JP3721821B2 - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1の基板と第2の基板とが所定の間隙を隔てて貼り合わされたパネルを用いた液晶表示装置の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、液晶表示装置に用いるパネルに対する洗浄技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置に用いる液晶パネルは、図1に示すように、透明な薄いガラスなどによって形成された第1の透明基板10と、同じく透明な薄いガラスによって形成された第2の透明基板20とを有している。これらの透明基板の一方にはシール剤30が形成され、このシール剤30を挟んで第1の透明基板10と第2の透明基板20とが接着固定されている。第1の透明基板10と第2の透明基板20との間隙31のうち、シール剤30で区画形成された液晶封入領域300内には液晶が封入されている。セルギャップは第1の透明基板10と第2の透明基板20との間に挟まれたスペーサ32によって規定されている。第1の透明基板10および第2の透明基板20の各内側表面には、ITO膜(Indium Tin Oxide)によって、横方向および縦方向に延びる複数のストライプ状電極105、205が形成され、これらのストライプ状電極105、205同士の各交差部分に画素が構成される。第2の透明基板20は第1の透明基板10よりも大きいので、第2の透明基板20はその一部が第1の透明基板10の下端縁から張り出しており、この張り出し部分の端部には端子206が配列して形成されている。ここで、端子206は、たとえば、第2の透明基板20に形成されているストライプ状電極205がそのまま張り出し部分においても配線として延設されたものと、第1の透明基板10に形成されているストライプ状電極105が導通剤(図示せず)によって第1の透明基板10と第2の透明基板10の両基板間での電気的接続が図られて張り出し部分において配線形成されたものとが配列されて接続に利用されている。すなわち、第1の透明基板10のストライプ状電極105と第2の透明基板20のストライプ状電極205は、配列されている端子206とそれぞれ電気的接続がなされている。端子206には外部回路との信号の授受を目的としてフレキシブル配線基板2などが異方性導電膜3などを介して電気的接続される。
【0003】
このような構成の液晶パネル1を製造するにあたっては、まず、ストライプ状電極105、205などを形成し終えた第1および第2の透明基板10、20のうちの一方の基板上にスペーサ32を散布するとともに、シール剤30をシール印刷によって形成した後、このシール剤30によって第1および第2の透明基板10、20を貼り合わせる。この状態で、シール剤30は液晶注入口として部分的に途切れているので、シール剤30で区画された領域内を減圧した後、シール剤30の途切れ部分(液晶注入口)を液晶に浸漬すると、この領域内に液晶が注入される。液晶の注入が完了後、液晶注入口を封止剤で封止される。しかる後には、液晶パネル1を低沸点のフッ素系洗浄液を用いて洗浄し、第2の透明基板20のストライプ状電極205の端部206に付着した液晶やパネル切断時に付着したガラス粉などの異物を除去した後、異方性導電膜などを用いてフレキシブル配線基板2などを電気的に接続する。
【0004】
ここで、従来から広く用いられているフッ素系洗浄液は、沸点が低くて、かつ、洗浄能力が高いので、液晶パネル1などの洗浄に適している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フッ素系洗浄液についてはオゾン層を破壊する原因となるため、その使用が制限、禁止される傾向にある。このため、従来から広く用いられているフッ素系洗浄液やその代替え洗浄液に代わって、炭化水素系の新たな洗浄液が提供されつつある。
【0006】
しかしながら、炭化水素系洗浄液は、フッ素系洗浄液に比較して洗浄能力や浸透性が劣るため、パネルが重なっていると、重なり部分を十分に洗浄できないという問題点がある。また、炭化水素系洗浄液は、フッ素系洗浄液と違って引火性を有しているので、危険である。
【0007】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、パネル同士の重なり部分についても十分に洗浄を行うことができる液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の課題は、炭化水素系洗浄液のように引火性を有する洗浄液であっても安全に洗浄工程を行うことのできる液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明では、第1の基板と第2の基板が所定の間隙を隔てて貼り合わされたパネルを用いた液晶表示装置の製造方法において、前記パネルに対する洗浄工程では、当該パネルを浸漬洗浄室内の洗浄液に浸漬した状態で当該浸漬洗浄室内を減圧した状態と大気圧に戻した状態とを繰り返す浸漬洗浄を行い、前記浸漬洗浄を行った後、前記浸漬洗浄室に隣接する処理室内に前記パネルを移動させて、前記パネルに対して蒸気洗浄を行ない、前記蒸気洗浄は、前記浸漬洗浄室内及び前記処理室内を減圧することで、前記浸漬洗浄室内に貯留されている洗浄液から蒸気を発生させて行うことを特徴とする。
【0010】
本発明では、パネルを浸漬洗浄室内の洗浄液に浸漬した状態で浸漬洗浄室内を減圧した状態と大気圧に戻した状態とを繰り返すので、減圧時に気泡が成長して結合し大きな気泡となってパネル同士の重なり部分から出ていく。このため、パネル同士が重なっている場合でも、その隙間に洗浄液がスムーズに浸透していく。従って、フッ素系洗浄液と比較して洗浄能力や浸透性が劣る炭化水素系洗浄液であっても、パネルを効率よく、かつ、確実に洗浄することができる。それ故、浸漬洗浄においてパネルを複数枚、重ねた状態で洗浄することも可能である。よって、洗浄工程を効率よく行うことができるので、液晶表示装置を製造する際の生産性が向上する。
【0011】
本発明において、前記浸漬洗浄では、前記洗浄液に超音波振動を印加する超音波洗浄を行うことが好ましい。
【0012】
このような超音波洗浄を行う際には、前記洗浄液を冷却した状態で行うことが好ましい。このように構成すると、超音波の印加によって洗浄液が高温になりすぎて基板(パネル)が変形してしまうのを防止することができる。
【0013】
本発明において、前記浸漬洗浄では、前記パネルを前記洗浄液中で上下に揺動させてもよい。
【0014】
本発明において、前記パネルに蒸気洗浄を行なった後、前記浸漬洗浄室にシャッターを介して隣接する処理室内で前記パネルに減圧乾燥処理を施すことが好ましい。このように構成すると、洗浄液が外部に漏れないので、引火性のある炭化水素系洗浄液を用いたときでも安全である。また、処理室を減圧するための装置をシャッターが開いた状態で作動させることにより、この装置をそのまま用いて、浸漬処理室内を減圧した状態と大気圧に戻した状態とを繰り返すことができるとともに、浸漬処理室内の洗浄液から蒸気を効率よく発生させて蒸気洗浄を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
[全体構成]
図1および図2はそれぞれ、液晶表示装置に用いる液晶パネルの構成を示す縦断面図、および平面図である。
【0018】
図1において、本形態の液晶表示装置用の液晶パネル1は、ガラス板からなる透明な薄い第1の透明基板10と、同じくガラス板からなる透明な薄い第2の透明基板20とを有している。これらの透明基板の一方にはシール剤30が印刷等によって形成され、このシール剤30を挟んで第1の透明基板10と第2の透明基板20とは、所定の間隙31(セルギャップ)を隔てて接着固定されている。ここで、第1の透明基板10と第2の透明基板20とのセルギャップは、第1の透明基板10と第2の透明基板20との間に挟まれた多数のスペーサ32によって規定されている。
【0019】
図2に示すように、シール剤30には、液晶を注入する際の液晶注入口301としての途切れ部分が形成され、この液晶注入口301は紫外線硬化樹脂からなる封止剤305で封止されている。
【0020】
再び図1において、第1の透明基板10と第2の透明基板20との間隙31のうち、シール剤30で区画形成された液晶封入領域300内には液晶40が封入されている。第1の透明基板10および第2の透明基板20の各々の対向面に形成されたストライプ状電極105、205の双方には表面上に配向膜101、201が形成され、液晶40をSTN(Super Twisted Nematic)方式で用いるようになっている。
【0021】
第1の透明基板10および第2の透明基板20の各外側表面には偏光板102、202がそれぞれ貼られている。なお、液晶パネル1を反射型の液晶パネル1として構成する際には、第2の透明基板20に貼られている偏光板202に対しては反射板203が貼られる。
【0022】
第1の透明基板10の内側表面には、たとえば、ITO膜によって、横方向に延びる複数のストライプ状電極105が形成され、第2の透明基板20の内側表面には、ITO膜によって、縦方向に延びる複数のストライプ状電極205が形成されている。これらのストライプ状電極105、205同士の各交差部分に画素が構成される。第2の透明基板20は第1の透明基板10よりも大きいので、第2の透明基板20はその一部が第1の透明基板10の下端縁から張り出しており、この張り出し部分の端部に構成されている端子206には、異方性導電膜3などを介してフレキシブル配線基板2が接続される。ここで、端子206は、たとえば、第2の透明基板20に形成されているストライプ状電極205がそのまま張り出し部分においても配線(延在)形成されたものと、第1の透明基板10に形成されているストライプ状電極105が導通剤(図示せず)によって第1の透明基板10と第2の透明基板10の両基板間での電気的接続が図られて張り出し部分において配線形成されたものとが配列されて接続に利用されている。従って、フレキシブル配線基板2を介して外部回路から各種制御信号や電源等の駆動信号を入力すると、この駆動信号に基づいて希望する適宜のストライプ状電極105、205に電圧を印加することができる。それ故、各画素における液晶40の配向状態を制御し、液晶パネル1に希望の画像を表示することができる。
【0023】
このような液晶パネル1の製造方法(液晶表示装置の製造方法)を、図3を参照して説明する。
【0024】
[液晶パネル1の製造方法]
図3は、液晶パネル1の製造方法を示す工程断面図である。
【0025】
まず、ITOスパッタ工程ST1において、第1および第2の透明基板10、20を多数取りできるような大型基板に対してITO膜501を連続的にスパッタ形成する。このITOスパッタ工程ST1以降、後述する切断工程までは、第1の透明基板10および第2の透明基板20は同一の工程を経て製造される。従って、図3に示すシール印刷工程までは、第1の透明基板10を製造する工程のみを図示して説明し、第2の透明基板20については図示および説明を省略する。
【0026】
次に、大型基板に対して、フォトリソグラフィ工程ST2を行う。このフォトリソグラフィ工程ST2では、まず、大型基板に形成したITO膜501の表面全体にレジスト502を塗布した後、フォトマスク503を用いての露光、現像を行って、レジストマスク504を形成する。次に、レジストマスク504をマスクとしてITO膜501にエッチングを行って、ストライプ状電極105をそれぞれパターニング形成した後、レジストマスク504を剥離、除去する。
【0027】
次に、配向膜印刷・焼成工程ST3において、大型基板の表面に配向膜101を形成する。
【0028】
次に、ラビング工程ST4において、第1の透明基板10に対してラビング処理を行う。
【0029】
次に、シール印刷工程ST5において、第2の透明基板20を形成する方の大型基板、あるいは第1の透明基板10を形成する大型基板に対してシール剤30を印刷する。このシール印刷工程ST5では、図2を参照して説明したように、シール剤30の一部に途切れ部分を液晶注入口301として形成しておく。
【0030】
次に、組立工程ST6では、第1の透明基板10を形成するための大型基板の側、あるいは第2の透明基板20を形成するための大型基板の側にスペーサ32を散布した後、第1の透明基板10を形成するための大型基板と、第2の透明基板20を形成するための大型基板とをシール剤30を介して貼り合わせる。
【0031】
このようにして貼り合わせた大型のパネル100を、短冊切断工程ST7において、短冊状に切断する。
【0032】
この短冊切断工程ST7では、図4に示すように、後で分割されたときに液晶パネル1となる部分が短冊状に一列、繋がった状態になるので、その切断部分では、液晶パネル1となるいずれの部分も液晶注入口301がそれぞれ開口する状態となる。
【0033】
次に、注入・封止工程ST8(液晶注入工程)において、短冊状のパネル100の隙間(第1の透明基板10と第2の透明基板20との間の間隙31)内に液晶を注入する。この注入・封止工程ST8では、パネル100を液晶注入装置の処理室内の所定位置に入れる。次に、処理室内を真空引きし、第1の透明基板10と第2の透明基板20とによって挟まれた間隙31内を真空にする。次に、液晶40の貯留されている容器41を上昇させ、液晶注入口301が容器41内の液晶40に浸かった状態とする。この状態で、処理室内を大気開放して真空状態を解除すると、第1の透明基板10と第2の透明基板20とによって挟まれた間隙31内は真空状態のままなので、液晶40は、液晶注入口301から間隙31内に吸引されていく。
【0034】
このようにして液晶40の注入が終了した後は、図2を参照して説明したように、液晶注入口301を紫外線硬化樹脂からなる封止剤305で封止する。
【0035】
再び、図3において、液晶の注入・封止工程ST8を終えた後は、短冊状のパネル100に付着している液晶を洗浄する(洗浄工程ST9)。ここで行う洗浄については、図5ないし図7を参照して後述する。
【0036】
次に、単品切断工程ST10において、短冊状のパネル100を単品の液晶パネル1として切断する。
【0037】
次に、単品の液晶パネル1に付着しているガラス粉などを除去するために単品の液晶パネル1を洗浄する(洗浄工程ST11)。ここで行う洗浄についても、図5ないし図7を参照して後述する。
【0038】
次に、圧着工程ST12において、第2の透明基板20が第1の透明基板10の下端縁から張り出している部分の端子に対して、異方性導電膜3などを介してフレキシブル配線基板2を電気的に接続する。
【0039】
次に、偏光板貼付工程ST13において、第1の透明基板10および第2の透明基板20の外側表面に偏光板102、202、および反射板203などの光学フィルムをそれぞれ貼り付ける。
【0040】
しかる後には、最終検査工程ST14において、フレキシブル配線基板2を介して所定の検査信号を供給し、各画素の全点灯、あるいは部分点灯などの検査を行う。
【0041】
[洗浄工程ST9、ST11の詳細説明]
図3を参照して説明した洗浄工程ST9、ST11を、図5ないし図7を参照して説明する。図5は、この洗浄工程ST9、ST11で液晶パネル1を取り扱う方法を示す説明図である。図6および図7はそれぞれ、これらの洗浄工程ST9、ST11で用いた洗浄装置において浸漬洗浄を行っている様子を示す説明図、およびこの洗浄装置において減圧乾燥を行っている様子を示す説明図である。なお、本形態では、洗浄工程ST9、ST11において短冊状のパネル100を洗浄するのも、単品の液晶パネル1を洗浄するもの、基本的には同一の条件で行うので、以下の説明では、洗浄工程ST11において単品の液晶パネル1を洗浄する例を説明し、洗浄工程ST9において短冊状のパネル100を洗浄する例については、図示および説明を省略する。
【0042】
図5において、本形態では、洗浄工程ST11を行うにあたって、複数枚の液晶パネル1をホルダー680内でたとえば3列に横方向に重ねた状態で、ホルダー680を多段積みにし、洗浄籠685に入れる。このため、1つの洗浄籠685に2000枚から5000枚の液晶パネル1を入れることができ、一括して洗浄工程を行うことができる。但し、液晶パネル1同士の間には隙間がほとんどない。
【0043】
このような状態にした液晶パネル1を一括して洗浄するには、図6に示す洗浄装置600の下半部に形成されている浸漬洗浄室610のワーク台620上に浄籠685を置く。ここで、浸漬洗浄室610には、ノルマルデカンを主成分とする洗浄液(炭化水素系洗浄液)が貯留されているので、洗浄籠685を浸漬洗浄室610のワーク台620上に置いた状態で、洗浄籠685内の液晶パネル1は洗浄液に漬かる。
【0044】
本形態の洗浄装置600では、ワーク台620の下面側には、ワーク台620と一体の超音波発振器625が配置されている。また、ワーク台620は昇降機構(矢印Aで示す。)に連結されており、昇降機構は、ワーク台620を超音波発振器625とともに上下に移動させることが可能である。さらに、浸漬洗浄室610に対しては、ここに貯留されている洗浄液の循環経路615が形成され、この循環経路615の途中位置には冷却器616が介挿されている。
【0045】
本形態では、洗浄装置600の上半部は、浸漬洗浄室610よりもひと回り小さな処理室630になっている。この処理室630内には、下方に向けて濯ぎ用の洗浄液を噴射するシャワーノズル631が配置されている。また、処理室630の壁面には、真空引き装置(矢印Bで示す。)に接続された排気口635が開口しており、この排気口635から処理室630内を真空引きすることが可能である。従って、図6に示す状態で排気口635から真空引きすると、浸漬洗浄室610の内部を減圧状態にすることが可能であり、かつ、排気口635から浸漬洗浄室610の内部に空気を導入すると、浸漬洗浄室610の内部を通常の大気圧の状態に戻すことも可能である。
【0046】
このように構成した洗浄装置600において、昇降機構がワーク台620を図6に示す位置から図7に示すように持ち上げたとき、ワーク台620はシャッターとして、下半部の浸漬処理室610と上半部の処理室630とを完全に仕切る。従って、この状態では、浸漬洗浄室610から洗浄液の蒸気が処理室630内に侵入することがなく、かつ、排気口635から真空引きすると、処理室630内を真空状態にすることが可能である。
【0047】
このように構成した洗浄装置600を用いて洗浄工程ST11を行うには、まず、図5に示すように洗浄籠685に液晶パネル1を詰めた後、図6に示すように、この洗浄籠685を浸漬洗浄室610のワーク台620上に置き、液晶パネル1を洗浄液に浸漬する。
【0048】
次に、排気口635からの真空引きと、空気の導入とを繰り返し、浸漬洗浄室610内を、100Torr〜50Torr(Torr/圧力単位)にまで減圧した状態と、ほぼ通常の大気圧に戻した状態とを繰り返す。
【0049】
次に、浸漬洗浄室610内を略大気圧に戻した状態で、超音波発振器625を作動させて、洗浄液を介して液晶パネル1に超音波振動を与えながら、浸漬洗浄(超音波洗浄)を行なう。
【0050】
そして、所定の時間が経過した後、超音波発振器625を停止させて、再度、排気口635からの真空引きと、空気の導入とを繰り返し、浸漬洗浄室610内を減圧した状態と大気圧に戻した状態とを繰り返す。
【0051】
次に、再度、浸漬洗浄室610内を大気圧に戻した状態で、超音波発振器625を作動させて、洗浄液を介して液晶パネル1に超音波振動を与えながら、浸漬洗浄(超音波洗浄)を行なう。
【0052】
このようなサイクルを必要に応じて所定の回数、繰り返して浸漬洗浄(超音波洗浄)を終える。
【0053】
このようにして超音波洗浄を行う際に、本形態では、洗浄対象への影響や蒸発による洗浄液のロスが問題にならない範囲内で洗浄液をたとえば50℃〜80℃にまで加熱して汚れなどの粘度を低下させるとともに、洗浄液の浸透性を高めることにより洗浄能力を高める一方、冷却器616によって洗浄液を冷却して温度制御を行い、超音波によって洗浄液が過熱されるのを防止する。このような温度制御により、引火性を有する洗浄液であっても、引火点より10℃位、低めの温度を保つことができる。
【0054】
なお、超音波発振器625を作動させて液晶パネル1に超音波振動を与えながら、排気口635からの真空引きと、空気の導入とを繰り返し、浸漬洗浄室610内を減圧した状態と大気圧に戻した状態とを繰り返してもよい。
【0055】
次に、昇降機構を作動させて、ワーク台620を図6に示す位置から図7に示す位置近くにまで持ち上げ、下半部の浸漬処理室610と上半部の処理室630とを完全には仕切らない状態で、まず、スプレーノズル631から洗浄液を液晶パネル1に噴射して第1回目の濯ぎ洗浄を行なう。
【0056】
続いて、排気口635から真空引きを行なって浸漬洗浄室610および処理室630内を100Torr〜50Torrの減圧状態にして、浸漬洗浄室610に貯留されている洗浄液から蒸気を発生させて液晶パネル1に蒸気洗浄(第2回目の濯ぎ洗浄)を行なう。この際に、浸漬洗浄室610内は減圧状態にあるので、洗浄液の沸点が高くても、洗浄液から蒸気を発生させやすい。
【0057】
このようにして濯ぎ洗浄を終えた後は、ワーク台620を図7に示す位置にまで持ち上げ、ワーク台620をシャッターにして、下半部の浸漬処理室610と上半部の処理室630とを完全に仕切る。次に、排気口635から処理室630に対して真空引きを行なって処理室630内を20Torr以下の減圧状態(真空状態)にして、液晶パネル1を真空乾燥させる。
【0058】
そして、乾燥を終えた液晶パネル1を洗浄籠685とともに洗浄装置600から取り出した後、別の液晶パネル1に対する洗浄を行なう。
【0059】
このように、本形態に係る液晶パネル1の製造方法では、液晶パネル1を浸漬洗浄室610内の洗浄液に浸漬した状態で浸漬洗浄室610内を減圧した状態と大気圧に戻した状態とを繰り返すので、減圧時に気泡が成長して結合し、大きな気泡となって液晶パネル1同士の重なり部分から出ていく。このため、液晶パネル1同士が重なっている場合でも、その隙間に洗浄液がスムーズに浸透していく。従って、フッ素系洗浄液と比較して洗浄能力や浸透性が劣る炭化水素系洗浄液であっても、液晶パネル1を効率よく、かつ、確実に洗浄することができる。それ故、浸漬洗浄では、液晶パネル1を複数枚、隙間なく重ねた状態で洗浄液中で浸漬洗浄することができるので、洗浄工程を効率よく行うことができ、液晶パネル1を製造する際の生産性が向上する。
【0060】
また、本形態では、洗浄液に浸漬した液晶パネル1に対して超音波振動を加えながらの浸漬洗浄(超音波洗浄)を行なう際には、冷却器616によって洗浄液を冷却し、超音波の印加によって洗浄液が高温になりすぎるのを防止する。従って、薄いガラス板からなる第1および第2の基板10、20(液晶パネル1)が変形してしまうのを防止することができる。それ故、液晶パネル1の基板間でスペーサ32が移動して集中してしまうことに起因する表示品位の低下などが発生しない。
【0061】
また、本形態では、浸漬洗浄を行った液晶パネル1に対して、浸漬洗浄室610にワーク台620(シャッター)を介して隣接する処理室630で液晶パネル1に濯ぎ洗浄および減圧乾燥処理を連続的に施すので、洗浄液が外部に漏れない。それ故、引火性のある炭化水素系洗浄液を用いたときでも安全である。また、処理室630を減圧するための真空引き装置をシャッターが開いた状態で作動させることにより、この真空引き装置をそのまま用いて、浸漬処理室610内を減圧した状態と大気圧に戻した状態とを繰り返すことができ、かつ、浸漬処理室610内の洗浄液から蒸気を発生させて蒸気洗浄を行うことができる。それ故、洗浄装置600には、真空引き装置が1台で済むという利点がある。
【0062】
また、減圧状態にした状態で浸漬処理室610内の洗浄液から蒸気を発生させるので、フッ素系洗浄液と比較して沸点が高い炭化水素系洗浄液であっても、蒸気洗浄を行いやすいという利点がある。
【0063】
[その他の実施の形態]
なお、上記形態では液晶40を封入した後の液晶パネル1を洗浄する例を説明したが、液晶40を封入する前のパネルの洗浄に本発明に係る洗浄方法を適用してもよい。
【0064】
また、浸漬洗浄室610で行なう洗浄方法として超音波洗浄の例を説明したが、昇降機構によって、液晶パネル1を乗せたワーク台620を上下に揺することにより、液晶パネル1を揺動しながら浸漬洗浄を行なってもよい。さらに、この揺動中も超音波発振器625を作動させて、揺動浸漬と超音波洗浄とを組み合わせてもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る液晶表示装置の製造方法では、パネルを浸漬洗浄室内の洗浄液に浸漬した状態で浸漬洗浄室内を減圧した状態と大気圧に戻した状態とを繰り返すので、気泡はパネル同士の重なり部分からスムーズに出ていく。このため、パネル同士が重なっている場合でも、その隙間に洗浄液がスムーズに浸透していくので、フッ素系洗浄液と比較して洗浄能力や浸透性が劣る炭化水素系洗浄液などであっても、パネルを効率よく、かつ、確実に洗浄することができる。それ故、浸漬洗浄においては、パネルを複数枚、重ねた状態で一括して洗浄することができるので、洗浄工程を効率よく行うことができ、液晶表示装置を製造する際の生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶パネルの構成を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す液晶パネルの平面図である。
【図3】本発明に係る液晶パネルの製造方法を示す工程断面図である。
【図4】図3に示す各工程のうち、液晶注入工程において基板間に液晶を注入する方法を示す説明図である。
【図5】図3に示す洗浄工程において液晶パネルを取り扱う方法を示す説明図である。
【図6】図3に示す洗浄工程で用いる洗浄装置において浸漬洗浄を行っている様子を示す説明図である。
【図7】図3に示す洗浄工程で用いる洗浄装置において減圧乾燥を行っている様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 液晶パネル(液晶表示装置)
2 フレキシブル配線基板
10 第1の透明基板
20 第2の透明基板
30 シール剤
31 間隙
32 スペーサ
40 液晶
100 パネル
101、201 配向膜
102、202 偏光板
105、106 ストライプ状電極
300 液晶封入領域
301 液晶注入口
305 封止剤
309 吸引口
600 洗浄装置
610 浸漬洗浄室
615 循環経路
616 冷却器
620 ワーク台(シャッター)
625 超音波発振器
630 処理室
631 シャワーノズル
635 排気口
680 ホルダー
685 洗浄籠

Claims (7)

  1. 第1の基板と第2の基板が所定の間隙を隔てて貼り合わされたパネルを用いた液晶表示装置の製造方法において、
    前記パネルに対する洗浄工程では、
    当該パネルを浸漬洗浄室内の洗浄液に浸漬した状態で当該浸漬洗浄室内を減圧した状態と大気圧に戻した状態とを繰り返す浸漬洗浄を行い、
    前記浸漬洗浄を行った後、前記浸漬洗浄室に隣接する処理室内に前記パネルを移動させて、前記パネルに対して蒸気洗浄を行ない、
    前記蒸気洗浄は、前記浸漬洗浄室内及び前記処理室内を減圧することで、前記浸漬洗浄室内に貯留されている洗浄液から蒸気を発生させて行う
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 請求項1において、前記浸漬洗浄では、前記パネルを複数枚、重ねた状態で前記洗浄液に浸漬することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  3. 請求項1または2において、前記浸漬洗浄では、前記洗浄液に超音波振動を印加する超音波洗浄を行うことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  4. 請求項3において、前記超音波洗浄は、前記洗浄液を冷却した状態で行うことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  5. 請求項1または2において、前記浸漬洗浄では、前記パネルを前記洗浄液中で上下に揺動させることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記パネルに蒸気洗浄を行なった後、前記浸漬洗浄室にシャッターを介して隣接する処理室内で前記パネルに減圧乾燥を施すことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  7. 請求項1ないしのいずれかにおいて、前記洗浄液は、炭化水素系洗浄液であることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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