右とも構造は同じである。
【0037】
フレーム50には、ベルト張り側14a側に折曲されベルト張架方向に沿って係止フランジ52が形成され、また、フレーム50の上部には、ベルト張架方向に長孔53が形成され、この長孔53内にテンションローラ13を支持する固定軸13aが貫通され、テンションローラ13は長孔53内で摺動自在にされている。
【0038】
長孔53の斜め下方には軸54が、さらにその下方に軸55が突設され、軸54には方向変換レバー56が回動自在に装着され、方向変換レバー56の一端にはスプリング57の一端が係止され、スプリング57の他端は軸55に固定されている。これにより、スプリング57は図5の矢印方向に方向変換レバー56の一端を引っ張り、方向変換レバー56の他端は図4の矢印方向に回動されることになる。本発明においては、長孔53、方向変換レバー56およびスプリング57をテンションローラ13のテンション付与機構として定義する。
【0039】
クリーニング手段15は、ベルト張り側14aに設けられ、筒状のクリーナケース59を有し、クリーナケース59の外周面には、図2のクリーニングブレード15aを支持する支持部材58が固定され、クリーナケース59の内部には、回収したトナーを搬送する回転オーガからなるトナー搬送部材15bが配設されている。クリーニングブレード15aは、テンションローラ13への転写ベルト14の巻き掛け部において転写ベルト14に当接されている。
【0040】
クリーナケース59の外周面には、軸方向に補強壁60が立設され、補強壁60の両端に円周方向に支持壁61が立設され、支持壁61にはベルト張架方向に係合溝62が形成されている。そして、この係合溝62をフレーム50の係止フランジ52に嵌合させることにより、クリーナケース59を係止フランジ52に沿ってベルト張架方向に位置決めし、図6(A)に示すように、係止フランジ52の案内面でベルト回転時にクリーニングブレード15aに作用する回転力を受け止め、その回転方向の規制を行うようにしている。従って、フレーム50の係止フランジ52と支持壁61の係合溝62は、クリーニング手段15の回転力規制部材として機能している。
【0041】
クリーナケース59とテンションローラ13の固定軸13aには、プレートからなる位置規制部材63が嵌合、固定される。位置規制部材63には、そのための貫通穴64、65が設けられている。この位置規制部材63は、固定軸13aに螺合されるカラーからなる固定部材66により固定される。固定部材66の外周面にはネジ孔が形成されビス67により固定軸13aに固定される。
【0042】
また、固定部材66の外周面には水平な当接面69が形成されており、この当接面69に前記方向変換レバー56の他端が当接され、これにより方向変換レバー56は、スプリング57の付勢により図5の矢印方向に固定軸13aを長孔53に沿って摺動させ、その結果、転写ベルト14にテンションを付与させることができる。このとき、図6(B)に示すように、固定軸13aが移動しても、係合溝62が係止フランジ52に沿って移動し、クリーナケース59は、位置規制部材63により同様に移動し位置決めが行われるので、クリーニングブレード15aの、固定軸13aすなわちテンションローラ13に対する相対位置は変化しない。
【0043】
そして、フレーム50には、トナー回収容器70が固定される。このトナー回収容器70は、図6に示すように、フレーム50の側面に沿う形状に成形されており、トナー回収容器70の上部にクリーナケース59の端部が連結されている。搬送部材15bにより搬送された回収トナーは重力によってトナー回収容器70内に落下し収納される。
【0044】
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、ベルトにテンションを付与させるための機構をユニットの側面に配設させたため、転写ベルトユニットの張架方向の寸法が小さくすることができ、コンパクト化および低コスト化を図ることができる。
【0045】
また、ベルト周長の製造誤差や張力の誤差により生じるテンションローラの位置変動に対して、クリーニング手段が追従して連動するのでブレードのテンションローラへの当接位置が変動することがなく、クリーニング性能の変動を防止することができる。
【0046】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、従来公知または周知の技術を必要に応じて置換または付加することが可能である。
【0047】
例えば、上記実施形態においては、中間転写方式に適用しているが、紙搬送方式に適用するようにしてもよい。また、上記実施形態においては、テンションローラ13を従動ローラとしているが、テンションローラ13を駆動ローラにしてもよい。また、上記実施形態においては、2つのローラにより転写ベルトを張架しているが、3つ以上のローラにより張架するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の1例であり全体構成を示す模式的断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】本発明における転写ベルトユニットの1実施形態を示す分解斜視図である。
【図4】図3の一部組立図である。
【図5】図3の全体組立図である。
【図6】作用を説明するための一部側面図である。
【符号の説明】
9…転写ベルトユニット
12…駆動ローラ
13…テンションローラ
13a…固定軸
14…中間転写ベルト(転写ベルト)
14a…ベルト張り側
17…像担持体
19…帯電手段
20…現像手段
50…フレーム
52…係止フランジ(回転力規制部材)
62…係合溝(回転力規制部材)
53…長孔(テンション付与機構)
56…方向変換レバー(テンション付与機構)
57…スプリング(テンション付与機構)
63…位置規制部材
70…トナー回収容器
Claims (8)
- 転写ベルトを張架する複数のローラのうち一つが転写ベルトにテンションを付与するテンションローラであって、これら複数のローラを軸支するフレームと、該フレームの側面に配設され、前記テンションローラをベルト張架方向に付勢するテンション付与機構と、前記テンションローラに対向する位置で転写ベルトに当接されたクリーニング手段と、該クリーニング手段への回転力を規制する回転力規制部材と、前記回転力規制部材は、フレーム側のベルト張架方向に形成された係止フランジと、クリーニング手段側に形成され前記係止フランジに係合された係合溝とからなり、前記クリーニング手段とテンションローラとの相対位置を規制する位置規制部材とを備えたことを特徴とする転写ベルトユニット。
- 前記テンション付与機構は、テンションローラの固定軸が貫通するように前記フレームに形成された長孔と、フレームに回動自在に配設されその一端が前記固定軸に当接された方向変換レバーと、該方向変換レバーの他端とフレームの間に配設されたスプリングとからなることを特徴とする請求項1記載の転写ベルトユニット。
- 前記位置規制部材は、クリーニング手段のクリーナケースとテンションローラの固定軸とを連結するプレートであることを特徴とする請求項1記載の転写ベルトユニット。
- 像担持体の周囲に帯電手段および現像手段を配置した画像形成ステーションを、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の転写ベルトユニットに沿って各色毎に設け、転写ベルトを各画像形成ステーションに通過させることによりカラー画像を形成させることを特徴とする画像形成装置。
- 前記転写ベルトが中間転写ベルトであることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 前記転写ベルトは駆動ローラとテンションローラ間に張架され、前記テンションローラを駆動ローラに対して斜め上方に配置し、かつ、転写ベルト駆動時のベルト張り側が下方になるように配設し、前記ベルト張り側に各画像形成ステーションの像担持体を当接したことを特徴とする請求項4または5記載の画像形成装置。
- 前記クリーニング手段を前記ベルト張り側に配設したことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記フレームの側面に沿ってトナー回収容器を配設したことを特徴とする請求項6または7記載の画像形成装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001345741A JP3729255B2 (ja) | 2001-11-12 | 2001-11-12 | 転写ベルトユニットおよびそれを用いた画像形成装置 |
US10/286,974 US6865361B2 (en) | 2001-11-12 | 2002-11-04 | Transfer belt unit and image forming apparatus using the same |
DE60228383T DE60228383D1 (de) | 2001-11-12 | 2002-11-08 | Übertragungsbandeinheit und damit versehene Bilderzeugungsvorrichtung |
EP02025012A EP1310835B1 (en) | 2001-11-12 | 2002-11-08 | Transfer belt unit and image forming apparatus using the same |
US10/980,297 US7058345B2 (en) | 2001-11-12 | 2004-11-04 | Transfer belt unit and image forming apparatus using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001345741A JP3729255B2 (ja) | 2001-11-12 | 2001-11-12 | 転写ベルトユニットおよびそれを用いた画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003149912A JP2003149912A (ja) | 2003-05-21 |
JP3729255B2 true JP3729255B2 (ja) | 2005-12-21 |
Family
ID=19159033
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001345741A Expired - Fee Related JP3729255B2 (ja) | 2001-11-12 | 2001-11-12 | 転写ベルトユニットおよびそれを用いた画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3729255B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007316538A (ja) * | 2006-05-29 | 2007-12-06 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置 |
JP5142689B2 (ja) * | 2006-12-21 | 2013-02-13 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
JP5369582B2 (ja) * | 2008-02-06 | 2013-12-18 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
JP5119340B2 (ja) * | 2011-01-13 | 2013-01-16 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
-
2001
- 2001-11-12 JP JP2001345741A patent/JP3729255B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003149912A (ja) | 2003-05-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6865361B2 (en) | Transfer belt unit and image forming apparatus using the same | |
JP3754923B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4817010B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US7333761B2 (en) | Transfer media transport guide mechanism for image forming device | |
JP2003173083A (ja) | 現像装置およびそれを用いた画像形成装置 | |
JP3874087B2 (ja) | 転写ベルトの蛇行防止装置およびそれを用いた画像形成装置 | |
JP3729255B2 (ja) | 転写ベルトユニットおよびそれを用いた画像形成装置 | |
JP3666587B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3874088B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3724567B2 (ja) | 現像装置およびそれを用いた画像形成装置 | |
JP3824068B2 (ja) | 現像装置及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP2004061723A (ja) | 画像形成装置 | |
JP3824069B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3912489B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004061724A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4058600B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2003167412A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006072380A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007121681A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4180818B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2003162201A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004102020A (ja) | カラー画像形成装置 | |
JP4793557B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2003156942A (ja) | 転写部材およびそれを用いた画像形成装置 | |
JP2003156907A (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050216 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050406 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20050406 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050914 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050927 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091014 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101014 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101014 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111014 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121014 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121014 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131014 Year of fee payment: 8 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |