JP2006162140A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Hideo Kamiyama
英夫 上山
Ikuo Ishibashi
郁夫 石橋
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Abstract

【課題】 テーブルボードと外箱や扉との意匠的な整合をはかって外観デザインの向上をはかり、樹脂成形品の枠部材との組み合わせ構成とすることで射出成形部品の小型化と低価格化をはかるとともに、簡単な構成でウレタンシールができる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】 薄鋼板製の左右側板3と各側板の上端部を連結する上部前板4および各側板の後端縁を連結する後板5とからなる外箱2と、外箱天井部を覆うように配置したテーブルボード部材6と、外箱およびテーブルボード部材と所定の間隙を形成してその内方に配置した内箱9と、前記内外箱間の間隙内に発泡充填した断熱材10とからなり、テーブルボード部材は、平板状天井面の前後端に折曲片7a,7bを形成した塗装鋼板製のテーブルボード7と、テーブルボード前後端の折曲片を含む両側縁を抱持するとともに側板上端の係止端縁に嵌合して取り付けた合成樹脂製の枠部材8で形成したもの。
【選択図】 図3

Description

本発明は、本体天井部にテーブルボードを設けた冷蔵庫に関する。
従来、一般的な家庭用大型冷蔵庫の外郭を形成する外箱は、所定の奥行き幅を有する長尺の塗装鋼板を逆U字状に折り曲げて天井面と側板からなる本体を形成し、この本体に仕切板や下部前板および後板を取り付けるとともに、天井面の前端隅部には上部ヒンジを固定するようにしている。
これに対して小型冷蔵庫は、通常冷蔵庫本体の天井面が、使用者の目より下部に位置することから、天井部にやかんや鍋、あるいはオーブンレンジなどを載置できるようにテーブルボードを設置している。この場合、上面にヒンジが突出しているとテーブルボード表面を有効に活用できないため、上部ヒンジは鋼板の外箱天井面に取り付けてその上部を樹脂製のテーブルボードで覆うようにしたり、あるいは、特許文献1に記載されているように、鋼板で形成したU字状の外箱側板や上部前板および後板で形成される天井部空間を射出成形で一体に形成したポリプロピレン樹脂製テーブルボードで覆い、内箱との空間内にポリウレタンフォームからなる発泡断熱材を充填するようにしていた。
特開2001−227859公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような、テーブルボードを射出成形で形成した場合には、成形型が大きくなって型代が高価になるばかりでなく、成型品としてのサイズが大きくなって成形精度が低下したり、質感が周囲部品と異なるために外観的な統一が取りにくく、また、テーブルボードとして強度上の問題を生じ易い。
本発明は上記点を考慮してなされたもので、テーブルボードと外箱や扉との意匠的な整合をはかって外観デザインの向上をはかり、樹脂成形品の枠部材との組み合わせ構成とすることで射出成形部品の小型化と低価格化をはかるとともに、簡単な構成でウレタンシールをおこなうことができる冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、薄鋼板で形成した左右側板と各側板の上端部を連結する上部前板および各側板の後端縁を連結する後板とからなる外箱と、この外箱の天井部を覆うように配置したテーブルボード部材と、この外箱およびテーブルボード部材と所定の間隙を形成してその内方に配置した貯蔵空間を形成する内箱と、前記内外箱間の間隙内に原液を注入し発泡充填した断熱材とからなり、前記テーブルボード部材は、平板状の天井面の前後端に折曲縁を形成した塗装鋼板製のテーブルボードと、このテーブルボード前後端の折曲片を含む両側縁を抱持するとともに前記側板上端の折曲片に嵌合して取り付けた合成樹脂製の枠部材で形成したことを特徴とするものである。
本発明の構成によれば、テーブルボードの塗装色や光沢などに多様性を持たせることで外箱側板や扉面材、あるいは扉キャップとの意匠上の整合性を得て外観デザインを向上することができ、且つ、射出成形部品を小型化して製造コストを低減し、テーブルボードとしての強度や耐久性を向上するとともに、簡単な構成でウレタンシールをおこなうことができる。
以下、図面に基づき本発明の1実施形態について説明する。本発明に係る冷蔵庫(1)の全体斜視図を図1に示し、上部の拡大図を図2に示すように、薄鋼板で形成された左右の側板(3)(3)と、この左右側板(3)(3)の上端部を上部前板(4)で連結するとともに、各側板の後端縁を後板(5)で連結することで外箱(2)を形成し、この外箱(2)の天井部に形成される開口をテーブルボード部材(6)で覆って冷蔵庫本体(1)の外郭を形成するようにしている。
冷蔵庫本体(1)は、前記外箱(2)およびテーブルボード部材(6)と所定の間隙を形成してその内方に貯蔵空間を形成する内箱(9)を配置するとともに、この内箱(9)と外箱(2)間の間隙内にポリウレタンフォームからなる発泡断熱材(10)の原液を注入し、発泡充填することでこれらを一体に接着固化することで剛性のある断熱キャビネットを形成している。
内箱(9)によって形成される貯蔵室の前面開口は仕切板(11)によって上部の冷凍室(12)と下部の冷蔵室(13)に区分され、各室の前面に形成された開口は前記上部前板(4)の一端側にネジ固定されて前方に突出する上部ヒンジ(14)、および前記仕切板(11)の一側に固着した中間ヒンジ(15)などにより開閉自在に取り付けられた扉(16)(17)で閉塞される。
しかして、前記テーブルボード部材(6)は、図2における各部品を分解した状態を示す図3のaのように構成されている。すなわち、塗装鋼板によって平板状の本体天井面を形成するテーブルボード(7)は、天井面の前後端に下方への折曲片(7a)(7b)を設けている。なお、図3のbは左側の側板(3)と上部前板(4)との結合状態を示す斜視図、図3のcは側板(3)と後板(5)との結合状態を示す斜視図であり、上部前板(4)あるいは後板(5)の側端縁は、側板(3)の前部あるいは後縁を形成した係合溝に嵌合して結合されている。
(8)は、このテーブルボード(7)の前後端の折曲片(7a)(7b)を含む両側縁を抱持するようにテーブルボード(7)の両側に前後方向に亙って設けられた長尺の枠部材であり、この枠部材(8)は合成樹脂材を射出成形によって形成している。
そして、図2のA−A線に沿った断面図である図4に示すように、テーブルボード(7)を形成する鋼板端縁を嵌入して抱持する溝部(8b)を、各枠部(8a)の上端縁から対向する枠部材(3)側へ延出してテーブルボード(7)の端縁と所定長重なり合う鍔部(8c)と、その下方に鋼板厚みのわずかな間隙を有して設けた複数の挟持リブ(8d)により端縁形状に沿って形成するとともに、その下部には、枠部(8a)から対向側へ伸びる延出リブ(8e)と、さらに枠部(8a)と所定長離間して延出リブ(8e)面から下方への係合リブ(8f)とを枠部材(8)の全奥行き寸法に亙って延設し、前記側板(3)の上端から内側下方に折曲形成した係止端縁(3a)に上方から嵌合することで、外箱側板(3)に取り付けるようにしている。なお、図示しない右側における側板(3)と枠部材(8)とテーブルボード(7)とは前記図4と左右対称の関係で結合される。
テーブルボード(7)の前端折曲片(7a)の両側については前述、および内面下方からみた斜視図である図5に示すとおり溝部(8b)に矢印方向から嵌入して固定されるものであり、前部の幅方向については、図2のB−B線に沿った断面図である図6に示すように、折曲片(7a)の下端を後方へわずかに傾斜させてその端縁を外箱(2)の上部前面を形成している上部前板(4)の前面に当接させるとともに、上部前板(4)の中央部上辺に取り付けた樹脂成型品からなる固定部材(18)の前面をテーブルボード(7)の前端部に合致させて配設している。
また、テーブルボード(7)の後端折曲片(7b)については、前記前端縁と基本的に同一構成であり、図2のC−C線に沿った断面図である図7、および内面下方からみた斜視図であり、枠部材(8)の溝部(8b)にテーブルボード(7)の側端縁を矢印方向に嵌入させる状態を示す図8のように、テーブルボード(7)と枠部材(8)との結合体を側板(3)と後板(5)との結合体と組み合わせるものである。
前記前端部および後端部におけるテーブルボード(7)と枠部材(8)の結合体の重ね合わせ部には、特に図示しないが、ウレタンシール材として軟質スポンジテープを介在させるとよい。また同様に、枠部材(8)の近傍部分におけるテーブルボード部材(6)の前後端部と外箱側板(3)、あるいは上部前板(4)、後板(5)との重ね合わせ部にも軟質スポンジテープを配設することで、より確実なウレタンシール作用を得ることができる。
上記構成によって、上部ヒンジ(14)は、テーブルボード(7)の上面に露出することなく上部前板(4)に固着されて冷凍室扉(16)を支承できるとともに、テーブルボード(7)は、簡単に、且つ確実に枠部材(8)に結合できるものであり、結合によって形成されたテーブルボード部材(6)は、枠部材(8)の係合リブ(8f)を側板(3)の係止端縁(3a)部分に上方から嵌合することで、外箱(2)の上部に取り付けることができ、さらに背面部において、テーブルボード(7)の後端折曲片(7b)と枠部材(8)の固定部を後板(5)の固定部(5a)に重ね合わせてネジ止めすることで組み立てを完了させることができる。
組み立てが完了した外箱(2)およびテーブルボード部材(6)は、その内方に内箱(9)を配置し、型内において、前記内箱(9)と外箱(2)との間隙にポリウレタンフォームの原液を注入し、発泡固化させることによって、各部材間が発泡断熱材(10)で接着結合された剛性のある断熱箱体を形成するものであるが、このとき、テーブルボード(7)の両端縁は、枠部材(8)の溝部(8b)に嵌入しているとともに、枠部材(6)の上面鍔部(8c)による重ね合わせ部分が抵抗部となってウレタンシールされ、図4に発泡断熱材(10)を一点鎖線で示すように、未発泡状態のウレタン原液の外部への漏洩を防止することができる。また、側板(3)と枠部材(8)との嵌合部についても、枠部材(8)の係合リブ(8f)と側板(3)の係止端縁(3a)との嵌合当接、および該部分から外部までの長い隙間寸法による抵抗によって、ウレタンフォーム断熱材(10)が外部に漏れ出ることを防止できるものである。
さらに、図6に示すように、テーブルボード部材(6)の前後端における上部前板(4)や後板(5)との接合部、およびコーナー部についても各部材間の重ね合わせ構成によって、ウレタン洩れを未然に防ぐことができ、必要に応じて、部分的に軟質スポンジテープなどのウレタンシール部材を隙間部分に充填すればより確実にウレタンの外部への漏洩を防止でき、ウレタンシール部材の使用も少なくなってコストの低減に寄与することができる。
そしてまた、テーブルボード(7)の前端縁の折曲片(7a)は、下端の傾斜部の端縁を上部前板(4)の前面に当接させ、上部前板(4)の幅方向中央部分の上辺に取り付けた樹脂成型品からなる固定部材(18)の前面をテーブルボード(7)の前端部に合致させて配置することにより、外箱(2)に対してテーブルボード部材(6)を嵌め込み、後板(5)の固定部(5a)にネジ固定した際には、前記固定部材(18)がテーブルボード(7)前端の折曲部を押圧し、前端部を幅全体に亙って整形することによって、発泡断熱材(10)の充填固化による剛性強度と合わせて前端縁の強度を増強し、たわみやガタツキを防止することができる。
なお、冷蔵庫は家庭用に限定されるものではなく、業務用やショーケースなど、テーブルボードを有する断熱キャビネット構成に対して同様に適用できるものである。
本発明は、本体天井面にテーブルボードを装着した比較的小型の冷蔵庫に利用することができる。
本発明の1実施形態の冷蔵庫の上部扉を開扉した状態を示す斜視図である。 図1の上部の拡大図である。 図2の分解図であり、(a)は各部品を分解した状態を示す斜視図、(b)は側板と上部前板との結合状態を示す斜視図、(c)は側板と後板との結合状態を示す斜視図を示す。 図2のA−A線に沿った断面図である。 テーブルボード前部を内面下方からみた斜視図である。 図2のB−B線に沿った断面図である。 図2のC−C線に沿った断面図である。 テーブルボード後部を内面下方からみた斜視図である。
符号の説明
1 冷蔵庫本体 2 外箱 3 側板
3a 係止端縁 4 上部前板 5 後板
6 テーブルボード部材 7 テーブルボード 7a 前端折曲片
7b 後端折曲片 8 枠部材 8a 枠部
8b 溝部 8c 鍔部 8d 挟持リブ
8e 延出リブ 8f 係合リブ 9 内箱
10 発泡断熱材 11 仕切板 12 冷凍室
13 冷蔵室 14 上部ヒンジ 15 中間ヒンジ
16 冷凍室扉 17 冷蔵室扉 18 固定部材

Claims (3)

  1. 薄鋼板で形成した左右側板と各側板の上端部を連結する上部前板および各側板の後端縁を連結する後板とからなる外箱と、この外箱の天井部を覆うように配置したテーブルボード部材と、この外箱およびテーブルボード部材と所定の間隙を形成してその内方に配置した貯蔵空間を形成する内箱と、前記内外箱間の間隙内に原液を注入し発泡充填した断熱材とからなり、前記テーブルボード部材は、平板状の天井面の前後端に折曲片を形成した塗装鋼板製のテーブルボードと、このテーブルボード前後端の折曲片を含む両側縁を抱持するとともに前記側板上端の係止端縁に嵌合して取り付けた合成樹脂製の枠部材で形成したことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 枠部材のテーブルボード両側縁の抱持部は、テーブルボード側縁上部との重ね合わせ部を有し、側板上端の係止端縁にはリブ部材を嵌合させることによって、断熱材の発泡原液の漏れシールをおこなうようにしたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 外箱の上部前板の中央部に固定部材を突設し、上部前板に係合するテーブルボードの前端折曲片の裏面を前記固定部材で押圧して整形するようにしたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
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