JP3717581B2 - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉開時にピラーが開口部に位置しないピラーレス貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に先行する従来技術として、特開平6ー312783号公報(B65D85/68)に示される如き冷却貯蔵庫(冷却庫)が設置されている。この冷却貯蔵庫は、前面に開口した矩形状の断熱箱体内のに貯蔵室を形成し、この貯蔵室内を冷却装置の冷却器にて所定の温度に冷却することにより、食品を冷蔵若しくは冷凍保存するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、このような業務用冷却貯蔵庫は、狭い厨房室内で使用しなければならないため、使い勝手の向上が望まれていた。
本発明は、このような要望を叶えるため、使い勝手を向上させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための手段として、請求項1の発明では、断熱箱体内に形成した貯蔵室を冷却装置により冷却してなる冷却貯蔵庫において、前記断熱箱体の前面及びそれに隣接する側面にそれぞれ形成された開口と、該開口をそれぞれ開閉自在に閉塞した扉と、該一方の扉の相隣る扉の非枢支側に設けられた回動可能な縦仕切体とを備え、各扉にはそれぞれガスケットが設けられ、前記縦仕切体は扉閉塞直前では徐々に、前記縦仕切体の非装着側の扉のガスケットから離れる方向へ回動し、扉閉塞時には前記縦仕切体の非装着側の扉のガスケットに当接する冷却貯蔵庫を提供する。
【0005】
このため、角部の縦仕切体が扉と共に回動し、相隣る扉を開けた時に邪魔となる縦仕切体がない状態で、貯蔵品の収納、搬出が可能となり、しかも、縦仕切体と扉側のガスケットとが密着し、気密性を良好なものとすることができる。
また、請求項2の発明では、断熱箱体にて上下に2室の貯蔵室を画成し、該貯蔵室を冷却装置により冷却してなる冷却貯蔵庫において、下室に設けられ、前記断熱箱体の前面及びそれに隣接する側面にそれぞれ形成された下室開口と、該下室開口をそれぞれ開閉自在に閉塞する下室扉と、上室に設けられ、前記断熱箱体の前面及びそれに隣接する側面にそれぞれ形成された上室開口と、該上室開口をそれぞれ開閉自在に閉塞する上室扉と、該一方の上室扉の相隣る扉の非枢支側に設けられた回動可能な縦仕切体とを備え、各上室扉にはそれぞれガスケットが設けられ、前記縦仕切体は扉閉塞直前では徐々に、前記縦仕切体の非装着側の上室扉のガスケットから離れる方向へ回動し、扉閉塞時には前記縦仕切体の非装着側の上室扉のガスケットに当接する冷却貯蔵庫を提供する。
【0006】
このため、上室の角部の縦仕切体が上室扉と共に回動し、相隣る上室扉を開けた時に邪魔となる縦仕切体がない状態で、貯蔵品の収納、搬出が可能となり、しかも、縦仕切体と扉側のガスケットとが密着し、気密性を良好なものとすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明を具備する冷却貯蔵庫の正面図、図2は扉無しの状態を示す冷却貯蔵庫の正面図、図3は本発明を具備する冷却貯蔵庫の側面図、図4は図1のA−A断面図、図5は冷却貯蔵庫の平面図、図6は扉閉塞直前の状態を示す図1のB−B断面図、図7は扉閉塞状態を示す図1のB−B断面図、図8は図1のC−C断面図、図9は本発明を具備する冷却貯蔵庫の扉開時の状態を示す斜視図、図10は本発明に用いられる棚受けの斜視図、図11は本発明に用いられる棚受けの側面図である。
【0009】
図1の1は冷蔵庫、冷凍庫等の冷却貯蔵庫で、前面及び側面に開口2、3を形成し、内部を貯蔵室とする断熱箱体4と、この断熱箱体4の前面開口2及び側面開口3を開閉自在に閉塞する断熱材にて形成された正面扉5及び側面扉6と、これら正面扉5及び側面扉6に設けられた把手7と、前記断熱箱体4の上に設けられ、凝縮器8、圧縮機9、凝縮器冷却用送風機10を設置した機械室11と、この機械室11の正面及び側面に設けられた正面機械室扉12及び側面機械室扉13と、この正面機械室扉12から露出するコントロールパネル14と、断熱箱体4の下面には、貯蔵室内の水を排水するため、貯蔵室底面に形成した排水口36と連通した排水装置15が取り付けられている。尚、16は冷却貯蔵庫1を支持する台脚である。
【0010】
また、冷却貯蔵庫1の前面開口2及び側面開口3の略中間の部分には、各開口2、3を上下に区切る横仕切体17が設けられている。更に、下の各開口2、3の角部には、前記横仕切体17を支持するため、断熱箱体4に固設した固定仕切体38が設けられており、上の各開口2、3には、正面扉5の非枢支側に取り付けられた回動可能な縦仕切体39が、正面扉5閉状態で前記固定仕切体38の上に位置する事となる。
【0011】
また、冷却貯蔵庫1内の貯蔵室の背面18及び左側面19には上下に延びる棚支柱20が設けられており、この棚支柱20には上下方向に複数の取付孔21が形成されている。更に、上室の取付孔21に取り付ける棚受け22は、図10及び図11に示す構造で、下室の棚受けは図示しないが同様の形状でより小さいものである。即ち、下室側には開口角部に固定仕切体38が設けられているため、この固定仕切体38に棚受けを取り付けることができるためである。そして、この棚受け22、又は図示しない棚受け上に棚23が載置される事となる。
【0012】
ここで、図10及び図11に示す棚受け22は、横方向に突出した形態を成し、一端部に係合部29を有する棚載置板30と、この棚載置板30の他端部に接続される支持板31と、この支持板31の端部に形成されるフック32と、前記棚載置板30の先端部に設けられ、断面略コ字状の棚係止部材33と、前記棚載置板30の後端部に設けられ、棚23の上方移動を規制する断面L字状の規制部材34とよりなるものである。
【0013】
また、この棚受け22に載置される棚23は線材を組み合わせて四角状に形成したもので、太い線材23Aを四角形の枠状とし、中間に同じく太い線材23Aを渡して補強とし、その上面に細い線材23Bを多数掛け渡して形成したものである。
また、冷却貯蔵庫1の貯蔵室の上部には、前記凝縮器8、圧縮機9等と冷凍サイクルを構成する冷却器24が設けられている。この冷却器24の下方には貯蔵室に冷気を循環させる冷気循環用送風機25が設けられ、これら冷却器24及び冷気循環用送風機25は、冷却器カバー26にて被覆されている。また、この冷却器カバー26の冷気循環用送風機25と対向する位置には冷気の吸込口27が形成されており、背面18側には冷気の吐出口28が形成されている。
【0014】
また、図5において、35は前記コントロールパネル14に接続された電装箱で、前記凝縮器8の前側、即ち前面側に設けられており、図中矢印の如く、側面機械室扉13の下部から外気を導入し、反対側から排出する。
また、前記正面扉5及び側面扉6の縁部には、内部に磁石等の磁性体を有するガスケット37が取り付けられている。更に、前記正面扉5及び側面扉6は、一辺をヒンジにて枢支し、他辺を非枢支側としており、各扉5、6の非枢支側は相互に対向するよう配設されている。
【0015】
また、この縦仕切体39の上面には、図8に示す如く、くの字形(U字状であっても良い)の溝39Aが形成されており、前記断熱箱体4の各開口2、3の上角部には、前記溝39Aを通過し、前記縦仕切体39を案内する突起41が設けられている。尚、40はこの縦仕切体39を固定する支持部材である。また前記突起41の周囲には角状の突起架台43が設けられており、前記縦仕切体39の上面の2隅には、この突起架台43と密着するヒレ片42が設けられている。
【0016】
従って、側面扉6のみ閉塞状態で、正面扉5を開閉する場合には、正面扉5の開動作に伴って、側面扉6のガスケット37と磁着状態であった縦仕切体39は、ガスケット37から貯蔵室方向に回動して、ガスケット37との磁着を解除し、正面扉5開動作をスムーズに行わせることができる。また、正面扉5の閉塞時にも、同様に正面扉5閉塞直前で、縦仕切体39が側面扉6のガスケット37を回避し、正面扉5の閉塞状態でガスケット37方向に縦仕切体39が回動して磁着するため、正面扉5の閉動作をスムーズに行なうことができる。
【0017】
よって、側面扉6のガスケット37が側方からの力で変形し、早期にガスケット37交換となる事態を極力防止することができる。
【0021】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、断熱箱体内に形成した貯蔵室を冷却装置により冷却してなる冷却貯蔵庫において、前記断熱箱体の前面及びそれに隣接する側面にそれぞれ形成された開口と、該開口をそれぞれ開閉自在に閉塞した扉と、該一方の扉の相隣る扉の非枢支側に設けられた回動可能な縦仕切体とを備え、各扉にはそれぞれガスケットが設けられ、前記縦仕切体は扉閉塞直前では徐々に、前記縦仕切体の非装着側の扉のガスケットから離れる方向へ回動し、扉閉塞時には前記縦仕切体の非装着側の扉のガスケットに当接する冷却貯蔵庫を提供する。
【0022】
このため、角部の縦仕切体が扉と共に回動し、相隣る扉を開けた時に邪魔となる縦仕切体がない状態で、貯蔵品の収納、搬出が可能となり、しかも、縦仕切体と扉側のガスケットとが密着し、気密性を良好にできる。従って、使い勝手の良好な冷却貯蔵庫を提供することができる。
また、請求項2の発明では、断熱箱体にて上下に2室の貯蔵室を画成し、該貯蔵室を冷却装置により冷却してなる冷却貯蔵庫において、下室に設けられ、前記断熱箱体の前面及びそれに隣接する側面にそれぞれ形成された下室開口と、該下室開口をそれぞれ開閉自在に閉塞する下室扉と、上室に設けられ、前記断熱箱体の前面及びそれに隣接する側面にそれぞれ形成された上室開口と、該上室開口をそれぞれ開閉自在に閉塞する上室扉と、該一方の上室扉の相隣る扉の非枢支側に設けられた回動可能な縦仕切体とを備え、各上室扉にはそれぞれガスケットが設けられ、前記縦仕切体は扉閉塞直前では徐々に、前記縦仕切体の非装着側の上室扉のガスケットから離れる方向へ回動し、扉閉塞時には前記縦仕切体の非装着側の上室扉のガスケットに当接する冷却貯蔵庫を提供する。
【0023】
このため、上室の角部の縦仕切体が上室扉と共に回動し、相隣る上室扉を開けた時に邪魔となる縦仕切体がない状態で、貯蔵品の収納、搬出が可能となり、しかも、縦仕切体と扉側のガスケットとが密着し、気密性を良好なものとすることができる。従って、使い勝手の良好な冷却貯蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具備する冷却貯蔵庫の正面図である。
【図2】扉無しの状態を示す冷却貯蔵庫の正面図である。
【図3】本発明を具備する冷却貯蔵庫の側面図である。
【図4】図1のA−A断面図である。
【図5】冷却貯蔵庫の平面図である。
【図6】扉閉塞直前の状態を示す図1のB−B断面図である。
【図7】扉閉塞状態を示す図1のB−B断面図である。
【図8】図1のC−C断面図である。
【図9】本発明を具備する冷却貯蔵庫の扉の開状態を示す斜視図である。
【図10】本発明に用いられる棚受けの斜視図である。
【図11】本発明に用いられる棚受けの側面図である。
【符号の説明】
1 冷却貯蔵庫
2 前面開口
3 側面開口
4 断熱箱体
5 前面扉
6 側面扉
37 ガスケット
39 縦仕切体
Claims (2)
- 断熱箱体内に形成した貯蔵室を冷却装置により冷却してなる冷却貯蔵庫において、前記断熱箱体の前面及びそれに隣接する側面にそれぞれ形成された開口と、該開口をそれぞれ開閉自在に閉塞した扉と、該一方の扉の相隣る扉の非枢支側に設けられた回動可能な縦仕切体とを備え、各扉にはそれぞれガスケットが設けられ、前記縦仕切体は扉閉塞直前では徐々に、前記縦仕切体の非装着側の扉のガスケットから離れる方向へ回動し、扉閉塞時には前記縦仕切体の非装着側の扉のガスケットに当接することを特徴とする冷却貯蔵庫。
- 断熱箱体にて上下に2室の貯蔵室を画成し、該貯蔵室を冷却装置により冷却してなる冷却貯蔵庫において、下室に設けられ、前記断熱箱体の前面及びそれに隣接する側面にそれぞれ形成された下室開口と、該下室開口をそれぞれ開閉自在に閉塞する下室扉と、上室に設けられ、前記断熱箱体の前面及びそれに隣接する側面にそれぞれ形成された上室開口と、該上室開口をそれぞれ開閉自在に閉塞する上室扉と、該一方の上室扉の相隣る扉の非枢支側に設けられた回動可能な縦仕切体とを備え、各上室扉にはそれぞれガスケットが設けられ、前記縦仕切体は扉閉塞直前では徐々に、前記縦仕切体の非装着側の上室扉のガスケットから離れる方向へ回動し、扉閉塞時には前記縦仕切体の非装着側の上室扉のガスケットに当接することを特徴とする冷却貯蔵庫。
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- 1996-02-27 JP JP03997396A patent/JP3717581B2/ja not_active Expired - Fee Related
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