JP3720882B2 - 情報検索方法、情報検索システム及び情報検索装置 - Google Patents
情報検索方法、情報検索システム及び情報検索装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報検索方法及び情報検索システムに関し、特に、CD−ROMなどの記憶媒体に格納されている情報を高速に検索でき、かつ、あいまい検索や部分一致検索を実行可能な情報検索方法及び情報検索システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
国語辞書や英和辞書、百科事典類などはこれまで紙媒体によって刊行されてきたが、近年、コンピュータ可読型の記憶媒体、特にCD−ROMなどの読み出し専用記憶媒体に格納された形態でこれら辞書、事典類が流通するようになってきている。CD−ROM版の辞書を引く場合には、専用の読み出し表示装置あるいはパーソナルコンピュータに付属のCD−ROM装置に当該CD−ROMを装着し、引きたい単語を特定して検索コマンドを入力する。その結果、入力した単語と一致する見出し語がそのCD−ROM内において検索され、読み出し表示装置の表示部やパーソナルコンピュータのディスプレイに、入力した単語と一致する見出し語に対応する説明文が表示される。
【0003】
こういったCD−ROM版の辞書・事典では、検索時間の短縮を目的として、インデックスファイルを設けるのが一般的である。インデックスファイルは、検索対象となる語(見出し語ないし索引語)ごとに、その語に対応する物件(辞書などであれば説明文)がCD−ROM中のどこに所在するかの情報(いわゆるポインタ)を記述したファイルであり、検索キーに応じてインデックスファイル内を検索することによって、検索対象の物件に短時間でアクセスすることが可能になる。なお、国語辞書の場合には、見出し語とその見出し語に対する物件(説明文)が1対1で対応すると考えることができるが、百科事典などの場合には、1つの索引語に複数の物件(説明文)が対応することがありうる。また、特許文献などの全文データベースを格納したCD−ROMにおいても、検索に使用されるキーワードに基づいてインデックスファイルを予め構成しておくことにより、インデックスファイルに登録されているキーワードについては短時間で全文検索を行うことが可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、辞書を引く場合、検索対象として入力された文字列と完全に一致する見出し項目のみが検索されるのでは(完全一致検索)、利用者の検索要求に対して不十分であることがある。例えば、表記のゆれがあって辞書での見出し項目と入力された文字列が一致しない場合や正確に単語の綴りを覚えていない場合、さらには、類似の単語を網羅的に検索したい場合には、完全一致の項目のみを検索したのでは目的とする項目に達することはできず、あいまい検索を行う必要がある。また、ある部分文字列で始まる全ての単語、ある部分文字列で終る全ての単語、ある部分文字列を含む全ての単語を検索したい場合には、それぞれ、先頭一致検索、後方一致検索、部分一致検索を行う必要がある。なお、以下の説明において、完全一致検索、先頭一致検索、後方一致検索、部分一致検索を総称して一致検索とする。
【0005】
インデックスファイル内で索引語や見出し語が例えば50音順あるいはアルファベット順で並んでいるとすると、完全一致検索あるいは先頭一致検索の場合には、検索の対象となる索引語や見出し語のインデックスファイル内での位置がある程度予想がつくので、インデックスファイルの一部を検索すれば十分である。しかしながら、あいまい検索を行う場合、あるいは、後方一致検索や部分一致検索を行う場合には、インデックスファイルの全体を検索対象としなければならない。
【0006】
CD−ROMはハードディスクに比べて読み出し速度が格段に遅いから、CD−ROMに格納されているインデックスファイルの全体の検索には多大な時間を要して検索の応答性が低下する。また、インデックスファイルの一部を検索する場合であっても、そのインデックスファイルにアクセスする回数が多ければ、結果として検索に要する時間が長くなる。
【0007】
このような問題点を解決するために、一連の検索処理の実行に先立って、CD−ROMに格納されているインデックスファイルを作業用のハードディスクや半導体メモリ上に転送し、ハードディスクや半導体メモリを対象として検索処理を行うことも可能である。しかしながら、CD−ROM版の辞書を検索するためのハードウェアがハードディスクを備えていたり十分な容量の半導体メモリを備えているとは限らない。例えば、携帯情報端末や家庭用ゲーム機などを用いて検索を行おうとする場合には、ハードディスクを備えていない場合が多く、またインデックスファイルの全体を格納するだけの十分なメモリが得られない場合が多く、結局、検索の高速化を実現できないことになる。
【0008】
本発明の目的は、CD−ROMなどのデータ転送速度が比較的遅い記憶媒体に格納された情報を対象として、十分な容量の作業用の半導体メモリなどが得られない場合であっても、完全一致検索やあいまい検索などの多様な検索方法での情報検索を高速で実行できる情報検索方法と情報検索システムを提供することにある。さらに本発明は、これらの情報検索方法及び情報検索システムに適した検索用情報記憶媒体を提供することも目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報検索方法は、多数の物件を格納した記憶媒体を対象とし、前記記憶媒体を処理装置に装着して前記記憶媒体から検索条件に該当する物件を検索する情報検索方法において、前記記憶媒体における各物件の格納位置を表わす情報を要素とするレコードを有しインバーテッドファイルである第1のファイルと、前記第1のファイルでの各レコードの格納位置を表わす情報を要素とする第2のファイルとを生成して前記記憶媒体に予め格納し、前記記憶媒体に格納された物件に対する情報検索処理を実行する場合に、前記記憶媒体から前記第2のファイルを前記処理装置に転送し、前記処理装置に入力された前記検索条件にしたがって前記処理装置内の前記第2のファイルを検索し、前記第2のファイルに対する検索の結果得られたレコードの位置情報に基づいて前記記憶媒体内の前記第1のファイルにアクセスして、該第1のファイル内の各物件の格納位置を表わす情報に基づいて前記検索条件に該当する物件に到達することを特徴とする。
【0010】
本発明の情報検索システムは、多数の物件を格納した記憶媒体と、入力する検索条件に応じて当該検索条件に該当する物件を前記記憶媒体から検索する処理装置と、からなる情報検索システムにおいて、前記記憶媒体が、当該記憶媒体における各物件の格納位置を表わす情報を要素とするレコードを有しインバーテッドファイルである第1のファイルと、前記第1のファイルでの各レコードの格納位置を表わす情報を要素とする第2のファイルとを保持し、前記処理装置が、前記記憶媒体が装着され前記記憶媒体からデータを読み出すドライブ手段と、前記記憶媒体から読み出された前記第2のファイルを格納するメモリ手段と、前記検索条件が入力される入力手段とを有し、情報検索処理に際し、前記記憶媒体から前記第2のファイルが前記メモリ手段に転送され、前記入力手段に入力した前記検索条件にしたがって前記メモリ手段内の前記第2のファイルが検索され、前記第2のファイルに対する検索の結果得られるレコードの位置情報に基づいて前記記憶媒体内の前記第1のファイルがアクセスされることにより、該第1のファイル内の各物件の格納位置を表わす情報に基づいて前記検索条件に該当する物件が検索されることを特徴とする。
【0011】
本発明の情報検索システムにおいては、前記第2のファイルにおける各レコードに対するインデックス番号と当該レコードの前記第2のファイルにおける格納位置情報とを含む第3のファイルを前記記憶媒体にさらに保持させ、前記第3のファイルが前記第2のファイルとともに前記メモリ手段内に転送され、前記検索条件に応じて前記第3のファイルをまず検索することによって物件の前記第2のファイルにおける格納位置情報を特定し、当該特定された格納位置情報に基づいて前記第2のファイルに対して検索が行われるようにすることが好ましい。
【0013】
本発明の情報検索装置は、多数の物件と、各物件の格納位置を表わす情報を要素とするレコードを有するインバーテッドファイルと、前記インバーテッドファイルにおける各レコードの位置を表わす情報を要素とする検索用指示ファイルとを格納した記憶媒体から検索条件に該当する物件を検索する情報検索装置において、前記記憶媒体からデータを読み出すためのデータ読み出し手段と、前記記憶媒体から読み出されたデータを格納するメモリ手段と、利用者が検索条件を入力するための入力手段と、前記入力手段で入力された前記検索条件に基づいて、前記記憶媒体に格納された物件を検索するための検索手段と、を備え、前記検索手段は、前記入力された検索条件に基づいて、前記データ読み出し手段で読み出され、前記メモリ手段に転送された前記検索用指示ファイルを検索し、検索の結果得られたレコードの位置情報に基づいて前記記憶媒体内の前記インバーテッドファイルにアクセスし、該インバーテッドファイル内の各物件の格納位置を表わす情報に基づいて前記記憶媒体内の前記検索条件に該当する物件を特定することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の一形態の情報検索システムを説明するブロック図である。
【0015】
この情報検索システムは、辞書や事典類を内容とするCD−ROM20と、利用者の入力した検索文字列(検索キー)に応じてCD−ROM20を検索し検索結果を表示する処理装置10とによって、構成されている。処理装置10には、CD−ROM20を装着して必要なデータを読み出すためのCD−ROMドライブ11と、CPUなどで構成され検索処理やCD−ROMドライブ11の動作の制御などを行うための処理部12と、検索処理に必要なファイルを一時的に格納するためのファイル格納用メモリ13と、タッチパネルやキーボードなどからなり利用者からの検索要求、検索文字列などが入力する入力部14と、液晶パネルなどからなり検索結果を利用者に対して表示するための表示部15とが設けられている。表示部15は、外部のテレビジョン受像機に対し、検索結果をテレビジョン画像として表示するための映像信号を出力するものであってもよい。
【0016】
一方、CD−ROM20の記憶領域の構成が図2に示されている。ここでは、CD−ROM20がCD−ROM版の辞書である例が示されているが、別に辞書に限定される必要はなく、百科事典類、写真集、旅行ガイドブック、各種ハンドブック・規格書、論文集、特許公報類など、検索を行って所望のデータにアクセスすることを目的とするものであれば、どのようなものであってもよい。
【0017】
CD−ROM20の格納領域は、検索処理プログラムが格納される処理プログラム格納部21と、インデックスファイル等が格納されるインデックスファイル格納部22と、辞書の説明文(物件)が格納される辞書データ本体格納部23とに分けられている。本実施の形態では、処理装置10として典型的には各種の家庭用ゲーム機あるいは携帯情報端末が想定されており、本発明の方法に基づく検索処理プログラムが予め処理装置10側に準備されていることが期待できないとしている。そこで、処理装置10の処理部12で走らせるための検索処理プログラム自体を検索対象のCD−ROM20内に格納し、CD−ROM20がCD−ROMドライブ11に装着された時点で、検索処理プログラムが処理装置10の処理部12に読み込まれるようにしている。
【0018】
インデックスファイルは、一般に、索引語(見出し語)やキーワードと、その索引語やキーワードに対する物件(辞書、事典類の場合であるば説明文)の格納位置を表わす情報とからなるファイルである。本実施の形態では、説明文ごとに連続番号でインデックス番号を付与し、索引語やキーワードとこのインデックス番号とを関連付けるとともに、CD−ROM20中での対応する説明文の格納場所に対して、このインデックス番号から即座にアクセスすることができるようにしている。見出し語の50音順に対してインデックス番号が昇順で並ぶようになっている。また、複数のファイル、少なくとも検索用倒置ファイル32と検索用指示ファイル31(いずれも図4参照)が、インデックスファイル格納部22に格納されるようにしている。検索用倒置ファイル32は本発明における第1のファイルに相当し、検索用指示ファイル31は第2のファイルに相当する。
【0019】
検索用倒置ファイル32は、いわゆる倒置(インバーテッド)ファイルとして構成されたインデックスファイルであり、あいまい検索などを実現するために、索引語(キーワード)を1文字あるいは2文字の連語(例えば、「あ」、「い」、「ああ」、「山」)に分解し、連語をキーとしてその連語を含む項目のインデックス番号が参照できるように構成されている。連語とは本来は2文字以上の文字列を指すが、本明細書においては、1文字のものも連語と呼ぶことにする。索引語を連語に分解しているので、1つの索引語に1つの説明文しか対応しない場合(国語辞書などの場合)であっても1つの連語には複数のインデックス番号が対応し、したがって、連語ごとにレコードを構成するとすれば、検索用倒置ファイル32は可変長レコードのファイルであるといえる。以下、検索用倒置ファイルにおける連語ごとのインデックス番号の並びを(連語の)レコードと呼ぶ。なお、検索用指示ファイル31が設けられているので、検索用倒置ファイル32には、連語そのものを格納しておく必要はない。一方、検索用指示ファイル31は、連語をキーとして、検索用倒置ファイルにおいてその連語のレコードがどこにあるかを指示するファイルである。したがって、連語ごとにレコードを構成するとするすれば、検索用指示ファイルは固定長のファイルであるといえる。後述するように、実際に検索を行う場合には、それに先立って検索用指示ファイル31がCD−ROM20から処理装置10側に読み出される。
【0020】
次に、情報検索処理について、図3及び図4を用いて説明する。
【0021】
CD−ROM20が処理装置10に装着されると、まず、検索処理プログラムがCD−ROM20から読み出されて処理装置10の処理部12にロードされ、この検索処理プログラムの実行が開始する(ステップ101)。検索処理プログラムのロードは、例えばCD−ROM装置を備えた家庭用ゲーム機でCD−ROMからゲームプログラムが自動的にロードされるのと同様の手順で行われる。続いて、CD−ROM20から検索用指示ファイル31が読み出され、処理装置10のファイル格納用メモリ13に格納される(ステップ102)。
【0022】
利用者が検索条件として検索キーを入力すると(ステップ103)、入力された検索キーに応じてファイル格納用メモリ13内の検索用指示ファイル31が検索され(ステップ104)、その検索結果によってCD−ROM20内の検索用倒置ファイル32が検索され(ステップ105)、後処理が実行される(ステップ106)。すなわち、図4に示すように、検索キーが連語に分解され、分解された連語によって検索用指示ファイル31が検索され、検索用倒置ファイル32における検索すべきレコードの位置が求められる。そして、該当する連語のレコードが検索用倒置ファイルから検索されて処理装置10側に読み込まれる。そして、一致検索の場合であれば、検索用倒置ファイル32から読み込まれた連語のレコードの中で全レコードに共通して存在するインデックス番号を求め、このインデックス番号に基づいて、辞書データ本体格納部23から該当する説明文が処理装置10に読み込まれる。一方、あいまい検索の場合であれば、読み込まれた連語のレコードの数に対してあるインデックス番号が出現するレコードの数の割合が所定の値(一致度)を上回っていれば、そのインデックス番号に基づいて説明文を読み込むようにする。
【0023】
そして、上述のように読み込まれた説明文すなわち検索結果の説明文を表示部15に表示し(ステップ106)、利用者に対して次の検索を行うかどうかを問い合わせる(ステップ107)。次の検索を行う場合にはステップ103に戻って次の検索キーの入力を受け付け、次の検索を行わない場合にはそのまま処理を終了する。
【0024】
この実施の形態では、インバーテッドファイルであってデータ量が多い検索用倒置ファイル32はCD−ROM20内に残しておき、データ量が小さくかつ検索用倒置ファイル32に対するポインタとして使用される検索用指示ファイル31は処理装置10内のファイル格納用メモリ13にロードし、検索キーに基づく検索をまず検索用指示ファイル31に対して実行することにより、十分なメモリを備えていないような場合であっても、高速で検索を行うことが可能になる。すなわち、最終的には検索用倒置ファイル32からの処理装置10へのデータの読み込みが必要になるが、検索用指示ファイル31を用いて対象となる連語のレコードを絞っているので、検索用倒置ファイル32から読み込まれるレコードの数を必要最小限にし、CD−ROM20からの読み込みに要する時間を縮減することが可能になっている。検索用指示ファイル31はファイル格納用メモリ13に常駐させておくことが可能なので、繰り返して検索を行う場合に大幅に検索時間を減らすことが可能になる。
【0025】
次に、本発明の別の実施の形態として、検索用指示ファイル31及び検索用倒置ファイル32のほかにいくつかの補助的なファイルを使用し、さらにページングを導入することによって、さらに検索時間の短縮を図った例について説明する。図5は、検索処理のためにここで使用する各ファイルの概要を説明する図である。この実施の形態では、学習工程によってインデックスデータファイル30から検索用指示ファイル31、検索用倒置ファイル32、補助インデックスファイル33、ページ情報ファイル34及び先頭文字位置ファイル35を予め生成してこれらファイル30〜35をCD−ROM20のインデックスファイル格納部22に格納しておき、実際に検索を行う場合には検索用指示ファイル31、補助インデックスファイル33、ページ情報ファイル34及び先頭文字位置ファイル35を処理装置20のファイル格納用メモリ13内に予めロードする。以下、各ファイル30〜35の構成について説明する。
【0026】
インデックスデータファイル30は、CD−ROM20内の説明文(物件)にアクセスするため基本となるファイルであって、説明文ごとに、その説明文に対するインデックス番号と見出し語(索引語)とCD−ROM20内での格納位置とを記述したものである。説明文は見出し語の50音順で配置されており、各説明文に対して0から始まる連続番号であるインデックス番号が、重複しないように付与されている。各見出し語は「読み」と「実体」とに分かれており、「読み」にはその見出し語の読みが格納され、「実体」にはその見出し語の実際の表記(漢字やアルファベット)が格納されている。なお、この実施の形態ではひらがなとかたかなの区別、清音と濁音、半濁音の区別は行っておらず、また、ひらがなのみで表記される見出し語については、「実体」には何も格納していない。
【0027】
上述のようなインデックスデータファイルに対し、図7に示すような処理を行うことによって、検索用指示ファイル31以下の各ファイル31〜35が生成される。まず、各見出し語から1文字の連語としての構成文字を抽出する。「読み」の部分については、2文字の連語(構成文字列)も抽出する。例えば、見出し語「(読み)あそさん、(実体)阿蘇山」からは、「あ」,「そ」,「さ」,「ん」,「あそ」,「そさ」,「さん」,「阿」,「蘇」,「山」が抽出される。そして、これら各構成文字がどのインデックス番号の見出し語に含まれているかを求め、そのインデックス番号を保存する。つまり、構成文字(列)をキーとしインデックス番号を並びとするインバーテッドファイルを生成する。そして、ページング処理を実行し、インデックス番号の代りにページング後のインデックス番号が記録されるようにする。ページングとは、検索速度の向上を目的として、一連のインデックス番号を複数のページに分けることである。例えば、インデックス番号を65536(=216)で除算したとして、商をページの番号、余りをページング後のインデックス番号とする。このようにページングを定義すると、ページングの結果、インデックス番号23210は第0ページの23210と、65537は第1ページの1と表わされることになる。
【0028】
図8は検索用指示ファイル31の構成例を示している。ここでは、各構成文字の各ページごとに、その構成文字が出現した見出し語の数(該当するインデックス番号の数)が格納されている。検索用指示ファイル31での構成文字の順は検索用倒置ファイル32での構成文字の順と同じとなっており、検索用指示ファイル31において注目する構成文字の直前の構成文字までに出現回数として格納された数の総和を求めれば、その総和は、検索用倒置ファイル32でのその注目する構成文字に対するポインタとして扱うことができる。あるいは、検索用指示ファイル31には、各構成文字の各ページごとに、検索用倒置ファイル32における当該構成文字の当該ページの先頭のアドレスを直接記録するようにしてもよく、このように構成すれば、検索用指示ファイル31での値を検索用倒置ファイル32のレコードに対するポインタとしてそのまま使用することが可能になる。
【0029】
図9は検索用倒置ファイル32の構成例を示している。この検索用倒置ファイル32では、各構成文字の各ページを単位としてレコードが構成され、各レコードは、可変長であって、該当する構成文字の該当するページに出現するインデックス番号を並びとして格納している。各レコードには、構成文字やページを表わすデータは格納されていない。インデックス番号自体は、所定の整数型データとして表わされている。検索用指示ファイル31に格納されているデータが図8に示すようであれば、各レコードの要素数(格納されているインデックス番号の数)は、図9において要素数として表わされた数となる。上述したように検索用指示ファイル31と検索用倒置ファイル32では構成文字の出現順が同じになっているが、この出現順は例えば50音順である必要はなく、例えば、構成文字ごとの出現回数の多い順に並べてもよい。特に、検索用指示ファイル31に格納されている値が出現回数である場合には、ポインタの算出を短時間で行うために、出現回数の多い順で配置することが好ましい。
【0030】
上述したように検索用指示ファイル31、検索用倒置ファイル32が生成したら、次に、補助インデックスファイル33を生成する。補助インデックスファイル33は、検索用指示ファイル31に対するインデックスファイルであり、検索用指示ファイル31において各構成文字のデータがどの辺りに位置するかを示すファイルである。検索用指示ファイル33において構成文字が例えば文字コードの順に配置され、かつ、連続した数値によって文字コード体系が設計されている場合には、補助インデックスファイル33を設けなくても検索用指示ファイル31の所望の構成文字の欄に即座にアクセスすることができる。しかしながら、現在、計算機内部で日本語文字を表わすのに一般的に使用されている文字コード、特にいわゆるシフトJISコードでは、飛び飛びの値に文字が割り振られているので、ある構成文字が文字コードとして渡された場合に、その構成文字の欄が検索用指示ファイル31中でどの辺りにあるのかを即座に知ることができない。そこで本実施の形態では、補助インデックスファイル33を設け、例えば構成文字の500個を単位として、ある構成文字が与えられた場合にその構成文字のデータがどの辺にあるかが分かるようにしている。
【0031】
次に、完全一致検索や先頭一致検索をより高速に行うためのページングについて説明する。上述したページングでは、例えばインデックス番号を65536で除算したときの商をページ番号とし、余りをページング後のインデックス番号としているので、各ページの要素数は65536で固定されている。ここで、図10の(a)に示すように、同音異義語があってインデックス番号の65535と65536の読みがともに「しょうじょう」である場合、これら2つの「しょうじょう」は図10の(b)に示すように、異なるページにページングされることになる。ところで本実施の形態では、後述するように、レコード単位で検索用倒置ファイル32からデータを読み込んでくるから、先頭文字が同じであるインデックス番号が2つのページにまたがってページングされると、その2つのページのレコードをそれぞれ読み込んでくることとなり、検索時間が余計にかかることになる。先頭文字が変化する完全一致や先頭一致検索の場合、先頭文字が異なるものは全く検索する必要がないことに留意すると、図10(c)に示すように先頭文字が変化する切れ目の位置にページ境界を設定することにより、先頭文字以外の文字についても該当するページのみを読み込めばよいから、検索用倒置ファイル32から読み込むべきデータ量が大幅に減って、検索時間の短縮を図ることができる。図10(c)に示した例では、先頭文字「さ」と先頭文字「し」の切れ目となる位置で、第0ページと第1ページが分けられている。なお、先頭文字ごとのインデックス番号の数(説明文の数)を考慮して、このようなページングは、構成文字がひらがなである部分について実行する。
【0032】
ところで実際にCD−ROM20の辞書データ本体格納部23に格納された説明文を読み出す場合、インデックスデータファイル30に記録されているインデックス番号はページング前のものであるから、ページング前のインデックス番号を用いる必要がある。上述したようにページングを行って各ページの要素数が異なる場合には、ページング前のインデックス番号を得るためには、各ページごとの要素数を保存しておく必要がある。そこで、ページ情報ファイル34を設け、図11に示すように各ページの要素数(インデックスの数)を保存している。ページング後のインデックス番号が第2ページの12345であれば、ページング前のインデックス番号は、第0ページと第1ページの要素数の和に12345を加算した値(図11の例では58721+62310+12345=133376)で表わされる。
【0033】
さらに本実施の形態では、完全一致検索、先頭一致検索の高速化のために、先頭文字位置ファイル35を設けている。先頭文字位置ファイル35は、図12に示すように、「読み」の部分に関して先頭文字ごとにその先頭文字が始まるページング後のインデックス番号を格納している。これにより、例えば、「読み」において先頭文字が「う」であるものは、インデックス番号が2369から3955の範囲にあるものと即座に分かり、検索対象を絞り込むのに役立つ。
【0034】
次に、上述のようにインデックスデータファイル30から各ファイル31〜35が生成して格納されたCD−ROM20を対象とし、このCD−ROM20から検索処理プログラムが処理装置10の処理部12に読み込まれ、さらに検索用指示ファイル31と補助インデックスファイル33とページ情報ファイル34と先頭文字位置ファイル35と処理装置10のファイル格納用メモリ13に読み込まれたとして、どのように情報検索処理が実行されるかを説明する。図13及び図14はこの情報検索処理の具体的手順を表わすフローチャートである。
【0035】
利用者によって、検索条件として、検索方法(完全一致検索、部分一致検索、先頭一致検索、後方一致検索あるいはあいまい検索の別)と検索文字列(検索キー)とが入力されると(ステップ111)、まず、あいまい検索かそうでないかの判断がなされる(ステップ112)。あいまい検索の場合には、利用者からの一致度xの入力を受け(ステップ113)、入力された検索文字列から、漢字1文字で構成された検索実行文字とひらがな1文字で構成された検索実行文字を順次抽出する(ステップ114)。本実施の態様では、上述したように、1文字あるいは2文字からなる連語に検索文字列を分解し、分解して得た連語に基づいて検索を行うが、この分解して得た連語のことを検索実行文字という。例えば検索文字列「あそ山」からは「あ」,「そ」,「山」が検索実行文字として抽出される。なお、同一の検索検索文字が重複しては抽出されないようにする。そして、抽出された検索実行文字により、ファイル格納用メモリ13に既に格納されている検索用指示ファイル31を検索する(ステップ115)。その際、補助インデックスファイル33を使用することによって、検索用指示ファイル31をその先頭から走査することなく、検索用指示ファイル31の目的とする場所に素早くアクセスすることが可能になる。検索文字列「あそ山」の例でいえば、検索用指示ファイル31での構成文字「あ」,「そ」,「山」の内容がそれぞれ読み出され、「あ」,「そ」,「山」に関する検索用倒置ファイル32へのポインタがそれぞれ算出される。そして、ステップ125に移行する。
【0036】
一方、ステップ112であいまい検索でない場合、すなわち一致検索の場合には、一致度xを100%に設定し(ステップ116)、入力された検索文字列が全てかな文字からなるあるいは全て漢字からなるかどうかを判定する(ステップ117)。全てかな文字あるいは全て漢字ではない場合(典型的にはかなと漢字が混在する場合)には、上述のステップ114とステップ115を順次実行してステップ125に移行し、全てかな文字あるいは全て漢字の場合には、検索文字列が全てかな文字であるかを判定する(ステップ118)。ステップ118で全てかな文字の場合には、検索文字列から、ひらがな2文字で構成された検索実行文字を順次抽出する(ステップ119)。例えば、検索文字列が「あそさん」であれば、検索実行文字として「あそ」,「そさ」,「さん」が抽出される。一方、ステップ118で全てかなでない場合、すなわち全て漢字の場合には、検索文字列から、漢字1文字で構成された検索実行文字を順次抽出する(ステップ120)。例えば、検索文字列「阿蘇山」からは検索実行文字として「阿」,「蘇」,「山」が抽出される。そして、ステップ119を実行した場合もステップ120を実行した場合も、このようにして抽出された検索実行文字により、上述と同様に、ファイル格納用メモリ13に既に格納されている検索用指示ファイル31を検索する(ステップ121)。
【0037】
ところで、後述するように検索実行文字に基づいて最終的にはCD−ROM20内の検索用倒置ファイル32が検索されることになっており、その際、検索実行文字が多数あると、それだけCD−ROM20へのアクセス回数が増えることになる。そこで、ステップ121の実行後、検索実行文字がN個以上見つかったかどうかを判断し、検索実行文字がN個以上であれば、出現回数が多い方の検索実行文字から削って検索実行文字の数をN−1にする(ステップ122)。検索実行文字の出現回数は検索用指示ファイル31に記述されている。Nは例えば7に設定する。ここで出現回数の多い方から削るのは、出現回数の多い検索実行文字は多くの見出し語に含まれていて、入力された検索文字列を特定するのに余り役立たないと考えられるからである。ステップ122の実行後、▲1▼検索方法が完全一致検索あるいは先頭一致検索であって、かつ、▲2▼先頭文字がかなである、が満たされているかどうかを判断する(ステップ123)。満たされていない場合にはそのままステップ125に移行し、満たされている場合には、上述のように構成文字の先頭文字が変化する切れ目にページ境界が設定されていることから、検索実行文字の先頭のかな文字に基づいて、検索すべき対象のページを決定し(ステップ124)、その後、ステップ126に移行する。
【0038】
ステップ125では、検索方法があいまい検索であるかを判定し、あいまい検索であればそのままステップ126に移行し、あいまい検索でない場合にはステップ123に移行する。
【0039】
ステップ126では、ステップ115あるいはステップ121での検索用指示ファイル31の検索結果に応じ、CD−ROM20内の検索用倒置ファイル32から未処理の1ページ分のレコードを読み込む。検索文字列「あそ山」の例では、「あ」,「そ」,「山」のそれぞれについてのレコードが読み出される。後述するように、ステップ124で対象ページが設定される場合を除いてステップ125は繰り返して実行されるが、例えば、第0ページに属するレコードがまず読み出され、次にステップ125が実行されるときに第1ページに属するレコードが読み出される。また、ステップ124で対象ページが設定されている場合には、その対象ページに属するレコードが読み出される。上述したようにステップ115あるいはステップ121では、各検索実行文字ごとに検索用倒置ファイル32でのその検索実行文字のレコードへのポインタ(格納位置に関する情報)が求められているから、このポインタを用いて検索用倒置ファイル32にアクセスし、その検索実行文字のレコードを読み出せばよい。すなわち、検索用倒置ファイル32の全体を走査する必要はなく、検索用倒置ファイル32の必要な場所に直接アクセスすることが可能になっている。
【0040】
そして、検索実行文字に対する各インデックス番号の出現頻度を求める(ステップ127)。図15は出現頻度の集計を説明する図である。すなわち、検索用倒置ファイル32から読み出されたレコードについて、各インデックス番号ごとに出現回数をカウントする。図15において○印はそのレコードにおいてそのインデックス番号が記録されていたことを示している。この例では、検索文字列「あそ山」から抽出された各検索実行文字「あ」,「そ」,「山」のレコードについて、それぞれどのインデックス番号が出現したかが示されており、例えば検索実行文字「あ」のレコードには、インデックス番号0,3,8,9,13,15が記録されていることが示されている。そして、検索実行文字の数(この例では3)で出現回数を除算することにより、各インデックス文字ごとに出現頻度が求められている。この例では、検索実行文字の各レコードに共通にインデックス番号13が含まれ(出現回数が3)、インデックス番号13に対する出現頻度が100%であることが示されている。
【0041】
出現頻度の集計が終了したら、▲1▼検索方法が完全一致か先頭一致検索であり、かつ、▲2▼検索文字列の先頭がかなである、という条件を満足するかどうかを判定する(ステップ128)。この条件を満足しない場合にはそのままステップ130に移行し、満足する場合には、検索文字列の先頭文字に応じて先頭文字位置ファイル35を参照し、評価対象となるインデックス番号の範囲を求め(ステップ129)、以後の処理ではその範囲内のインデックス番号のみを対象とするようにして、ステップ130に移行する。このように先頭文字に応じてインデックス番号の範囲を絞るのは、インデックス番号の出現頻度のみに着目すると検索文字列「あそ山」に対して見出し語「山あそ」もヒットすることになるので、このような検索ノイズの発生を防ぎ、CD−ROM20への不要なアクセスを減らすためである。先頭文字「あ」で範囲を限定すれば、検索文字列「あそ山」に対し、「あ山そ」はヒットするが、「山あそ」などのヒットは防ぐことができる。
【0042】
ステップ130では、出現頻度が一致度x以上となっているインデックス番号を求める。一致検索に対してはステップ116でx=100%としているので、出現頻度が100%のインデックス番号のみが求められる。一方、あいまい検索の場合には、ステップ113で入力した一致度xに応じてインデックス番号が求められる。そして、求められたインデックス番号に基づいてCD−ROM20内のインデックスデータファイル30を参照し、それらのインデックス番号に対応する見出し語を求める(ステップ131)。その際、それらのインデックス番号に対応する説明文の辞書データ本体格納部23での格納位置も求めておく。
【0043】
続いて、検索方法があいまい検索であるかどうかを判断し(ステップ132)、あいまい検索であればそのままステップ134に移行し、あいまい検索でない場合すなわち一致検索である場合には、求められた見出し語が検索条件と合致しているかを判定する(ステップ133)。ステップ133において検索条件と合致している場合にはステップ134に移行し、検索条件に合致していない場合にはステップ135に移行する。ここで検索条件と合致しているかを判断するのは、本実施の形態の手順によれば、検索文字列「あそ山」に対して「あそ山」と「あ山そ」の両方が見出し語として検出されるので、ノイズである「あ山そ」を排除するためである。なお、あいまい検索の場合には、利用者の意図する検索対象に「あ山そ」も含まれている可能性があるので、検索条件に合致しているかどうかのステップ133でのチェックは行わない。
【0044】
あいまい検索である場合とステップ133で検索条件に合致している場合にはステップ134に移行するが、ステップ134では、該当するインデックス番号に対応する説明文をCD−ROM20の辞書データ本体格納部23から読み出し、検索された見出し語と対応する説明文とを表示部15に表示し、ステップ135に移行する。辞書データ本体格納部23にアクセスする場合には、ステップ131においてインデックスデータファイル30にアクセスした際に既に求めてある格納位置の情報を使用する。
【0045】
ステップ135では、全ページの処理が終了したかどうかを判断し、未処理のページが残っているのであればステップ126に戻り、全ページの処理が終了しているのであれば、入力された検索文字列に対する情報検索処理を終了する。ステップ124で対象ページが定められている場合には、未処理のページが存在しないので、そのまま処理を終了する。
【0046】
以上、本発明の実施の形態についてCD−ROM版の辞書の場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、記憶媒体としてCD−ROM以外のもの、例えばリムーバブルハードディスクも使用可能であり、また、記憶媒体に格納される内容も辞書や事典に限られず、例えば、各種の論文集、特許公報類であってもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の情報検索方法は、典型的にはCD−ROMである記憶媒体に、物件のデータとともに、記憶媒体における各物件の格納位置を表わす情報を要素とするレコードを有しインバーテッドファイルである第1のファイルと、第1のファイルでの各レコードの格納位置を表わす情報を要素とする第2のファイルとを格納し、情報検索処理を実行する場合には、第2のファイルを処理装置側に転送し、検索条件にしたがって処理装置内の第2のファイルを検索することにより、相対的にアクセス速度の遅い記憶媒体へのアクセス量が減って、処理装置のメモリ容量が小さい場合であっても、検索時間の大幅な短縮を図ることができるという効果がある。
【0048】
本発明の情報検索システムは、物件のデータを格納する記憶媒体として、物件のデータとともに、その記憶媒体における各物件の格納位置を表わす情報を要素とするレコードを有しインバーテッドファイルである第1のファイルと、第1のファイルでの各レコードの格納位置を表わす情報を要素とする第2のファイルとを格納した記憶媒体を使用し、処理装置として、第2のファイルを読み込んで保持するためのメモリ手段を有するものを使用し、検索条件にしたがってメモリ手段内の第2のファイルをまず検索することにより、相対的にアクセス速度が遅い記憶媒体へのアクセス量が減って、メモリ手段の容量が小さい場合であっても検索時間の大幅な短縮を図ることができるという効果がある。このとき、第2のファイルにおける各レコードに対するインデックスとなる第3のファイルを記憶媒体が保持し、第3のファイルが第2のファイルとともにメモリ手段内に転送されて第3のファイルがまず検索の対象となるようにすることによって、さらに検索時間の短縮を図ることができる。
【0049】
本発明の情報検索用記憶媒体は、物件のデータとともに、各物件の格納位置を表わす情報を要素とするレコードを有しインバーテッドファイルである第1のファイルと、第1のファイルでの各レコードの格納位置を表わす情報を要素とする第2のファイルとを格納することにより、第2のファイルを相対的にアクセス速度が早いメモリなどに転送して、転送後の第2のファイルを対象として検索条件に応じた検索をまず実行することによって、相対的にアクセス速度の遅い情報検索用記憶媒体へのアクセス量を減らすことができ、十分なメモリを確保できない場合であっても、検索時間を短縮できるようになるという効果がある。また、情報検索のための処理プログラム自体を情報検索用記憶媒体に格納しておくことにより、処理装置側でプログラムを用意する必要がなくなるとともに、物件の性質や物件に対する見出し語(索引語)、検索方法に応じて最適の検索アルゴリズムを利用者に提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の情報検索システムを説明するブロック図である。
【図2】CD−ROM内でのデータの配置を示す図である。
【図3】図1の情報検索システムにおける情報検索処理の概要を示すフローチャートである。
【図4】図1の情報検索システムにおける情報検索処理時のデータの流れの概略を示す図である。
【図5】情報検索処理に使用される各種ファイル間の関係を示す図である。
【図6】インデックスデータファイルの内容の一例を示す図である。
【図7】インデックスデータファイルから各種ファイルを生成するための学習過程を示す図である。
【図8】検索用指示ファイルの内容の一例を示す図である。
【図9】検索用倒置ファイルの内容の一例を示す図である。
【図10】ページングを説明する図である。
【図11】ページ情報ファイルの内容の一例を示す図である。
【図12】先頭文字位置ファイルの内容の一例を示す図である。
【図13】情報検索処理の具体的処理手順を示すフローチャートである。
【図14】情報検索処理の具体的処理手順を示すフローチャートである。
【図15】出現頻度の集計を説明する図である。
【符号の説明】
10 処理装置
11 CD−ROMドライブ
12 処理部
13 ファイル格納用メモリ
14 入力部
15 表示部
20 CD−ROM
21 処理プログラム格納部
22 インデックスファイル格納部
23 辞書データ本体格納部
30 インデックスデータファイル
31 検索用指示ファイル
32 検索用倒置ファイル
33 補助インデックスファイル
34 ページ情報ファイル
35 先頭文字位置ファイル
101〜107,111〜135 ステップ
Claims (4)
- 多数の物件を格納した記憶媒体を対象とし、前記記憶媒体を処理装置に装着して前記記憶媒体から検索条件に該当する物件を検索する情報検索方法において、
前記記憶媒体における各物件の格納位置を表わす情報を要素とするレコードを有しインバーテッドファイルである第1のファイルと、前記第1のファイルでの各レコードの格納位置を表わす情報を要素とする第2のファイルとを生成して前記記憶媒体に予め格納し、
前記記憶媒体に格納された物件に対する情報検索処理を実行する場合に、前記記憶媒体から前記第2のファイルを前記処理装置に転送し、前記処理装置に入力された前記検索条件にしたがって前記処理装置内の前記第2のファイルを検索し、前記第2のファイルに対する検索の結果得られたレコードの位置情報に基づいて前記記憶媒体内の前記第1のファイルにアクセスして、該第1のファイル内の各物件の格納位置を表わす情報に基づいて前記検索条件に該当する物件に到達することを特徴とする情報検索方法。 - 多数の物件を格納した記憶媒体と、入力する検索条件に応じて当該検索条件に該当する物件を前記記憶媒体から検索する処理装置と、からなる情報検索システムにおいて、
前記記憶媒体が、当該記憶媒体における各物件の格納位置を表わす情報を要素とするレコードを有しインバーテッドファイルである第1のファイルと、前記第1のファイルでの各レコードの格納位置を表わす情報を要素とする第2のファイルとを保持し、
前記処理装置が、前記記憶媒体が装着され前記記憶媒体からデータを読み出すドライブ手段と、前記記憶媒体から読み出された前記第2のファイルを格納するメモリ手段と、前記検索条件が入力される入力手段とを有し、
情報検索処理に際し、前記記憶媒体から前記第2のファイルが前記メモリ手段に転送され、前記入力手段に入力された前記検索条件にしたがって前記メモリ手段内の前記第2のファイルが検索され、前記第2のファイルに対する検索の結果得られたレコードの位置情報に基づいて前記記憶媒体内の前記第1のファイルがアクセスされることにより、該第1のファイル内の各物件の格納位置を表わす情報に基づいて前記検索条件に該当する物件が検索されることを特徴とする情報検索システム。 - 前記第2のファイルにおける各レコードに対するインデックス番号と当該レコードの前記第2のファイルにおける格納位置情報を含む第3のファイルを前記記憶媒体が保持し、前記第3のファイルが前記第2のファイルとともに前記メモリ手段内に転送され、前記検索条件に応じて前記第3のファイルをまず検索することによって物件の前記第2のファイルにおける格納位置情報を特定し、当該特定された格納位置情報に基づいて前記第2のファイルに対して検索が行われる請求項2に記載の情報検索システム。
- 多数の物件と、各物件の格納位置を表わす情報を要素とするレコードを有するインバーテッドファイルと、前記インバーテッドファイルにおける各レコードの位置を表わす情報を要素とする検索用指示ファイルとを格納した記憶媒体から検索条件に該当する物件を検索する情報検索装置において、
前記記憶媒体からデータを読み出すためのデータ読み出し手段と、
前記記憶媒体から読み出されたデータを格納するメモリ手段と、
利用者が検索条件を入力するための入力手段と、
前記入力手段で入力された前記検索条件に基づいて、前記記憶媒体に格納された物件を検索するための検索手段と、
を備え、
前記検索手段は、前記入力された検索条件に基づいて、前記データ読み出し手段で読み出され、前記メモリ手段に転送された前記検索用指示ファイルを検索し、検索の結果得られたレコードの位置情報に基づいて前記記憶媒体内の前記インバーテッドファイルにアクセスし、該インバーテッドファイル内の各物件の格納位置を表わす情報に基づいて前記記憶媒体内の前記検索条件に該当する物件を特定することを特徴とする、情報検索装置。
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