JP3728286B2

JP3728286B2 - Nondestructive high temperature creep damage evaluation method

Info

Publication number: JP3728286B2
Application number: JP2002308126A
Authority: JP
Inventors: 光晴志波; 亮一粂
Original assignee: 財団法人発電設備技術検査協会
Priority date: 2002-10-23
Filing date: 2002-10-23
Publication date: 2005-12-21
Anticipated expiration: 2022-10-23
Also published as: JP2004144549A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、供用中のボイラ等の高温機器において、非破壊測定された物理量を用いて高温クリープ損傷を評価し、寿命・余寿命時間を求める方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
構造物の損傷を非破壊評価することは、高経年化したプラントの信頼性を保証し、事故および保全に対する経済性を向上させる上では不可欠な技術である。特に、ボイラ等の機器は、高温、高圧で用いられているために、供用中に材料に高温クリープ損傷が生じ、漏洩等の事故が起こる。そのため、予防保全の観点から機器の交換および補修を定期的に行い、クリープ損傷率を知ることによって、機器の交換・補修時期の予測が求められている。
【０００３】
材料の高温クリープ損傷率を非破壊評価する方法は、金属組織を直接または間接に観察し、組織の変化から高温クリープ損傷率を評価する方法（以下、単に「組織観察法」と言う。）と、超音波特性、硬さ特性、電磁気特性等に関する材料の物理量を非破壊測定し、予め求められた測定量と損傷率との相関関係から評価する方法（以下、単に「物理量測定法」と言う。）との２種類に大別できる。
【０００４】
組織観察法のうち代表的なレプリカ法では、実機の金属組織をレプリカに写し取り、光学顕微鏡または電子走査型顕微鏡を用いて、炭化物の析出、ボイド率、結晶粒性状等の組織状態を評価し、損傷率と対応させている。レプリカ採取工程において、測定時に実機の表面を鏡面研磨し、腐食させる前処理が必要になる。写し取ったレプリカの評価工程においては、ラボ等に持ち帰り、材料に応じて解析しなければならない。そのため、測定と評価には高度な熟練と多くの時間が要求される。
【０００５】
一方、物理量測定法は、組織観察法に比べて、一般に前処理が簡便であり、測定時に直接値が得られる。測定量と損傷率との相関関係が予め求められていれば、その場で損傷率を評価できる。しかし、測定量と損傷率との相関関係は、単純には求められない。測定手法によりその相関関係が異なるため、現場適用に当たり評価手法の確立が望まれていた。
【０００６】
これまでのクリープ損傷評価手法としては、Ｗｉｌｓｈｉｒｅ、横堀等によるクリープ損傷マスターカーブの研究において、材料破断歪を予め求めておけば、負荷中の歪変化率を基にしたマスターカーブにより、クリープ寿命を推定できることが示されている（例えば、非特許文献１参照）。これらの手法を用いて構造物の非破壊評価を行うには、一定期間連続して歪測定を行わなければならず、実機への適用には大きな困難があった。
【０００７】
【非特許文献１】
日本学術振興会先端材料強度第１２９委員会編、「材料強度と破壊学−創造的発展と応用−」、技報堂出版、第１版、（１９９９年）、第１９８−２０２ページ。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
実機における従来の物理量測定法の問題は、以下の３点に整理できる。第１点は、評価のためのマスターカーブ作成方法であり、第２点は評価の基準となる試験片、特に初期材の問題であり、第３点は測定量から損傷率を評価する方法である。
【０００９】
マスターカーブの作成方法においては、高温クリープ損傷機構は、材料および供用条件により異なり、かつ、測定手法ごとに検出される信号が異なる傾向にある。そのため、評価を行う供用条件と同一か同様と見なせられる試験体を用意する。実機と同様な条件で高温クリープ試験、または実機の損傷機構と同等と見なせられるクリープ加速試験を破断まで行い、非破壊測定量と損傷率との相関関係を示すマスターカーブを作成しなければならなかった。このことは、実機と同様な材料について、複数の試験条件（圧力、温度、時間）で多くのクリープ破断試験を行わなければならない。その結果、マスターカーブの作成には多大なコストと時間を要した。
【００１０】
評価の基準となる試験片、特に初期材の問題について述べる。非破壊測定量のマスターカーブを用いた評価は、初期材の測定値を損傷０％とし、破断時の測定量をクリープ損傷率１００％として行われる。このことから、初期材の測定値は重要になる。しかし、非破壊測定量の初期値は、材料の成分、熱処理、加工履歴等の製造条件により異なる。そのため、実機の測定値からクリープ損傷率を評価する場合、実機と同じ材料および加工条件の初期材を入手し、測定することが求められてきた。しかし、高温クリープ損傷評価を必要とするプラントは、高経年化したものが多く、製造時と同じ材料を初期材として入手するにはかなりの困難が伴った。
【００１１】
測定量からクリープ損傷率を評価する方法について述べる。高温クリープ損傷は、熱時効による組織の変化を基にして負荷応力の影響により生じたボイドが発生し、亀裂として進展することにより破損に至るものである。しかし、非破壊測定量である高温クリープ測定量は、熱時効による変化量と応力負荷による変化量との双方を含んでいる。そのために、表１に示すように、物理量測定法による高温クリープ測定量は、温度と時間（熱時効）による組織変化と、応力による組織変化の状態に対応する各々の検出特性との組合せにより複雑な挙動が見られた。
【００１２】
【表１】

【００１３】
これらの問題により、物理量測定法を用いて実機の測定量から高温クリープ損傷率を求めるには多くの困難があった。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
高温クリープ損傷機構は、組織変化により生じた炭化物等の析出物を起因とし、応力負荷によりボイド発生、連結、亀裂進展が生じて破壊に至る。クリープ時の交流磁化測定量には、熱時効による組織的な変化に起因する変化量および応力負荷に伴う損傷に起因する量が入っている。クリープ損傷は、組織変化を引き金とし、応力負荷により進展することから、直接の損傷評価に対応する量は、応力負荷に伴う損傷量である。高温クリープ時の測定量から熱時効による変化量を除き、応力負荷に伴う損傷（以下、単に「応力支配型損傷」と言う。）に対応する量を応力支配型損傷量と定義して抽出し、評価する。
【００１５】
本発明では、実機における高温クリープ損傷の評価対象は、ボイド発生等の応力の影響により生じる損傷である。応力負荷により発生する損傷を評価の対象として、硬さと交流磁化法という測定原理が異なる複数の非破壊評価手法に応用したとところ、よい結果が得られた。この方法を一般化することにより、物理量測定法を用いて実機の高温クリープ損傷評価を行う方法を提供する。
【００１６】
本発明の非破壊高温クリープ損傷評価方法は、実機の高温クリープ測定量および熱時効測定量を物理量測定装置（物理量測定法に基づく装置）によって測定すること、前記測定量から応力支配型損傷量を導出すること、前記応力支配型損傷量をパラメータとして用いて、高温クリープ損傷率を評価することからなる。
【００１７】
本発明の方法は、熱処理温度および加工履歴を変えた同じ材質について複数の試験体を用いて熱時効時の物理量測定を行い、一定の値に収斂する時間と温度（ラーソンミラーパラメータＬ）の熱時効測定量を基準値として熱時効材の条件を決めること、該熱時効材から前記応力支配型損傷量を導出することからなる。高温クリープ寿命予測を行うための基準値として、高温クリープ破断時の破断応力と前記物理量測定装置で得られた測定量に基づいてマスターカーブを作成することができる。高温クリープ寿命を、破断応力時の測定量である強度因子と、寿命・余寿命という時間因子との相関関係から求めることができる。
【００１８】
【発明の実施形態】
高温クリープ損傷を、非破壊測定量により評価する方法として、応力支配型損傷量をパラメータとして用いて評価する本発明の方法の実施形態について、図１−７を参照して説明する。図１は、以下に述べる本発明の方法の概要を示す説明図である。
【００１９】
ボイラ等の高温機器の実機は、運転温度および時間が管理され、記録として残されている。その実機は、応力変動に起因する損傷の可能性が高いこと、および高温クリープ損傷進展を支配するボイドの合体を基点としたクリープ亀裂進展は応力により大きく影響を受けることから、応力支配型の損傷を想定する。
【００２０】
物理量測定法による高温クリープ時における測定量Ｍ^C（Ｔ、ｔ、σ）は、下記（１）式に示すように、熱時効量Ｍ^A（Ｔ、ｔ）と応力支配型損傷量Ｓ（σ）の畳込み積分であるとする。下記（２）式に示すように、非破壊測定量Ｍ^C（ｔ）から、熱時効量を逆畳込み積分により、応力支配型損傷量を抽出することが可能となる。下記（１）、（２）式において、Ｔは温度、ｔは時間、σは応力である。
【００２１】
【数１】

【００２２】
【数２】

【００２３】
物理量として測定可能な量は、高温クリープ測定量と熱時効測定量とである。予めＴ、ｔ、σが既知の場合、実機の測定量から、実機と同等な熱時効測定量を逆畳込み積分によって、応力支配型損傷量を抽出することができる。ただし、逆畳込み積分の計算方法は、各物理量測定法固有の応答関数により異なる。
【００２４】
応力支配型損傷量を導出する熱時効材の条件を決める方法について述べる。一般に、金属系構造材料は、ＪＩＳ等において同じ型式のものでも、製造元により材料の成分や熱処理、加工履歴等の製造条件が異なる。そのため、例えば、同じ製造元であってもロットが異なれば、物理量測定法による測定値が異なるという現象が見られた。物理量測定法により測定された値を用いて、損傷率を評価する場合、基準値として損傷がない状態としてこのような初期材を用いることには大きな問題がある。一方、一定の時間を経過した熱時効材では、熱活性化過程により製造時の加工条件や熱処理条件の違いが消失し、材料組成本来に基づく値に収斂する傾向が実験的に得られている。
【００２５】
そこで、初期材の製造時の加工条件や熱処理条件の違いを受けず、材料本来の特性を基準値として得る方法として、熱処理温度および加工履歴を変えた同じ材質における複数の試験体を用いて、熱時効時の物理量測定を行い、一定の値に収斂する時間と温度（ラーソンミラーパラメータＬ）以降の熱時効測定量を基準として用いる。熱時効測定量のマスターカーブｆ(Ｍ_L)は、熱時効時の測定量Ｍ^A（Ｔ、ｔ）を縦軸とし、横軸をラーソンミラーパラメータＬとしてプロットし、回帰直線または曲線を用いることで実験的に、下記（３）式として導出される。
【００２６】
【数３】

【００２７】
高温クリープ寿命予測を行うための基準値として、高温クリープ破断時の破断応力と物理量測定法のマスターカーブを用いる方法について述べる。物理量測定法の高温クリープ時における測定量Ｍ^C（Ｔ、ｔ、σ）において、材料の臨界値Ｍ_C ^C（Ｔ、ｔ、σ）になった場合、高温クリープ破断時における強度（クリープラプチャー強度）σ_Bにおいて破壊が生じるとする。これは、下記（４）式で表される。
【００２８】
【数４】

【００２９】
（４）式の右辺は、クリープラプチャー強度を横軸に、物理量測定法の値を縦軸にしてプロットし、回帰直線または曲線を用いることで実験的に導出される。
高温クリープ寿命を、破断応力時の測定量である強度因子と、寿命・余寿命の時間因子との相関関係から求める方法について述べる。供用中の材料についての測定値Ｍ^C（Ｔ、ｔ、σ）が臨界値Ｍ_C ^C（Ｔ、ｔ、σ）になった場合、破壊が生じるとする。上記（１）、（４）式より、応力支配型損傷量Ｓ_C（σ）を臨界応力支配型損傷量として下記（５）式で表すことができる。
【００３０】
【数５】

【００３１】
上記（１）、（３）、（５）式より、破断時の測定量と供用時の測定量の比Ｒ_Mは、下記（６）式となる。
【００３２】
【数６】

【００３３】
ここで、応力支配型損傷量Ｓ（σ）および臨界応力支配型損傷量Ｓ_C（σ）を用いて、応力支配型損傷率Ｒ_Sを下記（７）式のように定義する。すなわち、下記（７）式のＲ_Sは、破断試験片と供用材の測定量から各々熱時効の影響を除いた応力による損傷の比である。
【００３４】
【数７】

【００３５】
次にクリープ損傷率Ｄ_Cを、クリープ供用時間ｔ_a、破断時間をｔ_fとし、下記（８）式のように定義する。この（８）式で得られる値は、寿命消費率とも呼ばれている。
【００３６】
【数８】

【００３７】
次に、応力支配型損傷率Ｒ_Sとクリープ損傷率Ｄ_Cのマスターカーブ作成方法について述べる。クリープ破断試験時の時間ｔ_fを１００％とし、その間の途中経過における測定量である M ^A (T,t) 及び M ^C (T,t, σ ) より各々（７）式で求めたＲ_Sとしてプロットする。このようにして、応力支配型損傷率Ｒ_Sとクリープ損傷率Ｄ_Cのマスターカーブが作成される。このマスターカーブから、測定に基づいて得られた応力支配型損傷率Ｒ_Sと測定時ｔ_aとによって破断時間ｔ_fが下記（９）式で推定できる。また、余寿命ｔ_rは、下記（１０）式で求められる。
【００３８】
【数９】

【００３９】
【数１０】

【００４０】
次に、本発明の方法を実施するさいに用いる物理量測定装置（物理量測定法に基づく装置）の一例を、図５に示す。
【００４１】
図５は、物理量測定装置の概略ブロック図である。図５において、交流磁化プローブ１２は、強磁性体のクリープ損傷材である試験体１０を交流磁化しかつ交流磁化された波形を検出する。可変交流電源１４は試験体１０に印加される交流磁束を交流磁化プローブ１２に発生させるため、その交流磁化プローブ１２に交流電圧（または電流）を印加する。検出波形増幅部１６は、交流磁化プローブ１２で検出された交流磁化波形を増幅する。Ａ／Ｄ変換部１８は、交流磁化プローブ１２に印加される可変交流電源１４からの交流電圧（または電流）および検出された交流磁化波形の電圧（または電流）を変換する。パーソナル・コンピュータ２０は、Ａ／Ｄ変換部１８から印加および検出された交流磁化波形の電圧（または電流）のディジタル・データを受け取り波形処理、演算処理および表示等を行うよう機能する。Ａ／Ｄ変換部１８は、１対のＡ／Ｄ変換器３０および３２を有し、検出波形増幅部１６および可変交流電源１４からのアナログ形式の交流磁化検出波形を２チャンネル同期サンプリングによりディジタル化する。パーソナル・コンピュータ２０は、ハードウエアとしては通常の構成のものであり、Ａ／Ｄ変換部１８からのディジタル・データを受け取る入力インタフェース４０、種々の処理を行うマイクロプロセッサ４２、その処理プログラムおよびデータ等を記憶するメモリ４４、処理結果等を表示するディスプレイ４６およびデータや操作指令等を入力するキーボード４８を含む。
【００４２】
【実施例】
交流磁化測定例
図２は、２．２５Ｃｒ−１Ｍｏ鋼の熱時効時のＬＭＰとクリープ試験時の第三高調波比の測定結果例を示す。熱時効時と、クリープ損傷時とではパラメータの変化量が異なる。
【００４３】
図３は、２．２５Ｃｒ−１Ｍｏ鋼のクリープ破断強度と第三高調波比のマスターカーブ例を示す。破断強度との関係では、パラメータにより傾向が変わるため、評価に用いるパラメータごとにマスターカーブが必要である。
【００４４】
交流磁化測定における第三高調波比における上記（１）、（２）式との関係は、硬さと同様に実験的に単純な線形関数として取り扱うことができる。熱時効時の交流磁化パラメータをｍ _ω ^Ａ（Ｔ , ｔ）、クリープ損傷時の交流磁化パラメータをｍ _ω ^Ｃ（Ｔ , ｔ , σ）とすると、応力支配型損傷量Ｓ _ω （σ）は、下記（１１）式で求められた。
【００４５】
【数１１】

【００４６】
図４は、２．２５Ｃｒ−１Ｍｏ鋼の第三高調波比で求めた応力支配型損傷率とクリープ損傷率とのマスターカーブ例を示す。これにより、２．２５Ｃｒ−１Ｍｏ鋼においては、供用時の実機における交流磁化測定結果から損傷率を求め、寿命、余寿命評価が可能になった。
【００４７】
【発明の効果】
本発明によれば、供用中のボイラ等の高温機器において、非破壊測定された物理量から初期材のバラツキの影響および熱時効による変化量を除き、応力負荷にのみ伴う応力支配型損傷量を用いて、高温クリープ損傷率を評価し、寿命・余寿命時間を求めることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の方法の概要を示す説明図である。
【図２】２．２５Ｃｒ−１Ｍｏ鋼の熱時効時のＬＭＰとクリープ試験時の第三高調波比の測定結果例を示す。
【図３】２．２５Ｃｒ−１Ｍｏ鋼のクリープ破断強度と第三高調波比のマスターカーブ例を示す。
【図４】２．２５Ｃｒ−１Ｍｏ鋼の第三高調波比で求めた応力支配型損傷率（Ｒ_Ｓ）とクリープ損傷率（Ｄ_Ｃ）とのマスターカーブ例を示す。
【図５】本発明の方法を実施するさいに用いる物理量測定装置の一例の概略ブロック図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for evaluating a high-temperature creep damage using a physical quantity measured nondestructively in a high-temperature device such as a boiler in service, and obtaining a lifetime / remaining lifetime.
[0002]
[Prior art]
Non-destructive assessment of structural damage is an essential technique for ensuring the reliability of an aged plant and improving the economics of accidents and maintenance. In particular, since equipment such as a boiler is used at a high temperature and a high pressure, high temperature creep damage occurs in the material during service, and an accident such as leakage occurs. Therefore, replacement and repair of equipment are regularly performed from the viewpoint of preventive maintenance, and it is required to predict the time for replacement and repair of equipment by knowing the creep damage rate.
[0003]
The method of nondestructive evaluation of the high temperature creep damage rate of a material is a method of directly or indirectly observing the metal structure and evaluating the high temperature creep damage rate from the change of the structure (hereinafter simply referred to as “structure observation method”). , Nondestructive measurement of physical quantities of materials related to ultrasonic characteristics, hardness characteristics, electromagnetic characteristics, etc., and evaluation based on the correlation between measured quantities obtained in advance and damage rate (hereinafter simply referred to as “physical quantity measurement method”) )) And can be roughly divided.
[0004]
In the typical replica method of the structure observation method, the actual metal structure is copied to a replica, and the structure state such as precipitation of carbide, void fraction, and grain properties is evaluated using an optical microscope or an electronic scanning microscope. Corresponding with the damage rate. In the replica collection process, a pre-treatment for polishing the surface of the actual machine by mirror polishing is required at the time of measurement. In the process of evaluating the copied replica, it must be taken back to the laboratory and analyzed according to the material. Therefore, high skill and a lot of time are required for measurement and evaluation.
[0005]
On the other hand, the physical quantity measurement method is generally easier to pretreat than the tissue observation method, and a direct value can be obtained at the time of measurement. If the correlation between the measured amount and the damage rate is obtained in advance, the damage rate can be evaluated on the spot. However, the correlation between the measured amount and the damage rate cannot be simply obtained. Since the correlation differs depending on the measurement method, establishment of an evaluation method was desired for field application.
[0006]
As a conventional creep damage evaluation method, if the material fracture strain is obtained in advance in the study of the creep damage master curve by Wilshire, Yokobori, etc., the creep life can be increased by the master curve based on the strain change rate under load. It is shown that it can be estimated (for example, refer nonpatent literature 1). In order to perform non-destructive evaluation of a structure using these methods, it is necessary to measure strain continuously for a certain period of time, and there is a great difficulty in applying it to an actual machine.
[0007]
[Non-Patent Document 1]
Japan Society for the Promotion of Science, Advanced Materials Strength 129 Committee, “Material Strength and Destructive Science: Creative Development and Application”, Gigakudo Publishing, 1st Edition (1999), pp. 198-202.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The problems of the conventional physical quantity measurement method in actual machines can be summarized into the following three points. The first point is a method for creating a master curve for evaluation, the second point is a problem with a test piece as an evaluation reference, particularly an initial material, and the third point is a method for evaluating a damage rate from a measured amount. is there.
[0009]
In the method of creating the master curve, the high temperature creep damage mechanism differs depending on the material and service conditions, and the detected signal tends to be different for each measurement technique. Therefore, prepare a test specimen that can be regarded as the same or similar to the service conditions for evaluation. A high-temperature creep test under the same conditions as the actual machine, or a creep acceleration test that can be regarded as equivalent to the damage mechanism of the actual machine, should be performed until breakage, and a master curve indicating the correlation between the nondestructive measurement and the damage rate must be created. There wasn't. This means that many creep rupture tests must be performed on a material similar to the actual machine under a plurality of test conditions (pressure, temperature, time). As a result, the creation of the master curve required a great deal of cost and time.
[0010]
The problem of the test piece, which is the basis for evaluation, particularly the initial material will be described. The evaluation using the master curve of the nondestructive measurement amount is performed with the measured value of the initial material as 0% damage and the measured amount at the time of fracture as the creep damage rate of 100%. For this reason, the measured value of the initial material becomes important. However, the initial value of the nondestructive measurement amount varies depending on manufacturing conditions such as material components, heat treatment, and processing history. Therefore, when evaluating the creep damage rate from the measured value of the actual machine, it has been required to obtain and measure an initial material having the same material and processing conditions as the actual machine. However, many plants that require high-temperature creep damage evaluation have become aged, and it has been quite difficult to obtain the same material as the initial material at the time of manufacture.
[0011]
A method for evaluating the creep damage rate from the measured amount will be described. High-temperature creep damage is caused by the occurrence of voids caused by the effect of load stress based on the change of the structure due to thermal aging and progressing as cracks. However, the high temperature creep measurement amount, which is a nondestructive measurement amount, includes both a change due to thermal aging and a change due to stress loading. Therefore, as shown in Table 1, the high temperature creep measurement amount by the physical quantity measurement method is complicated by the combination of the structure change due to temperature and time (thermal aging) and the respective detection characteristics corresponding to the state of the structure change due to stress. Behavior was observed.
[0012]
[Table 1]

[0013]
Due to these problems, it has been difficult to obtain the high temperature creep damage rate from the measured quantity of the actual machine using the physical quantity measuring method.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The high-temperature creep damage mechanism is caused by precipitates such as carbides caused by the structure change, and void generation, connection, and crack propagation occur due to stress load, leading to fracture. The amount of AC magnetization measured during creep includes the amount of change caused by systematic changes due to thermal aging and the amount caused by damage accompanying stress loading. Since creep damage is triggered by a change in structure and progresses by stress loading, the amount corresponding to direct damage evaluation is the amount of damage accompanying stress loading. Excluding the amount of change due to thermal aging from the amount measured at high temperature creep, the amount corresponding to the stress associated with stress loading (hereinafter simply referred to as “stress-dominated damage”) is defined as the stress-dominated damage amount and extracted. ,evaluate.
[0015]
In the present invention, the evaluation target of the high temperature creep damage in the actual machine is damage caused by the influence of stress such as void generation. Good results were obtained when applied to a plurality of nondestructive evaluation methods with different measurement principles, namely hardness and alternating current magnetization method, with damage caused by stress loading being evaluated. By generalizing this method, a method for evaluating high-temperature creep damage of an actual machine using a physical quantity measurement method is provided.
[0016]
The nondestructive high-temperature creep damage evaluation method of the present invention comprises measuring a high-temperature creep measurement amount and a thermal aging measurement amount of an actual machine with a physical quantity measurement device (an apparatus based on a physical quantity measurement method), and calculating a stress-dominated damage amount from the measurement quantity. Deriving and evaluating the high-temperature creep damage rate using the stress-dominated damage amount as a parameter.
[0017]
In the method of the present invention, physical quantities are measured at the time of thermal aging using a plurality of specimens for the same material with different heat treatment temperatures and processing histories, and the heat of time and temperature (Larson Miller parameter L) is converged to a constant value. The method comprises determining the conditions of the heat aging material using the aging measurement amount as a reference value, and deriving the stress-dominated damage amount from the heat aging material. As a reference value for predicting the high temperature creep life, a master curve can be created based on the breaking stress at the time of high temperature creep rupture and the measured amount obtained by the physical quantity measuring device. The high temperature creep life can be obtained from the correlation between the strength factor, which is a measured amount at the time of rupture stress, and the time factor of life and remaining life.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As a method for evaluating high-temperature creep damage by a nondestructive measurement amount, an embodiment of the method of the present invention for evaluating using a stress-dominated damage amount as a parameter will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is an explanatory diagram showing the outline of the method of the present invention described below.
[0019]
The actual temperature of the high-temperature equipment such as a boiler is managed as the operating temperature and time, and is recorded as a record. The actual machine has a high possibility of damage due to stress fluctuations, and the creep crack growth based on the coalescence of voids that govern high temperature creep damage growth is greatly influenced by stress. Is assumed.
[0020]
The measured amount M ^C (T, t, σ) at the time of high temperature creep by the physical quantity measurement method is calculated as follows: thermal aging amount M ^A (T, t) and stress-dominated damage amount S (σ ) Convolution integral. As shown in the following equation (2), it is possible to extract the stress-dominated damage amount from the nondestructive measurement amount M ^C (t) by deconvolution integration of the thermal aging amount. In the following formulas (1) and (2), T is temperature, t is time, and σ is stress.
[0021]
[Expression 1]

[0022]
[Expression 2]

[0023]
The quantities measurable as physical quantities are the high temperature creep measurement quantity and the thermal aging measurement quantity. When T, t, and σ are known in advance, the stress-dominated damage amount can be extracted from the measured amount of the actual machine by the deconvolution integration of the measured thermal aging quantity equivalent to that of the actual machine. However, the calculation method of the deconvolution integral differs depending on the response function unique to each physical quantity measurement method.
[0024]
This paper describes a method for determining the conditions of thermal aging materials for deriving stress-dominated damage. Generally, even if the metal-based structural material is the same type in JIS or the like, manufacturing conditions such as material components, heat treatment, and processing history differ depending on the manufacturer. Therefore, for example, even if the same manufacturer, lots are different, the measured value by the physical quantity measurement method is different. When the damage rate is evaluated using values measured by the physical quantity measurement method, there is a big problem in using such an initial material as a reference value with no damage. On the other hand, in the heat aging material after a certain period of time, the difference in processing conditions and heat treatment conditions during production disappears due to the thermal activation process, and the tendency to converge to the value based on the original material composition has been experimentally obtained. .
[0025]
Therefore, as a method of obtaining the original characteristics of the material as a reference value without receiving differences in processing conditions and heat treatment conditions during the manufacture of the initial material, using a plurality of specimens in the same material with different heat treatment temperatures and processing histories, The physical quantity is measured at the time of thermal aging, and the thermal aging measured quantity after the time and temperature (Larsson mirror parameter L) that converges to a certain value is used as a reference. The master curve f (M _L ) of the thermal aging measurement amount is plotted with the measurement amount M ^A (T, t) during thermal aging as the vertical axis and the horizontal axis as the Larson Miller parameter L, and a regression line or curve is used. Experimentally, the following equation (3) is derived.
[0026]
[Equation 3]

[0027]
As a reference value for predicting the high temperature creep life, a method using a rupture stress at the time of high temperature creep rupture and a master curve of a physical quantity measurement method will be described. When the critical amount M ^{C C} (T, t, σ) of the material measured at high temperature creep in the physical quantity measurement method reaches the critical value M _C ^C (T, t, σ) of the material, the strength at high temperature creep rupture (creep rupture strength) ) Assume that fracture occurs at σ _B. This is expressed by the following equation (4).
[0028]
[Expression 4]

[0029]
The right side of equation (4) is derived experimentally by plotting the creep rupture strength on the horizontal axis and the physical quantity measurement value on the vertical axis, and using a regression line or curve.
A method for obtaining the high temperature creep life from the correlation between the strength factor, which is a measured amount at the time of rupture stress, and the time factor of the life and the remaining life is described. It is assumed that destruction occurs when the measured value M ^C (T, t, σ) for the material in service reaches the critical value M _C ^C (T, t, σ). From the above equations (1) and (4), the stress-dominated damage amount S _C (σ) can be expressed by the following equation (5) as the critical stress-dominated damage amount.
[0030]
[Equation 5]

[0031]
From the above formulas (1), (3), and (5), the ratio R _M between the measured amount at the time of fracture and the measured amount at the time of service is the following formula (6).
[0032]
[Formula 6]

[0033]
Here, using the stress-dominated damage amount S (σ) and the critical stress-dominated damage amount S _C (σ), the stress-dominated damage rate R _S is defined as the following equation (7). That is, R _S in the following equation (7) is a ratio of damage due to stress excluding the influence of thermal aging from the measured amount of the fracture test piece and the service material.
[0034]
[Expression 7]

[0035]
Next, the creep damage rate D _C is defined as the following equation (8), with the creep service time t _a and the fracture time t _f . The value obtained by this equation (8) is also called the life consumption rate.
[0036]
[Equation 8]

[0037]
Next, a method for creating a master curve for the stress-dominated damage rate R _S and the creep damage rate D _C will be described. The time t _f during the creep rupture test is assumed to be 100%, and R _S obtained from Equation (7) from M ^A (T, t) and M ^C (T, t, σ ) , which are measured quantities during the course of the creep rupture test. Plot as. In this way, a master curve of the stress-dominated damage rate R _S and the creep damage rate D _C is created. From this master curve, resulting et stresses governing damage rate R _S and the measurement time t _a and the rupture time t _f can be estimated by the following equation (9) based on the measurement. Further, the remaining life _tr is obtained by the following equation (10).
[0038]
[Equation 9]

[0039]
[Expression 10]

[0040]
Next, FIG. 5 shows an example of a physical quantity measuring apparatus (apparatus based on the physical quantity measuring method) used for carrying out the method of the present invention.
[0041]
FIG. 5 is a schematic block diagram of the physical quantity measuring device. In FIG. 5 , an AC magnetized probe 12 AC-magnetizes the test body 10, which is a ferromagnetic creep damage material, and detects a waveform that is AC-magnetized. The variable AC power supply 14 applies an AC voltage (or current) to the AC magnetization probe 12 in order to cause the AC magnetization probe 12 to generate an AC magnetic flux applied to the test body 10. The detected waveform amplification unit 16 amplifies the AC magnetization waveform detected by the AC magnetization probe 12. The A / D converter 18 converts the AC voltage (or current) from the variable AC power source 14 applied to the AC magnetization probe 12 and the detected voltage (or current) of the AC magnetization waveform. The personal computer 20 functions to receive the digital data of the voltage (or current) of the AC magnetization waveform applied and detected from the A / D converter 18 and perform waveform processing, calculation processing, display, and the like. The A / D conversion unit 18 has a pair of A / D converters 30 and 32, and digitizes the AC-type AC magnetization detection waveform from the detection waveform amplification unit 16 and the variable AC power supply 14 by two-channel synchronous sampling. To do. The personal computer 20 has a normal configuration as hardware, and includes an input interface 40 that receives digital data from the A / D conversion unit 18, a microprocessor 42 that performs various processes, its processing program, data, and the like. , A display 46 for displaying processing results, and a keyboard 48 for inputting data, operation commands and the like.
[0042]
【Example】
AC magnetization measurement example
FIG. 2 shows an example of measurement results of the LMP during the thermal aging of the 2.25Cr-1Mo steel and the third harmonic ratio during the creep test. The amount of parameter change differs between thermal aging and creep damage.
[0043]
FIG. 3 shows an example of a master curve of the creep rupture strength and the third harmonic ratio of 2.25Cr-1Mo steel. Since the tendency changes depending on the parameter in relation to the breaking strength, a master curve is required for each parameter used for evaluation.
[0044]
The relationship between the above-mentioned formulas (1) and (2) in the third harmonic ratio in the AC magnetization measurement can be treated as a simple linear function experimentally as with the hardness. When the AC magnetization parameter during thermal aging is m _ω ^A (T , t) and the AC magnetization parameter during creep damage is m _ω ^C (T , t , σ) , the stress-dominated damage amount S _ω (σ) is It was determined by the following equation (11) .
[0045]
[Expression 11]

[0046]
FIG. 4 shows an example of a master curve of the stress-dominated damage rate and the creep damage rate determined by the third harmonic ratio of 2.25Cr-1Mo steel. Thereby, in 2.25Cr-1Mo steel, the damage rate was calculated | required from the alternating current magnetization measurement result in the actual machine at the time of service, and lifetime and the remaining life evaluation became possible.
[0047]
【The invention's effect】
According to the present invention, in a high-temperature equipment such as a boiler in service, the stress-dominated damage amount only associated with the stress load is used except for the influence of variation in the initial material and the amount of change due to thermal aging from the physical quantity measured nondestructively. Thus, it has become possible to evaluate the high temperature creep damage rate and obtain the life and remaining life time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing an outline of a method of the present invention.
FIG. 2 shows an example of measurement results of LMP during thermal aging and third harmonic ratio during creep test of 2.25Cr-1Mo steel.
FIG. 3 shows an example of a master curve of creep rupture strength and third harmonic ratio of 2.25Cr-1Mo steel.
FIG. 4 shows an example of a master curve of a stress-dominated damage rate (R _S ) and a creep damage rate (D _C ) determined by the third harmonic ratio of 2.25Cr-1Mo steel.
FIG. 5 is a schematic block diagram of an example of a physical quantity measuring apparatus used for carrying out the method of the present invention.

Claims

Measures high temperature creep measurements that are physical quantities corresponding to actual machine stress, temperature, and time, and thermal aging measurements that are physical quantities that correspond to temperature and time when there is no stress load on the test specimen equivalent to the actual machine. To do,
Deriving a stress-dominated damage amount from the high temperature creep measurement amount and the thermal aging measurement amount;
A nondestructive high temperature creep damage evaluation method comprising evaluating a high temperature creep damage rate using the stress-dominated damage amount as a parameter.

Measuring the thermal aging measurement amount using a plurality of specimens for the same material with different heat treatment temperature and processing history, and determining the conditions of the thermal aging material with the thermal aging measurement amount converged to a constant value as a reference value; The method of claim 1, further comprising deriving the stress-dominated damage from the thermally aged material.

The method further comprises creating a master curve for predicting a high-temperature creep life using two parameters consisting of a breaking stress at break obtained in a high-temperature creep test and the stress-dominated damage amount. Or the method of 2.

4. The method according to claim 1, further comprising obtaining a high-temperature creep life from a correlation between the stress-dominated damage amount, which is a measured amount at the time of rupture stress, and a time factor of life / remaining life. 5. The method described.

The method according to any one of claims 1 to 4, wherein a dimension of the high temperature creep measurement and the thermal aging measurement is a third harmonic ratio (dB).