JP3718050B2 - レーザ光制御装置及び方法 - Google Patents

レーザ光制御装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3718050B2
JP3718050B2 JP09957198A JP9957198A JP3718050B2 JP 3718050 B2 JP3718050 B2 JP 3718050B2 JP 09957198 A JP09957198 A JP 09957198A JP 9957198 A JP9957198 A JP 9957198A JP 3718050 B2 JP3718050 B2 JP 3718050B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
laser light
light
laser beam
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09957198A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11295773A (ja
Inventor
元伸 興梠
元一 大津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanagawa Academy of Science and Technology
Original Assignee
Kanagawa Academy of Science and Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanagawa Academy of Science and Technology filed Critical Kanagawa Academy of Science and Technology
Priority to JP09957198A priority Critical patent/JP3718050B2/ja
Publication of JPH11295773A publication Critical patent/JPH11295773A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3718050B2 publication Critical patent/JP3718050B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光の周波数を制御するとともに位相の同期も制御するレーザ光制御装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザ光の周波数を変化させる光位相同期装置100では、図3に示すように、光源101と、光源102と、光検出器103と、位相弁別器104と、制御回路105とを備える。
【0003】
この光位相同期装置100は、光源から出射したレーザ光をミラー106,107を透過させて、光検出器103に入射させる。また、この光位相同期装置100は、光線102から出射したレーザ光をミラー107を介して光検出器103に入射させる。
【0004】
光検出器103は、入射された光源101からのレーザ光と光源102からのレーザ光との周波数差を示すビート信号を生成する。そして、このビート信号を位相弁別器104に出力する。
【0005】
位相弁別器104は、光検出器103からのビート信号を用いて、光源101からのレーザ光と光源102からのレーザ光との位相差を検出する。そして、この位相弁別器104は、検出した位相差に基づく信号を制御回路105に入力する。制御回路105は、位相弁別器104からの信号に基づいて光源101から出射するレーザ光の位相を制御する。これにより、光源101から出射されるレーザ光は、光源102から出射されるレーザ光との位相同期されるように制御されることとなる。
【0006】
このように、従来の光位相同期装置100は、光源101,102からのレーザ光を光検出器103に入射し、位相弁別器104、制御回路105を用いて光源101で生成するレーザ光の位相を制御していた。そして、この光位相同期装置100は、光源101から出射されるレーザ光の位相が制御された状態でミラー106を介して出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述の光位相同期装置100は、レーザ光の位相変化を高速で制御することが必要とされている。
【0008】
しかし、この光位相同期装置100では、上述のように、光源101から出射したレーザ光を光検出器103、位相弁別器104及び制御回路105を介して光源101にフィードバックしているために、ループ内遅延時間によりレーザ光の制御帯域が制限される。このようにレーザ光の制御帯域が制限されると、良好なレーザ光の変調特性や、雑音特性が得られないという不都合がある。
【0009】
また、上述の光位相同期装置100では、フィードバック制御で位相を調整しているので、ループを構成することによりサイクルスリップの発生がするという問題点がある。
【0010】
そこで、本発明は、上述したような実情に鑑みて提案されたものであり、フィードバック制御を行うようなことなく、レーザ光の周波数を制御するとともに、位相をも制御することができるレーザ光制御装置及び方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決する本発明に係るレーザ光制御装置は、周波数f1を有する第1のレーザ光を出射する第1の光源と、上記第1のレーザ光の位相を同期させるときの基準となり周波数f2を有する第2のレーザ光を出射する第2の光源と、周波数f1と周波数f2との周波数差分を示すビート信号を生成する光検出手段と、上記光検出手段からの信号に基づいて上記第1のレーザ光の周波数f1を変換するとともに、位相を制御する周波数シフト手段と、上記第1のレーザ光の周波数f1を制御して、上記光検出手段で生成したビート信号を用いて周波数f2と周波数f1との大小を判定し、その判定結果に応じて第1のレーザ光の周波数f1を制御することで、周波数f1と周波数f2との大小関係を所望の大小関係に制御するとともに上記周波数シフト手段の動作範囲内となるように周波数f1を制御する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
【0012】
このレーザ光制御装置では、判定結果に応じて第1のレーザ光の周波数f1を制御することで、周波数f1と周波数f2との大小関係を所望の大小関係にして、周波数シフト手段により上記第1のレーザ光の周波数f1を変換するとともに、位相を制御する。
【0013】
また、本発明に係るレーザ光制御方法は、第1のレーザ光の周波数f1と、上記第1のレーザ光の位相を同期させるときの基準となる第2のレーザ光の周波数f2との周波数差分を示すビート信号を生成し、上記第1のレーザ光の周波数f1を制御して、上記ビート信号を用いて周波数f2と周波数f1との大小を判定し、その判定結果に応じて第1のレーザ光の周波数f1を制御することで、周波数f1と周波数f2との大小関係を所望の大小関係に制御するとともに、第1のレーザ光の周波数f1を変換する音響光学素子の動作範囲内となるように周波数f1を制御し、音響光学素子に第1のレーザ光を入射するとともに周波数f1が制御されることにより大小関係が制御されたビート信号を出力して、上記第1のレーザ光の周波数f1を変換するとともに、位相を制御することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
本実施の形態に係るレーザ光制御装置1は、図1に示すように、第1のレーザ光を出射する第1の光源2と、第2のレーザ光を出射する第2の光源3と、第1のレーザ光及び第2のレーザ光が入射される光検出器4と、光検出器4で生成したビート信号が供給されるミキサ5と、ミキサ5からのビート信号及び第2のレーザ光が入射される周波数シフタ6と、光検出器4からビート信号が供給される制御回路7とを備える。
【0016】
第1の光源2は、例えばレーザダイオードからなり、周波数がf1の第1のレーザ光L1を出射する。この第1の光源2は、被制御対象である第1のレーザ光L1を出射する。この第1の光源2からのレーザ光L1は、ハーフミラー8に入射され、レーザ光L2とレーザ光L3とに分割される。そして、レーザ光L2は周波数シフタ6に入射され、レーザL3はハーフミラー9に入射される。そして、ハーフミラー9に入射されたレーザ光L3は透過されて、光検出器4に入射される。
【0017】
第2の光源3は、周波数がf2の第2のレーザL4光を出射する。このレーザ光L4は、ハーフミラー9に反射されて、光検出器4に入射される。この第2の光源3から出射される第2のレーザ光L4は、後述するが、第1のレーザ光L1の位相を同期させるときに基準となるレーザ光である。また、この第2の光源3から出射されるレーザ光L4は、周波数が任意に選択されて出射される。
【0018】
このように、光検出器4は、第1の光源2及び第2の光源3から出射されたレーザ光L3,L4が入射される。この光検出器4は、周波数がf1のレーザ光L3と、周波数がf2のレーザ光L4とからビート信号を検出する。このビート信号は、レーザ光L3とレーザ光L4との差分を絶対値化した信号であり、|f2−f1|の周波数を有する電気的信号である。また、光検出器4は、レーザ光L3とレーザ光L4との差分を示すビート信号を制御回路7に供給する。
【0019】
ミキサ5は、基準発振器で生成された周波数Fの信号が供給されるとともに、光検出器4からビート信号が供給される。このミキサ5は、入力された光検出器4からのビート信号を
|f2−f1|+F
の周波数として周波数シフタ6に出力する。このミキサ5に供給される信号の周波数Fは、例えばユーザにより指定されて決定される。また、このミキサ5に供給される信号は、このようにビート信号の周波数をシフトし、オフセット周波数として機能する。
【0020】
また、この周波数Fの値は、ユーザからの指定により可変とされる。例えばユーザからの指定により周波数Fが「0」と指定された場合には、ミキサ5には基準発振器からの信号が供給されないこととなる。このとき、ミキサ5は、ビート信号と基準発振器からの信号を加算せずに、ビート信号を周波数シフタ6に供給する。すなわち、周波数Fを「0」とするときには、ビート信号は、ミキサ5を通過しないで直接周波数シフタ6に供給する。
【0021】
また、ミキサ5は、基準発振器からの周波数Fをビート信号に加算処理して|f2−f1|+Fの周波数を有する信号として出力する一例に限られず、周波数Fとビート信号とを減算処理することで
−|f2−f1|+F又は|f2−f1|−F
の周波数を有する信号として出力しても良い。
【0022】
周波数シフタ6は、例えば入力されたレーザ光の周波数及び位相の変動に対して正確に追従する音響光学素子を有してなる。周波数シフタ6は、ミキサ5からの信号を入力する。この周波数シフタ6は、ミキサ5からの信号に応じて内部に超音波を発生させる。
【0023】
制御回路7は、周波数シフタ6内の音響光学素子を動作範囲内で動作させるために、第1の光源2から出射されるレーザ光L1の周波数を大まかに制御する。なお、制御回路7による第1の光源2の制御は、音響光学素子の動作範囲が少なくとも10MHz〜100MHz程度であるので、簡便な制御でよい。また、制御回路7は、制御信号に従って第1の光源2から出射されたレーザ光L1によってミキサ5からの周波数が周波数シフタ6の動作範囲外とならないように、波長測定制御装置等を備えていても良い。
【0024】
制御回路7は、光検出器4からのレーザ光L3とレーザ光L4との差分を示すビート信号を用いて、レーザ光L3とレーザ光L4との差分(f2−f1)が正値を示すか、負値を示すかを判定する。すなわち、この制御回路7は、周波数f2が周波数f1よりも大きいか否かを判断する。この制御回路7は、判定した結果を用いて、制御信号を生成する。
【0025】
つぎに、レーザ光制御装置1の動作について説明する。なお、以下の動作の説明では、ミキサ5によりビート信号の周波数|f2−f1|と周波数Fとが加算処理され、周波数シフタ6に|f2−f1|+Fの周波数を有する信号が供給されるときの一例について説明するが、ミキサ5で減算処理がなされた場合であっても、以下に示す動作と同様の動作を行う。
【0026】
ここで、制御回路7には、例えばユーザからの命令が入力される。この制御回路7には、周波数シフタ6から出射するレーザ光L5の周波数をf2+F又はf2−Fとする命令が入力される。そして、この制御回路7は、ユーザからの命令及び判定結果を用いて、第1の光源2から出射するレーザ光L1の周波数f1を制御する制御信号を生成する。このとき、制御回路7は、周波数シフタ6の動作範囲内となるようにレーザ光L1の周波数を制御する制御信号を生成することで、第1の光源2から出射されるレーザ光L1の周波数f1を制御する。
【0027】
制御回路7は、f2−f1が正値を有することを示す判定結果を得たときであって、f2+Fとする命令が入力されたときには、第1の光源2から出射するレーザ光の周波数f1は変化させない。そして、このレーザ光制御装置1は、第1の光源2からのレーザ光L2の周波数f1にミキサ5からの信号が示す周波数を加算して出射するように制御する。
【0028】
また、制御回路7は、f2−f1が正値を有することを示す判定結果を得たときであって、f2−Fとする命令が入力されたときには、第1の光源2から出射するレーザ光L1の周波数f1を第2の光源3から出射されるレーザ光L4の周波数f2よりも大きくするような制御信号を生成して第1の光源2に出力する。その結果、f2−f1が負値を有するようになり、レーザ光L2の周波数f1からミキサ5からの信号が示す周波数を減算し、周波数シフタ6を通過したレーザ光L5はf2−Fの周波数となされて出射される。
【0029】
また、制御回路7は、f2−f1が負値を有することを示す判定結果を得たときであって、f2+Fとする命令が入力されたときには、第1の光源2から出射するレーザ光L1の周波数f1を第2の光源3から出射されるレーザ光L4の周波数f2よりも小さくするような制御信号を生成して第1の光源2に出力する。その結果、f2−f1が正値を有するようになり、レーザ光L2の周波数f1にミキサ5からの信号が示す周波数を加算し、周波数シフタ6を通過したレーザ光L5はf2+Fの周波数となされて出射される。
【0030】
また、制御回路7は、f2−f1が負値を有することを示す判定結果を得たときであって、f2−Fとする命令が入力されたときには、第1の光源2から出射するレーザ光L1の周波数f1は変化させない。そして、このレーザ光制御装置1は、第1の光源2からのレーザ光L2の周波数f1にミキサ5からの信号が示す周波数を減算して出射するように制御する。その結果、周波数シフタ6を通過したレーザ光L5は、f2−Fの周波数となされて出射される。
【0031】
ここで、周波数シフタ6から出射されるレーザ光L5は、周波数がf2±Fとなされていることから、第2の光源3から出射されたレーザ光L4にミキサ5から信号により周波数がシフトされて出射される。したがって、このレーザ光L5は、第2の光源3から出射されたレーザ光L4に応じた位相となされている。
【0032】
また、例えば第1の光源2から出射されるレーザ光L1の周波数が変動しても、周波数シフタ6は、音響光学素子が動作する範囲に周波数|f2−f1|+Fが存在すれば、レーザ光L1の周波数が変化しても、第2の光源3からのレーザ光L4に応じた周波数のレーザ光L5を出射させることができる。
【0033】
したがって、このレーザ光制御装置1によれば、フィードフォワード制御によりレーザ光L1の周波数及び位相を制御しているので、第1の光源2及び第2の光源3を制御することなく、周波数シフタ6から出射するレーザ光L5の周波数及び位相を制御することができる。さらに、このレーザ光制御装置1では、レーザ光L5をフィードバックして周波数シフタ6から出射するレーザ光の周波数を制御する必要がなく、ループ回路を構成することで発生するサイクルスリップを生じさせるようなことがない。
【0034】
なお、図1に示したレーザ光制御装置1においては制御回路7により第1の光源2を制御するときにフィードバック制御を行っているが、このフィードバック制御は、高速に行う必要のない補助的な制御である。このレーザ光制御装置1は、主としてフィードフォワード制御によりレーザ光の位相の制御を行っている。
【0035】
また、上述のレーザ光制御装置1において、広い帯域の周波数シフタ6を用いることにより、レーザ光の周波数を広帯域に亘って制御することができる。また、このレーザ光制御装置1において、光検出器4でビート信号を検出してから周波数シフタ6まで信号を伝搬することにより生ずる伝送遅延と、第1の光源2からレーザ光L1を出射してから周波数シフタ6に到達することにより生ずる伝送遅延を調整することにより、レーザ光の周波数をさらに広帯域に亘って制御することができる。
【0036】
具体的には、周波数シフタ6として、例えば、電気光学素子を用いることにより、上述の周波数シフタ6の一例として挙げた音響光学素子が0〜100MHz程度の範囲で周波数制御が可能であることに対して、数十GHzオーダーの範囲内で周波数制御をすることができる。このとき、電気光学素子から出射したレーザ光L5のうち中心周波数の高域側又は低域側に発生するサイドバンドを用いることとなる。また、周波数シフタ6として電気光学素子を用いることにより、音響光学素子を用いる場合と比較して、より高速に位相及び周波数制御を行うことができる。
【0037】
また、このレーザ光制御装置1において、ミキサ5によりビート信号の周波数と周波数Fとを減算処理した信号を周波数シフタ6に供給したときには、制御回路7は、ユーザからの命令に応じて第1の光源2を制御することにより、周波数f1と周波数f2との大小関係を制御して、周波数シフタ6から出射するレーザ光を制御する。
【0038】
つぎに、レーザ光制御装置の他の一例について説明する。このレーザ光制御装置10は、図2に示すように、上述のレーザ光制御装置1とほぼ同様の構成を有するが、ハーフミラー8,9間に配された波長変換器11、光検出器4からのビート信号が供給される周波数変換器12を備え、ミキサ5を備えない点で異なる。なお、以下のレーザ光制御装置10の説明は、上述の図1に示したレーザ光制御装置1と同一部分については、同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
【0039】
波長変換器11は、ハーフミラー8を通過したレーザ光L3が入射される。この波長変換器11は、レーザ光L3の波長を変化させることにより、レーザ光L3の周波数をN倍としてNf1の周波数を有するレーザ光とする。このとき、波長変換部11は、周波数f1とは異なる周波数f3を加算する。ここで、周波数f3は、波長変換器11により波長変換を行う際に生成される光の周波数であり、例えばユーザによりその値が指定されるものであり、例えば正値、負値のいずれであっても良い。その結果、波長変換器11から出射される光は、Nf1±f3の周波数を有することとなる。なお、ユーザにより、周波数f3の値が「0」と指定されたときには、周波数f3は存在しないこととなる。
【0040】
この波長変換器11を通過したレーザ光は、ハーフミラー9を介して光検出器4に入射される。ここで、波長変換器11におけるNの値は、波長変換過程に依存して決定される。
【0041】
周波数変換器12は、例えばプリステーラを有し、光検出器4により生成されたビート信号が供給される。なお、光検出器4からのビート信号は、上述の波長変換器11により波長変換された光に基づいて生成されたものである。すなわち、周波数変換器12に供給されるビート信号は、|f2−Nf1−f3|の周波数を有する信号である。
【0042】
周波数変換器12は、光検出器4からのビート信号の周波数を変化させることにより、ビート信号の周波数を1/N倍する。この結果、周波数変換器12は、ビート信号の周波数を|f2−Nf1−f3|/Nの周波数を有する信号とする。ここで、Nの値は、例えばユーザからの指定により正値であっても良く、負値であっても良い。但し、Nの値は、上述の波長変換器11によりf3が「0」と指定されたときには、正値のみを取りうる。
【0043】
また、周波数変換器12は、ビート信号を1/N倍した信号と基準発振器からの周波数Fを加算・減算処理する機能も有している。すなわち、この周波数変換器12は、|f2−Nf1−f3|/Nの周波数を有する信号に周波数Fを加算することにより、[|f2−Nf1−f3|/N]+Fの周波数を有する信号とする。なお、周波数Fの値は、上述のミキサ5と同様に、例えばユーザにより指定される。また、周波数変換器12は、加算処理又は減算処理を行うかも、ユーザにより選択されても良い。
【0044】
以下に、周波数変換器12で[|f2−Nf1|/N]+Fの信号を生成して周波数シフタ6に供給したときにおける制御回路7の動作について説明する。なお、以下の説明においては、説明の簡単のため、周波数f3は、波長変換器11に供給されるユーザからの指定により「0」とされ、周波数変換器12でビート信号を1/N倍するときのNの値を正値とし、1/N倍された信号と周波数Fとを加算処理したときの一例について説明する。
【0045】
制御回路7は、f2−Nf1が正値を有することを示す判定結果を得たときであって、(f2/N)+Fとする命令が入力されたときには、第1の光源2から出射するレーザ光の周波数f1は変化させない。そして、このレーザ光制御装置10は、第1の光源2からのレーザ光L2の周波数f1に周波数変換器12からの信号が示す周波数を加算して出射するように制御する。
【0046】
また、制御回路7は、f2−Nf1が正値を有することを示す判定結果を得たときであって、(f2/N)−Fとする命令が入力されたときには、波長変換器11から出射するレーザ光L1の周波数Nf1を第2の光源3から出射されるレーザ光L4の周波数f2よりも大きくするような制御信号を生成して第1の光源2に出力する。その結果、f2−Nf1が負値を有するようになり、レーザ光L2の周波数f1から周波数変換器12からの信号が示す周波数を減算し、周波数シフタ6を通過したレーザ光L5は(f2/N)−Fの周波数となされて出射される。
【0047】
また、制御回路7は、f2−Nf1が負値を有することを示す判定結果を得たときであって、(f2/N)+Fとする命令が入力されたときには、波長変換器11から出射するレーザ光L1の周波数Nf1を第2の光源3から出射されるレーザ光L4の周波数f2よりも小さくするような制御信号を生成して第1の光源2に出力する。その結果、f2−Nf1が正値を有するようになり、レーザ光L2の周波数f1に周波数変換器12からの信号が示す周波数を加算し、周波数シフタ6を通過したレーザ光L5は(f2/N)+Fの周波数となされて出射される。
【0048】
また、制御回路7は、f2−Nf1が負値を有することを示す判定結果を得たときであって、(f2/N)−Fとする命令が入力されたときには、レーザ光L1の周波数Nf1は変化させない。そして、このレーザ光制御装置1は、第1の光源2からのレーザ光L2の周波数f1に周波数変換器12からの信号が示す周波数を減算して出射するように制御する。
【0049】
したがって、このレーザ光制御装置10によれば、波長変換器11,周波数変換器12を備えることにより、(f2/N)±Fの周波数を有するレーザ光を生成することができ、異なる波長に基づいてレーザ光L1の制御を行うことができる。
【0050】
なお、上述したレーザ光制御装置10の動作は、周波数f3を「0」とし、周波数変換器12でビート信号を1/N倍するときのNの値を正値とし、1/N倍された信号と周波数Fとを加算処理したときの一例について説明したが、周波数f3がユーザにより指定された場合、周波数変換器12で1/Nが負値を有する場合、周波数変換器12で減算処理がされた場合であっても上述と同様の処理を行う。すなわち、このレーザ光制御装置10においては、各ユーザからの各パラメータの指定及び周波数シフタ6から出射するレーザ光の周波数を参照して、ビート信号が正値をとるか負値を取るかを判定し、第1の光源2から出射するレーザ光L1の周波数を制御することとなる。
【0051】
なお、上述した本実施の形態に係るレーザ光発生装置1、10に備えられている光源2,3は、例えば基本周波数を中心として所定の周波数間隔でサイドバンドを発生させるようなコムジェネレータであっても良い。このとき、レーザ光発生装置1,10は、中心周波数から高周波側及び低周波側に存在しているいずれかの周波数のサイドバンドのうち、任意のモードのサイドバンドを基準光として用いて、周波数変換、位相同期を行っても良い。
【0052】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係るレーザ光制御装置は、周波数シフト手段で生成したレーザ光を再び検出してレーザ光を制御する必要がなく、フィードフォワード制御でレーザ光の周波数を制御することができる。したがって、このレーザ光制御装置では、フィードバック制御を行うことにより生ずるループ内遅延により帯域を制限するようなことなくレーザ光の制御を行うことができる。また、このレーザ光制御装置によれば、第1のレーザ光の周波数をf2±Fとするように第1の光源を制御する制御手段を備えているので、第1のレーザ光を第2のレーザ光に応じて制御することができ、周波数を制御するとともに、位相をも高速かつ高精度に制御することができる。
【0053】
また、本発明に係るレーザ光制御方法は、周波数を制御したレーザ光を再び検出して制御する必要がなく、フィードフォワード制御で周波数を制御することができる。したがって、このレーザ光制御方法は、フィードバック制御を行うことにより生ずるループ内遅延により帯域を制限するようなことなくレーザ光の制御を行うことができる。また、このレーザ光制御方法によれば、第1のレーザ光の周波数を第2のレーザ光に応じてf2±Fとするので、第1のレーザ光を第2のレーザ光に応じて制御することができ、周波数を制御するとともに、位相をも高速かつ高精度に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るレーザ光制御装置を示す構成図である。
【図2】本実施の形態に係るレーザ光制御装置の他の一例を示す構成図である。
【図3】従来の光位相同期装置を説明するための図である。
【符号の説明】
1 レーザ光制御装置、2 第1の光源、3 第2の光源、4 光検出器、5 ミキサ、6 周波数シフタ、7 制御回路、11 波長変換器、12 周波数変換器

Claims (8)

  1. 周波数f1を有する第1のレーザ光を出射する第1の光源と、
    上記第1のレーザ光の位相を同期させるときの基準となり周波数f2を有する第2のレーザ光を出射する第2の光源と、
    周波数f1と周波数f2との周波数差分を示すビート信号を生成する光検出手段と、
    上記光検出手段からの信号に基づいて上記第1のレーザ光の周波数f1を変換するとともに、位相を制御する周波数シフト手段と、
    上記第1のレーザ光の周波数f1を制御して、上記光検出手段で生成したビート信号を用いて周波数f2と周波数f1との大小を判定し、その判定結果に応じて第1のレーザ光の周波数f1を制御することで、周波数f1と周波数f2との大小関係を所望の大小関係に制御するとともに上記周波数シフト手段の動作範囲内となるように周波数f1を制御する制御手段とを備えることを特徴とするレーザ光制御装置。
  2. 上記光検出手段で生成したビート信号に対して周波数Fだけシフトさせるシフト手段を備え、
    上記周波数シフト手段は、上記シフト手段により上記ビート信号を周波数Fだけシフトさせた信号を用いて、上記第1のレーザ光の周波数f1を変換するとともに、位相を制御することを特徴とする請求項1記載のレーザ光制御装置。
  3. 上記第1のレーザ光の波長を変化させる波長変換手段と、上記光検出手段で生成されたビート信号の周波数を変化させる周波数変換手段とを備え、上記波長変換手段は、第1のレーザ光の周波数f1を波長変換によりN倍して上記光検出手段に出力し、上記周波数変換手段は、上記波長変換手段でN倍されたレーザ光に基づく光検出手段からのビート信号の周波数を1/N倍し、上記周波数変換手段で周波数が1/N倍された信号を上記周波数シフト手段に出力することを特徴とする請求項1記載のレーザ光制御装置。
  4. 上記波長変換手段は、第1のレーザ光の周波数をN倍するとともに、異なる周波数f3を有する光の周波数f3を周波数Nf1に加算することを特徴とする請求項3記載のレーザ光制御装置。
  5. 第1のレーザ光の周波数f1と、上記第1のレーザ光の位相を同期させるときの基準となる第2のレーザ光の周波数f2との周波数差分を示すビート信号を生成し、
    上記第1のレーザ光の周波数f1を制御して、上記ビート信号を用いて周波数f2と周波数f1との大小を判定し、その判定結果に応じて第1のレーザ光の周波数f1を制御することで、周波数f1と周波数f2との大小関係を所望の大小関係に制御するとともに、第1のレーザ光の周波数f1を変換する音響光学素子の動作範囲内となるように周波数f1を制御し、
    音響光学素子に第1のレーザ光を入射するとともに周波数f1が制御されることにより大小関係が制御されたビート信号を出力して、上記第1のレーザ光の周波数f1を変換するとともに、位相を制御することを特徴とするレーザ光制御方法。
  6. 上記ビート信号を周波数Fだけシフトさせた信号を用いて、上記音響光学素子により上記第1のレーザ光の周波数f1を変換するとともに、位相を制御することを特徴とする請求項5記載のレーザ光制御方法。
  7. 第1のレーザ光の周波数f1を波長変換によりN倍し、上記波長変換によりN倍されたレーザ光に基づくビート信号の周波数を1/N倍し、上記周波数が1/N倍された信号を上記音響光学素子に出力することを特徴とする請求項5記載のレーザ光制御方法。
  8. 第1のレーザ光の周波数をN倍するとともに、異なる周波数f3を有する光の周波数f3を周波数Nf1に加算することを特徴とする請求項7記載のレーザ光制御方法。
JP09957198A 1998-04-10 1998-04-10 レーザ光制御装置及び方法 Expired - Fee Related JP3718050B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09957198A JP3718050B2 (ja) 1998-04-10 1998-04-10 レーザ光制御装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09957198A JP3718050B2 (ja) 1998-04-10 1998-04-10 レーザ光制御装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11295773A JPH11295773A (ja) 1999-10-29
JP3718050B2 true JP3718050B2 (ja) 2005-11-16

Family

ID=14250817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09957198A Expired - Fee Related JP3718050B2 (ja) 1998-04-10 1998-04-10 レーザ光制御装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3718050B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11295773A (ja) 1999-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6844119B2 (ja) 光周波数掃引レーザ光源、及びレーザレーダ
JP2002082045A (ja) 光計測システム
JP2584875Y2 (ja) 光波測距装置
JPH07270841A (ja) 掃引光周波数発生装置
JPH07240716A (ja) 可変波長光源
JP2839611B2 (ja) 自動周波数制御回路
JP3718050B2 (ja) レーザ光制御装置及び方法
JP2021092740A (ja) 光周波数コム発生器の制御方法及び光周波数コム発生装置
JP3937370B2 (ja) 変位測定装置
CN117280272A (zh) 光梳产生器控制装置
JP6875025B1 (ja) ガス濃度検出装置、ガス濃度検出システムおよびガス濃度検出方法
JP3810531B2 (ja) 光位相特性測定装置及び測定方法
US20240178922A1 (en) Improvements to network synchronization
JPH05264446A (ja) ガス検出装置
JPH0514427A (ja) 光ヘテロダインfskデユアルフイルタ検波装置
JPH05302977A (ja) 距離測定装置
JP4392162B2 (ja) 光ダウンコンバータ
JP2977919B2 (ja) 半導体レーザの光周波数偏移量の測定,制御装置
JPH05327495A (ja) 原子発振器
JPH08201225A (ja) 光周波数可変光源
JP2023000359A (ja) 光コム距離計測用の光コム発生装置
JPH02288519A (ja) 光位相同期ループ
CN117949924A (zh) 脉冲激光雷达和探测方法
CN116338648A (zh) 光源发光控制方法、控制系统及激光雷达
JPH0690206A (ja) 光差周波数信号発生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050901

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S201 Request for registration of exclusive licence

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R314201

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080909

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090909

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100909

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110909

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120909

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees