JP3721462B2 - イオンビーム形成用のビームの粒子濾過方法及びその装置 - Google Patents

イオンビーム形成用のビームの粒子濾過方法及びその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオン注入機のイオンビーム形成を制御するための方法及び装置、特にイオンビームから不要種類のイオンを除去、すなわち濾過できるようにイオンビームの成分を調整する磁界を利用する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
イオンビーム注入機は、シリコンウェハをイオンビームで処理するために使用される。そのような処理は、nまたはp型不純物半導体のドーピングを行うために使用できるか、集積回路の製造中に不活性化層を形成するために使用できる。
【0003】
半導体のドーピングに使用される場合、イオンビーム注入機は所望の不純物半導体を作り出すように選択された種類のイオンを注入する。アンチモン、ヒ素またはリン等の原料物質から発生したイオンを注入することによってn型不純物半導体ウェハが製造される。p型不純物半導体ウェハを望む場合は、ホウ素、ガリウムまたはインジウム等の原料物質から発生したイオンを注入する。
【0004】
イオンビーム注入機は、イオン化できる原料物質から正荷電イオンを発生するイオン源を備えている。発生したイオンはビームになって、所定のビーム経路に沿って加速されて注入部へ進む。イオンビーム注入機は、イオン源と注入部との間に延在したビーム形成及び整形構造部を備えている。ビーム形成及び整形構造部はイオンビームを維持して、ビームが注入部まで進む途中に通過する細長い内部キャビティすなわち領域を定めている。注入機を作動させる時、イオンが空気分子と衝突することによって所定のビーム経路から逸れる可能性を低くするため、この内部領域を脱気しなければならない。
【0005】
高電流イオン注入機(約5ミリアンペアのビーム電流)の場合、注入部のウェハは回転支持体の表面に取り付けられる。支持体が回転すると、ウェハがイオンビーム内を通過する。ビーム経路に沿って移動しているイオンが回転中のウェハと衝突してそれに注入される。ロボットアームが、処理すべきウェハをウェハカセットから引き出して、そのウェハをウェハ支持表面上に位置決めする。処理後、ロボットアームがウェハをウェハ支持表面から取り外して、処理済みウェハをウェハカセットへ戻す。
【0006】
本発明の譲受人であるイートン社(Eaton)は、製品番号NV10、NV−GSD/200、NV−GSD/160及びNV−GSD/80の高電流型注入機を現在販売している。これらの形式のイオン注入機の現在のものは、イオン種の選択用扇形磁石を備えている。様々な種類のイオンがイオン源から放出される。これらの種類は同じ電荷であるが、質量が異なっている。現在の扇形磁石は、所望種類のイオンの軌道を隔離するために様々なモーメント対電荷比の粒子を発散させる双極子磁界を発生する。双極子磁界に加えて、そのような磁石内に四極子磁界を発生する必要がある。これらの四極子磁界はビームを実行エンベロープ内に閉じ込めて、ビームをビーム線に沿った位置にあって分解開口を備えているウェスト部に集束する。ウェスト部より下流側のビームには適正な質量を持ったイオンだけが残る。
【0007】
「適正な」四極子磁界強さは、ビームがそれ自身の空間電荷密度の効果で発散する傾向に部分的に依存しており、この空間電荷密度はビーム電流、エネルギ、質量などのパラメータと共に、残留ガス成分及び圧力等のビーム線パラメータによって決まる。既存の高電流注入機は広範なパラメータで作動できなければならず、理想的にはイオンビームの最適伝送及び最適質量選択を行うために様々な量の集束が必要である。
【0008】
イオン注入機に見られる現在の扇形磁石は、四極子集束強さを一定にして構成されており、標準のビームパラメータ組で最適作動をするように選択されている。これらの標準状態を外れると、特に非常に低エネルギ(10キロボルト未満)で高電流である場合、これらのシステムの性能が大幅に低下する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、イオンビームの成分を調整する磁界を利用して、イオンを弓形経路で偏向させる際に、不要なイオンを除去したビームの粒子濾過方法及びその装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、他のイオン注入機パラメータに応じて容易に調整できる一次集束四極子磁界を発生する。本発明に従って構成されたイオン注入機は、イオンを放出するイオン源と注入室とを離して設けており、イオンがイオン源から注入室へ移動する際に通るイオンビーム経路を形成するイオン注入機構造部をその間に設けている。
【0011】
注入機には、イオン源と注入部との間のビーム経路に沿って配置されて、イオンビームから不要粒子を濾過するためにイオンを弓形経路で偏向させる磁石が設けられている。この磁石は、強磁性材からなる第1及び第2磁極片を有しており、その磁極片の内側に面した極表面は、イオンビームが移動する磁界領域の両側に位置している。磁石にはさらに、1つまたは複数の導電性コイルが磁極片に近接配置されている。これらの一次コイルは、第1及び第2磁極片の内側に面した極表面間の磁界領域内に一次双極子磁界を発生させ、それによって荷電粒子を磁界領域内で弓形経路に沿って曲げる。
【0012】
やはりイオンが曲がる弓形経路を形成して電流を発生する1つまたは複数の追加導電性コイルによって四極子磁界集束が行われる。これらの四極子磁界は磁極片間の領域内で双極子磁界に重なる。
【0013】
四極子及び双極子の両方の磁界の強さは、前記磁石の一次及び追加導電性コイルに電気接続されたコントローラによって調整される。
【0014】
本発明に従って構成された磁石は、注入機に融通性を与える。この融通性によって、注入機を低エネルギ注入レベルで様々な種類のイオンに使用できるようになる。本発明の上記及び他の目的、利点及び特徴は、添付の図面を参照した本発明の好適な実施例の詳細な説明から理解されるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照しながら説明すると、図1はイオンビーム注入機10を示しており、これにはビーム経路を通って注入部16まで進むイオンビーム14を形成するイオンを発生するイオン源12が設けられている。注入部16の注入室17内でウェハ(図示せず)が受け取るイオン添加量を監視及び制御するための電子コントローラ(図示せず)が設けられている。
【0016】
イオンビーム内のイオンは、図1に「D」で示されている所定の所望ビーム経路を進む。ビーム経路Dは、ビームがイオン源12から注入部16までの距離を進む時に様々な量でビームを発散する。このビーム発散によって生じる所定のビーム経路Dの「限界」が図1にD’及びD”で示されている。
【0017】
イオン源12に設けられたプラズマ室18の内部領域に原料物質が噴射される。原料物質は、イオン化ガスまたは気化原料物質を含むことができる。固相の原料物質を気化器に投入してから、プラズマ室18内へ噴射する。n型不純物半導体ウェハ材を望む場合、ホウ素、ガリウムまたはインジウムを使用する。ガリウム及びインジウムは固形の原料物質であるが、ホウ素は気体として、一般的に三フッ化ホウ素または二ホウ酸塩としてプラズマ室内へ噴射されるが、これはホウ素の蒸気圧が低すぎるために加熱するだけでは有効圧力が得られないからである。
【0018】
p型不純物半導体を形成しようとする場合、固形原材料としてアンチモン、ヒ素またはリンを選択できる。原料物質にエネルギを加えると、正荷電イオンがプラズマ室18内に発生する。正荷電イオンは、プラズマ室18の開放側に重ねられたカバープレートの楕円形アークスリットを通ってプラズマ室内部から出る。
【0019】
原料物質をイオン化するためにマイクロ波エネルギを利用したイオン源が、1994年9月26日に出願された米国特許出願第312,142号に開示されており、これは本出願の譲受人に譲渡されている。米国特許出願第312,142号は参考としてその開示内容は、本説明に含まれる。イオンビーム14はイオン源12から脱気経路を通って注入室17まで進み、注入室17も脱気されている。ビーム経路の脱気は真空ポンプ21で行われる。
【0020】
プラズマ室18内のイオンは、プラズマ室のカバープレートのアークスリットから引き出されて、プラズマ室に隣接した1組の電極24によって質量分析磁石22に向けて加速される。電極組24はプラズマ室内部からイオンを引き出して、加速して質量分析または質量分離用の磁石22によって定められた領域内へ進める。磁石内を通るイオンビーム経路は、アルミニウムのビームガイド26によって形成されている。
【0021】
イオンビーム14を構成するイオンは、イオン源12から出て、質量分析磁石22によって形成された磁界に入る。磁石22によって発生する磁界の強さ及び向きは、電子コントローラ100で磁石の界磁巻線を流れる電流を調整することによって制御される。
【0022】
質量分析磁石22は、適当な質量対電荷比を備えたイオンだけがイオン注入部16に到達できるようにする。プラズマ室18内の原料物質のイオン化で所望の原子質量の正荷電イオンが発生する。しかし、所望種類のイオンに加えて、イオン化処理によって適当な原子質量以外のイオンも一部発生する。適当な原子質量より高いか低い原子質量のイオンは注入に適していない。
【0023】
質量分析磁石22によって発生する磁界によってイオンビーム内のイオンが湾曲軌道で移動する。磁界は、所望種類のイオンの原子質量と等しい原子質量を有するイオンだけがビーム経路を注入室17まで進むように電子コントローラ100によって形成される。
【0024】
磁石の下流側に分解プレート40が配置されている。分解プレート40はガラス質グラファイトで構成されており、それに設けられた細長い開口をイオンビーム14内のイオンが通過する。分解プレート40の位置で、エンベロープD’、D”の幅によって定められるイオンビーム発散が最小になる。
【0025】
分解プレート40は、質量分析磁石22と協働して、所望種類のイオンの原子質量に近いが同一ではない原子質量を有する不要種類のイオンをイオンビーム14から除去する。前述したように、質量分析磁石の磁界の強さ及び向きは、所望種類の原子質量に等しい原子質量を有するイオンだけが所定の所望ビーム経路Dで注入部16まで進むように、制御回路によって定められる。所望のイオンの原子質量よりはるかに大きいか、はるかに小さい原子質量を有する不要種類のイオンは大きく逸れて、ビームガイド26か分解プレート40で形成されたスリット境界部分に衝突する。
【0026】
図1に示されているように、ファラディーフラグ42が、分解プレート40とイオンビーム中和器44との間に配置されている。このファラディーフラグ42は、イオンビーム14を遮断してビーム特性を測定する位置へ回動できるように、ハウジング50に回動可能に連結されており、測定が満足できるものである時、注入室17でのウェハ注入を邪魔しないようにビーム線から後退した位置へ旋回させることができる。
【0027】
ビーム形成構造部は、一般的に電子シャワーと呼ばれるイオンビーム中和器44も設けている。1992年11月17日にベンベニスト(Benveniste)に許可された米国特許第5,164,599号がイオンビーム注入機内の電子シャワー装置を開示しており、その開示内容全体が参考として本説明に含まれる。プラズマ室18から引き出されたイオンは正帯電している。イオンの正電荷がウェハの注入前に中和されない場合、ドーピングを行ったウェハは有効正電荷を示す。第5,164,599号特許に記載されているように、そのようなウェハの有効正電荷は望ましくない特性を備えている。
【0028】
中和器延長管52の下流側端部が、ウェハにイオンが注入される注入室17に隣接している。注入室17内にディスク形ウェハ支持体(図示せず)が回転可能に支持されている。処理すべきウェハをウェハ支持体の周縁部付近に位置決めしてから、支持体をモータ(図示せず)で約1200RPMで回転させる。イオンビーム14が、円形経路で回転中のウェハに衝突してそれを処理する。注入部16はハウジング50に対して回動可能であり、ハウジング50に可撓性ベローズ60(図1)で連結されている。注入部16が回動できることによって、ウェハに対するイオンビーム14の入射角を調整することができる。
【0029】
扇形磁石22
次に、図2〜図15を参照しながら説明すると、磁石22はイオンを弓形経路で偏向させて、不適切な電荷対質量比を有する粒子をイオンビームから濾過する。磁石は、強磁性材からなる第1及び第2多部材式磁極片110、112(図2及び図3)を備えている。磁極片の内側に面した極表面114、116間に、イオンビーム14が移動する四辺形の磁界領域120(図3)が形成されている。磁極片は、イオンがイオン注入室まで進む際に通る真空領域を形成しているビームガイド26の外側に位置している。ビームガイドは透磁性材料、すなわちアルミニウムで形成されているので、ガイドの存在によって領域120内の磁界が悪影響を受けることはない。
【0030】
イオン源12から出たイオンは、引出し電極24で形成された強い磁界の作用を受けて、加速されて磁石22に入る。磁極片は、内側に面した極表面114、116がイオン注入機のベース部に対して垂直な離設平面上に位置するように向きが定められる。
【0031】
2つの一次導電性コイル(双極子磁界発生コイル)122、123が、磁界領域120を二等分する磁石中心面125の両側に弓形イオンビーム経路を形成している。本説明では、y=0の座標点がこの中心面125上に位置する。強磁性の磁極片110、112とコイル122、123を流れる電流とによって、第1及び第2磁極片の内側に面した垂直方向の極表面114、116間の磁界領域120内に一次双極子磁界B0が形成される。この磁界B0は、垂直方向の極表面114、116間の磁界領域120内を通る弓形経路に沿って荷電粒子を曲げる。
【0032】
6個の追加導電性コイル(四極子磁界発生コイル)130〜135(図2)が、イオンビームが進む弓形経路の一方側に沿って延在する平面領域に電流を発生する。6個の補助コイルが、ビーム中心面125の反対側に、図2に示されてる6個のコイル130〜135に対して面対称になる位置及び向きで配置されている。これらの追加の6個のコイルのうちの2個の四極子磁界発生コイル136、137が図3及び図5に示されている。これらのコイルの電流が、磁極片間の磁界領域120内に一次双極子磁界B0に加えて四極子磁界成分を生じる。
【0033】
電子コントローラ100は、磁石の2個の一次コイル122、123と12個の追加導電性コイルとに電気接続されている。コイルを適切に励磁させることによって、磁極片表面114、116間の磁界領域120内に双極子及び四極子の両成分を備えた磁界が発生する。
【0034】
図5に示されているように、磁石22は、磁石の入口開口150から磁石22の出口開口152まで約135度の弓形円弧に沿って延在している。磁極片はビームの弓形経路に沿って離設された導電性コイルによって分離されている多数部材またはセグメントで構成されているので、磁石22を分割形として説明している。磁極片110は、3個の中間磁石部分110A、110B、110Cと、入口側磁石部分110Dと出口側磁石部分110Eとで構成されている。
【0035】
3個の磁石片部分110A、110B、110Cは、磁石22の半径方向内側部分の狭い部分から磁石の半径方向外側部分の相対的に広い部分まで広がった多数の磁極片部分に分割されている。
【0036】
5個の磁極片部分110A〜110E及び磁極片112の同様な5個の部分は2部材形ハブによって支持されている。2つのハブ部材154、155が2つの磁極片の半径方向内側部分を支持しており、2つのヨーク部材156、157を備えた2部材形ヨークが磁極片の半径方向外側部分を支持している。
【0037】
ハブ及びヨークは共に、磁石22及びイオン源を支持している接地ハウジングに電気接続されている。磁石は磁石中心面の両側に磁極片を備えているので、垂直方向の磁石の場合、磁界領域120の左右側の磁石部分と呼ぶのが便利である。水平方向の磁石については上下の磁石部分と呼ぶのが便利であろう。 支持要素は、特に、スチールで作られ、またホルダーおよびボウルは、プラスチックで作られている。
【0038】
図6〜図8は、磁石22の入口150から見た時に中心面125の右側にあるコイル122を示している。コイル122はほぼサドル形で、扇形磁石22の135度の円弧全体に延在した半径方向内側及び外側の弓形部分214、216を備えている。磁石の入口150において、コイル122は、磁界領域120から離れる方向に曲がってイオンが磁界領域120に入るための流入路212を形成する端部部分218を設けている。このコイル部分218は、領域120内に磁界が存在することによってイオンビームが曲がる円弧とほぼ同じ円弧に沿って曲がる半径方向に延びた内側及び外側の2つの部分(セグメント)214、216を連結している。コイルの出口端部のコイル部分220が、内側及び外側の部分214、216を連結している。
【0039】
出口部分220は、電流を制御するために電子コントローラ100に電気接続されている2つのコネクタ222、224を支持している。コネクタ間において、コイル122は多層230(本発明の好適な実施例では8層)をなすほぼ正方形断面の銅管によって構成されている。各層内には様々な半径の多数の(好ましくは14個の)並行の弓形部分が磁石全体に沿って配置されている。
【0040】
イオン注入機の作動中に、銅管に設けられた中央通路に冷却液を流すことによって、コイル122から熱を除去することができる。本発明の好適な実施の形態では、冷却剤が水であって、2つのコネクタ222、224の一方からコイルに流入して、他方のコネクタから流出する。
【0041】
コイル122は、一本の銅管を曲げてコイルの多層をなす多数の弓形部分を形成するようにして構成されている。銅管は、中央通路を備えるように押し出し加工で形成されて、細長い部分として準備される。管を絶縁するために管の長手方向の周囲に絶縁テープを巻き付ける。次に、絶縁管を曲げてコイル122の多数の絶縁巻線を形成する。
【0042】
電気コネクタ222、224に直流バイアスを印加する。電流は弓形部分214、216の1つを下向きに流れて、部分218を通ってビーム中心線を横切った後、別の弓形部分214、216を通って磁石の出口端部に戻る。コイルは1本の連続銅管で形成されているので、電流は一方のコネクタから他方へ同じ方向に流れる。
【0043】
第2の一次コイル123も第1のコイル122と同様に構成されている。制御電流がコイル123を流れることができるように、コイル123に接続された電気コネクタが電子コントローラ100に接続されている。磁石の円弧に沿ったある一点における磁界領域120に対する2つのコイル122、123の位置が図16に示されている。
【0044】
追加導電性コイル133の1つが図9〜図11に詳細に示されている。このコイル133が磁極片110Bに接している。コイル133もサドル形である。2つの弓形に延在した部分250、252が適当な接着剤で磁極片110Bの内側に面した表面に取り付けられている。半円形の部分260、262が、弓形に延在した部分250、252を連結している。
【0045】
コイル133を構成する方法は、一次コイル122の場合の構成方法と同様である。細長い管の長手方向に沿って絶縁材を巻き付けてから曲げて、コイル133を形成する。図9〜図11に示されているコイルは、磁極片110Bの表面に沿って並行に延在する12個の弓形部分2層を備えて、磁界領域120を形成している。他の追加コイルも同様に構成されて、磁極片110A、110B、110Cの内側に面した表面に取り付けられている。
【0046】
コイル133は、コイルを流れる電流を制御するために電子コントローラ100によって電気的に励起される入力コネクタ264、266を備えている。また、コイルを構成するために管を使用しているため、コイルを形成している管の中央に冷却剤を送り込むことによって、イオンがコイルに衝突することによって発生した熱をコイルから取り除くことができる。
【0047】
図16は、磁極片110Bの領域内の一次コイル122、123及び追加コイル132、133を示している。これらのコイルを流れる(磁極片110Bを通る断面の平面に出入りする)電流の方向がこの図面に示されている。この電流構成は、電流の大きさ及び方向を指示する電子コントローラ100によって制御される。
【0048】
開示の電流構成は、制御回路100による制御コイル励磁によって得られるもので、領域120内に一次磁界B0を生じる。四極子磁界を表す4本の磁界線Q1〜Q4も図16に示されている。
【0049】
磁界領域120を通過するイオンは力を受ける。粒子に加えられる力の大きさは、粒子の速度及び電荷に正比例し、磁界及び速度ベクトル(qVXB)に直交する方向である。図16の場合、図示の平面に入る正荷電粒子は双極子磁界B0によって右方向に偏向して磁石の円弧に沿って進む。
【0050】
移動中の荷電粒子が受ける磁界ベクトル量は、双極子及び四極子磁界の重合したものである。磁界内で移動中の粒子に加えられるベクトル力を決定するため、粒子の電荷及び速度の両方を知る必要がある。粒子が受ける力を知るためには、例えば粒子が位置しているのが磁石中心面125のどちら側かを知るだけでは不十分である。粒子が移動している方向も知る必要がある。
【0051】
図16に示されている磁界形状の場合、磁石はある平面の粒子を集束させ、垂直平面の粒子を放散させる。個別に制御可能な磁石コイルからなる多数部分を備えた分割形磁石を用いることによって、ズームレンズ効果が可能になる。これによって、開口40の領域のビームウェスト部を通過する利用可能なイオンの割合が大きくなる。
【0052】
図17は、分割形磁石のズームレンズ特徴を説明している。3つの磁石セグメントA、B、Cが図の上部に示されている。これらの3つのセグメントは、図2に示されている磁極片セグメント110A、110B、110Cの領域に発生する磁界に対応している。図17は、イオン源アークスリットの中心からずれた粒子の2種類の制御された偏向を示している。この図面では、x平面が、磁石中心面125に相当している。y平面は、実際には磁石を通る中央光線軌道に沿って湾曲している。
【0053】
図17の上部に示されている偏向経路は、磁石中心面から25mm変位しているが速度ベクトルが異なっている、イオン源から出た2つの荷電イオンを示している。これらの速度ベクトルによってイオンが磁石を通過して許容軌道T1、T2内を移動することによって、それらはビームウェストを通過して注入室内でターゲットに衝突する。前述したように、高エネルギの従来型注入機は機械式四極子集束が固定されており、低エネルギ用に調節したり、イオン源から与えられる添加量を高めるように容易に調節することができなかった。
【0054】
図17では、部分A、B、Cはそれぞれの集束を交替することができる。隣接部分のコイル電流の方向を逆向きにすることによってズームレンズ効果が得られる。図16に示されているように、コイル132、133、136、137用の電流は、磁界領域120に隣接した図示の平面に入る。これらのコイルは「B」ゾーン内に四極子磁界を形成することができる。「A」ゾーン(第1ゾーン)では、領域120に接しているコイル130、131の電流の向きが逆であるため、「A」ゾーンについて図16と同様な図面を作製すると、2つのコイル130、131の電流が図面の平面に入ることになるであろう。
【0055】
図17は、x=25mm、y=0のイオン源から出た1対の軌道と、y=25mm、x=0から出た別の軌道対とを示している。図面の上部の「x」軌道はy=0平面上に残って、A、B、Cの各第1,第2,第3ゾーンにおいてそれぞれ放散、集束、放散の効果を示す。
【0056】
図17の下部の「y」軌道はx=0平面上に残って、A、B、Cの各ゾーンにおいてそれぞれ集束、放散、集束の逆効果を示す。ビームのエンベロープの境界を示すため、軸から最も離れた光線が点線270に非常に接近しているように示されている。
【0057】
コイル内の電流の大きさ及び方向の両方を選択的に制御することによって、適当な種類のイオンの最大流量がターゲットに達するように、イオン源を出るビームを集束させることが可能である。これは最も一般的には、ビーム電流を実験的に監視し、その電流を最大にするようにコイル電流を調節することによって達成される。
【0058】
図17は、点P1、P2のx=0すなわち中心面座標で反射する2つの軌道を進むイオンを示している。x及びy平面を中心に対称的であるため、半分の平面の軌道を示すのが一般的であるが、イオンは実際にはビーム中心面を横切る。例えば、軌道T2を進む粒子は、点P1で磁石を出た直後に中心面を横切る。2つの他の軌道T3、T4が図17に示されている。これらの2つの軌道は、イオン源の「y」中心から25mmだけ変位して異なった速度で移動中のイオンに相当している。
【0059】
以上に本発明をある程度特定化して説明してきたが、添付の請求項に定義されている発明の精神の範囲内において追加、変更、削除を加えることができることは当業者には理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオン源、ビーム形成及び成形構造部及び注入室を備えたイオンビーム注入機の、一部断面図で示す側面図である。
【図2】適当な電荷対質量比の粒子のイオン源から注入室への進行の制御に使用される磁石の斜視図である。
【図3】図2に示されている磁石の概略図である。
【図4】図2に示されている磁石の分解断面図である。
【図5】図2に示されている磁石の、磁界が制御される磁石の磁界領域から見た拡大側面図である。
【図6】図2に示されている磁石の一部を形成している双極子磁界発生コイルの上面図である。
【図7】双極子磁界発生コイルの、図6の7−7面から見た側面図である。
【図8】双極子磁界発生コイルの、図6の8−8面から見た平面図である。
【図9】図2に示されている磁石に使用する四極子磁界発生コイルの側面図である。
【図10】四極子磁界発生コイルの、図9の10−10面から見た平面図である。
【図11】四極子磁界発生コイルの、図9の11−11面から見た平面図である。
【図12】図2の磁石を構成するために使用される多数の磁極片の1つの平面図である。
【図13】磁極片の、図12の13−13平面から見た図面である。
【図14】磁極片の、図12の14−14平面から見た図面である。
【図15】四極子コイル及び磁極片に対して位置決めされた双極子コイルの一部を示す磁石の一部の斜視図である。
【図16】コイルの制御励磁によって発生した磁極間の磁界を示す、磁極片及び磁界発生コイルの概略図である。
【図17】本発明に従って構成された分割形磁石の3つのセグメントを通るイオン軌道の概略図である。
【符号の説明】
14 イオンビーム
26 ビームガイド
100 電子コントローラ
110、112 磁極片
120 磁界領域
122、123 一次導電性コイル
130、131、132、133、134、135、136、137 追加導電性コイル

Claims (33)

  1. イオンビーム(14)から粒子を濾過する方法であって、
    a)イオンビームを磁界領域(120)内を通過させる段階と、
    b)少なくとも1つの双極子磁界発生コイル(122、123)を励磁することによって磁界領域内に双極子磁界(B0)を発生する段階と、
    c)少なくとも1つの四極子磁界発生コイル(130、131、132、133、134、135、136、137)を励磁することによって磁界領域内に双極子磁界に重なる四極子磁界(Q1、Q1、Q3、Q4)を発生する段階と、
    d)少なくとも1つの双極子磁界発生コイル及び少なくとも1つの四極子磁界発生コイルの励起を制御することによって、イオンビームが磁界領域内を通過する時にイオンビームから粒子を濾過する段階と、
    を有していることを特徴とするイオンビーム注入機のイオンビーム形成方法。
  2. 通過段階(a)は、磁界領域を横切っている透磁性ビームガイド(26)内にイオンビームを通過させることを有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 双極子磁界を発生するのための励磁段階(b)は、
    i)磁界領域を二等分する平面(125)の第1側に配置された第1の双極子磁界発生コイル(122)を励磁し、
    ii)二等分平面(125)の第1側とは反対の第2側に配置された第2の双極子磁界発生コイル(123)を励磁することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 四極子磁界を発生するための励磁段階(c)は、
    i)磁界領域を二等分する平面(125)の第1側に配置された第1対の四極子磁界発生コイル(130、131)を励磁し、
    ii)二等分平面(125)の第1側とは反対の第2側に配置された第2対の四極子磁界発生コイル(136、137)を励磁することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 少なくとも1つの双極子磁界発生コイル及び少なくとも1つの四極子磁界発生コイルに、冷却剤を送る段階をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 濾過されたイオンビームを分解プレート(40)の開口に通し、さらに、この濾過されたイオンビームでターゲットを処理することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 移動段階(a)は、イオンビームを磁界領域の少なくとも2つの連続ゾーン(A、B、C)を通過させることを有しており、
    四極子磁界を発生するための励磁段階(c)は、
    i)第1組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイル(130、131、136、137)を励磁することによって磁界領域の第1ゾーン(A)に四極子磁界を発生し、
    ii)第2組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイル(132、133)を励磁することによって磁界領域の第2ゾーン(B)に四極子磁界を発生することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 制御段階(d)は、第1組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイルの励磁及び第2組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイルの各励磁を選択的に制御することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 四極子磁界を発生するための励磁段階(c)は、第3組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイル(134、135)を励磁することによって磁界領域の第3ゾーン(C)に四極子磁界を発生することを含み、
    制御段階(d)は、第3組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイルの励磁を選択的に制御することを含んでいる請求項8に記載の方法。
  10. イオン源(12)からイオンを放出し、イオンをイオン源から加速して送り出すことによってイオンビームを形成する段階と、
    イオンビームの弓形移動経路の各側に第1及び第2の弓形に延在する磁極片(110、112)を配置して、内向きの極表面(114、116)が磁界中心面(125)の両側に位置するように設ける段階と、
    少なくとも1つの双極子発生コイルを弓形に延在する磁極片に沿って配置することによって、前記第1及び第2の弓形に延在する磁極片の一方から前記第1及び第2の弓形に延在する磁極片の他方まで磁界領域を横切って延在する双極子磁界を形成する段階と、
    前記第1及び第2弓形磁極片の内側に面した表面と磁界領域との間に複数の少なくとも1つの四極子磁界発生コイルを介在させる段階とを有しており、
    制御段階(d)は、少なくとも1つの双極子磁界発生コイル及び四極子磁界発生コイルを選択的に励磁することによって、磁極片間の領域内に制御四極子磁界を形成する段階を有しており、
    磁界領域内の磁界はイオン源から出たイオンビーム内のイオンを遮断することによって、特定の質量対電荷比以外の比を備えたイオンをイオンビームから選択的に濾過することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 第1及び第2磁極片の各々は、複数の弓形磁極セグメント(110A、110B、110C)で構成されており、
    磁極片の各磁極セグメントは、少なくとも1つの四極子磁界発生コイルの1つを支持することによって、磁極セグメントの表面に沿って電流を生じるようにしており、
    四極子磁界を発生するための励磁段階(c)は、対向の磁極セグメントに取り付けられた四極子磁界発生コイルを励磁することによって、第1及び第2磁極片間に連続的に生じた磁界領域(A、B、C)内を通過するイオンの集束または放散を生じる段階を有していることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 制御段階(d)は、第1及び第2対の磁極片に取り付けられた四極子磁界発生コイルの励磁を制御することによって、第1対の磁極片セグメントによって形成された第1磁界領域内の特定平面の方へイオンを集束させ、またイオンが第1磁界領域に続いて入る第2対の磁極片によって形成された第2磁界領域内の特定平面からイオンを放散させる段階を有していることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. イオンビーム(14)から粒子を濾過する装置であって、 a)イオンビームが通過する磁界領域(120)を形成する構造部(26、110、112)と、
    b)磁界領域内に双極子磁界(B0)及び四極子磁界(Q1、Q2、Q3、Q4)の両方を発生するために、前記構造部とともに形作られ、イオンビームが磁界領域を通過する時にイオンビームから粒子を濾過する複数の導電性コイル(122、123、130、131、132、133、134、135、136、137)と、
    c)複数の導電性コイルを励磁することによって双極子磁界及びその双極子磁界に重ねた四極子磁界を発生することができるコントローラ(100)とを有していることを特徴とする装置。
  14. 構造部は、磁界領域を形成するように互いに対して配置された少なくとも2つの磁極片(110、112)を有していることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. 構造部は、磁界領域を横切るように配置された透磁性ビームガイド(26)を有しており、イオンビームはビームガイド内を移動することを特徴とする請求項13に記載の装置。
  16. ビームガイドは、イオンビームが移動する低圧領域を維持するための閉鎖空間を形成していることを特徴とする請求項15に記載の装置。
  17. 複数の導電性コイルは、磁界領域を二等分する平面(125)の第1側に配置された第1の双極子磁界発生コイル(122)と、二等分平面の第1側とは反対の第2側に配置された第2の双極子磁界発生コイル(123)とを有していることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  18. 複数の導電性コイルは、磁界領域を二等分する平面(125)の第1側に配置された第1対の四極子磁界発生コイル(130、131)と、二等分平面の第1側とは反対の第2側に配置された第2対の四極子磁界発生コイル(136、137)とを有していることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  19. 複数の導電性コイルの1つは、それぞれイオンビームの弓形移動経路に沿って延在した第1半径方向セグメント(214、252)と第2半径方向セグメント(216、250)とを有していることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  20. 複数の導電性コイルの1つは、複数の層(230)をなすように構成された導電性管であって、各層は半径が異なった複数の弓形セグメントを有していることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  21. 複数の導電性コイルの各々は、冷却剤を送るための通路を備えた管を有していることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  22. イオンビームを形成するためにイオンを発生するイオン源(12)と組み合わせて、濾過イオンビームが通過する開口を備えた分解プレート(40)と、ターゲットを濾過イオンビームで処理するイオン注入部(16)とを有していることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  23. 複数の導電性コイルと共に配置された構造部は、イオンビームが通過する磁界領域の少なくとも2つの連続ゾーン(A,B,C)を形成しており、
    複数の導電性コイルは、磁界領域の第1ゾーン(A)に四極子磁界を発生する第1組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイル(130、131、136、137)と、磁界領域の第2ゾーン(B)に四極子磁界を発生する第2組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイル(132、133)とを有していることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  24. 構造部は、それぞれが第1組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイルと共に配置されて磁界領域の第1ゾーンを形成する1対の磁極片(110、112)を有していることを特徴とする請求項23に記載の装置。
  25. コントローラは、第1組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイルの励磁及び第2組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイルの励磁を選択的に制御することを特徴とする請求項23に記載の装置。
  26. 複数の導電性コイルは、磁界領域の第3ゾーン(C)に四極子磁界を発生する第3組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイル(134、135)を有しており、
    コントローラは、第3組の少なくとも1つの四極子磁界発生コイルの励磁を選択的に制御することを特徴とする請求項25に記載の装置。
  27. イオンを放出してイオンビームを形成するイオン源(12)及びイオン源から離して設けられた注入室(17)と組み合わされて、イオンがイオン源から注入室へ移動する際に通るイオンビーム経路を形成する装置であって、
    構造部及び複数の導電性コイルは、イオン源と注入室との間のイオンビーム経路に沿って配置された磁石(22)を形成して、イオンを弓形経路で偏向させることによって不要粒子をイオンビームから濾過できるようにしており、
    構造部は強磁性材からなる第1及び第2磁極片(110、112)を有しており、その磁極片の内側に面した極表面(114、116)間に、イオンビームが移動する磁界領域が形成されており、
    複数の導電性コイルは、
    i)第1及び第2磁極片の内側に面した極表面間の磁界領域内に双極子磁界を発生させることによって、イオンビームを形成する荷電粒子を磁界領域内の弓形経路に沿って曲げることができる、磁極片に近接配置された少なくとも1つの双極子磁界発生コイル(122、123)と、
    ii)磁極片間の磁界領域内において四極子磁界を双極子磁界に重ねるためにイオンビームが進む弓形経路に沿って電流を発生する少なくとも1つの四極子磁界発生コイル(130、131、132、133、134、135、136、137)とを有していることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  28. 少なくとも1つの四極子磁界発生コイルは、磁極片に取り付けられて、磁極片の内側に面した表面と磁界領域との間に配置されていることを特徴とする請求項27に記載の装置。
  29. 内側に面した極表面は、ほぼ平坦で、磁石の磁界中心面(125)の両側に離して設けられており、
    少なくとも1つの双極子磁界発生コイル(122、123)の2つが磁界中心面(125)の両側で互いに当接して、ほぼ閉鎖状の磁界領域を形成していることを特徴とする請求項27に記載の装置。
  30. 第1及び第2磁極片は、多数の磁極片セグメント(110A、110B、110C)に分割されており、少なくとも1つの極子磁界発生コイルは、磁極片セグメントによって定められた領域内に四極子磁界を形成する特別な磁極片セグメントに取り付けられていることを特徴とする請求項27に記載の装置。
  31. 少なくとも1つの双極子磁界発生コイルの2つが、磁石内のイオンビーム移動経路の弓形部分の側部に沿って延在し、イオンが磁石に入る入口及び出口開口(150、152)を形成できるように移動経路から離れる方向に曲がったサドル形コイルを形成していることを特徴とする請求項30に記載の装置。
  32. 少なくとも1つの双極子磁界発生コイルの2つが、磁石内のイオンビーム移動経路の弓形部分の側部に沿って延在した弓形コイル部分を形成し、
    この2つのコイルの弓形部分(214,216)が、磁界領域を二等分する磁界中心面(125)に沿って互いに当接していることを特徴とする請求項27に記載の装置。
  33. 第1及び第2磁極片は、磁石の半径方向内側部分の狭い部分から磁石の半径方向外側部分の相対的に広い部分まで広がった多数の磁極片セグメント(110A、110B、110C)に分割されていることを特徴とする請求項27に記載の装置。
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