JP3721281B2 - 画像欠陥補正方法およびこの方法を記録した記録媒体 - Google Patents

画像欠陥補正方法およびこの方法を記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3原色の画像を用いた高品質なカラー画像生成技術に関し、特に3板方式などのカラー画像撮像技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像の画素欠陥は、多くは画像の入力時に発生し、例えば、特定の画素が被写体の明るさとは関係なく常に一定の輝度となる等の現象として現れ、画質劣化の主要因の一つとなる。画素欠陥の原因は、撮像素子の製造中に発生し、例えば製造中に挨等の影響を受け光電変換機能が損なわれると、この画素からは正常な信号を取り出せない(すなわち信号は常に0となる)ことになり、この結果被写体の明るさに関係なくこの画素は常に黒となる。これとは反対に光電変換素子の短絡等により、被写体の明るさに関係なくある画素が常に白となる欠陥もある。
【0003】
このような画素欠陥を補正する従来の代表的な方法を図7に示す。図7では画像の画素配列を模式的に5×5で示した。各画素は座標(i,j)で示され、画素(i,j)の信号値をg(i,j)で表すことにする。いま、図7において、画素(3,3)が欠陥画素であるとすると、従来の方法では、隣接する画素から欠陥画素の信号値を予測していた。例えば、
1)欠陥画素に隣接する画素の値を欠陥画素の値とする方法(図7(a))、すなわち、
g(3,3)=g(2,3)
とする方法や、
2)隣接する複数の画素の値の平均値をこの画素の値とする方法(図7(b))、すなわち、
g(3,3)={g(3,2)+g(2,3)+g(4,3)+g(3,4)}/4
とする方法等である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の欠陥画素の補正方法では、画素値が空間座標において単調に増加、または減少する場合は有効であるが、それ以外の場合においては、実際の信号値との誤差(予測誤差)が多くなるという欠点があった。すなわち、図8(a)に示すように単調増加では、隣接画素の値の平均で決定した値(○印の位置)と実際の値(棒の上端)との誤差は小さいが、例えば図8(b)に示すように下に凸となる場合は平均で決定した値と実際の値との誤差が大きくなる。
【0005】
本発明の課題は、上記従来の欠陥画素の補正方法の問題点を解決するためのものであって、精度の高い欠陥補正を可能にし、欠陥画素による画像品質の劣化を低減できる画像欠陥補正方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の画像欠陥補正方法は、複数の色成分画像から成るカラー画像の欠陥画素の補正方法において、欠陥画素がある色成分画像を判断する段階と、該判断された色成分画像における欠陥画素に隣接する複数の画素の信号値と、その複数の画素の位置と同じ位置にある他の色成分画像の画素の信号値との相関値を計算する段階と、該相関値があらかじめ設定されたしきい値以下の場合は、該欠陥画素と同じ色成分画像における該欠陥画素の周辺画素の信号値のみを用いて欠陥画素の信号値の補正を行う修正段階と、該相関値が該しきい値を超える場合には、前記判断された色成分画像の欠陥画素の補正を、該欠陥画素に隣接する画素の当該色成分の信号値に加え該欠陥画素に隣接する画素の他の色成分画像の信号値を用いて行う補正段階とを有することを特徴とする。
【0008】
あるいは、複数の色成分画像から成るカラー画像の欠陥画素の補正方法において、欠陥画素がある色成分画像を判断する段階と、該判断された色成分画像における欠陥画素に隣接する複数の画素の信号値と、その複数の画素の位置と同じ位置にある他の色成分画像の画素の信号値と差分を計算する段階と、該差分があらかじめ設定されたしきい値以下の場合は、該欠陥画素と同じ色成分画像における該欠陥画素の周辺画素の信号値のみを用いて欠陥画素の信号値の補正を行う修正段階と、該差分が該しきい値を超える場合には、前記判断された色成分画像の欠陥画素の補正を、該欠陥画素に隣接する画素の当該色成分の信号値に加え該欠陥画素に隣接する画素の他の色成分画像の信号値を用いて行う補正段階とを有することを特徴とする。
【0009】
あるいは、前記欠陥画素の補正を行う補正段階では、該欠陥画素に隣接する複数の画素の当該色成分画像の信号値の平均値と、該複数の画素位置と同じ位置にある他の色成分画像の信号値の平均値の比を、該欠陥画素と同じ位置にある他の色成分の画素の信号値に乗じて該欠陥画素の信号値を予測する段階と、該予測した信号値を該欠陥画素の信号値に置き換える段階とを有することを特徴とする。
【0010】
あるいは、前記欠陥画素の信号値を予測する段階では、欠陥画素が行または列方向に連続して発生している場合に、該欠陥画素に隣接する複数の画素の信号値として、該欠陥画素の斜め方向に隣接する画素の信号値を用いることを特徴とする。
【0011】
さらには、以上の画像欠陥補正方法における段階をコンピュータに実行させるためのプログラムを、該コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録したことを特徴とする。
【0012】
本発明では、欠陥画素の補正において、欠陥画素が存在する色成分画像に加え他の色成分画像の信号値を用いて補正を行うことにより、以下の作用が生じ前記課題を解決することができる。すなわち、
まず、1)各色成分画像の信号値の空間分布には強い相関性があること、
次に、2)各色成分画像の同一の位置における画素が同時に欠陥である確率は極めて小さく無視できること、
の事実を利用すれば、ある色成分のある画素に欠陥があり、その画素の信号値が未知であっても、他の色成分画像の同一座標の画素の信号値と該画素を中心とした近傍領域の空間的な信号分布を用いれば、上記欠陥画素の信号値を精度良く予測することが可能である。
【0013】
以上を図1の本発明の原理説明図を用いて詳述する。図1において、R(i,j)、G(i,j)およびB(i,j)は、それぞれ画素(i,j)での赤(R)、緑(G)および青(B)成分画像の信号値である。いま、緑成分画像の画素(i,j)が欠陥画素であり、この画素の値を予測するものとする。カラー画像を色成分毎に見た場合、前述のようにこれらの間には強い相関性があり、空間分布が互いに相似的である場合が多い。このことは、欠陥画素とその周辺画素の信号値の比が色成分間で近似していることを意味する。したがって、この比を欠陥画素と同一座標の他の色成分画像の画素の信号値に乗じることによって欠陥画素の信号値を精度良く予測することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて詳細に説明する。
【0015】
〈実施形態例1〉
本発明の第1の実施形態例を図2に示す。図2は本実施形態例による欠陥補正方法のフローチャートを示す。
【0016】
まず、欠陥画素がどの色成分画像にあるかを判断する。この判断は、あらかじめ検査した結果に基づいて設定された欠陥画素の色成分とその位置の座標等のパラメータを読み出して行う。
【0017】
次に、欠陥画素の色成分よって、下記の1)〜3)のように異なる色成分画像を使用して欠陥画素の信号値を予測する。
【0018】
1)欠陥画素がR成分画像にある場合(欠陥画素の座標を(i,j)とする)、R成分画像における座標(i,j)の周辺画素の信号値の平均値と、R成分にスペクトル(波長)が近いG成分画像の座標(i,j)の周辺画素の信号値の平均値を用い、その比をG成分画像の座標(i,j)の信号値G(i,j)に乗じて、すなわち次式(1)により欠陥画素の信号値R(i,j)を予測する。
【0019】
R(i,j)={Rp(i,j)/Gp(i,j)}×G(i,j)…(1)
ただし、Rp(i,j)、Gp(i,j)はRまたはG成分画像における座標(i,j)の周辺画素の信号値の平均値であり、本実施形態例では周辺画素として上下左右の4つの画素を選択することとし、次式で与える。
【0020】
Rp(i,j)={R(i−1,j)+R(i+1,j)+R(i,j−1)+R(i,j+1)}/4
Gp(i,j)={G(i−1,j)+G(i+1,j)+G(i,j−1)+G(i,j+1)}/4
2)欠陥画素がG成分画像にある場合(欠陥画素の座標を(i,j)とする)、G成分画像における座標(i,j)の周辺画素の信号値の平均値と、スペクトル(波長)においてG成分を挟むR成分およびB成分画像の座標(i,j)の周辺画素の信号値の平均値を用い、それらの比の平均をG成分画像の座標(i,j)の信号値G(i,j)に乗じて、すなわち次式(2)により欠陥画素の信号値G(i,j)を予測する。
【0021】
G(i,j)=[{R(i,j)/Rp(i,j)+B(i,j)/Bp(i,j)}/2]×Gp(i,j)…(2)
ただし、Bp(i,j)はB成分画像における座標(i,j)の周辺画素の信号値の平均値であり、上記同様上下左右の画素を選択することとし、次式で与えられる。
【0022】
Bp(i,j)={B(i−1,j)+B(i+1,j)+B(i,j−1)+B(i,j+1)}/4
3)欠陥画素がB成分画像にある場合(欠陥画素の座標を(i,j)とする)、B成分画像における座標(i,j)の周辺画素の信号値の平均値と、B成分にスペクトル(波長)が近いG成分画像の座標(i,j)の周辺画素の信号値の平均値を用い、その比をG成分画像の座標(i,j)の信号値に乗じて、すなわち次式(3)により欠陥画素の信号B(i,j)値を予測する。
【0023】
B(i,j)={Bp(i,j)/Gp(i,j)}×G(i,j)…(3)
次に、以上の方法により予測した信号値(計算値)を該欠陥画素の信号値とする(置き換える)。
【0024】
〈実施形態例2〉
本発明の第2の実施形態例を図3に示す。図3は本実施形態例による欠陥補正方法のフローチャートを示す。
【0025】
本実施形態例では、欠陥が線状である場合(線欠陥とよぶ)の補正方法を示す。ここでは縦方向に線欠陥が存在する場合を例とする。
【0026】
本実施形態例でも前記第1の実施形態例と同様な図3に示すフローチャートに従って欠陥画素の信号値を生成する。ただし、縦方向の線欠陥であるため、信号を予測しようとする欠陥画素の上下の画素も欠陥画素であり、これらの画素の信号値を使用できない。そこで、本実施形態例においては、図4に示すように欠陥画素の斜め方向に最近接する4つの画素を使用する。図4は、交差斜線部分が欠陥画素であり、(3,3)で示す位置の欠陥画素の信号値を算出する場合である。この場合、単斜線で示す4つの画素の信号値を用いる。
【0027】
本実施形態例の方法における処理ステップは、図2のフローチャートで示した第1の実施形態例の方法における処理ステップと全く同様であり、予測式も第1の実施形態例で述べた(1)〜(3)式と同じであるが、欠陥画素の斜め方向に最近接する4つの画素を使用することから、本実施形態例の場合、Rp(i,j)、Gp(i,j)およびBp(i,j)は次式により与えられる点が第1の実施形態例の場合と異なる。
【0028】
Rp(i,j)={R(i−1,j−1)+R(i+1,j−1)+R(i−1,j+1)+R(i+1,j+1)}/4
Gp(i,j)={G(i−1,j−1)+G(i+1,j−1)+G(i−1,j+1)+G(i+1,j+1)}/4
Bp(i,j)={B(i−1,j−1)+B(i+1,j−1)+B(i−1,j+1)+B(i+1,j+1)}/4
〈実施形態例3〉
本発明の第3の実施形態例を図5のフローチャートで示す。
【0029】
本実施形態例では、欠陥画素の周辺における信号値分布が他の色成分画像の同一領域の信号値分布と相関性が大きい場合だけ前記第1の実施形態例または第2の実施形態例の方法により、すなわち欠陥画素の色成分画像の周辺画素の信号値に加え、他の色成分画像における周辺画素の信号値を用いて欠陥画素の信号値を補正するものとし、該相関性が小さい場合は、同一色成分画像における欠陥画素の周辺画素の信号値を用いて欠陥画素の信号値を補正する。
【0030】
まず、前述の実施形態例と同様にして、欠陥画素がどの色成分画像にあるか判断する。
【0031】
次に、欠陥画素の色成分によって、異なる特定の色成分画像との間の注目欠陥画素の周辺画素における信号値分布の相関性を示す相関値Sを計算し、この相関値Sとしきい値tの比較結果により、上記のように異なる方法で欠陥画素の信号値を予測する。
【0032】
1)欠陥画素がR成分画像にある場合(欠陥画素の座標は(i,j)とする)、まず、G成分画像との間の注目欠陥画素の周辺画素における信号値分布の相関値Sを、次式により算出する。
【0033】
S={R(i−1,j−1)−G’(i−1,j−1)}2+{R(i+1,j−1)−G’(i+1、j−1)}2+{R(i−1,j+1)−G’(i−1,j+1)}2+{R(i+1,j+1)−G’(i+i、j+1)}2
ただし、G’(m,n)はkG(m,n)であり、kは次式で与えられる。
【0034】
k=Rp/Gp
次に、上記で求めた相関値Sを適当に設定したしきい値tと比較し、これより大である場合は前記第1の実施形態例または第2の実施形態例の方法により、(1)式を用いて欠陥画素の信号値を予測する。一方、相関値Sがしきい値tより小さい場合は、従来の方法と同様に同一色成分画像であるR成分画像における欠陥画素の周辺画素の平均値Rpを用いて欠陥画素の信号値を予測する。
【0035】
2)欠陥画素がG成分画像にある場合(欠陥画素の座標は(i,j)とする)、まず、R成分画像およびG成分画像との間の注目欠陥画素の周辺画素における信号値分布の相関値Sを次式により算出する。
【0036】
S={G(i−1,j−1)−H’(i−1,j−1)}2+{G(i+1,j−1)−H’(i+1,j−1)}2+{G(i−1,j+1)−H’(i−1,j+1)}2+{G(i+1,j+1)−H’(i+1,j+1)}2
ただし、H’(m,n)はkH(m,n)であり、H(m,n)は次式で与えられる。
【0037】
H(m,n)={R(m,n)+B(m,n)}/2
次に、上記で求めた相関値Sを適当に設定したしきい値tと比較し、これより大である場合は前記第1の実施形態例または第2の実施形態例の方法により、(2)式を用いて欠陥画素の信号値を予測する。一方、相関値Sがしきい値tより小さい場合は、従来の方法と同様に同一色成分画像であるG成分画像における欠陥画素の周辺画素の平均値Gpを用いて欠陥画素の信号値を予測する。
【0038】
3)欠陥画素がB成分画像にある場合(欠陥画素の座標は(i,j)とする)、まず、G成分画像との間の注目欠陥画素の周辺画素における信号値分布の相関値Sを次式により算出する。
【0039】
S={B(i−1,j−1)−G’(i−1,j−1)}2+{B(i+1,j−1)−G’(i+1、j−1)}2+{B(i−1,j+1)−G’(i−1,j+1)}2+{B(i+1,j+1)−G’(i+1,j+1)}2
次に、上記で求めた相関値Sを適当に設定したしきい値tと比較し、これより大である場合は前記第1の実施形態例または第2の実施形態例の方法により、(3)式を用いて欠陥画素の信号値を予測する。一方、相関値Sがしきい値tより小さい場合は、従来の方法と同様に同一色成分画像であるB成分画像における欠陥画素の周辺画素の平均値Bpを用いて欠陥画素の信号値を予測する。
【0040】
次に、以上の方法により予測した信号値(計算値)を該欠陥画素の信号値とする(置き換える)。
【0041】
本実施形態例では、欠陥画素の色成分とは異なる色成分画像を用いて該欠陥画素の信号値を算出することを基本としているが、例外的に存在する色成分間の信号分布の相関性が小さい領域で誤差の多い信号値を算出することを防ぐため、上記方法を用いる。
【0042】
〈実施形態例4〉
本発明の第4の実施形態例を図6のフローチャートで示す。
【0043】
本実施形態例では、従来の方法でも誤差の少ない欠陥画素の信号値の予測が可能な場合、従来の方法を適用して欠陥画素を補正し、従来の方法では欠陥画素の予測値の誤差が大きい場合、前記第1の実施形態例または第2の実施形態例の方法により欠陥画素を補正する。
【0044】
まず、前述の実施形態例と同様にして、欠陥画素がどの色成分画像にあるか判断する。
【0045】
次に、欠陥画素の色成分によって、予測誤差Eの大きさを、下記の例に述べるように欠陥画素の色成分とは異なる他の色成分画像により評価し、この予測誤差値Eとしきい値tの比較結果により、上記のように異なる方法で欠陥画素の信号値を予測する。
【0046】
1)欠陥画素がR成分画像にある場合(欠陥画素の座標は(i,j)とする)、まず、予測誤差Eを、例えば、G成分画像における注目画素と周辺画素の平均値の差分、すなわち次式(4)により求める。
【0047】
E=G(i,j)−Gp(i,j)…(4)
ただし、Gp(i,j)={G(i−1,j−1)+G(i+1,j−1)+G(i−1,j+1)+G(i+1,j+1)}/4
これは、他の色成分画像で同じ座標の画素は正常画素(欠陥でない)である実際の画素からの信号値が得られるという前提に基づく。すなわち、前述のように異なる色成分画像で同じ座標の画素が欠陥画素となる確率は極めて小さいという経験的事実に基づくものである。(4)式は周辺画素から予測した(i,j)の画素の信号値と実際の(i,j)画素の信号値の差分であり、R成分画像における(i,j)の予測誤差を示す。前述のようにスペクトルの近い異なる色成分画像間の信号分布は相関性があることから、この予測誤差は他の色成分画像にも適応可能である。従って、R成分画像の欠陥画素(i,j)の信号を周辺画素から予測するとき、予測誤差Eとして(4)式により求めた値を用いることが可能である。
【0048】
次に、この予測誤差Eが適当に設定したしきい値tより小さい場合は、従来の方法と同様に同一色成分画像であるR成分画像における欠陥画素の周辺画素の平均値Rpを用いて欠陥画素の信号値を予測し、予測誤差Eが上記したしきい値tより大きい場合は、前記第1の実施形態例または第2の実施形態例の方法により、(1)式を用いて欠陥画素の信号値を予測する。
【0049】
2)欠陥画素がG成分画像にある場合(欠陥画素の座標は(i,j)とする)、同様にして、まず、予測誤差Eを、例えば、R成分画像およびB成分画像における注目画素と周辺画素の平均値の差分、すなわち次式により求める。
【0050】
E={(R(i,j)−Rp(i,j))+}/2
ただし、Rp(i,j)={R(i−1,j−1)+R(i+1,j−1)+R(i−1,j+1)+R(i+1,j+1)}/4
Bp(i,j)={B(i−1,j−1)+B(i+1,j−1)+B(i−1,j+1)+B(i+1,j+1)}/4
により求める。
【0051】
上式で求めたEは、1)と同様に、周辺画素から予測した(i,j)の画素の信号値と実際の(i,j)画素の信号値の差分であり、G成分画像における(i,j)の予測誤差を示す。
【0052】
次に、この予測誤差Eが適当に設定したしきい値tより小さい場合は、従来の方法と同様に同一色成分画像であるG成分画像における欠陥画素の周辺画素の平均値Gpを用いて欠陥画素の信号値を予測し、予測誤差Eが上記したしきい値tより大きい場合は、前記第1の実施形態例または第2の実施形態例の方法により、(2)式を用いて欠陥画素の信号値を予測する。
【0053】
3)欠陥画素がB成分画像にある場合(欠陥画素の座標は(i,j)とする)、まず、予測誤差Eを、例えば、G成分画像における注目画素と周辺画素の平均値の差分、すなわち前式(4)により求める。
【0054】
上式で求めたEは、1)と同様に、周辺画素から予測した(i,j)の画素の信号値と実際の(i,j)画素の信号値の差分であり、B成分画像における(i,j)の予測誤差を示す。
【0055】
次に、この予測誤差Eが適当に設定したしきい値tより小さい場合は、従来の方法と同様に同一色成分画像であるB成分画像における欠陥画素の周辺画素の平均値Bpを用いて欠陥画素の信号値を予測し、予測誤差Eが上記したしきい値tより大きい場合は、前記第1の実施形態例または第2の実施形態例の方法により、(3)式を用いて欠陥画素の信号値を予測する。
【0056】
次に、以上の方法により予測した信号値(計算値)を該欠陥画素の信号値とする(置き換える)。
【0057】
なお、上記の各実施形態例において、図2,図3,図5,図6で示した処理手順をコンピュータに実行させることができることは言うまでもなく、コンピュータにその処理手順を実行させるためのプログラムを、そのコンピュータが読み取り可能な記憶媒体、例えば、FD(フロッピーディスク)や、MO、ROM、メモリカード、CD、DVD、リムーバブルディスクなどに記録し、提供し、配布することが可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明では、欠陥補正において、欠陥画素が存在する色成分画像とは異なる色成分画像の信号値を利用するため、精度の高い欠陥補正が可能となり、画素欠陥による画像品質の劣化を低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c)は、本発明の原理を説明する図である。
【図2】本発明の第1の実施形態例の画像欠陥補正方法をフローチャートで示した図である。
【図3】本発明の第2の実施形態例の画像欠陥補正方法をフローチャートで示した図である。
【図4】本発明の第2の実施形態例の画像欠陥補正方法を説明する図である。
【図5】本発明の第3の実施形態例の画像欠陥補正方法をフローチャートで示した図である。
【図6】本発明の第4の実施形態例の画像欠陥補正方法をフローチャートで示した図である。
【図7】(a),(b)は、従来の画像欠陥補正方法を示す図である。
【図8】(a),(b)は、従来の画像欠陥補正方法の欠点を説明する図である。
【符号の説明】
R(i,j)…R成分画像における座標(i,j)の画素の信号値
G(i,j)…G成分画像における座標(i,j)の画素の信号値
B(i,j)…B成分画像における座標(i,j)の画素の信号値

Claims (5)

  1. 複数の色成分画像から成るカラー画像の欠陥画素の補正方法において、
    欠陥画素がある色成分画像を判断する段階と、
    該判断された色成分画像における欠陥画素に隣接する複数の画素の信号値と、その複数の画素の位置と同じ位置にある他の色成分画像の画素の信号値との相関値を計算する段階と、
    該相関値があらかじめ設定されたしきい値以下の場合は、該欠陥画素と同じ色成分画像における該欠陥画素の周辺画素の信号値のみを用いて欠陥画素の信号値の補正を行う修正段階と、
    該相関値が該しきい値を超える場合には、前記判断された色成分画像の欠陥画素の補正を、該欠陥画素に隣接する画素の当該色成分の信号値に加え該欠陥画素に隣接する画素の他の色成分画像の信号値を用いて行う補正段階と
    を有することを特徴とする画像欠陥補正方法。
  2. 複数の色成分画像から成るカラー画像の欠陥画素の補正方法において、
    欠陥画素がある色成分画像を判断する段階と、
    該判断された色成分画像における欠陥画素に隣接する複数の画素の信号値と、その複数の画素の位置と同じ位置にある他の色成分画像の画素の信号値と差分を計算する段階と、
    該差分があらかじめ設定されたしきい値以下の場合は、該欠陥画素と同じ色成分画像における該欠陥画素の周辺画素の信号値のみを用いて欠陥画素の信号値の補正を行う修正段階と、
    該差分が該しきい値を超える場合には、前記判断された色成分画像の欠陥画素の補正を、該欠陥画素に隣接する画素の当該色成分の信号値に加え該欠陥画素に隣接する画素の他の色成分画像の信号値を用いて行う補正段階と
    を有することを特徴とする画像欠陥補正方法。
  3. 前記欠陥画素の補正を行う補正段階では、
    該欠陥画素に隣接する複数の画素の当該色成分画像の信号値の平均値と、該複数の画素位置と同じ位置にある他の色成分画像の信号値の平均値の比を、該欠陥画素と同じ位置にある他の色成分の画素の信号値に乗じて該欠陥画素の信号値を予測する段階と、
    該予測した信号値を該欠陥画素の信号値に置き換える段階とを有することを特徴とする請求項1または請求項2いずれかに記載の画像欠陥補正方法。
  4. 前記欠陥画素の信号値を予測する段階では、
    欠陥画素が行または列方向に連続して発生している場合に、該欠陥画素に隣接する複数の画素の信号値として、該欠陥画素の斜め方向に隣接する画素の信号値を用いることを特徴とする請求項3記載の画像欠陥補正方法。
  5. 請求項1からまでのいずれか1項記載の画像欠陥補正方法における段階をコンピュータに実行させるためのプログラムを、該コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録したことを特徴とする画像欠陥補正方法を記録した記録媒体。
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