JP3722311B2 - 感光性樹脂組成物、感光性積層体及びフレキシブルプリント板の製造法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性積層体及びフレキシブルプリント板の製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性樹脂組成物、これを用いた感光性積層体及びフレキシブルプリント板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フレキシブルプリント板の外層回路保護には、ポリイミドフィルムを金型で打抜き、熱圧着するカバーレイ、又はポリイミド樹脂のインクをスクリーン印刷するカバーコートが用いられているが、前者の場合、打抜きパターンの微細化に限界があり、狭ピッチ化するQFPパッド間のソルダダムへ適用できない、また、張り合わせ時の位置精度にも限界があり、位置ずれ裕度を考慮した回路設計が必要であるため、フレキシブルプリント板を高密度化及び小型化できないという問題があった。また、後者の場合、スクリーン印刷のため同様にパターンの微細化に限界があり、また、作業性が悪いという問題がある。
【0003】
これらの問題を解決する方法として、各種ポリアミック酸(ポリイミド前駆体)とエチレン性不飽和基含有光橋架け剤と光重合開始剤とからなる感光性樹脂組成物の層をフレキシブルプリント板上に形成し、露光、現像、加熱により微細パターンを有するカバーレイを形成する方法が特開昭64−2037号、特開昭64−484893号、特開平5−158237号及び特開平6−298935号公報などに提案されている。しかしながら、光線透過率の点からカバーレイに必要な十分な厚みを確保できない、最終的にポリアミック酸を閉環してポリイミド骨格にするため250℃以上の高温で加熱する工程が必要であり、銅回路の酸化、接着剤層の劣化、基板の反り等の問題があった。
【0004】
また、フレキシブルプリント板に熱可塑性ポリイミドと非熱可塑性ポリイミドの二層構造のカバーレイを熱圧着で形成し、その上にスクリーン印刷でレジストパターンを形成してカバーレイをアルカリエッチでパターニングする方法が特開平5−183260号公報に、ポリアミック酸(ポリイミド前駆体)層と感光性樹脂層の二層型フィルムをフレキシブルプリント板上にラミネートし、まず、感光性樹脂層を露光、現像してパターンを形成した後、感光性樹脂層をエッチングレジストとし、引き続きポリアミック酸層をアルカリエッチでパターニングする方法が特開平5−254064号公報に提案されている。しかしながら、前者の方法では、スクリーン印刷のためパターンの微細化に限界があり、また作業性が悪く、二層構造のポリイミドフィルムのためコストが高いという問題があり、後者の方法ではいわゆるウエットラミネーションが必要である、感光性樹脂層とポリアミック酸層の2回の現像プロセスが必要であるなど、作業性に問題があり、さらに最終的にポリアミック酸を閉環してポリイミド骨格にするため250℃以上の高温に加熱する工程が必要であり、銅回路の酸化、接着剤層の劣化、基板の反り等の問題がある。
【0005】
一方、従来印刷配線板分野で主流を占めているアクリル樹脂系の感光性フィルムをカバーレイに用いたフレキシブルプリント板の製造方法が特開昭56−6498号、特開昭59−230014号(特公昭61−10484号)公報に提案されている。この方法では、従来の印刷配線板の分野で用いられてきたドライフィルムタイプの永久マスクレジストと同様のプロセスで容易にカバーレイを形成でき、かつ安価であるが、可撓性と耐熱性、或いは可撓性と耐溶剤性の両立が十分でない。また、アクリル樹脂と特定のウレタンモノマーを組み合わせてなる感光性フィルムをカバーレイフィルムに用いることが特願平5−117523号公報に開示されているが、耐溶剤性、電気的信頼性が十分でない。さらに、アクリル樹脂系感光性フィルムではいずれも難燃性が十分でない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1記載の発明は、感度及び光硬化性に優れ、フォトリソグラフィーによりパターンを効率よく形成でき、かつ、耐折性、はんだ耐熱性、耐溶剤性、密着性及び難燃性に優れ、フィルム上への塗布作業性に優れた感光性樹脂組成物を提供するものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果を奏し、より耐折性、はんだ耐熱性に優れた感光性樹脂組成物を提供するものである。
【0007】
請求項3記載の発明は、感度及び光硬化性に優れ、フォトリソグラフィーによりパターンを効率よく形成でき、かつ、耐折性、はんだ耐熱性、耐溶剤性、密着性及び難燃性に優れ、取扱性、基板への積層作業性に優れた感光性積層体を提供するものである。
請求項4記載の発明は、感度及び光硬化性に優れ、フォトリソグラフィーによりパターンを効率よく形成でき、かつ、耐折性、はんだ耐熱性及び難燃性に優れ、また、取扱性に優れ、フレキシブルプリント板の製造作業性に優れた感光性積層体を提供するものである。
請求項5記載の発明は、感度及び光硬化性に極めて優れ、フォトリソグラフィーによりパターンを効率よく形成でき、かつ、耐折性、はんだ耐熱性、耐溶剤性、密着性及び難燃性に優れ、また、取扱性に極めて優れ、フレキシブルプリント板の製造作業性に優れた感光性積層体を提供するものである。
【0008】
請求項6記載の発明は、耐折性、はんだ耐熱性、耐溶剤性及び難燃性に優れ、また、高密度実装性及び電気的信頼性に優れたフレキシブルプリント板を作業性、歩留まりよく製造できるフレキシブルプリント板の製造法を提供するものである。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明の効果を奏し、よりはんだ耐熱性に優れたフレキシブルプリント板の製造法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸を必須成分として含んでなる多価カルボン酸成分(a)とジイソシアネート(b)とを当量比〔(a)のカルボキシル基/(b)のイソシアネート基〕が1を超える条件で反応させて得られるカルボン酸含有ポリアミド系樹脂(c)に対して、エポキシ樹脂(d)を当量比〔(d)のエポキシ基/(c)のカルボキシル基〕が1以上となる条件で反応させて得られるエポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)及び/又は(e)に対してモノカルボン酸(f)を当量比〔(f)のカルボキシル基/(e)のエポキシ基〕が1以上となる条件で反応させて得られるエポキシ基封鎖型ポリアミド樹脂(g)に対して、エチレン性不飽和基を有するイソシアネート単量体(h)を当量比〔(h)のイソシアネート基/(e)及び/又は(g)の水酸基〕が0.05〜2となる条件で反応させて得られる不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂、
(B)末端にエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する光重合性不飽和化合物及び
(C)活性光の照射により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤
を含有してなることを特徴とする感光性樹脂組成物に関する。
【0010】
また、本発明は、(A)酸無水物変性ポリアミド系樹脂が、20〜95重量部、
(B)光重合性不飽和化合物が、5〜80重量部(ただし(A)成分及び(B)成分の総量を100重量部とする)並びに
(C)光重合開始剤が、0.01〜20重量部(ただし(A)成分及び(B)成分の総量を100重量部に対して)
の配合割合とした前記感光性樹脂組成物に関する。
【0011】
また、本発明は、前記感光性樹脂組成物の層と該層を支持する支持体フィルムとを有する感光性積層体に関する。
また、本発明は、フレキシブルプリント板用基板の表面に前記感光性樹脂組成物の層を有する感光性積層体に関する。
また、本発明は、前記感光性樹脂組成物の層の片面にフレキシブルプリント板、他方の表面に支持体フィルムを有する感光性積層体に関する。
【0012】
また、本発明は、前記感光性積層体を活性光で像的に照射し、現像することによりフレキシブルプリント板の表面上に感光性樹脂組成物のパターンを形成することを特徴とするフレキシブルプリント板の製造法に関する。
また、本発明は、現像後に活性光を照射する工程と後加熱する工程を含む前記フレキシブルプリント板の製造法に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の感光性樹脂組成物は、上記のように、(A)ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸を必須成分として含んでなる多価カルボン酸成分(a)とジイソシアネート(b)とを当量比〔(a)のカルボキシル基/(b)のイソシアネート基〕が1を超える条件で反応させて得られるカルボン酸含有ポリアミド系樹脂(c)に対して、エポキシ樹脂(d)を当量比〔(d)のエポキシ基/(c)のカルボキシル基〕が1以上となる条件で反応させて得られるエポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)及び/又は(e)に対してモノカルボン酸(f)を当量比〔(f)のカルボキシル基/(e)のエポキシ基〕が1以上となる条件で反応させて得られるエポキシ基封鎖型ポリアミド樹脂(g)に対して、エチレン性不飽和基を有するイソシアネート単量体(h)を当量比〔(h)のイソシアネート基/(e)及び/又は(g)の水酸基〕が0.05〜2となる条件で反応させて得られる不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂、(B)末端にエチレン系不飽和基を少なくとも1個有する光重合性不飽和化合物及び(C)活性光の照射により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤を必須成分とする。
【0014】
本発明の感光性樹脂組成物において(A)成分の不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂の製造原料である多価カルボン酸成分(a)は、ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸を必須成分として含んでなる。
多価カルボン酸成分(a)中のポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸の配合量は、10〜100重量%とすることが好ましく、30〜90重量%とすることがより好ましく、50〜80重量%とすることが特に好ましい。配合量が10重量%未満であるとフレキシブルプリント板用カバーレイとしての耐折性が得られなくなる傾向がある。
【0015】
ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸は、ポリテトラメチレングリコールとジカルボン酸とを当量比(ジカルボン酸のカルボキシル基/ポリテトラメチレングリコールの水酸基)が1を超える条件で反応(脱水エステル化)させることにより合成することができる。この当量比(ジカルボン酸のカルボキシル基/ポリテトラメチレングリコールの水酸基)は、1.1〜3とすることが好ましく、1.3〜2.5とすることがより好ましく、1.5〜2とすることが特に好ましい。この当量比が1未満では、片末端にしかカルボキシル基を持たないもの(他方の片末端に水酸基を有するもの)や両末端ともカルボキシル基を持たないもの(両末端に水酸基を有するもの)が生成し易く、3を超えると合成中、一度生成したポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸が、未反応物として残存するジカルボン酸により酸加水分解を起こし易く、フレキシブルプリント板用カバーレイとしての耐熱性が低下する傾向がある。
【0016】
ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸を合成するためのポリテトラメチレングリコールとしては、特に制限はなく、例えば、保土谷化学工業(株)製の商品名PTGシリーズ、PTG−SNシリーズなどが挙げられる。これらのポリテトラメチレングリコールは、単独で又は2種類以上組み合わせて用いられる。なお、ポリテトラメチレングリコールの分子量(水酸価からの算出値)は、200〜5,000とすることが好ましく、500〜4,000とすることがより好ましく、1,000〜3,000とすることが特に好ましい。分子量が200未満であると、フレキシブルプリント板用カバーレイとしての耐折性が得られなくなる傾向があり、分子量が5,000を超えると、耐熱性が得られなくなる傾向がある。
【0017】
また、ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸を合成するためのジカルボン酸としては、特に制限はなく、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、エイコサン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、ダイマー酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、4,4−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4−ジフェニルスルホンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。これらのジカルボン酸は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いられる。
【0018】
多価カルボン酸成分(a)において、ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸と併用できる他の多価カルボン酸としては、特に制限はなく、例えば、上記ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸を合成するためのジカルボン酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、s−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート等の多価カルボン酸無水物、ポリエチレングリコール変性ジカルボン酸、ポリプロピレングリコール変性ジカルボン酸、ポリカーボネートジオール変性ジカルボン酸などが挙げられる。これらの他の多価カルボン酸は、単独又は2種類以上組み合わせて用いられる。
【0019】
本発明の感光性樹脂組成物の(A)成分である不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂の製造中間体であるカルボン酸含有ポリアミド系樹脂(c)は、上記多価カルボン酸成分(a)とジイソシアネート(b)とを、当量比〔(a)のカルボキシル基/(b)のイソシアネート基〕が1を超える条件で反応(脱炭酸アミド化)させて得られる。当量比〔(a)のカルボキシル基/(b)のイソシアネート基〕が1未満であると、カルボキシル基を持たないものが生成し易く、また、反応を制御しにくい(反応系がイソシアネート基の副反応によりゲル化し易い)、一方、当量比が3を超えると、多価カルボン酸が未反応物として残存しやすく、フレキシブルプリント板用カバーレイとしての耐熱性が低下する傾向がある。
この当量比〔(a)のカルボキシル基/(b)のイソシアネート基〕は、1.03〜3とすることが好ましく、1.05〜1.5とすることがより好ましく、1.1〜1.3とすることが特に好ましい。
【0020】
ジイソシアネート(b)としては、特に制限はなく、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添化4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート)、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、水添化m−キシリレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、3,9−ビス(3−イソシアネートプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ〔5,5〕ウンデカン等の複素環式ジイソシアネートなどが挙げられ、なかでも、カバーレイとしての耐熱性の点で芳香族ジイソシアネートが好ましい。これらのジイソシアネート(b)は、単独で使用してもよいが、2種類以上組み合わせて使用する方が、不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂(A)の溶剤溶解性向上などの点で好ましい。
【0021】
多価カルボン酸成分(a)とジイソシアネート(b)から、カルボン酸含有ポリアミド系樹脂(c)を得る反応(脱炭酸アミド化)は、有機溶媒中で実施することができる。有機溶媒としては、特に制限はなく、例えば、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、シクロヘキサノン等のケトン類、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライム類、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、N,N−ジメチルエチレンウレア、N,N−ジメチルプロピレンウレア、テトラメチルウレア等のウレア類、スルホラン等のスルホン類などが挙げられ、なかでも、γ−ブチロラクトンを主成分とするのが、感光性カバーレイフィルム製造プロセスにおける残存溶剤低減の点で好ましい。
【0022】
本発明の感光性樹脂組成物の(A)成分である不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂の製造中間体であるエポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)は、上記カルボン酸含有ポリアミド系樹脂(c)に対してエポキシ樹脂(d)を当量比〔(d)のエポキシ基/(c)のカルボキシル基〕が1以上となる条件で反応 (ヒドロキシエチルエステル化)させて得られる。この当量比〔(d)のエポキシ基/(c)のカルボキシル基〕は、1〜3とすることが好ましく、1.05〜1.5とすることがより好ましく、1.1〜1.3とすることが特に好ましい。当量比〔(d)のエポキシ基/(c)のカルボキシル基〕が1未満であると、エポキシ基を持たないものが生成し易く、一方、当量比が3を超えると、カバーレイの橋架け密度が高くなり、耐折性が低下する傾向がある。
【0023】
また、エポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)のエポキシ当量は、1000〜40000とすることが好ましく、2000〜30000とすることがより好ましく、3000〜20000とすることが特に好ましく、5000〜15000とすることが極めて好ましい。このエポキシ当量が1000未満であるとフィルム形成性が低下する傾向があり、40000を超えると感光性樹脂組成物の現像性が低下する傾向がある。
【0024】
ここで用いられるエポキシ樹脂(d)としては、特に制限はなく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等の2官能芳香族グリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂等の多官能芳香族グリシジルエーテル、ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、ネオペンチルグリコール型エポキシ樹脂、ヘキサンジオール型エポキシ樹脂等の2官能脂肪族グリシジルエーテル、水添化ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能脂環式グリシジルエーテル、トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、ソルビトール型エポキシ樹脂、グリセリン型エポキシ樹脂等の多官能脂肪族グリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル等の2官能芳香族グリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の2官能脂環式グリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトリフルオロメチルアニリン等の2官能芳香族グリシジルアミン、N,N,N′,N’−テトラグリシジル−4,4−ジアミノジフェニルメタン、1,3−ビス (N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノール等の多官能芳香族グリシジルアミン、アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサイクリックジエポキシアジペート、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキシド等の2官能脂環式エポキシ樹脂、ジグリシジルヒダントイン等の2官能複素環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート等の多官能複素環式エポキシ樹脂、オルガノポリシロキサン型エポキシ樹脂等の2官能又は多官能ケイ素含有エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのうちでは、反応の制御し易さの点などで2官能エポキシ樹脂が好ましく、2官能エポキシ樹脂のなかでも、カバーレイとしての耐熱性向上の点で2官能芳香族グリシジルエーテルがより好ましく、そのなかでも廉価等の点でビスフェノールA型エポキシ樹脂が特に好ましく、難燃性向上の点でテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂が特に好ましい。これらのエポキシ樹脂(d)は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いられる。
【0025】
本発明における(A)成分の不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂は、上記エポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)及び/又は(e)に対してモノカルボン酸(f)を当量比〔(f)のカルボキシル基/(e)のエポキシ基〕が1以上となる条件で反応させて得られるエポキシ基封鎖型ポリアミド系樹脂(g)に対して、エチレン性不飽和基を有するイソシアネート単量体(h)を当量比〔 (h)のイソシアネート基/(e)及び/又は(g)の水酸基〕が0.05〜2となる条件で反応させて得られる。
【0026】
上記エポキシ基封鎖型ポリアミド系樹脂(g)を得るために、エポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)に反応させるモノカルボン酸(f)の当量比〔(f)のカルボキシル基/(e)のエポキシ基〕は1〜5とすることが好ましく、1.2〜3とすることがより好ましく、1.5〜2.5とすることが特に好ましい。当量比が1未満であると未反応のエポキシ基が残存し、感光性樹脂組成物としての保存安定性が低下する傾向にあり、当量比が5を超えると未反応のモノカルボン酸(f)が多量に残存し、ポリマーワニスの皮膚刺激性が増大する傾向にある。モノカルボン酸(f)としては、特に制限はなく、例えば、メタクリル酸、アクリル酸等のエチレン性不飽和基含有モノカルボン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヘキサン酸等の飽和型脂肪族モノカルボン酸、安息香酸、ジフェニル酢酸等の飽和型芳香族モノカルボン酸などが挙げられる。これらのうちでは、不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂(A)の光硬化性を向上できる等の点で、エチレン性不飽和基含有モノカルボン酸が好ましい。これらのモノカルボン酸(f)は、単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0027】
エチレン性不飽和基を有するイソシアネート単量体(h)とエポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)及び/又はエポキシ基封鎖型ポリアミド系樹脂(g)の当量比〔(h)のイソシアネート基/(e)及び/又は(g)の水酸基〕が0.05〜2とされ、0.1〜1とすることが好ましく、0.3〜0.9とすることがより好ましく、0.5〜0.8とすることが特に好ましい。この当量比が2を超えると、エチレン性不飽和基を有するイソシアネート単量体(h)が未反応物として多量に残留し、不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂(A)の保存安定性が低下する傾向にあり、0.05未満では不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂(A)の光硬化性や感光性樹脂組成物にしたときの感度が低下する傾向がある。
エチレン性不飽和基を有するイソシアネート単量体(h)としては、特に制限はなく、例えば、2−イソシアネートエチルメタクリレート、メタクリロイルイソシアネートなどが挙げられる。これらは、単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0028】
本発明の感光性樹脂組成物に(B)成分として用いられる末端にエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する光重合性不飽和化合物としては、特に制限はなく、例えば、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ヘキサプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジペンタエリストリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールA、エピクロルヒドリン系のエポキシ樹脂のアクリル酸又はメタクリル酸付加物等のエポキシアクリレート、無水フタル酸−ネオペンチルグリコール−アクリル酸の1:2:2モル比の縮合物等の低分子不飽和ポリエステル等の分子中にベンゼン環を有する(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルのアクリル酸又はメタクリル酸との付加物、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと2価アルコールのアクリル酸モノエステル又はメタクリル酸モノエステルとの反応で得られるウレタンアクリレート化合物又はウレタンメタクリレート化合物、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール (メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどを挙げることができ、カバーレイとしての耐折性の点で、ビスフェノールAポリオキシエチレンジメタクリレートが好ましい。これらの化合物は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0029】
本発明の感光性樹脂組成物に(C)成分として用いられる光重合開始剤としては、特に制限はなく、例えば、ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0030】
本発明における感光性樹脂組成物は、(A)成分の不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂20〜95重量部、(B)成分の末端にエチレン系不飽和基を少なくとも1個有する光重合性不飽和化合物5〜80重量部及び(C)成分の光重合開始剤0.01〜20重量部からなる。
感光性樹脂組成物中の(A)成分の不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂の配合量が20重量部未満では、感光性エレメントにしたときのフィルム形成性が低下する傾向があり、95重量部を超えると、感光性樹脂組成物を感光性エレメントにし、フレキシブルプリント板の配線を形成した面に熱圧着してカバーレイとした時に回路被覆性やはんだ耐熱性が低下する傾向がある。(A)成分の配合量は、30〜90重量部とすることが好ましく、40〜90重量部とすることがより好ましい。
【0031】
また、本発明の感光性樹脂組成物中の(B)成分の末端にエチレン系不飽和基を少なくとも1個有する光重合性不飽和化合物の配合量は、5重量部未満では感光性樹脂組成物としての感度が低く、感光性エレメントにし、フレキシブルプリント板の配線を形成した面に熱圧着してカバーレイとした時に回路被覆性が低下する傾向があり、80重量部を超えると、感光性エレメントにしたときの感光層の流動による側面からのしみ出しが発生し、保存安定性が低下する傾向がある。(B)成分の配合量は、10〜70重量部とすることが好ましい。
また、本発明の感光性樹脂組成物中の(C)成分の光重合開始剤の配合量は、0.01重量部未満では十分な感度が得にくく、20重量部を超えると、感光性樹脂組成物の露光表面での光吸収が増加して内部の光硬化が不充分になる傾向がある。(C)成分の配合量は、0.05〜10重量部とすることが好ましい。
【0032】
本発明の感光性樹脂組成物には、耐溶剤性向上などの点から、例えば、メラミン樹脂等の橋架け剤を配合することが好ましい。この橋架け剤の使用量は、前記(A)、(B)及び(C)成分の総量100重量部に対して30重量部以下とすることが好ましい。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、難燃性をさらに向上させるために、例えば、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAビスアリルエチルエーテル、ポリテトラブロモビスフェノールA末端ブロモエトキシ化物等の難燃剤を添加することができる。また、同様に三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、硼酸バリウム、水酸化アルミニウム等の難燃助剤を添加することもできる。この難燃剤の使用量は、前記(A)、(B)及び(C)成分の総量100重量部に対して30重量部以下とすることが好ましい。また、難燃助剤の使用量は、前記(A)、(B)及び(C)成分の総量100重量部に対して15重量部以下とすることが好ましい。
【0033】
本発明の感光性樹脂組成物には、さらに、染料、発色剤、可塑剤、顔料、密着性付与剤などを必要に応じて添加してもよい。これらの使用量は、前記(A)、(B)及び(C)成分の総量100重量部に対して2重量部以下とすることが好ましい。
【0034】
本発明の感光性樹脂組成物は、前記(A)、(B)及び(C)成分を溶解しうる溶剤、例えば、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルスルホン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、クロロホルム、塩化メチレン、メチルアルコール、エチルアルコール等に溶解、混合させることにより、均一な溶液とすることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、前記のように溶液状態とすることによって液状コーティング組成物としてスクリーン印刷、フローコーティング、ローラー塗布、スロットコーティング、スピンコーティング、カーテンコート、スプレーコーティング、浸漬コーティングを含む一般的な方法を用いて基板や支持体上に塗布することができる。この際、液状コーティング組成物の粘度は、必要に応じて溶剤、増粘剤、充填剤などを用いて各塗布法の要件を満たすように調整できる。基板又は支持体上に塗布した後、液状コーティング層を乾燥し溶剤を除去する。
【0035】
本発明の感光性樹脂組成物を支持体上に塗布、乾燥し、感光性エレメント(積層体)を得ることができる。支持体としては、重合体フィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等からなるフィルムが用いられ、これらのうちポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。これらの重合体フィルムは、後に感光層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであったり、材質であったりしてはならない。これらの重合体フィルムの厚さは、通常、5〜100μm、好ましくは10〜30μmである。これらの重合体フィルムの一つは、感光層の支持フィルムとして、他の一つは感光層の保護フィルムとして感光層の両面に積層してもよい。
また、本発明の感光性樹脂組成物を上記のように支持体上に塗布、乾燥して感光層を形成し、この感光層に配線を形成されたフレキシブルプリント板を圧着させて積層体を得ることもできる。
さらに、本発明の積層体はロール状に巻き取って貯蔵することもできる。
【0036】
本発明の感光性エレメントを用いてフォトレジスト画像を製造するに際しては、前記の保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去後、感光層を加熱しながら基板に圧着させることにより積層する。フレキシブルプリント板を製造する場合、積層する表面は、通常、エッチング等により配線が形成されたフレキシブルプリント板であるが、特に制限はない。感光層の加熱圧着は、通常、温度90〜130℃、圧着圧力3.0×105Paで行われるが、フレキシブルプリント板に対する感光層の追従性をさらに向上させるために、4000Pa以下の減圧下で上記の条件で加熱圧着することが好ましい。減圧下で加熱圧着する場合は、真空チャンバ内で感光層を加熱圧着できる構造の真空ラミネータを使用することが好ましい。さらに、感光層を前記のように加熱すれば、予め基板を予熱処理する必要はないが、追従性をさらに向上させるために基板の予熱処理を行うこともできる。また、ロール状のフレキシブルプリント板シートを連続的に繰り出して、感光層をこのフレキシブルプリント板シートに加熱圧着させることにより連続的に積層する工程を経て、感光層を積層したフレキシブルプリント板シートをロール状に巻き取ることもできる。感光層を連続的に積層する工程において、フレキシブルプリント板に対する感光層の追従性をさらに向上させるために、真空ラミネータを用いて4000Pa以下の減圧下で加熱圧着することが好ましい。
【0037】
このようにして積層が完了した感光層は、次いで、ネガフィルム又はポジフィルムを用いて活性光で画像的に露光される。この際感光層上に存在する重合体フィルムが透明の場合には、そのまま露光してもよいが、不透明の場合には、当然除去する必要がある。感光層の保護という点からは、重合体フィルムは透明で、この重合体フィルムを残存させたまま、それを通して露光することが好ましい。活性光としては、公知の活性光源、例えば、カーボンアーク、水銀蒸気アーク、キセノンアーク、その他から発生する光が用いられる。感光層に含まれる光開始剤の感受性は、通常、紫外線領域において最大であるので、その場合は活性光源は紫外線を有効に放射するものにすべきである。もちろん、光開始剤が可視光線に感受性のもの、例えば、9,10−フェナンスレンキノン等である場合には、活性光として可視光が用いられ、その光源としては前記のもの以外に写真用フラッド電球、太陽ランプなども用いられる。
【0038】
活性光で画像的に露光した感光性樹脂組成物の層は、露光部分の橋架けを誘起又は促進するために、露光後に加熱するのが普通である。露光後の加熱は、例えば、約85〜110℃の温度で約5分〜60分加熱する。
【0039】
露光後、感光層上に重合体フィルムが存在している場合には、これを除去した後、適当な現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等の公知方法により未露光部を除去して現像する。現像液としては、例えば、三アセトンアルコール、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。これらは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。また、その温度は感光層の現像性に合わせて調整することができる。この現像液中に界面活性剤、消泡剤などを少量混入させてもよい。これらの現像液には、引火防止の目的で1〜30容量%の範囲で水を添加することもできる。
【0040】
さらに、現像後、フレキシブルプリント板用カバーレイのはんだ耐熱性、耐薬品性などを向上させる目的で、高圧水銀ランプ等による活性光の照射を行ってもよい。活性光の照射量は、一般的に、0.2〜10J/cm2程度であり、照射の際に60〜180℃の加熱を行ってもよい。
また、同様の目的で現像後、加熱を行ってもよい。加熱は、100〜180℃程度の範囲で15〜90分行うことが好ましい。これらの活性光を照射する工程と加熱する工程を両方行ってもよく、その場合、両工程を任意の順序で行うことができる。
【0041】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
【0042】
合成例1(ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸の合成)
攪拌機、温度計、冷却管、留出管及び窒素ガス導入管を装備したフラスコに、ポリテトラメチレングリコール(保土谷化学工業(株)製商品名PTG 1000、平均分子量1,000)を1000重量部(1モル)、セバシン酸を405重量部(2モル)仕込み、窒素ガス通気下、途中、副生してくる縮合水をトルエンで共沸させて留去しながら、1時間かけて200℃に昇温した。同温度で3時間保温して脱水エステル化反応を完結させた後、冷却し、酸価82.5、分子量 (酸価からの算出値)1,360のポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸(以下、P−1と記す)を得た。
【0043】
合成例2(ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸の合成)
ポリテトラメチレングリコールとして、保土谷化学工業(株)製の商品名PTG2000、平均分子量2,000)を2000重量部使用し、セバシン酸の代わりにアジピン酸292重量部を用いた以外は、合成例1と同様の操作により、酸価49.6、分子量2,260のポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸(以下、P−2と記す)を得た。
【0044】
合成例3(ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸の合成)
ポリテトラメチレングリコールとして、保土谷化学工業(株)製の商品名PTG2000、平均分子量2,000)を2000重量部使用した以外は、合成例1と同様の操作により、酸価47.0、分子量2,390のポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸(以下、P−3と記す)を得た。
【0045】
合成例4(エポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)の合成)
攪拌機、温度計、冷却管及び窒素ガス導入管を装備したフラスコに、多価カルボン酸成分(a)として合成例1で得たポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸(P−1)57.7重量部(42.4ミリモル)、アジピン酸4.9重量部(33.6ミリモル)、セバシン酸6.8重量部(33.7ミリモル)及びイソフタル酸11.2重量部(67.5ミリモル)の計177.2ミリモル、ジイソシアネート(b)として4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと記す)22.1重量部(88.4ミリモル)及びトリレンジイソシアネート(以下、TDIと記す。2,4−異性体/2,6−異性体=80/20モル%)10.3重量部(59.2ミリモル)の計147.6ミリモル及び反応媒体としてγ−ブチロラクトン150重量部を仕込み、窒素ガス通気下、途中、副生してくる炭酸ガスを系外に排気しながら200℃に昇温した。同温度で3時間保温して脱炭酸アミド化反応を完結させた後、150℃まで冷却し、加熱残分(220℃/1時間)40重量%、酸価(樹脂分換算)40.2、分子量(酸価からの算出値)2,790のカルボン酸含有ポリアミド系樹脂(以下、c−1と記す)100重量部(樹脂分換算、35.8ミリモル)を得た。
【0046】
次いで、150℃で保温状態にある(c−1)に、エポキシ樹脂(d)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂であるエポミックR140P(三井石油化学工業(株)製商品名)16.2重量部(43.1ミリモル)及び反応溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド66.7重量部を添加し、同温度で3時間保温してヒドロキシエチルエステル化反応を完結させた後、冷却し、加熱残分(220℃/1時間)35重量%、エポキシ当量(樹脂分換算)8100、水酸当量(樹脂分換算)1620、分子量(設計値)16,200のエポキシ基含有ポリアミド系樹脂(以下、e−1と記す)を得た。
【0047】
また、同様の操作により、表1に示す配合(樹脂分換算)、性状のカルボン酸含有ポリアミド系樹脂(c−2、c−3及びc−4で示す)及び比較用カルボン酸含有ポリアミド系樹脂(c−5及びc−6で示す)を得た後、表2に示す配合(樹脂分換算)、性状のエポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e−2、e−3及びe−4で示す)及び比較用エポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e−5及びe−6で示す)を得た。
なお、表1中のIPDIはイソホロンジイソシアネートであり、表2中のエピコート1001は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製)であり、エポトートYDB400は、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製)であり、表1及び表2中の配合量の単位は重量部である。
【0048】
【表1】
Figure 0003722311
【0049】
【表2】
Figure 0003722311
【0050】
合成例5(不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂の合成)
攪拌機、温度計、冷却管及び乾燥空気導入管を装備したフラスコに、エポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)として、合成例4で得た(e−1)100重量部(樹脂分換算、6.17ミリモル)、モノカルボン酸(f)としてメタクリル酸2.1重量部(24.4ミリモル)、メトキノン(ラジカル重合禁止剤)0.21重量部((f)の10重量%)及びN,N−ジメチルベンジルアミン(触媒)2.9重量部((e)の溶液の1重量%)を仕込み、乾燥空気通気下、100℃に昇温した。同温度で6時間保温してエポキシ基封鎖反応を完結させ、水酸基当量(樹脂分換算)1360、分子量(設計値)16,370のエポキシ基封鎖型ポリアミド系樹脂(以下、g−1)を得た。次いで、60℃まで冷却してから、エチレン性不飽和基を有するイソシアネート単量体(h)として2−イソシアネートエチルメタクリレート8.1重量部(52.3ミリモル)を添加し、同温度で4時間保温して反応を完結させた後、室温まで冷却し、加熱残分(220℃/1時間)35重量%、分子量(設計値)17,670、GPC分子量(ポリスチレン換算値)が数平均で26,000、重量平均で63,000の不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂(以下、A−1と記す)を得た。
【0051】
また、同様の操作により、表3に示す配合(樹脂分換算)、性状のエポキシ基封鎖型ポリアミド系樹脂(g−2、g−3、g−4で示す。)及び比較用エポキシ基封鎖型ポリアミド系樹脂(g−5、g−6で示す。)を得た。
なお、表3中の配合量の単位は、重量部である。
【0052】
【表3】
Figure 0003722311
【0053】
合成例6(不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂の合成)
攪拌機、温度計、冷却管及び乾燥空気導入管を装備したフラスコに、エポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)として、合成例4で得た(e−1)100重量部(樹脂分換算、6.17ミリモル)、メトキノン(ラジカル重合禁止剤)0.21重量部及びN,N−ジメチルベンジルアミン(触媒)2.9重量部((e)の溶液の1重量%)を仕込み、乾燥空気通気下、60℃に昇温した。昇温後、エチレン性不飽和基を有するイソシアネート単量体(h)として2−イソシアネートエチルメタクリレート6.8重量部(43.8ミリモル)を添加し、同温度で4時間保温して反応を完結させた後、室温まで冷却し、加熱残分(220℃/1時間)35重量%、分子量(設計値)17,190、GPC分子量(ポリスチレン換算値)が数平均で28,000、重量平均で70,000の不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂(以下、A−7と記す)を得た。
【0054】
表4に示す配合(樹脂分換算)、性状の不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂(A−2、A−3、A−4、A−7で示す。)及び比較用不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂(A−5、A−6で示す。)を得た。
なお、表4中の配合量の単位は、重量部であり、IEMは2−イソシアネートエチルメタクリレート、γ−BLはγ−ブチロラクトン、DMFはN,N−ジメチルホルムアミドである。
【0055】
【表4】
Figure 0003722311
【0056】
実施例1
表5の材料を配合して感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
【表5】
Figure 0003722311
【0057】
得られた感光性樹脂組成物の溶液6を図1に示す装置を用いて20μmの厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム12上に均一に塗布し、80〜110℃の熱風対流式乾燥機7で約10分間乾燥して溶剤を除去した。感光性樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、約50μmであった。感光性樹脂組成物の層の上には、さらに図1に示したようにして厚さ約25μmのポリエチレンフィルム13を保護フィルムとして貼り合わせ、本発明の感光性積層体(感光性エレメント)を得た。
なお、図1において、1はポリエチレンテレフタレートフィルム繰り出しロール、2、3、4、9及び10はロール、5はナイフ、8はポリエチレンフィルム繰り出しロール、11は感光性エレメント巻き取りロールである。
【0058】
得られた感光性エレメントの回路埋め込み性及び感光特性、レジスト形成後のはんだ耐熱性、耐折性、難燃性及び保存安定性について、下記の方法で評価し、結果を表8に示す。
【0059】
▲1▼ 回路埋め込み性
35μm厚の銅箔をポリイミド基材に積層したフレキシブルプリント板用基板(ニッカン工業(株)製、商品名F30VC125RC11)の銅箔を常法に従ってエッチングし、ライン/スペース(μm)=165/165、318/318、636/636の3つのテストパターン銅回路を形成したフレキシブルプリント板上に連続式真空ラミネータ(日立化成工業(株)製、商品名VLM−1型)を用いて、ヒートシュー温度120℃、ラミネート速度0.5m/s、気圧4.0×103Pa以下、圧着圧力3.0×105Paで前記感光性エレメントをポリエチレンフィルムを剥がしながら積層した。
【0060】
続いて、3つのテストパターン部分を実体顕微鏡で外観観察し、銅回路周囲に気泡等の残留の有無を調べるとともに、3つのテストパターン部分を切り出し、エポキシ注型法で銅回路断面観察用のサンプルを作製し、電子顕微鏡で銅回路周囲のカバーレイの追従状況を調べて、回路埋め込み性の判定を行った。評価基準は、次のとおりである。
良好:気泡の残留がなく、銅回路周囲での間隙がないもの
不良:気泡の残留があるもの、又は銅回路周囲での間隙があるもの
【0061】
▲2▼ 感光特性
35μm厚の銅箔をポリイミド基材に積層したフレキシブルプリント板用基板(ニッカン工業(株)製、商品名F30VC125RC11)の銅表面を砥粒ブラシで研磨し、水洗後、乾燥した。このフレキシブルプリント板用基板上に連続式真空ラミネータ(日立化成工業(株)製、商品名VLM−1型)を用いて、ヒートシュー温度120℃、ラミネート速度0.5m/s、気圧4.0×103Pa以下 、圧着圧力3.0×105Paで前記感光性エレメントをポリエチレンフィルムを剥がしながら積層した。
次に、得られた試料のポリエチレンテレフタレートフィルムの上から、コダックステップタブレットNo.2(イーストマンコダック(株)製、21段ステップタブレット)を密着させ、(株)オーク製作所製HMW−201GX型露光機を使用して所定量露光した。続いて、100℃で10分間加熱した後、N−メチル−2−ピロリドン/水=80/20(容量比)からなる現像液で40℃で70秒間スプレー現像し、ステップタブレット段数8段を得るために必要な露光量を感度とした。
【0062】
また、フォトツール(コダックステップタブレットNo.2とライン/スペース(μm)=30/30〜250/250(解像度)、及びライン/スペース(μm)=30/400〜250/400(密着性)のネガパターンを有するフォトツール)を、得られた試料のポリエチレンテレフタレートフィルムの上から密着させ、ステップタブレット段数8段を得られる露光量で露光し、現像したときに矩形のレジスト形状が得られる最も小さい解像度パターンのライン/スペースの値を解像度とした。
【0063】
▲3▼ はんだ耐熱性
上記▲2▼と同様に、フレキシブルプリント板用基板に感光性エレメントを積層した試料のポリエチレンテレフタレートフィルムの上から試験用ネガマスクを密着させ、ステップタブレット段数8段を得られる露光量で露光した。常温で1時間放置した後、試料のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし、N−メチル−2−ピロリドン/水=80/20(容量比)からなる現像液で40℃で70秒間スプレー現像し、80℃で10分間乾燥した。次いで、東芝電材(株)製紫外線照射装置を使用して、3J/cm2の紫外線照射を行い、さらに150℃で40分間加熱処理を行い、カバーレイを形成したフレキシブルプリント板を得た。
次いで、ロジン系フラックスMH−820V(タムラ化研(株)製)を塗布した後、260℃のはんだ浴中に30秒間浸漬してはんだ付け処理を行った。このような操作の後、カバーレイのクラック発生状況、基板からのカバーレイの浮きや剥がれの状況を目視で次の基準で評価した。
良好:クラック、浮き及び剥がれがないもの
不良:クラック、浮き及び剥がれが発生したもの
【0064】
▲4▼ 耐溶剤性
上記▲3▼と同様の操作でカバーレイを形成したフレキシブルプリント板を室温でメチルエチルケトン及びイソプロピルアルコール中に10分間浸漬した後、基板からのカバーレイの浮き及び剥がれの状況を目視で下記の基準で評価した。
良好:浮き及び剥がれのないもの
不良:浮き及び剥がれがあるもの
【0065】
▲5▼ 耐折性
上記▲3▼と同様の操作で得たフレキシブルプリント板用基板上にカバーレイを形成し、はんだ付け処理を行った試料をはぜ折りで180°折り曲げ、折り曲げた際のカバーレイのクラックの発生状況を目視で下記の基準で評価した。
良好:クラックの発生がないもの
不良:クラックが発生したもの
【0066】
▲6▼ 難燃性
上記▲3▼と同様の操作で得たカバーレイを形成したフレキシブルプリント板について、UL94規格(VTM法)に従って難燃性を評価した。
【0067】
▲7▼ 保存安定性
ロール状に巻き取られた長さ90mの感光性エレメントを温度23℃、湿度60%で保管し、ロール側面からの感光層のしみ出しの様子を6ケ月間にわたって下記の基準で目視で評価した。
良好:6ケ月後でも感光層のしみ出しがないもの
不良:6ケ月間の間に感光層のしみ出しが発生したもの
【0068】
実施例2〜10及び比較例1〜6
実施例1で用いた不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂、光重合不飽和化合物及び添加剤を、表6及び表7に示すものに変えた以外は、実施例1と同様にして感光性エレメントを作製し、実施例1と同様にカバーレイとして加工し、評価し、結果を表8及び表9に示す。
なお、表6及び表7において、TM−Aは、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート2モル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2モル及びシクロヘキサンジメタノール1モルとから合成したウレタンアクリレート化合物であり、BPはベンゾフェノン、EABは4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノンである。
【0069】
【表6】
Figure 0003722311
【0070】
【表7】
Figure 0003722311
【0071】
【表8】
Figure 0003722311
【0072】
【表9】
Figure 0003722311
【0073】
表8及び表9から明らかなように、本発明の感光性樹脂組成物及び感光性エレメントを用いることによって、はんだ耐熱性及び耐折性がともに良好で、かつ、難燃性が94V−1(UL規格)又は94V−0(UL規格)であるフレキシブルプリント板用カバーレイが得られることが分かる。
【0074】
【発明の効果】
請求項1記載の感光性樹脂組成物は、感度及び光硬化性に優れ、フォトリソグラフィーによりパターンを効率よく形成でき、かつ、耐折性、はんだ耐熱性、耐溶剤性、密着性及び難燃性に優れ、フィルム上への塗布作業性に優れる。
請求項2記載の感光性樹脂組成物は、請求項1記載の発明の効果を奏し、より耐折性、はんだ耐熱性に優れる。
【0075】
請求項3記載の感光性積層体は、感度及び光硬化性に優れ、フォトリソグラフィーによりパターンを効率よく形成でき、かつ、耐折性、はんだ耐熱性、耐溶剤性、密着性及び難燃性に優れ、取扱性、基板への積層作業性に優れる。
請求項4記載の感光性積層体は、感度及び光硬化性に優れ、フォトリソグラフィーによりパターンを効率よく形成でき、かつ、耐折性、はんだ耐熱性及び難燃性に優れ、取扱性に優れ、フレキシブルプリント板の製造作業性に優れる。
請求項5記載の感光性積層体は、感度及び光硬化性に極めて優れ、フォトリソグラフィーによりパターンを効率よく形成でき、かつ、耐折性、はんだ耐熱性、耐溶剤性、密着性及び難燃性に優れ、また、取扱性に極めて優れ、フレキシブルプリント板の製造作業性に優れる。
【0076】
請求項6記載のフレキシブルプリント板の製造法により、耐折性、はんだ耐熱性、耐溶剤性及び難燃性に優れ、また、高密度実装性及び電気的信頼性に優れたフレキシブルプリント板を作業性、歩留まりよく製造できる。
請求項7記載のフレキシブルプリント板の製造法は、請求項6記載の発明の効果を奏し、よりはんだ耐熱性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で用いた感光性エレメントの製造装置の略示系統図である。
【符号の説明】
1 ポリエチレンテレフタレートフィルム繰り出しロール
2、3、4 ロール
5 ナイフ
6 感光性樹脂組成物の溶液
7 乾燥機
8 ポリエチレンフィルム繰り出しロール
9、10 ロール
11 感光性エレメント巻き取りロール
12 ポリエチレンテレフタレートフィルム
13 ポリエチレンフィルム

Claims (7)

  1. (A)ポリテトラメチレングリコール変性ジカルボン酸を必須成分として含んでなる多価カルボン酸成分(a)とジイソシアネート(b)とを当量比〔(a)のカルボキシル基/(b)のイソシアネート基〕が1を超える条件で反応させて得られるカルボン酸含有ポリアミド系樹脂(c)に対して、エポキシ樹脂(d)を当量比〔(d)のエポキシ基/(c)のカルボキシル基〕が1以上となる条件で反応させて得られるエポキシ基含有ポリアミド系樹脂(e)及び/又は(e)に対してモノカルボン酸(f)を当量比〔(f)のカルボキシル基/(e)のエポキシ基〕が1以上となる条件で反応させて得られるエポキシ基封鎖型ポリアミド樹脂(g)に対して、エチレン性不飽和基を有するイソシアネート単量体(h)を当量比〔(h)のイソシアネート基/(e)及び/又は (g)の水酸基〕が0.05〜2となる条件で反応させて得られる不飽和イソシアネート変性ポリアミド系樹脂、
    (B)末端にエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する光重合性不飽和化合物及び
    (C)活性光の照射により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤
    を含有してなることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. (A)酸無水物変性ポリアミド系樹脂が、20〜95重量部、
    (B)光重合性不飽和化合物が、5〜80重量部(ただし(A)成分及び(B)成分の総量を100重量部とする)並びに
    (C)光重合開始剤が、0.01〜20重量部(ただし(A)成分及び(B)成分の総量を100重量部に対して)
    の配合割合とした請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 請求項1記載の感光性樹脂組成物の層と該層を支持する支持体フィルムとを有する感光性積層体。
  4. フレキシブルプリント板用基板の表面に請求項1記載の感光性樹脂組成物の層を有する感光性積層体。
  5. 請求項1記載の感光性樹脂組成物の層の片面にフレキシブルプリント板、他方の表面に支持体フィルムを有する感光性積層体。
  6. 請求項4又は5記載の積層体を活性光で像的に照射し、現像することによりフレキシブルプリント板の表面上に感光性樹脂組成物のパターンを形成することを特徴とするフレキシブルプリント板の製造法。
  7. 現像後に活性光を照射する工程と後加熱する工程を含む請求項6記載のフレキシブルプリント板の製造法。
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