JP3727993B2 - 断熱箱体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外箱と内箱間に断熱材を充填して成る断熱箱体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より冷蔵庫や冷凍庫などの本体を構成する断熱箱体は、例えば特公平6−52150号公報(F25D23/08)に示される如く、鋼板製の外箱内に間隔を存して樹脂製の内箱を組み込み、両箱間に発泡ポリウレタンなどの断熱材を現場発泡方式にて充填することにより構成されている。
【0003】
係る従来の断熱箱体101の構造及びその組立手順を図7及び図8を用いて説明する。従来の断熱箱体101は前面に開口する矩形状を呈しており、図7ではその開口を上に向けた状態で床面に置かれている。断熱箱体101は前面に開口する鋼板製の外箱102と、この外箱102内に間隔を存して組み込まれた、例えばABS樹脂などの硬質合成樹脂の薄板から成る内箱103と、これらの両箱102、103の間隔内に現場発泡方式にて充填された発泡ポリウレタン断熱材PIとから構成されている。
【0004】
前記外箱102の開口周縁には内向きの溝107が形成されており、内箱103の開口縁にはこの溝107内に係合する外向のフランジ108が一体成形されている。また、各図において109、109は内箱103の後面103Aと外箱102の後面102Aとの間に介設されたスペーサであり、111は外箱102の溝107内に挿入されたシール材である。
【0005】
係る断熱箱体101を組み立てる際には、先ず、図7の如く外箱102を、その後面102Aが床面に接した状態で上に開口させて設置する。また、外箱102の後面102A上には前記スペーサ109、109を接着すると共に、溝107内には前記シール材111を貼り付けて置く。
【0006】
しかる後、内箱103を、その開口を上に向けた状態で図7中矢印の如く外箱102の開口から外箱102内に入れ、その弾性を利用して変形させながら挿入して行く。そして、最後に内箱103の復元力(外側に拡開する)にてフランジ108を溝107内のシール材111と外箱102間に差し込み係合させ、両箱102、103の開口縁間をシールする。内箱103の後面103Aはスペーサ109、109上に当接し、両者の間隔は保持される。その後、両箱102、103間に断熱材PIを充填することにより、断熱箱体101を完成していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来では内箱103の弾性を利用して変形させながら外箱102内に組み込み、最後に復元力にてフランジ108を溝107内に係合させるものであったため、両箱102、103間のシールが完全とならず、断熱材PIの充填時にウレタン漏れが発生する。そのため、この漏れた断熱材を除去する作業が別途必要となっており、生産性の悪いものであった。
【0008】
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、生産性の改善された断熱箱体及びその製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の断熱箱体は、外箱とこの外箱内に間隔を存して設けられた内箱間に断熱材を発泡充填して成るものであって、外箱は開口縁部に位置する前面部材を備え、この前面部材は、上部材、下部材及びこれらの一側に位置する横部材とから成り、これら上部材、下部材及び横部材と、上部材及び下部材の他側に位置してそれらに接続される外箱の側板前端には、内箱の開口縁フランジを係合する溝を設けたものである。
【0010】
請求項2の断熱箱体の製造方法は、上部材、下部材及びこれらの一側に位置する横部材とから外箱の前面部材を構成し、これらに形成した溝内に内箱開口縁のフランジを挿入係合すると共に、上部材及び下部材の他側に位置する外箱の側板前端の溝内にフランジの残りの辺を挿入係合して当該側板を上部材及び下部材に接続した後、外箱の他の面材と前面部材及び側板とを接続し、その状態で内外両箱間に断熱材を発泡充填するものである。
【0011】
本発明によれば、外箱の前面部材を構成する上部材、下部材及び横部材の溝内に内箱開口縁のフランジを差し込んで係合させた状態で、当該フランジの残りの辺を他側の側板前端の溝内に挿入係合し、この側板を上部材及び下部材に接続した状態で、外箱の他の面材にこれらを接続することによって、内箱を外箱内に間隔を存して組み込むことが可能となる。
【0012】
従って、従来の如く内箱の復元力で両箱間をシールするものでは無く、予め外箱の前面部材の溝と他側の側板の溝内に挿入係合して置くことができるので、シール材を用いなくとも両箱間のシール性が向上し、断熱材漏れ処理などの作業が不要となる。また、従来必要とされていた両箱間のスペーサも不要となるので、総じて断熱箱体の生産性が著しく向上し、生産コストの低減を図ることができるようになるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の断熱箱体1の正面図、図2は断熱材を除く断熱箱体1の開口部の拡大縦断側面図、図3は同じく断熱材を除く断熱箱体1の縦断斜視図、図4〜図6は断熱箱体1の製造手順を説明する図である。
【0014】
各図において、断熱箱体1は例えばレストランの厨房などに設置される所謂アンダーカウンター型の業務用冷蔵庫の本体を構成するものであり、実際にはその左方に冷凍機が設置される機械室(図示せず)が構成され、それらの天面には作業台となるトップテーブル(図示せず)が取り付けられるものである。
【0015】
この断熱箱体1は、前面に開口する鋼板製の外箱2と、ABS樹脂などの硬質合成樹脂の薄板から成る前面開口の内箱3と、これら両箱2、3間に現場発泡方式にて充填された発泡ポリウレタン断熱材(図示せず、前記断熱材PIと同じ)とから構成されている。
【0016】
前記外箱2は、それぞれ別体の天板6と、底板7と、後板8と、左側板9及び左側板補助11と、右側板12及び前面部材13とから構成されており、前記内箱3の開口周縁には外向のフランジ14が一体成形されている。前記左側板補助11は前記機械室内に設置されるコンプレッサ(図示せず)を逃げるために内方に張り出しており、内箱3の対応部分の内方に窪んでいる。
【0017】
前記前面部材13は、それぞれ別体の上部材21と、下部材22と、これらの左側に位置する横部材23とから成り、この横部材23が上部材21及び下部材22の左端フランジ21A、22AにネジBにて接続され、略逆コ字状とされる。各部材21、22及び23の内側縁は裏面に折り返された後、直角に後方に折曲されており、この折曲された部分に断面クランク状の溝部材24がネジBにて固定されている。この溝部材24の前面と各部材21、22及び23の前面との間には前記フランジ14の厚みに略合致する幅の間隔が形成され、そこに内向きの溝26が構成されている。
【0018】
また、右側板12の前面12Aの内側縁も裏面に折り返された後、直角に後方に折曲されており、この折曲された部分に同様の断面クランク状の溝部材24がネジBにて固定されている。この溝部材24の前面と前面12Aとの間には前記フランジ14の厚みに略合致する幅の同様の間隔が形成され、そこに同様の内向きの溝26が構成されている。尚、28は図示しない扉を取り付けるためのヒンジ板であり、下部材22若しくは右側板12の前面12A下部内側にネジ止めされている。
【0019】
以上の構成で、次に断熱箱体1の組立手順を説明する。先ず、前述の如く上部材21、下部材22及び横部材23をネジBにて略逆コ字状に接続した後、図4に矢印で示す如く、右方に開口している各部材21、22、23の溝26内に、右方から内箱3のフランジ14を差し込んで係合して行く。
【0020】
このように内箱3のフランジ14の上下及び左辺を前面部材13の溝26内に挿入係合した後、図5に矢印で示す如く右側板12を右方から組み合わせ、右側板12の溝26内に内箱3のフランジ14の残りの右辺を挿入係合する。同時に上部材21及び下部材22の右端フランジ(図示せず)と右側板12の上下端に折曲形成したフランジ12B、12Bを左方からネジBにて固定し、前面部材13と右側板12とを接続する。また、ヒンジ板28も下部材22から右側板12に渡って双方に固定する。
【0021】
この状態で内箱3のフランジ14は右側板12及び前面部材13の溝26内に略キッチリと収まっており、前面部材13と右側板12の前面12Aは内箱3の前面を挟み込むかたちで額縁状に縁取る。そして、右側板12は内箱3の右側方に間隔を存して後方に延在している。
【0022】
一方、後板8、底板7、左側板9及び左側板補助11をネジBにて組み立て、後板8を床面に当接した状態で設置する。この状態で図6に矢印で示す如く上記前面部材13、右側板12及び内箱3の組み立て体を落とし込み、後板8、底板7及び左側板9の前端に前面部材13及び右側板12を外側からネジBにて固定する。最後に、天板6を前面部材13、左側板9、後板8及び右側板12の上端に上方からネジ止めして外箱2、内箱3の組み立て体を完成する。
【0023】
この状態で両箱2、3間に断熱材(図示せず)を現場発泡方式にて発泡充填することにより、断熱箱体1を完成する。係る断熱箱体1には上方から図示しないトップテーブルが被せられ、且つ、左側は機械室となるので、上方及び左方からネジ止めを行っても外観上問題は生じない。一方で、右側板12表面には殆どネジBは現れなくなる。
【0024】
このように本発明では、予め前面部材13の溝26内に内箱3のフランジ14を挿入し、その状態で右側板12の溝26内に残りの辺を挿入係合するので、内箱3を変形させて組み込む必要が無くなり、シール性が向上する。従って、溝26部分のシール材も不要となる。
【0025】
また、内箱3は前面部材13及び右側板12に取り付けられた状態で、外箱2の他の面材との間隔を保持されるので、従来必要とされていたスペーサも不要となる。
【0026】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、外箱の前面部材を構成する上部材、下部材及び横部材の溝内に内箱開口縁のフランジを差し込んで係合させた状態で、当該フランジの残りの辺を他側の側板前端の溝内に挿入係合し、この側板を上部材及び下部材に接続した状態で、外箱の他の面材にこれらを接続することによって、内箱を外箱内に間隔を存して組み込むことが可能となる。
【0027】
従って、従来の如く内箱の復元力で両箱間をシールするものでは無く、内箱のフランジを予め外箱の前面部材の溝と他側の側板の溝内に挿入係合して置くことができるので、シール材を用いなくとも両箱間のシール性が向上し、断熱材漏れ処理などの作業が不要となる。また、従来必要とされていた両箱間のスペーサも不要となり、部品点数も削減されるなど、総じて断熱箱体の生産性が著しく向上し、生産コストの低減を図ることができるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱箱体の正面図である。
【図2】断熱材を除く断熱箱体の開口部の拡大縦断側面図である。
【図3】同じく断熱材を除く断熱箱体の縦断斜視図である。
【図4】断熱箱体の製造手順を説明する図である。
【図5】断熱箱体の製造手順を説明する図である。
【図6】断熱箱体の製造手順を説明する図である。
【図7】従来の断熱箱体の製造手順を説明する図である。
【図8】断熱材を除く従来の断熱箱体の開口部の拡大縦断側面図である。
【符号の説明】
1 断熱箱体
2 外箱
3 内箱
6 天板
7 底板
8 後板
9 左側板
12 右側板
13 前面部材
14 フランジ
21 上部材
22 下部材
23 横部材
26 溝
Claims (2)
- 外箱とこの外箱内に間隔を存して設けられた内箱間に断熱材を発泡充填して成る断熱箱体において、
前記外箱は開口縁部に位置する前面部材を備え、この前面部材は、上部材、下部材及びこれらの一側に位置する横部材とから成り、これら上部材、下部材及び横部材と、前記上部材及び下部材の他側に位置してそれらに接続される外箱の側板前端には、前記内箱の開口縁フランジを係合する溝を設けたことを特徴とする断熱箱体。 - 上部材、下部材及びこれらの一側に位置する横部材とから外箱の前面部材を構成し、これらに形成した溝内に内箱開口縁のフランジを挿入係合すると共に、前記上部材及び下部材の他側に位置する外箱の側板前端の溝内に前記フランジの残りの辺を挿入係合して当該側板を前記上部材及び下部材に接続した後、外箱の他の面材と前記前面部材及び側板とを接続し、その状態で前記内外両箱間に断熱材を発泡充填することを特徴とする断熱箱体の製造方法。
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JP35444595A JP3727993B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 断熱箱体及びその製造方法 |
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JP35444595A JP3727993B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 断熱箱体及びその製造方法 |
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JPH09184678A JPH09184678A (ja) | 1997-07-15 |
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1995
- 1995-12-28 JP JP35444595A patent/JP3727993B2/ja not_active Expired - Fee Related
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