JP3718381B2 - 冷蔵庫用開扉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マグネットガスケットにより閉鎖状態に保持される扉を備えた冷蔵庫用の開扉装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
近年の冷蔵庫においては、その大型化が顕著になっており、これに伴い冷蔵室などを開閉するための扉も大型化している。このような冷蔵庫用の扉にあっては、その閉鎖状態をマグネットガスケットの吸着力により保持する構成とされるのが通常であるが、扉が大型化するとマグネットガスケットの総延長が長くなるため、その結果として扉を開放するのに必要な操作力が増大する傾向が出てくる。このように冷蔵庫用の扉を開放するのに必要な操作力が大きくなった場合には、非力な人(女性や子供或いは老人)にとって大きな負担になるため、何らかの対策を施すことが望ましい。
【0003】
このような対策の一つとして、例えば電磁ソレノイドのようなアクチュエータを利用して扉を開放する電動アシスト方式の開扉装置を設けることが考えられる。このような電動アシスト方式の開扉装置を実現するに当たっては、種々の課題を解決する必要がある。即ち、開扉装置の駆動源として電磁ソレノイドを採用する場合に、その開扉動作の確実性及び信頼性を高めるためには、電磁ソレノイドにより駆動されるプランジャの移動ストロークを十分に大きくすることが必要となり、一般的な構造の電磁ソレノイドでは対応できないのが実情である。また、一般的な電磁ソレノイドでは、プランジャの吸引時に衝突音が発生する形式のものが多く、静音化が困難になるという課題があった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、扉をマグネットガスケットの吸着力に抗して開放する際に必要な操作力を大幅に軽減できると共に、このような開扉動作の確実性及び信頼性を向上でき、さらには静音化も同時に実現できるなどの効果を奏する冷蔵庫用開扉装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、冷蔵庫本体が有する貯蔵室を開閉するための扉と、この扉の閉鎖状態を保持するためのマグネットガスケットとを備えた冷蔵庫において、
前記冷蔵庫本体側に固定された筒状のコイルユニットと、このコイルユニットを軸方向に貫通した状態で配置され、当該コイルユニットに通電されたときに軸方向へ移動されるプランジャと、このプランジャと一体的に設けられ、当該プランジャが軸方向へ移動されるのに応じて前記扉に対し開放方向の力を作用させることにより当該扉を前記マグネットガスケットの吸着力に抗して開放させる押圧部材と、前記コイルユニットの内周に前記プランジャを通じた磁気回路を形成するように配置されたヨーク部材とを備えた上で、
前記ヨーク部材の有効長並びに配置位置を、前記プランジャの軸方向への移動に応じた前記扉の開放時に、前記マグネットガスケットによる前記扉の閉鎖状態が解除される位置の付近で最大吸引力が得られるような状態に設定する構成としたものである。
【0006】
この構成によれば、コイルユニットに通電すると、プランジャ及び押圧部材の一体物が当該コイルユニットの軸方向へ移動されるのに応じて、押圧部材が扉に対し開放方向の力を作用させるようになり、これにより当該扉がマグネットガスケットの吸着力に抗して開放されることになる。この場合、上記プランジャは、コイルユニットを軸方向へ貫通した状態で配置されているから、その移動ストロークを十分に大きくすることができて、上述した開扉動作の確実性及び信頼性を高め得るようになり、また、プランジャの吸引時に衝突音が発生することがないから、静音化も同時に実現できるようになる。また、プランジャの軸方向への移動に応じた前記扉の開放時に、マグネットガスケットによる扉の閉鎖状態が解除される位置の付近で最大吸引力が得られるから、開扉動作の確実性及び信頼性を大幅に高め得るようになる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1ないし図11には本発明の第1実施例が示されており、以下これについて説明する。
図7及び図8には、本実施例に係る冷蔵庫の正面図及び冷蔵室用扉を開放した状態での概略的な斜視図が示されている。これら図7及び図8において、周知構造の断熱箱体として構成された冷蔵庫本体1内には、貯蔵室としての冷蔵室2、野菜室3、製氷室4、内部温度を複数段階に切替可能な切替室5、冷凍室6が上から順に設けられている(但し、製氷室4及び切替室5は左右に並んだ状態とされる)。尚、上記切替室5は、その内部温度の切替に応じて、冷凍室、チルド室、冷蔵室、野菜室などの多様な態様で使用される周知構成のものである。
【0030】
上記冷蔵室2の前面にはヒンジ開閉式の扉2aが設けられ、野菜室3、製氷室4、切替室5及び冷凍室6の各前面には、それぞれの貯蔵容器(図示せず)に連結された引出式の扉3a、4a、5a及び6aが設けられている。冷蔵室2用の扉2aの裏面側の周縁部には、マグネットガスケット2bが取り付けられており、扉2aは、そのマグネットガスケット2bが冷蔵庫本体1側に吸着することにより閉鎖状態に保持される構成となっている。また、図示しないが、他の扉3a、4a、5a及び6aの裏面側の周縁部にもマグネットガスケットが取り付けられている。
【0031】
冷蔵室2用の扉2aの前面部には、表示パネル7及びハンドル8が上下に並んだ状態で設けられている(図7参照)。この場合、具体的に図示しないが、表示パネル7には、冷蔵室2及び冷凍室6内の温度や切替室5の切替態様などを表示する表示器、冷蔵室2、切替室5、冷凍室6の設定温度を個別に切り換えるための操作スイッチ群などが設けられている。また、ハンドル8は、その裏面に使用者の手指が入り込む空間部が設けられており、そのハンドル8が引張操作されたとき並びに押圧操作されたときにそれぞれオンされる常開型のハンドルスイッチ(図示せず)を内蔵した構成となっている。尚、このハンドルスイッチは、マイクロスイッチなどの機械的スイッチにより構成できるが、フォトインタラプタを利用した光学的なスイッチ或いは磁気的なスイッチなどにより構成することもできる。
【0032】
さて、冷蔵庫本体1の天井部には、冷蔵室2用の扉2aに開放方向への力を作用させるための電動開扉ユニット9が、当該扉2aのヒンジ部と反対側の縁部付近に位置された状態で取り付けられており、以下、この電動開扉ユニット9について図1ないし図6を参照しながら説明する。尚、図1は電動開扉ユニット9及び冷蔵庫上部の縦断面図、図2は電動開扉ユニット9のカバー除去状態での平面図、図3は電動開扉ユニット9が有する電磁ソレノイド11の側面図、図4は電磁ソレノイド11を一部断面にして示す平面図、図5は電磁ソレノイド11の本体部分を一部分解した状態で示す斜視図、図6は電磁ソレノイド11の要部の斜視図である。
【0033】
即ち、図1及び図2において、電動開扉ユニット9は、冷蔵庫本体1の天井部に形成された凹部1a内に半埋め込み状態で設置されるものであり、樹脂製のケース10内に電磁ソレノイド11を収納した形態となっている。この場合、上記ケース10は、前記凹部1a内に嵌め込まれる矩形容器状のベース10aと、このベース10aを上方から覆うカバー10bとから成るもので、このカバー10bは、ベース10aに対し係合爪10c及び図示しない他の係合手段により着脱可能に取り付けられる構成となっている。また、ベース10aは、その開口縁部から外方に延出された形態の矩形枠状フランジ部10dを一体的に有し、当該フランジ部10dの複数箇所を冷蔵庫本体1の天井部にねじ止めすることにより固定される構成となっている。
【0034】
上記電磁ソレノイド11は、図3ないし図5に示すような構造となっている。即ち、電磁ソレノイド11は、全体として円筒状に形成され、矩形枠状のヨーク組立13を含んで構成されたコイルユニット12と、このコイルユニット12内に当該コイルユニット12及びヨーク組立13を貫通した状態で設けられた磁性体製のプランジャ14と、このプランジャ14に対し同軸状に固定された非磁性金属より成るプッシュロッド15(押圧部材に相当)とを主たる構成要素としたものである。
【0035】
コイルユニット12は、特には図4に示すように、円筒状の樹脂ボビン12aの周囲にコイル素線を例えば3500ターン程度巻回してコイル12bを形成した上で、そのコイル12bを例えば不飽和ポリエステル樹脂でモールドすることにより外殻ケース12cを形成した構成となっている。
【0036】
この場合、図5に示すように、外殻ケース12cには、その一端側の上部に、上方に突出した矩形状のフランジ部12dが一体に形成されており、また、他端側寄りの位置の上部には、上記フランジ部12dと同様形状のフランジ部12eと、このフランジ部12eの側方から突出されたリード線引き出し部12fとが一体に形成されている。従って、このリード線引き出し部12fは、前記プランジャ14の軸心位置より上部に設けられることなる。尚、リード線引き出し部12fの端面からは、前記コイル12bの両端にそれぞれ接続されたリード線12g、12hが引き出されるものである。
【0037】
さらに、外殻ケース12cにおける上記リード線引き出し部12f側の側面には、上記フランジ部12d及び12e間に位置するようにして一対の台座部12i、12iが互いに所定間隔を存した状態で一体に形成されている。各台座部12iには、一対の端子16a、16bが例えば嵌め込み手段により取り付けられるものであり、各端子16a、16bには温度ヒューズ17の両端から引き出された一対の端子がそれぞれ半田付けにより接続される。この温度ヒューズ17は、外殻ケース12cの表面(つまりコイルユニット12の表面)に密着した状態で設けられるもので、当該外殻ケース12cの表面には、温度ヒューズ17の密着状態を保持するために当該温度ヒューズ17の本体部分を覆うようにして絶縁性樹脂材料(例えばシリコーンゲル)より成る被覆部材18が塗布される。そして、外殻ケース12の側面におけるフランジ部12d及びリード線引き出し部12f間の位置には、上記温度ヒューズ17及び被覆部材18を覆うようにして樹脂製のカバー19が設けられる。
【0038】
温度ヒューズ17の一端側に接続された端子16aには、前記コイル12bのためのリード線12gの先端が接続され、温度ヒューズ17の他端側に接続された端子16bにはリード線20の基端が接続される。このリード線20の先端は、コイル12bのための前記リード線12hの先端と共にコネクタ21(図4参照)に接続される。尚、上記リード線12g及び20は、カバー19に形成された孔19aに挿通された状態で引き回される構成となっている。
【0039】
図3及び図4に翻って、ヨーク組立13は、コイルユニット12の外形形状に対応したコ字形状に折曲形成された第1ヨーク13aと、この第1ヨーク13aの開口端(コイルユニット12の軸方向端部の一方側の開口端)を閉鎖するように配置された矩形板状の第2ヨーク13bと、この第2ヨーク13bの外側に配置された矩形板状の第3ヨーク13cとから成る。この場合、各ヨーク13a〜13cには、前記プランジャ14のための貫通孔(符号なし)が形成されている。また、第1ヨーク13aは、その下端側で直角に屈曲形成された脚部13dを一体に有し、第3ヨーク13cは、その下端側で直角に屈曲形成された脚部13eを一体に有する。この場合、一方の脚部13dには、コイルユニット12の軸方向と直交した方向に開口した2個のダルマ穴13fが背中合わせに形成され、他方の脚部13eには、コイルユニット12の軸方向と直交した方向に開口した1個のダルマ穴13fが形成されている。尚、各脚部13d、13eは、図3に示されているように、ヨーク組立13の最下端面より所定寸法(例えば4mm程度)だけ上方の位置で折曲形成されている。
【0040】
特には図4に示すように、コイルユニット12におけるボビン12aの内周には、円筒状の補助ヨーク22a、22b(ヨーク部材に相当)が互いに所定間隔を存した状態で配置される。この場合、補助ヨーク22a及び22bは、各一方の端面が第1ヨーク13a及び第2ヨーク13bにそれぞれ当接するように配置される。尚、上記ボビン12aにあっては、補助ヨーク22a及び22bの配置部分の内径が他の部分より径大に形成されており、これにより、ボビン12aの内周露出部及び補助ヨーク22a、22bの内周面が面一な状態となるように構成されている。そして、上記ボビン12a内には、プランジャ14を挿通するための円筒状のスリーブ23が配置されており、このスリーブ23は、その両端がヨーク組立13の開口縁部(第1ヨーク13a及び第3ヨーク13cの貫通孔(符号なし)の縁部)にかしめ付けられることにより固定されている。尚、上記スリーブ23は、黄銅、銅などのような非磁性金属により構成されるものである。
【0041】
前記プランジャ14及びプッシュロッド15は、以下に述べる構造となっている。即ち、プッシュロッド15は、全体として円柱形状をなすものであり、先端部に他の部位より径大な円盤状の押圧片15aがヘッダ加工により形成されていると共に、基端部側(プランジャ14との連結部側)に雄ねじ部15bを有する。また、特に図6にも示すように、プッシュロッド15は、雄ねじ部15bと隣接した部位が部分的に面取りされており、この部位に断面形状が略矩形に近い状態の径小部15cが形成されている。尚、プッシュロッド15の先端部には、その押圧片15aを覆うようにしてゴム製のキャップ24(緩衝部材に相当)が取り付けられている。
【0042】
プランジャ14は、全体として円柱形状をなすものであり、その先端部側(プッシュロッド15との連結部側)に、上記雄ねじ部15bがねじ込まれる雌ねじ部14aと、その雌ねじ部14aの開口縁から一体に突出形成された比較的薄肉な円筒部14b(かしめ部に相当)とを有する。そして、プランジャ14及びプッシュロッド15を連結する際には、プランジャ14の雌ねじ部14aにプッシュロッド15側の雄ねじ部15bを最終位置までねじ込んだ状態で、円筒部14bをプッシュロッド15側の径小部15cにかしめ付ける(図6参照)。これにより、プッシュロッド15は、プランジャ14に対し回り止め状態で同軸状に連結される。
【0043】
プランジャ14の基端部側には、Cリング14c(抜け止め構造物に相当)が当該プランジャ14の外周面から鍔状に突出した状態で取り付けられており、このCリング14cによって、プランジャ14の図3及び図4中矢印A方向への抜け外れが防止されるようになっている。また、プランジャ14の周りには、上記Cリング14c及びヨーク組立13の端面間で伸長力を作用させるようにして圧縮コイルばねより成る復帰用ばね25が巻回状に設けられている。尚、上記復帰用ばね25の線径は、当該復帰用ばね25の内径とプランジャ14の外形との差寸法より大きな寸法に設定されている。
【0044】
上記のように構成された電磁ソレノイド11にあっては、その通電状態(コイルユニット12のコイル12bに通電される状態)でプランジャ14及びプッシュロッド15が図3及び図4中の矢印A方向へ付勢され、その通電が停止されたときには、プランジャ14及びプッシュロッド15が復帰用ばね25のばね力により原位置に復帰されることになる。
【0045】
図1及び図2に翻って、電磁ソレノイド11の脚部13d及び13eに形成された合計3個のダルマ穴13fには、例えばゴム製の弾力性ある円筒状ブッシュ26がそれぞれ取り付けられる。尚、各ブッシュ26は、その外周面に環状溝(符号なし)が同心状に形成されており、この環状溝を上記脚部13d、13eにおけるダルマ穴13fの周縁部分に当該ダルマ穴の開口部側から圧入することにより取り付けられるものである。
【0046】
電磁ソレノイド11を収納するためのケース10には、そのベース10aの底部に、前記3個のダルマ穴13fと対応する各位置に合計3個のボス部10e(図1に2個のみ図示)が形成されており、当該電磁ソレノイド11は、上記のように脚部13d及び13eに取り付けられたブッシュ26を各ボス部10eに上方から圧入した後にねじ止めすることによってベース10a上に装着される。このような装着状態では、電磁ソレノイド11の下面(コイルユニット12及びヨーク組立13の下面)とベース10aの上面との間に1mm程度の隙間が存する状態、つまり、電磁ソレノイド11が冷蔵庫本体1から浮いた状態とされるものである。
【0047】
ケース10内には、プランジャ14の後方(図1及び図2中の反矢印A方向)への移動を規制するための捩じりコイルばねより成る押圧用ばね27が設けられている。具体的には、この押圧用ばね27は、その目玉部27aをベース10aに立設状に一体形成されたボス部10fに嵌め込むことにより支持されており、その両アーム部27b及び27cをプランジャ14の基端部側の端面及びベース10aの立上がり壁面間に介挿した構成となっている。
【0048】
これにより、押圧用ばね27は、プランジャ14の一端面を前記復帰用ばね25に抗して矢印A方向に付勢するものであり、扉2aが閉鎖された定常状態では、プッシュロッド15の先端部(キャップ24が取り付けられた状態の押圧片15a)が押圧用ばね27の付勢力によって扉2a側に当接する構成となっている。尚、上記押圧用ばね27の付勢力は、当然のことながらマグネットガスケット2bの吸着力より小さいレベルに設定されるものである。
【0049】
一方、冷蔵室2用の扉2aの上縁部におけるマグネットガスケット2bよりも外側の位置には、その扉2aの閉鎖状態で前記プッシュロッド15の先端部が垂直に当接する受け具2cが一体的に設けられており、前記電磁ソレノイド11に通電されてプランジャ14及びプッシュロッド15が矢印A方向へ付勢されたときには、上記受け具2cがプッシュロッド15によって押圧され、これに応じて扉2aがマグネットガスケット2bの吸着力に抗して開放される構成となっている。尚、受け具2cにおける被押圧部分には、例えばゴム製の当て板28(緩衝部材に相当)が取り付けられている。
【0050】
図9には、本実施例による冷蔵庫の電気的構成のうち、前記電動開扉ユニット9に関係した回路構成が示されており、以下これについて説明する。
図9において、前記電動開扉ユニット9内の電磁ソレノイド11は、直流電源回路29の出力により前記温度ヒューズ17を介して直流駆動される構成となっている。この場合、直流電源回路29は、全波整流回路30及びその整流出力を受ける平滑コンデンサ31により構成されたもので、その平滑コンデンサ31と並列に放電用抵抗32が接続されている。この場合、放電用抵抗32は、平滑コンデンサ31に極力近い位置(両者間を接続する配線の距離が極力短くなる位置)に接続されるものであり、その抵抗値は、平滑コンデンサ31及び放電用抵抗32の並列回路の放電時定数(電磁ソレノイド11が接続されていない状態での放電時定数)が60秒前後となる値に設定される。
【0051】
全波整流回路30にあっては、一方の交流入力端子が、突入電流抑制用の保護抵抗33、常開型の制御用スイッチ34を介して商用交流電源35の一方の端子に接続され、他方の交流入力端子が電流ヒューズ36を介して商用交流電源35の他方の端子に接続されている。上記制御用スイッチ34は、タイマ回路37により所定時間だけオンされる構成となっている。このタイマ回路37は、扉2aが閉鎖されている状態(周知の図示しないドアスイッチがオフされている状態)で前記ハンドル8の引張操作或いは押圧操作により前記図示しないハンドルスイッチがオンされたときに所定時間(例えば0.3〜2秒程度の範囲の一定時間)のタイマ動作を実行するものであり、そのタイマ動作期間中だけ制御用スイッチ34をオンさせる構成となっている。
【0052】
以下においては、上記構成の本実施例の作用について説明する。
今、冷蔵室2用の扉2aが閉鎖された状態では、図1に示すように、マグネットガスケット2bが冷蔵庫本体1の前面部に吸着しており、以てその閉鎖状態が保持されている。この閉鎖状態では、電動開扉ユニット9内の電磁ソレノイド11が断電されており、プッシュロッド15の先端部のキャップ24が、扉2a側の受け具2cの当て板28に対し押圧用ばね27のばね力によって当接されている。
【0053】
このような扉2aの閉鎖状態から、扉2aを開放するためにハンドル8が引張操作或いは押圧操作されて図示しないハンドルスイッチがオンされると、制御用スイッチ34がタイマ回路37によって所定時間だけオンされるようになり、電動開扉ユニット9内の電磁ソレノイド11が全波整流回路29の出力により所定時間だけ通電駆動されるようになる。すると、電磁ソレノイド11のプランジャ14及びプッシュロッド15が、復帰用ばね25のばね力に抗して扉2a方向(図1〜図4中の矢印A方向)へ瞬時に移動されるため、扉2aに設けられた受け具2cがプッシュロッド15によって押圧されてマグネットガスケット2bが冷蔵庫本体1から引き剥がされるようになり、これに応じて扉2aが開放されるようになる。
【0054】
また、上記のような扉2aの開放時には、プッシュロッド15が大きく突出された状態となるが、その後に、電磁ソレノイド11が断電されたときには、プランジャ14及びプッシュロッド15が復帰用ばね25により元の位置方向へ瞬時に戻されるようになり、そのプッシュロッド15の突出量が小さくなる。尚、このような扉2aの開放時にはプランジャ14及びプッシュロッド15は、復帰用ばね25及び押圧用ばね27のばね力が釣り合った位置へ戻るものであるが、その後に扉2aが閉鎖されたときには、プッシュロッド15が受け具2cにより押圧されることに伴い、図1に示す原位置まで戻されることになる。
【0055】
要するに、上記した本実施例によれば、電動開扉ユニット9は、ハンドルスイッチのオン操作に応じて所定時間だけ通電されて扉2aに開放方向の力を作用させるものであり、これにより当該扉2aをマグネットガスケット2bの吸着力に抗して開放させるという開扉動作が行われるものである。この場合、電磁ソレノイド11のプランジャ14は、コイルユニット12を軸方向へ貫通した状態で配置されているから、その移動ストロークを十分に大きくすることができて、上述した開扉動作の確実性及び信頼性を高め得るようになり、また、プランジャ14の吸引時に衝突音が発生することがないから、静音化も同時に実現できるようになる。
【0056】
特に、本実施例による電磁ソレノイド11にあっては、通常のヨーク組立13の他に、補助ヨーク22a、22bを設けることによって、プランジャ14に大きな力(吸引力)が作用する構成としており、開扉動作の確実性がさらに高められている。因みに、図10には、プランジャ14の変位と、電磁ソレノイド11が発生する吸引力並びに負荷(扉2aの開放に必要な力)との関係が示されている。尚、図10において、変位「0mm」の位置がプランジャ14の磁気安定点であり、扉2aが閉鎖された定常状態(プランジャ14が図1、図2の位置にある状態)でのプランジャ14の変位は35mmである。本実施例では、補助ヨーク22a、22bの有効長並びに配置位置を、図10に示す如く、プランジャ14の変位が30mm付近となったとき(プランジャ14が原位置から5mm程度移動されたとき)に最大吸引力が得られるように設定している。これにより、コイルユニット12への通電に応じてプランジャ14が5mm程度移動される直前までに、マグネットガスケット2bが引き剥がされるようにしている。
【0057】
本実施例では、電磁ソレノイド11の断電後にプランジャ14及びプッシュロッド15の一体物を通電前の位置方向へ戻すための復帰用ばね25が設けられているから、プッシュロッド15が大きく突出した状態(つまり、プッシュロッド15が突起物として邪魔になる状態)を呈することがなくなり、実用上において有益となる。
【0058】
この場合、上記復帰用ばね25は、プランジャ14の周りに巻回状に設けられた圧縮コイルばねにより構成されているから、その復帰用ばね25が捩じれたり座屈したりすることがプランジャ24により阻止されるようになる。この結果、本実施例のようにプランジャ14に大きな移動ストロークが必要となって、復帰用ばね25に必要な寸法(高さ)が大きくなることは避けられないという状況下にあっても、当該復帰用ばね25の機能を常時において確実且つ十分に発揮させ得るようになる。しかも、本実施例では、復帰用ばね25の線径を、当該復帰用ばね25の内径とプランジャ14の外形との差寸法より大きな寸法に設定しているから、その復帰用ばね25の単位コイルが他の単位コイルの下に食い込んだりしてばね機能が低下するという事態を未然に防止できようになる。この結果、復帰用ばね25によるプランジャ15の戻し機能が喪失する恐れがなくなるものである。
【0059】
プッシュロッド15は、その先端部分が、扉2aの閉鎖状態で当該扉2a側の受け具2cに当接する構成となっているから、コイルユニット12に通電して開扉動作を行う際に、プッシュロッド15が扉2a側に衝突することに起因した衝撃音が発生する恐れがなくなり、以て静音化を促進する上で有効となる。この場合、プッシュロッド15は、割れや折れに対して強い非磁性金属により構成されているから、寿命に対する信頼性が高くなる。
【0060】
また、このようにプッシュロッド15の先端部分を扉2aに当接させるための押圧用ばね27を設ける構成としたから、そのプッシュロッド15の先端部分が扉2aの閉鎖状態で当該扉2a側に確実に当接されることになり、上述した衝撃音の発生を確実に防止できるようになる。
【0061】
この場合、上記押圧用ばね27は、プランジャ14における前記プッシュロッド15と反対側の端面部を押圧する位置に配置されているから、プランジャ14が復帰用ばね25により通電前の位置へ戻される際において当該プランジャ14の復帰力を受け止める緩衝材の機能を果たすようになる。この結果、プランジャ14の復帰動作に伴う騒音(本実施例の構成の場合、ベース10aの立上がり壁への衝突音)の発生を当該押圧用ばね27によって抑制できるようになり、静音化を促進する上で有益となる。また、上記のような緩衝材の機能を押圧用ばね27により兼用できるから、専用の緩衝材を設ける場合に比べて部品点数を削減できることになる。
【0062】
本実施例においては、プッシュロッド15の先端部にゴム製のキャップ24が設けられている共に、前記扉2a側の受け具2cにもゴム製の当て板28が設けられているから、上述のような開扉動作を行う際に、プッシュロッド15が扉2aを押圧する際に発生する音がキャップ24及び当て板28によって抑制されるようになり、静音化を促進する上で一段と有効となる。尚、キャップ24及び当て板28を双方とも設ける必要はなく、少なくとも一方を設ければ良いものである。また、プッシュロッド15の先端部(実際にはキャップ24)は、扉2aの閉鎖状態において受け具2c(実際には当て板28)に対し垂直に当接する構成となっている。この結果、開扉動作時においてプッシュロッド15によるの押圧部分で擦れ力が作用し難くなって、キャップ24や当て板28の傷付きが少なくなるから、それらの寿命長期化を実現するのに有益となる。
【0063】
また、プッシュロッド15の先端部には、他の部位より径大な押圧片15aが一体的に形成されているから、そのプッシュロッド15により扉2aの受け具2cを押圧して開放させる際に、その押圧部分での応力の集中が緩和されるようになり、以て受け具2c側の押圧部分の変形や傷付きを抑止できるようになる。
【0064】
電磁ソレノイド11の駆動源であるコイルユニット12は、直流電源回路29の出力により駆動されるものであるから、交流駆動されるものであった場合のように唸り音を発生することがなくなって低騒音化を実現できると共に、交流駆動の場合に比べて大きな力を発生できるようになって安定した開扉動作を行い得るようになる。
【0065】
この場合、上記直流電源回路29は、商用交流電源34の出力を整流する全波整流回路30と、その整流出力を平滑する平滑コンデンサ31とを備えた構成とされているから、コイルユニット12の負荷電流が脈動することに起因した電磁音の発生を未然に防止できるようになる。また、コイルユニット12の断電後には、その印加電圧の変化特性を示す図11のように、平滑コンデンサ31の充電電荷が当該コイルユニット12を通じて比較的短い時間(例えば0.1〜0.2秒程度)で放電されて、前記復帰用ばね25による前記プランジャ14の復帰移動時に制動がかけられることになる。この結果、コイルユニット12の断電に応じてプランジャ14及びプッシュロッド15の一体物が復帰用ばね25によって通電前の位置へ戻される際に、その復帰移動がゆっくり行われることになるから、プランジャ14の復帰動作に伴う騒音(本実施例の構成の場合、押圧用ばね27への衝突音)の発生を確実に抑制できるようになる。
【0066】
また、直流電源回路29内の平滑コンデンサ31には、これと並列に所定抵抗値の放電用抵抗32が接続されているから、コイルユニット12に対する通電路が何らかの原因で断線状態となったとしても、平滑コンデンサ31の充電電荷が所定時間(本実施例では60秒前後)内に放電用抵抗32を通じて放電されることになる。この結果、例えばメンテナンス作業時において、作業者が平滑コンデンサ31の充電電荷により感電する事態を未然に防止できるようになる。
【0067】
さらに、直流電源回路29の前段には保護抵抗33が設けられているから、その電源投入時において平滑コンデンサ31に過大な電流が流れ込む恐れがなくなる。この結果、平滑コンデンサ31に劣化などの悪影響が及ぶことを抑止できて、その平滑動作の信頼性が向上するようになる。
【0068】
コイルユニット12に対する通電時間を所定時間以下に制御するタイマ回路37が設けられているから、コイルユニット12には所定時間だけ必ず通電されるようになり、その通電に応じて、扉2aをマグネットガスケット2bの吸着力に抗して開放するという開扉動作を確実に行い得るようになって、その扉2aの開放に必要な操作力を大幅に低減できることになる。また、電磁ソレノイド11に対する通電時間が所定時間に制限されることになるから、その電磁ソレノイド11に対し無闇に長い時間通電される恐れがなくなり、その異常温度上昇を未然に防止できるようになる。
【0069】
コイルユニット12を含んで成る電磁ソレノイド11は、冷蔵庫本体1から浮いた状態(具体的には、ケース10のベース10aとの間に所定に隙間が存する状態)で支持されているから、電磁ソレノイド11に対する通電に伴いコイルユニット12が振動するような状況となった場合(例えば、負荷電流が脈動する場合)であっても、その振動が冷蔵庫本体1側に伝わり難くなる。この結果、冷蔵庫本体1側で振動が増幅されて騒音が増大する事態を未然に抑止できるようになる。
【0070】
この場合、電磁ソレノイド11の側部から突出された脚部13d、13eを冷蔵庫本体1側に支持するために弾力性あるブッシュ26が設けられているから、コイルユニット12の振動が冷蔵庫本体1側に伝わる事態を当該ブッシュ26により効果的に防止できて騒音を抑止できるようになり、また、このブッシュ26により支持される脚部13d、13eがコイルユニット12の側部(実際にはヨーク組立13の側部)から突出された状態となっているから、コイルユニット12を含む電磁ソレノイド11の設置高さを極力小さくできて、全体の小形化に寄与できるようになる。
【0071】
溶断状態でコイルユニット12の通電路を遮断するように構成された温度ヒューズ17が、当該コイルユニット12の表面に密着した状態で設けられていると共に、その密着状態を保持するために温度ヒューズ17を覆うようにして樹脂材料製の被覆部材18が設けられているから、コイルユニット12の温度が異常に上昇したときに、その温度が温度ヒューズ17に確実に伝わるようになる。この結果、コイルユニット12の通電路を当該温度ヒューズ17により確実に遮断できるようになる。特に、このように通電路の遮断に温度ヒューズ17を用いた場合には、直流駆動されるコイルユニット12の通電路を確実に遮断できる(バイメタルスイッチを用いた場合のように、その遮断後にアーク電流が流れ続ける恐れがなくなる)。
【0072】
この場合、温度ヒューズ17は、プランジャ14の軸心位置より上部に設けらているから、例えば、ケース10内に水が入り込んでコイルユニット12の下部が浸水した状況になったときでも、温度ヒューズ17部分に水が浸入し難くなるものであり、温度ヒューズ17の動作信頼性が向上するようになる。
【0073】
コイルユニット12の充電部全体を樹脂モールドした外殻ケース12cが設けられていると共に、当該コイルユニット12のリード線引き出し部12fをプランジャ14の軸心位置より上部に設ける構成としているから、水の浸入によりコイルユニット12の絶縁性能が低下する事態を未然に防止でき、また、例えばコイルユニットの下部が浸水した状況下でも、そのリード線引き出し部12fから水が浸入し難くなるものであり、この面からも絶縁性能の低下を防止できるようになる。
【0074】
上記リード線引き出し部12f、温度ヒューズ17などのための配線部分は、コイルユニット12の片側に集中した構成、つまり、プランジャ14やプッシュロッド15のような可動部を跨がない構成となっているから、それらの配線部分が電磁ソレノイド11の機能に悪影響を及ぼす恐れがなくなる。
【0075】
プランジャ14には、その抜け外れを防止するためのCリング14cが設けられているから、コイルユニット12への通電時においてプランジャ14及びプッシュロッド15の一体物が前方へ大きく飛び出る事態を確実に阻止できるようになる。
【0076】
また、プランジャ14とプッシュロッド15とを連結するために、プッシュロッド15側に形成された雄ねじ部15bを、プランジャ14側に形成された雌ねじ部14aにねじ込むと共に、そのねじ込み状態で、プランジャ14側に一体形成された円筒部14bをプッシュロッド15側の径小部15cにかしめ付けるようにしているから、プランジャ14及びプッシュロッド15間の連結を確実に行うことができて、それらが不用意に分離する事態を効果的に防止できるようになる。
【0077】
このとき、プッシュロッド15は、前記雄ねじ部15bの前記雌ねじ部14aに対するねじ込み状態が所定寸法緩んだ状態で、前記扉2aの閉鎖を阻止する位置まで突出した状態を呈するように構成できるものである。この構成によれば、プッシュロッド15のプランジャ14に対するねじ込み状態が所定寸法以上緩んだ場合には、扉2aの閉鎖が阻止されるようになるから、これをもってプッシュロッド15及びプランジャ14間の連結状態が緩んだことを報知できるようになり、コイルユニット12に対する通電時にプッシュロッド15がプランジャ14から抜け外れて飛び出すという異常事態に予め対処可能となる。
【0078】
(第2の実施の形態)
図12には本発明の第2実施例が示されており、以下これについて前記第1実施例と異なる部分のみ説明する。尚、図12は第1実施例における図9に対応するものである。
この第2実施例は、第1実施例における温度ヒューズ17を除去し、これに代えてバイメタルスイッチ38(温度検知手段に相当)を設けたことに特徴を有する。即ち、バイメタルスイッチ38は、保護抵抗33の温度を検知するように設けられ、その検知温度が上限温度以上となったときにコイルユニット12に対する通電路を遮断する構成となっている。この場合、保護抵抗33は、コイルユニット12に対する通電状態での温度上昇率が当該コイルユニット12の温度上昇率より高い値となるように設定される。尚、温度検知手段としては、上記バイメタルスイッチ38に限らず、温度ヒューズなどの他の手段を用いても良い。
【0079】
この構成においても、保護抵抗33が設けられているから、コイルユニット12の電源投入時において平滑コンデンサ31に過大な電流が流れ込む恐れがなくなる。このため、平滑コンデンサ31に劣化などの悪影響が及ぶことを抑止できて、その平滑動作の信頼性が向上するようになる。また、コイルユニット12への通電時、つまりコイルユニット12の温度が上昇する状態時には、保護抵抗33の温度がコイルユニット12の温度より早く上昇すると共に、バイメタルスイッチ38を通じて検知される保護抵抗33の温度が上限温度以上となったときにコイルユニット12に対する通電路が遮断されることになる。従って、コイルユニット12の温度が異常に上昇する前に当該コイルユニット12を確実に断電できるようになる。しかも、コイルユニット12の温度を検知する手段を、コイルユニット12側に設ける必要がなくなるから、そのコイルユニット12部分の小形化を実現できるようになる。
【0080】
(第3の実施の形態)
図13には本発明の第3実施例が示されており、以下これについて前記第1実施例と異なる部分のみ説明する。
この第3実施例は、第1実施例における捩じりコイルばねより成る押圧用ばね27を不要にした点に特徴を有する。即ち、要部の縦断面構造を示す図1において、プランジャ14の周りに巻回された圧縮コイルばね39の両端を、プランジャ14に取り付けられたCリング14cと前記ヨーク組立13における上記Cリング14cに臨む端面とに所定寸法だけ伸長させた状態で固定しており、当該圧縮コイルばね39によって、プランジャ14をコイルユニット12への通電に応じた移動方向(矢印A方向)と反対の方向へ付勢する復帰用ばねの機能と、前記プッシュロッド15を扉2a側の受け具2cに当接させる押圧用ばねの機能を得るように構成したものである。
【0081】
この構成によれば、1個の圧縮コイルばね39を設けるだけで、第1実施例における復帰用ばね25及び押圧用ばね27の機能が双方とも得られることになるから、部品点数を削減できるようになる。
【0082】
(その他の実施の形態)
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
押圧用ばね27を捩じりコイルばねにより実現したが、圧縮コイルばねなど、他のばねにより実現することも可能である。温度ヒューズ17に代えて、他の温度応答型電流遮断手段(感温素子とスイッチング素子を組み合わせた手段やバイメタルスイッチなど)を設ける構成としても良い。抜け止め構造物としてCリング14cを利用したが、プランジャ14に対し径方向に貫通されたピン或いはその他の手段を抜け止め構造物として利用することもできる。冷蔵室2用の扉2aを開放するための電動開扉ユニット9について説明したが、他の扉3a、4a、5a、6aに同様構成の電動開扉ユニットを設けることも可能である。
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば以上の説明によって明らかなように、冷蔵庫用の扉をマグネットガスケットの吸着力に抗して開放する際に、その開放に必要な操作力を大幅に軽減できると共に、このような開扉動作の確実性及び信頼性を向上でき、さらには静音化も同時に実現できるなどの有益な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す要部の縦断面図
【図2】同要部の平面図
【図3】電磁ソレノイドの側面図
【図4】電磁ソレノイドを一部断面にした平面図
【図5】電磁ソレノイドの本体部分を一部分解した状態で示す斜視図
【図6】電磁ソレノイドの要部の斜視図
【図7】冷蔵庫の正面図
【図8】冷蔵室用扉を開放した状態での冷蔵庫の斜視図
【図9】要部の電気的構成を示す回路図
【図10】電磁ソレノイドの出力特性及び負荷特性を示す図
【図11】コイルユニットに対する印加電圧の変化特性を示す図
【図12】本発明の第2実施例を示す図9相当図
【図13】本発明の第3実施例を示す要部の縦断面図
【符号の説明】
1は冷蔵庫本体、2は冷蔵室、2aは扉、2bはマグネットガスケット、2cは受け具、3は野菜室、3aは扉、4は製氷室、4aは扉、5は切替室、5aは扉、6は冷凍室、6aは扉、8はハンドル、9は電動開扉ユニット、10はケース、10aはベース、10bはカバー、11は電磁ソレノイド、12はコイルユニット、13はヨーク組立、13d、13eは脚部、14はプランジャ、14aは雄ねじ部、14bは円筒部(かしめ部)、14cはCリング(抜け止め構造物)、15はプッシュロッド(押圧部材)、15aは押圧片、15bは雄ねじ部、17は温度ヒューズ、18は被覆部材、19はカバー、22a、22bは補助ヨーク(ヨーク部材)、23はスリーブ、24はキャップ(緩衝部材)、25は復帰用ばね、26はブッシュ、27は押圧用ばね、28は当て板(緩衝部材)、29は直流電源回路、30は全波整流回路、31は平滑コンデンサ、32は放電用抵抗、33は保護抵抗、34は制御用スイッチ、35は商用交流電源、37はタイマ回路、38はバイメタルスイッチ(温度検知手段)、39は圧縮コイルばねを示す。

Claims (1)

  1. 冷蔵庫本体が有する貯蔵室を開閉するための扉と、この扉の閉鎖状態を保持するためのマグネットガスケットとを備えた冷蔵庫において、
    前記冷蔵庫本体側に固定された筒状のコイルユニットと、
    このコイルユニットを軸方向に貫通した状態で配置され、当該コイルユニットに通電されたときに軸方向へ移動されるプランジャと、
    このプランジャと一体的に設けられ、当該プランジャが軸方向へ移動されるのに応じて前記扉に対し開放方向の力を作用させることにより当該扉を前記マグネットガスケットの吸着力に抗して開放させる押圧部材と
    前記コイルユニットの内周に前記プランジャを通じた磁気回路を形成するように配置されたヨーク部材とを備え、
    前記ヨーク部材の有効長並びに配置位置を、前記プランジャの軸方向への移動に応じた前記扉の開放時に、前記マグネットガスケットによる前記扉の閉鎖状態が解除される位置の付近で最大吸引力が得られるような状態に設定したことを特徴とする冷蔵庫用開扉装置。
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