JP3720938B2 - 流通路切換装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、例えば、水や空気等の流体の流通路を、流通路内の温度変化によって切換える流通路切換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワックスの温度変化による膨張・収縮によりピストンが進退するサーモエレメントの前記ピストンの駆動により、例えば、ラジエータとエンジンのウォーター・ジャケットとの境界部に設けた弁体を開閉するサーモスタットは存在していた。
また、温度センサーと制御回路とモーターや電磁ソレノイドとを備え、さらに、このモーターや電磁ソレノイドに機械的機構を介して切換弁を連結して構成し、温度の変化を前記温度センサーで検出し、その検出信号を前記制御回路に印加し、この制御回路の出力によって前記モーターや電磁ソレノイドを駆動することにより、流通路内の温度変化に応じて切換弁を切換える流通路切換装置の実現は可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記サーモスタットは、サーモエレメントのピストンの駆動により、例えば、ラジエータとエンジンのウォーター・ジャケットとの境界部に設けた弁体を、冷却水の低温時には閉弁し、温度が上昇すると開弁するように作動させることはできる。しかし、サーモスタットの他の使用例として、温度がさらに上昇すると、低温時と同様に閉弁するように、作動させることはできなかった。
また、温度センサーと制御回路とモーターや電磁ソレノイドと機械的機構と弁体とを組み合わせた流通路切換装置においては、構成が複雑であり、かつ、電源が必要である、といった問題があった。
この発明は、このような問題をなくすため、流通路内の温度上昇に伴って一定方向へ前進する弁体駆動部材の駆動によって、切換弁が、低温時は一つの流通路Aから二つに分かれた一方の流通路Bへ、温度の上昇に伴い一つの流通路Aから二つに分かれた他方の流通路Cへ、さらに温度が上昇すると、再び低温時と同様に一つの流通路Aから一方の流通路Bへと切換わるようにした流通路切換装置を提供することを目的とし、その具体的な解決手段を講じたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cのどちらか一方の流通路に切り換える切換弁1の基端部が流通路の分岐境4部に回動自在に支持され、前記切換弁1は、その先端部1dが前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に付勢力によって当接すると共に、付勢力に抗して回動させて他方の壁面A2 に当接するように回動し、前記切換弁1を切換回動させるリンク5が切換弁1の基端部と先端部の間に設けられ、弁体駆動部材2の感温部2eが一つの流通路A内に配設され、流通路内の温度上昇に応じて前進する前記弁体駆動部材2の弁体駆動杆2fの先端部を、前記リンク5に回動自在に連結し、前記リンク5は、流通路内の温度変化に応じて一定方向へ移動する前記弁体駆動杆2fによって、先端5aが前記弁体駆動杆2fの移動とは反対方向に円弧を描きながら回動することにより、前記先端5aの切換弁1側への突出量は、低温時に小さく、温度の上昇に伴い最も大きくなり、さらに温度が上昇すると、再び低温時と同様に小さくなるように駆動されることにより、前記切換弁1は、低温時は一つの流通路Aから二つに分かれた一方の流通路Bへ、温度の上昇に伴い一つの流通路Aから二つに分かれた他方の流通路Cへ、さらに温度が上昇すると、再び低温時と同様に一つの流通路Aから一方の流通路Bへと切換わるように回動駆動されるように構成したことを特徴とする流通路切換装置としたものである。
【0005】
また、請求項2に係る発明は、一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cのどちらか一方の流通路に切り換える切換弁1の基端部が流通路の分岐境4部に回動自在に支持され、切換弁1の先端部1dが前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に付勢力によって当接すると共に、付勢力に抗して回動させて他方の壁面A2 に当接するように回動し、弁体駆動部材2の感温部2eが一つの流通路A内に配設されると共に、流通路内の温度上昇に応じて弁体駆動部材2の弁体駆動杆2fが前進し、切換弁1の回動支持部には突起1eを前記弁体駆動部材2側に突出するように設け、第1のリンク6の基端部6cが、前記切換弁1の回動支持部を挟み前記弁体駆動部材2と反対側に回動自在に支持され、前記第1のリンク6の一面6aが前記切換弁1の回動支持部に設けた突起1eに当接されると共に、回動自在に支持された第2のリンク7の一端7aは、第1のリンク6を挟んで前記切換弁1の反対側に位置され、かつ、前記切換弁1の回動支持部の突起1eと第1のリンク6の基端部6cとの間に当接され、前記第1のリンク6の先端6dが前記弁体駆動部材2の先端部2bに係止され、前記弁体駆動部材2の先端部2bが所定位置まで前進したときに、前記第2のリンク7の他端7bが前記弁体駆動部材2の先端部2bで押動されるように構成したことを特徴とする流通路切換装置としたものである。
【0006】
また、請求項3に係る発明は、一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cの分岐境4部に、一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cのどちらか一方の流通路に切換える切換弁1の基端部が回動自在に支持されると共に、切換弁1の基端部にカム溝16aを有するカム板16が設けられ、弁体駆動部材2の感温部2eが一つの流通路A内に配設されると共に、流通路内の温度上昇に応じて弁体駆動部材2の弁体駆動杆2fが前進し、前記弁体駆動杆2fに設けた腕杆2gの先端部に設けたピン2hを前記カム板16のカム溝16aに嵌入し、流通路内の温度変化に応じて一定方向へ移動する前記弁体駆動部材2の弁体駆動杆2fに設けた腕杆2gの先端部のピン2hが前記カム溝16aを移動することにより、前記カム板16が設けられた切換弁1は、低温時は一つの流通路Aから二つに分かれた一方の流通路Bへ、温度の上昇に伴い一つの流通路Aから二つに分かれた他方の流通路Cへ、さらに温度が上昇すると、再び低温時と同様に一つの流通路Aから一方の流通路Bへと切換わるように回動駆動されるように構成したことを特徴とする流通路切換装置としたものである。
【0007】
また、請求項4に係る発明は、前記弁体駆動部材2は、感温部2eに収納したワックスの温度変化による膨張・収縮により、弁体駆動杆2fを駆動するピストン2aが進退するサーモエレメントとしたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一つに記載の流通路切換装置としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に従ってこの発明の流通路切換装置の各実施の形態について詳細に説明する。
【0009】
図1はこの発明の流通路切換装置の第1の実施の形態を示す図であり、図面と垂直方向の所望の長さに、例えば、金属または合成樹脂で形成された切換弁1は、その基端部が一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cの分岐境4部に、支軸11で回動自在に支持されて、一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cのどちらか一方の流通路に切換えるように設けられている。すなわち、前記切換弁1の先端部1dが、前記支軸11の周りに設けた図示しないスプリングによる付勢力によって時計方向に回動して、前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に当接すると共に、付勢力に抗して切換弁1を反時計方向に回動させて、切換弁1の先端部1dが他方の壁面A2 に当接することによって、前記のような流通路の切換が行われるようになっている。
【0010】
符号5は前記切換弁1を前記のように切換押動するリンクで、前記切換弁1の基端部と先端部の間の側方に支軸5bによって回動自在に設けられ、前記リンク5の後端部5cに長孔5dを穿設し、この長孔5dに係合させた支軸12に、流通路内の温度変化に応じて切換弁1を一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cの何れかに切換駆動する弁体駆動部材2が回動自在に連結されている。
【0011】
前記弁体駆動部材2の具体例は、温度の変化によって膨張・収縮するワックスをケースの感温部2eに充填し、前記ワックスの膨張・収縮によってピストン2aが進退するようなサーモエレメントであり、前記感温部2eが前記一つの流通路Aに位置して配設され、前記ピストン2aの先端に連結した弁体駆動杆2fの先端部が、前記支軸12に回動自在に連結されている。
【0012】
そして、流通路内の温度変化に応じた前記弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fの一定方向への移動によって、前記リンク5の先端5aが、前記ピストン2aおよび弁体駆動杆2fの移動とは反対方向に円弧を描きながら、そのリンク5の先端5aの切換弁1側への突出量が、低温時は小さく、温度の上昇に伴い最も大きくなり、さらに温度が上昇すると、再び低温時と同様に小さくなるように回動することにより、前記切換弁1は、低温時は一つの流通路Aから二つに分かれた一方の流通路Bへ、温度の上昇に伴い一つの流通路Aから二つに分かれた他方の流通路Cへ、さらに温度が上昇すると、再び低温時と同様に一つの流通路Aから一方の流通路Bへと切換わるように回動駆動される。
【0013】
この発明の流通路切換装置の第1の実施の形態における、前記切換弁1および流通路A,B,Cは、例えば、金属または合成樹脂で形成され、その表面に結露を防止するため、例えば、発砲スチロールや不織布等を貼着している。
【0014】
この発明の流通路切換装置の第1の実施の形態は以上のように構成されているので、低温時には、図1の(a)に示すように、弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fが前進していないので、前記リンク5の先端5aの切換弁1側への突出はなく、リンク5は切換弁1を押動しないので、切換弁1の先端部1dは、スプリングなどで切換弁1に付与した付勢力によって、前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に当接し、切換弁1は、一つの流通路Aから一方の流通路Bへ流体が流れるように流通路を開口する。
【0015】
流体の温度が所定の値に上昇すると、図1の(b)に示すように、弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fが所定の位置まで前進し、前記リンク5の先端5aの切換弁1側への突出量が最も大きくなるようにリンク5が回動し、切換弁1を付勢力に抗して押動し、切換弁1の先端部1dは、前記一つの流通路Aの他方の壁面A2 に当接し、切換弁1は、一つの流通路Aから他方の流通路Cへ流体が流れるように流通路を切換える。
【0016】
温度がさらに上昇すると、図1の(c)に示すように、弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fがさらに前進し、前記リンク5の先端5aの切換弁1側への突出量が低温時と同様に小さくなるようにリンク5が回動し、前記切換弁1を押動しないので、切換弁1の先端部1dは切換弁1に付与した付勢力によって前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に当接し、この切換弁1は、一つの流通路Aから一方の流通路Bへ流体が流れるように流通路を切換える。
【0017】
図2はこの発明の流通路切換装置の第3の実施の形態を示す図であり、前記図1に示す実施の形態と相違する点は、前記切換弁1を前記のように切換押動するリンク5の駆動手段が相違する点である。すなわち、前記リンク5の先端部(図における上端部)が支軸5bによって回動自在に支持され、このリンク5の先端部から後端部(図における下端部)にわたって"く"字状のカム溝5eが形成され、このカム溝5eに弁体駆動部材2のピストン2aに連結した弁体駆動杆2fの先端のピン2iが嵌合され、前記リンク5の後端部の側縁に前記切換弁1に当接する突起5fが形成されている点である。
【0018】
この発明の流通路切換装置の第2の実施の形態は以上のように構成されているので、低温時には、図2の(a)に示すように、弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fが前進していないので、前記リンク5は回動されないで、前記突起5fの切換弁1側への突出はなく、切換弁1を押動しないので、切換弁1の先端部1dは、切換弁1にスプリングなどで付与した付勢力によって、前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に当接し、この切換弁1は、一つの流通路Aから一方の流通路Bへ流体が流れるように流通路を開口する。
【0019】
温度が所定の値に上昇すると、図2の(b)に示すように、弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fが所定の位置まで前進し、前記弁体駆動杆2fの先端のピン2iが、前記リンク5に形成した"く"字状のカム溝5eの曲部5e′に位置して、前記リンク5の突起5fの切換弁1側への突出量が最も大きくなるようにリンク5が回動し、切換弁1を付勢力に抗して押動し、切換弁1の先端部1dは前記一つの流通路Aの他方の壁面A2 に当接し、この切換弁1は、一つの流通路Aから他方の流通路Cへ流体が流れるように流通路を切換える。
【0020】
温度がさらに上昇すると、図2の(c)に示すように、弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fがさらに前進し、前記弁体駆動杆2fの先端のピン2iが、前記リンク5に形成した"く"字状のカム溝5eの直線部5e″に位置して、前記リンク5の突起5fの切換弁1側への突出量が低温時と同様に小さくなるようにリンク5が回動するので、前記切換弁1を押動しなくなるため、切換弁1の先端部1dは切換弁1に付与した付勢力によって前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に当接し、切換弁1は、一つの流通路Aから一方の流通路Bへ流体が流れるように流通路を切換える。
【0021】
図3はこの発明の流通路切換装置の第3の実施の形態を示す図であり、一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cの分岐境4部に、一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cのどちらか一方の流通路に切換える切換弁1の基端部が、支軸13によって回動自在に支持され、前記支軸13の周りに設けた図示しないスプリングによる付勢力によって、前記切換弁1の先端部1dが、時計方向に回動して前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に当接し、また、後述するように付勢力に抗して反時計方向に回動させて他方の壁面A2 に当接するように、切換弁1が設けられている。また、前記切換弁1の回動支持部には、温度の上昇に伴って前進する弁体駆動部材2側に突出する突起1eが設けられている。
【0022】
前記切換弁1は、図面に対して垂直方向に所望の長さに、例えば、金属または合成樹脂で形成され、その表面に結露を防止するため、例えば、発砲スチロールや不織布等を貼着している。また、前記一つの流通路Aおよび当該流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cも、例えば、金属または合成樹脂で形成され、その表面に結露を防止するため、例えば、発砲スチロールや不織布等を貼着している。また、前記第1の切換弁体1aには、回動時に前記弁体駆動部材2が嵌合する図示しないスリットが形成されている。
【0023】
符号6は、基端部6cが前記切換弁1の回動支持部である前記支軸13を挟み、支軸6c′によって弁体駆動部材2と反対側に回動自在に支持された第1のリンクで、この第1のリンク6の一面(図における下面)6aが前記切換弁1の回動支持部に設けた突起1eに当接されている。7は支軸14で回動自在に支持された第2のリンクで、その一端7aが、前記第1のリンク6を挟んで前記切換弁1の反対側に位置され、かつ、前記切換弁1の回動支持部に設けた突起1eと前記第1のリンク6の基端部6cとの間の前記第1のリンク6の一面6aと反対面(図における上面)6bに当接されている。
【0024】
前記第1のリンク6の先端6dが流通路内の温度変化に応じて一定方向へ移動する弁体駆動部材2の弁体駆動杆2fの先端部2bに係止されている。また、前記弁体駆動部材2の弁体駆動杆2fの先端部2bが所定位置まで前進したときに、前記第2のリンク7の他端7bが前記弁体駆動部材2の弁体駆動杆2fの先端部2bで押動されるようになっている。
【0025】
また、この弁体駆動部材2の具体例は、第1の実施の形態と同様に、温度の変化によって膨張・収縮するワックスをケースの感温部2eに充填し、前記ワックスの膨張・収縮によってピストン2aが進退するようなサーモエレメントであり、前記ワックスの膨張によってサーモエレメントのピストン2aが前進すると、このピストン2aの先端に連結した弁体駆動杆(リテーナー)2fがスプリング2dに抗して前進し、前記ワックスの収縮により前記スプリング2dの復元力によって前記弁体駆動杆2fおよびピストン2aが後退するようになっており、前記弁体駆動杆2fの先端部2bに前記第1のリンク6の先端6dが係止されている。
【0026】
この発明の流通路切換装置の第3の実施の形態は、以上のように構成されているので、低温時には、図3の(a)に示すように、弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fが前進していないので、弁体駆動杆2fの先端部2bに係止された前記第1のリンク6の一面(図における下面)6aで、前記切換弁1の回動支持部に設けた突起1eが押圧されて、前記切換弁1が付勢力に抗して反時計方向に押動され、その先端部1dが前記一つの流通路Aの他方の壁面A2 に当接し、この切換弁1は、一つの流通路Aから一方の流通路Bへ流体が流れるように流通路を切換える。
【0027】
温度が所定の値に上昇すると、図3の(b)に示すように、弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fが所定の位置まで前進し、弁体駆動杆2fの先端部2bによる前記第1のリンク6の先端6dの係止が解かれ、前記第1のリンク6の一面6aで前記切換弁1の回動支持部に設けた突起1eが押圧されなくなり、前記切換弁1は前記支軸13の周りに設けた図示しないスプリングによる付勢力によって時計方向に回動し、前記切換弁1の先端部1dが前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に当接し、この切換弁1は、一つの流通路Aから他方の流通路Cへ流体が流れるように流通路を切換える。
【0028】
温度がさらに上昇すると、図3の(c)に示すように、前記弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fがさらに前進し、この弁体駆動杆2fの先端部2bに前記第2のリンク7の他端7bが押動され、この第2のリンク7の一端7aで前記第1のリンク6の一面6aと反対面(図における上面)6bが押圧されて、第1のリンク6が反時計方向に回動して、この第1のリンク6の一面(図における下面)6aで前記切換弁1の回動支持部に設けた突起1eが押圧され、前記切換弁1が付勢力に抗して反時計方向へ回動され、その先端部1dが前記一つの流通路Aの他方の壁面A2 に当接し、この切換弁1は、低温時と同様に一つの流通路Aから一方の流通路Bへ流体が流れるように流通路を切換える。
【0029】
図4はこの発明の流通路切換装置の第4の実施の形態を示す図であり、一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cの分岐境4部に、一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cのどちらか一方の流通路に切換える切換弁1の基端部が、支軸15によって回動自在に支持され、前記切換弁1の先端部1dが、時計方向に回動して前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に当接し、また、反時計方向に回動させて他方の壁面A2 に当接することによって、前記流通路の切換が行われるようになっている。
【0030】
また、前記切換弁1の基端部に逆"く"字状のカム溝16aを有するカム板16が一体あるいは別体に設けられ、流通路内の温度上昇に応じて前進する弁体駆動部材2の弁体駆動杆2fに腕杆2gを設け、この腕杆2gの先端部に設けたピン2hを、前記カム板16のカム溝16aに嵌入して、流通路切換装置が構成されている。
【0031】
また、前記弁体駆動部材2の具体例は、第1の実施の形態と同様に、温度の変化によって膨張・収縮するワックスをケースの感温部2eに充填し、前記ワックスの膨張・収縮によってピストン2aが進退するようなサーモエレメントであり、前記ワックスの膨張によってサーモエレメントのピストン2aが前進すると、このピストン2aの先端に連結した弁体駆動杆(リテーナー)2fがスプリング2dに抗して前進し、前記ワックスの収縮により前記スプリング2dの復元力によって前記弁体駆動杆2fおよびピストン2aが後退するようになっている。
【0032】
この発明の流通路切換装置の第4の実施の形態は、以上のように構成されているので、低温時には、図4の(a)に示すように、弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fが前進していないので、前記ピン2hは前記カム板16に形成した逆"く"字状のカム溝16aの図における下端に嵌合して、前記カム板16は回動されないで、切換弁1を押動しないので、切換弁1の先端部1dは前記一つの流通路Aの他方の壁面A2 に当接し、二つに分かれた他方の流通路Cを閉じるので、切換弁1は、一つの流通路Aから一方の流通路Bへ流体が流れるように流通路を開口する。
【0033】
流体の温度が所定の値に上昇すると、図4の(b)に示すように弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fが所定の位置まで前進し、前記弁体駆動杆2fと共に前進するピン2hが、前記カム板16に形成した逆"く"字状のカム溝16aの曲部16a′に位置して、前記カム板16をおよび切換弁1を時計方向へ回動し、切換弁1の先端部1dは前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に当接し、二つに分かれた一方の流通路Bを閉じるので、この切換弁1は、一つの流通路Aから他方の流通路Cへ流体が流れるように流通路を切換える。
【0034】
流体の温度がさらに上昇すると、図4の(c)に示すように、弁体駆動部材2のピストン2aおよび弁体駆動杆2fがさらに前進し、前記弁体駆動杆2fと共に前進するピン2hが、前記カム板16に形成した逆"く"字状のカム溝16aの図における上端部の直線部16a″に位置して、前記カム板16をおよび切換弁1を反時計方向へ回動し、切換弁1の先端部1dは前記一つの流通路Aの他方の壁面A2 に当接し、二つに分かれた他方の流通路Cを閉じるので、切換弁1は、再び低温時と同様に一つの流通路Aから一方の流通路Bへ流体が流れるように流通路を開口する。
【0035】
【発明の効果】
以上説明を行ったように、この発明の流通路切換装置を使用すれば、例えば、低温時は一つの流通路Aから二つに分かれた一方の流通路Bへ、適温時には一つの流通路Aから他方の流通路Cへ、高温時には再び低温時と同様に一つの流通路Aから一方の流通路Bへと流通路を切換えることができる。
また、流通路切換装置の切換弁が温度の変化によって自動的に流通路を切換るため、人手をわずらわすこともない。
また、この発明の流通路切換装置は、電力および配線等を一切使用することなく任意の場所に設置することができるので、省コスト化を図り、簡易な設置が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の流体の流通路切換装置の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】 この発明の流体の流通路切換装置の第2の実施の形態を示す図である。
【図3】 この発明の流体の流通路切換装置の第3の実施の形態を示す図である。
【図4】 この発明の流体の流通路切換装置の第4の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1 切換弁
1a 第1の切換弁体
1b 第2の切換弁体
1c 支持部
1d 先端部
1e 突起
2 弁体駆動部材
2a ピストン
2b 先端部
2d スプリング
2e 感温部
2f 弁体駆動杆
2g 腕杆
2h ピン
2i ピン
3 分岐部
4 分岐境
5 リンク
5a 先端
5b 支軸
5c 後端部
5d 長孔
5e カム溝
5e′ カム溝の曲部
5e″ カム溝の直線部
5f 突起
6 第1のリンク
6a 一面
6b 反対面
6c 基端部
6c′ 支軸
6d 先端
7 第2のリンク
7a 一端
7b 他端
8 支軸
9 アーム
9a 長孔
10 支軸
11 支軸
12 支軸
13 支軸
14 支軸
15 支軸
16 カム板
16a カム溝
16a′ カム溝の曲部
16a″ カム溝の直線部
A 流通路
B 流通路
C 流通路
A1 一方の壁面
A2 他方の壁面
Claims (4)
- 一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cのどちらか一方の流通路に切り換える切換弁の基端部が流通路の分岐境部に回動自在に支持され、前記切換弁は、その先端部が前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に付勢力によって当接すると共に、付勢力に抗して回動させて他方の壁面A2 に当接するように回動し、前記切換弁を切換回動させるリンクが切換弁の基端部と先端部の間に設けられ、弁体駆動部材の感温部が一つの流通路A内に配設され、流通路内の温度上昇に応じて前進する前記弁体駆動部材の弁体駆動杆の先端部を、前記リンクに回動自在に連結し、前記リンクは、流通路内の温度変化に応じて一定方向へ移動する前記弁体駆動杆によって、先端が前記弁体駆動杆の移動とは反対方向に円弧を描きながら回動することにより、前記先端の切換弁側への突出量は、低温時に小さく、温度の上昇に伴い最も大きくなり、さらに温度が上昇すると、再び低温時と同様に小さくなるように駆動されることにより、前記切換弁は、低温時は一つの流通路Aから二つに分かれた一方の流通路Bへ、温度の上昇に伴い一つの流通路Aから二つに分かれた他方の流通路Cへ、さらに温度が上昇すると、再び低温時と同様に一つの流通路Aから一方の流通路Bへと切換わるように回動駆動されるように構成したことを特徴とする流通路切換装置。
- 一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cのどちらか一方の流通路に切り換える切換弁の基端部が流通路の分岐境部に回動自在に支持され、切換弁の先端部が前記一つの流通路Aの一方の壁面A1 に付勢力によって当接すると共に、付勢力に抗して回動させて他方の壁面A2 に当接するように回動し、弁体駆動部材の感温部が一つの流通路A内に配設されると共に、流通路内の温度上昇に応じて弁体駆動部材の弁体駆動杆が前進し、切換弁の回動支持部には突起を前記弁体駆動部材側に突出するように設け、第1のリンクの基端部が、前記切換弁の回動支持部を挟み前記弁体駆動部材と反対側に回動自在に支持され、前記第1のリンクの一面が前記切換弁の回動支持部に設けた突起に当接されると共に、回動自在に支持された第2のリンクの一端は、第1のリンクを挟んで前記切換弁の反対側に位置され、かつ、前記切換弁の回動支持部の突起と第1のリンクの基端部との間に当接され、前記第1のリンクの先端が前記弁体駆動部材の先端部に係止され、前記弁体駆動部材の先端部が所定位置まで前進したときに、前記第2のリンクの他端が前記弁体駆動部材の先端部で押動されるように構成したことを特徴とする流通路切換装置。
- 一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cの分岐境部に、一つの流通路Aから二つに分かれた流通路B,Cのどちらか一方の流通路に切換える切換弁の基端部が回動自在に支持されると共に、切換弁の基端部にカム溝を有するカム板が設けられ、弁体駆動部材の感温部が一つの流通路A内に配設されると共に、流通路内の温度上昇に応じて弁体駆動部材の弁体駆動杆が前進し、前記弁体駆動杆に設けた腕杆の先端部に設けたピンを前記カム板のカム溝に嵌入し、流通路内の温度変化に応じて一定方向へ移動する前記弁体駆動部材の弁体駆動杆に設けた腕杆の先端部のピンが前記カム溝を移動することにより、前記カム板が設けられた切換弁は、低温時は一つの流通路Aから二つに分かれた一方の流通路Bへ、温度の上昇に伴い一つの流通路Aから二つに分かれた他方の流通路Cへ、さらに温度が上昇すると、再び低温時と同様に一つの流通路Aから一方の流通路Bへと切換わるように回動駆動されるように構成したことを特徴とする流通路切換装置。
- 前記弁体駆動部材は、感温部に収納したワックスの温度変化による膨張・収縮により、弁体駆動杆を駆動するピストンが進退するサーモエレメントとしたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一つに記載の流通路切換装置。
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-
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