JP3716813B2 - 流体圧力制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体圧力制御装置に関し、特に自動変速機や無段変速機の変速機構等を油圧制御するのに好適な流体圧力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用等に利用されている自動変速機は、係合または解放させることにより変速段を切り換える複数の摩擦要素を有し、各摩擦要素に加わる油圧を制御することにより変速制御を行っている。また、自動変速機の油圧制御装置として、複数の摩擦要素に加える油圧をデューティ電磁弁またはリニア電磁弁で直接制御する油圧制御装置が知られている。このような油圧制御装置では、電磁弁で摩擦要素に加える油圧を制御するので、アキュムレータが不要になり回路構成が簡単化できるとともに、アキュムレータを介さないので摩擦要素を制御する際の応答性が向上する。
【0003】
摩擦要素に加える油圧を電磁弁で直接制御する油圧制御装置では、電磁弁の元圧として固定圧のライン圧を用いることがあり、このライン圧を例えばデューティ比制御して摩擦要素に加えることにより変速ショックの低減等を行っている。摩擦要素の係合元圧として入力するライン圧を前進レンジの低速段と高速段とで圧力を変更しそれぞれにおいて固定圧として用いることもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、スロットル開度が小さい場合にはエンジンの出力トルクが小さいので、摩擦要素に加える油圧を低圧にしても摩擦要素はエンジンの出力トルクを伝達できる。しかしながら、前述したように前進レンジの低速段と高速段とで圧力を変更しても、固定圧のライン圧を係合元圧として電磁弁に入力する場合、変動するエンジンの出力トルクに対し確実に摩擦要素を係合させるため、係合元圧として用いるライン圧を高圧に設定しなければならない。
【0005】
スロットル開度が小さい場合、係合元圧として入力した高圧のライン圧を制御し摩擦要素に低圧の作動油を加えるためには、低圧から高圧までの電磁弁の圧力制御範囲において限られた低圧域だけを用いる必要がある。限られた低圧域だけを用いて摩擦要素に加える油圧を高精度に制御するためには、限られた制御範囲において高精度に油圧を制御する圧力分解能の高い高価な電磁弁を用いる必要がある。
【0006】
一般にライン圧は、油圧ポンプが吐出する作動油をライン圧制御弁がドレン側に排出することによりある値に設定される。しかし、例えば摩擦要素の係合応答性を高めるため、摩擦要素に加える作動油を急速充填すると、ライン圧制御弁の応答遅れにより作動油の急激な充填に対応できず、ライン圧が一時的に低下することがある。ライン圧が低下すると摩擦要素に加える油圧も低下し、適正に摩擦要素の変速制御を行えない場合がある。
【0007】
そこで、エンジンの出力トルクに応じてライン圧を調圧し、アクチュエータの指令圧によりコントロールバルブでクラッチ圧を制御することにより、アクチュエータの広い油圧制御範囲で摩擦要素に加える油圧を制御することが可能となる。
【0008】
ここで、近年の電子制御化に伴い、アクチュエータ用制御ユニット(ECU:Electric Control Unit)とアクチュエータとを油圧モジュールとして集約し、この油圧モジュールを自動変速機のオイルパン内に収容する技術が開示されている(DE19955603C1)
【0009】
圧モジュールを自動変速機のオイルパン内に収容した場合、ECU内に作動油が侵入すると、ECUが破損するなどの不具合が発生する恐れがある。ECU内に作動油が侵入する経路としては、ECUとアクチュエータとを電気的に接続するターミナルと、このターミナルをインサート成形した樹脂部との界面、樹脂部と樹脂部との接合面、樹脂部とECUの基板を接着したアルミプレートとの界面が考えられ、両部品の熱膨張係数の違いにより急激な温度変化があった場合に隙間が発生し、その隙間から作動油が侵入するというものである。そのため、DE19955603C1に開示される技術では、ガスケットなどを使用して作動油の侵入を防止し、ECUのシール性を確保しているが、しかし、部品点数が増加するという問題があった。
【0010】
さらに、ECUは熱に弱いためECUの信頼性を確保するためには、ECUを強制的に冷却する冷却ファン等を設けるなどの工夫が必要であり、部品点数が増加するとともに、装置が大型化するという問題がある。
【0012】
本発明は、このような問題を解決するためにされたものであり、制御ユニットの冷却性能が高く、簡単な構成で信頼性が確保されるとともに、部品点数が低減される流体圧力制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の請求項1記載の流体圧力制御装置によると、作動流体の液圧を供給圧として受け、切換制御信号に応答して動作することで制御圧力を出力するアクチュエータの動作を制御する制御ユニットを搭載し、この制御ユニットを上記アクチュエータを収容するケースに結合させる結合部材が設けられており、上記制御ユニットには基板接着プレートが設けられ、この基板接着プレートと上記ケースとを接続する接続部材と、アクチュエータから排出される作動流体を基板接着プレートに飛散させる流体飛散手段とを備えている。
【0021】
このため、制御ユニットで発生した熱は基板接着プレートから接続部材を介してケースに伝達される。また、アクチュエータから排出された作動流体を流体飛散手段により基板接着プレートに飛散させることで、基板接着プレートから作動流体に放熱される。したがって、冷却ファン等の部材を必要とせず、制御ユニットの冷却性能を向上させることができる。これにより、簡単な構成で信頼性を確保し、部品点数を低減することができる。
【0022】
本発明の請求項2記載の流体圧力制御装置によると、基板接着プレートとケースとの間には、飛散後の作動流体を溜めるための流体貯留手段が設けられているので、流体貯留手段により溜められた作動流体は、装置の設置状態や振動などにより基板接着プレートに付着することが可能である。したがって、制御ユニットの冷却を効率的に行うことができる。
【0023】
本発明の請求項3記載の流体圧力制御装置によると、ケースは、アクチュエータの出力する制御圧力によって動作制御されることにより、制御対象に加わる流体圧力の給排を制御するコントロールバルブを収容しているので、コントロールバルブから排出された作動流体を利用してこの作動流体を流体飛散手段により基板接着プレートに飛散させることが可能となる。したがって、制御ユニットの冷却性能をさらに高めることができる。
【0024】
本発明の請求項4記載の流体圧力制御装置によると、アクチュエータは、軸方向が鉛直方向となるように配置されているので、重力を利用して多量の作動流体を基板接着プレートに飛散または付着させることが可能となる。したがって、制御ユニットの冷却性能がさらに高まり、極めて大きな効果を発揮することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第1実施例を図1〜図11に示す。なお、図5は自動変速機用油圧制御装置の油圧回路図を示している。
【0028】
図5に示す油圧ポンプ40は、オイルパン41から作動油を吸入し、リバースクラッチ(R/C)、オーバードライブクラッチ(H/C)、2−4ブレ−キ(2−4/B)、アンダードライブクラッチ(L/C)、ローリバースブレーキ(LR/B)、トランスファークラッチ(TRF)等の複数の摩擦要素に作動油を供給するものである。ライン圧制御弁42は電磁弁44の指令圧に基づきセカンダリ弁43とともに各摩擦要素の作動圧を生成するものである。減圧制御弁45はライン圧制御弁42で生成されたライン圧を減圧するものである。油圧ポンプ40、ライン圧制御弁42および電磁弁44は、各摩擦要素に加える圧力の元圧を生成する元圧生成手段を構成している。
【0029】
クラッチ圧制御弁10と電磁弁20はそれぞれR/C以外の各摩擦要素に加える油圧力を制御する摩擦要素制御手段を構成している。ここで、電磁弁20はリニア電磁弁であって、アクチュエータを構成している。図5において、電磁弁20の出力圧である指令圧をクラッチ圧制御弁10の左端に加えることにより、クラッチ圧制御弁10の出力圧が制御される。
【0030】
図6〜図9に示すように、第1実施例においては、電磁弁20、ECU62、レベルセンサ82、サーミスタ90等が集約された油圧モジュール1を備えている。ケースとしてのアルミダイキャスト製のバルブボディ30には、各摩擦要素に加える油圧力を制御するためのアクチュエータとして4個の電磁弁20を収容している。また、バルブボディ30には、作動油を流通させるための図示しない連通路が形成されている。
【0031】
電磁弁20は、制御ユニットとしてのECU62からの切換制御信号に応じて図示しない弁体を駆動する電磁駆動手段としてのソレノイド部21と、上記弁体を有するバルブ部22とから構成され、アッセンブリ化されてバルブボディ30に取り付けられている。ソレノイド部21の端部外壁には、後述する爪部85および86が嵌合可能な溝部25が形成されている。バルブ部22は、作動油を流通させるための開口部24を有している。電磁弁20の動作を制御するECU62はバスバー70に搭載されている。すなわち、ECU62と電磁弁20とは、複数段に配置されている。
【0032】
図1〜図4に示すように、ECU62の基板63を接着したアルミ製の基板接着プレート64とバルブボディ30とは、接続部材としての隔壁35を介して接続している。なお、図1〜図4は、油圧モジュール1から図9に示すバスバー70を取り除いた状態を示している。
【0033】
油圧モジュール1は4個の電磁弁20を備えるため、図1に示すように、隔壁35は、基板接着プレート64を電磁弁20毎に4分割するように基板接着プレート64に密着している。バルブボディ30に形成されるドレンポート32は、図6に示すバルブ部22の開口部24に連通しており、上記4分割された基板接着プレート64に対向するように開口している。ここで、ドレンポート32は、電磁弁20から排出された作動油を基板接着プレート64に飛散させる流体飛散手段を構成している。また、基板接着プレート64とバルブボディ30との間の側部には、ドレンポート32から基板接着プレート64に飛散させた作動油を溜めるための隔壁36が設けられている。隔壁35および36により溜められた作動油は、車両の走行状態や車両の振動などにより基板接着プレート64に付着することが可能である。基板接着プレート64と隔壁36との間には隙間37が設けられており、隔壁35および36により溜められた作動油の油量レベルが隔壁36の高さを超えると、作動油は隙間37から図5に示すオイルパン41に流出する。なお、流体貯留手段としての隔壁36の形状および高さは、油圧モジュール1の搭載レイアウトにより適宜変更することが望ましい。ここで、図1、図2および図3に示す矢印は、電磁弁20から排出された作動油の流れを示している。
【0034】
図6〜図9に示すように、結合部材としてのバスバー70は、ECU62をバルブボディ30に結合させるものであって、ECU62と電磁弁20とを電気的に接続するターミナル65が樹脂部75にインサート成形されている。また、バスバー70は、後述する集積コネクタ80のコネクタ部81と、爪部85および86と、サーミスタ90と、作動油の粘度や汚れ等を検出するセンサ91および92とを備えている。
【0035】
集積コネクタ80は、コネクタ部81を介してECU62に電気的に接続され、ECU62の制御信号を外部に取り出すためのコネクタであって、図示しないエンジン制御用ECUやグランド等に電気的に接続されている。集積コネクタ80には、油量を検出するレベル検出手段としてのレベルセンサ82が設けられている。レベルセンサ82で検出した検出値は、ECU62により所定範囲内にあるかどうかが判定され、その検出値が上記所定範囲から外れるとき、油量に異常が発生しているとして図示しない表示手段としてのインジケータに油量の異常が表示される。
【0036】
レベルセンサ82は、集積コネクタ80に取り付けられているフロート部材821を有している。フロート部材821は、作動油よりも密度が小さな材料により形成されており、作動油の液面に浮遊可能である。そのため、フロート部材821は、作動油の液面に追従して集積コネクタ80内を図8に示す天地方向へ移動する。フロート部材821は、所定の位置よりもバルブボディ30側へ移動すると、電気的な信号を出力する図示しない信号出力部を有している。これにより、作動油の量の低下にともなって作動油の液面が所定値以下となると、フロート部材821からECU62へ油量の異常を示す信号が出力される。したがって、簡単な構造で確実に作動油の油量の異常を検出することができる。
なお、レベルセンサ82としては、上記のフロート部材821による作動油の液面の検出に限らず、例えば静電容量の変化、あるいは抵抗素子の抵抗値の変化などを利用することができる。
【0037】
連結手段としての爪部85および86は、スナップフィットによりバスバー70とバルブボディ60とを結合し、電磁弁20をバルブボディ30に固定するためのものであり、爪部85および86の先端部87および88がバルブボディ30の段差部31に引掛かることで、バスバー70とバルブボディ30とを結合するとともに、電磁弁20の軸方向の動きを防止している。なお、爪部の個数は、電磁弁1個に対して2個以上設けられていることが電磁弁固定の観点からは望ましいが、第1実施例のように、複数の電磁弁20が隣接している場合などは爪部86のように電磁弁2個を爪部1個で固定してもよい。また、爪部85および86がソレノイド部21に形成される溝部25に嵌合することで、電磁弁20の回転方向の動きを防止している。さらに、爪部86には開口窓89が形成されており、この開口窓89にサーミスタ90が内蔵されている。サーミスタ90は、作動油の温度を検出する温度検出部を構成している。爪部86にサーミスタ90を内蔵することで、サーミスタ90を作動油中に浸すことが可能となり、サーミスタ90が気中に露出され難くなる。
【0038】
図10に示すように、バスバー70と、ECU62の基板63を基板搭載部に封止する封止部材としての樹脂製の蓋部材50との嵌合部71は、樹脂部75に溝部72を有しており、この溝部72に蓋部材50の外周部51が挿入されている。外周部51は、内側に突出した突起部52と、角部を切り欠いた切り欠き部53とを有しており、蓋部材50の外周部51が溝部72に挿入されたとき、突起部52の外壁は溝部72の内壁に密着し、外周部51の反突起部側の外壁と溝部72の内壁との間に隙間部54が形成される。隙間部54には接着剤が満たされており、余分な接着剤は切り欠き部53に溜められる。ここで、突起部52の外壁と溝部72の内壁とは密着部を構成している。この密着部は、接着剤が基板搭載部に流出することを防止するためのものである。
【0039】
蓋部材50の嵌合部71よりも内周側には、基板搭載部に向けて突出した突出部55が設けられており、この突出部55は先端に爪部56を有している。突出部55は、樹脂部75に形成された穴部73に挿入されており、突出部55が穴部73に挿入されたとき、爪部56が穴部73の開口端部74にスナップフィットにより引掛かり、突出部55は樹脂部75に接合される。突出部55は、嵌合部71の応力を緩和するためのものであって、応力緩和手段を構成している。なお、突出部55と穴部73とは、嵌合部71の内周側に4箇所以上設けられている。
【0040】
また、ターミナル65の樹脂部75とのインサート部76には、インサート部76のシール性を向上するための迷路構造部が設けられている。この迷路構造部は、図11(A)および(B)に示すように、平板形状のターミナル65の幅方向および板厚方向に複数の切り欠き66および67を有している。ここで、ターミナル65の強度確保の観点から、切り欠き66および67の寸法をターミナル65の幅および板厚の寸法の1/3以上に設定することが望ましい。上記切り欠き66および67をターミナル65に複数形成することで、作動油がECU62内に侵入する通路長を大きくとることが可能となるとともに、ターミナル65と樹脂部75との熱膨張係数の違いによる冷熱サイクル時に発生する応力の緩和が可能となる。なお、ターミナル65の形状は平板形状に限定されない。以下、第1実施例の変形例について説明する。
【0041】
図12(A)および(B)に示すように、変形例の迷路構造部は、丸棒状のターミナル165に円錐形状の複数の突起部166を設け、この突起部166に複数の環状溝167を形成している。ターミナル165の強度確保の観点から、環状溝167の径を丸棒部の径と同等以上に設定することが望ましい。なお、上記変形例においては、接続の容易さからターミナル165のECU接続側が平板形状となっている。
【0042】
次に、ECU62の封止手順について説明する。
組付け時、ECU62の基板63をバスバー70の基板搭載部に搭載し、ターミナル65との電気的な接続を行った後、溝部72に接着剤を塗布し、蓋部材50の外周部51を溝部72に挿入する。このとき、突起部52の外壁は溝部72の内壁に密着し、外周部51の反突起部側の外壁と溝部72の内壁との間に隙間部54が形成され、隙間部54に接着剤が満たされる。そして、余分な接着剤は隙間部54から切り欠き部53に溜められるため、接着剤が基板搭載部に流出することはなく、ECU62の気密性が確保される。また、蓋部材50の外周部51が溝部72に挿入されたとき、突出部55が穴部73に挿入される。このとき、爪部56が穴部73の開口端部74にスナップフィットにより引掛かり、突出部55は樹脂部75に接合される。ここで、突出部55は嵌合部71の応力を緩和するため、基板搭載部の密閉部が雰囲気温度により膨張収縮した場合でも、嵌合部71から作動油が侵入することを確実に防止する。
【0043】
以下、油圧回路を制御する油圧の生成について説明する。
オイルパン41から油圧ポンプ40によって作動油が吸入され、連通路100、101、102へ高圧となって吐出される。ライン圧制御弁42は連通路101から送られてきた作動油の一部を連通路103に放出することにより、ライン圧を制御する。
【0044】
連通路100から分岐している連通路110に減圧制御弁45が設けられ、減圧制御弁45が出力する作動油は連通路111から導出され連通路112の絞り113を通じて図5において減圧制御弁45の右端へ導入されている。この右端から導入される作動油の出力圧から減圧制御弁45が受ける力とスプリング45aの付勢力とのつり合いにより、連通路111の圧力がライン圧を越えない圧力、例えばライン圧が最大1.7MPaとすると約0.5MPaに制御される。この圧力をモジュレート圧という。
【0045】
減圧制御弁45によりモジュレート圧に制御された作動油は、絞り114を通じて電磁弁44に導かれる。電磁弁44は、スロットル開度、エンジントルクおよびタービントルク等の車両の運転状態に応じた適切なライン圧を設定するようにECU62からの出力信号によりデューティ比制御される。電磁弁44の指令圧は連通路115を通じて図5においてライン圧制御弁42の左端に伝達される。図5においてライン圧制御弁42の右側異径部にライン圧の連通路102から分岐した連通路105を通じてライン圧の作動油が導入され、電磁弁44の指令圧とのつり合いにより、ライン圧がフィードバック制御される。
【0046】
連通路142はモジュレート圧の連通路111から分岐し、電磁弁20に接続され、図5においてクラッチ圧制御弁10の左端に伝達される。連通路142のモジュレート圧は電磁弁20に伝達し、ECU62の指令に応じてリニア制御された指令圧が電磁弁20から図5においてクラッチ圧制御弁10の左端に伝達する。連通路100の圧力から受ける力と、電磁弁20の指令圧からクラッチ圧制御弁10が受ける力と、スプリング12の付勢力との釣り合いにより、電磁弁20の指令圧に応じて各摩擦要素に加わる圧力が制御される。
【0047】
このとき、ECU62で発生した熱は基板接着プレート64から隔壁35を介してバルブボディ30に伝達される。また、電磁弁20から排出された作動油はドレンポート32を経由して基板接着プレート64に飛散され、ECU62で発生した熱が基板接着プレート64から作動油に放熱される。さらに、隔壁35および36により溜められた作動油が車両の走行状態や車両の振動などにより基板接着プレート64に付着し、基板接着プレート64の熱が付着した作動油に奪われる。
【0048】
以上説明した本発明の第1実施例においては、ECU62と電磁弁20とが複数段に配置されているため、油圧モジュール1の体格を小型にして搭載スペースを確保することが容易となる。したがって、オイルパン41の限られたスペース内に容易に搭載することができ、組み付け作業および保守作業等が容易になるという効果がある。
【0049】
さらに、第1実施例においては、バスバー70と蓋部材50との嵌合部71に密着部および隙間部が設けられ、バスバー70とターミナル65とのインサート部に迷路構造が設けられているので、ガスケット等の部材を使用することなくECU62への作動油の侵入を防止し、ECU62の気密性を確保することができる。これにより、簡単な構成で信頼性を確保し、部品点数を低減することができる。また、蓋部材50の嵌合部71よりも内周側にスナップフィットによりバスバー70に接合される突出部55が設けられているので、嵌合部71の応力を緩和し、基板搭載部が雰囲気温度により膨張収縮した場合でも、嵌合部71から作動油が侵入することを確実に防止するとともに、組付け作業が容易になり、組付け工数を削減して製造コストを低減することができる。
【0050】
さらにまた、第1実施例においては、ECU62で発生した熱は基板接着プレート64から隔壁35を介してバルブボディ30に伝達されるとともに、電磁弁20から排出された作動油を基板接着プレート64に飛散させることで、基板接着プレート64から作動油に放熱させている。そして、隔壁35および36により溜められた作動油が車両の走行状態や車両の振動などにより基板接着プレート64に付着し、基板接着プレート64の熱が付着した作動油に奪われる。したがって、冷却ファン等の部材を必要とせず、ECU62の冷却を効率的に行うことができる。これにより、簡単な構成で信頼性を確保し、部品点数を低減することができる。
【0051】
さらにまた、第1実施例においては、集積コネクタ80にレベルセンサ82が設けられており、レベルセンサ82で検出した検出値が所定範囲から外れるとき、油量に異常が発生しているとしてインジケータに油量の異常が表示されるため、作動油の量を高精度に検出して作動油のレベル管理が容易となって整備性が向上するとともに、異常の判断が容易となって故障やそれに起因する事故を未然に防ぐことができる。
【0052】
(第2実施例)
第2実施例を図13および図14に示す。図1および図4に示す第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
図13および図14に示すように、油圧モジュール2は、図5に示す第1実施例のクラッチ圧制御弁10を備えている。ここで、クラッチ圧制御弁10はコントロールバルブを構成している。ケースとしてのアルミダイキャスト製のバルブボディ130には、各摩擦要素に加える油圧力を制御するためのアクチュエータおよびコントロールバルブとして4個の電磁弁20およびクラッチ圧制御弁10を収容している。バルブボディ130に形成されるドレンポート132は、電磁弁20およびクラッチ圧制御弁10から排出された作動油を基板接着プレート64に飛散させる流体飛散手段を構成している。
【0053】
上記第2実施例においても、図1および図4に示す第1実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに、第2実施例においては、電磁弁20およびクラッチ圧制御弁10から排出された作動油をドレンポート132により基板接着プレート64に飛散させるので、ECU62の冷却性能をさらに高めることができる。
【0054】
(第3実施例)
第3実施例を図15および図16に示す。図1および図2に示す第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
図15および図16に示すように、油圧モジュール3は、電磁弁20の軸方向が天地方向、すなわち鉛直方向となるように配置されている。このため、重力を利用して多量の作動油を基板接着プレート64に飛散または付着させることが可能となる。したがって、ECU62の冷却性能がさらに高まり、極めて大きな効果を発揮することができる。
【0055】
以上説明した本発明の複数の実施例では、アクチュエータにリニア電磁弁を適用したが、本発明では、デューティ比制御されるデューティ電磁弁を適用可能なことはいうまでもない。また、ライン圧制御用の電磁弁に本発明のアクチュエータを適用することも可能である。その場合、図5に示す第1実施例の電磁弁44がアクチュエータに相当する。
【0056】
さらに、上記複数の実施例では、自動変速機用油圧制御装置に本発明の流体圧力制御装置を適用したが、無段変速機用油圧制御装置に本発明を適用することは可能であるし、工作機械等の他の機械用油圧制御装置に適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第1実施例を示す平面図である。
【図2】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第1実施例を示す側面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第1実施例を示す油圧回路図である。
【図6】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第1実施例を示す正面図である。
【図7】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第1実施例を示す底面図である。
【図8】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第1実施例を示す側面図である。
【図9】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第1実施例のバスバーを示す平面図である。
【図10】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第1実施例を示すものであって、主要部分の拡大断面図である。
【図11】(A)は、本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第1実施例のターミナルを示す平面図であり、(B)は側面図である。
【図12】(A)は第1実施例の変形例のターミナルを示す平面図であり、(B)は側面図である。
【図13】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第2実施例を示す平面図である。
【図14】図13のXIV−XIV線断面図である。
【図15】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第3実施例を示す平面図である。
【図16】本発明の流体圧力制御装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した第3実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
1、2、3 油圧モジュール
10 クラッチ圧制御弁(コントロールバルブ)
20 電磁弁(アクチュエータ)
30、130 バルブボディ(ケース)
32 ドレンポート(流体飛散手段)
35 隔壁(接続部材)
36 隔壁(流体貯留手段)
50 蓋部材(封止部材)
52 突起部
54 隙間部
55 突出部(応力緩和手段)
62 ECU(制御ユニット)
63 基板
64 基板接着プレート
65、165 ターミナル
66、67 切り欠き(迷路構造部)
70 バスバー(結合部材)
71 嵌合部
72 溝部
80 集積コネクタ
82 レベルセンサ(レベル検出手段)
821 フロート部材

Claims (4)

  1. 作動流体の液圧を供給圧として受け、切換制御信号に応答して動作することで制御圧力を出力するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを収容するケースと、
    前記アクチュエータに切換制御信号を送出し、前記アクチュエータの動作を制御する制御ユニットと、
    前記制御ユニットを搭載し、前記制御ユニットを前記ケースに結合させる結合部材と、
    前記制御ユニットに設けられる基板接着プレートと、
    前記基板接着プレートと前記ケースとを接続する接続部材と、
    前記アクチュエータから排出される作動流体を前記基板接着プレートに飛散させる流体飛散手段と、
    を備えることを特徴とする流体圧力制御装置。
  2. 前記基板接着プレートと前記ケースとの間に設けられ、飛散後の作動流体を溜めるための流体貯留手段を備えることを特徴とする請求項1記載の流体圧力制御装置。
  3. 前記ケースは、前記アクチュエータの出力する制御圧力によって動作制御されることにより、制御対象に加わる流体圧力の給排を制御するコントロールバルブを収容することを特徴とする請求項1または2記載の流体圧力制御装置。
  4. 前記アクチュエータは、軸方向が鉛直方向となるように配置されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の流体圧力制御装置。
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