JP3723568B2 - 再帰性反射シート及び外照式照明システム - Google Patents

再帰性反射シート及び外照式照明システム Download PDF

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Description

本発明は、道路標識、案内標識、安全誘導標識表示板、安全表示、広告看板等に用いられる再帰性反射シート及び外照式照明システムに関する。
再帰性反射シートは交通標識、案内標識、警戒標識、規制標識、車のナンバープレート、広告看板等として、さまざまな用途に幅広く使用されている。この再帰性反射シートの一例としては、封入レンズ型と呼ばれているものがあり、少なくとも1層からなる表面層、高屈折率ガラスビーズ、焦点層(焦点樹脂層ともいう)、金属反射層をこの順に積層されている。また、別の構成としては、カプセルレンズ型と呼ばれているものがあり、下半球に反射鏡が設けられた複数の透明球と、前記複数の透明球を保持する支持樹脂シートと、前記支持樹脂シート表面に配置されることにより前記複数の透明球を覆う透明のカバーフィルムからなり、かつ前記支持樹脂シートには前記カバーフィルムを保持する接合部が形成されている。カプセルレンズ型の場合は、透明球の表面に直接反射鏡が形成されているために、小さい観測角で大きい入射角までの反射輝度が、封入レンズ型に比べて格段に優れているため再帰性高輝度反射シートとも呼ばれる。前記再帰性反射シートには、さらに粘着剤、剥離紙又は剥離フィルムが積層されている。このような再帰性反射シートは、基板、例えば、アルミニウム、鉄板、塗装鉄板、ステンレス板等の金属基板や、繊維強化プラスチック(FRP)、硬質塩ビ等のプラスチック板等に貼り付けられ、標識、看板等として利用されている。このような再帰性反射シートは昼間は通常の標識、看板と同様に視認され、夜間には投光された光源の方向に光を正しく再帰反射するので、上記した標識、車のナンバープレート、看板等の視認性を著しく向上させるのに有用であった。
このような再帰性反射シートの再帰反射性能は、投光された光の照射軸と再帰性反射シートの表面中心法線とのなす角度(入射角)及び投光された光の照射軸と観測軸とのなす角度(観測角)によって世界各国の規格で規定されている。
しかし、日本工業規格JIS Z 9117及び世界各国の規格は観測角に関しては最大2°、入射角に関しては最大50°までしか要求していない。
従って、市場の再帰性反射シートもこれらの規格に適合するように製造されているのが現状である。そして、前記した標識、ナンバープレート等において各国の規格の反射性能を満たす事は必要最小限の必要事項である。しかし、これらの規格に適合していても、市場において、例えば道路に対して直角に設置した道路標識は直線道路では有効でも道路が曲がっている箇所で入射角が50°を超える場合には反射性能の低下が著しく、標識の視認性が極端に低下する不具合があった。また車両のナンバープレートに関しても、後続車が貨物車等のように運転席の位置が高く、さらに前方車のナンバープレートの位置が低い場合には観測角が大きくなり、かつ前方車両が左右どちらかに曲がる場合にはさらに入射角も大きくなるので、後続車から前方車両のナンバープレートを視認するのが困難になる不具合があった。
さらには車を40km/時で走行させている場合に危険を感じてから車が停止するまで、18m〜22m必要と言われているが、道路サイドから3m離れた位置を40km/時で走行している場合、22m前方の道路サイドの安全性を再帰性反射シートを活用して確認するには、入射角が約82°必要と言われている。その上道路にほぼ平行に設置されている従来の再帰性反射シートでは視認角度が非常に大きくなるため正確な情報の伝達が出来ないのが実情であった。そのために市場では広角特性に優れた再帰性反射シートの開発が強く要望されていた。
この解決策としては、例えば上記封入レンズ型再帰性反射シートにおいて、下記特許文献1には、下半球部分が表面樹脂層に埋め込まれたガラス微小球の上半球面に樹脂塗料を粉体塗装して均一な厚みの焦点樹脂層を形成することが提案されている。また下記特許文献2には、予め均一な厚さで形成された透明樹脂フィルムを、表面樹脂層などの層中に半ば埋設されている透明微小球の露呈した表面上に重ね合わせ、透明樹脂フィルムを加熱軟化させて透明微小球を埋設・密着させて、透明樹脂焦点層を形成することが提案されている。また、下記特許文献3には、透明微小球の表面上にほぼ一定の厚さで前記透明微小球をほぼ同心球状に覆うように形成された透明焦点層とからなる多層構造微小球を表面層に埋設した後、反射層を形成することにより、角度依存性の小さい優れた再帰反射性能を有する再帰性反射シートが得られることが提案されている。また、下記特許文献4には、透明樹脂中に埋設された多数の透明微小球子、焦点樹脂層及び光反射層からなる再帰性反射シート状物において、前記透明微小球子の頂面背面の光反射層が透明微小球子の焦点位置よりも透明微小球子に近接した位置にあり、かつ前記透明微小球の側面背面の光反射層が焦点位置にある、再帰性反射シート状物が提案されている。また、特許文献5には、外照式遠方照明システム及び方法が開示されており、近年道路標識として普及しつつある。さらには反射面にマイクロプリズム型再帰性反射シートを使用して、かつ形状を波型にした超広角性の視線誘導材であるウェーブリフレクター(エヌティーダブリュー株式会社製)や広角プリズム型再帰性反射シート(スリーエム社製VIPグレード)、側面表示用広角プリズム型再帰性反射シート(スリーエム社製EV−9010)などの広角性を有した再帰性反射シートが市販されている。
特開昭51−128293号公報 特公平8−27402号公報(特開昭59−198402号公報) 特開平8−101304号公報 実開昭58−8802号公報 特許第2910868号公報(特表平10−506721号公報)
しかし、前記特許文献1に提案の反射シートは、焦点樹脂層を微小球の表面上に粉体をいかに均一な厚さに形成するかという困難性がある。また、前記特許文献2に提案の反射シートは、いかにしてフィルムを微小球表面及び微小球を埋設している表面樹脂層に密着させるかという困難性がある。また、前記特許文献3に提案の反射シートは、微小球の表面に必要な焦点層膜厚を正確に形成することが非常に困難である。微小球の粒径にはある程度の分布があり、中心粒径に適した焦点層膜厚を形成しても全ての微小球には、最適な膜厚は得られない。したがって、個々の微小球に直接反射層を設けることにより全ての微小球が最適な反射性能を有しているカプセルレンズ型再帰性反射シートの反射性能には遠く及ばない。また、大きい観測角での反射性能を発現させる手段や方法に関しては何も記載されていない。したがって、これらの提案のように、焦点層を焦点形成位置に一定の厚さに形成するだけでは、より大きな観測角で大きな入射角での広角反射性能を確保するには十分ではなかった。小さな観測角で高い反射性能を得るのであれば、前記カプセルレンズ型再帰性反射シートで十分である。また、特許文献5には、標識として広観察角度を持つ再帰性反射シートを使用して、標識から離れた路肩上に設置した照明源から標識に照射する標識照明システム及び方法が開示されているが、従来の広観察角度を持つとされているカプセルレンズ型再帰性反射シートでも、この照明システムに使用するには反射性能が十分ではなかった。例えば、道路が複数車線の場合には、最左車線を走行する車が前記標識を視認できる明るさと最右車線を走行している車が前記標識を視認できる明るさには大きな差異が発生する。そのすなわち最左車線を走行する車からは、外部投光器から照射された光を比較的小さな観測角で視認できるので、標識から帰ってくる光量は比較的多いため明るく見えるが、最右車線を走行する車に対しては観測角が非常に大きくなるので、標識から帰ってくる光量は大幅に減少し、非常に暗く見えるという問題があった。
さらにマイクロプリズム型再帰性反射シートは、斜めもしくは横からライトが当たる場合には再帰反射性能を維持しにくいために、前記したウェーブリフレクターは前記マイクロプリズム型再帰性反射シートの形状を波型にして、斜めもしくは横からの照射光を前記再帰性反射シートに対して入射角度を下げて光を入射させる仕組みにしており、その結果として再帰反射輝度が向上しているが、再帰性反射シートそのものが広角特性を具備しているものではない。又、波型に成型しているために、ウェーブリフレクターにはスクリーン印刷等の手法によって印刷をすることがきわめて困難であるので、ウェーブ成型以前に必要な情報を再帰性反射シートに組み込み、その後成型加工を実施しなければならないという不便さがあり、それ故にコストも高くなるという問題があった。その上、ウェーブリフレクターの裏面には波状の大きな凹みがあり、道路の側壁に貼り付けられて後に、この凹みにゴミ等の異物がたまり、シート外観を著しく損なうという問題もあった。
また、前記した広角プリズム型再帰性反射シート(VIP)は斜めもしくは横からの照射光でかつ比較的大きな観測角で再帰反射性能が発現されるようには設計されていなかった。例えば観測角4°で入射角40°以上ではもはや再帰反射性能を維持できないという問題があった。
さらに側面表示用広角プリズム型再帰性反射シート(スリーエム社製EV−9010)の場合にはシートの横方向(表示方向)に観測点が位置した時には、大きな観測角で、大きな入射角でも再帰性反射性能は維持できているが、シートの縦方向(上下方向)に観測点が位置する場合には入射角度60°を超えれば極端に再帰反射性能が低下するという問題があった。車両を運転する場合には前照燈の上方に運転手の眼(すなわち観測点)が位置するので、入射角の大きくなる視線誘導に当該側面表示用広角プリズム型再帰性反射シートを使用すれば、車両の運転手に対して十分な再帰反射効果が発揮されないという問題があった。
次に従来の封入レンズ型再帰性反射シートの断面を図8Aを用いて説明する。まず、工程基材に表面層10を作製し、続いて前記表面層10上にガラス球の固着層11を形成する樹脂溶液を塗布し、その後に乾燥し、ガラス球固着層11にタックが残存した状態でガラス球13を散布する等の手法により、前記ガラス固着層11にガラス球を付着させ、その後に前記固着層11を加熱して、ガラス球13を沈めると共に固着層11を熱硬化させて、ガラス球13を十分に固定させ、続く工程でガラス球13表面上に焦点層12を形成する樹脂溶液を塗布乾燥する方法が採用されていた。この場合、ガラス球固着層11はガラス球13が沈み込んだ状態で前記ガラス球の粒子径の50%〜80%の厚さになるように調整する。そして、ガラス球は表面層に到達した状態で固着される。
さらに、表面層10とガラス球固着層11が同一層として構成されている封入レンズ型再帰性反射シートもあるが、この場合にはガラス球のほぼ中心から粒径の60%程度が前記した同一層に沈み込んだ形態で保持されている。この場合も上記と同様の方法にて焦点層樹脂溶液を塗布乾燥する方法が採用されている。
このように焦点層樹脂溶液を塗布乾燥して焦点層12を形成するが、この場合、焦点層樹脂溶液はシート全面に均一に塗布され、乾燥されるために、個々のガラス球の焦点層膜厚を個別に調整することができず、シート全面に均一な厚さの焦点層を形成するのみであった。
又、焦点層樹脂溶液を塗布乾燥する時に、焦点層溶液は体積収縮し、この収縮応力によりガラス球の裏面に回り込み、理想的な同心円を形成しようとする。焦点層12がガラス球の焦点位置に均一厚さに形成できれば、図8Bに示すように、正面方向からの入射光b1はガラス球焦点層裏面の金属反射層で反射し、入射の方向とほぼ平行に反射光b2として再帰反射し、斜め方向からの入射光c1も入射の方向とほぼ平行に反射光c2として再帰反射する。しかし、実際にはガラス球とガラス球間の固着層にも前記焦点層溶液は接触し、乾燥工程と共に前記固着層にも焦点層溶液が引き寄せられるか、又は重力により位置の低い方向に流れる。その結果、焦点層樹脂の同心円の形成が阻害され、ガラス球の裏面側が薄く、側面側が厚くなり、図8Cのような焦点層が形成される。
すなわち、ガラス球の裏面側の焦点層膜厚をガラス球の焦点位置に合致させた場合、正面方向からの入射光d1は入射の方向とほぼ平行に反射光d2として再帰反射するが、斜め方向からの入射光e1は入射の方向から拡散して反射光e2として再帰反射する。したがって、図8Cのβで示す範囲の入射角の小さい角度でしか最適な反射はできなかった。
また、前記特許文献4に提案されている反射シート(図8D)のように、ガラス球の側面側を入射光g1とほぼ平行に反射光g2として再帰反射させようとして焦点層を形成すると、正面方向からの入射光f1は入射の方向から拡散して反射光f2として再帰反射する問題がある。したがって、大きい観測角での反射性能は得られても、比較的小さい観測角である正面方向からの反射性能が要求される日本工業規格(JIS)や海外の標識の規格値に遠く到達しないのが現状であった。そのため、使用用途は限定され、一般交通標識への利用もできなく、車のナンバープレート等への利用も困難であり、実用上、市場のニーズを充足させるに至らなかった。
以上のとおり、従来の封入レンズ型再帰性反射シートは、角度依存性が大きく、大きな観測角で大きな入射角での広角反射性能を確保するには十分ではなかった。
このような実情から市場ではJISを含めた世界の規格に適合し、かつ広角性を備えた再帰性反射シートの開発が強く望まれていた。
本発明は、前記した従来の問題を解決するため、入射角と観測角を広くできる広角反射性能を保有した再帰性反射シートを提供する。さらに、前記外照式遠方照明システムに使用された場合でも、従来より市販されている広観測角性を有するカプセルレンズ型再帰性反射シートに比較して、高い反射性能を発揮できる再帰性反射シート及び外照式照明システムを提供する。
本発明の再帰性反射シートは、少なくとも1層からなる表面層と、ガラス球を包含する焦点層と、前記焦点層の裏面側に金属反射層を設けた再帰性反射シートにおいて、前記ガラス球は、前記焦点層の厚さ方向のアトランダムな位置に配置されていることを特徴とする。
本発明の外照式照明システムは、前記の再帰性反射シートを含む標識面を持つ標識と、外部の照明源を備え、照明源から標識面までの距離が1m以上100m以下の範囲であることを特徴とする。
本発明の再帰性反射シートは、広角な位置から光を入射しても高い再帰反射を発現することができ、かつ観測角を広くすることができる。また、世界の封入レンズ型再帰性反射シートの標識用規格に適合する再帰反射性能も保有し、かつ規格で定められた50°より大きな入射角でも十分な再帰反射性能を維持できる。すなわち、観測角2°以下でかつ50°より大きな入射角でも十分な再帰反射性能を維持する役割を担うガラス球群と、規格で定められた2°より大きな観測角でかつ50°より大きな入射角でも再帰反射性能を維持する役割を担うガラス球群を、同一の焦点層に包含することにより、それぞれの役割を分担したガラス球群を区分して用いているので、従来品に比べて約2倍の大きな観測角4°でかつ50°より大きな入射角でも広角再帰反射性能を維持できる。さらに、外照式照明システムに使用された場合でも、従来より市販されている広観測角性を有するカプセルレンズ型再帰性反射シートに比較して高い反射性能を発揮できる。
本発明は、前記再帰性反射シートを断面方向から見たとき、焦点層に存在するガラス球の高さ位置がアトランダムである。すなわち、表面層に接しているガラス球と、接していないガラス球があり、接していないガラス球もそれぞれ一定ではない位置に存在している。これにより、広角な位置から光を入射してもほぼその方向に対して再帰反射をすることができ、かつ観測角を広くすることができる。
本発明において、観測角とは、図7に示す角度γのことであり、反射光を観測できる角度をいう。また、入射角とは、図7に示す角度θのことであり、再帰反射シートの表面と直角に交差する垂線と入射光との角度θをいう。図7において、1は表面フィルム、2は焦点層、3はガラス球、4は金属反射層、5は粘着剤層、6は剥離材、a1は入射光、a2は反射光である。
前記ガラス球は前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含むことが好ましい。これにより、ガラス球群Aが前記ガラス球群Bの観測角より大きな観測角で再帰反射性能を発揮できる。
前記ガラス球は前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、前記ガラス球群Bの反射層が焦点形成位置に形成され、ガラス球群Aの焦点層の厚さを前記ガラス球群Bの焦点層の厚さより薄くするのが好ましい。これにより、より大きな観測角で再帰反射性能を発揮できる。
前記ガラス球は前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、前記ガラス球群Bのガラス球面上同心円状に形成された焦点層は、観測角0.2°、入射角5°で最高の反射性能が発現する膜厚を有し、ガラス球群Aの焦点層の膜厚は、前記ガラス球群Bの焦点層の膜厚より薄く、かつ前記ガラス球群Aのほうが前記ガラス球群Bに比べてより大きな観測角で再帰反射性能を有することが好ましい。
前記表面層に接したガラス球の割合は全ガラス球の50〜90%であることが好ましい。これにより、JIS Z 9117をはじめとした世界各国の規格に適合し、かつ2°以上の大きな観測角での反射性能も同時に満足することができる。
前記ガラス球は、屈折率が2.10以上2.40以下の範囲にあり、中心粒径が35μm以上75μmの範囲にあり、かつ前記ガラス球の80%以上が中心粒径±10μmの範囲にあることが好ましい。これにより、ガラス球に同心円状の焦点層を形成でき、所望する反射性能が得られるので好適である。
前記焦点層を構成する樹脂の主成分はポリビニルアセタール樹脂であることが好ましい。
これにより、無色透明で、顔料の分散性、酸化チタンガラスへの接着性、かつ強靭で可とう性に優れ、有機溶剤への溶解性が良く、官能基を有し、架橋反応を行えるので好適である。
前記ポリビニルアセタール樹脂は重合度500〜1500のポリビニルブチラール樹脂であることが好ましい。これにより、好適な固形分、粘度に調整できる。
前記ポリビニルブチラール樹脂のポリビニルアルコール単位は17重量%以上23重量%以下であることが好ましい。これにより、硬化剤との硬化速度を好適に調整できる。
前記ポリビニルブチラール樹脂のガラス転移点(Tg)は60℃以上80℃以下であることが好ましい。これにより、ガラス球面上に焦点層を同心円状に形成するのに好適となる。
前記ポリビニルブチラール樹脂のポリビニルアルコール単位中のヒドロキシル基はアミノ樹脂と架橋反応したものであり、前記焦点層が、トルエンに1分間、キシレンに1分間、メタノールに10分間各々の溶剤に浸漬したときに溶解しない層であることが好ましい。これにより、各種有機溶剤を含有するスクリーンインキ等を使用して印刷することができ、又車両等に適用した時に耐ガソリン性も発現するので、好適に再帰性反射シートとして実用に供することができる。
前記焦点層の樹脂重量とガラス球の混合割合は、樹脂重量1に対してガラス球重量が1.5〜3.7であることが好ましい。これにより、十分な反射性能を確保できる。
前記焦点層には非シリコン系消泡剤が焦点層の樹脂重量の0.01〜3.0%含有されていることが好ましい。これにより、消泡効果を発現させながら金属反射膜との密着性も低下させないので好適である。
前記非シリコン系消泡剤がアルキルビニルエーテル共重合物であることが好ましい。これにより、十分な消泡効果が得られ、好適である。
また、世界各国の封入レンズ型再帰性反射シートの標識用の規格に適合し、従来品に比べて約2倍の大きな観測角4°でかつ50°より大きな入射角でも夜間に有効な視認性を確保するためには、本発明の再帰性反射シートは、JIS Z 9117に規定された1級の反射性能を保持しており、さらに各色においては、下記のような反射性能を有していることが好ましい。
白色の再帰性反射シートは観測角2°、入射角70°での反射性能が0.75以上であり、かつ観測角4°、入射角70°での反射性能が0.50以上の広角反射性能を有することが好ましい。
黄色の前記再帰性反射シートは、観測角2°、入射角70°での反射性能が0.50以上であり、かつ観測角4°、入射角70°での反射性能が0.35以上の広角反射性能を有することが好ましい。
赤色の再帰性反射シートは、観測角2°、入射角70°での反射性能が0.15以上であり、かつ観測角4°、入射角70°での反射性能が0.10以上の広角反射性能を有することが好ましい。
橙色の再帰性反射シートは、観測角2°、入射角70°での反射性能が0.17以上であり、かつ観測角4°、入射角70°での反射性能が0.11以上の広角反射性能を有することが好ましい。
緑色の再帰性反射シートは観測角2°、入射角70°での反射性能が0.11以上であり、かつ観測角4°、入射角70°での反射性能が0.08以上の広角反射性能を有することが好ましい。
青色の再帰性反射シートは、観測角2°、入射角70°での反射性能が0.04以上であり、かつ観測角4°、入射角70°での反射性能が0.03以上の広角反射性能を有することが好ましい。
本発明の再帰性反射シートの用途としては、交通標識、案内標識、警戒標識、規制標識、車のナンバープレート、広告看板、プリント写真等様々な用途に有用である。とりわけ有用な例としては、超広角再帰反射性能を利用した道路の側面表示、ガードレール、ガードパイプ等の防護柵のライン表示、縁石表示、トンネル内表示、洞門内表示、車両用マーキング、駅名、停留所表示、住所表示、自動販売機側面、前面表示、スノーポール表示、防風、防雪柵のライン表示、鉄道軌道内表示、保安標識、工事用フェンスの表示、建物完成予想図表示、吸音パネル、防音パネル表示、視線誘導表示、河川、海岸線水位表示、路面表示等に利用したとき、超広角再帰反射性能により、高い視認性が発現され、きわめて有用である。
さらには、本発明の再帰性反射シートは、更により大きな観測角、具体的には5°、35°、40°等の角度において、従来市販されているカプセルレンズ型再帰性反射シートや広観測角特性を有するカプセルレンズ型再帰性反射シートに比較して大きな反射性能も有している。そのため、近年道路標識として普及しつつある標識板の外照式遠方照明システムにも利用できる。
本発明は、再帰反射を実現する個別のガラス球の反射性能を調整することにより、小さい観測角で大きな入射角までの反射性能を維持する役割を担うガラス球群と、より大きい観測角で大きな入射角までの反射性能を維持する役割を担うガラス球群を区分してそれぞれの性能を担わせることにより、実用性に富んだ超広角性を保持した再帰性反射シートとすることができる。
すなわち、上記した大きな入射角で再帰反射性能を確保するには、焦点層の厚さを一定にしていかにガラス球と同心円状に形成するかが最大の問題点であり、さらに世界の規格に適合させるには前記焦点層膜厚をガラス球の焦点形成位置に正確に形成することが必要である。
さらに、世界の規格で定められた観測角より大きな観測角で、かつより大きな入射角での反射性能を確保するには、前記したように焦点層の厚さを一定にして、いかにガラス球と同心円状に形成するかということ、かつより大きな観測角での反射性能を得る上で、焦点層膜厚をガラス球の焦点形成位置よりもわずかにガラス球よりに薄く形成するということが必要である。
このように市場の強いニーズを満たす超広角性を有する再帰性反射シートは、同一の焦点層に、上記した役割を果たす2種類のガラス球群を包含させることにより、完成させることができることを見出した。
一方、従来の再帰性反射シートの製造工程における焦点層の形成は、表面層にガラス球を半ば埋没させるか、又は表面層上に設けられたガラス球固着層に半ば埋没させ、その上から焦点層樹脂溶液を塗布乾燥することにより実施されている。この時、前記焦点層樹脂溶液は流動して、ガラス球の上面から側面にガラス球に沿って流れ落ち、表面層又はガラス球固着層から略半球露出したガラス球の半球面に球面状の焦点層が形成される。
しかるに露出した半球面すなわちガラス球の頂点側から流れ落ちた焦点層樹脂溶液はガラス球を埋没している表面層又はガラス球固着層に堆積して、ガラス球側面側の焦点層膜厚が厚くなり、ガラス球の焦点形成位置で本来必要とする膜厚が形成されるのはガラス球の頂点付近の極一部に限られていた。
そこで本発明者らは、焦点層の厚さを一定にしていかにガラス球と同心円状に形成するか検討したところ、表面層にガラス球を埋没させずに焦点層を形成させれば、ガラス球側面から流れ落ちた樹脂溶液はガラス球底部の方から堆積するので、ガラス球頂点から同心円状の焦点層を形成するのを阻害することがなくなり、さらに前記ガラス球に沿って同心円状に形成された焦点層は従来よりもはるかに大きい表面積になることを見出した。
すなわち焦点層樹脂溶液にガラス球を分散させて表面層に直接塗布することが、前記した同心円状の焦点層の形成には有用であるとの結論に到達した。
このような同心円状の焦点層を形成させるために必要な条件を次に挙げる。第一に前記焦点層として使用可能な樹脂はポリウレタン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等をベースポリマー成分とするものであり、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート、ブロックポリイソシアネートの如き硬化剤を配合して熱硬化タイプとして使用すれば好適である。とりわけ無色透明で、顔料の分散性が優れ、酸化チタンガラスへの接着性が優れており、かつ強靭で可とう性に優れている樹脂であって、有機溶剤への溶解性が良く、官能基を有し、架橋反応を行える樹脂であるポリビニルアセタール樹脂が好適である。
さらには塗布する樹脂溶液の粘度、乾燥条件、樹脂の重合度、樹脂溶液の固形分、樹脂固形分とガラス球の重量比、樹脂の官能基とその量、前記官能基と反応する硬化剤、及び硬化触媒等が大きな影響を与えるが、これらの詳細な条件に関しては後述する。
次に、小さい観測角で大きな入射角までの反射性能を維持する役割を担うガラス球群と、より大きい観測角で大きな入射角までの反射性能を維持する役割を担うガラス球群を区分してそれぞれの性能を担わせる手段を挙げる。
図1Aに示すように、焦点層樹脂溶液2にガラス球3を投入し、十分攪拌して前記ガラス球を均一に分散させ表面層1上に塗布する。その後常温で一定時間放置して、前記塗布溶液に混入した泡抜きや破泡を行う。その後、加熱乾燥工程で溶剤を揮発させるが、この時にガラス球3も表面層1に向かって沈降する(図1B)。具体的には、ガラス球3を含有させた焦点層樹脂溶液をナイフコーター、コンマコーター、フローコーター等を使用して一定膜厚に表面層1上に塗布する。図1Bに示すように、塗布された樹脂膜(以下「WET膜」ともいう。)には厚さ方向に均一にガラス球3がアトランダム(不規則)に分布しており、加熱時に表面層1に近いガラス球から順次表面層方向に沈降して行く。図1Cに示すように、全ガラス球のうち50〜90重量%、好ましくは55〜85重量%、さらに好ましくは60〜80重量%のガラス球が表面層1と接触した時点で、ガラス球の沈降を止めるように焦点層樹脂の硬化を進行させ、前記ガラス球を固定するのが好ましい。この表面層1と接触したガラス球3bが主として観測角0.2°から2°まで及び入射角5°から90°未満での反射性能を維持する役割を担う。また、表面層1と接触していない残りのガラス球3aは、主としてより大きな観測角2°から4°まで及び入射角5°から90°未満での反射性能を維持する役割を担う。この時焦点層膜厚を調整する方法としては、前記表面層1に接触したガラス球3bに対して、観測角0.2°、入射角5°で最高の反射性能が発現する焦点層膜厚が形成されるように、さらに焦点層樹脂溶液を薄く塗り重ね、最適な焦点層膜厚に調整することもできるが、あらかじめ、初期のWET膜厚を、前記ガラス球3bに最適な焦点層膜厚が形成されるように設定しておくことがより好適である。
焦点層樹脂溶液は乾燥固化プロセスで、溶剤の揮発と共に、ガラス球3のある位置では、前記ガラス球を包み込むような状態で体積収縮を起こすので、焦点層2を同心円状に形成することが可能となる。この結果、焦点層の均一厚さの領域が図1Cの角度αのようになり、図8Cのβに比べて広がる。
表面層1に接しているガラス球3bに形成される焦点層2の膜厚L1は厚くなり、表面層1に接していないガラス球3aは、表面層1からの距離が離れるに従い膜厚L2は薄くなる。膜厚が薄くなる程、より大きな観測角でも広角反射性能を有するガラス球となる。これら様々なガラス球が連続的に含まれることで、バランス良く広角性能が得られる。
WET膜厚はガラス球の粒径の3.5〜5.5倍、好ましくは3.7倍〜5.3倍、さらに好ましくは4〜5倍に調整するのが好適である。
3.5倍よりもWET膜厚が薄ければ、表面層に接するガラス球を50〜90重量%に調整する時間が短くなり過ぎ、反射性能を区分するガラス球群Bとガラス球群Aの位置の制御が困難となる。また、5.5倍を超えれば表面層に接するガラス球を50〜90重量%に調整する時間が長くなり、樹脂の粘度が上昇しすぎて、ガラス球に同心円状の焦点層を形成するのを阻害して好ましくない。
上記したWET膜厚にて最適焦点層膜厚を得るには、樹脂溶液の固形分は15重量%〜25重量%、好ましくは16重量%〜24重量%、さらに好ましくは17〜23重量%が好適である。15重量%未満であるとガラス球に焦点層を同心円状に形成するのが困難となり好ましくなく、25重量%を超えると焦点層膜厚の微調整が困難となり反射性能の制御が困難となる。
この時使用されるガラス球は酸化チタンを主成分とし、屈折率は2.10〜2.40、好ましくは2.15〜2.35、さらに好ましくは2.20〜2.30のものが好適である。ガラス球の中心粒径は35μm以上75μm以下、好ましくは40μm以上70μm以下がさらに好適である。35μm未満では所望する反射性能が得られず、75μmを超えればガラス球に同心円状の焦点層を形成するのが困難となり、好ましくない。
塗工時の樹脂粘度は500〜3000mPa・s、好ましくは700〜2800mPa・s、さらに好ましくは900〜2600mPa・sが好適である。500mPa・s未満であると、焦点層樹脂溶液中に分散したガラス球の落下速度が速すぎてガラス球の位置の制御が困難となる。その上ガラス球頂点から側面に流れ落ちる樹脂の速度も早くなり過ぎ、ガラス球底辺(表面層側)に堆積する樹脂が多くなってガラス球に同心円を形成するのを阻害し、好ましくない。3000mPa・sを超えるとガラス球が表面層に到達するまでの時間が長くなり過ぎ、さらに樹脂溶液の粘度が上昇し、結果的に表面層にガラス球が到達できず、さらには樹脂溶液中の泡も除去できず、好ましくない。
上記した樹脂溶液の固形分、粘度を満たすポリビニルブチラール樹脂の重合度は500〜1500、好ましくは600〜1400、さらに好ましくは700〜1300が好適である。重合度が500未満であれば樹脂溶液の固形分が高くなり過ぎて膜厚の調整が困難となり、1500を超えれば固形分が低くなり過ぎて同心円状に形成することが困難となり好ましくない。
さらに前記のポリビニルブチラール樹脂のポリビニルアルコール単位が17重量%以上23重量%以下が硬化剤との硬化速度を調整する上で好適である。
この時ポリビニルアルコール単位中のヒドロキシル基と架橋反応を進行させる硬化剤にはアミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート、ブロックポリイソシアネート等が挙げられるが、一般的にはポリビニルブチラール樹脂を溶解させる溶剤としてアルコール系溶剤と芳香族系溶剤の混合溶剤を使用する場合が多く、前記アルコール系溶剤を使用する場合にはポリイソシアネート、ブロックポリイソシアネートの使用はその反応性を阻害されるために好ましくなく、アミノ樹脂が好適となる。硬化反応終了後にはトルエンに1分間、キシレンに1分間、メタノールに10分間各々の溶剤に浸漬した時に溶解しないことが、各種有機溶剤を含有するスクリーンインキ等を使用して印刷することができ、又車両等に適用した時に耐ガソリン性も発現するので、好適に再帰性反射シートとして実用に供することができる。
さらに前記ポリビニルブチラール樹脂のガラス転移点(Tg)は60℃以上80℃以下が好適であり、60℃未満であるとガラス球に焦点層を形成する時に耐熱性が低くなり過ぎて、樹脂の流れが発生して同心円状に形成できず好ましくない。前記Tg値が80℃を超えると耐熱性が高くなりすぎて加熱乾燥時の樹脂の流れが悪く、ガラス球に同心円状に焦点層を形成するのが困難となり、好ましくない。
さらに前記したガラス球を分散させた焦点層樹脂溶液の樹脂固形重量とガラス球重量との混合割合は樹脂重量1に対してガラス球重量が1.5〜3.7であるのが好ましく、より好ましくは1.7〜3.5、さらに好ましくは1.9〜3.2が好適である。1.5未満では十分な反射性能を確保できなくて好ましくなく、3.7を超えるとビーズ間のスペースがなくなり、バランス良く前記したガラス球に持たせる反射性能を区分する前記ガラス球の位置の制御をするのが困難となり好ましくない。
さらに前記樹脂溶液にはガラス球の混合時等に混入した空気が泡となり混入しているが、前記樹脂溶液を表面層に塗布した後、短時間で前記の泡を消滅させるためには消泡剤を添加するのが好適であるが、その後の工程で実施される金属反射層との密着性を阻害しないように非シリコン系の消泡剤を使用するのが好ましく、樹脂重量の0.01〜3.0重量%添加するのがより好ましい。前記非シリコン系消泡剤の中でもアルキルビニルエーテル共重合物を使用するのが好ましく、とりわけアルキルビニルエーテル共重合物を樹脂重量の0.02〜2.0重量%添加すれば十分な消泡効果が得られ、さらには金属反射層との密着性も阻害しなくてより好適となる。
図1C以後の工程は、従来からの工程と同様である。まず図1Dに示すように、焦点層2の表面に焦点層2に沿ってアルミニウムなどの金属反射層4を形成する。次に図1Eに示すように、剥離材6の上に粘着剤層5を形成しておき、これを金属反射層4の上に押し付け、一体化することにより、再帰性反射シートを得る(図1F)。
このようにして作成された再帰性反射シートは、表面層、ガラス球を包含した焦点層と前記焦点層の表面層と反対側の一面に形成された金属反射層からなり、前記ガラス球は、小さな観測角で大きな入射角までの再帰反射性能を維持する役割を担うガラス球群と、より大きな観測角で大きな入射角までの再帰反射性能を維持する役割を担うガラス球群とからなる超広角反射性能を有する本発明の再帰性反射シートを得る。
本発明の再帰性反射シートの製造方法は、焦点層用樹脂溶液にガラス球を投入し、十分攪拌して前記ガラス球を均一に分散させ、表面層上に塗布する。その後常温で一定時間放置して、前記塗布溶液に混入した泡抜きや破泡を行う。その後の乾燥工程で溶剤を揮発させるが、この時にガラス球も表面層に向かって沈降する。
前記ガラス球のうち50〜90%のガラス球が表面層と接触した時点で、前記焦点層の硬化が進行し、前記ガラス球を固定して、加熱時のガラス球の動きを制止する。前記焦点層上に金属反射層を形成し、前記金属反射層上に粘着剤層、離型材を積層することを含む。
前記表面層は、少なくとも1層のコーティング層及び/又は樹脂シートから形成される。樹脂シートの場合にはその上に少なくとも1層のコーティング層を形成するのが好ましい。前記表面層の材質としては、反応性官能基を含有するフルオロオレフィン系共重合体、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、反応性官能基を有するアクリル系重合体が挙げられる。また、コーティング層としては、これらの樹脂をベース樹脂成分とし、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート、ブロックポリイソシアネートの如き硬化剤及び/又は硬化触媒を配合した組成物が好ましい。具体的には例えば、表面層がポリエチレンテレフタレートフィルムの場合には、コロナ放電処理や樹脂コート等の易接着処理を施した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、前記ガラス球を分散させた焦点層用樹脂溶液を塗布して、ガラス球を包含する焦点層を形成することも可能であるし、さらには前記焦点層裏面全面に金属反射層を形成し、粘着剤を積層した剥離材を貼り合せた後、次の工程で反応性官能基を含有するフルオロオレフィン系共重合体、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、反応性官能基を有するアクリル系重合体をベース樹脂成分とし、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート、ブロックポリイソシアネートの如き硬化剤及び/又は硬化触媒を配合したものを前記2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に形成して第二の表面層とすることも可能である。さらには上記したフルオロオレフィン系共重合体を第二の表面層に使用する場合には、前記フルオロオレフィン系共重合体と前記2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの間に分子量約1300以下の低分子量化合物を0重量%以上20重量%以下含有する画像形成樹脂層を形成すれば、昇華染色法により加熱して第二の表面層から昇華性染色剤を画像形成樹脂層内部に浸透させて着色することが可能となり、かつ前記画像形成樹脂層からの染料がブリードするのを防止できて好適である。この場合には前記した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを150℃で30分加熱した時のフィルムの巻き取り方向の収縮率が1.0%以下であれば、前記昇華性染色剤を昇華させ画像形成樹脂層内部に浸透させて着色するときの加熱温度150℃〜190℃によって発生するシワや筋を抑制できて好適である。
前記した表面層を形成するために使用される組成物、前記した画像形成樹脂層を形成するために使用される組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤を個別にあるいはそれぞれの組み合わせにて添加して、これらを含有させることにより、長期耐久性をいっそう向上させることができる。このような紫外線吸収剤としては公知のものを使用でき、代表的なものとしては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、サリチレート系及びシュウ酸アニリド系等、光安定化剤としてはヒンダードアミン系化合物等、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系化合物、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等の既知の化合物を使用することができる。しかし低分子化合物系の紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤を使用すれば、透明樹脂からの相分離によるフェーズの出現、ブリードアウト、昇華性の染色剤を昇華させて画像形成樹脂層内部に浸透させるために実施する加熱処理の際の揮発現象等の問題が顕著に現れるため、高分子量型の紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤を使用するのが好ましい。
前記した方法とは別に前記表面層用樹脂組成物及び各種紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等を添加した樹脂溶液に前記した様な硬化剤及び/又は硬化触媒を配合し、易接着処理をしていない2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、加熱乾燥して表面層を作製し、前記ガラス球を分散させた焦点層用樹脂溶液を塗布して焦点層を形成することも可能である。この場合には最終の粘着剤、剥離材の積層工程を終了してから前記2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは剥離され、前記本発明の再帰性反射シートが完成される。
さらには必要に応じて前記易接着ポリエチレンテレフタレートフィルム上に前記した様な表面層用各種合成樹脂を積層塗布し、加熱乾燥後に前記表面層上に前記ガラス球を分散させた焦点層用樹脂溶液を塗布することも可能である。この場合には前記易接着処理を施した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは剥離されることなく表面層の一部として最終製品に残される。
前記した表面樹脂層用樹脂組成物として、フルオロオレフィン系共重合体組成物を使用すれば撥水性が向上するので、降雨時に前記表面層に付着した水滴の前記表面層との接触角が大きくなり、該水滴が表面張力により完全球体に近づく。この時前記再帰性反射シート表面に入射する光線は前記水滴中を透過する時に屈折され、前記光線は水滴に入射する前の前記再帰性反射シート表面に対する入射角より小さい入射角で前記再帰性反射シートに入射する。この効果により、前記した表面樹脂層用樹脂組成物として、フルオロオレフィン系共重合体組成物を使用すると、前記再帰性反射シート表面に対して比較的大きな入射角の光を投光した時、降雨時の反射輝度値は晴天時よりも格段に高くなって好ましい。とりわけ雨天時には交通事故が増加するので、前記交通事故を未然に防ぐ効果が向上してより好ましい。
本発明に使用される表面層には、ガラス球を分散させた焦点層樹脂用溶液を塗布し、加熱乾燥して、前記ガラス球のうち50〜90重量%のガラス球を表面層に接するまで沈降させるのであるが、表面層に沈降してくるガラス球個々の時間には差異があり、先に表面層に接したガラス球は、もはやそれ以上表面層内部に沈み込まない様に前記表面層と接した位置でガラス球の沈降を制止しておくことが重要である。
このために必要な条件は焦点層の硬化を進行させてガラス球の沈降を抑制するのは勿論であるが、前記した如くガラス球の沈降には時間差が発生するため、最初に表面層に到達したガラス球の更なる沈み込みを防止するには、前記表面層がガラス球の沈み込みを防止するための耐性を持つことが必要である。前記耐性で要求される第1の性能は、前記焦点層用溶液の溶媒に表面層が接触して溶解しないことであり、また焦点層用樹脂を乾燥硬化させる時の温度で軟化して前記ガラス球が表面層に沈み込まない耐熱性が表面層には求められる。
もしガラス球がさらに表面層内に沈み込むと、比較的小さい観測角の反射性能を担う50〜90重量%のガラス球の個々の位置がずれて、所望する反射性能を達成できないからである。本発明者らは種々検討した結果、表面層への沈み込みは前記ガラス球の粒径の10%以下で制御できれば、上記の所望する反射性能を達成でき、また前記ガラス球の同心円状に焦点層を形成することも可能であることを確認している。
本発明の粘着剤層を構成する樹脂としては、アクリル系樹脂や天然ゴム、合成ゴム等のゴム系樹脂が挙げられる。とりわけアクリル系樹脂としては、アクリル酸エステル共重合体及びアクリル系プレポリマーの少なくとも1種を主成分として含有する高分子系のアクリル系樹脂又は前記アクリル系樹脂中にさらに粘着付与剤及び凝集力を付与するモノマーを添加した変性アクリル系樹脂が好適である。
また、本発明の再帰性反射シートの各層を形成するために使用される塗料として顔料や染料を含まないクリヤー塗料を使用することにより着色のない再帰性反射シートが得られるが、各層を形成する塗料として顔料や染料を含む着色塗料を使用することにより着色した再帰性反射シートも得ることができる。かかる着色塗料を得る際に使用される顔料としては、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレッド、ハンザイエロー、ペリノンオレンジ、の如き有機系顔料や酸化鉄レッド、酸化鉄イエロー、チタンホワイト、コバルトブルーの如き無機系顔料等公知のものが使用される。
さらに金属反射層は下記の金属で形成することができ、その厚さは、使用する金属によって異なるが5〜200nm、好ましくは10〜100nmである。上記金属反射層の厚さが5nmより薄い場合は、金属反射層の隠蔽性が十分でないために反射層としての目的が果たせなくなり、また、逆に200nmを超える場合は、金属反射層にクラックが入り易く、その上コスト高になるために好ましくない。上記金属反射層を設ける方法としては、特に限定されるものではなく、通常の蒸着法、スパッタリング法、転写法、プラズマ法等が利用できる。特に作業性の面から蒸着法、スパッタリング法が好ましく用いられる。かかる金属反射層を形成するに際し使用される金属も特に限定されるものでなく、例えばアルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、クロム、マグネシウム、亜鉛等の金属をあげることができるが、これらのうち、作業性、金属反射層の形成し易さ、光の反射効率耐久性等を考慮すると、アルミニウム、クロム又はニッケルが特に好ましい。尚、上記金属反射層は2種以上の金属から成る合金で形成してもよい。
また、前記した表面層、ガラス球を包含する焦点層を形成する塗料塗布後の乾燥条件は、塗料原料として使用されるベース樹脂の種類、ベース樹脂中の反応性官能基の種類、硬化剤の種類、硬化触媒の種類と添加量及び溶剤の種類に応じて適宜所望される状態を確立できるように決定される。
図12は通常の高速道路に設置される本発明の好適な実施形態を示す。図中、T1及びT2は第1及び第2のレーンを示し、S1は側路(例えば、退避レーン)、Eは路肩である。また、Wは標識30の横幅である。標識面は本発明の超広角性再帰性反射シートである。照明源20は好適には路肩に設置され、反射光を放射する照明源20の頂部に装着された投光照明器20aを具備する。Xは地上から標識面の底部までの高さであり、Yは地上にある標識面自体の高さであり、Lは照明源20と道路標識30の間の水平距離であり、Hは照明源20の投光照明器20aの地上からの高さである。一点鎖線は道路標識30に向けて投光照明器20aから放射される光の経路を示す。光路は道路標識30の各頂点A,B,C,Dにおいて、入射角度θ1、θ2、θ3、θ4を形成する。道路標識30は好適には実質的にレーンT1,T2に対して直角である。
本発明の外照式照明システムは、前記照明源から標識面までの距離が1m以上100m以下の範囲である。前記照明源から前記標識面までの距離は、照明源の光量を有効に利用してランニングコストを低減させるには照明源をより近くに設置するのが好ましいが、前記範囲内において観測角も考慮して標識サイズの大きさや標識面の設置高さを考慮して有効な反射性能が得られる距離に設定すればよい。
また、前記照明源は前記標識面に対して0°以上50°以下の範囲の入射角で前記標識面に入射する光を放射し、前記標識面は入射角35°の角度で色温度が2,856Kである標準の光Aが入射した時、観測角35°で0.07以上の反射性能を有することが好ましい。ただし、入射角とは、投光された光の照射軸と再帰性反射シートの表面中心法線とのなす角度をいい、観測角とは、投光された光の照射軸と観測軸とのなす角度をいい、反射性能とは、下記の数式にて算出された係数である。
再帰反射係数R′=I/ES・A
R′:再帰反射係数
ES:試験片中心位置における入射光における入射光に垂直な平面上の照度(lx)
A :試験片表面積(m2
I :試験片による観測軸方向への光度(Cd)で次式から求める。
I=Er・d2
ここにEr:受光器上の照度(lx)
d:試験片表面中心と受光器間の距離(m)
また、前記標識面に対して外部から色温度が2,856Kである標準の光Aを照射したとき、観測角5°、入射角50°での反射性能が0.5以上、かつ観測角40°、入射角50°での反射性能が0.055以上であることが好ましい。
このように、より大きな入射角で、かつより大きな観測角でも優れた反射性能を有することにより、照明源をより近くに設置することができ、照明源の光量も抑えられるので維持費用も節減でき好適である。
以下に本発明を実施例により説明する。下記の実施例は、前記した図1A−Fの工程を採用している。また、実施例中の混合割合を示す「部」及び「%」の数値は特に断りのない限り重量部又は重量%を意味する。
実施例及び比較例で行った測定試験の方法は、下記の通りである。
(1)反射性能
色彩輝度計(トプコン社製)を使用し、JIS Z 9117の反射性能の測定に準拠して、反射性能を測定した。反射性能は、観測角と入射角の各種組み合わせにて測定した。
(2)第一の表面層に接触しているガラス球の割合を測定する方法
超深度形状測定顕微鏡(キーエンス社製)又は光学顕微鏡(ニコン社製)等を使用し、シート断面構造を解析して、ガラス球群Aとガラス球群Bの割合を測定した。
(実施例1)
第一の表面層として使用するアニール処理された2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム社製、商品名MX534,150℃で30分加熱した時のフィルムの巻き取り方向の収縮率が0.3%、膜厚97μm)上に、焦点層として下記のガラス球分散樹脂溶液を塗布した。
(1)ポリビニルブチラール樹脂溶液:75.0部(重合度:680,ポリビニルアルコール単位23重量%,ガラス転移点66℃,固形分21%,n−ブタノール/トルエン1:1)
(2)スーパーベッカミンJ−820−60:3.3部(大日本インキ化学工業社製、ブチル化メラミン樹脂、固形分60%)
(3)ベッカミンP−198:0.2部(大日本インキ化学工業社製、硬化促進剤、酸価400)
(4)BYK−053:0.5部(ビックケミージャパン社製、アルキルビニルエーテル共重合物、消泡剤)
(5)ポリサイダー W−360−ELS:7.0部(大日本インキ化学工業社製、高分子可塑剤)
(6)トルエン:7.6部
(7)n−ブタノール:7.6部
(8)ガラス球:68.0部(中心粒径50μm、±10μm以内に90%以上含有、
屈折率2.25±0.05)
上記配合樹脂(ガラス球を除く)塗料の塗工時の粘度は1900mPa・sであった。
上記のガラス球分散樹脂溶液を、第一の表面層に接触したガラス球の焦点位置(ガラス球の頂点からの乾燥膜厚が約13〜14μm)に焦点層が形成されるようにWET膜厚を調整して、第一の表面層上に塗布した。
その後、常温で約5分間乾燥させ、続く工程で100℃で5分間乾燥後、さらに140℃にて10分間加熱乾燥を行い焦点層樹脂を硬化させた。
次に、金属反射層として、アルミニウムを用い、80nmの膜厚となるように焦点層上に真空蒸着法により付着させた。
別途準備したシリコンコートを施した剥離紙のシリコンコート面上にアクリル系粘着剤ファインタックSPS−1016(大日本インキ化学工業社製)100重量部と架橋剤DN−750−45(大日本インキ化学工業社製)1重量部の混合溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥して厚さ50μmの粘着剤層を作製した。
続いて、前記粘着剤層面と前記した金属反射層面を貼り合せて最終製品とした。この時、第一の表面層に接触しているガラス球は約67%であった。
さらに金属層を構成する前に該中間製品をトルエンに1分間、キシレンに1分間、メタノールに10分間各々の溶剤に浸漬したときに焦点層は溶解しなかった。
(実施例2)
アニール処理された2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム社製、商品名MX534,150℃で30分加熱した時のフィルムの巻き取り方向の収縮率が0.3%、膜厚97μm)上に、下記のガラス球分散樹脂溶液を塗布した。
(1)ポリビニルブチラール樹脂溶液:98.0部(重合度:1100、ポリビニルアルコール単位18重量%、ガラス転移点76℃、固形分16%、n−ブタノール/トルエン1:1)
(2)ベッカミンP−196−M:3.0部(大日本インキ化学工業社製、ブチル化尿素樹脂、固形分60%)
(3)ベッカミンP−198:0.1部(大日本インキ化学工業製社、硬化促進剤、酸価400)
(4)BYK−053:0.5部(ビックケミージャパン社製、アルキルビニルエーテル共重合物、消泡剤)
(5)ポリサイダー W−360−ELS:2.0部(大日本インキ化学工業社製、高分子可塑剤)
(6)DIDP:2.0部(フタル酸エステル、可塑剤)
(7)トルエン:8.0部
(8)n−ブタノール:8.0部
(9)ガラス球:60.0部(中心粒径50μm、±10μm以内に90%以上含有、
屈折率2.25±0.05)
上記配合樹脂(ガラス球を除く)の塗工時の粘度は1100mPa・sであった。
上記のガラス球分散樹脂溶液を実施例1と同様に、第一の表面層に接触したガラス球の焦点位置に焦点層が形成されるようにWET膜厚を調整して、表面層上に塗布した。
その後常温で3分間乾燥させ、続く工程で100℃で3分間乾燥後、さらに150℃にて5分間加熱乾燥を行い焦点樹脂層を硬化させた。
次に、金属反射層として、アルミニウムを用い、80nmの膜厚となるように焦点層上に真空蒸着法により付着させた。
別途準備したシリコンコートを施した剥離フィルム(帝人デュポンフィルム社製、商品名A−31,150℃で30分加熱した時のフィルムの巻き取り方向の収縮率が0.4%)のシリコンコート面上にアクリル系粘着剤ファインタックSPS−1016(大日本インキ化学工業社製)100重量部と架橋剤DN−750−45(大日本インキ化学工業社製)1重量部の混合溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥して厚さ50μmの粘着剤層を作製した。
続いて、前記粘着剤層面と前記した金属反射層面を貼り合せた。
次に、前記第一の表面層上に下記の樹脂組成物を乾燥膜厚が約30μmになるように塗布し、約140℃で約10分間加熱乾燥を行い、画像形成樹脂層を得た。
樹脂組成物の配合例はバーノックD6−439(大日本インキ化学工業社製、アルキッド樹脂、固形分水酸基価140、不揮発分80%)が約100部、硬化剤としてバーノックDN−980(大日本インキ化学工業社製、ポリイソシアネートプレポリマー、不揮発分75%)を約82部、チヌビン900(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、紫外線吸収剤)が約1部、チヌビン292(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、酸化防止剤)が約1部である。得られた画像形成樹脂層に含有される分子量約1300以下の低分子化合物は5%未満であった。
さらに前記画像形成樹脂層上に下記の樹脂組成物を乾燥膜厚が約20μmになる様に塗布し、約140℃で約10分間加熱乾燥を行い、第二の表面層を得た。
フッ素系樹脂としてフルオネートK−703(大日本インキ化学工業社製、重量平均分子量40000、固形分水酸基価72、不揮発分約60%)、硬化剤としてバーノックDN−950、紫外線吸収剤としてチヌビン900、酸化防止剤としてチヌビン292を使用した。この実施例2における第二の表面層用樹脂組成物の配合割合は、フルオネートK−703が約100部、バーノックDN−950が約25部、チヌビン900が約1部、DICTON WHITE A−5260(酸化チタン、固形分75%)15部、チヌビン292が約1部である。
この様にして作製された超広角性を有する再帰性反射シートは昇華染色法により加熱して、第二表面層から昇華性染色剤を画像形成樹脂層内部に浸透させて着色することが可能となり、かつ前記画像形成樹脂層からの染料のブリードはJIS Z 9117に規定するサンシャイン促進耐候性試験で2000時間テストを実施したが、染料のブリードが発生せず好適であった。
なお、実施例2で作製した再帰性反射シートにおいて、第一の表面層に接触しているガラス球は約78%であった。
さらに金属反射層を構成する前に該中間製品をトルエンに1分間、キシレンに1分間、メタノールに10分間各々の溶剤に浸漬したときに焦点層は溶解しなかった。
(比較例1)
表面層用の樹脂組成物を、ベッコライトM−6401−50(大日本インキ化学工業社製、ポリエステル樹脂)の100部、スーパーベッカミンJ−820−60の20部、ベッカミンP−198の1部から調整した。
この組成物を支持フィルム上に乾燥膜厚が50μmになる様に塗布し、140℃で5分間乾燥して、表面層を得た。
次いで、ガラス球固着層用の樹脂組成物を、ベッコライトM−6401−50の100部、スーパーベッカミンJ−820−60の10部、ベッカミンP−198の0.5部から調整した。この組成物を上記表面層上にガラス球の粒径の約70%の厚さの乾燥膜厚になる様に塗布し、常温で乾燥を行って溶剤を揮発させた後、ガラス球を埋め込み、さらに140℃で5分間乾燥を行った。なお、ガラス球としては、酸化チタンを主成分とする屈折率2.23、粒子径約55〜65μmの高屈折ガラスビーズを使用した。ガラス球は図8Aのように埋め込まれた。
次に、焦点層用の樹脂組成物を、ポリウレタン樹脂、バーノックL8−974(大日本インキ化学工業社製)100部とスーパーベッカミンJ−820−60 10部とから調整した。
この樹脂組成物を上記ガラス球の裏面の頂点に積層される焦点層の乾燥膜厚を乾燥膜厚約15μmとなる様に塗布し、100℃で10分間乾燥した後、さらに140℃で10分間加熱乾燥した。
次に、金属反射層として、アルミニウムを用い、60nmの膜厚となる様に焦点層上に真空蒸着法により付着させて図8Cの構造を有する再帰性反射シートを作製した。
別途準備したシリコンコートを施した剥離紙のシリコンコート面上にアクリル系粘着剤ファインタックSPS−1016(大日本インキ化学工業社製)100重量部と架橋剤DN−750−45(大日本インキ化学工業社製)1重量部の混合溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥して厚さ35μmの粘着剤層を作製した。
前記粘着剤層面と前記した金属反射層面を貼り合せた後、前記支持フィルムを剥離して従来の封入レンズ型再帰性反射シートを得た。
(比較例2)
比較例1において、ガラス球の裏面の頂点に積層される焦点層の乾燥膜厚を約15μmとなる様に焦点層用の樹脂組成物を塗布したが、比較例2では、前記した約15μmを約12μmに設定して、大きい観測角での反射性能を向上させた。他は比較例1と同様にした。
この構成は前記特許文献4の封入レンズ型広角再帰性反射シートに該当する。
以上のようにして製造した再帰性反射シートの観測角と入射角の測定結果及びJIS Z 9117に規定する1級の反射性能を次の表1に示す。
但し、表1には記載していないが、観測角20′(0.33°)で、入射角5°、30°、40°の反射性能は、実施例1の再帰性反射シートでは、それぞれ65,53,42であり、実施例2では、それぞれ77,65,51であった。JIS Z 9117に規定する1級の反射性能は、それぞれ50,24,9.0であり、実施例1及び2の再帰性反射シートはJIS Z 9117に規定する1級の反射性能に適合していた。
(比較例3)
また、特許文献5の標識照明システムに使用されている市販の広観測角性を有するカプセルレンズ型再帰性反射シート(スリーエム社製、高輝度広角反射シート HV−8100 白色)を比較例3として使用し、本発明の実施例1の再帰性反射シートと反射性能を比較した。数値を表2に示す。
なお、表1〜2における照射光は、色温度が2,856Kである標準の光Aである。
(実施例3)
実施例1と同様にして焦点層用ガラス球分散樹脂溶液を作製した。次に黄色、赤色、橙色、緑色、青色の再帰性反射シートを作製するためにそれぞれの色別に前記焦点層用ガラス球分散樹脂溶液に下記色材を配合した。
(1)黄色用焦点層ガラス球分散樹脂溶液:AWB−CP201オレンジ(日弘ビックス製:顔料濃度40%)のトルエン/Nーブタノール(1/1)20%溶液0.2g、AWB−CP310イエロー(日弘ビックス製:顔料濃度50%)のトルエン/Nーブタノール(1/1)20%溶液3.5g
(2)赤色用焦点層ガラス球分散樹脂溶液:AWB−CP102レッド(日弘ビックス製:顔料濃度50%)のトルエン/Nーブタノール(1/1)20%溶液5.5g
(3)橙色用焦点層ガラス球分散樹脂溶液:AWB−CP201オレンジ(日弘ビックス製:顔料濃度40%)のトルエン/Nーブタノール(1/1)20%溶液4.9g
(4)緑色用焦点層ガラス球分散樹脂溶液:AWB−CP310イエロー(日弘ビックス製:顔料濃度50%)のトルエン/Nーブタノール(1/1)20%溶液0.5g、AWB−CP400グリーン(日弘ビックス製:顔料濃度50%)のトルエン/Nーブタノール(1/1)20%溶液8.0g
(5)青色用焦点層ガラス球分散樹脂溶液:AWB−CP102レッド(日弘ビックス製:顔料濃度50%)のトルエン/Nーブタノール(1/1)20%溶液0.14g、AWB−CP650ブルー(日弘ビックス製:顔料濃度45%)のトルエン/Nーブタノール(1/1)20%溶液7.5g
上記で作製した各色用焦点層ガラス球分散樹脂溶液を用いて実施例1と同様にして、各色の再帰性反射シートを作製した。そのときの反射性能を表3に示す。
また、これらの反射シートの色はJISZ9117の7.2に規定する測定方法によって測定した結果、すべての色はJISZ9117 4.(1)の表2に規定する色度座標の範囲に入った。

Figure 0003723568
Figure 0003723568
表1及び表2のデータをグラフ化して図2〜4及び図9〜11に示す。図2は観測角0.2°のときの入射角と反射性能の測定グラフ、図3は観測角2.0°のときの入射角と反射性能の測定グラフ、図4は観測角4.0°のときの入射角と反射性能の測定グラフである。図9は観測角5°のときの入射角と反射性能の測定グラフ、図10は観測角35°のときの入射角と反射性能の測定グラフ、図11は観測角40°のときの入射角と反射性能の測定グラフである。
表1、図2〜4から明らかなとおり、本発明の実施例1〜2の再帰性反射シートは、広角な位置から光を入射しても高い再帰反射を発現することができ、かつ観測角を広くすることができる。また、世界の封入レンズ型再帰性反射シートの標識用規格に適合する再帰性反射性能も保有している。すなわち、規格で定められた観測角2°以下で50°より大きな入射角でも十分な再帰反射性能を維持する役割を担うガラス球群と、2°より大きな観測角でかつ50°より大きな入射角でも再帰反射性能を維持する役割を担うガラス球群を、同一の焦点層に包含することにより、それぞれの役割を分担したガラス球群を区分して用いているので、従来品に比べて約2倍の大きな観測角4°でかつ50°より大きな入射角でも広角再帰反射性能を維持できることが確認できた。
図5は昇華性染色剤を画像形成樹脂層内部に浸透させて着色する昇華染色法により画像を形成してプリント写真へ応用したもので、上の写真「HI」は従来のカプセルレンズ型高輝度再帰反射シート、下の写真「広角反射」は本発明の実施例2の再帰性反射シートであり、Aはパネルに対して5°の角度から光を入射させて、2°の観測角の位置で撮影した写真、Bはパネルに対して50°の角度から光を入射させて、2°の観測角の位置で撮影した写真、Cはパネルに対して70°の角度から光を入射させて、2°の観測角の位置で撮影した写真である。図5から明らかなとおり、本発明の実施例品は、広角な位置から光を入射しても高い再帰反射をすることができ、かつ観測角を広くすることができる。
また、図6は路面上の進路表示を想定したもので、Aが日中、Bが夜間で、右の写真「HI」は従来のカプセルレンズ型高輝度再帰性反射シート、左の写真「広角反射」は本発明の実施例1の再帰性反射シートである。夜間Bの写真は、道路表示に対して70°の角度から光を入射させて、4°の観測角の位置で撮影した写真である。図6から明らかなとおり、本発明の実施例品(左側)は、夜間において、広角な位置から光を入射しても高い再帰反射をすることができ、かつ観測角を広くすることができる。
また、表2及び図9〜11から明らかなとおり、本発明の実施例1の再帰性反射シートは、市販の広観測角特性を有するカプセルレンズ型再帰性反射シートに比して、より大きな観察角5°、35°、40°かつより大きな入射角5°、30°、40°、50°での反射性能が優れている。すなわち、外照式遠方照明システムに使用された場合でも、従来から市販されている広観測角性を有するカプセルレンズ型再帰性反射シートに比して非常に優れた反射性能を発揮できる。
次に、本発明の実施例3の再帰性反射シートの反射性能を表3に示す。
Figure 0003723568
表3から明らかなとおり、本発明の実施例3の再帰性反射シートの反射性能は、各色において規定されている前記基準値を上回っており、本発明の再帰性反射シートはカラー色においても優れた反射性能を発揮できることが確認できた。
本発明の再帰性反射シートは、交通標識、案内標識、警戒標識、規制標識、車のナンバープレート、広告看板、プリント写真等様々な用途に有用である。また、外照式遠方照明システムにも利用できる。
本発明の一実施例における再帰性反射シートの工程断面図。 本発明の一実施例における再帰性反射シートの工程断面図。 本発明の一実施例における再帰性反射シートの工程断面図。 本発明の一実施例における再帰性反射シートの工程断面図。 本発明の一実施例における再帰性反射シートの工程断面図。 本発明の一実施例における再帰性反射シートの工程断面図。 本発明の実施例1,2と比較例1,2の観測角0.2°のときの入射角と反射性能の測定グラフ。 本発明の実施例1,2と比較例1,2の観測角2.0°のときの入射角と反射性能の測定グラフ。 本発明の実施例1,2と比較例1,2の観測角4.0°のときの入射角と反射性能の測定グラフ。 A−Cは本発明の再帰性反射シートをプリント写真へ応用したもので、従来のカプセルレンズ型高輝度再帰反射シートと本発明の実施例2の角度依存性を観察した写真である。 A−Bは本発明の再帰性反射シートを路面上の進路表示を想定したもので、従来のカプセルレンズ型高輝度再帰性反射シート(HI)と本発明の実施例1(広角反射)の再帰性反射シートの角度依存性を観察した写真である。 本発明の観測角と入射角を説明する図。 A−Dは従来の封入型再帰性反射シートの断面図と説明図。 本発明の実施例1と比較例3の観測角5°のときの入射角と反射性能の測定グラフ。 本発明の実施例1と比較例3の観測角35°のときの入射角と反射性能の測定グラフ。 本発明の実施例1と比較例3の観測角40°のときの入射角と反射性能の測定グラフ。 本発明の一実施例における外照式照明システムを説明する図。
符号の説明
1,10 表面層
2,12 焦点層
3,13 ガラス球
4,14 金属反射層
5,15 粘着剤層
6,16 剥離材
11 ガラス球固着層
20 照明源
20a 投光照明器
30 道路標識

Claims (21)

  1. 少なくとも1層からなる表面層と、ガラス球を包含する焦点層と、前記焦点層の裏面側に金属反射層を設けた再帰性反射シートにおいて、
    前記ガラス球は、前記焦点層の厚さ方向のアトランダムな位置に配置されていることを特徴とする再帰性反射シート。
  2. 前記ガラス球は、前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、前記ガラス球群Aが前記ガラス球群Bの観測角より大きな観測角で再帰反射性能を有する請求項1に記載の再帰性反射シート。
  3. 前記ガラス球は、前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、
    前記ガラス球群Bの金属反射層が焦点形成位置に形成され、前記ガラス球群Aの焦点層の厚さを前記ガラス球群Bの焦点層の厚さより薄くし、前記ガラス球群Bに比べて前記ガラス球群Aのほうが相対的に大きな観測角で再帰反射性能を有する請求項1に記載の再帰性反射シート。
  4. 前記ガラス球は、前記表面層に接しているガラス球群Bと、前記表面層から離れた場所に位置するガラス球群Aを含み、
    前記ガラス球群Bのガラス球面上同心円状に形成された焦点層は、観測角0.2°、入射角5°で最高の反射性能が発現する膜厚を有し、ガラス球群Aの焦点層の膜厚は、前記ガラス球群Bの焦点層の膜厚より薄く、かつ前記ガラス球群Aのほうが前記ガラス球群Bに比べてより大きな観測角で再帰反射性能を有する請求項1に記載の再帰性反射シート。
  5. 前記表面層に接したガラス球の割合は、全ガラス球の50〜90重量%である請求項2〜4のいずれかに記載の再帰性反射シート。
  6. 前記ガラス球は、屈折率が2.10以上2.40以下の範囲にある請求項1〜5のいずれかに記載の再帰性反射シート。
  7. 前記ガラス球は、中心粒径が35μm以上75μmの範囲にあり、かつ前記ガラス球の80%以上が中心粒径±10μmの範囲にある請求項1〜6のいずれかに記載の再帰性反射シート。
  8. 前記焦点層を構成する樹脂の主成分はポリビニルアセタール樹脂である請求項1〜7のいずれかに記載の再帰性反射シート。
  9. 前記ポリビニルアセタール樹脂は重合度500〜1500のポリビニルブチラール樹脂である請求項8に記載の再帰性反射シート。
  10. 前記ポリビニルブチラール樹脂のポリビニルアルコール単位が17重量%以上23重量%以下である請求項9に記載の再帰性反射シート。
  11. 前記ポリビニルブチラール樹脂のガラス転移点(Tg)が60℃以上80℃以下である請求項9又は10に記載の再帰性反射シート。
  12. 前記ポリビニルブチラール樹脂のポリビニルアルコール単位中のヒドロキシル基がアミノ樹脂と架橋反応したものであり、前記焦点層が、トルエンに1分間、キシレンに1分間、メタノールに10分間各々の溶剤に浸漬したときに溶解しない層である請求項9〜11のいずれかに記載の再帰性反射シート。
  13. 前記焦点層の樹脂重量とガラス球の混合割合が、樹脂重量1に対してガラス球重量が1.5〜3.7である請求項1〜12のいずれかに記載の再帰性反射シート。
  14. 前記焦点層には非シリコン系消泡剤が前記焦点層の樹脂重量の0.01〜3.0%含有されている請求項1〜13のいずれかに記載の再帰性反射シート。
  15. 前記非シリコン系消泡剤がアルキルビニルエーテル共重合物である請求項14に記載の再帰性反射シート。
  16. 前記表面層は、少なくとも1層のコーティング層、又は樹脂シートの上に形成された少なくとも1層のコーティング層を含み、前記コーティング層は、反応性官能基を含有するフルオロオレフィン系共重合体、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、及び反応性官能基を有するアクリル系重合体から選ばれる少なくとも一つの樹脂成分と、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート、及びブロックポリイソシアネートから選ばれる少なくとも一つの硬化剤及び/又は硬化触媒を配合した組成物である請求項1に記載の再帰性反射シート。
  17. 前記表面層は、少なくとも1層のコーティング層、又は樹脂シートの上に形成された少なくとも1層のコーティング層を含み、前記コーティング層の最外層は、フルオロオレフィン系共重合体組成物である請求項1に記載の再帰性反射シート。
  18. 前記コーティング層の樹脂成分は、反応性官能基を含有するフルオロオレフィン系共重合体である請求項16に記載の再帰性反射シート。
  19. 請求項1〜18のいずれかに記載の再帰性反射シートを含む標識面を持つ標識と、外部の照明源を備え、
    前記照明源から前記標識面までの距離が1m以上100m以下の範囲であることを特徴とする外照式照明システム。
  20. 前記照明源は前記標識面に対して0°以上50°以下の範囲の入射角で前記標識面に入射する光を放射し、
    前記標識面は入射角35°の角度で色温度が2,856Kである標準の光Aが入射した時、観測角35°で0.07以上の反射性能を有する請求項19に記載の外照式照明システム。
    ただし、入射角とは、投光された光の照射軸と再帰性反射シートの表面中心法線とのなす角度をいい、観測角とは、投光された光の照射軸と観測軸とのなす角度をいい、反射性能とは、下記の数式にて算出された係数である。
    再帰反射係数R′=I/ES・A
    R′:再帰反射係数
    ES :試験片中心位置における入射光における入射光に垂直な平面上の照度(lx)
    A :試験片表面積(m2
    I :試験片による観測軸方向への光度(Cd)で次式から求める。
    I=Er・d2
    ここにEr:受光器上の照度(lx)
    d:試験片表面中心と受光器間の距離(m)
  21. 前記標識面に対して外部から色温度が2,856Kである標準の光Aを照射したとき、観測角5°、入射角50°での反射性能が0.5以上、かつ観測角40°、入射角50°での反射性能が0.055以上である請求項19に記載の外照式照明システム。

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