JP3717461B2 - ねじ込み式アンカー及びこれを用いた施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として一般のコンクリートやALC板(軽量気泡コンクリート板)、煉瓦壁等のような硬くて脆い素材からなる施工場所にワークを取付けるのに使用されるねじ込み式アンカー及びその施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ねじ込み式アンカー(以下、単にアンカーという)は、ねじ山の外径よりも大径の頭部を備えたものが多用されている。このアンカーを用いて施工場所にワークを取付ける場合、例えば施工場所がコンクリート壁であれば、このコンクリート壁にドリル等で下穴を穿設してから、ワークに設けた取付け穴を下穴に合わせた状態でワークを手で支えながら、取付け穴に挿入したアンカーを動力式ドライバで下穴にねじ込むことにより、アンカーの頭部でワークを押え固定するという手順を踏んでいた。
【0003】
また、例えば施工場所がALC板の場合は一般に下穴が不要であり、ワークをALC板の表面に重ねた状態を手で保持しながら、このワークの取付け穴からアンカーをALC板に直接ねじ込むことにより、アンカーの頭部でワークを押え固定するという手順を踏んでいた。
【0004】
しかし、前記従来の構成では、作業者は、ワークを支えることとアンカーをねじ込むこととを同時にしなければならないから、施工に手間取るとともに作業者に負担がかかるという問題があった。この場合、ワークの重量が重くなるほど手間と負担とは増大するのであった。
【0005】
この問題に対して、特開2000−160699号公報には、コンクリートにねじ込まれるドリル金具の基端に、ワークが締結される螺合ねじ部を一体に設けることにより、ナットでワークを締結するようにしたアンカーが開示されている。
【0006】
この特開2000−160699号公報の場合は、アンカーのねじ込みに際してワークを手で支える必要がなく、先にアンカーだけを施工場所にねじ込む工程を経て、アンカーの螺合ねじ部とナットとでワークを締結するものであるため、作業能率を向上できるとともに、作業者の負担を軽減できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特開2000−160699号公報に記載のアンカーを施工場所にねじ込むに際しては、ドライバ工具に回転可能に取付けた袋ナット状のソケット体を、アンカーの螺合ねじ部にねじ込み被嵌し、この状態でアンカーを施工場所に突き当ててソケット体を駆動するようにしており、アンカーを施工場所にねじ込み切った後は、ソケット体は逆回転させて螺合ねじ部から取外さなければならない。
【0008】
しかし、ソケット体のねじ穴とアンカーの螺合ねじ部とは、アンカーをねじ込んだ際にかかったトルクによって、簡単には緩まないほどきっちりと螺合していることが多いから、ソケット体を逆回転させると、ソケット体とともにアンカーまで一緒に逆回転して施工場所から抜けてしまうというおそれがあった。
【0009】
また、例えば施工場所に固定したワークを取替える等のために、ナットを緩めた場合も、このナットとともにアンカーが逆回転して緩んでしまうというおそれがあった。
【0010】
さらに、施工に際して、ソケット体のような専用の部品を準備する必要があるので、市販されているドライバ工具だけではアンカーのねじ込みができず、専用部品の分だけ施工コストが増す点も問題であった。
【0011】
他方、実公昭29−9727号公報には、木ねじ部と螺合ねじ部との間の部位に、ソケットレンチが係合するローレット状の係止回動部を形成したスクリューボルトが記載されている。
【0012】
このスクリューボルトで、例えば木箱に蓋を取付ける場合は、ソケットレンチを使って、先にスクリューボルトを木箱の所定のコーナ部にねじ込んでおき、それから、スクリューボルトの螺合ねじ部とナットとで、蓋を締結するようにしていた。
【0013】
前記スクリューボルトによると、ソケットレンチは軸方向の移動にて係止回動部に抜き差しするので、係止回動部からソケットレンチを取外すに際して、スクリューボルトがレンチと一緒に抜けるようなことはない。
【0014】
しかし、実公昭29−9727号公報の場合も、例えば一旦固定した蓋を木箱から外すためにナットを緩めると、スクリューボルトがナットとともに逆回転して緩むおそれを回避できないのであった。
【0015】
また、両ねじ部の間には軸方向に長い係止回動部が介在するため、蓋(ワーク)の厚みが係止回動部の軸方向の長さよりも薄い場合は、カラー等のスペーサを介挿しない限り、ナットだけでは蓋を固定できないのであり、現実的には薄いワークの締結はできないのであった。
【0016】
そこで、本発明は、以上の問題を解消したねじ込み式アンカーを提供することを技術的課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するため、請求項1の発明に係るねじ込み式アンカーは、施工場所にねじ込まれる第1ねじ部と、ワークをナットで締結するための第2ねじ部とを備えており、前記第2ねじ部に、当該第2ねじ部に回転トルクを付与するドライバビットをその軸方向に沿った移動にて係脱できる係合手段が形成されているというものである。
【0018】
請求項2の発明は、請求項1に記載したねじ込み式アンカーにおいて、前記第1ねじ部と第2ねじ部との間には、細巾のねじ無し部を形成しており、前記第2ねじ部にはメートルねじが形成されている一方、前記第1ねじ部には高さの異なる2条のねじ山が形成されており、これら2条のねじ山は、隣合ったねじ山の間に間隔が大きく空くように前記第2ねじ部におけるねじ山よりも大きなピッチになっているとともに、少なくとも高い方のねじ山の角度は、前記第2ねじ部におけるねじ山の角度よりも小さく設定されており、さらに、前記係合手段として、前記第2ねじ部のうち第1ねじ部と反対側の端部に第2ねじ部へのナットのねじ込みを許容する大きさの頭部が形成されており、この頭部は、ソケット状のドライバビットが相対回転不能に被嵌する非円形の外形になっているか、またはドライバビットが相対回転不能に嵌り込む係合穴もしくは係合溝を有しているというものである。
【0019】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載したねじ込み式アンカーによってワークを施工場所の表面に固定する方法である。この方法では、まず、施工場所にドリルによって下穴を空けてから、ドライバ工具を用いて前記ねじ込み式アンカーの第1ねじ部を下穴にねじ込み、次いで、ワークの取付け穴から露出している第2ねじ部にナットをねじ込むことでワークを施工場所に押さえ固定する。
【発明の作用・効果】
本発明に係るねじ込み式アンカーを用いて、例えば一般のコンクリート壁のように密度が高くて脆い材質よりなる施工場所にワークを取付ける場合は、以下のような手順となる。
【0020】
まず、ドリル等で施工場所に下穴を空けたのち、アンカーの係合手段にドライバビットを係合させた状態で、ドライバビットを駆動することによって、アンカーの第1ねじ部を下穴にねじ込む。
【0021】
次いで、ドライバビットを軸方向の移動にて係合手段から取外し、ワークに設けた取付け穴に第2ねじ部が貫通するように、ワークをコンクリート壁の表面に重ね合わせたのち、第2ねじ部にナットを螺合することにより、ワークを施工場所に押え固定するのである。
【0022】
また、例えばALC板のように密度が低くて脆い材質よりなる施工場所にワークを取付ける場合は、下穴なしで直接ねじ込むことが可能であり、ねじ込み後の工程は前述の場合と同様である。
【0023】
そして、本発明に係るアンカーによると、ドライバビットを軸方向の移動にて係合手段に抜き差しできるので、この係合手段からドライバビットを取外すに際してアンカーが緩むことがない。
【0024】
また、一旦取付けたワークを取外す場合は、ドライバビットを係合手段に係合させて回転不能に保持した状態で、スパナにてナットを緩めることにより、アンカーを施工場所にしっかりと固定したままで、ワークを取外すことができる。
【0025】
したがって、ワークの取付け作業の容易性と作業者の負担軽減とを維持したアンカーでありながら、ドライバビットを取外したり、ナットを緩めたりしても、これらとともに緩むことがなく、施工場所にしっかりと固定できるという効果を奏する。
【0026】
特に請求項2のように構成すると、第1ねじ部における高い方のねじ山が、主として下穴に食い込んで抜けに抗する役割を果たし、低い方のねじ山が、主として第1ねじ部を施工場所内にスムーズに案内する役割を果たすので、第1ねじ部のねじ山が下穴に対していわば片当たりのような状態で進入することを抑制でき、その結果、アンカーを精度よく打ち込むことができる。
【0027】
また、第2ねじ部にはメートルねじが形成されているので、市販されているJIS規格やISO規格のナットをそのまま使用でき、施工コストを安く抑えることができる。
【0028】
しかも、第2ねじ部に設けた頭部を、例えば六角形にしたり六角穴を設けたりというようにすることにより、六角穴付きソケットビットや六角レンチ状ドライバビットのような市販されているドライバビットをそのまま使用することが可能となるため、施工コストを抑制することに寄与できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0030】
図1〜図3は本発明を適用した第1実施形態を示している。図1のうち(a)はねじ込み式アンカーの正面図、(b)は平面図、図2のうち(a)はアンカーの頭部側の拡大正面図、(b)は下穴にねじ込まれた状態の第1ねじ部の正断面図、図3(a)〜(c)は施工手順の一例を示す説明図である。
【0031】
この実施形態のねじ込み式アンカー1は鋼やステンレス等の金属製の丸棒(または線材)を素材としており、軸体2の軸方向(長手方向)中途部に位置する細巾のねじ無し部7を挟んだ一方側には、高さの異なる2条のねじ山5a,5bからなる第1ねじ部5が形成されており、他方側には、ねじ山6aの角度α2 が略60°のメートルねじからなる第2ねじ部6が形成されている。
【0032】
そして、第2ねじ部6のうちねじ無し部7と反対側の端部に頭部3が設けられている一方、第1ねじ部5の先端部は尖るようにテーパ状となっており、その最先端にドリル部4が形成されている。
【0033】
図2(a)(b)に示すように、第1ねじ部5における2条のねじ山5a,5bのピッチP1は、隣合ったねじ山5a,5bの間隔が大きく空くように、第2ねじ部6のねじ山6aのピッチP2よりも大きく設定されている。また、第1ねじ部5における高ねじ山5aの角度α1 は、第2ねじ部におけるねじ山6aの角度α2 (略60°)よりも小さく設定されている。
【0034】
なお、実施形態では、第1ねじ部5のリードL1は、第2ねじ部6のリードL2の約4倍程度の長さとなっており、第1ねじ部5の軸方向の長さLTは、第2ねじ部6の長さLSの約2.5倍程度となっているが、これらに限定するものではなく、例えば施工場所の素材や、施工場所に取付けるワークの形状・重量等の条件に応じて、それぞれ任意に設定できる。
【0035】
両ねじ部5,6の間のねじ無し部7は、その外径DNが第1ねじ部5の谷径DLよりも大きい寸法に設定されている(図2(a)参照)。アンカー1を施工場所にねじ込んだ場合、このねじ無し部7は下穴の開口縁に当たるストッパーとなる。これにより、施工場所に穿設した下穴が深くても、第2ねじ部6まで下穴内に入り込まないから、下穴の深さを第1ねじ部5の長さLTに合わせたりする手間を省略でき、下穴を空ける作業を能率よく行える。
【0036】
ねじ無し部7の軸方向の巾寸法LNはできるだけ小さく(細巾に)設定する方が好適である。このように構成すると、厚さが薄いワークを、カラー等のスペーサを使わずに、ナットだけで、またはナットとワッシャーとで固定でき、アンカー1の適用範囲が拡大する。実施形態では、ねじ無し部7の巾寸法LNは例えば1〜3mm程度の細巾に設定されている。
【0037】
なお、ねじ無し部7の外径DNは素材径に相当する。また、両ねじ部5,6を一連に連続するように形成して、ねじ無し部7をなくすことも可能である。
【0038】
図1(b)に示すように、頭部3は平面視略六角形に形成されており、この六角頭3に、六角穴付きのソケットビット28(ドライバビット)を相対回転不能に被嵌(係合)できる。
【0039】
また、頭部3の外径DH、換言すると頭部3の外接円の直径DHは、第2ねじ部6の谷径DSよりも小さい寸法に設定されている(図2(a)参照)。これにより、頭部3が干渉することなく、第2ねじ部6にナットをねじ込めるようになっている。したがって、この実施形態では、頭部3が請求項に記載した係合手段に相当する。
【0040】
次に、第1実施形態のアンカー1を用いて、施工場所にワーク12を取付ける手順について説明する。
【0041】
例えば施工場所が通常のコンクリート壁11の場合は、まず、ドリル(図示せず)等でコンクリート壁11に下穴13を穿設する(図3(a)参照)。ここで、下穴13の内径DOは、アンカー1における第1ねじ部5の谷径Dと略等しい寸法か、あるいはそれよりもやや小さい寸法にするのが好ましい。
【0042】
次いで、アンカー1の頭部3に、六角穴付きソケットビット28を被嵌して、第1ねじ部5の先端を下穴13に突き立てた状態で、ソケットビット28を回転させて、下穴13に第1ねじ部5をねじ込む。
【0043】
この場合、第1ねじ部5は、ねじ無し部7がコンクリート壁11の表面11aに当たるまで下穴13内に進入し、その結果、アンカー1は、第2ねじ部6をコンクリート壁11の表面11aから外向きに突き出した状態で、コンクリート壁11に固定される(図3(b)参照)。なお、アンカー1をねじ込む前の下穴13に接着剤を注入しておくと、アンカー1をコンクリート壁11に対してさらに強固に固定できる。
【0044】
このように、下穴13に第1ねじ部5をねじ込んだのち、ワーク12に予め穿設した取付け穴12aにアンカー1の第2ねじ部6が貫通するように、ワーク12をコンクリート壁11の表面11aに重ね合わせ、次いで、第2ねじ部6にワッシャー15を介してナット14を螺合することにより、ワーク12を押え固定するのである(図3(c)参照)。もちろんワッシャー15はなくてもよい。
【0045】
例えば施工場所がALC板(図示せず)のように密度が小さくて脆い場合は、下穴なしで直接ねじ込むことが可能である。
【0046】
以上のように、六角穴付きソケットビット28を軸方向の移動にて頭部3に抜き差しするものであるため、この頭部3からソケットビット28を取外すに際して、アンカー1は緩んだりしない。
【0047】
また、一旦取付けたワーク12を取外す場合は、ソケットビット28を頭部3に合させて回転不能に保持した状態で、スパナにてナット14を緩めることにより、アンカー1を施工場所にしっかりと固定したままで、ワーク12を取外すことができる。
【0048】
したがって、このアンカー1によると、ワーク12の取付け容易性を維持したものでありながら、ソケットビット28を取外したり、ナット14を緩めたりしても、これらとともにアンカー1が緩むことはなく、施工場所にしっかりと固定した状態を保持できるのである。
【0049】
さらに、アンカー1の頭部3は六角形になっているので、市販されている六角穴付きソケットビット28をそのまま使用でき、施工コストを抑制できる。
【0050】
ところで、コンクリートのように硬くて脆い素材からなる施工場所の下穴にアンカーをねじ込む場合は、アンカーのねじ山がコンクリートを潰しながら(破壊しながら)進入するので、ねじ山の高さが低いと下穴の内周面が崩れて、アンカーの引っ掛かりが弱くなる。この問題はねじ山の高さを高くすると解決するが、そうすると、高さが高くなったねじ山が下穴に対していわば片当たりのような状態で進入するおそれがある。
【0051】
そこで、実施形態(図3参照)では、第1ねじ部5における2条のねじ山5a,5bの高さを異ならせるとともに、第1ねじ部5のピッチP1を大きくし、さらには第1ねじ部5の高ねじ山5aの角度α1 を小さくしているので、第1ねじ部5の高い方のねじ山5aがコンクリートを潰しながら(破壊しながら)下穴に進入し、隣り合う高ねじ山5a,5aの間には破壊されていないコンクリートの部分が残る。この場合、高ねじ山5aの角度α1 が小さいことにより、コンクリートの破壊が最小限に食い止められる。これに加えて、低い方のねじ山5bが主として第1ねじ部5を下穴13内にスムーズに導く(案内する)役割を果たす。
【0052】
以上のことから、アンカー1の取付け強度を確保し、ひいてはワークの締結強度を確保できるばかりか、アンカー1が施工場所に対して倒れた(傾いた)状態でねじ込まれることを防止できるのである。
【0053】
図4(a)(b)は、頭部3の平面視形状の別例である第2実施形態を示している。このように、頭部3の平面視形状は第1実施形態のような略六角形に限らず、外周面を複数の円弧面で削り取って正逆の2つの正三角形を組合せた星形であったりしてもよい。要は、ソケット状のドライバビットが相対回転不能に被嵌する非円形の外形になっていればよい。
【0054】
図5〜図7は係合手段の別例としての実施形態を示している。図5(a)(b)に示す第3実施形態では、平面視略円形の頭部3の頂面に六角穴21が穿設されており、図6(a)(b)に示す第4実施形態では、同じく平面視略円形の頭部3の頂面にすりわり22(マイナス溝)が形成されている。また、図7(a)(b)に示す第5実施形態では、軸体2の第2ねじ部6側の端部に、第1実施形態等のような頭部3を設けず、その端面23に四角穴24が形成されている。
【0055】
以上のことから理解できるように、本発明においては、ドライバビットが相対回転不能に嵌り込む係合穴または係合溝を設けることによって、ドライバビットをその軸方向に沿った移動にて係脱させるようにしてもよい。
【0056】
なお、係合穴の平面視形状は、前述のような六角形や四角形に限らず、十字形や星形、三角形等でもよいことはいうまでもない。また、係合溝の平面視形状についても、すりわり22に限定されるものではない。
【0057】
図8に示す第6実施形態では、第2ねじ部6のねじ山6aを横切る状態で軸方向に延びる縦溝25が複数条(実施形態では4つ)設けられている。この場合は、第2ねじ部6に軸方向から抜き差し自在な丸穴付きソケットビットの丸穴内に内向き突条を形成して、これを縦溝25に係合させればよい。
【0058】
図9は第1ねじ部5の形状の別例である第7実施形態を示している。このように、第1ねじ部5のねじ山は1条でもよい。2条より多い多数条であっても差し支えない。また、第1ねじ部5側の端部はドリル4状に限らず、単なる尖り先26であってもよい。施工場所に下穴を設けるのであれば、図10に示す第8実施形態のような平先27であってもよいし、丸先や棒先等の他の形状でも一向に差し支えない。
【0059】
以上説明したように、本発明は様々な形態に具体化できる。本発明に係るアンカーは、通常のコンクリートやALC板に限らず、煉瓦壁等の硬くて脆い素材よりなる施工場所に使用できることはいうまでもない。
【0060】
ワークを押え固定する手段は、六角ナット等の一般的なナットに限らず、雌ねじ部を有していれば形状は問わない。請求項に記載したナットとは、このようなものの代表として用いている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のねじ込み式アンカーの説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図2】(a)はねじ込み式アンカーの頭部側の拡大正面図、(b)は下穴にねじ込まれた状態の第1ねじ部の正断面図である。
【図3】施工手順の一例を示す説明図であり、(a)はコンクリート壁に下穴を穿設した状態の側断面図、(b)はアンカーを下穴にねじ込んだ状態の側断面図、(c)はワークをナットで固定した状態の側断面図である。
【図4】第2実施形態のねじ込み式アンカーの説明図であり、(a)は頭部側の正面図、(b)は平面図である。
【図5】第3実施形態のねじ込み式アンカーの説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図6】第4実施形態のねじ込み式アンカーの説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図7】第5実施形態のねじ込み式アンカーの説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図8】第6実施形態のねじ込み式アンカーの平面図である。
【図9】第7実施形態のねじ込み式アンカーの正面図である。
【図10】 第8実施形態のねじ込み式アンカーにおける第1ねじ部の拡大正面図である。
【符号の説明】
1 ねじ込み式アンカー
2 軸体
3 頭部
5 第1ねじ部
6 第2ねじ部
7 ねじ無し部
11 施工場所としてのコンクリート壁
12 ワーク
13 下穴
14 ナット

Claims (3)

  1. 施工場所にねじ込まれる第1ねじ部と、ワークをナットで締結するための第2ねじ部とを備えており、
    前記第2ねじ部に、当該第2ねじ部に回転トルクを付与するドライバビットをその軸方向に沿った移動にて係脱できる係合手段が形成されていることを特徴とするねじ込み式アンカー。
  2. 前記第1ねじ部と第2ねじ部との間には、細巾のねじ無し部を形成しており、
    前記第2ねじ部にはメートルねじが形成されている一方、
    前記第1ねじ部には高さの異なる2条のねじ山が形成されており、これら2条のねじ山は、隣合ったねじ山の間に間隔が大きく空くように前記第2ねじ部におけるねじ山よりも大きなピッチになっているとともに、少なくとも高い方のねじ山の角度は、前記第2ねじ部におけるねじ山の角度よりも小さく設定されており、
    さらに、前記係合手段として、前記第2ねじ部のうち第1ねじ部と反対側の端部に第2ねじ部へのナットのねじ込みを許容する大きさの頭部が形成されており、
    この頭部は、ソケット状のドライバビットが相対回転不能に被嵌する非円形の外形になっているか、またはドライバビットが相対回転不能に嵌り込む係合穴もしくは係合溝を有していることを特徴とする請求項1に記載したねじ込み式アンカー。
  3. 請求項1又は2に記載したねじ込み式アンカーによってワークを施工場所の表面に固定する方法であって、
    施工場所にドリルによって下穴を空けてから、ドライバ工具を用いて前記ねじ込み式アンカーの第1ねじ部を下穴にねじ込み、次いで、ワークの取付け穴から露出している第2ねじ部にナットをねじ込むことでワークを施工場所に押さえ固定することを特徴とするねじ込み式アンカーを使用した施工方法。
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