JP3719454B2 - 油圧緩衝器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両搭載用の油圧緩衝器に関し、特に、振動周波数に感応して発生減衰力が所謂ハイカット調整されるようにした油圧緩衝器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両に搭載される油圧緩衝器は、振動周波数に感応して発生減衰力が調整されるように構成されることが多い。
【0003】
例えば、この種の周波数感応式油圧緩衝器として、特開平7−139577号公報に開示されたものが開発されている。
【0004】
この油圧緩衝器は、シリンダ内にピストンを介して上下二つの油室が区画されると共に、該二つの室がピストンに形成した通路を介して連通し、この通路の出口側に減衰弁を設けたものである。
【0005】
減衰弁は、ハウジングとハウジング内に直列に挿入されたスプールとピストンと、スプールとフリーピストンの背部に設けたスプリングと、スプールの中央に設けられ、且つスプールの上方通路と背部油室とを連通するオリフィスとで構成されたものである。この油圧緩衝器によれば、低周波領域ではスプールの上方通路の油がオリフィスを介してスプールの背部の油室に流れる為にオリフィス前後の圧力差は小さく、この為スプールの通路に対する開度が小さく、従って、減衰弁による減衰力は高くなる。他方、高周波領域ではオリフィス中を油が流れず、従ってオリフィス前後の圧力差が大きくなり、この圧力差でスプールが通路を大きく開き、減衰力は低い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記、従来の減衰弁では、低周波領域ではスプール背部のスプリングの付勢力とピストン内通路の圧力の釣り合いでスプールが移動し減衰力が決まる。一方、高周波領域では上記スプリングの付勢力と、上記通路内の圧力とスプール背部の油室との差圧により減衰力が決まる。この為、低周波数時の減衰力を高くするにはスプール背部のスプリングの付勢力を大きくする必要があるが、他方高周波時にスプールを大きく下降して減衰力を低くしたい時には上記スプリングの付勢力を小さくする必要があり、この矛盾のために事実上高低周波時の減衰力差を大きくできないという不具合がある。
【0007】
又、スプールの中央にオリフィスが形成されている為に、このオリフィスを介して低周波時に油が流れ、その時の流体力で必要以上にスプールが移動し、所望の減衰力が得られないという不具合がある。
【0008】
更に、スプールの背部にフリーピストンが設けられているが、フリーピストンが復帰するときこのフリーピストンがハウジングの段部に急激に当り、衝撃音が発生するという問題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、低周波時の減衰力と高周波時の減衰力との差を大きくでき、オリフィスを油が流れるときに流体が発生してもこれに影響されることなくスプールを静止でき、更にフリーピストンの復帰時における衝撃音の発生を防止できる油圧緩衝器を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の構成は、シリンダ内に二つの油室が区画され、二つの油室は減衰バルブを介して開閉され、更に前記減衰バルブを迂回して二つの油室を連通するバイパス路が形成され、このバイパス路内には当該バイパス路を開閉するスプールが移動自在に挿入され、バイパス路内におけるスプールの上面側油室と背圧面側油室とはオリフィスを介して接続され、上記スプールの背面側には当該スプールを閉じ方向に附勢するスプリングとフリーピストンが移動自在に配設されている油圧緩衝器において、上記バイパス路の途中に上記上面側油室に開口するポートを備えたストッパと中空なガイドとを直列に設け、上記スプールをピストン部と、ピストン部から起立して当該ピストン部より小径の環状シート部とで構成させ、上記スプールを上記ピストン部を介して上記ガイド内に移動自在に挿入すると共に上記シート部を上記ストッパに当接して上記ポートを開閉させ、更に上記ストッパとガイドにそれぞれスプールの上面側油室と背圧面側油室とを接続する通路とオリフィスとを設けたことを特徴とするものである。
【0011】
この場合、減衰バルブがピストンに設けられ、バイパス路がピストンロッドと当該ピストンロッドの下端に設けたハウジング内に形成され、ハウジング内にストッパとガイドとを挿入し、ストッパに通路を形成すると共にガイドの下部に横方向に向けてオリフィスが形成されているのが好ましい。
【0012】
更に、フリーピストンの衝撃音の発生を防止するため、スプールとフリーピストンとの間にフリーピストン用ストッパが設けられ、当該フリーピストン用ストッパが可撓性のある板材で形成され、この板材がハウジングの内周に固定されているのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図にもとづいて説明する。
図1、図2、図3は本発明の各実施の形態を示し、これらの油圧緩衝器は、シリンダ1内に二つの油室 A,B が区画され、二つの油室 A,B は減衰バルブ4を介して開閉され、更に前記減衰バルブ4を迂回して二つの油室 A,B を連通するバイパス路 R4 が形成され、このバイパス路 R4 内には当該バイパス路 R4 を開閉するスプールが移動自在に挿入され、バイパス路内におけるスプールの上面側油室と背圧面側油室とはオリフィスを介して接続され、上記スプールの背面側には当該スプールを閉じ方向に附勢するスプリング12とフリーピストンが移動自在に配設されているものである。
そして、上記バイパス路 R3 の途中に上記上面側油室6 a に開口するポート18bを備えたストッパ18と中空なガイド17とを直列に設け、上記スプール10をピストン部10aと、ピストン部10aから起立して当該ピストン部10aより小径の環状シート部10bとで構成させ、上記スプール10を上記ピストン部19aを介して上記ガイド17内に移動自在に挿入すると共に上記シート部10bを上記ストッパ18に当接して上記ポート18bを開閉させ、更に上記ストッパ18とガイド17にそれぞれスプール10の上面側油室6 a と背圧面側油室 R4 とを接続する通路17 a 、18 a とオリフィス17cとを設けている。
以下更に各実施の形態について、詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示すもので、これは、シリンダ1内にピストン3を介してピストンロッド2が移動自在に挿入され、ピストン3はシリンダ1内にロッド側油室Aとピストン側油室Bとを区画し、二つの油室A,Bはピストン3に設けた伸側ポート3bと圧側ポート3cを介して連通し、伸側ポート3bの出口側にはスプリング4aで閉じ方向に付勢された伸側減衰バルブ4が開閉自在に設けられ、同じく圧側ポート3cの出口側にはばねで閉じ方向に付勢されたチェック弁7開閉自在に設けられたものである。更に、この実施の形態に係る油圧緩衝器は、上記伸側減衰バルブ4を迂回するバイパス路R3が形成され、このバイパス路R3はピストンロッド2とこのピストンロッド2の下部に結合したハウジング6たるピストンナットに形成され、当該バイパス路R3内とこのバイパス路R3を開閉するスプール10が移動自在に挿入されている。又、バイパス路R3内におけるスプール10の上面側油室6aと、一次遅れ圧力室たる背圧面側油室R4とはオリフィス17cを介して接続され、スプール10の背面側にはフリーピストン13が移動自在に配設されている。ハウジング6内には、水平な板状のストッパ18と、上下二つの中空なガイド17,19と、中央に開口を備えたスペーサ15と、可撓性のある板状ストッパ14とが直列に挿入され、上方のガイド17内にスプール10が上下移動自在に挿入され、下方のガイド19内にフリーピストン13が上下移動自在に挿入されている
【0014】
ピストンロッド2の先端インロー部2aには、シリンダ1内に摺動可能に収装され該シリンダ1内に上方油室たるロッド側油室Aと下方油室たるピストン側油室Bとを区画形成するピストン3が連設されている。
【0015】
また、ピストン3を構成するピストン本体3aには、ロッド側油室Aとピストン側油室Bとの連通を可能にする伸側ポート3b及び圧側ポート3cが開穿されており、伸側ポート3bの下流側が伸側減衰バルブ4で、また、圧側ポート3cの下流端がチェック弁で、それぞれ開放可能に閉塞されている。
【0016】
ピストンロッド2の先端インロー部2aには、チェック弁7とピストン本体3aと伸側減衰バルブ4が直列に挿入され、これらの部材は上記インロー部に螺着した中空なピストンナットからなるハウジング6の上端で挾持されている。
【0017】
伸側バルブ4は、ピストンナット6の段部に支持されたスプリング4aでバックアップされている。
【0018】
また、チェック弁7は、伸側ポート3bに対向する開口7aを有してロッド側油室Aとピストン側油室Bとの連通を可能にしている。
【0019】
一方、該油圧緩衝器は、伸側減衰バルブ4及びチェック弁7を迂回してロッド側油室Aとピストン側油室Bとの連通を可能にするバイパス路R3を有してなるとしている。
【0020】
該バイパス路R3は、図示例では、ピストンロッド2の先端インロー部2aの上方近傍部に開穿されてロッド側油室Aに連通する横孔2cと、ピストンロッド2の先端インロー部2aの軸芯部に開穿されて上記横孔2cに連通する縦孔2dと、ストッパの中央に形成したポート18bと、ガイド17に設けたポート17aと、ハウジング6に形成した横方向のポート6cとで構成されている。
【0021】
スプール10は、外周に環状の案内部を備えた有底筒状の部材で構成されており、このスプール10が所謂中立状態におかれて静止するときにバイパス路R3が遮断されると共に、スプール10が図中で下降方向となるその後退方向に摺動するときに開放されることになるように設定されている。
【0022】
図示例にあって、スプール10の配在によって、上面側油室6aと下方の背圧面側油室R4とが区画形成されており、背圧面側油室R4より下方には、ガイド19内においてフリーピストン13が上下摺動自在に配設されている。
【0023】
そして、背圧面側油室R4にはスプリング12に配設されていて、該スプリング12がスプール10を閉じ方向に付勢し、この付勢力がバランスしてスプール10を所謂中立状態にして静止させるときに、前記ポート18bを閉じてバイパス路R3を閉塞するように設定されている。
【0024】
尚、背圧面側油室R4に配設されたスプリング12は、図中で下端となるその基端が環状バネシートたるスペーサ15に係止されている。
【0025】
ストッパ18とガイド17とには通路18a,17bが形成され、又、ガイド17の下部には横方向に向けてオリフィス17cが形成され、これらの通路18a,17とオリフィス17cがスプール10を迂回して上面側油室6aと背圧面側油室R4とを連通させている。
【0026】
フリーピストン13は、図中で下面側となるその背面側に配設されたスプリング13aで図中で上昇方向となる前進方向に付勢されており、該スプリング13aの図中で下端となるその基端がハウジング6の周壁部6bのカシメ端6dに固着されたシート部材16に係止されている。
【0027】
尚、シート部材16は、開口16aを有していて、フリーピストン13の背面側とピストン側油室Bとの連通を許容している。
【0028】
尚、スプール10は、図示例にあって、その外周にガイド17の周壁部の内周に摺接されるシール部材を介装している。
【0029】
以上のように形成されたこの実施の態様に係る油圧緩衝器では、ピストン部3がシリンダ1内を上昇する伸側行程時には、基本的には、高圧側油室となるロッド側油室Aからの作動油がピストン3の伸側バルブ4を介して低圧側油室たるピストンカ側油室Bに流出される。そして、作動油が伸側バルブ4を通過するときに、所定の大きさの伸側減衰力が発生されることになる。
【0030】
ところで、上記の伸側行程時には、ロッド側油室Aからの油圧がピストンロッド2に開穿の横孔2c及び縦孔2dを介してスプール10の受圧面側に形成されている上面側油室6a内に作用する。
【0031】
このとき、ピストン3の振動周波数が低周波数領域にあるときには、上面側油室6aに供給された油圧が通路18a,17b,及びオリフィス17cを介してスプール10の背圧面側に形成されている背圧面側油室R4にも供給される。このため、上面側油室6aと背圧面側油室R4との間は同圧となって油圧差が現出されなくなり、それ故、スプール10がスプリング12で中立状態に維持されていることと相俟って静止状態に維持され、バイパス路R3が閉鎖状態に維持されることになる。
【0032】
その結果、上記の伸側行程時には、ロッド側油室Aからの作動油が減衰バルブ4のみを通過して低圧側油室たるピストン側油室Bに流出することになり、減衰バルブ4で設定された所定の高い減衰力の発生が可能になる。
【0033】
ところで、上記の場合、油は、ガイド17の下部に設けたオリフィス17cを介して背圧面側油室R4に導かれるから、このオリフィス17cで流体力が発生してもスプール10には影響がなく、このスプール10が開くようなことが無いという効果がある。
【0034】
上記背圧面側油室R4に供給された油圧は、ピストン3の摺動方向が所謂逆方向になるとき、即ち、圧縮作動時にはフリーピストン13が上方に移動し、上記オリフィス17cと通路17b,18aを介して上面側油室6aに戻される。この際、フリーピストン13は、ストッパ14に当るが、このストッパ14が可撓性の板材であることから急激な衝撃音の発生が防止される。
【0035】
上記伸側行程時において、ピストン3の振動周波数が低周波数領域を脱して、特に、高周波数領域になると、ロッド側油室Aからの油圧が上面側油室6aには供給されるが、オリフィス17cの絞りにより背圧面側油室R4には供給されなくなる。
【0036】
その結果、このときには、上面側油室6aと背圧面側油室R4との間では上面側油室6aの内圧の方が高くなり、その結果、油圧差が現出されることになり、スプール10が背圧面側油室R4に配在のスプリング12の付勢力に抗して図中で下降方向となる後退方向に摺動してバイパス路R3を開放状態にする。
【0037】
尚、スプール10の後退方向への摺動時には、フリーピストン13がこれを付勢するスプリング13aの付勢力に抗して図中で下降するように後退してスプール10の摺動を保障する。
【0038】
その結果、ロッド側油室Aからの作動油がバイパス路R3を通過してピストン側油室Bに流出することになり、伸側減衰バルブ4を通過する油量が減り、該伸側減衰バルブ4で設定された所定の低い減衰力が発生される。
【0039】
即ち、シリンダ1内における振動周波数が低周波数領域から高周波数領域になると、それまで発生されていた減衰力の発生状態がより低い減衰力の発生状態に変更調整される。即ち、減衰力が所謂ハイカット調整されることになる。
【0040】
上記した所謂ハイカット調整は、同じ構造のものを使用することにより、油圧緩衝器におけるベースバルブ部にも利用できることはいうまでもない。
【0041】
次に、図2は、本発明の他の実施の形態に係る油圧緩衝器を示し、これはストッパ18とガイド17の構造を若干変更したものである。即ち、図1では、ガイド17のフランジ状支持部に縦方向の通路17bを形成していたが、この実施の形態では通路17bを省略したものである。又、ストッパ18は、中央の円筒部とこの円筒部の外周に一体に設けたフランジ状の支持部とを設け、円筒部の中央にスプール10で開閉されるポート18bを縦方向に形成し、支持部に通路18aと、バイパス路R3の一部をなすポート18cを形成したものである。
【0042】
その他の構成と作用,効果は、図1の実施の形態と同じであり、同一の構造は同一の符号を付すことで詳細は省略する。
【0043】
同じく、図3は、本発明の更に別の実施の形態に係る油圧緩衝器を示すものであって、この実施の形態は、図2の実施の形態のものを更に変更し、上下二つのガイド17,19を中央のスペーサ15の上下に直接接続させ、ガイド17,19の各外周とハウジング6の内周との間に縦方向に通じる隙間Pを形成し、上方のガイド17に、この隙間Pと背圧面側油室R4とを連通するオリフィス17cを形成し、同じ下方のガイド19に上記隙間Pとフリーピストン13の背圧面側油室R5とを連通させるオリフィス19aを形成したものである。
【0044】
この場合には、低周波領域において、隙間Pからの油がオリフィス17cを介してスプール10の背圧面側油室R4に流れると共に、一部はオリフィス19aを介してフリーピストン13の背圧面側油室R5にも導かれる。この為、スプール10側の背圧面側油室R4の圧力が上昇してフリーピストン13を下降させながら、フリーピストン13がオリフィス19aを閉じるまではオリフィス19aからも油が流れており、その結果、低周波数領域であっても微振幅の場合には図1,図2の実施の形態のものに比べて低い減衰力特性が得られるという効果を有している。
【0045】
その他の構成,効果は、図1,図2の実施の形態と同じであり、同一の構造は同一の符号を付すことで詳細は省略する。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果がある。
【0047】
▲1▼各請求項の発明によれば、ピストン内の振動周波数が低周波数領域にあるときに、スプールが閉じ状態に維持されてバイパス路を閉鎖して言わば高い減衰力の発生を可能にする一方で、ピストン内の振動周波数が低周波数領域を脱し、特に、高周波数領域になるときには、スプールが摺動してバイパス路を開放して言わば低い減衰力の発生を可能にし、両者の減衰力差を大きくできる。入力振動が低周波数と高周波数とを混在する重畳波振動の場合であっても、高周波要素に感応して発生減衰力を低くする調整、即ち、所謂ハイカット調整が確実に実現されることになる利点がある。
【0048】
▲2▼同じく、スプールは、振動周波数が低周波数領域にあるときには、スプリングの付勢力によって中立状態におかれて閉じ状態におかれるように構成されてなるから、ピストン速度が低速域にあり、減衰力が低く、内圧が小さい時であっても、確実にバイパス路を閉鎖して所定の高減衰力の発生状態を実現できることになる利点がある。
【0049】
▲3▼同じく、油圧緩衝器が静止状態から極微低速で伸縮を開始するような場合にあっても、スプールによるバイパス路の閉鎖が予め実現されているから、高圧側油室からの作動油がバイパス路を介して低圧側油室に流出されることがなく、確実に所定の高減衰力の発生を期待できる利点がある。従って、この発明に係る油圧緩衝器は、振動周波数に適確に感応して所定の減衰力を発生し得て、車両への搭載に最適となる。
【0050】
▲4▼同じく、スプールの背部における背圧面側油室はスプールを迂回したストッパの通路とガイドのオリフィスを介してスプールの上面側油室に連通しているために、オリフィスを油が流れて流体力が発生してもスプールには影響がなく、開くことがないので所望の減衰力が得られる。
【0051】
▲5▼請求項3の発明によれば、フリーピストンがフリーピストン用ストッパに復帰時に衝突してもこのストッパが可撓性の板材であるから衝撃音の発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施のの形態に係る油圧緩衝器を示す一部縦断面図である。
【図2】この発明の他の実施の形態に係る油圧緩衝器を示す一部縦断面図である。
【図3】他の実施の形態に係る油圧緩衝器の一部縦断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ
2 ピストンロッド
3 ピストン
4 減衰バルブとしての伸側減衰バルブ
6 ハウジンクとしてのピストンナット
10 スプール
12,13a スプリング
13 フリーピストン
14 フリーピストン用ストッパ
17,19 ガイド
17c,19a オリフィス
18b,18c ポート
18 ストッパ
A ロッド側油室
B ピストン側油室
6a 上面側油室
R3 バイパス路
R4 背圧面側油室
Claims (3)
- 「 シリンダ内に二つの油室が区画され、二つの油室は減衰バルブを介して開閉され、更に前記減衰バルブを迂回して二つの油室を連通するバイパス路が形成され、このバイパス路内には当該バイパス路を開閉するスプールが移動自在に挿入され、バイパス路内におけるスプールの上面側油室と背圧面側油室とはオリフィスを介して接続され、上記スプールの背面側には当該スプールを閉じ方向に附勢するスプリングとフリーピストンが移動自在に配設されている油圧緩衝器において、上記バイパス路の途中に上記上面側油室に開口するポートを備えたストッパと中空なガイドとを直列に設け、上記スプールをピストン部と、ピストン部から起立して当該ピストン部より小径の環状シート部とで構成させ、上記スプールを上記ピストン部を介して上記ガイド内に移動自在に挿入すると共に上記シート部を上記ストッパに当接して上記ポートを開閉させ、更に上記ストッパとガイドにそれぞれスプールの上面側油室と背圧面側油室とを接続する通路とオリフィスとを設けたことを特徴とする油圧緩衝器
- 減衰バルブがピストンに設けられ、バイパス路がピストンロッドと当該ピストンロッドの下端に設けたハウジング内に形成され、ハウジング内にストッパとガイドとを挿入し、ストッパに通路を形成すると共にガイドの下部に横方向に向けてオリフィスが形成されている請求項1の油圧緩衝器。
- スプールとフリーピストンとの間にフリーピストン用ストッパが設けられ、当該フリーピストン用ストッパが可撓性のある板材で形成され、この板材がハウジングの内周に固定されている請求項2の油圧緩衝器。
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