JP3726360B2 - 超電導磁石装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超電導磁石装置に関し、特にバルク形状の高温超電導体に高い磁場を捕捉させて磁石として用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
Y系など一部の高温超電導体では、その組織制御により永久磁石では不可能な液体窒素温度でも1Tを超える大きな磁場が捕捉できるものが得られるようになった。さらに低温まで冷却すればより大きな磁場が捕捉可能であり、また、材料開発により特性の向上が見込まれることから、最近、強力な磁石として使うことが検討されるようになってきた。
【0003】
さて、バルク状の超電導体を磁石にする方法としては、その超電導体に磁場を印加した状態でその超電導遷移温度(Tc)以下に冷却するいわゆるFCと、その超電導体の超電導遷移温度以下に冷却したあと、外部から磁場を印加して超電導体内部に磁場を侵入させるいわゆるZFCの方法とがある。いずれにしても、一度は超電導体に捕捉させる磁場と同等以上の磁場を印加する必要があり、またその後超電導体の捕捉した磁場を維持するためには、着磁の際の温度以下に維持する必要がある。
【0004】
従来、その特性の評価などの目的で高温超電導体に磁場を捕捉させるときの着磁方法としては、一般には上記したFCが用いられていた。特開平7-111213は、FCにより超電導体に磁場を捕捉させ、コイルと超電導体を組み合わせて磁石とするものであった。
【0005】
一方、ZFCは、超電導体に外部磁場をゆっくり印加しその後0までゆっくり下げるものであり、超電導体が冷却により既に超電導状態になっているため、超電導体に外部磁場を印加する際に一定量の磁場が排除されるので、着磁には前記FCより大きな印加磁場が必要となるため、定常的な磁場を用いて着磁する場合には、実用的にはZFCではなくFCで行われていた。
【0006】
また、ZFCの特別な方法として、定常的な磁場ではなく、パルス磁場で着磁する方法が特開平6−168823に開示されている。この方法は簡易なコイルで超電導体を着磁するのには有効である。
【0007】
上記のバルク形状の超電導体を直接磁石として用いる方法とは別に、公開特許公報特開平5−175034には、バルク状の超電導体をコイルと同等の形状に加工して通電し、磁石にする方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のFCにおいては、前記超電導体を冷却する間は定常的な磁場を超電導体に印加しなければならないが、定常的な磁場は、簡易な装置では発生できる磁場が小さいために十分な印加磁場が得られず、超電導体に捕捉できる磁場は通常の永久磁石の発生磁界を大きく超えることはできないという問題があった。
【0009】
上記従来のFCにおいてNb-Ti の超電導コイルを用いる方法は、定常的に高磁場を発生できる方法だが、この超電導コイルは極低温まで冷却する必要があるため、超電導体に高い磁場を捕捉させるには、装置全体が大がかりなものになった。また、FCでは磁場をかけたまま超電導体を冷却するので着磁に長い時間がかかった。さらに着磁後に超電導体を冷却したまま使用場所に配置することが必要となるため、使用できる場所が極めて限られてしまうという問題もあった。このように、上記従来のFCでは、装置等の内部で超電導体自体を強力な磁石として用いることは困難だった。
【0010】
また上記従来のZFCで定常的な磁場を用いる場合には、上記のFCと同じ問題点がそのままあるうえ、さらにFCよりも大きな印加磁場が必要なことから、上記のFCよりもいっそう困難であった。
【0011】
また、特開平6−168823で開示された上記従来のパルス磁場では、コイルと超電導体とがともに同じ冷媒容器中に収められているため、着磁の際に着磁コイルが発熱すると、大量の冷媒が蒸発する、あるいは超電導体の温度が上昇して磁石性能が低下するなどの問題があるとともに、冷媒の維持管理が必要であるという問題があった。
【0012】
さらに上記バルク状の超電導体をコイルと同等の形状に加工する方法においては、超電導体に複雑な加工を施す必要があり、セラミックスである高温超電導体では加工が非常に困難であるとともにコストがかかった。また、加工の際に材料の劣化が起こりやすく、安定した特性のものを得ることが困難だった。
【0013】
以上述べたように、上記従来技術においては、特性のよいバルク形状の超電導体があっても、それを高い磁場を発生する磁石として種々の機器で使うことは困難であった。
【0014】
そこで本発明者らは、超電導体の特性が低温になるほど向上するという事実と、パルス着磁では簡便な装置で超電導体を着磁できることに着目し、バルク形状の超電導体をそのまま用いて、簡易な装置および方法により従来得られなかった高い磁場を捕捉させ、様々な用途および機器で超電導体を磁石として利用できるようにすることを課題とした。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明者らはパルス着磁の方法を改良する努力を重ねた。従来、パルス着磁では、着磁されていない状態で冷却された超電導体に後から磁場を印加して着磁する場合には超電導体が侵入する磁場を排除しようとする性質を持つため、着磁コイルと超電導体の間の空間をできる限り小さくする必要があると考えられていた。しかしながら種々の装置で超電導体を磁石として用いるためには、着磁コイルと超電導体をもっと自由に配置できることが望ましい。そこで、本発明者らは種々の自由な配置の磁石装置を構成することを念頭に置き、超電導体と着磁コイルとの配置や、パルス磁場の大きさおよび印加時間等を鋭意検討した結果、以下の技術的手段が極めて有効であることを見いだしたのである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1に記載の第1発明)の超電導磁石装置は、
真空断熱容器内に配設された冷却用のコールドヘッドと、
前記コールドヘッドに接触させて前記真空断熱容器内に配設されたバルク状の超電導体と、
該コールドヘッドを冷却し、前記超電導体を熱伝導により超電導体遷移温度以下に冷却する冷凍機と、
前記超電導体に磁場を印加するための着磁コイルと、
該着磁コイルにパルス電流を通電するパルス電源とからなり、
前記着磁コイルが前記断熱容器の外にあって前記断熱容器の外壁に対して間隙を保持して配設され、前記超電導体と断熱されている
ものである。
【0017】
本発明の超電導磁石装置は、
前記第1発明において、
前記コールドヘッドが、冷凍機によって冷却され、前記超電導体を熱伝導により超電導遷移温度以下に冷却するように構成されている
ものである。
【0018】
本発明の超電導磁石装置は、
前記発明において
前記パルス電源が、前記超電導体内に捕捉される目的の磁場分布を得るために必要な印加磁場になるようにパルス電流が制御されるように構成されている
ものである。
【0019】
本発明の超電導磁石装置は、
前記発明において、
前記超電導体が、RE−Ba−Cu−O系(REは、Yまたは希土類元素およびこれらの元素の組み合わせ)のバルク形状の超電導体によって構成されているものである。
【0020】
本発明の超電導磁石装置は、
超電導体を超電導遷移温度以下に冷却できる冷媒の充填された冷媒容器と、
該冷媒容器中に配置された超電導体と、
該超電導体に磁場を印加するための着磁コイルと、
該着磁コイルにパルス電流を通電するパルス電源と
からなり、
該着磁コイルが該冷媒容器の外にあって前記断熱容器の外壁に対して間隙を保持して配設され、該超電導体と断熱されている
ものである。
【0021】
本発明の超電導磁石装置の着磁方法は、
超電導体を超電導遷移温度以下に冷却し、
前記超電導体内に侵入する磁場の最小値と前記超電導体内に捕捉される磁場の最大値とが等しくなるような印加磁場が発生するように、ピーク値が決定されているパルス電流を通電する
ものである。
【0022】
本発明の超電導磁石装置の着磁方法は、
前記発明において、
前記着磁コイルに通電されるパルス電流の通電時間が一定時間以内になるように制御される
ものである。
【0023】
【発明の作用および効果】
上記構成より成る第1発明の超電導磁石装置は、前記パルス電源により前記着磁コイルにパルス電流を通電することにより、前記着磁コイルの発生するパルス磁場が、前記冷凍機により冷却され前記真空断熱容器内に配設された冷却用の前記コールドヘッドにより超電導遷移温度以下に冷却されたバルク状の前記超電導体に印加され、その磁場が該超電導体に捕捉されることにより磁石として機能するものである。該超電導体に捕捉される磁場の大きさは、前記着磁コイルに発生させる磁場の大きさにより制御できる。また、超電導体は1回でもパルス磁場が印加されれば磁場を捕捉でき、そのパルス幅も数msec以下でよいため、パルス着磁を用いた本発明の装置では、小さく簡便な着磁コイルで超電導体が着磁できるという作用がある。また、前記真空断熱容器内に配設された超電導体がコールドヘッドにより冷却されているので、冷媒を用いる場合のように温度が限定されるがことなく、任意の動作温度で利用することができる。超電導体は一般に温度が低いほど特性が高いので、コールドヘッドを用いると、動作温度を低くできることにより、より大きな磁場を発生できる効果がある。
前記着磁コイルが、前記真空断熱容器の外にあって前記真空断熱容器の外壁に対して間隙を保持して配設され、バルク状の前記超電導体と断熱されているため、着磁される超電導体は、着磁の際に着磁コイルにパルス電流を通電した際のコイルの発熱による影響を受けないという効果がある。すなわち、バルク状の超電導体の余分な温度上昇が避けられるため、より安定したパルス着磁が可能になるという効果がある。さらに、着磁コイルがバルク状の超電導体の入った真空断熱容器の外部にあって前記真空断熱容器の外壁に対して間隙を保持して配設されるため、着磁後は磁場を捕捉して磁石として機能している超電導体を含む真空断熱容器の部分と、着磁コイルおよび着磁電源とを切り離すことが容易にでき、様々な用途でその磁場を使うことが容易になるという効果もある。
【0024】
上記構成より成る本発明の超電導磁石装置は、前記第1発明の構成において、前記コールドヘッドが、冷凍機により冷却され、前記超電導体が熱伝導により超電導遷移温度以下に冷却されるものである。本発明の装置では、コールドヘッドが冷凍機で冷却されるので、ヒーターと組み合わせることによりコールドヘッドおよび超電導体の温度を自由かつ自動的に制御できるという効果がある。さらに、冷媒の維持管理が不要になるという効果もある。
【0025】
上記構成より成る本発明の超電導磁石装置は、前記発明の構成において、前記超電導体内に捕捉される目的の磁場分布を得るために必要な印加磁場になるようにパルス電流が制御されるように構成されているため、1回のパルス着磁で必要な磁場を超電導体に捕捉させ、すぐにその磁場を種々の用途で利用できるという効果がある。
【0026】
上記構成より成る本発明の超電導磁石装置は、前記発明の構成において、前記超電導体が、RE−Ba−Cu−O系(REは、Yまたは希土類元素およびこれらの元素の組み合わせ)のバルク形状の超電導体によって構成されているため、その強いピン止め力により大きな磁場を捕捉できるという効果がある。
【0027】
上記構成より成る本発明の超電導磁石装置は、前記超電導体を超電導遷移温度以下に冷却できる冷媒の充填された冷媒容器と、該冷媒容器中に配置された超電導体と、該超電導体に磁場を印加するための着磁コイルと、該着磁コイルにパルス電流を通電するパルス電源とからなり、該着磁コイルが該冷媒容器の外にあって前記冷媒容器の外壁に対して間隙を保持して配設され、該超電導体と断熱されているため、着磁される前記超電導体は、着磁コイルにパルス電流を通電して着磁する際にコイルの発熱による影響を受けないという効果がある。すなわち、超電導体の余分な温度上昇が避けられるため、より安定したパルス着磁が可能になるという効果がある。さらに、着磁コイルが超電導体の入った冷媒容器の外部にあって前記冷媒容器の外壁に対して間隙を保持して配設されるため、着磁後は磁場を捕捉して磁石として機能している超電導体を含む冷媒容器の部分と、着磁コイルおよび着磁電源とを切り離すことが容易にでき、様々な用途でその磁場を使うことが容易になるという効果もある。
【0028】
上記構成より成る本発明の超電導磁石装置の着磁方法は、超電導体を超電導遷移温度以下に冷却し、前記超電導体内に侵入する磁場の最小値と前記超電導体内に捕捉される磁場の最大値とが等しくなるような印加磁場が発生するように、ピーク値が決定されているパルス電流を通電するため、前記超電導体の特性によって決まる捕捉可能な最大の磁場にほぼ近い磁場を捕捉できるとともに、着磁直後より該超電導磁石装置の捕捉磁場変化が少なくなるという効果がある。
【0029】
上記構成より成る本発明の超電導磁石装置の着磁方法は、前記発明の構成において、前記超電導体内に捕捉される磁場の最大値と前記超電導体内に侵入する磁場の最小値が等しくなるような印加磁場が発生するように、ピーク値が決定されているパルス電流を前記着磁コイルに通電するため、必要十分な磁場のみが超電導体内に侵入し、余分な磁場の侵入による発熱が起こらないため、前記超電導体の特性から捕捉しうる最大の磁場を捕捉できるという効果がある。さらに、必要最小限の磁場を発生できる着磁コイルを用いるため、着磁コイルの大きさが可能な限り小さくできるという効果がある。
【0030】
上記構成より成る本発明の超電導磁石装置の着磁方法は、前記発明の構成において、前記着磁コイルに通電されるパルス電流の通電時間が一定時間以内になるように制御されるため、着磁の際の着磁コイルの発熱する時間が短い。そのため、細い線でできた着磁コイルに大きな電流を通電しても発熱量が大きくならず、溶断することがないので、簡便な着磁コイルで、容易に大きな磁場を着磁できるという効果がある。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき、図面を用いて説明する。
【0032】
(第1実施形態)
本第1実施形態の超電導磁石装置および超電導磁石装置の着磁方法は、図1に示されるように、冷凍機20によって冷却される断熱容器1内に配設されたコールドヘッド2と、前記断熱容器1内で該コールドヘッド2に接触させて配設され熱伝導により超電導遷移温度以下に冷却される超電導体3と、前記断熱容器1の外部に配設され前記超電導体3に磁場を印加するための着磁コイル4と、該着磁コイル4に前記超電導体3内に捕捉される磁場を考慮した印加磁場になるように制御されたパルス電流を通電するパルス電源5とからなるものである。
【0033】
前記断熱容器1は、図1に示されるように内部が真空排気されており、前記超電導体3および前記コールドヘッド2と該断熱容器の外部とを断熱する構造になっている。
【0034】
前記冷凍機20は、図2に示されるようにギフォード・マクマホンによって開発された蓄冷式冷凍サイクルを用いたGM冷凍機によって構成され、気体を圧縮する圧縮機21と、該圧縮機21の吐出口に連通する高圧弁22および吸入口に連通する低圧弁23と、シリンダー24内に介挿されステッピングモータおよびクランクよりなる駆動機構25によって往復動するピストンとしてのディスプレーサ26と、前記シリンダー24に連通するとともに前記高圧弁22および低圧弁23に連通する蓄冷器27と、該蓄冷器27と前記シリンダー24の一方の部屋241との間に形成される前記コールドヘッド2を構成する冷凍部28とから成る。
【0035】
動作原理を示す図3に示されるように、前記ディスプレーサ26は前記ステッピングモータによって前記シリンダー24内を数10rpmで往復動し、前記高圧弁22と低圧弁23は前記ディスプレーサ26の往復動に同期して開閉制御される。
【0036】
図3において前記ディスプレーサ26が下にある時、前記高圧弁22が開き高圧気体が前記ディスプレーサ26の上部空間V1に入り、次に前記ディスプレーサ26が上昇し、気体は同じ圧力を保ったまま下部空間V2に移動する。この時下部空間の温度が低いので気体が収縮し、余分の気体が補給される。
【0037】
前記ディスプレーサ26がほぼ上昇した位置で前記高圧弁22を閉じ前記低圧弁23を開くと、気体は低圧側に吐出され膨張して最大容積Vの下部空間V2内で冷凍が得られる。次にディスプレーサ26を下げ、前記下部空間V2内の気体を吐出させた後、前記低圧弁23を閉じ前記高圧弁22を開くことにより1サイクルが完了する。
【0038】
前記冷凍機20は、1段のGM冷凍機で、80Kにおける冷凍出力は100W、冷凍機単体での最低到達温度は25Kである。本実施形態の前記超電導体3、コイル4、コールド・ヘッド2を取り付けた状態での最低到達温度は30Kであった。
【0039】
前記超電導体3は、図1に示されるように前記冷凍機20の前記冷凍部28によって構成される前記コールドヘッド2の上面に充分な厚さの銅ブロック30が載置され、その上に載置される。なお、前記コールドヘッド2にはヒーター線が巻かれており、これを用いて温度制御することにより、最低到達温度までの希望の温度に保つことが出来るようになっている。
【0040】
該超電導体3は、YBa2Cu3O7−xおよびY2BaCuO5の微細な粉末をモル比で3:2に秤量し、これに0.5wt%のPtを加え十分混合したものを原料粉末とし、これを円筒形に圧粉していわゆる溶融法で熱処理することにより得られた、外径φ35mm、厚さ14mmのY系溶融バルクを用いた。
【0041】
この超電導体は、1Tの静磁場中で液体窒素により冷却して着磁したところ、最大0.5Tの磁場を捕捉できたものである。
【0042】
前記パルス電源5は、コンデンサ51に溜めた電荷を放電するもので、ダイオード52による整流により一方向のみに電流を通じることができるようになっている。この電源の発生可能な最大電流は10000 アンペア(A)である。
【0043】
前記着磁コイル4は50ターンで、内径45mm、外径60mmのボビンの中に樹脂で含浸し固定したものを用い、パルス電流を供給するための電流供給線41により、前記パルス電源の端子53に結線されている。
【0044】
着磁コイルは、その形状から通電する電流の単位電流値あたりの発生磁界(コイル定数)を計算できるので、コイルに流す電流を調べれば発生磁界が求めらる。前記着磁コイル4コイルでは10000アンペア(A)通電すると、10Tの磁場をコイル中心部に発生できる。図4に示すように、パルス着磁では、着磁コイルには瞬間的に電流が流れるだけであり、電流値は通電開始直後立ち上がり時間Aで最大値に達した後、すぐに0になる。すなわち、着磁コイル4が磁場を発生するのはパルス着磁を行う一瞬の間のみであり、その発生磁界は流れている電流値の変化に応じて時間的に変化する。そこで、図4に線Bで示したパルス電流が最大になるときの着磁コイルの発生磁界を、超電導体3の印加磁場として定義した。
【0045】
本第1実施形態において、前記超電導3に大きな磁場を捕捉させるのに最適な印加磁場を決めるために行った実験について以下に述べる。印加磁場は前記着磁コイル4に供給するパルス電流の大きさで決まるので、前記パルス電源5から前記着磁コイル4に供給するパルス電流の大きさをいろいろ変えて前記超電導体3を着磁して、それぞれの場合の捕捉磁場を比較した。この実験は、前記超電導体の温度を液体窒素温度と同じ77K に保持して行った。
【0046】
図5に示したのは、超電導体3を0.64T (A)、1.13T (B)および1.86T (C)の印加磁場で着磁した場合のそれぞれについて、図4に示したパルス磁場の発生している間の各時点(1)立ち上がり途中、(2)ピーク時、(3)立ち下がり途中および(4)静定後における、超電導体3内部の磁場分布である。
【0047】
上記図5から、パルス着磁の過程では超電導体内部に侵入する磁束線が常にその運動を妨げる方向に力を受けるため印加された磁場がシールドされるので、超電導体内部まで磁場を侵入させるには、超電導体の外部表面にかかる印加磁場(すなわち着磁コイルの発生する最大の磁場)を十分大きくする必要があることがわかる。すなわち図5のAまたはBのような場合には、超電導体中心部に十分な磁場が侵入していないために、超電導体の特性から捕捉可能な磁場を十分に捕捉できていない。
【0048】
したがって、図5から明らかなように、前記超電導体3の捕捉磁場が最大になる中心部にそこで捕捉可能な磁場より大きな磁場が侵入するような外部磁場を印加した場合、すなわち、図5より、1.86T 以上の磁場を印加した場合には、前記超電導体に捕捉可能な磁場を十分捕捉させられることがわかる。
【0049】
次に、さらに大きな磁場を前記超電導体3に印加した場合と、上記1.86T の磁場を印加した場合とで、前記超電導体3の捕捉磁場を比較した結果を図6に示した。これより、必要以上に大きな磁場が超電導体3に印加された場合は、捕捉できる磁場が少なくなることがわかる。これは、4.97T の磁場を超電導体3に印加した場合は、捕捉できる磁場に比べて余分な磁場が超電導体3の内部に侵入しており、そのため多量の磁束線が動くことにより超電導体3の内部で発熱が起こって超電導体3の内部の温度が上昇し、磁束線のピン止め力が下がるためである。
【0050】
また、前記パルス電流の最適パルス幅について以下に検討する。
すなわち、パルス幅およびコイル形状によるパルス着磁特性の差について検討する。パルス電源において大容量のコンデンサを用いる場合は、その充電電圧で発生磁界の大きさを制御することができる。着磁コイルが同じなら充電電圧を上げると、発生するパルス磁場はその充電電圧に比例して大きくなるが、パルス幅はほとんど変化しない
【0051】
また、着磁コイルの巻き数を増やすと、あるいは着磁コイルの内径を大きくするとパルス幅が長くなる。図7に作製した代表的な3種類の着磁コイルのパルス電流波形を示した。これら、種々の作製した着磁コイルを用いて、超電導体の着磁特性への影響を調べた。
【0052】
その結果、内径が同じで巻き数の異なる着磁コイルを用いて、立ち上がり時間が異なるパルス磁場で超電導体を着磁したところ、パルスの立ち上がり時間が0.8msec ないし2.4msec の範囲では、そのパルス幅による着磁特性の差がないことがわかった。
【0053】
また外径34mmの超電導体を、内径がそれぞれ35mmおよび55mmで巻き数が同じ着磁コイルで着磁した場合でも、その捕捉磁場の印加磁場依存性には差がなかった。
【0054】
これらの結果から、パルス着磁による超電導体の捕捉磁場は、そのパルス幅や着磁コイルの形状にはよらず、超電導体に印加される印加磁場の大きさだけで決まることがわかった。
【0055】
本第1実施形態における最適な着磁条件を調べるために、印加磁場を変えたときの捕捉磁場分布がどのように変化するか検討した。上記従来技術とも比較するために、FC、ZFCと本第1実施形態のパルス着磁で、液体窒素温度の77K でそれぞれ印加磁場を変えて同じ超電導体の着磁後の捕捉磁場を測定して比較した。
【0056】
試料全体の特性で比較するため、試料表面上で磁場センサを走査して、試料上の各地点で捕捉されている磁場の強さを測定し、試料に捕捉された磁束の総量を求めた。同じ試料を種々の印加磁場で着磁して、それぞれ捕捉磁束量を測定してプロットすると、図10のようになる。
【0057】
これより、パルス着磁の場合には、この試料においては1.9Tのような最適な印加磁場があり、それ以上の磁場をかけると試料に捕捉される磁場が減少することがわかる。これより超電導体に強い磁場を捕捉させて利用する場合には、使う超電導体の捕捉磁場の印加磁場依存性を測定して、最適な印加磁場を予め調べておく必要があることがわかった。
【0058】
また、用途によっては、超電導体が最も磁場を多く捕捉できる印加磁場よりも大きな印加磁場で着磁する使い方もある。超電導体の捕捉磁場は、着磁直後より対数関数的に一定の割合で減少するいわゆるクリープ現象により減少する。着磁後ある程度時間が経過すればその減少量は実用的には支障ない程度になるが、パルス着磁で超電導体が最も磁場を多く捕捉できる印加磁場よりも大きな印加磁場で着磁した場合には、他の着磁方法に比べ、着磁直後より磁場の減少量の少ない状態になる。したがって、捕捉磁場の強さより、安定性を重視する用途では、超電導体が最も磁場を多く捕捉できる印加磁場よりも大きな印加磁場で着磁することも有効である。
【0059】
本第1実施形態の超電導磁石装置の着磁方法を以下に述べる。
初めに、前記超電導体3を前記銅ブロック30を介して前記冷凍機20によって冷却された前記コールドヘッドにより、超電導遷移温度以下まで冷却する。温度が十分定常になった後、前記着磁コイル4に前記パルス電源5から図4に示したものと同様なパルス状の電流を通電し、前記超電導体3に磁場を印加する。
【0060】
磁場の印加により、該超電導体3は磁場を捕捉して磁石となるが、その後温度を一定に保っている間は、この超電導磁石は磁束クリープと呼ばれる現象によりわずかな発生磁界の減少はあるものの実質的にはほぼ一定の磁場を保ち続ける。その後、必要に応じて前記端子53で前記電流供給線41を取り外して、前記パルス電源5と超電導磁石を切り離すこともできる。また、発生磁界を変えるなどの目的で再度着磁し直すことも可能である。
【0061】
このようにして得られた超電導磁石装置の特性は次のようになった。
印加する磁場を順次増やしたときに、超電導体上の2ヶ所でそれぞれ捕捉磁場の大きさを磁場センサで測定した結果が図9である。その測定個所は、図10に示した。この測定では超電導体を50K まで冷却した。
【0062】
これより、印加磁場を大きくしていくと、まず超電導体の周辺部に捕捉される磁場が先に増えるが、印加磁場が3T以上になると超電導体の中心部に捕捉される磁場が急激に増え、超電導体の周縁部に捕捉される磁場を越える。さらに、印加磁場が4Tを越えると場所によらず捕捉磁場が減少することがわかる。
【0063】
このように、本第1実施形態では、3.8Tのパルス磁場の印加により前記超電導体3に1.5Tの磁場を捕捉させることができ、最大発生磁界1.5Tの超電導磁石装置が得られた。液体窒素温度(77K )では、前記超電導体3の捕捉できる磁場は0.5Tであり、冷凍機を利用した本実施形態の超電導磁石装置では、同じ超電導体を用いて液体窒素温度の3倍の性能が得られている。また、前記超電導体3の捕捉磁場の印加磁場依存性のデータを用いて、前記超電導体3のその動作温度での最大捕捉磁場までの範囲で任意の発生磁界を持つ超電導磁石装置を得ることができる。
【0064】
また、着磁後の超電導体の捕捉磁場の時間変化を調べたところ図11のような結果が得られた。これより、印加磁場が3.8Tを越えると超電導体の捕捉磁場は小さくなるが、その着磁後の減衰がかなり少なくなるということがわかった。すなわち、印加磁場を大きくすることにより、発生磁界の減衰の少ない発生磁界の安定した超電導磁石装置が得られる。
【0065】
上記作用を奏する第1実施形態の超電導磁石装置は、前記断熱容器1内に配設された前記コールドヘッド2に接触させて直接低温に冷却された前記超電導体3に、該超電導体に近い位置に配設されている前記着磁コイル4がパルス電流の通電により瞬間的に発生する磁場をそのまま捕捉させて磁石とするものであり、簡易に超電導体が着磁されて高い磁場を発生できるため、様々な用途および機器における利用が可能となるという効果を奏する。
【0066】
また第1実施形態の超電導磁石装置は、前記冷凍機20によって前記コールドヘッド2が冷却されるので、簡易に冷媒として用いられる液体窒素の温度より低い温度を容易に実現でき、同じ超電導体を用いても液体窒素を冷媒に用いる場合よりも大きな磁場を発生させることができるという効果を奏する。
【0067】
すなわち、前記超電導体3が前記冷凍機20の冷凍部である前記コールドヘッド2によって十分な容量の銅ブロック30を介して冷却されるので、該コールドヘッド2にヒーター線を配設して30K程度までの任意の動作温度における着磁を可能にするとともに、そのヒーター線の出力を制御することにより、自動的に温度を維持管理でき、非常に容易に低温を利用できる。液体冷媒を用いる上記従来技術においては、動作温度が冷媒の温度(液体酸素90K 、液体窒素77K 、液体ネオン27K 、液体水素20K 、液体ヘリウム4K)に限定され、このうち本発明の用途で実用的に簡易に利用できるのは液体窒素に限られる。そのため、超電導体の特性の上がる77K 以下の温度領域で動作できる本実施例の装置は、同じ超電導体を用いても液体冷媒を使う場合に比べて、容易に強い磁場を発生させることができるという効果を奏する。
【0068】
また第1実施形態の超電導磁石装置は、前記超電導体3が前記冷凍機20の前記コールドヘッド2によって直接冷却されるため、上記従来技術における冷媒容器が不要になり、その分だけ前記超電導体3と前記真空断熱容器1の外部までの距離を短くすることができるので、様々な用途や機器において超電導体に捕捉させた磁場をより有効に利用できるという効果を奏する。
【0069】
さらに第1実施形態の超電導磁石装置は、前記パルス電源5からのパルス電流が通電される前記着磁コイル4が前記真空断熱容器1の外部に配設され、前記超電導体3に対して断熱されているので、前記超電導体3は着磁の際に前記着磁コイル4の発熱による影響を受けないため、超電導磁石装置の性能が向上するという効果を奏する。
【0070】
さらに第1実施形態の超電導磁石装置は、前記超電導体3がRE−Ba−Cu−O 系( RE は、Yまたは希土類系元素およびこれらの元素の組み合わせ)のバルク形状の超電導体によって構成されているので、捕捉できる磁場が大きく、高い磁場を発生するという効果を奏する。
【0071】
さらに第1実施形態の超電導磁石の着磁方法は、前記超電導体3内に侵入する磁場の最小値が前記超電導体内に捕捉される磁場の最大値以上になるような印加磁場が発生するように、ピーク値が決定されているパルス電流を前記着磁コイル4 に通電するため、前記超電導体の特性によって決まる捕捉可能な最大の磁場にほぼ近い磁場を捕捉できるとともに、着磁直後より該超電導磁石装置の捕捉磁場変化が少なくなり、安定した磁界を発生させることができ、超電導磁石装置の磁石性能を向上させるという効果を奏する。
【0072】
また第1実施形態の超電導磁石の着磁方法は、前記超電導体3内に捕捉される磁場の最大値と前記超電導体3内に侵入する磁場の最小値が等しくなるような印加磁場が発生するように、ピーク値が決定されているパルス電流を前記着磁コイル4 に通電するため、必要十分な磁場のみが超電導体内に侵入し、余分な磁場の侵入による前記超電導体3内の発熱が起こらないため、前記超電導体3の特性から捕捉しうる最大の磁場を捕捉でき、超電導磁石装置の磁石性能を向上させるという効果を奏する。さらに、必要最小限の磁場を発生できる着磁コイルを用いることにより、着磁コイルの大きさが可能な限り小さくでき、より簡便な超電導磁石装置を設計できるという効果を奏する。
【0073】
さらに第1実施形態の超電導磁石の着磁方法は、前記着磁コイル4に通電されるパルス電流の通電時間が一定時間以内になるように制御されるため、着磁の際の着磁コイルの発熱量が一定以下になる。そのため、簡便なコイルに大きな電流を通電することができ、大きな磁場を前記超電導体3に捕捉させる際に必要な大きな印加磁場を、容易に発生できるという効果を奏する。
【0074】
(第2実施形態)
本第2実施形態の超電導磁石装置および超電導磁石装置の着磁方法は、図12に示されるように、超電導体3を超電導遷移温度以下に冷却できる冷媒の充填された冷媒容器6と、該冷媒容器6中に配置された前記超電導体3と、該超電導体3に磁場を印加するための着磁コイル4と、該着磁コイル4にパルス電流を通電するパルス電源5とからなり、該着磁コイル4が該冷媒容器6の外部に配設されているものである。
【0075】
前記冷媒容器6は、冷媒として液体窒素が充填されている。また、超電導体3、着磁コイル4およびパルス電源5は第1実施形態のものと同じものを用いた。
【0076】
本第2実施形態においても、前記パルス電源5が、前記超電導体3に大きな捕捉磁場を得るための最適な磁場を印加するために前記着磁コイル4に出力する最適な印加磁場を求めるため、前記第1実施形態と同様の実験を行った。
【0077】
その結果、前記超電導体3の捕捉磁場は、前記第1実施形態で77K で行ったときと同様の印加磁場依存性を示し、最大捕捉磁場は0.5Tだった。すなわち、温度が同じであれば、前記超電導体3の捕捉磁場はその冷却手段にはよらず、同じになるということが確かめられた。
【0078】
本第2実施形態では、該着磁コイル4が該冷媒容器6の外にあって該超電導体3と断熱されているため、着磁される前記超電導体3 は、着磁コイルにパルス電流を通電して着磁する際にコイルの発熱による影響を受けない。すなわち、超電導体の余分な温度上昇が避けられるため、より安定したパルス着磁が可能になるというという効果を奏する。
【0079】
さらに、本第2実施形態では、着磁コイルが超電導体の入った該冷媒容器6の外部にあるため、着磁後は磁場を捕捉して磁石として機能している超電導体を含む冷媒容器の部分と、着磁コイルおよび着磁電源とを切り離すことが容易にできる。そのため、着磁後は着磁の際だけに必要となる着磁コイルおよび着磁電源を超電導体を含む冷媒容器の部分から切り離して、超電導磁石装置の磁場を発生する機能部分のみを、様々な用途や機器において利用できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の超電導磁石装置ならびにその着磁方法の基本的な構成を示すブロック図である。
【図2】 本第1実施形態における冷凍機を示すブロック図である。
【図3】 本第1実施形態における冷凍機の動作原理を説明するためのブロック図である。
【図4】 本第1実施形態における着磁コイルに通電される電流波形の一例を示す線図であり、印加磁場を定義するための線図である。
【図5】 本第1実施形態における超電導体のパルス着磁過程の各時点における超電導体内部の磁場分布を示す線図である。
【図6】 本第1実施形態における印加磁場と超電導体の捕捉磁場の関係を示す線図である。
【図7】 本第1実施形態における着磁コイルの巻き数とパルス電流の立ち上がり時間との関係を示す線図である。
【図8】 本第1実施形態における印加磁場と超電導体の捕捉磁束量(捕捉磁場の総量)を示す線図である。
【図9】 本第1実施形態における超電導体の捕捉磁場の総量である捕捉磁束量の印加磁場依存性を示す線図である。
【図10】 本第1実施形態における超電導体の捕捉磁場を測定する磁場センサの配置を示す説明図である。
【図11】 本第1実施形態における超電導体の着磁後の捕捉磁場の時間変化の種々の印加磁場で調べた結果を示す線図である。
【図12】 本発明の第2実施形態の超電導磁石装置ならびにその着磁方法の基本的な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 断熱容器
2 コールドヘッド
20 冷凍機
3 超電導体
4 着磁コイル
5 パルス電源
6 冷媒容器
Claims (1)
- 真空断熱容器内に配設された冷却用のコールドヘッドと、
前記コールドヘッドに接触させて前記真空断熱容器内に配設されたバルク状の超電導体と、
該コールドヘッドを冷却し、前記超電導体を熱伝導により超電導体遷移温度以下に冷却する冷凍機と、
前記超電導体に磁場を印加するための着磁コイルと、
該着磁コイルにパルス電流を通電するパルス電源とからなり、
前記着磁コイルが前記断熱容器の外にあって前記断熱容器の外壁に対して間隙を保持して配設され、前記超電導体と断熱されている
ことを特徴とする超電導磁石装置。
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