JP3727783B2 - 手動式チェーンブロック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動式チェーンブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の手動式チェーンブロックは、フレームに回転自在に設けられると共に無端状のハンドチェーンを人力にて引張って回転させるハンドホイルと、ハンドホイルの回転にて回転してロードチェーンを巻上げ・巻下げするロードシーブと、を備えたものであり、手動式の巻上機等に用いられていた。そして、この手動式の巻上機にて重量の特に大きい吊荷を吊上げたり、又は、吊下げる場合の吊持装置としては、巻上機の本体部にこの手動式チェーンブロックを設け、巻上機の本体部と動滑車部に各々設けられた複数個の滑車をロードチェーンにて懸架し、作業者がハンドチェーンを引張ってハンドホイルを回転させることによって、ロードチェーンを巻上げて動滑車部のフックに引掛けたワークを巻上げたり、又は、巻下げるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の手動式チェーンブロックは、ハンドホイルとロードシーブとが連動連結されているため、無負荷状態の動滑車部を上昇させる際、又は、下降させる際も作業者がハンドチェーンを延々と引張らねばならず、作業性が悪かった。
そこで、本発明は、上述の課題を解決して、作業性が向上する手動式チェーンブロックを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る手動式チェーンブロックは、ハンドチェーンによって回転するハンドホイルと、該ハンドホイルの回転に連動してロードチェーンを巻上げ・巻下げするロードシーブと、上記ハンドホイルと上記ロードシーブとの間に介装されるブレーキ部と、を備えた手動式チェーンブロックに於て、上記ハンドホイルに対するロードシーブの通常回転比を増加させるように切換可能な回転比切換手段を、上記ハンドホイルと上記ブレーキ部との間に、具備し、上記ハンドホイルからの回転トルクが、上記回転比切換手段から上記ブレーキ部を介して、上記ロードシーブに伝達されるように構成したものである。
【0005】
また、ハンドチェーンによって回転するハンドホイルと、該ハンドホイルの回転に連動してロードチェーンを巻上げ・巻下げするロードシーブと、上記ハンドホイルと上記ロードシーブとの間に介装されるブレーキ部と、を備えた手動式チェーンブロックに於て、上記ハンドホイルに対するロードシーブの通常回転比を増加させるように切換可能な回転比切換手段を、上記ハンドホイルと上記ブレーキ部との間に、具備し、上記ハンドホイルからの回転トルクが、上記回転比切換手段から上記ブレーキ部を介して、上記ロードシーブに伝達されるように構成し、上記回転比切換手段が、増速ギヤ群と切換操作部から成り、該切換操作部が、ハンドホイルに連結された入力軸と同一軸心廻りに回転自在に配設されてブレーキ部の圧接板に回転力を伝達する回転力伝達軸と、該回転力伝達軸に一体回転可能にかつ軸方向スライド可能に設けられたスライド部材と、該スライド部材を軸方向にスライドさせる揺動操作機構とを有し、上記増速ギヤが、上記入力軸に一体状に設けられた第1ギヤと、該第1ギヤに噛合する第2ギヤと、該第2ギヤと一体回転可能に設けられた第3ギヤと、上記スライド部材に一体状にかつ上記第3ギヤに噛合・離脱可能に設けられた第4ギヤとを有し、上記揺動操作機構にてスライド部材を第3ギヤ側にスライドさせた大回転比切換状態に於て、上記第3ギヤと第4ギヤとを噛合させ、揺動操作機構にてスライド部材を第1ギヤ側へスライドさせた通常回転比切換状態に於て、第4ギヤを第3ギヤから離脱させかつスライド部材を第1ギヤと一体回転させるように構成したものである。
【0006】
また、スライド部材を大回転比切換位置及び通常回転比切換位置に位置決めする位置決め機構を設けたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0008】
図1と図2は、本発明の手動式チェーンブロックの実施の一形態を示し、この手動式チェーンブロックは、ハンドチェーン1を人力にて引張って回転させるハンドホイル2と、ハンドホイル2の回転にて連動回転してロードチェーン3を巻上げ・巻下げするロードシーブ4と、ハンドホイル2に対するロードシーブ4の通常回転比を増加させるように切換可能な回転比切換手段Eと、を備えている。
【0009】
具体的に説明すると、手動式チェーンブロックは、第1・第2・第3・第4フレーム5,6,7,8を有し、第1フレーム5に回転自在に入力軸9が設けられると共に、入力軸9の外端にハンドホイル2が取付けられている。そして、ハンドホイル2の外周溝部2aにハンドチェーン1が懸架されている。また、第3フレーム7と第4フレーム8にロードシーブ4の軸部4a両端が枢着されると共に、ロードシーブ4の軸孔に出力軸10が回転自在に挿嵌されている。また、Hは減速ギヤ群であり、出力軸10からの回転トルクが減速ギヤ群Hを介してロードシーブ4に伝達される。
【0010】
しかして、図1〜図4に示すように、回転比切換手段Eは、増速ギヤ群Gと切換操作部11とから成り、ハンドホイル2とロードシーブ4との間に介装されている。
【0011】
切換操作部11は、入力軸9(及び出力軸10)と同一軸心廻りに回転自在に配設されてブレーキ部30の圧接板31に回転力を伝達する回転力伝達軸12と、回転力伝達軸12にスプラインにて結合されて一体回転可能かつ軸方向スライド可能に設けられたスライド部材13と、スライド部材13を軸方向にスライドさせる揺動操作機構14と、を有している。
【0012】
スライド部材13は、外周溝15を有する円板部16と、円板部16よりも小さい外径寸法の短筒部17とから成る。また、揺動操作機構14は、第1・第2フレーム5,6間に設けられたカバー部材18を貫通してスライド部材13の下方にかつ回転力伝達軸12と直交する方向に回動自在に設けられた回動軸19と、回動軸19の外端に取付けられた揺動板44と、揺動板44の左右端に各々取付けられたロープ等の引張部材20,20と、回動軸19の内端と中間部に上方突出状に設けられた一対の揺動プレート21,21と、スライド部材13の外周溝15に嵌込むようにして各揺動プレート21,21の上端に回転自在に設けられたローラ22,22と、を備えている。
【0013】
また、上記増速ギヤ群Gは、入力軸9の出力軸10側の端部に一体状に設けられた第1ギヤ23と、第1・第2フレーム5,6にかつ回転力伝達軸12の上方に平行に設けられたシャフト24と、シャフト24に一体回転可能に設けられると共に第1ギヤ23と噛合する第2ギヤ25と、第2ギヤ25と一体回転するようにシャフト24の出力軸10側に設けられた第3ギヤ26と、スライド部材13に一体状にかつ第3ギヤ26に噛合・離脱可能に設けられた第4ギヤ27と、を備えている。
【0014】
第1ギヤ23は軸孔を有し、この軸孔に回転力伝達軸12が挿通されており、第1ギヤ23と回転力伝達軸12とは相対的に回転可能とされている。また、第1ギヤ23の軸孔の周囲には複数個の嵌合凹部28…が設けられている。
【0015】
また、第2ギヤ25は、シャフト24の入力軸9側の端部に設けられ、第1ギヤ23よりも小さいギヤ比にて形成されている。第3ギヤ26は、第2ギヤ25よりも大きいギヤ比に形成されている。また、第4ギヤ27は、第3ギヤ26と略等しいギヤ比に形成され、スライド部材13の短筒部17に外嵌されかつ複数本のボルト部材29…にて円板部16に連結されている。このボルト部材29…は、スライド部材13の孔部の周囲に複数本設けられており、スライド部材13が第1ギヤ23側にスライド移動した際に各ボルト部材29…のヘッド部29aが第1ギヤ23の各嵌合凹部28…に嵌合可能とされている。
【0016】
このように構成された回転比切換手段Eによれば、揺動操作機構14にてスライド部材13を第3ギヤ26側にスライドさせることにより、図1と図3と図4に示す如く、第3ギヤ26と第4ギヤ27とが噛合した大回転比切換状態となり、揺動操作機構14にてスライド部材13を第1ギヤ23側にスライドさせることにより、図6と図7に示す如く、第4ギヤ27が第3ギヤ26から離脱しかつスライド部材13が第1ギヤ23と一体回転可能な通常回転比切換状態となる。これについて、詳しくは後述する。
【0017】
ところで、第2・第3フレーム6,7の間には、上記ブレーキ部30が設けられている。このブレーキ部30は、出力軸10の入力軸9側の端部に設けられた爪車42と、スプリングにて爪車42側に弾発付勢された爪43と、爪車42の側面に圧接するように出力軸10の入力軸9側の端部に設けられた上記圧接板31と、を有している。
【0018】
また、回転力伝達軸12の出力軸10側の端部には、上記圧接板31に回転力を伝達するためのカップリング32が設けられており、カップリング32の出力軸10側の端面から突出した複数本のボルト部材33…のヘッド部33a…が、圧接板31の入力軸9側の端面に設けられた複数個の嵌合凹部34…に嵌合している。
【0019】
さらに、図2と図3と図5に示すように、本発明の手動式チェーンブロックは、スライド部材13を大回転比切換位置及び通常回転比切換位置に位置決めする位置決め機構Fを、備えている。この位置決め機構Fは、揺動操作機構14の一対の揺動プレート21,21の上端に各々当接して位置決めする一対の当接片35,35と、各当接片35,35を各揺動プレート21,21の上端に当接させる方向に弾発付勢するコイルスプリング等の弾発部材36,36と、弾発部材36,36を保持する保持部材37,37と、を備えている。
【0020】
保持部材37は、弾発部材36を収納する下方開口状の筒部37aを有し、揺動操作機構14の回動軸19を枢支する(第2フレーム6に取付けられた)取付板38の上端に設けられている。また、当接片35の下面には勾配面部39,39が設けられると共に、当接片35の上面にはガイド軸50が設けられ、ガイド軸50を弾発部材36の孔に挿通させている。
【0021】
しかして、図5に示すように、揺動操作機構14の回動軸19が回動することにより揺動プレート21が揺動するが、このとき、揺動プレート21の丸みのある上端部41が当接片35の一方の勾配面部39側から丸みのある頂部40を(実線で図示した如く)押し上げて他方の勾配面部39側へ揺動し、弾発部材36にて押圧されて下降した当接片35にてその揺動位置に位置決めされる。
【0022】
次に、本発明の手動式チェーンブロックの作用について説明する。図1と図3と図4は、回転比切換手段Eの大回転比切換状態を図示しており、このとき、切換操作部11のスライド部材13は第3ギヤ26側の大回転比切換位置に位置決めされている。即ち、図4と図5に示す如く、第3ギヤ26側へ揺動した揺動プレート21の上端部を、位置決め機構Fの当接片35が押えつけているため、不意に揺動プレート21が揺動してスライド部材13が第1ギヤ23側へ移動することがない。また、この大回転比切換状態では、第4ギヤ27が第3ギヤ26と噛合した状態とされている。
【0023】
この大回転比切換状態でハンドチェーン1を人力にて引張ってハンドホイル2を回転させることにより、入力軸9が回転し、第1ギヤ23が回転する。また、第1ギヤ23に噛合した第2ギヤ25が回転すると共に、シャフト24及び第3ギヤ26が回転し、第3ギヤ26に噛合した第4ギヤ27及びスライド部材13が回転する。そして、スライド部材13が回転することによって、スプラインにて結合された回転力伝達軸12が回転する。即ち、ハンドホイル2からの回転トルクが増速ギヤ群Gを介して回転力伝達軸12に伝達される。このとき、回転力伝達軸12は、その回転数がハンドホイル2あるいは入力軸9の所定倍(例えば4倍)となって増速回転する。
【0024】
また、回転力伝達軸12が回転することにより、カップリング32、圧接板31、出力軸10、減速ギヤ群Hが回転すると共に、ロードシーブ4が回転してロードチェーン3を巻上げ又は巻下げる。この大回転比切換状態では、ロードシーブ4の巻上げ速度(又は巻下げ速度)は、通常巻上げ速度(又は巻下げ速度)よりも増加する。
【0025】
また、この大回転比切換状態から通常回転比切換状態に切換えるには、揺動操作機構14の入力軸9側の引張部材20を引張ればよい。即ち、図2と図6と図7に示す如く、引張部材20を引張ることにより揺動板44が揺動すると共に、回動軸19が回動して各揺動プレート21,21が(矢印A方向に)連動揺動し、各揺動プレート21,21に付設されたローラ22,22にて外周溝15を引掛けられたスライド部材13が第1ギヤ23側にスライド移動する。これによって、スライド部材13の入力軸9側の端面に突出した(ボルト部材の)ヘッド部29a…が第1ギヤ23の嵌合凹部28…に嵌合し、かつ、スライド部材13が通常回転比切換位置に位置決めされる(図5参照)。
【0026】
この通常回転比切換状態では、ハンドチェーン1を引張ってハンドホイル2を回転させると、入力軸9からの回転トルクが第1ギヤ23及びスライド部材13を介して回転力伝達軸12に伝達される。即ち、入力軸9に回転力伝達軸12が直結された状態となり、ロードシーブ4は通常回転比で回転する(図6参照)。
【0027】
このように構成された(本発明の)手動式チェーンブロックCは、図8と図9に示すような巻上機Mに用いられる。即ち、巻上機Mは本体部45と動滑車部46とを有し、本体部45の複数個の滑車47…と動滑車部46の複数個の滑車48…とが、1本のロードチェーン3にて懸架されている。そして、本体部45の両端側に(上述の)チェーンブロックC,Cを取付け、各チェーンブロックC,Cのロードシーブにロードチェーン3の一端側及び他端側を懸架している。なお、49はロードチェーン3の端部を収納するボックスである。
【0028】
しかして、このように巻上機MにチェーンブロックC,Cを設けることによって、各チェーンブロックC,Cを大回転比切換状態に切換えれば、無負荷状態───動滑車部46に荷重が掛かっていない状態───での動滑車部46の上昇作業又は下降作業を迅速に行うことができる。なお、動滑車部46を下降させる場合は、各チェーンブロックC,Cにてロードチェーン3を巻下げる(放出する)ようにし、動滑車部46を上昇させる場合は、各チェーンブロックC,Cにてロードチェーン3を巻上げるようにする。また、動滑車部46にワークを吊るす場合は、各チェーンブロックC,Cを通常回転比切換状態に切換える。
【0029】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、例えば、増速ギヤ群Gの各ギヤのギヤ比の設定は自由であり、大回転比切換状態に於て、入力軸9の回転数に対する回転力伝達軸12の回転数を2倍、3倍、5倍、6倍…等とするもよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0031】
(請求項1によれば)回転比切換手段Eにて大回転比切換状態とすることにより、ハンドホイル2の回転に対するロードシーブ4の回転比を通常回転比よりも十分大とできるので、無負荷時のロードチェーン3の巻上げ又は巻下げ作業を迅速に行うことができ、作業能率が向上する。特に、手動式巻上機への使用に好適である。
【0032】
(請求項2によれば)構造が簡単であり、作製が容易である。また、ハンドホイル2とロードシーブ4との間にコンパクトに介装することができる。
(請求項3によれば)大回転比切換位置又は通常回転比切換位置からスライド部材13が位置ずれすることがないので、確実かつ安全に作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す断面正面図である。
【図2】揺動操作機構を示す断面側面図である。
【図3】大回転比切換状態を示す要部断面平面図である。
【図4】大回転比切換状態を示す説明図である。
【図5】位置決め機構を示す作用説明図である。
【図6】通常回転比切換状態を示す要部断面平面図である。
【図7】通常回転比切換状態を示す説明図である。
【図8】巻上機に設置した使用状態を示す側面図である。
【図9】巻上機に設置した使用状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ハンドチェーン
2 ハンドホイル
3 ロードチェーン
4 ロードシーブ
9 入力軸
11 切換操作部
12 回転力伝達軸
13 スライド部材
14 揺動操作機構
23 第1ギヤ
25 第2ギヤ
26 第3ギヤ
27 第4ギヤ
30 ブレーキ部
31 圧接板
E 回転比切換手段
F 位置決め機構
G 増速ギヤ群
Claims (3)
- ハンドチェーン1によって回転するハンドホイル2と、該ハンドホイル2の回転に連動してロードチェーン3を巻上げ・巻下げするロードシーブ4と、上記ハンドホイル2と上記ロードシーブ4との間に介装されるブレーキ部 30 と、を備えた手動式チェーンブロックに於て、上記ハンドホイル2に対するロードシーブ4の通常回転比を増加させるように切換可能な回転比切換手段Eを、上記ハンドホイル2と上記ブレーキ部 30 との間に、具備し、上記ハンドホイル2からの回転トルクが、上記回転比切換手段Eから上記ブレーキ部 30 を介して、上記ロードシーブ4に伝達されるように構成したことを特徴とする手動式チェーンブロック。
- ハンドチェーン1によって回転するハンドホイル2と、該ハンドホイル2の回転に連動してロードチェーン3を巻上げ・巻下げするロードシーブ4と、上記ハンドホイル2と上記ロードシーブ4との間に介装されるブレーキ部 30 と、を備えた手動式チェーンブロックに於て、上記ハンドホイル2に対するロードシーブ4の通常回転比を増加させるように切換可能な回転比切換手段Eを、上記ハンドホイル2と上記ブレーキ部 30 との間に、具備し、上記ハンドホイル2からの回転トルクが、上記回転比切換手段Eから上記ブレーキ部 30 を介して、上記ロードシーブ4に伝達されるように構成し、上記回転比切換手段Eが、増速ギヤ群Gと切換操作部11から成り、該切換操作部11が、ハンドホイル2に連結された入力軸9と同一軸心廻りに回転自在に配設されてブレーキ部30の圧接板31に回転力を伝達する回転力伝達軸12と、該回転力伝達軸12に一体回転可能にかつ軸方向スライド可能に設けられたスライド部材13と、該スライド部材13を軸方向にスライドさせる揺動操作機構14とを有し、上記増速ギヤGが、上記入力軸9に一体状に設けられた第1ギヤ23と、該第1ギヤ23に噛合する第2ギヤ25と、該第2ギヤ25と一体回転可能に設けられた第3ギヤ26と、上記スライド部材13に一体状にかつ上記第3ギヤ26に噛合・離脱可能に設けられた第4ギヤ27とを有し、上記揺動操作機構14にてスライド部材13を第3ギヤ26側にスライドさせた大回転比切換状態に於て、上記第3ギヤ26と第4ギヤ27とを噛合させ、揺動操作機構14にてスライド部材13を第1ギヤ23側へスライドさせた通常回転比切換状態に於て、第4ギヤ27を第3ギヤ26から離脱させかつスライド部材13を第1ギヤ23と一体回転させるように構成したことを特徴とする手動式チェーンブロック。
- スライド部材13を大回転比切換位置及び通常回転比切換位置に位置決めする位置決め機構Fを設けた請求項1又は2記載の手動式チェーンブロック。
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