JP3720027B2 - 波形発生回路及び平面マトリクス型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、波形発生回路及び駆動信号発生部にそのような波形発生回路を有するプラズマディスプレイパネル(PDP)表示装置等の平面マトリクス型表示装置に関し、特に波形及びその発生に関係するデータをROMに記憶し、記憶されたデータを順次読み出して波形に変換する波形発生回路及びそのような回路を有する平面マトリクス型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、薄型化が容易であるとの利点からCRTに代わりPDP、LCD等を利用した平面マトリクス型表示装置が使用されるようになっている。特に、PDP表示装置は、簡易なプロセスであり表示画面の大型化が容易であり、自発光型であるため表示品質が良好で、応答速度も速いとの理由から、急速に用途が拡大され、生産量も増大している。
【0003】
これらの平面マトリクス型表示装置においてもカラー表示の要求が高まっている。フルカラー化する場合、表示パネルの駆動回路のより精密な駆動波形制御が要求される。PDP表示装置には、2本の電極で選択放電(アドレス放電)及び維持放電(表示発光のための放電)を行う2電極型と、第3の電極を利用してアドレス放電を行う3電極型があるが、階調表示を行うカラーPDPでは、面放電を利用した3電極構造が一般に用いられている。
【0004】
図1は3電極・面放電方式カラーPDP装置の全体構成図であり、図2は制御回路のブロック構成図であり、図3は駆動波形の例を示すタイムチャートであり、図4は駆動波形発生回路のブロック構成図である。従来のカラーPDP表示装置の駆動波形発生回路について、図1から図4を参照して簡単に説明する。
【0005】
図1に示すように、PDP表示装置は、パネル1と、パネル1のYスキャン電極に順次スキャンパルスを印加するYスキャンドライバ4と、パネル1の点灯するセルに対応するアドレス電極にスキャンパルスに同期して駆動信号を印加するアドレスドライバ2と、パネル1のX共通電極と全Yスキャン電極間にサステイン(維持)波形を印加するXドライバ3とYドライバ5と、各ドライバ2から5に対してそれぞれ電圧Vsy、Vsx及びVaを供給する電源回路7と、アドレスドライバ2に対して表示データ及びドライバ制御信号を与え、他のドライバ3から5に対してドライバ制御信号を与え、電源回路7に電源制御信号を与える制御回路6から構成されている。
【0006】
図2に示すように、制御回路6は、多階調化手段61と、フレームメモリ62と、フレームメモリ書き込み/読み出しアドレス発生回路63と、パルスジェネレータ64と、駆動波形発生回路65とから構成されている。
【0007】
図3は、制御回路6が発生する駆動信号を示す図である。図3の最上部の信号がアドレスドライバ2からアドレス電極に印加される信号であり、2番目の信号がXドライバ3からX電極に印加される信号であり、3番目以降の信号がYスキャンドライバ4とYドライバ5からY電極に印加される信号である。図3において、アドレス電極に印加される信号のうちアドレス期間の信号A(1)、A(2)、…、A(n)が表示データであり、それ以外の信号は駆動波形発生回路65で発生される。
【0008】
駆動波形発生回路65のような波形を発生する回路としては、波形及びその制御に関係する信号を示すデータを波形発生の基本周期毎にROMに記憶しておき、ROMに記憶されたデータを順次読み出して波形を発生させる回路が広く使用される。1回の読み出しで必要なデータ量が得られない時には、基本周期毎のデータを複数に分割して記憶しておき、基本周期毎に複数回読み出して必要なデータ量が出力されるようにしている。
【0009】
本出願人は、特開平4−284491号公報でPDP表示装置用の駆動波形発生回路を開示している。図4は、これに開示された従来の駆動波形発生回路65の構成例を示す図である。図4に示すように、従来の駆動波形発生回路65は、駆動波形/制御信号ROM651と、ROMアドレスカウンタ652と、アドレス記憶手段653と、ROMデータ変換手段655と、ROMアドレスカウンタ652とアドレス記憶手段653とROMデータ変換手段655に対し制御信号を出力する駆動波形発生制御手段654とからなる。
【0010】
PDP表示装置における階調表示を行うための駆動法としては、1回の表示フレームを複数のサブフレームに分割し、各サブフレームの実効的な輝度を決定するサステイン期間(維持放電期間)を相対比1:2:4:8:16:…となるように構成し、階調データを重み付けに対応するサブフレームで表示することにより階調表示する多重アドレス法が一般的であり、駆動波形/制御信号ROM651にはこの1サブフレーム分の駆動波形及び駆動波形発生制御手段654に対して出力される制御信号が記憶されている。サステイン期間の長さは、後述する繰り返し部分の繰り返し回数で規定される。図3に示すように、1サブフレームは、リセット期間とアドレス期間とサステイン期間と後処理期間に分割されている。1サブフレーム分の駆動波形及び制御信号をすべてデータとして記憶すると記憶容量の大きな駆動波形/制御信号ROM651を設ける必要があるため、同じ波形が繰り返される部分では、所定のアドレス範囲を繰り返し読み出して同一の波形を繰り返し発生させるようにしている。図3の駆動信号では、アドレス期間及びサステイン期間で同じ波形が繰り返されるので、この部分については繰り返しサイクルの最小単位のみ記憶してある。駆動波形/制御信号ROM651に記憶されたデータには、駆動波形の繰り返しサイクル時、アドレス記憶手段653でROMアドレスカウンタ652の出力の駆動波形の繰り返しサイクルの最小単位に応じたデータが記憶された先頭アドレスを保持する。駆動波形/制御信号ROM651が8ビットの場合、必要な駆動波形を生成するのに8ビットのデータでは足りないため、ROMデータ変換手段655によって8ビット以上のデータに変換される。例えば、必要な駆動波形を生成するのに32ビットの駆動波形及びその制御信号データが3MHzの周期で必要であるとする場合、データ幅が8ビットの駆動波形/制御信号ROM651に図5に示すようなメモリマップでデータを記憶し、12MHzでA領域、B領域、C領域、D領域の順に読み出し、ROMデータ変換手段655がその読み出されたデータを4回分まとめて32ビットの3MHzのデータに変換する。ROMデータ変換手段655から出力されたROMデータは、制御信号及びフレームメモリ書き込み/読み出しアドレス発生回路の制御信号ADDTが駆動波形発生制御手段654に入力される以外は、アドレスドライバ2、Xドライバ3、Yスキャンドライバ4及びYドライバ5の各ドライバへドライバ制御信号として出力される。各ドライバには供給された制御信号に基づいて各電極に印加する所定の電圧の信号を生成する回路が設けられており、図3に示すような信号が生成されてパネル1を駆動する。以上の動作をサブフレームの分割数分行うことにより、1画面の表示が終了する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
PDP表示装置では、表示品質の一層の向上及び耐久性の向上等のために、各ドライバによるパネルの駆動を一層精密に制御する必要が生じている。そのため、各ドライバに供給する駆動波形も一層精密なものにすることが求められている。しかし、駆動波形を一層精密なものにするためには、駆動波形/制御信号ROM651の容量を増大させると共に、基本周期内に駆動波形/制御信号ROM651から読み出すデータ量を増大させる必要がある。これは駆動波形/制御信号ROM651からのデータの読み出し速度を増大させることを意味する。しかし、ROMからの読み出し速度を増大させるためには、高速のROMを使用する必要がありROMのコストが増大するという問題を生じる。そのため、PDP表示装置においては、容易には駆動波形を精密化することはできなかった。
【0012】
また、PDP表示装置においては、上記のように、階調データを重み付けに対応するサブフレームで表示することにより階調表示する多重アドレス法が使用される。ユーザが画面の輝度調整を行った場合には、それに応じて各サブフレームのサスティン期間の長さを変化させている。実際には、最小の重み付けのサブフレームのサスティン期間は非常に短く、暗くする輝度調整が行われた場合、最小の重み付けのサブフレームのサスティン期間が1サイクルの期間より短くなるということが起こり得る。そのような場合、この最小の重み付けのサブフレームは点灯させる必要がなくなる。このような場合、次のサブフレームの点灯ミスを引き起こす恐れがあるため、このようなサブフレーム全体を省略することはできず、リセット期間とアドレス期間と後処理期間は行うが、サスティン期間は行わないことになる。そのため、駆動波形としては、アドレス期間の後に直ちに後処理期間を行うような波形を発生させる必要があるが、従来の波形発生回路は、アドレスを順に変化させるか、所定範囲を繰り返すことができるだけであり、外部からの要求に応じてROMの読み出しを、あるアドレスから離れたアドレスに読み飛ばすといったことはできなかった。従って、上記のような、サスティン期間を行わないといったことはできなかった。
【0013】
以上のことは、PDP表示装置で使用される波形発生回路に限らず、他の用途で使用される波形発生回路でも同じであり、精密な波形を発生させたり、波形を変形させる場合には同様に生じる問題である。
【0014】
本発明は、上記問題点を解決するためのものであり、ROMデータ量を増加させることなしに及び読み出し速度を増加させることなしに複雑な波形を発生できる波形発生回路を実現すると共に、そのような波形発生回路をPDP表示装置に適用して波形発生回路部分でのコストを増加させずに、駆動波形の一層の精密化を可能にすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
図6は、本発明の第1の態様の原理構成図である。
【0016】
図6に示すように、本発明の波形発生回路は、波形及びその発生に関係する波形データをサイクル毎に記憶したROM651と、波形データを順次読み出すためのアドレス信号を順次発生するアドレス発生回路71と、読み出した波形データを順次波形信号に再生する波形データ出力回路73とを備える波形発生回路において、波形データには、そのサイクルの波形データを延長して再生することを指示する延長情報が含まれており、読み出した波形データから延長情報の有無を判定し、延長情報が含まれる時には、波形データ出力回路73が対応する波形信号の出力を維持するように制御すると共に、アドレス発生回路71がアドレス信号の発生動作を遅延するように制御する延長判定・制御回路を備えることを特徴とする。
【0017】
従来の波形発生回路では、同一の状態が複数サイクル続く場合でも、サイクル毎に同一のデータをROMに記憶し、それを順に読み出していた。そのため、同一の波形データが連続するといった現象が生じていた。本発明によれば、同一のデータが複数サイクル連続するような場合には、延長情報で1つの波形データを延長して生成できるため、波形データのデータ量を低減でき、その分ROMの容量を低減できる。
【0018】
前述のように、従来の波形発生回路では、同じ波形が繰り返される場合には、基本となる波形をROMに記憶し、そのアドレス範囲を繰り返し読み出すようにして、ROMの容量を低減していた。しかし、波形の周期的に変化する部分を構成する複数サイクルの波形データを記憶したあるアドレス範囲を繰り返し読み出すもので、本発明のように、あるサイクルの波形データをそのまま延長して再生するといったことは行われていなかった。
【0019】
延長する期間を一定とすることも考えられるが、波形データを延長するかどうかを示す延長情報と共に延長する期間を示す延長期間情報も波形データに設けるようにしてもよい。これにより、延長期間を任意に設定できるようになる。延長判定・制御回路72は、波形データが延長情報を含む時には、更に延長期間情報を抽出して、延長期間情報で指定された期間、波形データ出力回路73が対応する波形信号の出力を維持するように制御する。
【0020】
波形のある状態の長さを任意に設定できるようになれば、駆動波形を一層精密化することができる。
【0021】
波形データに延長情報と延長期間情報を設ける方法は各種考えられる。1つの方法は延長期間情報が延長情報の次のサイクルの波形データに含まれるようにする方法である。図7は、この方法の場合の読み出し動作を説明するタイムチャートである。図7に示すように、延長判定・制御回路72は、読み出した波形データD(n)が延長情報を含む時(制御ビットが「H」になっているサイクル時)には、波形データ出力回路73が対応する波形信号WD(n)の出力を維持するように制御した上で、次のサイクルの波形データD(n+1)から延長期間情報を抽出するようにする。この場合、延長期間情報で指示される延長期間は、延長期間情報を読み出すため、1サイクルより長いこと(実際には、1サイクルの整数倍の期間)が必要であり、延長期間情報を読み取った後、更に延長期間情報で指示された期間mから延長期間情報を読み取るための期間分の1サイクルを減じた期間(m−1)の間、波形データ出力回路73が出力を維持し、アドレス発生回路71がアドレス信号の発生動作を遅延するように制御する。従って、波形信号WD(n)は、m+1サイクル維持されることになる。
【0022】
別の方法としては、延長情報を複数のビットで構成し、延長期間情報も延長情報の複数のビットで表されるようにし、複数のビットの組み合わせ値に応じて、延長するかどうかと共に延長期間が指示されるようにする。図8は、この方法の場合の読み出し動作を説明するタイムチャートである。たとえば、波形データの内の3ビットを延長情報に割り当てると、延長情報の3ビットで8状態が表せる。このうちの1つの状態、たとえば0を延長しない条件に割り当て、他の7状態に1から7までの延長量を割り当てる。最小の延長量をTCとすれば、延長量をTCから7TCまで変化させることができる。図8に示すように、この延長量はクロックCLKをカウントして計時するが、クロックCLKの周期を通常時の波形データのサイクルより小さくすれば、延長期間の最小単位をより精密に制御できる。
【0023】
図9は、本発明の第2の態様の原理構成図である。
【0024】
図9に示すように、本発明の波形発生回路は、波形及びその発生に関係する波形データをサイクル毎に記憶したROM651と、波形データを順次読み出すためのアドレス信号を順次発生するアドレス発生回路74とを備える波形発生回路において、外部から読み飛ばすように指示する外部指示信号が入力されている時には、アドレス発生回路の発生するアドレス信号が所定の値になった時に、アドレス発生回路にスキップアドレスを設定し、アドレス発生回路がスキップアドレスからアドレス信号の発生動作を継続するように制御するスキップ判定回路とを備えることを特徴とする。
【0025】
本発明の第2の態様によれば、所定のアドレスから所望のアドレスに読み飛ばしを行うことができる。しかも、読み飛ばしを行うかどうかは外部指示信号に応じて決定できるので、状況に応じて波形を変えることができる。
【0026】
図10は、第2の態様における読み出し動作を説明するタイムチャートである。図10では、たとえば、ROM651のアドレスA(n)に記憶されたデータD(n)にスキップ情報が記憶されており、スキップ先アドレス記憶回路76にはアドレスA(m)が記憶されているとする。外部指示信号が「L」でアクティブでない時には、たとえデータD(n)が読み出されてもそのままアドレスを順次変化させながら波形の再生が行われる。これに対して、外部指示信号が「H」でアクティブでの時には、データD(n)が読み出されると、その中に含まれるスキップ情報を検出して、ロード信号がオンになり、スキップ先アドレス記憶回路76に記憶されているアドレスA(m)がアドレス発生回路74にロードされる。アドレス発生回路74は次のサイクルでアドレスA(m)を出力するので、データD(m)が読み出され、以後アドレス発生回路74はアドレスA(m)から順次アドレスを変化させる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、カラーPDP用波形発生回路に本発明を適用した実施例を説明する。
【0028】
図11は、本発明の実施例における波形データの形式を示す図である。図5で説明したのと同様に、本実施例においても、ROMのデータビット幅では1サイクル分の波形データとして不足なので、ROMの記憶領域をA、B、C、Dの4領域に分割し、各領域の波形データを4倍の速度で順に読み出し、4回分のデータをまとめて、4倍の幅のデータに変換している。具体的には、図11に示すように、ROMはアドレスが12ビットで、データ幅が8ビットであり、A領域からD領域に4分割されており、各領域の出力8ビットに8種類の波形データが記憶されているので、合計32種類の波形データが記憶されている。このうち、A領域のビットに延長を判定するビットが含まれている。
【0029】
PDPの駆動波形では、リセット期間における駆動波形は一定のサイクル期間かその整数倍の期間毎に変化する波形である。従って、リセット期間の波形データにおいては、図7で説明した、延長する期間はサイクルの整数倍で、延長する波形データを記憶したサイクルの次のサイクルに延長量を示すデータを記憶する延長方式を使用し、A領域の8ビットのデータの最初のデータビットD0を延長情報に割り当て、延長量を示すデータは次のサイクルのA領域の8ビットのデータとして記憶する。従って、延長できる量は256サイクルが最大である。
【0030】
また、アドレス期間とサスティン期間においては、波形の長さを細かく変えることが望まれている。そのため、アドレス期間とサスティン期間においては、図8で説明した、延長量の調整単位は1/4サイクルで、A領域の8ビットのデータの内の2ビットを延長情報に割り当て、この2ビットで表す数値が「0」の時には延長は行わず、「1」の時には1/4サイクル延長し、「2」の時には1/2サイクル延長し、「3」の時には3/4サイクル延長する方式を使用する。
【0031】
更に、前述のように、最小の重み付けのサブフレームのサスティン期間を省略できることがあるので、省略を指示する信号SUS0が「H」の時に、アドレス期間からサスティン期間に切り換わると、後処理期間のROMアドレスにスキップする方式を使用する。
【0032】
図12は、カラーPDPの駆動シーケンスを示す図で、アドレス発生回路の発生するアドレスが、カラーPDPのリセット期間、アドレス期間、サスティン期間、後処理期間の終了を示す値になる毎に、信号CTQENのパルスが発生され、信号CTQ0とCTQ1が図示のように変化する。従って、信号CTQ0とCTQ1の値の組み合わせにより、どの期間であるかが判定できるようになっている。具体的には、信号CTQ0とCTQ1の値が、「0」と「0」の時にはリセット期間であり、「1」と「0」の時にはアドレス期間であり、「0」と「1」の時にはサスティン期間であり、「1」と「1」の時は後処理期間である。
【0033】
図13は、本発明の実施例の波形発生回路の全体構成を示す図である。図示のように、この波形発生回路は、ROM651と、アドレス発生回路81と、ROMアドレス記憶回路82と、駆動状態カウンタ83と、ROMデータ変換回路84と、波形データ延長回路85と、読出停止回路86とで構成されている。各回路の具体的な構成は、図14から21に示され、図14は駆動状態カウンタ83を、図15はアドレス発生回路81とROM651を、図16から18はROMアドレス記憶回路を、図19はROMデータ変換回路84を、図20は読出停止回路を、図21は波形データ延長回路を示す。
【0034】
駆動状態カウンタ83は、図12に示したカラーPDPの駆動シーケンス状態を示す信号を生成する回路である。図14において、参照番号831はカウンタであり、XFCLRは回路全体の初期化・スタート信号である。アドレス記憶回路82が各期間の終了時に出力するRMADCPとアドレス発生回路のカウンタのキャリーに応じて、図12に示したパルス信号CTQENが生成される。その時にカウント値がカウントアップされ、カラーPDPの駆動シーケンス状態を示す信号CTQ0とCTQ1が変化する。また、上記のように、最小の重み付けのサブフレームのサスティン期間の省略を指示する信号SUS0が「H」の時に、アドレス期間から、後処理期間のROMアドレスにスキップし、それに応じて駆動シーケンス状態を示す信号も変化する必要がある。これを実現するために、多入力NANDゲート832が設けられており、アドレス期間でCTQ0が「L」、CTQ1が「H」、RMADCPが「H」、QACOが「H」の時に、SUS0が「H」だとNANDゲート832の出力XCTQLDが「L」に変化して、カウンタ831にD0とD1として「H」が入力され、後処理期間に対応するように、CTQ0とCTQ1の両方が「H」に変化する。
【0035】
アドレス発生回路81とROM651は従来のものとほとんど同じ構成である。図15において、参照番号812と813はそれぞれカウンタである。カウンタ812は、図11に示したAからBの領域を1サイクル内で順に読み出すためのもので、ROM651の上位のアドレスを生成する。カウンタ813は各領域内のアドレスを生成するもので、駆動状態カウンタから出力されるXCTQLDが「L」に変化した時、ROMアドレス記憶回路82から出力される後処理期間の最初のアドレス(RMADD0〜9)をロードし、そこからカウント動作を続行する点が従来と異なる。これにより、最小のサブフレームのサスティン期間を省略する処理が実現される。
【0036】
ROMアドレス記憶回路82は、図16から図18に示す構成を有している。図において、871と872はレジスタであり、829は比較器(コンパレータ)である。ROMアドレス記憶回路82は、図12に示した駆動シーケンスの各期間の終了時のROMアドレスの下位10ビット(各領域内でのアドレス)を記憶しており、アドレス発生回路81が発生するROMアドレスQB0〜9とそれぞれ一致した時に各期間が終了したことを示す信号RMADCPを発生する。また、後処理期間の開始時のROMアドレスを記憶しており、上記のXCTQLDが「L」に変化した時にアドレス発生回路81のカウンタ813にロードするアドレスを出力する。
【0037】
ROMデータ変換回路84は、図19に示すような構成を有する。参照番号845Aから845C、及び846Aから846Dは、すべてレジスタである。この回路は図11に示したA領域からD領域の4組の8ビットのデータを順次4回読み出して4回分のデータをまとめた上で32ビットのデータにするための回路であり、従来例をほぼ同様の構成を有する。これらの説明は省略する。
【0038】
読出停止回路86は、図20に示す構成を有する。参照番号864はカウンタである。上記のように、リセット期間においては、A領域の最初のROMデータのビットD0が「1」(「H」)の時には、そのサイクルの波形データが延長して出力されるように保持し、延長する期間は次のサイクルのROMデータに含まれている。読出停止回路86は、このための処理を行う回路であり、リセット期間においてA領域の最初のROMデータのビットD0が「H」の時に、多入力NANDゲート861の出力が「H」になり、信号XLoadが「H」になるので、次のサイクルで延長期間を示すA領域のデータをカウンタ864にロードすることになる。信号LATDMKはROMデータ変換回路84に入力され、LATDMKが「H」の間、ROMデータ変換回路84は前のサイクルの出力を維持すると共に、信号CTQAMKOはアドレス発生回路のカウント動作を停止する。カウンタ864は、ロードした延長期間を示すデータをカウントし、カウントが終了すると、信号CTQAMK0が「L」に戻り、通常の状態に復帰する。このようにして、リセット期間における第1の方式の延長処理が行われる。
【0039】
波形データ延長回路85は、図21に示す構成を有する。参照番号856はカウンタである。波形データ延長回路85は、アドレス期間とサスティン期間において、A領域のROMデータのビットD0とD1の両方が「0」の時には延長はしないが、それ以外の時には延長処理を行い、D0とD1が「1」と「0」の時には1/4サイクル延長し、D0とD1が「0」と「1」の時には1/2サイクル延長し、D0とD1が「1」と「1」の時には3/4サイクル延長するように処理するための回路である。
【0040】
図22から図37は、実施例の駆動波形発生回路の各部の動作を示すタイムチャートである。図22から図27、図28から図31、図32と図33、図34と図35、図36と図37は図示する信号が多いために分割したもので、それぞれ組をなす。図22から図24は同じ時間軸である。図25から図27は、それぞれ時間的に図22から図24に続く部分である。図28と図29も同じ時間軸であり、図30と図31はそれぞれ時間的に図28と図29に続く部分である。図32と図33、図34と図35、図36と図37の時間軸もそれぞれ共通である。
【0041】
図22から図27は、通常動作時の開始時からの動作を示す。この場合、駆動状態カウンタ83での読み飛ばし処理や、読出停止回路86や波形データ延長回路85での延長処理は生じないので、従来と同様の処理が行われる。
【0042】
図28から図31は、リセット期間において、延長を指示するROMデータビットがサイクルn−1で「H」になっている場合の例を示しており、次のサイクルのA領域のデータとして「M(255以下の値)」が記憶されており、これが読出停止回路86のカウンタ864にロードされ、255になってキャリーが出力されるまで、サイクルn−1の波形データが出力され続ける。
【0043】
図32と図33は、アドレス期間又はサスティン期間において、延長を指示するROMデータビットD0とD1の両方が「1」の場合を示しており、図34と図35は、D0とD1が「0」と「1」の場合を示しており、図32と図33ではサイクルnの波形データの出力が3/4サイクル(クロック3個分)延長され、図34と図35ではサイクルnの波形データの出力が1/2サイクル(クロック2個分)延長される。
【0044】
図36と図37は、SUS0が「H」の時、すなわち、最小のサブフレームのサスティン期間を省略する指示が出された時のアドレス期間の終了時付近の動作を示しており、アドレス期間の終了するアドレスであることを検出してXCTQLDが出力され、それに応じてCTQ0とCTQ1として「H」がロードされる。これにより、アドレス期間の後、直ちに後処理期間になる。
【0045】
以上PDP装置に使用する波形発生回路に本発明を適用した実施例を説明したが、本発明の波形発生回路は、PDP表示装置に限らず、ROMに記憶した波形データ及びその発生を制御する制御データを読み出して波形を発生するものであればどのようなものにも適用可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ROMの記憶容量を低減することが可能で、より精密な波形信号を生成することが可能となる。これによりドライバの駆動制御の一層の精密化が可能になり、カラープラズマディスプレイ(PDP)表示装置の品質を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3電極・面放電方式カラープラズマディスプレイ装置の全体構成を示す図である。
【図2】カラープラズマディスプレイ装置の制御回路のブロック構成図である。
【図3】プラズマディスプレイ装置の駆動波形を示すタイムチャートである。
【図4】従来の駆動波形発生回路のブロック構成図である。
【図5】従来のROMメモリマップを示す図である。
【図6】本発明の第1の態様の原理構成を示す図である。
【図7】本発明の第1の態様の動作を説明する図である。
【図8】本発明の第1の態様の別の動作を説明する図である。
【図9】本発明の第2の態様の原理構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の態様の動作を説明する図である。
【図11】本発明の実施例におけるROMメモリマップを示す図である。
【図12】本発明の実施例におけるカラーPDP駆動シーケンスに関係する信号を示すタイムチャートである。
【図13】本発明の実施例の波形発生回路の全体構成を示すブロック図である。
【図14】実施例の駆動カウンタの回路構成を示す図である。
【図15】実施例のアドレス発生回路とROMの回路構成を示す図である。
【図16】実施例のROMアドレス記憶回路の一部の回路構成を示す図である。
【図17】実施例のROMアドレス記憶回路の一部の回路構成を示す図である。
【図18】実施例のROMアドレス記憶回路の一部の回路構成を示す図である。
【図19】実施例のROMデータ変換回路の構成を示す図である。
【図20】実施例の読出停止回路の構成を示す図である。
【図21】実施例の波形データ延長回路の構成を示す図である。
【図22】実施例における通常時の動作を示すタイムチャート(その1)である。
【図23】実施例における通常時の動作を示すタイムチャート(その2)である。
【図24】実施例における通常時の動作を示すタイムチャート(その3)である。
【図25】実施例における通常時の動作を示すタイムチャート(その4)である。
【図26】実施例における通常時の動作を示すタイムチャート(その5)である。
【図27】実施例における通常時の動作を示すタイムチャート(その6)である。
【図28】実施例における読出停止及び出力保持時の動作を示すタイムチャート(その1)である。
【図29】実施例における読出停止及び出力保持時の動作を示すタイムチャート(その2)である。
【図30】実施例における読出停止及び出力保持時の動作を示すタイムチャート(その3)である。
【図31】実施例における読出停止及び出力保持時の動作を示すタイムチャート(その4)である。
【図32】実施例における延長時の動作を示すタイムチャート(その1)である。
【図33】実施例における延長時の動作を示すタイムチャート(その2)である。
【図34】実施例における延長時の別の動作を示すタイムチャート(その1)である。
【図35】実施例における延長時の別の動作を示すタイムチャート(その2)である。
【図36】実施例における読み飛ばし時の動作を示すタイムチャート(その1)である。
【図37】実施例における読み飛ばし時の動作を示すタイムチャート(その2)である。
【符号の説明】
1…カラープラズマディスプレイパネル
2…アドレスドライバ
3…Xドライバ
4…Yスキャンドライバ
5…Yドライバ
6…制御回路
7…電源回路
71、74…アドレス発生回路
72…延長判定・制御回路
73…波形データ出力回路
75…スキップ判定回路
76…スキップ先アドレスレジスタ
651…ROM
Claims (2)
- 波形及びその発生に関係する波形データを、複数のクロック周期で構成されるサイクル毎に記憶したROMと、
前記波形データを順次読み出すためのアドレス信号を順次発生するアドレス発生回路と、
読み出した前記波形データを順次波形信号に再生する波形データ出力回路とを備える波形発生回路において、
前記波形データには、当該サイクルの波形データを延長して再生することを指示する延長情報と、延長する期間を示す延長期間情報とが含まれており、
前記延長期間情報で指示される延長期間は、前記サイクルの整数倍の期間であり、
読み出した前記波形データから前記延長情報の有無を判定し、前記延長情報が含まれる時には、前記延長期間情報で指定された期間、前記波形データ出力回路が対応する波形信号の出力を維持するように制御すると共に、前記アドレス発生回路がアドレス信号の発生動作を遅延するように制御する延長判定・制御回路を備えることを特徴とする波形発生回路。 - 選択的に放電発光を行う複数のセルを有する表示パネルと、
前記複数のセルを表示データに対応した状態に設定する表示データ設定手段と、
前記複数のセルを設定された状態に応じて発光させる表示発光手段とを備える平面マトリクス型表示装置であって、
前記表示データ設定手段及び前記表示発光手段に供給する駆動制御信号を発生する駆動波形発生回路として、請求項1に記載の波形発生回路を備えることを特徴とする平面マトリクス型表示装置。
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