JP3719529B2 - クローラ式走行装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、クローラ式走行装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、クローラ式走行装置は、図12に示すように、走行部フレーム100 とクローラ200 との間に下部転輪300,300 を介在させて車体重量を支持させると共に、路面の小突起等による車体への衝撃や動揺を緩和するために、下部転輪300, 300 をイコライザ400 を介して前記走行部フレーム100 に取付けている。
【0003】
すなわち、走行部フレーム100 に、枢軸500 を介してイコライザ400 を構成する揺動アーム410 の中央部を回動自在に取付け、同揺動アーム410 の前後端部に、それぞれ、転輪軸600 を介して下部転輪300 を軸支し、路面の小突起等による一方の下部転輪300 の変位をイコライザ400 によって略1/2 に減少させ、走行部フレーム100 に伝達される衝撃や揺動を緩和している。なお、700 はゴムブッシュであり、同ブッシュ700 を介して前記枢軸500 を走行部フレーム100 に取付けている。
【0004】
このように、クローラ式走行装置にイコライザ400 を用いることにより、乗り心地を良好としていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来のクローラ式走行装置では、未だ、以下のような課題が残されていた。
【0006】
すなわち、イコライザ400 を用いることにより、乗り心地を向上させている反面、クローラ200 が外れやすいという欠点があった。
【0007】
特に、路面の突起物や隆起物等にクローラ200 の左右側縁近傍が乗り上げ、クローラ200 が左右方向に傾斜した場合、同時にクローラ200 に振動が加わったりすると、そのはずみでクローラ200 が外れてしまうものである。
【0008】
そこで、市場からは、乗り心地を良好に保ちながら、しかも、確実にクローラ200 の外れを防止できる走行装置が望まれていた。
【0009】
本発明では、上記課題を解決することのできるクローラ式走行装置を提供することを目的としている。
【0010】
【発明が解決するための手段】
本発明は、クローラの内側踏面上を転動する前後転輪を一対の左右転輪本体で構成すると共に、同前後転輪を、それぞれ、揺動アームの前後端部に軸支し、さらに、同揺動アームを、走行部フレームの下面に垂設した左右軸支持部に枢軸を介して上下揺動自在としたクローラ式走行装置において、前記左右軸支持部にそれぞれゴムブッシュを圧入し、同ゴムブッシュに、前記揺動アームの上部を固着した枢軸を圧入して同枢軸の両端部を前記ゴムブッシュを介して前記左右軸支持部で支持すると共に、上記クローラの内側踏面中央部に、一定の間隔をあけて相対する二状の係合突起列を設ける一方、揺動アームからクローラ脱落防止体を垂設し、同クローラ脱落防止体の前後先端部分を、それぞれ、下方湾曲状に伸延させて左右転輪本体間に位置させると共に、上記係合突起列間に位置させ、しかも、同下方湾曲部の底縁を、係合突起列の各上端間を結ぶ仮想線よりも下方に位置させ、係合突起列間の底部に近接させたことを特徴とするクローラ式走行装置に係るものである。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を、添付図に基づいて具体的に説明する。
【0014】
図1において、Aは本発明に係るクローラ式走行装置1を具備する農業用トラクタであり、同農業用トラクタAは、機体後方にロータリ耕耘機Bを三点リンク式の昇降機構Cにより昇降自在に連結している。
【0015】
同農業用トラクタAは、後に詳述する本発明の要部をなす左右一対のクローラ式走行装置1,1 の走行部フレーム2,2 間に、機体フレーム3を横架し、同機体フレーム3上の前部に原動機部4を設け、後部には一体支持機枠5を前後側防振具(図示せず)を介して載置すると共に、同一体支持機枠5上にキャビン6と燃料タンク(図示せず)と作動油タンク7とを配設している。
【0016】
原動機部4は、機体フレーム3の前端部から後方へ向けて、順次、コンデンサ41、オイルクーラ42、ラジエータ43、エンジン44、マフラー45、メインクリーナ46、及び、プレクリーナ47を配置している。また、同原動機部4は、ボンネット48と同ボンネット48の前端縁に枢支ブラケットを介して前方へ開閉自在に取付けたフロントグリル49とにより覆っている。
【0017】
一体支持機枠5の上に載置したキャビン6には運転部Dを設けており、同運転部Dは、円形のハンドル32等からなる操作部Mと、同操作部Mの直後方位置に座席支持体61を介して配設した運転座席62とを具備している。
【0018】
以下、本発明の要旨をなすクローラ式走行装置1,1 について詳述する。クローラ式走行装置1,1 は左右一対で構成されているが、ここでは、片側についてのみ説明する。
【0019】
図2に示すように、クローラ式走行装置1は、水平枠形状に形成した走行部フレーム2の前端部に駆動スプロケット11を軸支すると共に、同走行部フレーム2の後端部に従動輪12を軸支し、さらに、走行部フレーム2の上面に上部転輪13を軸支する一方、同走行部フレーム2の下方にはそれぞれ2個の下部転輪14,14 を軸支した前後2組のイコライザEを取付けている。
【0020】
そして、前記駆動スプロケット11、従動輪12、上部転輪13、及び、下部転輪14,14 の外周に無端状のクローラ9を巻回し、原動機部4からの動力により駆動スプロケット11を介してクローラ9を駆動して農業用トラクタAを走行させるようにしている。
【0021】
イコライザEは、図1〜図3に示すように、走行部フレーム2の下面に一定の間隔をあけて左右軸支持部15,15を着脱自在に垂設し、同左右軸支持部15,15にそれぞれ左右ゴムブッシュ16,16を圧入し、同左右ゴムブッシュ16,16に枢軸17を圧入し、同枢軸17の中央部に、左右一対の揺動板18,18からなる揺動アーム19の中央上部を固着し、同揺動アーム19の前後端部に、それぞれ、前後下部転輪14,14を軸支して構成している。
【0022】
前後下部転輪14,14 は、揺動アーム19の前後端部に、それぞれ、前後下部転輪軸受部20,20 を固設し、同軸受部20,20 に、それぞれ、前後下部転輪軸21,21 を軸支すると共に、同前後下部転輪軸21,21 の左右端部に、それぞれ、左右転輪本体14a,14a をナット22,22 を介して取付けて構成している。
【0023】
なお、図2及び図3中、13aは上部転輪13の軸受け、23は軸支持部取付ボルト、24は塵埃よけプラグ、25は軸支持部取付ブラケット、26は止め輪である。
【0024】
かかる構成により、農業用トラクタAの走行中、路面の突起物・隆起物eによって一方の下部転輪14が変位しても、イコライザEの上下揺動によって略1/2 に減少されて走行部フレーム2に伝達されるので、路面からの衝撃や揺動を緩和することができ、乗り心地を良くすることができる。
【0025】
上記構成のクローラ式走行装置1において、本発明は、上記クローラ9の内側踏面中央部に、一定の間隔をあけて相対する二状の係合突起列91,91 を設ける一方、揺動アーム19からクローラ脱落防止体10を垂設し、同クローラ脱落防止体10の前後先端部分を、それぞれ、下方湾曲状に伸延させて左右下部転輪本体14a, 14a 間に位置させると共に、上記係合突起列91,91 間に位置させ、しかも、同下方湾曲部10b の底縁10c を、係合突起列91,91 の各上端間を結ぶ仮想線aよりも十分下方に位置させ、係合突起列91,91 間の底部に近接させたことに特徴がある。
【0026】
すなわち、クローラ9は、図7に示すように、内側踏面の中央部左右側に、それぞれ芯金突出部92を形成した芯金93の外周を前後に伸延したゴム94で被覆し、内面中央部に二条の係合突起列91,91 を設けて構成している。
【0027】
また、図8に示すように、クローラ9には、その中心線に沿って、駆動スプロケット11の係合歯11a と係合する嵌入孔90を、一定のピッチを保持して多数形成している。
【0028】
95,96 は左右ラグであり、クローラ9の下面左右側部に形成している。本実施例では、左ラグ95と右ラグ96との位置を、前後方向にずらして千鳥状に配置している。これにより、クローラ9は小刻みに接地することになるので、乗り心地が向上し、走行音も減少する。
【0029】
また、農業用トラクタAが旋回するときに、左右ラグ95,96 の背面で地面をグリップするので旋回性能も向上する。
【0030】
一方、クローラ脱落防止体10は、図2及び図3に示すように、側面視山形状に形成した防止体本体10a の頂部を、揺動アーム19を構成する揺動板18,18 間の中央下部にボルト27を介して取付け、同頂部から、前後端を前後転輪14,14 に向けて斜め下方に伸延させ、中途から下方へ湾曲させる共に、最底部から上方へ湾曲させて下方湾曲部10b を形成し、前後端部を、それぞれ、そり状に形成し、かつ、左右転輪本体14a,14a 間に位置させている。
【0031】
また、下方湾曲部10b は前後転輪14,14 と略同曲率で湾曲しており、同下方湾曲部10b の底縁10c となる最底部は、図3に示すように、係合突起列91,91 の各上端間を結ぶ仮想線aよりも十分下方に位置するようにし、かつ、係合突起列91,91 間の底部に近接させている。
【0032】
したがって、例えば、路面の突起物・隆起物e等にクローラ9の一側が乗り上げて、クローラ9が一点鎖線bで示すような傾いた姿勢をとった場合でも、下方湾曲部10b の底縁10c は仮想線aよりもまだ下方にあり、同底縁10c は下側に位置する係合突起列91に係合してクローラ9の外れを防止することができる。
【0033】
また、本実施例では、イコライザEを支持する枢軸17が、その両端部がゴムブッシュ16,16を介して左右軸支持部15,15で支持されているので、イコライザEの左右傾動が効果的に抑制され、同左右傾動によるクローラ9の外れを防止でき、クローラ脱落防止体10との協働によりクローラ9の脱落を確実に防止することができる。
【0034】
さらに、防止体本体10a の前後端を前後下部転輪14,14 に向けて斜め下方に伸延させているので、図3に示すように、前後下部転輪14,14 の間、すなわち、前後の下方湾曲部10b,10b 間には上方に凹んだ凹部空間Qが形成されることになり、例えば、クローラ9が凸凹に応じて上方へ屈曲した場合でもクローラ脱落防止体10と干渉することがない。したがって、クローラ9を痛めたりすることなく、かつ、乗り心地を損なうことがない。
【0035】
このように、本実施例では、イコライザEを備えているので乗り心地を良好とし、しかも、イコライザEが従来かかえていたクローラ9が脱落しやすいという欠点を、クローラ脱落防止体10を設けたことにより解消している。
【0036】
また、本クローラ式走行装置1は、上記駆動スプロケット11の係合歯11aの根元部分の前後両側面に凹部8を設けている。図4及び図5に示すように、駆動スプロケット11は走行用油圧モータML,LRにより駆動され、駆動スプロケット11の外周面に多数設けた係合歯11aが、クローラ9に多数形成した嵌入孔90に係合してクローラ9を回動して機体を走行させるものであるが、通常走行においても、クローラ9は若干左右上下にぶれるものである。
【0037】
すると、嵌入孔90の周縁と上記係合歯11a の根元付近が接触して異音を発生させたりしていた。
【0038】
そこで、図4〜図6に示すように、係合歯11a の根元部分の前後両側面に凹部8を設け、クローラ9がぶれても嵌入孔90の周縁、特に、その角部が係合歯11a と当接しないようにしたことにより、異音の発生を防止すると共に、嵌入孔90の異常磨耗等を防止することができ、クローラ9の耐久性を向上させることができる。なお、11b はスプロケット取付ボルトである。
【0039】
上記構成により、駆動スプロケット11近傍で、例えば、路面の突起物・隆起物eにクローラ9の片側が乗り上げたりしても嵌入孔90の周縁と係合歯11a とは接触することがない。
【0040】
さらに、本発明に係るクローラ式走行装置1は、上記したイコライザEを走行部フレーム2に枢支する枢軸17を、走行部フレーム2の前後方向に取付位置変更自在に設け、揺動アーム19及び前後転輪14,14、すなわち、イコライザEの配設位置を選択的に設定可能としている。
【0041】
前述したように、枢軸17を取付けた左右軸支持部15,15は、(図2及び図3参照)走行部フレーム2に軸支持部取付ブラケット25を介して軸支持部取付ボルト23により取付けられている。
【0042】
そこで、走行フレーム2及び軸支持部取付ブラケット25に、予め、複数個の軸支持部取付ボルト挿入孔を設けておき、軸支持部取付ボルト23を着脱することによってイコライザEを適宜移動可能としている。
【0043】
走行中において、イコライザEは可及的に駆動スプロケット11、従動輪12に近づけた方が安定し、クローラ9も脱落しにくくなるので、イコライザEの配設位置を選択的に設定可能としたことによって安定した走行を得ることができる。
【0044】
次に、本実施例に係る農業用トラクタAの操作部Mの構造について以下に説明する。
【0045】
操作部Mは、図9及び図10に示すように、機体フレーム3に横架したステアリングボックス30上にハンドルコラム31を立設し、同ハンドルコラム31の上端部に円形状のハンドル32を取付け、ハンドル32の左側近傍位置に前後進速度調節レバー33を取付ける一方、右側近傍位置にはアクセルレバー34を取付け、同アクセルレバー34の直下方位置にPTO入切りレバー35を取付け、ステアリングボックス30の左側上方位置にブレーキペダル36を配設している。
【0046】
本実施例では、ステアリングボックス30により、一対のポンプ増減速機構N,N を増減速可能とし、さらに、同ポンプ増減速機構N,N により、図11に示す一対の可変流量制御ポンプPL,PR を増減速操作するようにしている。
【0047】
ステアリングボックス30への操作力伝達は、上記ハンドル32を回動操作することによりその操作力をステアリングボックス30のピニオン軸30a に伝達することにより行われる。
【0048】
かかる構成により、左右走行用油圧モータML,MR の回転比を変更し、さらに、左右走行用油圧モータML,MR を同調させて増減速する左右走行用の可変流量制御ポンプPL,PR を制御して、機体を操向・変速操作可能としている。
【0049】
ところで、本実施例では、図10、及び、図11に示すように、2ポンプ−2モータ式のHSTを無段変速装置として、左右のクローラ式走行装置1,1 を別々に走行駆動可能としている。
【0050】
ハンドル32は上述したように回転式としているので、その回転量に応じて左右のクローラ式走行装置1,1 の各クローラ9の回転数や回転方向を変更して機体を旋回させることができると共に、同時に、前後進速度調節レバー33を回動操作することにより、左右走行用油圧モータML,MR の回転数及び回転方向を変更できるようにしている。
【0051】
また、前後進速度調節レバー33とハンドル32とは別々に操作可能に構成しており、ステアリングボックス30内において、左右一対のポンプ増減速機構N,N に連動連結し、両ポンプ増減速機構N,N を、図11に示すように、HSTの可変流量制御ポンプPL,PR の左右斜板85,86 に連動連結し、各ポンプPL,PR にそぞれ左右走行用油圧モータML,MR を接続し、各油圧モータML,MR の左右斜板87,88 をそれぞれ制御して、左右のクローラ式走行装置1,1 をそれぞれ前進・後進・停止させるようにしている。
【0052】
このように、円形状のハンドル32を操作することにより、ステアリングボックス30と一対のポンプ増減速機構N,N を介して一対の可変流量制御ポンプPL,PR を増減速操作することができるために、操作荷重を小さくすることができ、例えば、ぬかるんだ湿地等においても円滑、かつ、確実に操向可能となり、操作性が向上する。
【0053】
また、上記したように、前後進速度調節レバー33をハンドル32の左側近傍位置に配置し、先端把持部33a をハンドル32の把持部に近接させているので、運転者は右手でハンドル32を把持して操向操作を行いながら、左手で前後進速度調節レバー33を楽に変速操作することが可能となっている。したがって、操作性が向上して、前後進切替操作を頻繁に行う必要性がある作業においても、安全、かつ、確実な操作が行える。
【0054】
ここで、図11に示した油圧回路Rを説明する。
【0055】
油圧回路Rは、油圧タンクTにHST油圧回路70を接続し、同HST油圧回路70に左側走行装置駆動用油圧回路71と右側走行装置駆動用回路72とをそれぞれ接続し、HST油圧回路70の一対の可変流量制御ポンプPL,PR に連動連結した作業機昇降用油圧ポンプP1に作業機昇降用油圧回路73を接続する一方、同可変流量制御ポンプPL,PR に連動連結したチャージポンプP2に、前記左右側走行装置駆動用油圧回路71,72 にそれぞれ設けたブレーキ装置74,75 をパイロット油路76を介して接続し、同パイロット油路76の中等部にパイロット油路切換バルブ77を取付けている。
【0056】
78はバイパス作動切換弁、79は斜板角制御手段、80は可変流量制御ポンプPLと左走行用油圧モータMLとの間に介設した閉回路油路、81は可変流量制御ポンプPRと右走行用油圧モータMRとの間に介設した閉回路油路である。
【0057】
パイロット油路切換バルブ77には、前記ブレーキペダル36を連動連結して、同ブレーキペダル36の踏込み操作に連動してパイロット油路切換バルブ77が切換作動し、ブレーキ装置74,75 が作動するようにしている。
【0058】
すなわち、ブレーキ装置74,75 は、それぞれ、シリンダ74a,75a 内にスプリング74b,75b により伸長方向に付勢されたピストンロッド74c,75c を設け、各ピストンロッド74c,75c の先端に圧接体74d,75d を取付けて、各圧接体74d,75d を各クローラ式走行装置1,1 の駆動スプロケット11,11 に接離自在とし、各シリンダ74a,75a 内にパイロット油を供給することにより、スプリング74b,75b の付勢に抗してピストンロッド74c,75c を短縮作動させ、圧接体74d,75d を駆動スプロケット11,11 より離隔状態として非ブレーキ作動状態となすことができるようにしている。
【0059】
一方、各シリンダ74a,75a 内よりパイロット油を排出すれば、スプリング74b,75b の付勢力によりピストンロッド74c,75c を伸長作動させて、圧接体74d,75d を駆動スプロケット11,11 に圧接状態としてブレーキ作動状態となすことができる。
【0060】
このようにして、ブレーキペダル36を踏み込むことによって、左右側のクローラ式走行装置1,1 の駆動を左右側のブレーキ装置74,75 により同時に停止させることができるために、緊急時にも自動車と同様な感覚、すなわち、踏込み動作でブレーキ操作が行え、安全性を良好に確保することができる。
【0061】
【発明の効果】
クローラの内側踏面上を転動する前後転輪を一対の左右転輪本体で構成すると共に、同前後転輪を、それぞれ、揺動アームの前後端部に軸支し、さらに、同揺動アームを、走行部フレームの下面に垂設した左右軸支持部に枢軸を介して上下揺動自在としたクローラ式走行装置において、前記左右軸支持部にそれぞれゴムブッシュを圧入し、同ゴムブッシュに、前記揺動アームの上部を固着した枢軸を圧入して同枢軸の両端部を前記ゴムブッシュを介して前記左右軸支持部で支持すると共に、上記クローラの内側踏面中央部に、一定の間隔をあけて相対する二状の係合突起列を設ける一方、揺動アームからクローラ脱落防止体を垂設し、同クローラ脱落防止体の前後先端部分を、それぞれ、下方湾曲状に伸延させて左右転輪本体間に位置させると共に、上記係合突起列間に位置させ、しかも、同下方湾曲部の底縁を、係合突起列の各上端間を結ぶ仮想線よりも下方に位置させ、係合突起列間の底部に近接させたことにより、イコライザタイプの乗り心地の良さを保持しながら、課題であったクローラ外れを確実に防止することができる。
【0062】
特に、走行装置が何らかの突起物・隆起物等に乗り上げた場合や急旋回を行った場合でも、クローラ脱落防止体の湾曲部がクローラの係合突起列と係合するためにクローラは外れにくいのでトラブルを未然に防ぐことができる。
【0063】
また、クローラ脱落防止体は、前後先端部分を、それぞれ、下方湾曲状に伸延させて左右転輪本体間に位置させているので、前後転輪間には空間が形成されており、例えば、クローラが凸凹路に応じて上方へ屈曲した場合でもクローラ脱落防止体と干渉することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクローラ式走行装置を具備する農業作業機の側面図である。
【図2】本発明に係るクローラ式走行装置の側面視による説明図である。
【図3】同断面視による説明図である。
【図4】駆動スプロケットの側面視による説明図である。
【図5】同断面視による説明図である。
【図6】同要部の拡大説明図である。
【図7】クローラの断面視による説明図である。
【図8】同クローラの下面視による説明図である。
【図9】操作部の側面視による説明図である。
【図10】同操作部の正面視による説明図である。
【図11】油圧回路図である。
【図12】従来のクローラ式走行装置の説明図である。
【符号の説明】
A 農業作業機
1 クローラ式走行装置
2 走行部フレーム
8 凹部
9 クローラ
10 クローラ脱落防止体
14 前後転輪
14a 左右転輪本体
17 枢軸
19 揺動アーム
90 嵌入孔
91 係合突起列
Claims (1)
- クローラ(9)の内側踏面上を転動する前後転輪(14),(14)を一対の左右転輪本体(14a),(14a)で構成すると共に、同前後転輪(14),(14)を、それぞれ、揺動アーム(19)の前後端部に軸支し、さらに、同揺動アーム(19)を、走行部フレーム(2)の下面に垂設した左右軸支持部(15),(15)に枢軸(17)を介して上下揺動自在としたクローラ式走行装置において、
前記左右軸支持部 (15),(15) にそれぞれゴムブッシュ (16),(16) を圧入し、同ゴムブッシュ (16),(16) に、前記揺動アーム (19) の上部を固着した枢軸 (17) を圧入して同枢軸 (17) の両端部を前記ゴムブッシュ (16),(16) を介して前記左右軸支持部 (15),(15) で支持すると共に、上記クローラ(9)の内側踏面中央部に、一定の間隔をあけて相対する二状の係合突起列(91),(91)を設ける一方、揺動アーム(19)からクローラ脱落防止体(10)を垂設し、同クローラ脱落防止体(10)の前後先端部分を、それぞれ、下方湾曲状に伸延させて左右転輪本体(14a),(14a)間に位置させると共に、上記係合突起列(91),(91)間に位置させ、しかも、同下方湾曲部(10b)の底縁を、係合突起列(91),(91)の各上端間を結ぶ仮想線(a)よりも下方に位置させ、係合突起列(91),(91)間の底部に近接させたことを特徴とするクローラ式走行装置。
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