JP3717592B2 - 立上り部用プレハブ防水材およびそれを用いたジョイント部の構造 - Google Patents

立上り部用プレハブ防水材およびそれを用いたジョイント部の構造 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、立上り部用プレハブ防水材およびそれを用いたジョイント部の構造に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】
防水工法は、(1)施工現場で固形のアスファルトを釜で溶かし、それを接着剤としてアスファルトルーフィングを複数枚貼り重ね防水層を形成させるアスファルト防水熱工法、(2)自着層(自己粘着性層のこと)付きアスファルトルーフィングを複数枚貼り重ねて防水層を形成させるアスファルト防水冷工法、(3)加硫ゴムや塩ビ等の合成高分子シートを、シート面と下地面の両方に接着剤を塗りシート1枚のみで防水層を形成するシート防水工法、(4)ウレタン塗膜材を塗り重ねて仕上げるウレタン塗膜防水工法等がある。
【0003】
防水工事は、平面部に関しては作業者の行動を妨げる要因は殆どないため前記各防水工法においてそれなりの効率的な作業ができ、しかも高い作業精度が得られ、防水面からもかつ仕上がり面からも満足の行く防水工事が達成される。
【0004】
ところが、立上り部は平面部から垂直部にかけて施工するため、非常に作業しずらく、その作業効率は平面部の作業能率の1/3〜1/5に低下してしまう。アスファルト防水熱工法の場合に、高温のアスファルトを流しながら垂直面に対してアスファルトルーフィングシートを複数枚貼り重ねていくのは相当の熟練技能を必要とするが、この技術を身につけた技能員そのものの絶対数が激減しており、深刻な問題となっている。又仕上げのアスファルトルーフィング表面を熱工程で用いるアスファルトで汚染してしまうことも往々にしてあり仕上り面でも問題をかかえている。自着層つきアスファルトルーフィングや合成高分子系ルーフィングも比較的柔軟なために、形態保持性が充分とはいえず、該部分に施工する際比較的高度の施工技術を必要としている。
【0005】
このような立上り面に起因する作業性の悪さが原因となって、立上り部の防水はどうしても充分な施工精度が得られず防水的に不完全な個所を生じ易く、とりわけシート防水は1層防水であることから立上り部での漏水事故が頻発している。
【0006】
塗膜防水も、垂直面に塗る作業を2回繰り返すのはやはりかなりの熟練を要し、平面部であれば塗膜にセルフレベリング性があるので、平滑で均一厚の防水層が得られるが垂直面ではよほど刷毛使い技術に優れていないと平滑で均一厚の防水層は得にくいのが実情である。
【0007】
自着層付きルーフィングや合成高分子系シートは、下地が精度良く仕上がっている場合は立上りの高さに合わせてシートをカットしたものを横に長く貼れば施工能率が向上し、ジョイントも減りその分防水信頼性も高まる。
しかし、実際には下地にかなりの凹凸がありかつコーナー部でのシートのなじみにくさなどから途中でシワが発生し、そのためせいぜい2m位の長さでしか貼ることはできない。
【0008】
以上のように立上り部特有の問題が多々あり、作業効率の著しい低下を招き、かつ作業者の高い熟練度が必要としており、加えて作業者の肉体的疲労も激しい。さらに熟練技能員が減少していることも大きな問題点であり、とりわけアスファルト防水熱工法の立上り部の工事の簡略化−プレハブ化−が切望されている。
【0009】
そこで、本発明者らは、防水シートおよび該防水シートを横切って該防水シートに接着されている断面直角三角形状、またはその頂部を切欠した形のコーナー部材よりなることを特徴とする立上り部用防水シートに関する発明をし、平成5年4月23日に特願平5−120730号として出願した。この発明にかかる立上り部用仕上防水シートは前記のような構造になっていると平面部と立上り部とのコーナーにおいて作業者が折り目をつけないでも作業が進められるので、作業効率が大きく向上した。しかしながら、この発明のものは前記防水シートの何処にコーナー部材を接着したかによって、対応できる立上り部の高さが決ってしまう。そのため、建物の立上り部の高さが変れば前記立上り部用仕上防水シートもその高さに合致した個所にコーナー部材が接着されたものを供給するほかなく、種々の立上り部高さに対応した多種の立上り部用仕上防水シートを備えておく必要があった。
【0010】
また、先の出願発明においては、断面三角形状または台形のコーナー部材が接着している部分が他の部分よりはるかに肉厚になるため、先の出願発明の立上り部用仕上防水シートをつみ重ねて保管する場合、これらを平らに積み重ねることが難かしく、荷くずれを生じやすいし、一定床面積につみ重ねて保管できる枚数も少ないものになってしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、1種類の立上り部用仕上防水材でいろいろの高さの立上り部に対応でき、かつコーナー部材が存在する部分のみが厚みの点で突出することのない新規な立上り部用仕上防水材を提供する点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一は、
(a)鉱物粒層、金属箔層および耐候性合成樹脂フィルム層よりなる群から選ばれた耐候性表面層、第一改質アスファルト層、第一基材層、第二改質アスファルト層、粘着材層、合成樹脂フィルム層、第三改質アスファルト層、第二基材層、第四改質アスファルト層および粘着層よりなる防水複合層
(b)前記防水複合層を横切って接着されている複数のたんざく形板状部材
(c)前記たんざく形板状部材上に形成された粘着材層
(d)前記粘着材層をカバーするための剥離層
よりなることを特徴とする立上り部用プレハブ防水材に関する。
【0013】
前記立上り部用プレハブ防水材の積層構造の一例を図1、図2に示す。図1は立上り部用プレハブ防水材の横方向の断面図(例えば図10のX−X線断面図)であり、図2は縦方向の断面図(例えば、図10のY−Y線断面図)である。すなわち、本発明の立上り部用プレハブ防水材の積層構造の1例は、
(a)鉱物粒層、金属箔層および耐候性合成樹脂フィルム層よりなる群から選ばれた耐候性表面層21、第一改質アスファルト層22、第一基材層23、第二改質アスファルト層24、粘着材層25、合成樹脂フィルム層26、第三改質アスファルト層27、第二基材層28、第四改質アスファルト層29および粘着層30よりなる防水複合層
(b)前記防水複合層を横切って接着されている複数のたんざく形板状部材31
(c)前記たんざく形板状部材上に形成された粘着材層32
(d)前記粘着材層をカバーするための剥離層33および34
よりなるものである。
【0014】
また、本発明の立上り部用プレハブ防水材のジョイントに用いるジョイント補助部材は、図7に示す積層構造を有するものが好ましい。このジョイント補助部材は、合成樹脂フィルム層35、改質アスファルト層36、基材層37、粘着材層38および剥離層39よりなる。
【0015】
本発明の立上り部用プレハブ防水材のジョイントに用いるジョイント部仕上材は図8に示す積層構造を有するものが好ましい。このジョイント部仕上材は、▲1▼鉱物粒層、金属箔層および耐候性合成樹脂フィルム層よりなる群から選ばれた耐候性表面層41、▲2▼第一改質アスファルト層42、▲3▼基材層43、▲4▼第二改質アスファルト層44および▲5▼鉱物粒層、金属箔層および合成樹脂フィルム層よりなる群から選ばれた裏面層45よりなる。
【0016】
本発明の第二は、(イ)請求項2記載の立上り部用プレハブ防水材同士のジョイント部において、請求項2記載の第一の立上り部用プレハブ防水材1の剥離層を剥がしたものと請求項2記載の第二の立上り部用プレハブ防水材2の剥離層を剥がしたものとをそれぞれの端面部が相接する状態で、立上り部と床面に接着し、(ロ)合成樹脂フィルム層、改質アスファルト層、基材層および粘着材層よりなるジョイント補助部材3が第一の立上り部用プレハブ防水材1と第二の立上り部用プレハブ防水材2との接合部に、その粘着材層を利用して接着されており、(ハ)前記請求項2記載の第一および第二の立上り部用プレハブ防水材1と2の表面層端部近傍および前記ジョイント補助部材3との上面には、鉱物粒層、金属箔層および耐候性合成樹脂フィルム層よりなる群から選ばれた耐候性表面層、第一改質アスファルト層、基材層、第二改質アスファルト層および鉱物粒層、金属箔層および合成樹脂フィルム層よりなる群から選ばれた裏面層よりなるジョイント部仕上材4が、(ニ)アスファルト5により充填、接着されていることを特徴とするジョイント部の構造に関する。
【0017】
前記複数のたんざく形板状部材は、それぞれが完全に独立したたんざく形のもの(図1、図3の符号31、31、31・・・・・参照)であってもよいが、それぞれのたんざく形が一部連結しており必要に応じて外力を加えれば外力が加わった部分が割れて完全に独立したたんざく形になるような切れ込み(例えば図3における符号40)を入れたものであってもよい。切れ込みを入れた形状のたんざく形板状部材を使用する場合は、本発明の立上り部用仕上防水材の製造工程においてたんざく形板状部材を1枚の板状部材として取扱うことができるので、取扱いが簡単であり、この点で有利である。
【0018】
前記複数のたんざく形板状部材のたんざく形の幅は、原則的にはすべて均等幅とすることが好ましく、通常その幅は10〜100mm、好ましくは20〜50mmである。
【0019】
前記たんざく形板状部材の材質は、合成樹脂、合板、金属、無機材料(セラミックスなど)などを挙げることができるが、コスト、軽量、取扱いやすさなどの点から、ポリエチレンやポリプロピレンのような合成樹脂が好ましい。この板状部材の厚みは、自己支持性のほか、シート全体の形状を保持できるに足る支持力を発現できる厚みがあればよく、合成樹脂を用いる場合は、通常1.0〜5.0mm、好ましくは2.0〜3.0mmである。本発明の立上り部用仕上防水シートは、コーナー部分に相当する個所のみ厚みが増大するという本出願人の先願発明を改良しようという本発明の付加的な目的から言っても、このたんざく形板状部材の厚みは余り厚くならないことが好ましい。
【0020】
本発明の立上り部用仕上防水シートを用いて建物の例えば屋上における立上り部を施工するには、まず立上り部の高さに適した位置に本発明の立上り部用仕上防水シートの端部を合わせ、建物のコーナー部10(立上り部と床面の接合部)に対応する「たんざく形板状部材」を「複数のたんざく形板状部材」のなかから選択決定する。そして、複数のたんざく形板状部材31、31・・・・・のうちから選ばれた特定のたんざく形板状部材をコーナー部10に当て(図4、図5に示すように約45゜の角度で当てがう)、剥離層33および34をはがしてまず立上り部に本発明の立上り部用仕上防水材を接着し、つぎに床面側の剥離層33、34をはがして床面に本発明の立上り部用仕上防水材を接着する。
【0021】
コーナー部10において、たんざく形板状部材の角度を一定に決めるため、端部のみ、図5、6、11に示すようにキャントストリップ14をかませることが好ましい。これにより、コーナー部分に相当するたんざく形板状部材が下地に接着しておらず、外力によりたわみやすい傾向がある点をキャントストリップの存在により緩和することができる。キャントストリップは図5、6に示すように、断面台形(建物のコーナー部分の仕上りがよいときは断面直角三角形でもよい)の部材で図5に示すようにコーナー部分において建物の立上り部11と床面12との間に多少の歪みや凸部があっても空間部15を形成することにより、前記歪みや凸部の存在を吸収し、たんざく形板状部材の位置決めと安定性に貢献する。キャントストリップの材料としては、プラスチックス、発泡プラスチックスあるいは木材などを挙げることができるが、全体の軽量化の観点から発泡プラスチックスが好ましい。製造の面からみると硬質ポリウレタン発泡体が最も好都合である。通常キャントストリップは長さ5〜20cm、好ましくは10〜15cmのものを使用する。
【0022】
前記鉱物粒層としては、アスファルトルーフィングの表面層に常用されている砂粒をはじめ、シリカ、硅砂、マイカ、クレー、アルミナなどのような鉱物の粒子または粉末などを用いることができ、特に制限はない。
【0023】
前記金属箔層としては、アルミニウム箔や銅箔を挙げることができ、耐候性合成樹脂フィルム層における耐候性合成樹脂としては、ポリオレフィン類、ポリエステル類、ポリアミド類、アクリル系樹脂などを挙げることができ、これらで形成されたフィルムは延伸フィルムでも無延伸フィルムであってもよく、その厚みは、とくに制限するものではないが、一般に8〜30μm程度である。
【0024】
ジョイント補助部材およびジョイント部仕上材における前記基材および立上り部用プレハブ防水材における第一基材層および第二基材層は、通常のアスファルトルーフィングに用いられているものであれば、いずれも使用できる。通常、これらの基材層は、布、不織布、フィルムなど任意の基材を使用することができ、天然繊維や合成繊維よりなる織布や不織布、あるいはプラスチックフィルムなどを例示することができる。とくに柔軟で可撓性に優れたものが好ましく、合成樹脂フィルムでもよいが、比較的薄い合成樹脂製不織布あるいは織布を合成樹脂で被覆したものが特に好ましい。
【0025】
各粘着材層としては、アスファルト層に親和性があるとともに、コンクリートやモルタルに親和性があり、これに対して自己粘着性を示す材料であればなんでも使用できるが、とりわけゴム変性アスファルトが好ましい。また、粘着材層には必要に応じて粘着付与材やオイル成分を添加することもできる。
【0026】
粘着材層として好ましい組成例をつぎに示す。この粘着材層はその接着力、耐久性の点において熱アスファルト工法による接着に較べて全く遜色のないものであった。
SBS*1 10〜20重量部 例えば 15重量部
アスファルト 60〜70重量部 例えば 65重量部
粘着付与材*2 5〜15重量部 例えば 10重量部
プロセスオイル 5〜15重量部 例えば 10重量部
*1;SBSはスチレン・ブタジエンブロック共重合体である。
*2;粘着付与材はC5および/またはC9の不飽和留分の重合体又は共重合体。
【0027】
各剥離層は、普通剥離紙を使用するが、粘着材層と親和性のない材料ならどのようなものでも使用できる。
【0028】
立上り部用プレハブ防水材、ジョイント補助部材、ジョイント部仕上材の層構成に用いる合成樹脂フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドなどのフィルムであることができるがアスファルト類と接触する面には、合成樹脂フィルムとアスファルトの両者に親和性の高い塗膜を塗布しておくことが好ましい。このような塗膜形成材料としては、ウレタン系、アクリルウレタン系、アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系塗料等を使用することができる。要するに、この塗膜層は合成樹脂フィルム層とアスファルト層を強制的に剥離させようとして力を加えたとき、合成樹脂フィルム層またはアスファルト層が破壊してしまうにたる接着力が発揮されるような性質のものであれば十分であり、このような接着力があるときは、強制的に両者を剥離しようとすると、通常、アスファルト層が凝集破壊をおこすので、これによって、必要とする接着力が発揮されているかどうかを判別することができる。厚さは5〜30μ程度が好ましい。前記塗膜形成用塗料の例としては、つぎのものを挙げることができる。
NB 300 RS−2(大日精化、商品名) 100重量部
ラミック B ハードナー(大日精化、商品名) 5重量部
ラミックF(溶剤)(大日精化、商品名) 50重量部
【0029】
【実施の形態】
ジョイント部の形成方法について以下に説明する。
【0030】
請求項3のジョイント部を形成するためには、まず、キャントストリップ14を図5にみられるように例えば建物屋上の立上り部11と床面12の接するコーナー部10にあてがった後、これにあわせて適当な高さになる個所のたんざく形板状部材を決定し、立上り部に対応した第一の立上り部用プレハブ防水材1の剥離層33を剥がして立上り部用プレハブ防水材1を立上り部11に接着し、ひきつづいて、立上り部用プレハブ防水材1を床面12にも接着する。
【0031】
つぎに請求項2記載のタイプのもう1つの立上り部用プレハブ防水材2を同じ要領で端部が相互に相接するように接着する。次にジョイント補助部材3を接続部の大きさに合わせその粘着材層38でもって貼着する。
そして、図9に示すように熱溶融したアスファルトでもってジョイント仕上材4を接着させ、ジョイント処理が完了する。その結果、図9のハッチング部5に示すようにアスファルトが密実に充填され、良好な水密性が発現される。
【0032】
【実施例】
以下に実施例を示すが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0033】
実施例1
請求項2のタイプにおいて、耐候性表面層は、アスファルトルーフィングの表面層として通常用いられている砂粒を使用した。第一基材層および第二基材層はポリエチレンテレフタレート不織布(商品名ポリエステルスパンボンド)を使用し、第一ないし第四改質アスファルト層としては、
SBS 15重量部
ストレートアスファルト80−100 85重量部
よりなる組成物を用いた。また、合成樹脂フィルム層としては、ポリプロピレンフィルムの両面にNB300 RS−2(大日精化、商品名)100重量部、ラミックBハードナー(大日精化、商品名)5重量部、ラミックF(溶剤)大日精化、商品名)50重量部よりなる接着増進層を塗布、乾燥したものを使用した。粘着材層を形成するための組成は
SBS 15重量部
アスファルト 65重量部
5石油留分のポリマー(粘着付与剤) 10重量部
プロセスオイル 10重量部
よりなるものを用いた。
また、たんざく形板状部材として、厚さ2mm、幅30mmのポリプロピレン製たんざく5枚を図3に示すように並べて用いた。
この実施例における立上り部用プレハブ防水材全体の厚みは3.8mm、横巾は1660mmであった。
本実施例の防水複合層を形成する装置は巾1mのものしか製造できないので、立上り部用プレハブ防水材の寸法は図10に示すとおりである。したがって、この立上り部用プレハブ防水材は屋上の立上りの寸法が35cm、38cm、41cm、44cm、47cm、50cm、53cm、56cm、59cm、60cmのそれぞれの寸法にぴったり対応できるものであり、実質35cm〜65cm程度の範囲の屋上立上り部の工事に1種類の立上り部用プレハブ防水材により対応できるという驚くべき効果を発揮する。
【0034】
【効果】
(1)本発明の立上り部用プレハブ防水材は、たゞの1種類で種々の高さの建物の立上り部に適用でき、しかも、この立上り部用プレハブ防水材は面取部材が平板であるため、比較的安定に積み重ねて保管、移送ができるので、大へん便利である。
(2)熟練技術を必要とせず、1つの作業工程で平面部と同等の防水層(耐久性能・機械的性能)が形成できる。
(3)プレハブ化防水シート相互の接続部分は、容易かつ簡便な方法により平面部と同等の水密的信頼性が得られる。
(4)従来の熱工法と比して施工能率の点で大幅に上回ることができる。通常その所要時間は50%以下となる。
(5)熟練技能員でなくとも容易に施工できる。
(6)コーナー部に空隙が生ずることなく施工でき、従って補強用防水シートの必要もなくなる。
(7)本発明の先願発明である特願平7−91819号のものと比して材料コストを、大巾に低下させることができる。
(8)ジョイント部の層構成数もジョイント部でない個所と比べて同一であるから、全体に至って同一能力の防水性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立上り部用プレハブ防水材の1例を示す横方向断面図(図10のX−X線断面図に相当)である。
【図2】本発明の立上り部用プレハブ防水材の1例を示す縦方向断面図(図10のY−Y線断面図に相当)である。
【図3】本発明のたんざく形板状部材における切り込みを入れるタイプのものにおける切り込みの入れ方の一態様を示す部分断面図である。
【図4】本発明の立上り部用仕上防水シートを建物の屋上に施工した場合の断面概略図であり、(A)は立上り部の高さがやゝ高いケースであり、(B)は立上り部がやゝ低いケースである。
【図5】本発明の立上り部用プレハブ防水材の施工に際し、キャントストリップを使用して施工した場合の態様を示す施工部の断面図である。
【図6】キャントストリップの1例を示す斜視図である。
【図7】本発明のジョイント部形成に用いるジョイント補助部材の断面図である。
【図8】本発明のジョイント部形成に用いるジョイント部仕上材の断面図である。
【図9】本発明のジョイント部の構造の1例を示す断面図である。
【図10】実施例の立上り部用プレハブ防水材の平面図であり、この防水材がいろいろの高さの立上り部に対応できる高さを有することを示す。
【図11】キャントストリップをかませて本発明の立上り部用プレハブ防水材を施工したときの概略斜視図である。
【符号の説明】
1 本発明請求項1のタイプの第一の立上り部用プレハブ防水材(剥離層を除く)
2 本発明請求項1のタイプの第二の立上り部用プレハブ防水材(剥離層を除く)
3 本発明で用いるジョイント補助部材
4 本発明で用いるジョイント部仕上材
5 アスファルト
10 コーナー部
11 建物屋上の立上り部
12 建物屋上の床面
13 立上り部の折り返し部分
14 キャントストリップ
15 空間部
21 耐候性表面層
22 第一改質アスファルト層
23 第一基材層
24 第二改質アスファルト層
25 粘着材層
26 合成樹脂フィルム層
27 第三改質アスファルト層
28 第二基材層
29 第四改質アスファルト層
30 粘着材層
31 たんざく形板状部材
32 粘着材層
33 剥離層
34 剥離層
35 合成樹脂フィルム層
36 改質アスファルト層
37 基材層
38 粘着材層
39 剥離層
40 たんざく形板状部材への切り込み
41 耐候性表面層
42 第一改質アスファルト層
43 基材層
44 第二改質アスファルト層
45 裏面層

Claims (3)

  1. (a)鉱物粒層、金属箔層および耐候性合成樹脂フィルム層よりなる群から選ばれた耐候性表面層、第一改質アスファルト層、第一基材層、第二改質アスファルト層、粘着材層、合成樹脂フィルム層、第三改質アスファルト層、第二基材層、第四改質アスファルト層および粘着層よりなる防水複合層
    (b)前記防水複合層を横切って接着されている複数のたんざく形板状部材
    (c)前記たんざく形板状部材上に形成された粘着材層
    (d)前記粘着材層をカバーするための剥離層
    よりなることを特徴とする立上り部用プレハブ防水材。
  2. 前記立上り部用プレハブ防水材の横端部近傍のみは耐候性表面層、第一改質アスファルト層、第一基材層、第二改質アスファルト層および粘着材層がなく、合成樹脂フィルム層が露出した構造である請求項1記載の立上り部用プレハブ防水材。
  3. (イ)請求項2記載の立上り部用プレハブ防水材同士のジョイント部において、請求項2記載の第一の立上り部用プレハブ防水材1の剥離層を剥がしたものと請求項2記載の第二の立上り部用プレハブ防水材2の剥離層を剥がしたものとをそれぞれの端面部が相接する状態で、立上り部と床面に接着し、(ロ)合成樹脂フィルム層、改質アスファルト層、基材層および粘着材層よりなるジョイント補助部材3が第一の立上り部用プレハブ防水材1と第二の立上り部用プレハブ防水材2との接合部に、その粘着材層を利用して接着されており、(ハ)前記請求項2記載の第一および第二の立上り部用プレハブ防水材1と2の表面層端部近傍および前記ジョイント補助部材3との上面には、鉱物粒層、金属箔層および耐候性合成樹脂フィルム層よりなる群から選ばれた耐候性表面層、第一改質アスファルト層、基材層、第二改質アスファルト層および鉱物粒層、金属箔層および合成樹脂フィルム層よりなる群から選ばれた裏面層よりなるジョイント部仕上材4が、(ニ)アスファルト5により充填、接着されていることを特徴とするジョイント部の構造。
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