JP3717686B2 - ループ状ソーセージの調製方法及び調製装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ループ状ソーセージの調製方法及び調製装置、より詳しくは、ソーセージ製造における生産性を著しく向上させることができる、ソーセージ充填工程により得られる連鎖状に形成されたソーセージから懸吊部材に懸吊されたループ状ソーセージの調製方法及びそれに用いられる調製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ソーセージの製造は、一般に、ソーセージ生地を天然腸ケーシング内に押し出し、一定量充填すると共に、捻りによって連鎖状ソーセージを形成する充填工程、連鎖状ソーセージを一定数のループにして懸吊棒に引っかける懸吊工程、懸吊棒を燻煙処理用台車にハンギングする載置工程、ループ状のソーセージを台車ごと燻煙処理する燻煙工程及び燻煙後の連鎖状ソーセージを1個ずつ切り離す切断工程からなり、上記懸吊工程としては、従来、ルーパ装置等によって一旦懸吊装置にループ状に吊した後に懸吊棒に受け渡す方法と、直接懸吊棒に懸吊する方法がよく知られている。
【0003】
しかし、ルーパ装置等によって一旦懸吊装置にループ状に吊した後に懸吊棒に受け渡す方法は、懸吊装置に懸吊されたループ群の中に懸吊棒を挿入した後、懸吊棒を移動しなければならないという欠点を有する。特に、天然腸を用いたソーセージは懸吊された懸吊棒の左右のソーセージ同士が接触しやすいことから、懸吊棒の挿入が困難であり、また挿入に際して懸吊棒の端部でソーセージを傷つける恐れがあった。さらに、ループ群の中に懸吊棒の一端から挿入するので、懸吊棒の他端のみを支持せざるを得ず、剛性の大きい素材の懸吊棒が必要となる。
【0004】
このルーパ装置等によって一旦懸吊装置にループ状に吊した後に懸吊棒に受け渡す方法の改良方法として、特公平7−57158号公報には、連鎖状の一連のソーセージを懸吊手段にループに懸吊し、竿の後端が上記懸吊されたソーセージの先頭ループに臨む位置に配されるように、該ソーセージの先頭ループの前方に、竿を竿支持手段によって着脱自在に支持し、受渡し手段によって、上記ソーセージの先頭ループから該ループの竿の後部に受渡し、竿の後部に懸吊した上記ループを移送手段によって竿上を滑らせながら該竿の前端に向けて移動せしめるソーセージの竿への受渡し方法が記載されている。
【0005】
また、直接懸吊棒に懸吊する方法としては、本願出願人が開発した特公平7−79606号公報及び特開平9−74989号公報記載の技術が知られている。そして、特公平7−79606号公報には、第1及び第2の駆動装置と、該第1及び第2の駆動装置の制御装置と、送り出されるウインナーソーセージをガイドしながら、自重により落下させ、所定個数毎にウインナーソーセージを保持し、該ウインナーソーセージの落下方向に対して横方向に前記第1の駆動装置の駆動により移動させる可動シュータと、前記横方向に交わる方向に延設され、前記ウインナーソーセージの移動によりウインナーソーセージの繋ぎ部に掛り合う可動支持棒と、更に、送り出されるウインナーソーセージが前記可動シュータにより所定個数ガイドされて落下すると、該落下して吊り下げられたウインナーソ−セージが一旦前記可動指示棒へループ状に掛けられ、該可動支持棒が該可動支持棒の軸方向へ前記第2の駆動装置の駆動により後退することによって、該可動支持棒から掛け換えられる該可動支持棒の配置方向と略同じ方向に配置される熱処理用竿とを具備することを特徴とするウインナーソーセージの竿掛け装置が記載されている。
【0006】
また特開平9−74989号公報には、連鎖状ソーセージを懸垂竿側に送る送りローラーと、該送りローラー内のソーセージの有無を見るための光電センサーと、該送りローラーを縦横2軸方向に回転運動させる2つの直動ユニットと、懸垂竿にぶつからないように該送りローラーを前後に移動させる機構と、該光電センサーからの信号に基づきそれぞれの運動を制御する制御機構よりなることを特徴とするソーセージの竿掛け装置が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
天然腸ケーシングは、規格が不揃いな上に、破れやすい、捻り戻りしやすい、互いに密着しやすいなどの人工ケーシングにはない取り扱い上特有のデリケートな性状を有している。このようなデリケートな性状を有している天然腸ケーシングを用いた連鎖状ソーセージを懸吊棒にループ状に懸吊する場合に、ルーパ装置等によって一旦懸吊装置にループ状に吊した後に懸吊棒に受け渡す前記特公平7−57158号公報記載の方法では、充填装置から排出される連鎖状ソーセージを回転させながらループを形成するルーパ装置を介してフックに掛け、これを懸吊棒の後端に掛け替えて、さらに移送手段で懸吊棒全体へ懸吊する必要があり、この方法を天然腸ケーシングを用いたソーセージの製造に用いると、ルーパの勢いで腸詰めが破裂しやすいなど天然腸のケーシングの持つ特有の性状に対処できないという問題の他に、一旦懸吊装置に連鎖状のリンクをループ状に吊したときに、連鎖状ソーセージ同士が密着して、懸吊棒にうまく明け渡しができないという欠点があった。
【0008】
また、本願出願人が開発した特公平7−79606号公報及び特開平9−74989号公報記載の直接懸吊棒に懸吊する方法は、いずれも天然腸ケーシングを用いたソーセージの製造に向けられたもので、ループを形成し懸垂棒に懸けるということを主眼においた装置であるが、前記の天然腸ケーシングの特有の性状から生じる処理業務がネックとなり、近年の高速化が進んだ充填工程に比べて懸吊工程における処理が追いつかないため、ソーセージ製造のトータル工程の高速化を図ることができないという問題があった。
【0009】
近年、充填機の性能が向上し、連鎖状ソーセージを形成する生産能力が著しく高まっている。そして、ソーセージ製造のトータル工程の高速化を図るためには、この生産能力が高まった充填機の性能に合わせて、天然腸ケーシングを用いるソーセージの懸吊工程を大幅に改善する必要があり、従来の天然腸ケーシングを用いた懸吊工程後のループ状に懸吊された連鎖状ソーセージの前端及び後端における捻り戻りが生じないような末端処理、懸吊後に天然腸ケーシングが破裂したソーセージの処理、懸吊棒当たりに懸吊するループ数及び/又はリンク数を一定範囲に調整する処理などの効率化が必至である。
【0010】
本発明の課題は、懸吊工程における、ループ状に懸吊された連鎖状ソーセージの末端処理等の作業性に優れ、懸吊に際しての天然腸ケーシングの破裂や密着が少なく、懸吊部材当たりに懸吊するループ数及び/又はリンク数を自動的に一定範囲に調整することができ、ひいてはトータル工程の高速化を図ることができる、ループ状ソーセージの調製方法及びループ状ソーセージの調製装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究し、従来の懸吊工程において必要とされていた処理操作を、機能的に2つに分け、前半に仮掛け処理という本発明者らによる独特の工程を設け、従来手作業等で行っていた処理操作を集約するとともに高速化の可能な新たなラインとし、後半を既に自動化とスピードアップが可能となっている懸吊部材への懸吊工程とすることにより、ソーセージ製造のトータル工程の高速化を達成できるとの着想にたどり着いた。天然腸ケーシングは、元々長さと太さが不均一であるうえ、パンクしたり切れたりし、天然腸ケーシングを単位として1本の懸吊棒に懸吊する従来の方法では、一定範囲内にリンク数やループ数を調整することができず、一定範囲以上のループ数を掛けると、ソーセージ同士が接触し、スモークむらを生じやすいし、また一定範囲以下であればみすみす生産性を下げるという問題があったが、この従来手作業等で行っていた処理操作を集約するとともに高速化の可能な新たなラインでは、個々の懸吊部材当たりの懸吊するループ及び/又はリンクの数を自動的にカウントし一定範囲に調整することが可能となり、連鎖状単位のソーセージの始端及び終端の数個のソーセージリンクが捻り戻りを起こすのを防止することができることを確認した。
【0012】
本発明は、上記のように仮掛け工程を設けた点に特徴を有する。また、連鎖状ソーセージをループ状とする前に波状に仮掛けする、すなわち波状に保持することに大きな特徴を有する。この仮掛け工程において、始めからループ状とすることなく波状に仮掛けすると、連鎖状単位のソーセージの前後末端処理等の作業性を著しく向上することができることがわかった。そして、本発明者らは、かかる仮掛け工程から懸吊工程に移行する段階で、すなわちフック等に釣支されている連鎖状ソーセージを懸吊部材に懸架する段階でループが自動的に形成されるという全く新しい知見を見い出し、実際にフックコンベア、移載装置、切断装置、懸吊ユニット、制御部等の種々の装置を制作・配置・稼働させ、その効果を確認し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち請求項1の発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、ソーセージ充填部と、該ソーセージ充填部より送り出される連鎖状ソーセージをループ状とする前に仮掛けする仮掛け部と、ループ状となった連鎖状ソーセージを懸吊する懸吊部材を備えた懸吊部とを具備し、前記仮掛け部が、間欠的に移動し、連鎖状ソーセージを釣支するための複数のフックを有するフックコンベアを備え、波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを移送することができる移送手段と、移載ステーションにおいて波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを懸吊部材へループ状に懸架することができる移載手段とを備えたループ状ソーセージ調製装置であって、仮掛けされた連鎖状ソーセージを仮掛け部から懸吊部へ移行する段階でループが形成されることを特徴とし、請求項2の発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、請求項1記載のループ状ソーセージ調製装置が、ソーセージ充填部と、仮掛け部と、懸吊部と、1つの懸吊部材に所定のループ数及び/又はリンク数のソーセージを懸吊することができるための制御部を具備することを特徴とする。
【0014】
また請求項3の発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、請求項1等に記載の移載手段が、移載ステーションにおいて、フックに釣支された連鎖状ソーセージを、連鎖状ソーセージの移送される方向に対して横方向にフックから移載することができる移載装置を備えていることを特徴とする。
【0015】
また請求項4の発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、請求項1等に記載の仮掛け部が、移動しながら連鎖状ソーセージの繋ぎ部を熱溶断することができる1又は2以上の切断装置を備えていることを特徴とし、請求項5の発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、請求項1等に記載の仮掛け部が、移載手段がそれぞれ配設された複数の移載ステーションを備えていることを特徴とし、請求項6の発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、請求項1等に記載の懸吊部が、懸吊部材と、仮掛けされた連鎖状ソーセージを仮掛け部から懸吊部へ移行する段階で形成されるループ状のソーセージを順次移動させることができる可動アームとを備えている懸吊ユニットを具備することを特徴とする。
【0016】
また請求項7の発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、請求項6記載の懸吊ユニットが、複数の移載ステーションのそれぞれに対応して配設されていることを特徴とし、請求項8の発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、請求項1等に記載の懸吊部材が、縦長の懸吊枠又は懸吊棒であることを特徴とし、請求項9の発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、請求項1等に記載の制御部による制御が、充填部から送り出されるソーセージの個数をカウントできるカウンタ機構からの情報に基づき制御することを特徴とし、請求項10の発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、請求項1等に記載のソーセージが、天然腸ケーシングのソーセージであることを特徴とする。
【0017】
また請求項11の発明にかかるループ状ソーセージ調製方法は、ソーセージ生地をケーシングに充填するソーセージ充填工程と、該ソーセージ充填工程により得られる連鎖状ソーセージをループ状とする前に仮掛けする仮掛け工程と、ループ状となった連鎖状ソーセージを懸吊する懸吊工程を有し、前記仮掛け工程が、波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを移送すると共に1つの懸吊部材に懸吊するソーセージのループ数及び/又はリンク数を一定範囲に調整する移送工程と、移載ステーションにおいて波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを懸吊部材へループ状に懸架することができる移載工程とを有するループ状ソーセージ調製方法であって、仮掛けされた連鎖状ソーセージを仮掛け工程から懸吊工程へ移行する段階でループが形成されることを特徴とするものであり、請求項12の発明にかかるループ状ソーセージ調製方法は、請求項11に記載の移送工程で、連鎖状ソーセージの末端のループを構成するリンク数をその他のループを構成するリンク数より少なくすることを特徴とする。ここで、ループ数とは連鎖状ソーセージにより形成される輪又は螺旋状のループの数をいい、リンク数とは連鎖状ソーセージを構成する個々のソーセージの数をいう。したがって、ループを構成するリンク数が一定である場合、ループ数が求められるとリンク数も求めることができることとなる。
【0018】
また請求項13の発明にかかるループ状ソーセージ調製方法は、請求項11等に記載の移送工程における連鎖状単位のソーセージのループ数及び/又はリンク数を自動的にカウントし、それぞれの連鎖状単位のソーセージを、複数の移載ステーションのうちの特定の移載ステーションから選択的に懸吊部材に懸架し、1つの懸吊部材に懸吊するソーセージのループ数及び/又はリンク数を一定範囲に調整することを特徴とし、請求項14の発明にかかるループ状ソーセージ調製方法は、請求項11等に記載のソーセージが、天然腸ケーシングのソーセージであることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明のループ状ソーセージ調製方法は、ソーセージ生地をケーシングに充填するソーセージ充填工程と、該ソーセージ充填工程により得られる連鎖状ソーセージをループ状とする前に仮掛けする仮掛け工程と、ループ状となった連鎖状ソーセージを懸吊する懸吊工程を有し、仮掛け工程は、波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを移送することができる移送工程と、移載ステーションにおいて波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを懸吊部材へループ状に懸架することができる移載工程とを有することを特徴とする。また、本発明にかかるループ状ソーセージ調製装置は、ソーセージ充填部と、該ソーセージ充填部より送り出される連鎖状ソーセージをループ状とする前に仮掛けする仮掛け部と、ループ状となった連鎖状ソーセージを懸吊する懸吊部材を備えた懸吊部と、1つの懸吊部材に所定のループ数及び/又はリンク数のソーセージを懸吊することができるための制御部を具備することを特徴とする。
【0020】
本発明のソーセージ充填工程が行われるソーセージ充填部としては、ソーセージ生地を天然腸等のケーシングに一定量ずつ充填して連鎖状ソーセージを順次排出する充填装置であればどのようなものでもよく、例えば前記特公平7−79606号公報及び特開平9−74989号公報記載の充填装置を例示することができる。そして、充填装置の排出口にルーパー機構は必要とされないが、この充填装置にソーセージの個数をカウントできるカウンタ機構を設けることが好ましい。かかるカウンタ機構としては、充填装置のピストンに取り付けた検出センサーや、充填装置から排出されたソーセージを検出する光電センサー等の検出センサーを例示することができる。このカウンタ機構を設けることにより、充填部から送り出されるソーセージの個数に関する情報が制御部に入力され、このカウンタ機構からの情報に基づき仮掛け部、特に移送手段におけるフックの移動するタイミングや移載手段における移載装置の駆動のタイミングを制御することができ、その結果懸吊部材に所望のループ数及び/又はリンク数のソーセージを自動的に懸吊することが可能となる。
【0021】
本発明の仮掛け工程が行われる仮掛け部における移送手段としては、波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを移送することができるフック、支持棒等を有し、コンベア等これらフック、支持棒等を移送することができるものであればどのようなものでもよく、間欠的に移動することができる無端コンベアベルトに連鎖状ソーセージを波状に保持することができるフックが多数設けられたフックコンベアを具体的に例示することができる。フックコンベアは、充填機の連鎖状ソーセージの排出口に並設されている。また、カウンタ機構からの情報に基づく制御部におけるプログラムを、このフックコンベアにおけるフックが、フック間のリンク数が所定の数、例えばリンク数3,5,6,…6,6,5,3個となるように順次連鎖状ソーセージを釣支しながら間欠移動することができるように、設定しておくことが好ましい。このように制御することにより、ループを構成するリンク数を所定のリンク数となるようにすることができる。
【0022】
また、仮掛け部には、1つの懸吊部材に一定範囲のループ数及び/又はリンク数のソーセージを懸吊することができるように、カウンタ機構からの連鎖状ソーセージの個数に関する情報に基づき、自動的に切断部位を指示する切断ユニットを備えることが好ましい。この切断ユニットとしては、例えば天然腸ケーシングが長すぎてその中程で、懸吊部材当たりに懸吊する予定のループ数及び/又はリンク数になったときに、該ケーシングの切断すべき部位に位置するソーセージを釣支しているフックの上方に自動的に移行し、移行後は間欠的に移動するフックと同期して移動し、移動しながら切断用フックに支承された連鎖状ソーセージの繋ぎ部を自動的に熱溶断することができるものが望ましい。そして、従来の天然腸ケーシングを単位として1本の懸吊棒に懸吊する方法では、一定範囲内にリンク数やループ数を調整することができないが、上記のように本発明によると懸吊部材当たり一定範囲のループ数及び/又はリンク数のソーセージを懸吊することが可能となる。
【0023】
かかる切断ユニットにおける連鎖状ソーセージの繋ぎ部を熱溶断する切断装置は、切断用フックに支承されているソーセージ間の繋ぎ部に熱風を吹き付け該繋ぎ部を切断することができる熱風吹き出し口を有している。この熱風によるソーセージ間の繋ぎ部の熱溶断は瞬時に行うことができないので、上記のように仮掛け用のフックの移動と同期させながら切断装置を移動させ、移動中に切断することになる。仮掛け用のフックから切断用フックへの掛け替えは自動的に行うことも人手により行うこともできるが、切断されると、連鎖状のソーセージが自重で落下して元の波状に戻る。また、例えば500℃の熱風により切断する場合、ソーセージの切断側端部も熱風により加熱され約300℃となる結果、該ソーセージの切断側端部のソーセージ生地が熱により幾分硬化し、そのため熱溶断部位での捻り戻しがなく、切断箇所における末端処理をしなくてもよい。また、この切断ユニットには必要に応じて切断装置を複数個設けることができる。
【0024】
天然腸ケーシングは、元々長さと太さが不均一であるうえ、パンクしたり切れたりすることから、仮掛け工程においては、天然腸ケーシングの始端や終端のソーセージの末端処理やパンクしたり切れたりしたソーセージの末端処理など、どうしても手作業による処理操作が欠かせない。しかし、従来のようにループを形成した後で手作業で処理する場合、作業の平準化が難しく、懸吊工程のラインをストップさせなければならない事態が頻繁に生じていたが、本発明におけるように仮掛け工程を設けることにより、従来方法に比べ少なくなった手作業による処理操作をこの工程に集約化することができ、作業の平準化が図られ、ループ状ソーセージの調製ラインをストップさせる事態がなくなり、全体の生産性向上に大きく寄与することができる。また、本発明においては、前述したとおり、仮掛け工程における連鎖状ソーセージをループ状とすることなく波状に仮掛けすることを大きな特徴としている。この仮掛け工程において、始めからループ状とすることなく波状に保持することにより、一連の連鎖状ソーセージの始端や終端の末端処理等の作業性を著しく向上させることができる。
【0025】
また、天然腸ケーシングのソーセージの場合は、始端や終端の数個のリンクが特に捻り戻りを起こしやすい。この捻り戻りを防止するために試行錯誤を繰り返した結果、連鎖状ソーセージの末端のループを構成するリンク数をその他のループを構成するリンク数より少なくすることにより改善できることを見い出した。例えば、1ループを構成するリンク数を6個とする場合、連鎖状単位のソーセージの両末端のループを構成するリンク数を4個にすることによって捻り戻りを改善できることがわかった。この場合、フックコンベアにおけるフック間に釣支するリンク数を3,5,6,6・・・6,6,5,3となるように制御しておく。このフック間に釣支するリンク数の制御は、前記のように、フックコンベアの間欠移動を自動制御することによって行うことができる。そして、始端の3個のリンクの1番目を次の5個のリンクの2番目と3番目の間に引っ掛けると、4個のリンクで最初のループが構成され、そこにリンクが1つ垂れ下がる形状となる。終端も同様にして、4個のリンクで最後のループが構成され、そこにリンクが1つ垂れ下がる形状となる。この一連の連鎖状ソーセージを移載装置により懸吊部材に移載すると、最初と最後に4個のリンクで構成されるそれぞれ1つの輪と、その間に各6個のリンクで構成される螺旋状のループが懸吊部材に懸吊されることになる。このような処理を行うことにより、リンクの自由度を奪い、リンクの捻り戻りを防止することができる。また、かかる捻り戻り防止操作は移送工程において実施するのが効率的である。
【0026】
本発明の移載工程に用いられる移載手段としては、仮掛け工程で波状に保持された状態で移送される、例えばフックに支承されている連鎖状ソーセージを懸吊部材に移載するときにループ状として移載することができるものであればどのようなものでもよいが、移載手段を移送手段と一体的に配設することが望ましい。かかる移載手段としては、移載する位置、すなわち移載ステーションにおいて、波形の山の部分でフック等に支承されている連鎖状ソーセージを、連鎖状ソーセージの移送される方向に対して横方向にフックから移載させ、移載ステーションに並設されている懸吊部材にループ状となったソーセージを懸架することができる移載装置を例示することができる。移載装置としては、フック、支持棒等を移載ステーションで傾斜させることにより懸架する装置や、波形の山の部分でフック等に支承されている連鎖状ソーセージのみをフック上部で軸支された揺動アームを用いて懸架する装置を挙げることができる。揺動アームを用いて懸架する装置としては、例えば連鎖状ソーセージを波状に支承するフックとして、仮掛け用フック本体と、フック本体を挟むようにその上部で軸支された1対の揺動アームで構成されるフックを用い、波状に仮掛け・保持され移送されてきた連鎖状ソーセージが移載ステーションに停止したとき、揺動アームの上部をピストンシリンダ機構を有する制御機構付き駆動装置のピストンロッドの進退により揺動させ、てこの原理により揺動アームの下部を大きく揺動させることによって、波形の山の部分でフックに支承されている連鎖状ソーセージを、連鎖状ソーセージの移送される方向に対して横方向にフックから、移載ステーションに並設されている懸吊枠にループ状に懸架することができる装置を具体的に挙げることができる。
【0027】
本発明の懸吊工程が行われる懸吊部としては、ループ状となったソーセージを懸吊することができる懸吊部材を備えたものであればどのようなものでもよいが、懸吊部材と、懸吊されたループ状ソーセージが自重により下方に移動することができるように、懸吊部材を移載ステーションと対向している先端が高くなるように傾斜して維持する維持手段とを備えている懸吊ユニットや、懸吊部材と該懸吊部材に移載手段から懸架されたループ状のソーセージを懸吊部材の他端に移動させることができる可動アームとを備えている懸吊ユニットを備えることが好ましい。これら懸吊ユニットの中でも、ループ状ソーセージの移動の確実性及び精確性から、可動アーム好ましくは間欠的に移動する可動アームを備えている懸吊ユニットを用いることが望ましい。そして、この可動アームは、例えば無端コンベア等に固着させておき、懸吊部材の先端部に懸架されたソーセージを検出することができる光学式センサーを用いて、懸吊部材にソーセージが懸架されたことを検出することにより、ソーセージが懸架されたときにだけ可動するように設定することもできる。
【0028】
ループ状ソーセージを懸吊する懸吊部材としては、従来から使用されている懸吊棒や、ソーセージをループ状に支持する断面円形の平行な2本の棒からなるソーセージ釣支部と、該釣支部を形成する2本の棒を平行な状態に維持することができる連結部から構成される懸吊枠を例示することができるが、懸吊されているソーセージ同士の接触を低減させることができることから懸吊枠の方が好ましい。
【0029】
懸吊部材に所定のループ数のソーセージが懸吊されると、懸吊部材を交換する必要があるが、かかる懸吊部材の交換は自動懸吊枠懸垂装置を用いて自動的に行うことが好ましい。そして、懸吊部材に所定のループ数のソーセージが懸吊されたことを検出する方法としては、懸吊部材の後端に懸吊されたソーセージを検出することができる光学式センサーにより検出する方法、ソーセージが懸架されたときにだけ移動するように設定されている間欠的に移動する可動アームが所定の距離を移動したことにより検出する方法、仮掛け工程において所定のループ数の連鎖状単位のソーセージに設定されたソーセージが懸吊部材に移載されたタイミングで検出する方法等がある。そして、この交換時には、例えば上記フックコンベアにおけるフックの移動を止めるか、あるいはフックの移動を止めることなく予め充填機から仮掛け部への仮掛けを調整しておくことが好ましい。
【0030】
また、仮掛け部に移載ステーションを複数設けて、前記移載手段と上記懸吊ユニットを、複数の移載ステーションにそれぞれ配設することもできる。例えば、移載ステーションを2箇所設ける場合、フックに支承された第1連鎖状ソーセージ群が第1移載ステーション移送されてくると、第1懸吊ユニットの懸吊部材に第1移載手段により順次ループ状に懸架されていき、所定のループ数が懸吊されると、第1移載手段による移載動作がストップする。続いて移送されてくる第2連鎖状ソーセージ群は第1移載ステーションをそのまま通過し、第2移載ステーションに移送されている間に、自動懸吊枠懸垂装置を用いて第1懸吊ユニットの懸吊部材が交換され、第2連鎖状ソーセージ群が第2移載ステーションに移送されると、第2移載手段により第2懸吊ユニットの懸吊部材に順次ループ状に懸架されていき、所定のループ数が懸吊されると、第2移載手段による移載動作がストップする。第2連鎖状ソーセージ群に続いて移送されてくる第3連鎖状ソーセージ群は、第2連鎖状ソーセージ群が第2移載ステーションに移送されたとき、第1移載ステーションに移送されていることになり、第2連鎖状ソーセージ群とほぼ同時に第1懸吊ユニットの懸吊部材に第1移載手段により順次ループ状に懸架されていく。この第3連鎖状ソーセージ群が順次ループ状に懸架されている間に、自動懸吊枠懸垂装置を用いて第2懸吊ユニットの懸吊部材が交換される。以後この動作が同様に繰り返されて懸吊部材に連鎖状ソーセージが順次懸架されていくことから、ソーセージが懸吊されている懸吊部材をソーセージが懸吊されていない懸吊部材と入れ替える時間もラインを止めることなく、生産性を上げることができる。
【0031】
さらに、本発明においては、仮掛け工程においてループ数及び/又はリンク数を調節することなく、一定範囲のループ数及び/又はリンク数を前記制御部からの指令に基づき、コンピュータースケール方式で懸吊部材に懸吊することもできる。この方式は、例えば3〜5の移載ステーションを設け、これら複数の移載ステーションのそれぞれに対応して複数の移載手段と複数の懸吊ユニットを配設しておき、各天然腸ケーシング毎のリンク数を充填時にカウントし、かかる情報に基づく制御部からの指令によって、懸吊部材当たりに懸吊するループ数を一定範囲にはいるように、各移載ステーションの移載手段に、移送されてきた天然腸ケーシング単位の連鎖状ソーセージを懸吊部材に懸架するかどうかを指示し、各移載ステーション毎の移載量を一定範囲内に調節することにより、懸吊部材当たりのループ数及び/又はリンク数を調整することができる。この場合、天然腸ケーシングを切断せずに用いることができるが、必要に応じて切断してもよい。
【0032】
本発明のループ状ソーセージ調製装置により得られる、ソーセージが懸吊された懸吊部材は下方に設けられた例えばベルトコンベア等で上記懸吊部材を載置することができる台車まで順次搬送され、以後ソーセージが懸吊された複数の懸吊部材を台車に載置し、この台車ごと燻煙処理し、燻煙処理後の連鎖状ソーセージを個々のソーセージに切り離すことによってソーセージを製造することができる。以上、主として、天然腸ケーシングのソーセージを用いたループ状ソーセージの調製方法及び調製装置について述べてきたが、当然のことながら、本発明のループ状ソーセージの調製方法及び調製装置は人工ケーシングを用いる場合にも適用することができる。
【0033】
【実施例】
以下本発明の実施例を図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこの実施例によって限定されるものではない。図1は本発明の2つの移載ステーションを有するループ状ソーセージ調製装置の概略上面図であり、図1ではかかるループ状ソーセージ調製装置が1ラインに2台配置されている。図2は仮掛け工程における波状に仮掛けされた連鎖状ソーセージがフックコンベアのフックに支承されて移送され、移載ステーションにおいて懸吊枠に移載されている状態を示す概略斜視図である。図3は連鎖状ソーセージのソーセージ間の繋ぎ部を熱溶断する切断装置の概略斜視図である。図4は移載ステーションにおける波状に仮掛けされたソーセージを懸吊枠にループ状に懸架する状態を示す説明図である。図5はは複数の移載ステーションから複数の懸吊ユニットへコンピュータ制御により、懸吊枠当たり一定のループ数となるように調整しながらループ状ソーセージを調製する状態を示している説明図である。
【0034】
図1から図5において、Sはソーセージ、SLはソーセージ間の繋ぎ部、Mは作業者、Tは移載ステーション、1は充填部、2は充填装置の排出口、3はカウンタ機構、4は充填装置、10は仮掛部、11は無端コンベアベルト、12はフック、13はフックコンベア、14は移載装置、15は仮掛け用フック本体、16は揺動アーム、20は懸吊部、21は懸吊ユニット、22は懸吊枠、23は可動アーム、30は切断ユニット、31は切断装置、32は熱溶断部位指示装置、33は固定ガイド棒、34はフックコンベア連動片、35は演算部、36は切断用フック、37は熱風吹き出し口、38はガード部、40はベルトコンベアである。
【0035】
以下、天然腸ケーシングを用いた場合の本発明のループ状ソーセージ調製方法及び調製装置を図1から図5を参照しながら説明する。図1に示される本発明のループ状ソーセージ調製装置は、充填部1、仮掛け部10、懸吊部20から構成されている。充填部1には、ソーセージ生地を天然腸等のケーシングに一定量ずつ充填して連鎖状ソーセージを順次送り出す排出口2と、送り出されるソーセージの個数をカウントするカウンタ機構3を有する充填装置4が設けられている。
【0036】
仮掛部10には、間欠的に移動することができる無端コンベアベルト11に連鎖状ソーセージを波状に保持することができるフック12が多数設けられているフックコンベア13が設けられている。図1における仮掛け工程には、作業者Mが効率よく作業することができる移送工程と2つの移載ステーションTが設けられている。フックコンベア13は、充填装置4から送り出される所定量の連鎖状ソーセージを間欠的に移動するフック12で順次釣支することができるように充填装置4の連鎖状ソーセージの排出口に並設されている。
【0037】
図2に示されるように、充填装置4から送り出された連鎖状ソーセージSは波状に仮掛けされた状態で移載ステーションTに移送される。この過程で、充填装置4に設けられたカウンタ機構3からの連鎖状ソーセージSの個数に関する情報に基づき、ループを作るために適正なリンク数のソーセージをフック12に仮掛けし、1つの懸吊部材に一定範囲のループ数及び/又はリンク数のソーセージSを懸吊するための切断ユニット30が、フックコンベア13の上方に配設されている。この切断ユニット30は、カウンタ機構3からの情報に基づき制御部(図示せず)から送られてきた信号に基づき、連鎖状ソーセージSの繋ぎ部SLを熱溶断する切断装置31の駆動を制御することができるように、切断装置31、該切断装置が固着された熱溶断部位指示装置32、該熱溶断部位指示装置32の移動をガイドする2本の固定ガイド棒33、該熱溶断部位指示装置32及びその下部に設けられた進退自在のフックコンベア連動片34の動きを制御するための演算部35から構成されている。そして、図2には切断装置31等を2セット有する切断ユニット30が示されている。また、図3に示すように、切断装置31は、切断すべき連鎖状ソーセージの繋ぎ部SLを釣支する切断用フック36と、該切断用フック36に支持されているソーセージ間の繋ぎ部SLに熱風を吹き付け該繋ぎ部SLを切断することができる熱風吹き出し口37と、ガード部38とを備えている。
【0038】
波状に保持され移送されている連鎖状ソーセージSの両端部以外の中程で懸吊枠当たりに懸吊する予定のリンク数になったとき、上記制御部の指令に基づいて該連鎖状ソーセージSの切断すべき部位に位置するフックの上方に熱溶断部位指示装置32にガイドされて切断装置31が自動的に移行し、熱溶断部位指示装置32の下部に設けられたフックコンベア連動片34が下方に進出し、フックコンベア13のフック12間に挿入され、以後間欠的に移動するフック12と同期してこの切断装置31も移動する。このとき、図示していない指示ランプが点滅し作業者Mに切断処理を指示する。作業者Mにより、仮掛け用のフック12から切断用フック36へ掛け替えられた連鎖状ソーセージSは、移送されながら切断用フック36に支承された連鎖状ソーセージの繋ぎ部SLで熱溶断され、これにより、懸吊枠当たり一定範囲のループ数及び/又はリンク数のソーセージSを懸吊することができる。
【0039】
図4には移載装置14が示されている。連鎖状ソーセージSを波状に支承するフック12は、仮掛け用フック本体15と、フック本体を挟むようにその上部で軸支された1対の揺動アーム16で構成されている。波状に仮掛けされ移送されてきた連鎖状ソーセージSが移載ステーションTに停止したとき、揺動アーム16の上部を図示していないピストンシリンダ機構を有する制御機構付き駆動装置のピストンロッドの進退により揺動させ、てこの原理により揺動アーム16の下部を大きく揺動させることによって、波形の山の部分でフック12に支承されている連鎖状ソーセージSを、連鎖状ソーセージSの移送される方向に対して横方向にフック12から、移載ステーションTに並設されている懸吊枠22にループ状に懸架することができる。
【0040】
懸吊部20に備えられる懸吊ユニット21は、懸吊枠22と、該懸吊枠22へ懸架されてループ状となったソーセージを懸吊枠22の他端に移動させることができる、図示していない無端コンベアに固着され間欠的に移動する可動アーム23により構成されている。また、図4には、連鎖状ソーセージSの始端にリンクが1つ垂れ下がった4個のリンクで構成される輪に続いて各6個のリンクで構成される螺旋状のループが懸吊枠22に懸架されていく状態が示されている。
【0041】
図5は、複数の移載ステーションTのそれぞれに対応して複数の移載装置14、複数の懸吊ユニット21が配設され、仮掛け工程においてループ数及び/又はリンク数を調節することなく、一定範囲のループ数及び/又はリンク数をコンピュータースケール方式で懸吊枠21に懸吊することができるループ状ソーセージ調製装置を説明するための図であり、各天然腸ケーシング毎のリンク数が充填時にカウントされた、天然腸ケーシング単位の連鎖状ソーセージSが移送されてくると、コンピューター制御によって指令された特定の移載ステーションから懸吊枠21に移載されている状態が示されている。
【0042】
本発明のループ状ソーセージ調製装置により得られる、ソーセージSが懸吊された懸吊枠22は下方に設けられたベルトコンベア40で上記懸吊枠22を載置することができる台車まで順次搬送され、以後ソーセージが懸吊された複数の懸吊部材を台車に載置し、この台車ごと燻煙処理し、燻煙処理後の連鎖状ソーセージを個々のソーセージに切り離すことによってソーセージを製造することができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によると、ループ状にする前に仮掛け部が設けられているので、ループ状に懸吊された連鎖状ソーセージの末端処理等の作業性に優れ、懸吊に際しての天然腸ケーシングの破裂や密着が少なく、また懸吊部材当たりに懸吊するループ数及び/又はリンク数を自動的に一定範囲に調整することができ、ひいてはトータル工程の高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2つの移載ステーションを有するループ状ソーセージ調製装置の概略上面図である。
【図2】仮掛け工程における波状に仮掛けされた連鎖状ソーセージがフックコンベアのフックに支承されて移送され、移載ステーションにおいて懸吊枠に移載されている状態を示す概略斜視図である。
【図3】連鎖状ソーセージのソーセージ間の繋ぎ部を熱溶断する切断装置の概略斜視図である。
【図4】移載ステーションにおける波状に仮掛けされたソーセージを懸吊枠にループ状に懸架する状態を示す説明図である。
【図5】複数の移載ステーションから複数の懸吊ユニットへコンピュータ制御により、懸吊枠当たり一定のループ数となるように調整しながらループ状ソーセージを調製する状態を示している説明図である。
【符号の説明】
S ソーセージ SL ソーセージ間の繋ぎ部
M 作業者 T 移載ステーション
1 充填部 2 充填装置の排出口
3 カウンタ機構 4 充填装置
10 仮掛部 11 無端コンベアベルト
12 フック 13 フックコンベア
14 移載装置 15 仮掛け用フック本体
16 揺動アーム 20 懸吊部
21 懸吊ユニット 22 懸吊枠
23 可動アーム 30 切断ユニット
31 切断装置 32 熱溶断部位指示装置
33 固定ガイド棒 34 フックコンベア連動片
35 演算部 36 切断用フック
37 熱風吹き出し口 38 ガード部
40 ベルトコンベア
Claims (14)
- ソーセージ充填部と、該ソーセージ充填部より送り出される連鎖状ソーセージをループ状とする前に仮掛けする仮掛け部と、ループ状となった連鎖状ソーセージを懸吊する懸吊部材を備えた懸吊部とを具備し、前記仮掛け部が、間欠的に移動し、連鎖状ソーセージを釣支するための複数のフックを有するフックコンベアを備え、波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを移送することができる移送手段と、移載ステーションにおいて波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを懸吊部材へループ状に懸架することができる移載手段とを備えたループ状ソーセージ調製装置であって、仮掛けされた連鎖状ソーセージを仮掛け部から懸吊部へ移行する段階でループが形成されることを特徴とするループ状ソーセージ調製装置。
- ループ状ソーセージ調製装置が、ソーセージ充填部と、仮掛け部と、懸吊部と、1つの懸吊部材に所定のループ数及び/又はリンク数のソーセージを懸吊することができるための制御部を具備することを特徴とする請求項1記載のループ状ソーセージ調製装置。
- 移載手段が、移載ステーションにおいて、フックに釣支された連鎖状ソーセージを、連鎖状ソーセージの移送される方向に対して横方向にフックから移載することができる移載装置を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のループ状ソーセージ調製装置。
- 仮掛け部が、移動しながら連鎖状ソーセージの繋ぎ部を熱溶断することができる1又は2以上の切断装置を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のループ状ソーセージ調製装置。
- 仮掛け部が、移載手段がそれぞれ配設された複数の移載ステーションを備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のループ状ソーセージ調製装置。
- 懸吊部が、懸吊部材と、仮掛けされた連鎖状ソーセージを仮掛け部から懸吊部へ移行する段階で形成されるループ状のソーセージを順次移動させることができる可動アームとを備えている懸吊ユニットを具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のループ状ソーセージ調製装置。
- 懸吊ユニットが、複数の移載ステーションのそれぞれに対応して配設されていることを特徴とする請求項6記載のループ状ソーセージ調製装置。
- 懸吊部材が、縦長の懸吊枠又は懸吊棒であることを特徴とする請求項1〜7記載のループ状ソーセージ調製装置。
- 制御部による制御が、充填部から送り出されるソーセージの個数をカウントできるカウンタ機構からの情報に基づき制御することを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載のループ状ソーセージ調製装置。
- ソーセージが、天然腸ケーシングのソーセージであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか記載のループ状ソーセージ調製装置。
- ソーセージ生地をケーシングに充填するソーセージ充填工程と、該ソーセージ充填工程により得られる連鎖状ソーセージをループ状とする前に仮掛けする仮掛け工程と、ループ状となった連鎖状ソーセージを懸吊する懸吊工程を有し、前記仮掛け工程が、波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを移送すると共に1つの懸吊部材に懸吊するソーセージのループ数及び/又はリンク数を一定範囲に調整する移送工程と、移載ステーションにおいて波状に仮掛けした連鎖状ソーセージを懸吊部材へループ状に懸架することができる移載工程とを有するループ状ソーセージ調製方法であって、仮掛けされた連鎖状ソーセージを仮掛け工程から懸吊工程へ移行する段階でループが形成されることを特徴とするループ状ソーセージ調製方法。
- 移送工程で、連鎖状ソーセージの末端のループを構成するリンク数をその他のループを構成するリンク数より少なくすることを特徴とする請求項11記載のループ状ソーセージ調製方法。
- 移送工程における連鎖状単位のソーセージのループ数及び/又はリンク数を自動的にカウントし、それぞれの連鎖状単位のソーセージを、複数の移載ステーションのうちの特定の移載ステーションから選択的に懸吊部材に懸架し、1つの懸吊部材に懸吊するソーセージのループ数及び/又はリンク数を一定範囲に調整することを特徴とする請求項11又は12記載のループ状ソーセージ調製方法。
- ソーセージが、天然腸ケーシングのソーセージであることを特徴とする請求項11〜13のいずれか記載のループ状ソーセージ調製方法。
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