JP3719831B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DRAM(Dynamic RAM)等の半導体記憶装置に係り、詳細には、外部入力クロックに同期してデータを取り込む同期式コントロールを有する半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報処理装置等の膨大なデータ量を扱うデータ処理システムでは、大容量化とともに、より高速なデータ転送速度をもつメモリが要求されている。
【0003】
従来、メモリには同期式コントロールのメモリと、現在広く使用されている汎用DRAMに代表される同期式でないメモリとがある。また、SRAMでは同期式のものは珍しくない。
【0004】
一方、近年、DRAMにおいても、システム設計が容易で高速化が可能な同期式コントロールを有する同期式DRAM(SDRAM)やテレビ用の大容量FIFO、フィールドメモリ等が広く使われるようになってきた。
【0005】
図17は従来のクロック同期式コントロールメモリの構成を示すブロック図である。
【0006】
図17において、クロック同期式コントロールメモリ10は、多数のメモリセルMij(1=1〜m、j=1〜n、m,nはともに正の整数)からなるメモリアレイ11、メモリコントロール信号発生回路12、アドレス発生回路13、Xデコーダ14、Yデコーダ15、及び入出力回路16を含んで構成される。
【0007】
メモリコントロール信号発生回路12は、メモリをコントロールするためのコントロール入力信号(例えば、チップセレクトCS、リードライトコントロール信号RW、メモリコントロールクロックCLK等)を基にメモリアクセス動作を行うための全ての回路に必要なメモリコントロール信号を発生する。
【0008】
アドレス発生回路13は、外部アドレス信号を基に内部アドレスを発生し、内部XアドレスAX、内部YアドレスAYを出力する。
【0009】
Xデコーダ14は、XアドレスAXが入力され、多数存在するワードラインのうち、任意のワードラインWli(1=1〜m)を選択する。
【0010】
Yデコーダ15は、YアドレスAYが入力され、多数存在するコラムのうち、任意のコラムColj(j=1〜n)を選択する。
【0011】
入出力回路16は、I/Oバス17、I/O入出力端子及びメモリコントロール信号発生回路12に接続され、所定タイミングでI/O入出力端子間でデータを転送する。
【0012】
以上の構成において、Xデコーダ14とYデコーダ15により選択される任意のメモリセルMij(1=1〜m、j=1〜n)に蓄えられていたデータは、I/Oバス17を介して入出力端子I/Oが接続された入出力回路16に転送される。すなわち、アクセス時、メモリセルMijはI/Oバス17を介して入出力回路16に接続される。
【0013】
図18は上記クロック同期コントロールメモリの動作を示すタイミングチャートであり、ライト動作の場合の例である。図中、t0,t1,…はクロック同期された時刻を示す。なお、リード動作もほぼ同様な動作となるためリード動作の説明は省略する。
【0014】
時刻t0:
時刻t0以前にリードライトコントロール信号RWはロウレベル(ここではRWがロウレベルでライトモードとなるとする)となり、チップセレクト信号CSはハイレベル(ここではチップセレクト信号がCSハイレベルでチップイネーブルとなるとする)となる。
【0015】
時刻t0において、入力アドレス信号はクロックCLKの立ち上がりによりメモリ10内部に取り込まれ、アドレス発生回路13は、内部XアドレスAX、内部YアドレスAY(Y0)を発生させる。
【0016】
この内部アドレスAX,AYは、Xデコーダ14、Yデコーダ15に供給され、Xデコーダ14、Yデコーダ15により、任意のワードラインWli、任意のコラムColjが選択され、これらにより、アクセスしようとするメモリセルMijが選択される。
【0017】
この時、同時に入出力端子I/Oから入出力回路16に入力する入力データD0は同様にクロックCLKの立ち上がりにより取り込まれ、I/Oバス17を介して選択されたメモリセルMljに書き込まれる。
【0018】
時刻t1:
アドレス発生回路13においてクロックCLKに同期して次の内部YアドレスY1を発生し(例えば、時刻t0で発生したYアドレスのインクリメンタルアドレス)、時刻t0で選択されたメモリセルとは異なるメモリセルを選択し、前記とまったく同様な動作で書き込み動作が行われる。
【0019】
以降、時刻t1で述べた動作を繰り返すことにより同期式メモリ動作を連続して行うことができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のクロック同期コントロールメモリにあっては、以下のような問題点があった。
【0021】
例えば、ライト動作の場合、外部入力クロックCLKの立ち上がりクロック(あるいは立ち下がりクロック)に同期して、クロックの立ち上がりエッジごとに、入力データを入出力回路16から取り込む。このCLKサイクルが高速化されるにつれ、クロックCLKと入力データ信号との配線長、配線負荷の差からクロックCLKの立ち上がりエッジと入力データとの間にスキュー(位相差)が発生し、動作マージンが悪くなるという問題点が発生する。
【0022】
特に、クロックCLKは他の回路をもコントロールするため配線長も長くなりがちであり、負荷も多い。すなわち、クロックCLKは高速サイクルで動作させなければならない上にドライブするための負荷は大きい。このため、大きなドライバが必要となり、パターン面積を必要とし、高速クロック出力のため消費電力が大きくなるという問題点がある。
【0023】
また、信号線長が変化するような伝送線を、クロックCLK及びデータが伝わってくる場合、常にクロックCLKとデータ間の同期をとることは非常に困難となる。
【0024】
本発明は、クロック発生回路を小型化するとともに、消費電力は小さくすることができ、クロックサイクルの高速化に対応することができる半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体記憶装置は、外部入力クロックと前記外部入力クロックに続く転送データからなるシリアル転送信号を受け取り、外部入力クロックに同期して内部同期クロックを発生するとともに、転送データを受け取っているときは、コントロール信号により、外部入力クロックに関わらず、内部同期クロックを発生し続けて自走させ内部同期クロック発生手段を有し、内部同期クロック発生手段により生成した内部同期クロックによりメモリアクセスを行うことを特徴とする。
【0026】
本発明に係る半導体記憶装置はまた、
前記内部同期クロックに基いて複数のメモリコントロール信号を発生するメモリコントロール信号発生回路と、
リセット信号、あるいは入力アドレスにより、内部アドレスを発生するアドレス発生回路と、
複数のメモリセルを有するメモリアレイと、
内部アドレスが入力され、メモリアレイを構成するメモリセルを選択するためのデコーダと、
選択されたメモリセルと入出力端子を有する入出力回路を接続するためのデータバスとを備え
前記内部同期クロック発生手段は、
前記外部入力クロックに同期し、かつ、該外部入力クロック周波数を逓倍した内部同期クロックを発生し、
前記内部同期クロック発生手段により発生した内部同期クロックにより、メモリ動作をコントロールすることを特徴とする。
【0030】
リアル転送信号を受け取り、外部入力クロック数を計数し、所定のクロック数を計数するとコントロール信号を発生するクロック計数手段をさらに備え、内部同期クロック発生手段が、シリアル転送信号を受け取り、外部入力クロックに同期して内部同期クロックを発生するとともに、クロック計数手段により発生したントロール信号により、外部入力クロックに関わらず、内部同期クロックを発生し続けて自走させるものであってもよい。
【0031】
上記クロック計数手段は、シリアル転送信号からメモリコントロール信号発生回路を活性化するチップイネーブル信号を発生するものであってもよい。
【0032】
シリアル転送信号の論理をデコードし、メモリコントロール回路をリセットするための内部リセット信号を発生するリセット信号発生手段をさらに備えても良い。
【0033】
上記内部同期クロック発生手段が、外部入力クロックの周波数をホールドし、自走するPLL回路を備えていてもよく、上記PLL回路、位相比較器、ループフィルタ、及び電圧制御発振器を備え、ループフィルタは、前記コントロール信号により動作がホール可能であり、動作がホールされると、電圧制御発振器の出力を一定とし、外部入力クロックに関わらず、内部同期クロックを発生し続けるものであってもよい。
【0034】
本発明に係る半導体記憶装置は、同期式DRAMであってもよい。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明に係る半導体記憶装置は、DRAM等の半導体メモリに適用することができる。
【0036】
まず、本発明の基本的な考え方について説明する。
【0037】
従来のクロック同期コントロールメモリでは、外部入力クロックCLKに同期して、入力データを取り込んでいた。このため、CLKサイクルの高速化に伴ってCLKと入力データ信号との配線長、配線負荷の影響が増え、またクロック供給のためのドライバの消費電力が増大し、さらにはCLKとデータ間の同期をとるのが困難になっていた。
【0038】
そこで本発明では、メモリ内に、例えばPLL(Phase Locked Loop)を使用した内部同期クロック発生手段を設け、メモリに直接入力するコントロールクロックをそのままメモリアクセスを行う内部クロックCLKに使わず、上記内部同期クロック発生手段を用いて、メモリに直接入力するコントロールクロックを同期した内部メモリコントロールクロックCLK’を発生しメモリアクセスを行うようにする。
【0039】
メモリに直接する入力するクロックCLKの入力の仕方には以下のようにいくつかの方法が考えられる。
【0040】
(i)クロックCLKが従来通り単独の伝送経路を通ってくる場合
PLLを使った内部同期クロック発生手段により、同期逓倍クロックCLK’を発生して内部クロックを発生させればメモリに入力するクロックCLKの周波数を低く抑えることができるのでCLK発生回路は小型化でき、かつ、消費電力は小さくなる。
【0041】
(ii)クロックCLKが他信号経路と共通信号経路を通ってくる場合
例えば、入力データ転送配線とCLK転送配線を共有化し、データ信号転送の直前に、これから書き込もうとするデータの書き込みクロックCLKをこの共有転送経路を使ってパイロットクロックとして何クロックか転送しておき、上記内部同期クロック発生手段により、この書き込みクロックと同期したクロックCLK’を発生して自走させておいた後、同じ伝送経路で入力データを転送し、PLLの自走クロックCLK’に同期してメモリに対する書き込みをする。
【0042】
このようにした場合、クロック、入力データ伝送経路がどのように変わっても入力データとクロックの同期は確保されるため、どのような条件下においてもメモリに対する書き込みは確実に行える。
【0043】
特に、シリアル転送システムにおいて有効であり、必ずしもクロック、入力データは伝送線を通って転送される必要はなく、電波として空間を転送されてもいいし、IRDAシステムのように赤外線で転送されてもよい。
【0044】
次に、上記基本的な考え方に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0045】
本発明の実施形態を説明する前に、本発明の第1〜第3の参考例を説明する。
第1の参考例
図1は本発明の第1の参考例の半導体記憶装置の構成図である。図1に示す半導体記憶装置は、クロック同期式コントロールメモリに適用した例である。本参考例に係る半導体記憶装置の説明にあたり図17に示す半導体記憶装置と同一構成部分には同一符号を付している。
【0046】
図1において、クロック同期式コントロールメモリ20(半導体記憶装置)は、多数のメモリセルMij(1=1〜m、j=1〜n、m,nはともに正の整数)からなるメモリアレイ11、内部コントロール同期クロック信号CLK’を発生する内部同期クロック発生回路(内部同期クロック発生手段)21、メモリコントロール信号発生回路12、アドレス発生回路13、Xデコーダ14、Yデコーダ15、及び入出力回路16を含んで構成される。
【0047】
内部同期クロック発生回路21は、PLL(Phase Locked Loop)周波数シンセサイザ回路により構成され、メモリ20内部で入力クロックCLKから内部コントロール同期クロックCLK’を発生し、メモリコントロール信号発生回路12に供給する。PLL回路例については、図2〜4により後述する。
【0048】
メモリコントロール信号発生回路12は、メモリをコントロールするためのコントロール入力信号(例えば、チップセレクトCS、リードライトコントロール信号RW、内部コントロール同期クロックCLK’等)を基にメモリアクセス動作を行うための全ての回路に必要なメモリコントロール信号を発生する。
【0049】
アドレス発生回路13は、外部アドレス信号を基に内部アドレスを発生し、内部XアドレスAX、内部YアドレスAYを出力する。
【0050】
Xデコーダ14は、XアドレスAXが入力され、多数存在するワードラインのうち、任意のワードラインWli(1=1〜m)を選択する。
【0051】
Yデコーダ15は、YアドレスAYが入力され、多数存在するコラムのうち、任意のコラムColj(j=1〜n)を選択する。
【0052】
入出力回路16は、I/Oバス17、I/O入出力端子及びメモリコントロール信号発生回路12に接続され、所定タイミングでI/O入出力端子間でデータを転送する。
【0053】
また、Xデコーダ14とYデコーダ15により選択される任意のメモリセルMij(1=1〜m、j=1〜n)に蓄えられていたデータは、I/Oバス17を介して入出力端子I/Oが接続された入出力回路16に転送される。すなわち、アクセス時、メモリセルMijはI/Oバス17を介して入出力回路16に接続される。
【0054】
このように、本参考例のクロック同期式コントロールメモリ20は、内部にPLLを使用した内部同期クロック発生回路21を設け、メモリに直接入力するコントロールクロックCLKをそのままメモリアクセスを行う内部クロックCLKに使わず、内部同期クロック発生回路21によりメモリ20に直接入力するコントロールクロックCLKを同期した内部メモリコントロールクロックCLK’を発生しメモリアクセスを行うようにしたものである。
【0055】
すなわち、外部入力クロックCLKが、直接、メモリのコントロールクロックとならず、内部同期クロック発生回路21が外部入力クロックCLKを基に発生する内部コントロール同期クロックCLK’がメモリのコントロールクロックとなる点が従来例と異なる。
【0056】
図2〜図4はPLLからなる内部同期クロック発生回路21の構成例について説明する。
【0057】
PLLは、位相比較器(PD:phase detector)、ループフィルタ(LP)、及び電圧制御発振器(VCO:voltage controlled osilator)を備え、基準周波数のN倍(Nは整数)の基準周波数と同期した周波数を作り出す回路装置である。
【0058】
図2は内部同期クロック発生回路21を構成する1例として、広く用いられているPLL回路ブロックの最も簡単な構成例(N=1の場合)を示す図である。
【0059】
図2において、PLL30は、位相比較器31、ループフィルタ32、及び電圧制御発振器33から構成される。
【0060】
位相比較器31は、クロック入力Finと電圧制御発振器33の出力Foutとの位相差を比較し、位相差信号Faをループフィルタ32に出力する。
【0061】
ループフィルタ32は、位相差信号Faを積分して平均化し、位相差信号(直流)を電圧制御発振器33に出力する。
【0062】
電圧制御発振器33は、位相差信号によって発振周波数を変えた出力Foutを出力する。
【0063】
上記PLL30の動作は以下のようなものである。
【0064】
位相比較器31には、クロック入力Finと電圧制御発振器33の出力Foutが入力され、位相比較器31は両者の位相差を比較し、その位相差に応じた位相差信号Faを発生する。
【0065】
ループフィルタ32では、その位相差信号Faを積分して平均化し、位相差信号(直流)Fbを電圧制御発振器33に出力する。電圧制御発振器33では、ループフィルタ32から発生する位相差信号Fbの大きさによって発振周波数(位相)を変えた出力Foutを出力する。つまり、電圧制御発振器33はFin(周波数fin)とFout(周波数fout)の位相差が等しくなるようにFoutを発生する。これにより、FinとFoutは同期が取れた同一周波数のクロックとなる。
【0066】
図3は内部同期クロック発生回路21を構成する他のPLL回路ブロックの構成例を示す図であり、前記図2の電圧制御発振器33と位相比較器31との間に周波数を1/N倍する分周器34を挿入したものである。
【0067】
図3において、分周器34は、電圧制御発振器33の出力Foutの周波数を1/Nにして位相比較器31に出力する。
【0068】
電圧制御発振器33の出力Foutは、分周器34に入力され、分周器34の出力Fd(周波数fd)はクロック入力Finとともに位相比較器31の入力となる。
【0069】
このようなPLL回路においては、クロック入力Finと分周器34の出力Fdを一致させるようなフィードバックがかかるため、fd=finとなり、電圧制御発振器33の出力Foutの発振周波数foutはfinのN倍となる。
【0070】
図4は内部同期クロック発生回路21を構成する他のPLL回路ブロックの構成例を示す図であり、前記図3と同一構成部分には同一符号を付している。
【0071】
図4において、コントロール信号ST/はロウレベルで位相比較器31に入力する信号をディスエーブルとし、ループフィルタ32の動作をホールすることにより、出力Fdを一定出力とする。これにより、電圧制御発振器33の発生するFoutは一定の出力となる。
【0072】
すなわち、クロック入力Finに関わらず、発生クロックFoutはコントロール信号ST/がロウレベルになった後は一定となり、Finが全く止まってしまっても内部同期クロック発生回路21は自走クロックを出力し続ける形になる。ここで、入力クロックFinと同期の取れたクロックを自走させるのみなら分周器34は必要ない。
【0073】
このように、図4のPLL回路は、入力クロックに関わらず、電圧制御発振器33の発振クロック周波数をホールトし、自走させるコントロール信号ST/を入力できるタイプのPLLである。
【0074】
以下、上述のように構成されたクロック同期式コントロールメモリ20の動作を説明する。
【0075】
図5は上記クロック同期コントロールメモリ20の動作を示すタイミングチャートであり、ライト動作の場合の例である。図中、t0,t1,…はクロック同期された時刻を示す。なお、リード動作もほぼ同様な動作となるためリード動作の説明は省略する。
【0076】
図5において、前記図2の外部入力クロックCLKと内部コントロール同期クロックCLK’の関係以外、すなわち、前記図2のCLKをCLK’で置き換えただけであり、内部動作は、図1の従来のクロック同期コントロールメモリと同様である。
【0077】
時刻t0:
時刻t0以前にリードライトコントロール信号RWはロウレベル(ここではRWがロウレベルでライトモードとなるとする)となり、チップセレクト信号CSはハイレベル(ここではチップセレクト信号がCSハイレベルでチップイネーブルとなるとする)となる。
【0078】
時刻t0において、入力アドレス信号は内部コントロール同期クロックCLK’の立ち上がりによりメモリ20内部に取り込まれ、アドレス発生回路13は、内部XアドレスAX、内部YアドレスAY(Y0)を発生させる。
【0079】
この内部アドレスAX,AYはXデコーダ14、Yデコーダ15に供給され、Xデコーダ14、Yデコーダ15により、任意のワードラインWli、任意のコラムColjが選択され、これらにより、アクセスしようとするメモリセルMijが選択される。
【0080】
この時、同時に入出力端子I/Oから入出力回路16に入力する入力データD0は同様に内部コントロール同期クロックCLK’の立ち上がりにより取り込まれ、I/Oバス17を介して選択されたメモリセルMljに書き込まれる。
【0081】
時刻t1:
アドレス発生回路13において内部コントロール同期クロックCLK’に同期して次の内部YアドレスY1を発生し(例えば、時刻t0で発生したYアドレスのインクリメンタルアドレス)、時刻t0で選択されたメモリセルとは異なるメモリセルを選択し、前記とまったく同様な動作で書き込み動作が行われる。
【0082】
以降、時刻t1で述べた動作を繰り返すことにより同期式メモリ動作を連続して行うことができる。
【0083】
図5に示すように、メモリ20に入力するクロックCLKは、内部同期クロック発生回路21で逓倍され、実際にメモリアクセスに使用される内部クロックCLK’を発生する。すなわち、メモリ20内にはPLLからなる内部同期クロック発生回路21が存在し、入力クロックを逓倍した周波数の内部同期クロックCLK’を発生してメモリアクセスをする。
【0084】
以上説明したように、第1の参考例のクロック同期式コントロールメモリ20は、多数のメモリセルMijからなるメモリアレイ11、PLL回路により構成され内部コントロール同期クロック信号CLK’を発生する内部同期クロック発生回路21、メモリコントロール信号発生回路12、アドレス発生回路13、Xデコーダ14、Yデコーダ15、入出力回路16及びI/Oバス17を備え、内部同期クロック発生回路21は、メモリ20内部で入力クロックCLKから内部コントロール同期クロックCLK’を発生し、メモリコントロール信号発生回路12に供給するように構成したので、同期逓倍クロックCLK’を発生して内部クロックを発生させることによりメモリに入力するクロックCLKの周波数を低く抑えることができ、クロック発生回路を小型化することができ、かつ、消費電力を小さくすることができる。
【0085】
したがって、高速なメモリアクセスができることとなり、データ処理装置等高速性を要求される情報処理装置に適用して好適である。
【0086】
第2の参考例
図6は本発明の第2の参考例の半導体記憶装置の構成図である。本参考例の半導体記憶装置の説明にあたり図1に示すメモリと同一構成部分には同一符号を付して重複部分の説明を省略する。
【0087】
図6において、クロック同期式コントロールメモリ40(半導体記憶装置)は、多数のメモリセルMij(1=1〜m、j=1〜n)からなるメモリアレイ11、内部コントロール同期クロック信号CLK’を発生する内部同期クロック発生回路41(内部同期クロック発生手段)、メモリコントロール信号発生回路12、アドレス発生回路13、Xデコーダ14、Yデコーダ15、及び入出力回路16を含んで構成される。
【0088】
内部同期クロック発生回路41は、PLL回路により構成され、メモリ40内部で入力クロックCLKから内部コントロール同期クロックCLK’を発生し、メモリコントロール信号発生回路12に供給する。本参考例では、内部同期クロック発生回路41が、前記図4に示したような入力クロックに関わらず、電圧制御発振器33の発振クロック周波数をホールし、自走させるコントロール信号ST/を入力できるタイプのPLL回路により構成される。
【0089】
内部同期クロック発生回路41には、入力クロックに関わらず、電圧制御発振器33(図4)の発振クロック周波数をホールし、自走させるためのコントロール信号ST/及びクロックCLKが入力される。ここで、入力クロックFinと同期の取れたクロックを自走させるのみの場合には、図4に示す分周器34は必ずしも必要ない。
【0090】
以下、上述のように構成されたクロック同期式コントロールメモリ40の動作を説明する。
【0091】
図7は上記クロック同期コントロールメモリ40の動作を示すタイミングチャートであり、ライト動作の場合の例である。図中、t0,t1,…はクロック同期された時刻を示す。
【0092】
時刻t0−t1:
コントロール信号ST/がハイレベルとなり、入力クロックCLKが時刻t1まで連続して所定数のクロックが入力する。時刻t1付近になって内部同期クロック発生回路41は、入力クロックCLKを受けてCLKに同期した内部コントロール同期クロックCLK’を発生しはじめる。ここでは、図4の破線で囲った分周器34がない、すなわちN=1の場合の内部同期クロック発生回路41を考える。
【0093】
時刻t1:
コントロール信号ST/がロウレベルとなり、入力クロックCLKに関わらず、内部コントロール同期クロックCLK’は内部同期クロック発生回路41より出力され続ける(自走する)。
【0094】
時刻t2:
時刻t2以前にリードライトコントロール信号RWはロウレベル(ここではRWがロウレベルでライトモードとなるとする)となり、チップセレクト信号CSはハイレベル(ここではチップセレクト信号CSがハイレベルでチップイネーブルとなるとする)となる。
【0095】
時刻t2において、入力アドレス信号は内部同期クロック発生回路41から発生する内部コントロール同期クロック(自走クロック)CLK’の立ち上がりによりメモリ40内部に取り込まれ、内部XアドレスAX,内部YアドレスAY(Y0)を発生させる。この内部アドレスAX,AYはXデコーダ14、Yデコーダ15に供給され、Xデコーダ14、Yデコーダ15により任意のワードラインWli、任意のコラムColjが選択され、これらにより、アクセスしようとするメモリセルMljが選択される。
【0096】
この時、同時に入出力端子I/Oから入出力回路16に入力する入力データD0は、同様に内部コントロール同期クロックCLK’の立ち上がりにより取り込まれ、I/Oバス17を介して選択されたメモリセルMljに書き込まれる。
【0097】
時刻t3:
アドレス発生回路13において内部コントロール同期クロックCLK’に同期して次の内部YアドレスY1を発生し(例えば、時刻t2で発生したYアドレスのインクリメンタルアドレス)、時刻t2で選択されたメモリセルとは異なるメモリセルを選択し、前記とまったく同様な動作で書き込み動作が行われる。
【0098】
以降、時刻t3で説明した動作を繰り返すことにより同期式メモリ動作を連続して行うことができる。
【0099】
以上説明したように、第2の参考例のクロック同期式コントロールメモリ40は、メモリ40内部で入力クロックCLKから内部コントロール同期クロックCLK’を発生し、メモリコントロール信号発生回路12に供給する内部同期クロック発生回路41を備え、内部同期クロック発生回路41は、入力クロックに関わらず、電圧制御発振器33の発振クロック周波数をホールし、自走させるコントロール信号ST/を入力できるタイプのPLL回路により構成されているので、以下のような効果を得ることができる。
【0100】
例えば、入力データ転送配線とCLK転送配線を共有化し、データ信号転送の直前に、これから書き込もうとするデータの書き込みクロックCLKをこの共有転送経路を使って、パイロットクロックを同期信号として何クロックか転送しておき、内部同期クロック発生回路41により、この書き込みクロックと同期した内部コントロール同期クロックCLK’を発生して自走させておいた後、同じ伝送経路で入力データを転送し、自走クロックCLK’に同期してメモリに対する書き込みをする。
【0101】
このようにした場合、どのようクロック信号及び入力データ等の伝送経路が変わって信号の位相差が生じたとしても、入力データとクロックの同期は確保されるため、どのような条件下においてもメモリに対する書き込みは確実に行える。
【0102】
特に、シリアル転送システムにおいて有効であり、必ずしもクロック、入力データは伝送線を通って転送される必要はなく、テレビ信号のように電波として空間を転送されてもよいし、IRDAシステムのように赤外線で転送されてもよい。
【0103】
次に本発明の第1〜第4の実施形態について説明する。
第1の実施形態
図8は本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。本実施形態に係る半導体記憶装置の説明にあたり図6に示すメモリと同一構成部分には同一符号を付して重複部分の説明を省略する。
【0104】
図8において、クロック同期式コントロールメモリ50(半導体記憶装置)は、多数のメモリセルMij(1=1〜m、j=1〜n)からなるメモリアレイ11、内部コントロール同期クロック信号CLK’を発生する内部同期クロック発生回路41、メモリコントロール信号発生回路12、アドレス発生回路13、Xデコーダ14、Yデコーダ15、及び入出力回路16を含んで構成される。
【0105】
内部同期クロック発生回路41は、PLL回路により構成され、メモリ40内部で入力クロックCLKから内部コントロール同期クロックCLK’を発生し、メモリコントロール信号発生回路12に供給する。
【0106】
本実施形態では、内部同期クロック発生回路41に入力されるクロック入力CLKと、入出力回路16への入力とを共通にし、図9に示すようなシリアル転送信号SINとして入力する。
【0107】
図9は一般的なシリアル転送信号波形を示す波形図である。
【0108】
図9に示すように、一般的にシリアル転送信号は、まず、同期信号(パイロットクロック)を転送し、その後転送データを送る。パイロットクロックによって同期を取ることにより受取側はその後転送されてくるデータをシステム中に取り込むことができる。
【0109】
以下、上述のように構成されたクロック同期式コントロールメモリ50の動作を説明する。
【0110】
図10は上記クロック同期コントロールメモリ50の動作を示すタイミングチャートであり、ライト動作の場合の例である。図中、t0,t1,…はクロック同期された時刻を示す。
【0111】
時刻t0−t1:
コントロール信号ST/がハイレベルとなり、ST/が時刻t1でロウレベルになるまでパイロットクロックを入力する。時刻t1付近になって内部同期クロック発生回路41はシリアル転送信号SINを受けてパイロットクロックに同期したクロックCLK’を発生しはじめる。ここでは、前記図4の破線で囲った分周器34がない、すなわちN=1の場合の内部同期クロック発生回路41を考える。
【0112】
時刻t1:
コントロール信号ST/がロウレベルとなり、入力されるシリアル転送信号SINに関わらず、内部同期クロック発生回路41から内部コントロール同期クロック信号CLK’が出力され続ける(自走する)。
【0113】
時刻t2:
時刻t2以前にリードライトコントロール信号RWはロウレベル(ここではRWがロウレベルでライトモードとなるとする)となり、チップセレクト信号CSはハイレベル(ここではチップセレクト信号CSがハイレベルでチップイネーブルとなるとする)となる。
【0114】
時刻t2において、入力アドレス信号は内部同期クロック発生回路41から発生する内部コントロール同期クロック(自走クロック)CLK’の立ち上がりによりメモリ50内部に取り込まれ、内部XアドレスAX,内部YアドレスAY(Y0)を発生させる。この内部アドレスAX,AYにより、Xデコーダ14、Yデコーダ15により、任意のワードラインWli、任意のコラムColjが選択され、これらにより、アクセスしようとするメモリセルMijが選択される。
【0115】
この時、同時にシリアル転送信号SINとして入出力回路16に入力される入力データは、同様に内部コントロール同期クロックCLK’の立ち上がりにより取り込まれ、I/Oバス17を介して選択されたメモリセルMijに書き込まれる。
【0116】
時刻t3:
アドレス発生回路13において、内部コントロール同期クロックCLK’に同期して次の内部YアドレスY1を発生し(例えば、時刻t2で発生したYアドレスのインクリメンタルアドレス)、時刻t2で選択されたメモリセルとは異なるメモリセルを選択し、前記とまったく同様な動作で書き込み動作が行われる。
【0117】
以降、時刻t3で説明した動作を繰り返すことにより同期式メモリ動作を連続して行うことができる。
【0118】
以上説明したように、第1の実施形態に係るクロック同期式コントロールメモリ50は、内部同期クロック発生回路41は、入力クロックに関わらず、電圧制御発振器33の発振クロック周波数をホールし、自走させるコントロール信号ST/を入力できるタイプのPLL回路により構成し、クロック入力端子とデータ入力端子を共通にしているので、第2の参考例と同様な効果を得ることができるとともに、以下のような効果を得ることができる。
【0119】
図11は本実施形態に係るクロック同期式コントロールメモリ50の効果を説明するための図であり、図11(a)は比較のための従来例を、図11(b)は本実施形態を示す。
【0120】
例えば、図11(a)に示すように、コントロールクロックCLKとデータバスDBが異なる場合を考える。これはコントロールクロック配線がデータバスと比較して長い、あるいは、負荷容量が大きいなどの場合であり実システムではしばしば発生する。
【0121】
この場合、送り側ではコントロールクロックとデータ波形との関係は、図11(a)に示すようにクロックCLKの立ち上がりに同期してデータDBをラッチできるような理想的タイミングになっていたとしても、受取側のメモリではクロックCLK’とデータDB’の関係には位相差(スキュー)が発生し、正常なメモリ書き込みができなくなってしまう。
【0122】
これに対して本実施形態では、コントロールクロック(パイロットクロック)とメモリ50に書き込まれるデータは同一経路を転送されるため、受取側のメモリ50が発生するパイロットクロックCLK’に同期した自走クロックCLKin’と受取側でのデータの位相遅れは、図11(b)に示すように同じになり、クロックCLKinとデータDB’の波形のタイミングは送り側と同様なクロックCLKの立ち上がりに同期してデータDBをラッチできるような理想的タイミングを再現できる。
【0123】
これにより、どのように信号転送経路が変わっても正常なメモリに対する書き込みができる。
【0124】
第2の実施形態
図12は本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。本実施形態に係る半導体記憶装置の説明にあたり図8に示すメモリと同一構成部分には同一符号を付して重複部分の説明を省略する。
【0125】
図12において、クロック同期式コントロールメモリ60(半導体記憶装置)は、多数のメモリセルMij(1=1〜m、j=1〜n)からなるメモリアレイ11、内部コントロール同期クロック信号CLK’を発生する内部同期クロック発生回路41、内部同期クロック発生回路41にST/を出力するクロック計数回路61(クロック計数手段)、メモリコントロール信号発生回路12、アドレス発生回路13、Xデコーダ14、Yデコーダ15、及び入出力回路16を含んで構成される。
【0126】
内部同期クロック発生回路41は、PLL回路により構成され、メモリ40内部で入力クロックCLKから内部コントロール同期クロックCLK’を発生し、メモリコントロール信号発生回路12に供給する。本実施形態では、内部同期クロック発生回路41に入力されるクロック入力CLKと、入出力回路16への入力とを共通にし、シリアル転送信号SINとして入力する。
【0127】
また、クロック計数回路61は、クロックCLK端子と書き込み入力端子を共通にしたSIN端子とリセット信号RSTが入力され、入力クロック数を計数し、内部同期クロック発生回路41にコントロール信号ST/を出力する。
【0128】
このように、本実施形態に係るクロック同期式コントロールメモリ60は、図8に示すメモリ50に、クロックCLK端子と書き込み入力端子を共通にしたSIN端子とリセット信号RSTを入力し、入力クロック数を計数して内部同期クロック発生回路41にコントロール信号ST/を出力するクロック計数回路61が付加された構成となっている。
【0129】
以下、上述のように構成されたクロック同期式コントロールメモリ60の動作を説明する。
【0130】
クロック同期コントロールメモリ60の基本動作は、前記図8に示すメモリ50の動作と同じである。
【0131】
本実施形態では、クロック計数回路61によりシリアル転送信号SINとして入力されるパイロットクロック数を計数し、SINから入力する情報のどの部分からが実際のメモリに対する入力データ信号かを判断し、ST/を発生することによりメモリに書き込みデータとして取り込むかを決定する。
【0132】
以上説明したように、第2の実施形態に係るクロック同期式コントロールメモリ60は、クロックCLK端子と書き込み入力端子を共通にしたSIN端子とリセット信号RSTを入力し、入力クロック数を計数して内部同期クロック発生回路41にコントロール信号ST/を出力するクロック計数回路61を備えて構成したので、第1の実施形態の効果に加え、第1の実施形態ではコントロール信号ST/を書き込み入力とは別個に入力していたが、本実施形態では、SIN端子から入力するパイロットクロック数をクロック計数回路61で数えることにより、コントロール配線を減らすことができ、また、内部的にST/を発生させているためST/のコントロールを外部でする必要がなくシステム設計が容易となる。
【0133】
第3の実施形態
図13は本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。本実施形態に係る半導体記憶装置の説明にあたり図12に示すメモリと同一構成部分には同一符号を付して重複部分の説明を省略する。
【0134】
図13において、クロック同期式コントロールメモリ70は、多数のメモリセルMij(1=1〜m、j=1〜n)からなるメモリアレイ11、内部コントロール同期クロック信号CLK’を発生する内部同期クロック発生回路41、内部同期クロック発生回路41にST/を、メモリコントロール信号発生回路12に内部チップセレクト信号CS’を出力するクロック計数回路71(クロック計数手段)、メモリコントロール信号発生回路12、アドレス発生回路13、Xデコーダ14、Yデコーダ15、及び入出力回路16を含んで構成される。
【0135】
内部同期クロック発生回路41は、PLL回路により構成され、メモリ40内部で入力クロックCLKから内部コントロール同期クロックCLK’を発生し、メモリコントロール信号発生回路12に供給する。本実施形態では、内部同期クロック発生回路41に入力されるクロック入力CLKと、入出力回路16への入力とを共通にし、シリアル転送信号SINとして入力する。
【0136】
また、クロック計数回路71は、クロックCLK端子と書き込み入力端子を共通にしたSIN端子とリセット信号RSTが入力され、入力クロック数を計数し、内部同期クロック発生回路41にコントロール信号ST/を出力するとともに、内部チップセレクト信号CS’を発生しメモリコントロール信号発生回路12に供給する。
【0137】
特に、本実施形態に係るクロック同期式コントロールメモリ70は、クロック計数回路71が内部チップセレクト信号CS’を発生し、そのCS’がメモリコントロール信号発生回路12に従前のチップセレクト信号と同様に入力される点が異なる。
【0138】
以下、上述のように構成されたクロック同期式コントロールメモリ70の動作を説明する。
【0139】
図14は上記クロック同期コントロールメモリ70の動作を示すタイミングチャートであり、ライト動作の場合の例である。図中、t0,t1,…はクロック同期された時刻を示す。
【0140】
クロック同期コントロールメモリ70の基本動作は、前記図12に示すメモリ60の動作と同じである。
【0141】
すなわち、クロック計数回路71は内部チップセレクト信号CS’を発生し、そのCS’がメモリコントロール信号発生回路12に従前のチップセレクト信号同様に入力し、チップセレクト信号として働く。
【0142】
時刻t0において、リセット信号RSTが入力され、メモリコントロール回路を初期化し、パイロットクロックの入力を待つ。
【0143】
時刻t1〜t2までにパイロットクロックが入力され、クロック計数回路71がクロックを計数することにより時刻t2近辺でコントロール信号ST/がロウレベルとなる。例えば、図14のST/に示すように、所定のパイロットクロック数を計数すると、クロック計数回路71はコントロール信号ST/をロウレベルとする。
【0144】
これにより、パイロットクロックを受け、そのパイロットクロックに同期した内部コントロール同期クロックCLK’を発生していた内部同期クロック発生回路41は、その後、シリアル転送信号SINからの入力に関わらずCLK’を発生し続ける(自走する)。
【0145】
時刻t3近辺で内部チップセレクト信号CS’がハイレベルとなり、時刻t3以降SIN端子から入力するデータ信号は、内部同期クロック発生回路41が発生する内部コントロール同期クロックCLK’に同期してメモリに対し書き込まれる。
【0146】
以降の動作は前述した各参考例及び実施形態と全く同様である。
【0147】
以上説明したように、第3の実施形態に係るクロック同期式コントロールメモリ70は、SIN端子から入力するパイロットクロック数を計数し、内部チップセレクト信号CS’を発生するクロック計数回路71を備え、この内部チップセレクト信号CS’がメモリコントロール信号発生回路12にチップセレクト信号として入力するように構成したので、第2の実施形態の効果に加え、内部チップセレクト信号DCS’を発生させることにより、コントロール配線をより減らすことができ、CSのコントロールを外部でする必要がないためシステム設計がさらに容易となる。
【0148】
なお、本実施形態では、所定クロック数を計数するようにしているが、パイロットクロックの終了を特定データが出現するまでとする態様でもよい。
【0149】
第4の実施形態
図15は本発明の第4の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。本実施形態に係る半導体記憶装置の説明にあたり図13に示すメモリと同一構成部分には同一符号を付して重複部分の説明を省略する。
【0150】
図15において、クロック同期式コントロールメモリ80(半導体記憶装置)は、多数のメモリセルMij(1=1〜m、j=1〜n)からなるメモリアレイ11、内部コントロール同期クロック信号CLK’を発生する内部同期クロック発生回路41、内部同期クロック発生回路41にST/を、メモリコントロール信号発生回路12に内部チップセレクト信号CS’を出力するクロック計数回路71、内部リセット信号RST’を発生するリセット信号発生回路81(リセット信号発生手段)、メモリコントロール信号発生回路12、アドレス発生回路13、Xデコーダ14、Yデコーダ15、及び入出力回路16を含んで構成される。
【0151】
内部同期クロック発生回路41は、PLL回路により構成され、メモリ40内部で入力クロックCLKから内部コントロール同期クロックCLK’を発生し、メモリコントロール信号発生回路12に供給する。
【0152】
クロック計数回路71は、クロックCLK端子と書き込み入力端子を共通にしたSIN端子とリセット信号RSTが入力され、入力クロック数を計数し、内部同期クロック発生回路41にコントロール信号ST/を出力するとともに、内部チップセレクト信号CS’を発生しメモリコントロール信号発生回路12に供給する。
【0153】
リセット信号発生回路81は、シリアル転送信号SINが入力され、SINの論理をデコードして、内部リセット信号RST’を発生し、メモリコントロール信号発生回路12及びクロック計数回路71に供給する。
【0154】
このように、本実施形態に係るクロック同期式コントロールメモリ80は、前記図13のメモリ70に、さらにシリアル転送信号SINを基に内部リセット信号RST’を発生するリセット信号発生回路81が付加された構成となっている。
【0155】
以下、上述のように構成されたクロック同期式コントロールメモリ80の動作を説明する。
【0156】
図16は上記クロック同期コントロールメモリ80の動作を示すタイミングチャートであり、ライト動作の場合の例である。図中、t0,t1,…はクロック同期された時刻を示す。
【0157】
クロック同期コントロールメモリ80の基本動作は、前記図14に示すメモリ70の時刻t1以降の動作と同じである。
【0158】
本実施形態では、図16に示すようにSIN端子より、時刻t0〜t1の間にリセット入力データ信号がリセット信号発生回路81に入力され、リセット信号発生回路81はこの入力データをデコードし、内部リセット信号RST’を発生する。
【0159】
例えば、時刻t0〜t1の間でシリアル転送信号SINに、図16Aに示すようなハイ/ロウレベルのデータがある場合をリセット入力データ信号とし、リセット信号発生回路81はSINをデコードし、このハイ/ロウレベルのデータが出現した場合には図16のRSTに示す内部リセット信号RST’を発生する。
【0160】
以降の動作は前述した各参考例及び実施形態と全く同様である。
【0161】
以上説明したように、第4の実施形態に係るクロック同期式コントロールメモリ80は、シリアル転送信号SINの論理をデコードして、内部リセット信号RST’を発生し、メモリコントロール信号発生回路12及びクロック計数回路71に供給するリセット信号発生回路81を備えているので、SIN端子からリセット入力データ信号が入力されると、リセット信号発生回路81はこの入力データを判断し、内部リセット信号RST’を発生するため、リセット信号配線が必要なく、コントロール配線を減らすことができる効果がある。
【0162】
なお、上記各実施形態では、半導体記憶装置を、クロック同期式DRAMに適用に適用した例であるが、他のDRAM例えば、EDO(拡張データ出力モード)、PB(パイプラインバーストモード)機能を備えたDRAM、その他の半導体メモリ、例えばシリアル出力データ端子をもつビデオRAM、擬似スタティックRAM等にも適用することができる。
【0163】
また、上記各実施形態では、クロックの立ち上がりに同期して各部を動作するようにしているが、立ち下がりであってもよいことは言うまでもなく、またハイ/ロウレベルのアクティブ状態や入力波形の種類、周波数、動作タイミング、デコード形態等は上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
【0164】
さらに、上記クロック同期コントロールメモリを構成する各種回路やデコーダの数、種類接続状態などは上述の実施形態に限られないことは言うまでもない。また、内部同期クロック発生回路を、PLL回路により構成しているが、外部入力クロックからメモリアクセスに用いるメモリコントロールクロックを生成するものであれば、PLLに限定されない。また、PLL回路を構成する位相比較器、ローパスフィルタ、電圧制御発振器及び分周器等の種類、数なども前述した上述の実施形態に限られないことは言うまでもない。
【0165】
【発明の効果】
本発明に係る半導体記憶装置は、外部入力クロックと前記外部入力クロックに続く転送データからなるシリアル転送信号を受け取り、前記外部入力クロックに同期して内部同期クロックを発生し、前記転送データを受け取っているときは、自走により前記内部同期クロックを発生し続け内部同期クロック発生手段を有し、前記内部同期クロック発生手段により生成した内部同期クロックによりメモリアクセスを行うように構成したので、内部同期クロック発生回路を小型化するとともに、消費電力は小さくすることができ、クロックサイクルの高速化に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の参考例の半導体記憶装置の構成図である。
【図2】 上記半導体記憶装置の内部同期クロック発生回路の構成例を示す回路図である。
【図3】 上記半導体記憶装置の内部同期クロック発生回路の構成例を示す回路図である。
【図4】 上記半導体記憶装置の内部同期クロック発生回路の構成例を示す回路図である。
【図5】 上記半導体記憶装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図6】 本発明の第2の参考例の半導体記憶装置の構成図である。
【図7】 上記半導体記憶装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】 本発明を適用した第1の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。
【図9】 上記半導体記憶装置のシリアル転送信号波形を示す波形図である。
【図10】 上記半導体記憶装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図11】 上記半導体記憶装置の効果を説明するための図である。
【図12】 本発明を適用した第2の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。
【図13】 本発明を適用した第3の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。
【図14】 上記半導体記憶装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図15】 本発明を適用した第4の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。
【図16】 上記半導体記憶装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図17】 従来のクロック同期コントロールメモリの構成を示す図である。
【図18】 従来のクロック同期コントロールメモリの動作を示すタイミングチャートである。

Claims (8)

  1. 外部入力クロックと前記外部入力クロックに続く転送データからなるシリアル転送信号を受け取り、前記外部入力クロックに同期して内部同期クロックを発生するとともに、前記転送データを受け取っているときはコントロール信号により、前記外部入力クロックに関わらず、前記内部同期クロックを発生し続けて自走させ内部同期クロック発生手段を有し、
    前記内部同期クロック発生手段により生成した内部同期クロックによりメモリアクセスを行う
    半導体記憶装置。
  2. 前記内部同期クロックに基いて複数のメモリコントロール信号を発生するメモリコントロール信号発生回路と、
    リセット信号、あるいは入力アドレスにより、内部アドレスを発生するアドレス発生回路と、
    複数のメモリセルを有するメモリアレイと、
    前記内部アドレスが入力され、前記メモリアレイを構成するメモリセルを選択するためのデコーダと、
    選択されたメモリセルと入出力端子を有する入出力回路を接続するためのデータバスとを備え
    前記内部同期クロック発生手段は、
    前記外部入力クロックに同期し、かつ、該外部入力クロック周波数を逓倍した内部同期クロックを発生し、
    前記内部同期クロック発生手段により発生した前記内部同期クロックにより、メモリ動作をコントロールする
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記シリアル転送信号を受け取り、前記外部入力クロック数を計数し、所定のクロック数を計数すると前記コントロール信号を発生するクロック計数手段をさらに備え、
    前記内部同期クロック発生手段は、前記シリアル転送信号を受け取り、
    前記外部入力クロックに同期して前記内部同期クロックを発生するとともに、
    前記クロック計数手段により発生した前記コントロール信号により、前記外部入力クロックに関わらず、前記内部同期クロックを発生し続けて自走させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記クロック計数手段は、
    前記シリアル転送信号から前記メモリコントロール信号発生回路を活性化するチップイネーブル信号を発生する
    ことを特徴とする請求項3に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記シリアル転送信号の論理をデコードし、メモリコントロール回路をリセットするための内部リセット信号を発生するリセット信号発生手段
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の半導体記憶装置。
  6. 前記内部同期クロック発生手段は、前記外部入力クロックの周波数をホールドし、自走するPLL(Phase Locked Loop)回路を備えることを特徴とする請求項に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記PLL回路は、
    位相比較器、ループフィルタ、及び電圧制御発振器を備え、
    前記ループフィルタは、前記コントロール信号により動作がホール可能であり、動作がホールされると、前記電圧制御発振器の出力を一定とし、
    前記外部入力クロックに関わらず、前記内部同期クロックを発生し続ける
    ことを特徴とする請求項6に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記半導体記憶装置は、同期式DRAMであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の半導体記憶装置。
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