JP3721024B2 - 表面多孔性コンクリートブロック - Google Patents

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    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/22Improving land use; Improving water use or availability; Controlling erosion

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、河川の護岸や道路の法面構築にあたり、コンクリートの白い反射を避けて自然と融和した柔らかい質感を有し、苔が生えやすく小動物の棲息の場を与えながら、コンクリート本体の強度を低下させない表面多孔性コンクリートブロック及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、河川、道路等の護岸工事においては、法面にはコンクリート製ブロックを積上げ、或いはコンクリート擁壁を形成していた。コンクリートは強度に優れる反面、無機質の冷たい印象を与えて潤いがなく、植物が生育し難く、したがって小動物も棲息できないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
たとえ潤いが無くとも安全が第一であり、土のように植物の生育に適した素材は強度が不足するため、防災を第一義としなければならない護岸や法面工事に強度の保障なしに使用することはできない。多孔性コンクリートや種々の植生コンクリートも開発されているが、これらのコンクリートにあっては圧縮強度の低下が問題になる。
本発明は強度を低下することなく、コンクリートの施工後に外部から見える露出面のみを多孔性にしたコンクリートブロックを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成は、通常のコンクリートブロックであって、該コンクリートブロックの露出面のみに、多孔性層が存在し、該多孔性層の下面にはコンクリート層におが粉が進入しているおが粉混入層が薄い皮膜状に存在することを特徴とする表面多孔性コンクリートブロックであり、型枠内の底面に天然多糖類のゲル状水溶液の薄い層を設け、該ゲル状水溶液の薄い層におが粉を散布した後、常法にしたがってコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後脱型し、露出面を洗浄して容易に剥離するおが粉を除去して製造する。
【0005】
すなわち、本発明のコンクリート本体は従来通りの圧縮強度を維持し、施工した時に露出し、外部から見える露出面のみに薄い多孔性層を設け、この層の下にコンクリートにおが粉が進入したおが粉混入層を設けるものである。多孔性にするにあたっては、コンクリートブロックの露出面となる部位が底面となるような型枠を用い、底面に天然多糖類に由来する糊料の薄い層を設け、この糊料の層におが粉を散布するものである。その上に通常のコンクリートを打設し、振動締固めを行い硬化させる。硬化後脱型すると型枠にほとんどおが粉が残らない状態で脱型されるので、コンクリートブロックのおが粉付着面を洗浄しておが粉を極力除去する。
【0006】
ブロックの表面はコンクリートとおが粉と糊料が混合して硬化しているため、おが粉が除去された後は多孔性コンクリートが残り、除去されずに残ったおが粉は次第に腐敗して植物の栄養になる。しかも、このようにおが粉が進入しているコンクリート部位は多くても表面から1cm程度であり、コンクリートブロック本体の強度に影響しないと共に、コンクリートブロック中最も強度が要求されない部位である。
更に本発明は使用する素材が全て天然物由来であるため、おが粉や微量に残った糊料が後に腐敗、溶出しても河川の汚染や自然界の汚染を心配する必要がなく、小植物や小動物の棲息の場を提供できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明におけるおが粉とは、一般におが屑とも呼ばれている径2〜3mmの木材の切り屑であり、従来から木材加工の副産物として発生していたが、用途が多い場合には間伐材、枝材等を粉砕して用いる。茸類の菌床栽培には広葉樹のおが粉が好ましく使用されるが、本発明にあっては広葉樹でも針葉樹でも差支えない。
【0008】
天然多糖類のゲル状水溶液は糊料として使用するものである。天然多糖類としては、澱粉、デキストリンの他、カラギーナン、グアーガム、ローカストビーンガム、グルコマンナン等の天然多糖類を挙げることができるが、澱粉を多く含有する小麦粉やとうもろこし粉等が好ましい。これらの天然多糖類を水で膨潤させた後、加熱することによりゲル状水溶液が得られ、糊料として使用される。これら糊料は各種天然多糖類の組合わせや水分含有量により強度を調製したものが市販されている。糊料は露出面におが粉を多く含有させるために使用する。
【0009】
多孔性層とはコンクリートブロックを構成するコンクリートに多くの空隙が生じている層であり、外見は柔らかい色調の凹凸面で一般に連続多孔性である。型枠の底に糊料を敷いておが粉を散布しコンクリートを打設すれば、型枠の底に接触するコンクリート面はおが粉を含有することになり、このコンクリート面を洗浄すると、かつておが粉が存在した部位に空隙が生じ多孔性の面となる。多孔性のコンクリートは強度が低下するが、外部に露出する1つの面のみに薄い皮膜状に形成されているためコンクリートブロック全体の強度に悪影響を与えない。
コンクリートブロックは護岸や道路等の法面を形成する場合には並べて傾斜面に埋込むため工事完成後に外部から見える面は1つの面のみであり、これを本発明では露出面とする。
【0010】
本発明のコンクリートブロックを製造するにあたっては、露出面が底面になるように型枠を設計し、この型枠内に糊料を入れて糊料の薄い層を生成し、この中におが粉を散布する。散布する厚さは1〜10mm程度である。次いで常法によりコンクリートを打設し、振動締固めて常温で硬化させる。硬化後脱型すると、成形体は型枠からきれいに外れ、型枠に付着するおが粉はほとんど残らない。型枠は洗浄して次回の使用に備える。
【0011】
得られた硬化体の露出面はおが粉が軽く付着しているので、これをブラシで擦りながら水洗浄しておが粉を極力洗い落とす。おが粉を洗浄した後の表面は多孔性層を形成する。コンクリートの奥に入ったおが粉は洗浄しても分離できず、おが粉混入層が多孔性層の下に形成される。おが粉混入層と多孔性層との和は2〜10mm、好ましくは3〜9mm、より好ましくは4〜7mmであり、この層のコンクリート強度は低い。多孔性層はおが粉により着色され、白いコンクリートの無機質的な色が柔らかくなる。多孔性層には微生物や苔等が容易に着生し、下面のコンクリートと一体化したおが粉は時の経過と共に腐敗し、これら植物や微生物の栄養になる。
【0012】
【実施例】
図1は重量約230kgの植生コンクリートブロックの斜視図である。1は露出面であり、中央部に4個の貫通した植生空間2を設けた、露出面1の一辺の長さは約1mであり、高さは25cmであった。3はコンクリートブロックである。型枠は露出面1が底面となる形状であり、型枠の底に市販の澱粉を主成分とする糊料を型枠底面に約3mmの厚さに敷きつめ、その上から杉や檜等の間伐材から得られたおが粉を約5■/m2 の割合で均等に散布した。おが粉は糊料の上に浮いたように見えた。次いで通常のコンクリートを流し込み、バイブレーターで3〜4分間振動し、24時間蒸気養生した後脱型した。
【0013】
得られた成形体の底面はおが粉が密に付着していたが、ブラシで擦りながら水で洗浄すると表面のおが粉はすべて流出し、コンクリート表面はおが粉の色が移ってやや赤味がかった色の多孔性の凹凸面になった。洗浄して流出したおが粉は使用したおが粉の1/3程度であった。残りのおが粉はコンクリート表面の8mm以内に存在し、おが粉混入層を形成していた。コアを採取して耐圧試験を行ったところコンクリートブロックの目標強度を充分に越えていた。したがって、コンクリートブロックとしての強度は充分に維持された。
【0014】
このコンクリートブロックを図2に示すように揃えて配列した。コンクリートブロック3の4隅には連結フックを埋設した。コンクリートブロック3の設置にあたり、この連結フックを円形シャックルで連結することによりコンクリートブロック同士の相互の位置ずれを防止することができた(連結状態の一部を図示した)。本実施例においては河川敷ののり先に2列配列し、根固めとして1列配列した。植生空間2には現地発生土を入れた。設置後1〜2か月後には現地の植物が生育し、露出面には半年後に苔が生えた。
【0015】
日陰になる部位や水に濡れがちの部位には間もなく苔が生えたが、水分がなく日に曝されて苔が生えない場合でもコンクリートの無機質的、人工的な冷たさがなく、自然と調和した柔らかい印象を与えた。
本実施例においては空間を有する植生ブロックを用いたが、本発明は植生ブロックに限らず、いかなる形状のコンクリートブロックにも使用できる。
また、養生方法は蒸気養生に限定せず、常温養生でも、高温高圧養生でも差支えない。
【0016】
【発明の効果】
本発明により、コンクリートの白い反射を避けて自然と融和した柔らかい質感を有し、苔が生えやすく小動物の棲息の場を与えながら、コンクリート本体の強度を低下させない河川の護岸や道路の法面構築に使用される表面多孔性のコンクリートブロックを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は植生コンクリートブロックの斜視図である。
【図2】図2は図1のコンクリートブロックを連結、配置した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 露出面
2 植生空間
3 コンクリートブロック

Claims (4)

  1. 通常のコンクリートブロックであって、該コンクリートブロックの露出面のみに、多孔性層が存在し、該多孔性層の下面にはコンクリート層におが粉が進入しているおが粉混入層が薄い皮膜状に存在することを特徴とする表面多孔性コンクリートブロック。
  2. 多孔性層とおが粉混入層との和が0.2〜1.0cmであることを特徴とする請求項1記載の表面多孔性コンクリートブロック。
  3. 型枠内の底面に天然多糖類のゲル状水溶液の薄い層を設け、該ゲル状水溶液の薄い層におが粉を散布した後、コンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後脱型し、露出面を洗浄して容易に剥離するおが粉を除去することを特徴とする表面多孔性コンクリートブロックの製法。
  4. 天然多糖類のゲル状水溶液が、澱粉のゲル状水溶液を主成分とする糊料であることを特徴とする請求項3記載の表面多孔性コンクリートブロックの製法。」である。
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