JP3728825B2 - 感圧複写帳票 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はノーカーボン型の感圧複写帳票に関し、さらに詳しくは、複写された情報がレインボウ印刷(色分け印刷とも云う)で印刷したように現れ、偽造を困難にすると共に色彩効果を高めた感圧複写帳票に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、レインボウ印刷が施された帳票類は金券類や証書類などに使用されている。このレインボウ印刷とは、印刷ロールの全長方向の所定部分に色の異なるインキを付与し、隣合ったインキ同士が境界部で混合することにより、その境界部では混色した状態で、一度に数色の刷り色が現出され、印刷部がレインボウ(虹)のような色彩を現すものである。したがって、単一色で印刷されたものと比較して配色の再現性が困難なため、偽造防止に有用であると共に、視覚的に注意を喚起するような色彩効果が得られるものである。
【0003】
一方、電子供与性の発色剤と電子受容性の顕色剤との発色原理を利用した感圧複写帳票は従来からよく知られている。一般的な感圧複写帳票は、発色剤マイクロカプセル生成液にバインダ成分とカプセル保護剤などを混合して得た塗液を基体面に塗布し、発色剤マイクロカプセル層を施してなる感圧複写上用シートと、クレー、レジン、金属塩などの顕色剤にバインダ成分や顔料などを加えて得た塗液を基体面に塗布し、顕色剤層を施してなる感圧複写下用シートと、発色剤マイクロカプセル層と顕色剤層を基体表裏面に施してなる感圧複写中用シートとが適宜組み合わされて構成され、広く実用化されている。
【0004】
このような一般的な感圧複写帳票においては、用いられる発色剤色は、通常、青、黒もしくは赤であって、それらから選択された発色剤のマイクロカプセル塗液を用い、基体面全面に単一色で発色するように専用の塗布機にて発色剤マイクロカプセル層が施されるものである。しかしながら、このような平凡な単一色で発色するように構成された感圧複写帳票では、複写像(文字、数字など)を削り取った後、発色色と同一色の筆記具により、あるいは、他の感圧複写帳票を利用して容易に改ざんを行うことができた。また、平凡な単一色では複写像の色彩効果は全く期待できるものではなかった。
【0005】
そこで、最近では、改ざん防止を目的とした特殊なアプリケーションとして、局部的に色の異なる発色を具現させる多色感圧複写帳票が提案された。これは、所定の発色剤マイクロカプセル層上に部分的に、その発色剤とは異なる色の発色剤マイクロカプセル層を設けるか、あるいは異なる色の発色剤マイクロカプセル層を並列させたりするものである。例えば、実開平1−301360号では、所定の発色剤マイクロカプセル層上に、この発色剤と異なった色で発色する発色剤のマイクロカプセルインキを局部的に印刷してなる感圧複写帳票が提案された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような局部的に色の異なる発色剤マイクロカプセル層を積層したり、併設したりしたものは、確かに単一色で構成されたものよりは改ざんが困難であるにしても、色の境界が明確であるため、異なる色の感圧複写帳票を集め、それぞれ切り貼りするなど、多少‘工夫’することで複写像を偽造することができた。また、複写像の色彩効果についても、局部的に色が異なるといっても色構成が単純なため、あまり期待できるものではなかった。
【0007】
このような問題に鑑み、本発明は、複雑な複写像の色構成により、複写像の改ざんを著しく困難にすると共に、優れた色彩効果を泰する感圧複写帳票の提供を課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本発明者らは、発色剤マイクロカプセル層を発色色の異なる発色剤マイクロカプセルインキをもって、レインボウ印刷の手法にて施すことで、複写像をレインボウ印刷で形成したものと同様な複雑な色構成とすることができるのを見いだし、本発明を想到した。
【0009】
本発明の感圧複写帳票は、基材裏面に施された発色剤マイクロカプセル層と基材表面に施された顕色剤層とにより感圧発色するノーカーボン型感圧複写帳票であって、前記発色剤マイクロカプセル層が発色色の異なる複数の発色剤マイクロカプセルインキを用いたレインボウ印刷により施されてなり、発色色が異なって隣り合う発色剤マイクロカプセルインキ同士が、この発色色が異なって隣り合う発色剤マイクロカプセルインキの境界部で混合状態とされていることを特徴とする。
【0010】
さらに好ましくは、本発明の感圧複写帳票は、発色剤マイクロカプセルインキが、紫外線硬化型インキビヒクル中に、該インキビヒクルとカプセル壁材との間に、これら双方に親和する分散剤的機能を有する溶剤を介在させた状態で、発色剤マイクロカプセルが平均粒子径5μm以下で分散してなることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳述する。本発明において使用する発色剤マイクロカプセルインキは特に限定されず、従来のフレキソインキタイプのものやホットメルトタイプの発色剤マイクロカプセルインキで良い。しかしながら、さらに好ましくは、特開平7−216273号公報や特開平8−39928号公報で開示されたマイクロカプセル含有油性塗液およびその製造方法に基づき調整された発色剤マイクロカプセルインキを用いるのがよい。
【0012】
この発色剤マイクロカプセルインキは、例えば、芯物質の発色剤をロイコ系染料とし、スチレン−無水マレイン酸の部分加水分解物とメラミンまたは尿素とホルマリンのプレポリマを用い、インサイチュ法によって尿素−ホルマリン樹脂を形成し、これをカプセル壁材として生成した発色剤マイクロカプセルについて、カプセル壁材とインキビヒクルの双方に親和性のある溶剤、例えば、グリセリン等の低級アルコールからなる層をそのカプセル壁材を被覆するように設けた後、さらに真空蒸留法を利用して、水分を気化し、除去することで、水系で生成された発色剤マイクロカプセルを該低級アルコール層に被覆された状態でインキビヒクル中に分散状態で置換せしめて得たものである。
【0013】
このように調整された発色剤マイクロカプセルインキでは、カプセル生成液を乾燥させて粉体化する工程がないため、インキビヒクル中に分散されたマイクロカプセルは、そのカプセル生成時の弾力性、強度等の物理的性質を損なうことなく、しかも複数のカプセル同士が結合して肥大化した粒子を形成する、いわゆる二次凝集を生じず、その平均粒径を、カプセル生成時と同様に5μm以下とすることができるため、印刷ユニットの練りローラによりカプセルが破壊されることがなく、発色剤マイクロカプセルインキとしては最適で、通常のインキを用いた場合と同様な印刷条件でオフセット印刷機などの通常の印刷機にてレインボウ印刷を施すことができる。
【0014】
なお、本発明で利用する発色剤は公知のもので、例えば、クリスタルバイオレットラクトン、3,6−ビス−ジフェニルアミノフルオランなどの青系発色剤、2−アニリノ−3−メチル−6−N−メチル−ペンチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジメチルフルオランなどの黒系発色剤、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオランなどの赤系発色剤、2−ジベンジルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−オクチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオランなどの緑系発色剤等々、従来の感圧複写帳票で用いられてきた発色剤の組み合わせにより、通常のインキと同様の効果的なレインボウ印刷を施すことができる。
【0015】
次に、本発明の感圧複写帳票の実施態様を「領収書」とした場合の図面に基づき、さらに説明する。なお、ここにおいて、図1は本発明の感圧複写帳票の分解状態説明図、図2は図1の感圧複写帳票の断面説明図およびレインボウ印刷部の拡大説明図、図3は図1の感圧複写帳票の下位シート表面斜視図および複写像の拡大説明図である。
【0016】
図1、図2に示すように、本実施態様の感圧複写帳票1は、「領収書(控)」たる上位シート2と「領収書」たる下位シート3とが重ね合わせされ、所定の一辺側が接着剤9とミシン線10により分離可能に綴じ合わされてなる。
【0017】
上位シート2の表面側には記名欄4、金額欄5などが設けられ、その裏面側には、記名欄4と金額欄5に対応し、二種類の発色色の異なる発色剤マイクロカプセルインキによるレインボウ印刷で構成された発色剤マイクロカプセル層Rが印刷形成されている。また、下位シート3は表面全面に顕色剤Dが塗布されてなる感圧複写下用シートからなり、上位シート2の記名欄4や金額欄5に対応し、複写記名欄6、複写金額欄7などが設けられている。
【0018】
本実施例のレインボウ印刷で構成された発色剤マイクロカプセル層Rは、図2の拡大説明図が示すように、青系発色剤マイクロカプセルインキBと緑系発色剤マイクロカプセルインキGにて構成されている。これは、通常のレインボウ印刷と同様に、印刷ロールの両端部それぞれに青系発色剤マイクロカプセルインキB(白点)と緑系発色剤マイクロカプセルインキG(黒点)を付与し、中央の境界部で両発色剤マイクロカプセルインキが混合する。したがって、下位シート3の複写記名欄6や複写金額欄7に複写された複写像8は、図3の拡大説明図が示すように、グラデーション的な色彩を現す。
【0019】
なお、本実施例の場合、二種類の発色剤マイクロカプセルインキをもってレインボウ印刷で構成された発色剤マイクロカプセル層を施したが、本発明はこれに限らず、何種類でも発色色の異なる発色剤マイクロカプセルインキを用い、さらに複雑な色構成の発色像を具現するようにしてもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明の感圧複写帳票によれば、複写された情報がレインボウ印刷で印刷したように現れるため、その複雑な複写像の色構成により、偽造を著しく困難にすると共に、優れた色彩効果を有し、利用者の注意を喚起するといった効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の感圧複写帳票の分解状態説明図。
【図2】 図1の感圧複写帳票の断面説明図およびレインボウ印刷部の拡大説明図。
【図3】 図1の感圧複写帳票の下位シート表面斜視図および複写像の拡大説明図。
【符号の説明】
1 感圧複写帳票
2 上位シート
3 下位シート
4 記名欄
5 金額欄
6 複写記名欄
7 複写金額欄
8 複写像
R レインボウ印刷で構成された発色剤マイクロカプセル層
D 顕色剤層
Claims (2)
- 基材裏面に施された発色剤マイクロカプセル層と基材表面に施された顕色剤層とにより感圧発色するノーカーボン型感圧複写帳票であって、前記発色剤マイクロカプセル層が発色色の異なる複数の発色剤マイクロカプセルインキを用いたレインボウ印刷により施されてなり、発色色が異なって隣り合う発色剤マイクロカプセルインキ同士が、この発色色が異なって隣り合う発色剤マイクロカプセルインキの境界部で混合状態とされていることを特徴とする感圧複写帳票。
- 発色剤マイクロカプセルインキが、紫外線硬化型インキビヒクル中に、該インキビヒクルとカプセル壁材との間に、これら双方に親和する分散剤的機能を有する溶剤を介在させた状態で、発色剤マイクロカプセルが平均粒子径5μm以下で分散してなる請求項1記載の感圧複写帳票。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP24884996A JP3728825B2 (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 感圧複写帳票 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24884996A JP3728825B2 (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 感圧複写帳票 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1071783A JPH1071783A (ja) | 1998-03-17 |
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Family
ID=17184345
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP24884996A Expired - Fee Related JP3728825B2 (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 感圧複写帳票 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3728825B2 (ja) |
-
1996
- 1996-08-30 JP JP24884996A patent/JP3728825B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1071783A (ja) | 1998-03-17 |
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