JP3729133B2 - 車両用電子制御装置及び制御プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浮動小数点演算機能を備えた電子制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高性能マイクロプロセッサの出現などエレクトロニクス技術の進歩を背景として、機械技術と電子技術とが結びついたメカトロニクス技術の進歩が著しい。メカトロニクスの進歩の一部として、自動車等の車両にも多くのコンピュータシステムが採用されてきている。このような車載用のコンピュータシステムは、省資源、省エネルギー、走行性能、安全性、快適性等を追求するものであり、車両内のエンジン・駆動系、走行・安全系、エンターテイメント系、及びその他の随所に搭載されている。
【0003】
このようなコンピュータシステムは、電子制御装置(ECU)の単位で車両に搭載されている。そして最近では、電子制御装置が、浮動小数点演算プロセッサ(FPU:Floating-Point Unit )を搭載するのが一般的になっている。浮動小数点演算プロセッサを搭載することにより、浮動小数点型データによる演算が可能となり、固定小数点型データに比べて細かい精度で演算結果が得られるからである。
【0004】
浮動小数点型データは、当業者の間ではよく知られたものであり、種々の規格でデータ形式が決まっている。例えば、IEEE754規格に従う浮動小数点型データは、1ビットの符号部、8ビットの指数部、23ビットの仮数部で構成されており、この計4バイトのデータが7桁の分解能を有することになる。
【0005】
そして、このような浮動小数点型データでは、「0/0」や「+∞−∞」といった、数値として表現できない演算結果を「非数」として表現できるようになっている。例えば上記規格では、仮数部が「0」以外で8ビットの指数部が全て「1」の場合を「非数」として取り扱うことが定められている。
【0006】
しかしながら、このような「非数」は、上述したような演算に関係なく、演算時や読み出し時などにおけるノイズの影響によっても生じることがある。すなわち、指数部が全て「1」に書き換えられてしまった場合に、仮数部が「0」でなければ、「非数」となってしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような「非数」が生じると、この「非数」を用いた演算結果は全て「非数」となってしまう。したがって、「非数」が発生した場合には、短時間のうちに「非数」を正常値に書き換える必要がある。
【0008】
これを解決するための手法として、従来より、タイマ割込などを用いて、浮動小数点型データの格納領域に「非数」があるか否かを一括して検索するという手法が提案されている。例えば、特開2001−184192号公報などに開示される技術である。
【0009】
この場合、「非数」が発見された場合には、「非数」に対してデフォルト値を代入したり、あるいは、CPUリセットを行い、初期化ルーチンを起動して浮動小数点型データを全て初期化したりして対応することになる。
しかしながら、個別にデフォルト値を代入する場合には、初期化ルーチンとは別にそれぞれのデータに対してデフォルト値を用意しておく必要があり、デフォルト値の記憶に多くのメモリ領域が必要になってしまう。一方、CPUをリセットする場合には、初期化ルーチンが呼ばれて浮動小数点型データが全て初期化されるため、デフォルト値を準備しておく必要はないものの、動作中のシステムを一時的にせよ停止させるため、制御の信頼性向上という面から妥当でない。
【0010】
また、浮動小数点型データの演算処理に対し、それぞれ非数チェック処理を設けることも考えられる。
この場合は、膨大な浮動小数点型データの演算処理のそれぞれに対し、非数チェック処理を用意する必要があり、また、一括処理の場合と同様にデフォルト値を用意する必要もあって、やはり好ましい方法とは言えない。
【0011】
本発明は、非数チェック処理専用のロジックを極力少なくして、非数チェックを可能とすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明の電子制御装置は、浮動小数点演算プロセッサを備え、制御対象を制御するための制御プログラムを実行可能である。
そして、この制御プログラムが、所定の浮動小数点型データの演算処理に対し、演算結果を適正値に保持するガード処理を備えている。
【0013】
このガード処理は、判定処理と、該判定処理の判定結果に応じて実行される代入処理とを有している。具体的には、判定処理により、予め定められた範囲から演算結果が外れているか否かを判定し、その結果に応じて、代入処理により、当該範囲を規定する上限値又は下限値を代入する。
【0014】
ここで特に、本発明では、演算結果が「非数」である場合には判定処理において必ず偽判定がなされること、あるいは、必ず真判定がなされることを考慮して、上述したガード処理をコーディングすることにより、演算結果が「非数」である場合にも、代入処理が実行されるようにした。
【0015】
これについて説明を加える。
例えば、ガード処理では、演算結果が、上限値を上回っているか否かを判定し、上限値を上回っている場合には、代入処理を実行して上限値を代入する。また、演算結果が、下限値を下回っているか否かを判定し、下限値を下回っている場合には、代入処理を実行して下限値を代入する。
【0016】
このとき、判定処理の条件式に「非数」が含まれる場合には、必ず真判定がなされる、あるいは、必ず偽判定がなされることが知られている。真判定/偽判定のいずれがなされるかは、FPUの仕様によって決まってくる。
したがって、条件式に「非数」が含まれる場合に例えば「偽判定」がなされるのであれば、偽判定の際に代入処理が実行されるようにすることによって、「非数」となった演算結果を、少なくとも上限値又は下限値として復帰させることができる。
【0017】
つまり、本発明では、条件式に「非数」が含まれる場合に判定処理が一定の判定を行うことに着目し、「非数」の場合の分岐先に代入処理を設けることにより、ガード処理を利用して、非数チェックを行うのである。
これによって、演算処理に対応するガード処理が非数チェック処理を兼ねることになり、演算処理に対応するガード処理がある場合には、非数チェック処理が不要となる。すなわち、ガード処理のない演算処理に対してだけ、非数チェック処理を記述すればよい。その結果、非数チェック処理専用のロジックを極力少なくして、非数チェックが可能となる。特に、車両に搭載される電子制御装置であれば、安全性確保のために演算処理に対応してガード処理が設けられるのが一般的であるため、非数チェック処理専用のロジックはほとんど必要なくなる。
【0018】
ところで、上述したように、通常、ガード処理には、演算結果が上限値を上回っている場合に、演算結果に上限値を代入する第1の代入処理と、演算結果が下限値を下回っている場合に、演算結果に下限値を代入する第2の代入処理とが存在する。
【0019】
そこで、演算結果が「非数」となった場合に、当該演算結果を上限値又は下限値とするときの制御への影響を考慮してコーディングすることによって、演算結果が「非数」である場合に、第1又は第2の代入処理の一方が確定的に実行されるようにすることが考えられる。
【0020】
本発明は、「非数」を正常値に復帰させる場合に、ガード処理を利用することによって、暫定的に上限値又は下限値を演算結果として代入するものである。このとき、例えば、上限値を用いるよりも下限値を用いた方が、制御対象の制御において、運転者への違和感が少ないといったことが考えられる。したがって、上限値を用いる場合と下限値を用いる場合とで優劣があれば、より適した値を代入するようにコーディングするのである。これによって、暫定的な演算結果がより適切なものとなる。
【0021】
なお、以上は電子制御装置の発明として説明してきたが、本発明は、電子制御装置の実行する制御プログラムの構造に特徴を有するものである。したがって、制御プログラムの発明として実現することもできる(請求項2)。
このような制御プログラムは、例えば、FD、MO、DVD、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じて電子制御装置などのコンピュータシステムにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として制御プログラムを記録しておき、このROMあるいはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の「電子制御装置」を具体化したエンジン制御装置(以下「エンジンECU」という。)1の概略構成を示すブロック図である。エンジンECU1は、車両に搭載された内燃機関型エンジンの制御を行う。
【0023】
エンジンECU1には、各種センサとアクチュエータとが接続されている。
図1では、エンジンのクランク軸が所定角度回転する毎にパルス状の回転角信号を出力する回転センサ21、空気と燃料との混合比の示す空燃比信号を出力する空燃比センサ22、吸気温を示す吸気温信号を出力する吸気温センサ23、及び、算出された燃料噴射量に応じて制御される燃料の噴射弁24が接続されている。ここでは説明を簡単にするために、噴射弁24の制御を行う構成だけを図示した。
【0024】
エンジンECU1は、MPU11、割込入力ポート12、デジタル入力ポート13、アナログ入力ポート14、バックアップRAM15、RAM16、ROM17、出力ポート18を備えている。そして、これらは共用のバス19を介して接続されている。
【0025】
MPU11は、エンジンECU1全体の制御を司る。このMPU11は、浮動小数点演算を実行するFPU11aを備えている。
割込入力ポート12には、回転センサ21からの回転角信号が入力される。デジタル入力ポート13には、空燃比センサ22からの空燃比信号が入力される。また、アナログ入力ポート14には、吸気温センサからの吸気温信号が入力される。したがって、MPU11は、これらの入力ポート12〜14を介してそれぞれ、エンジン回転数Ne、空燃比、吸気温Thaを取得する。
【0026】
バックアップRAM15は、イグニッションキーをオフしても、電源が供給されてデータ内容を保持できる構成である。したがって、バックアップRAM15には、学習データなど、イグニッションキーがオフされた場合にも保持すべきデータが記憶される。
【0027】
RAM16は制御プログラム実行時のワークエリアとして用いられ、ROM17には、この制御プログラムが記憶されている。
出力ポート18には噴射弁24が接続されており、算出された燃料噴射量に基づく信号が、この出力ポートから噴射弁24へ出力される。
【0028】
このように構成されたエンジンECU1は、各種センサから入力される信号に基づきアクチュエータを駆動する、エンジン制御処理を行う。図1に示した構成では、回転センサ21からの回転角信号に基づくエンジン回転数Neと、空燃比センサ22からの空燃比信号に基づく空燃比と、吸気温センサ23からの吸気温信号に基づく吸気温Thaとに基づき、基本噴射量を検索すると共に、学習データを更新し、検索された基本噴射量と更新された学習データとに基づいて燃料噴射量を算出する。そして、算出した燃料噴射量に基づく制御信号が噴射弁24へ出力ポートを介して出力される。
【0029】
このときMPU11は、FPU11aによる浮動小数点演算が可能であり、燃料噴射量の算出においても、浮動小数点型データを用いた演算を行う。これによって、燃料噴射量の算出処理が精度の高いものとなる。
この浮動小数点演算で用いられる浮動小数点型データは、当業者の間ではよく知られたものであり、種々の規格でデータ形式が決まっている。例えば、IEEE754規格に従う浮動小数点型データは、図2(a)に示すように、1ビットの符号部、8ビットの指数部、23ビットの仮数部で構成されており、この計4バイトのデータが7桁の分解能を有することになる。
【0030】
一方で、浮動小数点演算では、数値として表現できないものを「非数」として取り扱う。上記規格の浮動小数点型データでは、数値として表現できない「非数」が、図2(b)のように示される。つまり、指数部の8ビットが全て「1」であり、すなわち指数部が10進表記で「255」であり、仮数部が「0」以外のときが「非数」を示す。このような「非数」は、演算時や読み出し時などにおけるノイズの影響によっても生じることがある。すなわち、指数部が全て「1」に書き換えられてしまった場合に、仮数部が「0」でなければ、「非数」となってしまうのである。
【0031】
そして、このような「非数」を含む演算処理では演算結果も「非数」となってしまうため、適切な制御が実現できないといった事態を招く。そのため、「非数」を短時間のうちに、なんらかの数値へ復帰させることが必要となる。
本実施例では、次に示すような燃料噴射量算出処理を用いることによって、非数チェックを実現することを特徴とする。
【0032】
図3は、燃料噴射量算出処理を示すフローチャートである。
まず最初のステップ(以下、ステップを単に記号Sで示す。)100において、吸気温Thaとエンジン回転数Neを読み込む。
続くS110では、吸気温Thaとエンジン回転数Neとから、基本噴射量を検索する。この処理は、予め記憶された基本噴射量のマップを用いて、基本噴射量を特定するものである。次のS120では、吸気温Thaとエンジン回転数Neとから、学習データを検索する。
【0033】
そして続くS130では、空燃比を読み込む。次のS140では、読み込んだ空燃比を参照し、学習データの更新データを算出する。さらに次のS150では、算出した更新データを、学習データに対する更新データとして設定する。
続くS160では、設定した更新データが下限値以上か否かを判定する。ここで更新データが下限値以上であると判断された場合(S160:YES)、S180へ移行する。一方、下限値以上でないと判定された場合(S160:NO)、すなわち更新データが下限値を下回っている場合には、S170にて更新データに下限値を代入し、S200へ移行する。
【0034】
S180では、更新データが上限値以下か否かを判定する。ここで更新データが上限値以下であると判定された場合(S180:YES)、S200へ移行する。一方、上限値以下でないと判定された場合(S180:NO)、すなわち更新データが上限値を上回っている場合には、S190にて更新データに上限値を代入し、S200へ移行する。
【0035】
S200では、更新データによって更新された学習データと、基本噴射量とを用いて、燃料噴射量を算出する。
なお、本実施例においては、FPU11aの仕様により、判定処理の条件式に「非数」が含まれる場合には必ず偽判定(否定判断)がなされることを前提としている。
【0036】
次に、本実施例のエンジンECU1が発揮する効果について説明する。
更新データを算出し、更新データに基づいて学習データを算出し、さらに、学習データに基づいて燃料噴射量を算出する処理では、一般的に、更新データが「非数」となってしまうと、学習データや燃料噴射量も「非数」となってしまう。
【0037】
これに対して本実施例では、更新データのガード処理(図3中のS160〜S190)を利用して、設定された更新データの非数チェックを行うようにした。具体的には、上述したように判定処理の条件式に「非数」が含まれる場合には必ず偽判定(否定判断)がなされることに着目し、図3中のS160の判定処理において否定判断がなされた場合に、S170の代入処理が実行されるようにしたのである。したがって、更新データが「非数」となった場合には、記号Aで示すような処理の流れとなり、S170の代入処理が実行される。
【0038】
これによって、演算処理(図3中のS140)に対応するガード処理(S160〜S190)が非数チェック処理を兼ねることになり、演算処理に対応するガード処理がある場合には、非数チェック処理が不要となる。すなわち、ガード処理のない演算処理に対してだけ、非数チェック処理を記述すればよい。
【0039】
本実施例では、燃料噴射量算出処理を例に挙げて説明したが、他の制御処理においても同様に、ガード処理を利用して非数チェックを行うことができる。その結果、非数チェック処理専用のロジックを極力少なくして、非数チェックが可能となる。
【0040】
特に、エンジンECU1に搭載されるようなエンジン制御プログラムでは、安全性確保のために演算処理に対応させてガード処理が設けられるのが一般的であるため、非数チェック処理専用のロジックはほとんど必要なくなる。
また、本実施例では、更新データが「非数」の場合には、ガード処理(S160〜S190)に含まれる2つの代入処理(S170,S190)のうちの下限値の代入処理(S170)が確定的に実行されるようにした。
【0041】
燃料噴射量算出における学習データの更新データが「非数」になった場合、上限値を用いるよりも下限値を用いた方が、学習データの変化が少なく、運転者への違和感が少ない。したがって、更新データが「非数」となった場合には、確定的に下限値の代入処理(図3中のS170)を実行するのである。これによって、「非数」への暫定値の入力がより適切なものとなり、運転者に違和感を生じさせることが少ない。
【0042】
以上、本発明はこのような実施例に何等限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得る。
上記実施例では、更新データが「非数」となった場合に下限値の代入処理(図3中のS170)を実行するものであったが、逆に上限値の代入処理(S190)を実行する場合には、S160の判定処理に先立ってS180の判定処理を行うようにすればよい。
【0043】
また、下限値の代入処理(図3中のS170)を行うために下限値の判定処理(S160)を上限値の判定処理(S180)に先立って行う必要は必ずしもない。
例えば図4に示すように、更新データが「非数」の場合には、S210にて否定判断された場合にS230へ移行するように条件式を記述すれば、S230でさらに否定判断されることになり、記号Bで示すような処理の流れとなる。この場合、下限値の判定処理(S230)を上限値の判定処理(S210)の後で行うのであるが、更新データが「非数」となった場合には、上限値の代入処理(S220)は実行されず、常に更新データに下限値が代入される(S240)。
【0044】
なお、FPUの仕様によって「非数」である場合に真判定(肯定判断)がなされるのであれば、肯定判断された場合に所望の代入処理が実行されるように条件式等を工夫すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のエンジンECUの概略構成を示すブロック図である。
【図2】IEEE745規格の浮動小数点型データを示す説明図である。
【図3】燃料噴射量算出処理を示すフローチャートである。
【図4】判定処理と非数チェックの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1…エンジンECU 11…MPU
11a…FPU 12…割込入力ポート
13…デジタル入力ポート 14…アナログ入力ポート
15…バックアップRAM 16…RAM
17…ROM 18…出力ポート
21…回転センサ 22…空燃比センサ
23…吸気温センサ 24…噴射弁
Claims (2)
- 浮動小数点演算プロセッサを備え、制御対象を制御するための制御プログラムを実行可能な車両用電子制御装置において、
前記制御プログラムは、所定の浮動小数点型データの演算処理に対し、演算結果を適正値に保持するガード処理を備えており、
前記ガード処理は、
予め定められた範囲から演算結果が外れているか否かを判定する判定処理と、該判定処理の判定結果に応じて実行され、前記範囲を規定する上限値および下限値のうち、前記上限値を演算結果として代入する第1の代入処理と、前記下限値を演算結果として代入する第2の代入処理とを有しており、
前記演算結果が「非数」である場合には前記判定処理において必ず偽判定がなされること、あるいは、必ず真判定がなされることを考慮し、且つ当該演算結果を前記上限値又は前記下限値とするときの制御への影響を考慮してコーディングされ、前記演算結果が「非数」である場合に、前記第1又は第2の代入処理の一方を確定的に実行すること
を特徴とする車両用電子制御装置。 - 浮動小数点演算プロセッサを備え、制御対象を制御するための制御プログラムを実行可能な車両用電子制御装置に搭載される制御プログラムにおいて、
所定の浮動小数点型データの演算処理に対し、演算結果を適正値に保持するガード処理を備えており、
前記ガード処理は、
予め定められた範囲から演算結果が外れているか否かを判定する判定処理と、該判定処理の判定結果に応じて実行され、前記範囲を規定する上限値および下限値のうち、前記上限値を演算結果として代入する第1の代入処理と、前記下限値を演算結果として代入する第2の代入処理とを有しており、
前記演算結果が「非数」である場合には前記判定処理において必ず偽判定がなされること、あるいは、必ず真判定がなされることを考慮し、且つ当該演算結果を前記上限値又は前記下限値とするときの制御への影響を考慮してコーディングされ、前記演算結果が「非数」である場合に、前記第1又は第2の代入処理の一方を確定的に実行すること
を特徴とする制御プログラム。
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