JP3724235B2 - 連続鋳造方法および連続鋳造用鋳型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続鋳造用鋳型および連続鋳造方法に係わり,特に表層欠陥の少ない鋳片をブレークアウトが発生することなく連続的に製造できる連続鋳造用鋳型および連続鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
連続鋳造により鋳片を製造するには、溶融された金属をタンディッシュからノズルを介して連続鋳造用鋳型(以下、鋳型と呼ぶ。)内に流下し、鋳型で冷却されて形成した凝固シェルを下方に引き抜き、鋳型の下流に設置されたスプレー帯でさらに冷却し、引き抜きロールを経て切断装置に送り、凝固が完了した状態で切断する。ここで、凝固シェルは引き抜きロールによってほぼ一定の鋳造速度で鋳型の下方に引き抜かれているが、凝固シェルの表面を損なうことなく引き抜くために、鋳型を周期的に上下動させるオッシレーションが行われている。
【0003】
その従来の鋳型の要部の断面を図8に示す。バックプレート2が装着された鋳型1は、熱伝導性に優れた銅または銅合金製とされ、溶鋼7の周囲を囲むように構成されている。また、鋳型の内面が溶鋼に面し、鋳型内面と反対側の鋳型外面が、O−リング4を介してバックプレート内面と密着されて、鋳型1を冷却するための水路を流れる冷却水6が漏れないようにされている。鋳型1を冷却するための水路は、バックプレート2の下部に穿設された冷却水の給水孔41と、バックプレート2の下部に刻設された、鋳型1の辺の方向に延びる下部分岐用溝42と、鋳型1の内面の上下方向に刻設された複数の水冷溝40と、バックプレート2の上部に穿設された冷却水の排水孔43と、バックプレート2の上部に刻設された、鋳型1の辺の方向に延びる上部合流用溝44とからなる。複数の水冷溝40の両端部は、下部分岐用溝42と上部合流用溝44に連通されており、下部分岐用溝42、上部合流用溝44は、それぞれ少なくとも一つの給水孔41、排水孔43に連通されている。
【0004】
そこで、バックプレート2下部の給水孔41から供給された冷却水6は、鋳型1の辺の方向に延びる下部分岐用溝42を介して、上下方向に延びる複数の水冷溝40に分配される。分配された冷却水6は、水冷溝40の上部に至り鋳型1の辺の方向に延びる上部合流用溝44を介して集められて、バックプレート2上部の排水孔43から排出される。
【0005】
ここで、水冷溝40は鋳型上部にまで刻設されているので、水冷溝40内を流れる冷却水6により、湯面レベル10の上方の鋳型上部まで水冷される。このため、湯面レベル10近傍の鋳型内面からの抜熱量が大きくなり、鋳型内面の温度が低くなり過ぎていた。この結果、湯面レベル10近傍の溶融金属7が急冷却されて、、凝固シェル8が急速に形成されるため、オッシレーション爪(オッシレーションの一周期毎に形成される水平方向の凝固シェル8の突起)が著しくなり、鋳片の表層欠陥が多発する問題があった。
【0006】
この問題を解決するために、例えば特公平1-28661 号公報には、鋳型内面にメッキを施した層を鋳型上面から50〜200mm の範囲内に形成し、湯面レベル近傍の溶融金属を緩冷却することが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記鋳型内面に形成されたメッキ層は、高温の溶融金属やパウダに侵食されるため、寿命が非常に短くて使用に耐えられないという問題があった。そこで、本発明者らは、鋳型の上面から200mm 以内の鋳型外面の全面または鋳型外面の水冷溝に熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層を有することを特徴とする連続鋳造用鋳型を提案した( 特願平10-329490)。ところが、湯面レベルが上昇したときに鋳型と凝固シェルが焼付いてブレークアウトが発生したり、鋳型にクラック等が発生して鋳型が損傷する問題が残されていた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、湯面レベル近傍の溶融金属を緩冷却することができる、表層欠陥の少ない鋳片を製造することが可能な、湯面レベルが上昇しても、ブレークアウトや鋳型の損傷が発生しない寿命の長い連続鋳造鋳型および表層欠陥の少ない鋳片を安定して製造することができる連続鋳造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、第1発明は、鋳型外面にバックプレート2を装着した連続鋳造用鋳型1であって、鋳型上部を除き、鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内の鋳型外面の全面に、熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層5を設け、前記低熱伝導率層5の下端から鋳型下部に至る範囲内の鋳型外面に、鋳型の上下方向に延びる水冷溝30を刻設する一方、上端が前記低熱伝導率層5の上方の鋳型上部に達し、かつ下端部が前記水冷溝30の上端部に連通する、上部水冷兼合流用溝32を、前記バックプレート内面の上部に刻設するとともに、前記水冷溝30の下端部に連通する下部分岐用溝を、前記バックプレート内面の下部に刻設したことを特徴とする連続鋳造用鋳型である。
【0010】
また、第2発明は、鋳型外面にバックプレート2を装着した連続鋳造用鋳型1であって、上端が鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内とされた、下端が鋳型下部に達する、上下方向に延びる水冷溝30を鋳型外面に刻設する一方、前記水冷溝30の上端部に連通する上部合流用溝34を、前記バックプレート内面の上部に刻設するとともに、前記水冷溝30の下端部に連通する下部分岐用溝を、前記バックプレート内面の下部に刻設し、さらに、鋳型上部を冷却するための上部水冷溝36を、前記上部合流用溝34と所定の間隔を隔てた前記バックプレート内面の上部および/または鋳型外面の上部に刻設し、給水孔、下部分岐用溝、水冷溝 (30) 、上部合流用溝 (34) および排水孔 (33) からなる湯面レベル近傍より下方の鋳型 (1) を冷却する系統と、給水孔 (35) 、上部水冷溝 (36) および排水孔からなる湯面レベル近傍より上方の鋳型上部を冷却する系統を別系統としたことを特徴とする連続鋳造用鋳型である。第2発明の連続鋳造用鋳型において、上部水冷溝(36)の下端から水冷溝(30)の上端部までの範囲内の鋳型外面の全面に、熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層(5) を設けるのが好ましい。
【0011】
また、第3発明は、鋳型外面にバックプレート2を装着した連続鋳造用鋳型1であって、鋳型上部から鋳型下部に達する、上下方向に延びる水冷溝40を鋳型外面に刻設し、鋳型上部を除き、鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内の前記水冷溝40に、熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層5を設ける一方、前記水冷溝40の上端部に連通する上部合流用溝を、前記バックプレート内面の上部に刻設するとともに、前記水冷溝40の下端部に連通する下部分岐用溝を、前記バックプレート内面の下部に刻設したことを特徴とする連続鋳造用鋳型である。
【0012】
また、第4発明は、第2発明の連続鋳造用鋳型1を用いて、湯面レベル近傍より下方の鋳型 (1) を冷却する系統と、湯面レベル近傍より上方の鋳型上部を冷却する系統に別に冷却水を供給するに際し、湯面レベル10の上方の鋳型内部に設けられた温度センサーの検出値に基づいて、前記鋳型上部を冷却するための水冷溝36の冷却水量を調整して連続鋳造することを特徴とする連続鋳造方法である。
また、第1発明、第2発明または第3発明の連続鋳造用鋳型1を用いて、鋳型内における溶融金属7の湯面レベル10から上下方向に30mm以内の鋳型内面の表面温度が、鋳型内面の最大表面温度(℃)の70%を超え、鋳型1の許容温度以内となるように鋳型1を水冷して鋳片を連続鋳造するのが好ましく、前記鋳型内面の最大表面温度となる位置が、湯面レベル10から上下方向に30mm以内にはいるように鋳型1を水冷して連続鋳造するのがさらに好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
先ず、第1発明の鋳型について、図1、図2、図3を用いて詳細に説明する。図1は第1発明の鋳型を用いて鋼を連続鋳造している際の要部の断面を示す概略図、図2は図1のX−X矢視図、図3は鋳型1の概略図である。図において、1は鋳型、2はバックプレート、30は水冷溝、32は上部水冷兼合流用溝、31は排水孔、4はO−リング、5は低熱伝導率層、6は冷却水、7は溶鋼、8は凝固シェル、9はパウダ、10は溶鋼の湯面レベルを示している。鋳型1は、従来と同様に、銅(熱伝導率332kcal/mh℃)または銅合金とされ、溶鋼7の周囲を囲むように構成されている。また、バックプレート2が装着されてた鋳型1は、鋳型内面が溶鋼に面し、鋳型内面と反対側の鋳型外面が、O−リング4を介してバックプレート内面と密着されて、鋳型1を冷却するための冷却水6が漏れないようにされている。
【0014】
第1発明の鋳型1は、鋳型上部を除き、鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内の鋳型外面の全面に設けられた、熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層5と、低熱伝導率層5の下端から鋳型下部に至る範囲内の鋳型外面に刻設された、鋳型の上下方向に延びる水冷溝30と、上端が前記低熱伝導率層5の上方の鋳型上部に達し、かつ下端部が前記水冷溝30の上端部に連通する、バックプレート内面の上部に刻設された上部水冷兼合流用溝32と、水冷溝30の下端部に連通する、バックプレート内面の下部に刻設された下部分岐用溝とを、備えている。また、上部水冷兼合流用溝32はバックプレート2に穿設された排水孔31に連通し、下部分岐用溝はバックプレート2に穿設された給水孔に連通している。そして、鋳型1を冷却するための水路は、給水孔、下部分岐用溝、水冷溝30、上部水冷兼合流用溝32、排水孔31からなる。
【0015】
このように構成された第1発明の鋳型1は、鋳型1に設けられた熱伝導率層5の下端を、湯面レベル10の下方100 〜0mmの範囲内にして鋳造する。そして、水路に冷却水6を供給して鋳型1を水冷しながら連続鋳造するので、低熱伝導率層5の下方の鋳型1は、水冷溝30の冷却水6により直接冷却され、湯面レベル10近傍の鋳型1は、低熱伝導率層5を介して水冷溝30の冷却水6により冷却されることになる。さらに、低熱伝導率層5の上方の鋳型上部は、水冷溝30の冷却水6により直接冷却される。
【0016】
このため、低熱伝導率層5の下端の下方の鋳型1からの抜熱量は従来と同程度であるけれども、低熱伝導率層5を介して冷却される湯面レベル10近傍の鋳型1からの抜熱量は少なくなる。この結果、湯面レベル10近傍の鋳型内面の温度が高くなり、湯面レベル10近傍の溶鋼7を緩冷却することができるので、パウダ9やノズル詰まりを防止するために供給されているアルゴンガス等が凝固シェル8に捕捉されなくなり、鋳片の表面欠陥が減少することになるのである。
【0017】
また、湯面レベル10が許容範囲を超えて上昇しても、鋳型内面の温度が著しく上昇することがない。このため、湯面レベル10が許容範囲を超えて上昇しても、鋳型1と凝固シェル8が焼付いてブレークアウトが発生したり、鋳型1にクラック等が発生して鋳型1が損傷したり、O−リング4が焼損したりするトラブルが防止できるのである。
【0018】
鋳型外面に、熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層5を設ける理由は、低熱伝導率層5が溶鋼7やパウダ9と接触しないので寿命を長くできるからである。また、溶鋼7やパウダ9と接触しないのでWC合金被覆層、テフロン被覆層、セラミックス、樹脂、アルミナグラファイト、アモルファス等の施工が容易な低熱伝導率材料を用いることができるようになる。SUS304やSUS430のステンレス鋼板を溶接もしくはネジ止めしてもよい。低熱伝導率層5の厚みは、WC合金被覆層では0.5 〜1.0mm 、テフロン被覆層では0.5 〜1.0mm にするのが望ましい。前記下限未満としても湯面レベル10近傍の鋳型内面の温度を高くする効果がなく、前記上限を超えても断熱性の効果は大きく変わらないためである。SUS304ステンレス鋼板では5mm程度、軟鋼板では10mm程度にするのが望ましい。
【0019】
鋳型上部を除く、鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内の全面に低熱伝導率層を設ける理由は次のとおりである。
鋳型上部を除く、鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内の全面に低熱伝導率層を設ける理由は、湯面レベルの下方100mm を超える範囲に低熱伝導率層を設けて鋳造すると、鋳型の表面温度が許容値を超えて、鋳型の硬度低下により摩耗が増加し鋳型寿命が短くなったり、鋳型と凝固シェルが焼付いて鋳型を損傷したり、ブレークアウトが発生しやすくなる。このため、鋳型上部を除く、鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内の全面に低熱伝導率層を設けるのである。
【0020】
また、鋳型上部を除く、鋳型上面から200mm 以内の全面に低熱伝導率層を設ける理由は、湯面レベルは、普通、鋳型上面から100mm 以内に設定されて鋳造されるので、鋳型の上面から 200mm(= 100+100 ) を超える範囲に低熱伝導率層を設けると、鋳型の表面温度が許容値を超えてしまう。このため、鋳型上部を除く、鋳型上面から200mm 以内の全面に低熱伝導率層を設けるのである。
【0021】
次に、第2発明の鋳型について、図4、図5を用いて詳細に説明する。図4は第2発明の鋳型を用いて連続鋳造している際の要部の断面を示した概略図、図5は図4のY−Y矢視図である。図1に示した第1発明の鋳型と同じものについては、説明を省略する。第1発明と異なるところは、低熱伝導率層5、排水孔31および上部水冷兼合流用溝32が設けられていないことである。それらに代わり、排水孔33、上部合流用溝34、給水孔35、上部水冷溝36および排水孔を設けて、次のように構成している。
【0022】
すなわち、第2発明の鋳型1は、鋳型外面に刻設された、上端が鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内とされた、下端が鋳型下部に達する、上下方向に延びる水冷溝と、バックプレート内面の上部に刻設された、水冷溝の上端部に連通する上部合流用溝34と、バックプレート内面の下部に刻設された、水冷溝の下端部に連通する下部分岐用溝と、さらに、上部合流用溝34と所定の間隔を隔てた前記バックプレート内面の上部および/または鋳型外面の上部に刻設された、鋳型上部を冷却するための上部水冷溝36とを、備えている。また、上部水冷溝36は、バックプレート2に穿設された給水孔35および排水孔をそれぞれ1個以上備え、上部合流用溝34は、排水孔33を備え、下部分岐用溝は給水孔を備えている。
【0023】
そして、鋳型1を冷却するための水路は、2系統で構成されている。一つは、給水孔、下部分岐用溝、水冷溝、上部合流用溝34および排水孔33からなり、湯面レベル10近傍より下方の鋳型1を冷却する系統である。他の一つは、給水孔35、上部水冷溝36および排水孔からなる、鋳型上部を冷却する系統である。
このように構成された第2発明の鋳型1は、水冷溝の上端を、湯面レベル10の下方100 〜0mmの範囲内にして鋳造する。そして、冷却水は、湯面レベル10近傍より下方の鋳型1を冷却する系統と、鋳型上部を冷却する系統にそれぞれ別に供給する。その際、湯面レベル近傍より下方の鋳型を冷却する系統の冷却水量は従来と同じにし、鋳型上部を冷却する系統の冷却水量は、鋳造条件に応じた所定値とすることにより、湯面レベル10近傍より下方の鋳型1からの抜熱量は、従来と同じであるけれども、湯面レベル10近傍の鋳型1からの抜熱量は少なくなる。この結果、湯面レベル10近傍の鋳型内面の温度が高くなり、湯面レベル10近傍の溶鋼7を緩冷却することができるので、パウダ9やノズル詰まりを防止するために供給されているアルゴンガス等が凝固シェル8に捕捉されなくなり、鋳片の表面欠陥が減少することになるのである。
【0024】
また、湯面レベル10が許容範囲を超えて上昇しても、鋳型内面の温度が著しく上昇することがないため、鋳型1と凝固シェル8が焼付いてブレークアウトが発生したり、鋳型1にクラック等が発生して鋳型が損傷したり、O−リング4が焼損したりするトラブルが防止できるのである。
上端部が鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内とされた水冷溝とする理由は、第1発明の限定理由と同じであるので省略する。
【0025】
第2発明の連続鋳造用鋳型において、上部水冷溝(36)の下端から水冷溝(30)の上端部までの範囲内の鋳型外面の全面に、熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層(5) を設けることにより、容易に、湯面レベル10近傍の溶鋼7を緩冷却することができるので好ましい。
第3発明の鋳型を図7に示す。第3発明の鋳型は、図8に示した従来の鋳型1の水冷溝40の所定範囲内、すなわち、鋳型上部を除く、鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内に、熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層5を設けた鋳型である。低熱伝導率層5が鋳型上部には設けていないので、湯面レベル10が許容範囲を超えて上昇しても、鋳型内面の温度が著しく上昇することがないのである。低熱伝導率層5を鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内に設ける理由は、第1発明の鋳型の限定理由と同じであるので説明を省略する。第3発明の鋳型は、上記第1発明の鋳型および第2発明の鋳型に比較して、低熱伝導率層5を鋳型の水冷溝にのみ設けたので、湯面レベル10近傍の溶鋼7を緩冷却する効果が小さいが、従来の鋳型に低熱伝導率層5を施せばよく、またバックプレートを改造する必要がないので改造コストが低い。
【0026】
また、第4発明は、第2発明の連続鋳造用鋳型1を用いて、湯面レベル10の上方の鋳型内部に設けられた温度センサーの検出値に基づいて、鋳型上部を冷却するための上部水冷溝36の冷却水量を調整して連続鋳造するようにしたので、湯面レベル10近傍の溶鋼7を緩冷却することができるため、表層欠陥の少ない鋳片を連続鋳造することができる。また、湯面レベル10が許容範囲を超えて上昇しても、ブレークアウトや鋳型の損傷が発生することがない。湯面レベルの上方に温度センサーを設けるのは、湯面レベル10近傍の鋳型温度および湯面が上昇したときの鋳型温度を高精度で検出できるからである。
【0027】
【実施例】
(実施例1) 第1発明の鋳型(図1、図2を参照)において、鋳型上面から50mmの範囲を除く、表5に示した範囲内の鋳型外面の全面に、厚み 1.0mmのWC合金被覆層5を設けた。また、前記低熱伝導率層5の下端から鋳型下部( 鋳型上面から950mm)に至る範囲内の鋳型外面に、鋳型の上下方向に延びる水冷溝30を刻設し、上部水冷兼合流用溝32を、上端が前記低熱伝導率層5の上方20mmの鋳型上部に達するように、かつ下端部が前記水冷溝30の上端部に連通するように、バックプレート内面に刻設した。上部水冷兼合流用溝32はバックプレート2の上部の排水孔31に連通してる。給水孔および水冷溝30の下端部に連通する下部分岐用溝をバックプレート内面に刻設した。その他の鋳型条件は、表1に示した。
【0028】
この鋳型を用いて、湯面レベルを鋳型上面から100mm として、表2に示す成分のスラブを表3に示した条件で鋳造した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
一方、従来例( 図8を参照) として、鋳型上面から50〜950mm の範囲内の鋳型外面に水冷溝40を刻設し、給水孔41、排水孔43、鋳型の辺の方向に延びる下部分岐用溝42、上部合流用溝44をバックプレート内面に刻設した。また、鋳型1にはWC合金被覆を施さず、それ以外は発明例と同じとして鋳造した。
上記の発明例と従来例について、次のようにして鋳型の温度測定及び鋳造した鋳片の表層欠陥を調査した。鋳型の温度測定は、鋳型の長辺中央の近辺で水冷溝部でないところに、鋳型表面からの距離を5mm、10mm、15mmとした孔を、鋳型の短辺および長辺方向に少しずらせて、鋳型上面から10mmピッチで開けた後、φ1.2mm のPR熱電対を埋め込んで行った。この温度測定値に基づいて、隣接する2点の温度勾配を算出し、外挿により鋳型の表面温度を求めた。鋳片の表層欠陥は、表4に示した範囲の各表皮下についてマクロエッチした後、パウダ欠陥および気泡欠陥等の表面欠陥個数を測定し、それらの合計個数を求めた。
【0033】
【表4】
【0034】
鋳型の温度測定に基づいて得られた、鋳型上面からの距離と鋳型内面の表面温度の関係を図6に示す。ここで、鋳型の温度測定値は、湯面レベル変動(±5mm)の周期が短いので、それに追随せず時間平均されている。
この結果より、発明例(B)では、鋳型内面の表面温度が最大となる位置が湯面レベルの±30mm以内になっていないが、従来例よりも湯面レベル近傍(湯面レベルの±30mm以内)の溶鋼を緩冷却することができることがわかる。また、発明例(A)では、鋳型内面の表面温度が最大となる位置が湯面レベルから±30mm以内となり、発明例(B)よりもさらに湯面レベル近傍の溶鋼を緩冷却することができることがわかる。
【0035】
次に、上記の発明例および従来例について、鋳型内面の最大表面温度と最大表面温度の位置および湯面レベルの±30mm以内のもっとも低い鋳型内面の表面温度を求めた結果と、各鋳型で鋳造した鋳片の表層欠陥の結果とを合わせて表5に示す。
【0036】
【表5】
【0037】
この結果から、第1発明の鋳型を用いて連続鋳造すことにより、表層欠陥の少ない鋳片を製造できることがわかる。また、湯面レベルの±30mm以内の鋳型内面の表面温度が、鋳型内面の最大表面温度(℃)の70%よりも大きくなるようにして連続鋳造すると、表層欠陥の少ない鋳片を製造できることがわかる。また、鋳型内面の最大表面温度の位置が湯面レベルから±30mm以内になるように連続鋳造すると、さらに表層欠陥の少ない鋳片を製造できるので望ましいことがわかる。ここで、湯面レベルの±30mm以内のもっとも低い鋳型表面温度が鋳片の表層欠陥個数と関係があるのは、オッシレーション爪の形成速度が湯面レベルから±30mm以内のもっとも低い鋳型表面温度で支配されためと考えられる。
【0038】
また、発明例(A)において、上記のように鋳造した後で、ピンチロールがスリップして一時的に湯面レベルが75mm上昇し、鋳型の上面から25mmになった。けれども、本発明の鋳型は、凝固シェルと鋳型との焼付きが発生せず、またブレークアウトも発生することがなく、鋳型への溶鋼の流入量を絞ることにより目標の湯面レベルに戻すことができた。また、鋳型に設けられていたO−リングも変質することがなかったので、交換せずに引き続き鋳造することができた。
(実施例2) 第2発明の鋳型(図4、図5を参照)において、上端が鋳型上面から120mm とされた、下端が鋳型下部( 鋳型上面から950mm)に達する、上下方向に延びる水冷溝30を鋳型外面に刻設した。また、鋳型1の辺の方向に延びる、鋳型上部を冷却するための上部水冷溝36を、前記水冷溝30と70mmの間隔を隔てたバックプレート内面の上部に刻設した。また、排水孔33、鋳型の辺の方向に延びる上部合流用溝34、給水孔、鋳型の辺の方向に延びる下部分岐用水冷溝を、バックプレート2の内面に刻設した。さらに、実施例1と同様に熱電対を取り付けるとともに、それとは別に、鋳型上面から50mmの鋳型の厚み中央に、熱電対を取り付けて鋳型の温度を検出した。その他の鋳型条件は表1と同じとして、表2の成分のスラブを鋳造した。
【0039】
また、湯面レベルを鋳型上面から100mm とし、水冷溝30の冷却水量を表3に示した値にした。さらに鋳型上部を冷却するための上部水冷溝36の冷却水量を当初0.2m3/ minとして、それ以外は表3の条件で鋳造した。ところが、鋳型の厚み中央の深さ50mmに取り付けた熱電対の検出温度が、第1の所定値に比して低かったので、上部水冷溝36の冷却水量を減少し、0.1m3/ minに変更して鋳造した。
【0040】
上部水冷溝36の冷却水量を変更する前後の、鋳型内面の温度と鋳造した鋳片の表層欠陥について、実施例1と同様にして調査した結果を表6に示す。
【0041】
【表6】
【0042】
この結果から、第2発明の鋳型は、表5に示した従来例に比して、表層欠陥の少ない鋳片が製造できることがわかる。また、第2発明の鋳型を用い、鋳型の温度検出値に基づいて、上部水冷溝36の冷却水量を調整して鋳造したので、表層欠陥の少ない鋳片が製造できた。また、湯面レベルの±30mm以内の鋳型内面の表面温度が、鋳型内面の最大表面温度(℃)の70%よりも大きくなるように、鋳型を水冷して連続鋳造すると、表層欠陥の少ない鋳片を製造できることがわかる。また、鋳型内面の最大表面温度の位置が湯面レベルから±30mm以内になるように、鋳型を水冷して連続鋳造すると、さらに表層欠陥の少ない鋳片を製造できるので望ましいことがわかる。また、第2発明の鋳型を用いて、上記のように鋳造した後で、注入量制御用ノズルの異常により鋳型内への注入量が増加したので、一時的に湯面レベルが上昇を始めるとともに、鋳型の検出温度が上昇し、鋳型の検出温度が第2の所定値を超えた。そこで、鋳型上部を冷却するための上部水冷溝36の流量を最大値0.5m3/ minにしたところ、湯面レベルが75mm上昇( 鋳型の上面から25mm) したにもかかわらず、第2発明の鋳型は、凝固シェルと鋳型との焼付きが発生せず、またブレークアウトも発生することがなかった。また、鋳型への溶鋼の流入量を絞ることにより目標の湯面レベルに戻すことができ、鋳型に設けられていたO−リングも変質することがなかったので、交換せずに引き続き鋳造することができた。
【0043】
【発明の効果】
本発明の連続鋳造用鋳型は、寿命が長く、湯面レベル近傍の溶融金属を緩冷却することができるので、表層欠陥の少ない鋳片を製造することが可能である。また、湯面レベルが上昇してもブレークアウトや鋳型の損傷を発生することがない。また、本発明の連続鋳造用鋳型を用いた連続鋳造方法により、表面欠陥の少ない鋳片を安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の鋳型の要部の断面を示す概略図である。
【図2】図1のX−X矢視図である。
【図3】第1発明の鋳型1を示す概略図である。
【図4】第2発明の鋳型の要部の断面を示す概略図である。
【図5】図4のY−Y矢視図である。
【図6】本発明に係る鋳型の表面温度を従来例と比較して示す特性図である。
【図7】第3発明の鋳型1を示す概略図である。
【図8】従来例の鋳型の要部の断面を示す概略図である。
【符号の説明】
1 鋳型
2 バックプレート
30、40 水冷溝
31、33、43 排水孔
32 上部水冷兼合流用溝
34、44 上部合流用溝
35、41 給水孔
36 上部水冷溝
42 下部分岐用溝
4 O−リング
5 WC合金被覆層( 低熱伝導率層)
6 冷却水
7 溶鋼( 溶融金属)
8 凝固シェル
9 パウダ
10 湯面レベル
Claims (5)
- 鋳型外面にバックプレート(2) を装着した連続鋳造用鋳型(1) であって、鋳型上部を除き、鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内の鋳型外面の全面に、熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層(5) を設け、前記低熱伝導率層(5) の下端から鋳型下部に至る範囲内の鋳型外面に、鋳型の上下方向に延びる水冷溝(30)を刻設する一方、上端が前記低熱伝導率層(5) の上方の鋳型上部に達し、かつ下端部が前記水冷溝(30)の上端部に連通する、上部水冷兼合流用溝(32)を、前記バックプレート内面の上部に刻設するとともに、前記水冷溝(30)の下端部に連通する下部分岐用溝を、前記バックプレート内面の下部に刻設したことを特徴とする連続鋳造用鋳型。
- 鋳型外面にバックプレート(2) を装着した連続鋳造用鋳型(1) であって、上端が鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内とされた、下端が鋳型下部に達する、上下方向に延びる水冷溝(30)を鋳型外面に刻設する一方、前記水冷溝(30)の上端部に連通する上部合流用溝(34)を、前記バックプレート内面の上部に刻設するとともに、前記水冷溝(30)の下端部に連通する下部分岐用溝を、前記バックプレート内面の下部に刻設し、さらに、鋳型上部を冷却するための上部水冷溝(36)を、前記上部合流用溝(34)と所定の間隔を隔てた前記バックプレート内面の上部および/または鋳型外面の上部に刻設し、給水孔、下部分岐用溝、水冷溝 (30) 、上部合流用溝 (34) および排水孔 (33) からなる湯面レベル近傍より下方の鋳型 (1) を冷却する系統と、給水孔 (35) 、上部水冷溝 (36) および排水孔からなる湯面レベル近傍より上方の鋳型上部を冷却する系統を別系統としたことを特徴とする連続鋳造用鋳型。
- 前記上部水冷溝(36)の下端から前記水冷溝(30)の上端部までの範囲内の鋳型外面の全面に、熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層(5) を設けたことを特徴とする請求項2に記載の連続鋳造用鋳型。
- 鋳型外面にバックプレート(2) を装着した連続鋳造用鋳型(1) であって、鋳型上部から鋳型下部に達する、上下方向に延びる水冷溝(40)を鋳型外面に刻設し、鋳型上部を除き、鋳型上面から200mm 以内または鋳型上面から湯面レベルの下方100mm 以内の前記水冷溝(40)に、熱伝導率332kcal/mh℃未満の低熱伝導率層(5) を設ける一方、前記水冷溝(40)の上端部に連通する上部合流用溝を、前記バックプレート内面の上部に刻設するとともに、前記水冷溝(40)の下端部に連通する下部分岐用溝を、前記バックプレート内面の下部に刻設したことを特徴とする連続鋳造用鋳型。
- 請求項2または請求項3に記載の連続鋳造用鋳型(1) を用いて、湯面レベル近傍より下方の鋳型 (1) を冷却する系統と、湯面レベル近傍より上方の鋳型上部を冷却する系統に別に冷却水を供給するに際し、湯面レベル(10)の上方の鋳型内部に設けられた温度センサーの検出値に基づいて、前記鋳型上部を冷却するための上部水冷溝(36)の冷却水量を調整して連続鋳造することを特徴とする連続鋳造方法。
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