JP3722570B2 - 血液凝固測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、血液凝固測定装置に関し、特に、血液試料(検体)に試薬を投入してから検体が凝固するまでの時間を測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の装置としては、試薬を投入した検体に光を照射してその散乱光量の時間的変化を測定し、散乱光量が初期値(0%)から増大して飽和値(100%)に達したとき、散乱光量が、例えば50%に達するまでの時間を算出して凝固時間を求めるようにしたものが知られている(例えば、特公平3−65501号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に血液の凝固反応は複雑な過程を有する反応であるため、検体によっては、反応の途中で一時的に反応が停止(飽和)したかのような不安定な挙動を示すことがある。
【0004】
そのような場合に従来の装置においては、その一時的に停止したときの散乱光量を飽和値と認識して、凝固時間の長い異常検体であるにもかかわらず、正常検体として誤判定することがある。
【0005】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、凝固反応が不安定な挙動をしても、凝固時間を正しく測定することが可能な血液凝固測定装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、血液試料を収容する透光性容器と、収容された血液試料に光を照射する光源と、血液試料からの散乱光を受光する受光器と、血液試料に凝固用試薬が添加された後の散乱光量の時間的変化における飽和を測定して凝固時間を算出する計測部を備え、計測部は、散乱光量を経時的に検出する検出部と、散乱光量が増加するか否かを判定する判定部と、散乱光量の飽和を検出した時にその後の所定時間内に散乱光量がさらに増加するか否かを判定し増加するときには次の飽和を検出するという処理が繰り返し行われるように検出部と判定部とを制御する制御部と、散乱光量の飽和が最終的に検出されたときその飽和値に基づいて凝固時間を算出する算出部を備えた血液凝固測定装置を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
この発明における血液試料とは、ヒトを含む哺乳動物の血液から分離した血漿又は希釈された血漿である。
血液試料を収容する透光性容器は、光学的検知に係る部分が透明になっていればよいが、これには、例えば直径10〜20mm、高さ50〜100mmのガラス又は樹脂製の試験管を使用することができる。
【0008】
また、血液試料に添加する凝固用試薬は、その測定項目によって異なり、PT(プロトロンビン時間)測定用やAPTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)測定用、Fbg(フィブリノーゲン量)測定用の試薬をそれぞれ用いることができる。
【0009】
収容された血液試料に光を照射する光源には、例えばLEDを、血液試料からの散乱光を受光する受光器には、フォトダイオードやフォトトランジスタをそれぞれ用いることができる。
また、散乱光量の時間的変化における飽和を測定して凝固時間を算出する計測部には、CPU,ROM,RAMからなるマイクロコンピュータを用いることができる。なお、本発明において飽和とは、散乱光量の時間的変化が、一時的にあるいは永続的になくなったことをいう。
【0010】
検出部は、散乱光量の値を所定時間毎に順次取り込んで格納するものであってもよい。
判定部は、凝固反応開始を検知した後に、最新の飽和値と最新の取込み値との差を算出し、その差が第1所定値より小さいとき散乱光量は増加しない(飽和)と判定するものであってもよい。
判定部は、最新の取込み値と最小取込み値との差の、最新の飽和値と最小取込み値との差に対する比を算出し、その比が第2所定値より小さいとき散乱光量は増加しない(飽和)と判定するものであってもよい。
また、判定部は、最新の飽和値と最新の取込み値との差を算出すると共に、最新の取込み値と最小取込み値との差の、最新の飽和値と最小取込み値との差に対する比を算出し、その差が第1所定値より小さく、かつ、その比が第2所定値より小さいとき散乱光量は増加しないと判定するものであってもよい。
この発明の特徴は、散乱光量の飽和が検出された時に、さらに散乱光量が増加しないかを所定時間監視し、再び増加するときには、次の散乱光量の飽和を検出するという動作をくり返し、最終的な飽和値を測定するようにした点にあり、これによって、凝固反応が不安定な挙動をしても、正しい凝固時間を決定することができる。
【0011】
【実施例】
図1は実施例の構成を示す構成説明図である。図1において、透明な試験管1には、測定される血漿が予め収容され、試薬供給器2からピペット3を介して試薬(例えば、PT試薬)が試験管1へ供給されると、LED4からの光が試験管1に照射される。試験管1の内部で散乱した散乱光はフォトダイオード5に受光され、散乱光量が検出される。
【0012】
計測部6は、散乱光量の飽和を検出する検出部6aと、散乱光量が増加するか否かを判定する判定部6bと、散乱光量の飽和を検出した時にその後の所定時間内に散乱光量がさらに増加するか否かを判定し増加するときには次の飽和を検出するという処理がくり返し行なわれるように検出部6aと判定部6bとを制御する制御部6cと、散乱光量の飽和が最終的に検出されたとき、その飽和値に基づいて凝固時間を算出する算出部6dを備え、フォトダイオード5の出力信号を処理して、処理結果をCRT7に表示するようになっている。なお計測部6は、CPU,ROM,RAMからなるマイクロコンピュータから構成されている。
【0013】
このような構成における動作を図2に示すフローチャートを用いてさらに詳述する。
まず、ステップS1において初期設定が行われ、次に計測部6からの指令により、試薬供給器2から試薬が供給されると、同時にLED4が点灯され、フォトダイオード5から現在の散乱光量D(i)が取り込まれ測定が開始される(ステップS2,S3)。散乱光量の取込みは例えば0.1秒毎に行なわれる。
【0014】
次に、測定開始から予め設定された最大測定時間Tm(例えば600秒)がこの時点で経過していなければ(ステップS4)、今まで取り込んだ値の内の最小値Dminと、現在値D(i)と差が演算され、その差が初期設定した値dより大きいと、取り込み値に変化があった、つまり凝固反応が始まったものと判断される(ステップS5)、そして、現在値D(i)が取り込まれる度に、現在よりk回前の取り込み値D(i−k)との差が演算され(但し、k=1,2,3……63とする)、その差が所定値eより小さくなると(ステップS6)、その時のD(i)が暫定的な飽和値Delと見なされる(ステップS7)。
【0015】
その後、現在値D(i)が取り込まれる毎に、D(i)とDelと差、および(D(i)−Dmin)の(Del−Dmin)に対する比が演算され、差が所定値fより小さく、かつ、比が1.2より小さい場合には、現在値D(i)は変化しない(飽和)と見なされる(ステップS8)。
【0016】
そして、変化しない状態が所定時間Ts(例えば100秒)経過すると(ステップS9)、飽和値Delが最終的な飽和値Denと決定される(ステップS10)。
【0017】
図3は、上記の経過を示すグラフである。図3に示すようにDenを100%、Dminを0%として、散乱光量が50%に達する時間t1が凝固時間として算出され(ステップS11)、図3のグラフとt1の値がCRT7に表示される。
【0018】
次に、ステップS8においてD(i)が変化したときにはdが(d+Del)に再設定され、ルーチンはステップS3へ戻る。そして、ステップS3〜S8がくり返され、D(i)が時間Tsだけ経過しても変化しない(飽和)と見なされたときには(ステップS9)、飽和値Delが最終的飽和値Denと決定される(ステップS10)。なお、ステップS4において、測定開始後の時間がTmを超えた場合には、測定は打切られ、「測定不能」がCRT7に表示される。
【0019】
図4は上記の経過を示すグラフである。図4に示すようにDenを100%、Dminを0%として散乱光量が50%に達する時間t2が凝固時間として算出され(ステップS11)、図4のグラフとt2の値がCRT7に表示される。
【0020】
このように、計測部6は、散乱光量D(i)の飽和を検出した時にその後の所定時間Ts内に散乱光量D(i)がさらに増加するか否かを測定し、増加するときには次の飽和を検出するという作業をくり返し行い、散乱光量の飽和が最終的に検出されたとき、その飽和値Denに基づいて、凝固時間を算出する。
【0021】
【発明の効果】
この発明によれば、複雑な凝固過程を示す血液検体であっても、その凝固時間を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成説明図である。
【図2】実施例の動作を示すフローチャートである。
【図3】実施例における散乱光量の時間的変化を示すグラフである。
【図4】実施例における散乱光量の時間的変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 試験管
2 試薬供給器
3 ピペット
4 LED
5 フォトダイオード
6 計測部
7 CRT

Claims (4)

  1. 血液試料を収容する透光性容器と、収容された血液試料に光を照射する光源と、血液試料からの散乱光を受光する受光器と、血液試料に凝固用試薬が添加された後の散乱光量の時間的変化における飽和を測定して凝固時間を算出する計測部を備え、
    計測部は、散乱光量を経時的に検出する検出部と、散乱光量が増加するか否かを判定する判定部と、散乱光量の飽和を検出した時にその後の所定時間内に散乱光量がさらに増加するか否かを判定し増加するときには次の飽和を検出するという処理が繰り返し行われるように検出部と判定部とを制御する制御部と、散乱光量の飽和が最終的に検出されたときその飽和値に基づいて凝固時間を算出する算出部を備えた血液凝固測定装置。
  2. 検出部は、散乱光量の値を所定時間毎に順次取り込んで格納し、判定部が凝固反応開始を検知した後に、最新の取込み値と最近に取り込んだ複数の取込み値の各々との差が所定値よりも小さいときにその最新の取込み値を飽和値として散乱光量が飽和したことを検出する請求項1記載の血液凝固測定装置。
  3. 判定部は、最新の飽和値と最新の取込み値との差を算出し、その差が第1所定値より小さいとき散乱光量は増加しないと判定する請求項2記載の血液凝固測定装置。
  4. 判定部は、最新の取込み値と最小取込み値との差の、最新の飽和値と最小取込み値との差に対する比を算出し、その比が第2所定値より小さいとき散乱光量は増加しないと判定する請求項2記載の血液凝固測定装置。
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