JP3716267B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置に関し、特にコントラスト比が改善されたOCBモードの液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、薄型であり表示情報の大容量化が比較的容易であるため、CRTなどの表示装置に置き換わり急速に普及しつつある。
液晶の動作モードとしては、基板間で液晶分子の分子軸の方向(以下、ダイレクタと呼ぶ)を上下基板間で約90度回転させて液晶分子をツイスト配向させ、基板に対して垂直方向の電界により、ダイレクタを垂直方向に回転させて表示を行うツイステッドネマティックモード(以下、TNモードと呼ぶ)が従来主に用いられてきた。
しかしながら、このTNモードは、視野角が狭いという問題点がある。そのため、斜め方向から表示を視認出来ない他、大容量表示が進み画面面積が大きくなると、斜め方向のある視点から画面を見た場合に、画面中央と画面端で見え方が異なり正しい表示が不可能になる。
TNモードに位相補償板を加え視野角を拡大する技術が特開平6−75116号公報などに開示されているが、TNモード特有のねじれ構造を完全に補償することが難しく、根本的な解決には至っていない。
そこで、視野角を改善するための手段として液晶層にねじれ構造を有しないベンド配列セルやパラレル配列セルに位相補償板を組み合わせた方式が注目されている。ベンド配列セルに位相補償板を組み合わせた方式は、OCBモード(Optically Compensated Bend Mode)とよばれ、その応答速度の速さから特に注目されている。以下にOCBモードについて説明する。
図5はネマテイック液晶における基本的なダイレクタ配列を示す模式図であり、(a)はスプレイ配列、(b)はツイスト配列、(c)はベンド配列と呼ばれるものである。ベンド配列したセルは、図5(c)に示すように液晶分子が基板間中央部で立ち上がり、基板に近づくにつれ液晶分子が基板に平行な配向となるような、基板間の中央面から面対称な配向をしているものである。
OCBモードは、2枚の基板間にベンド配列に配向した液晶層を設け、液晶層の位相を補償する位相補償板を設けた構造となっている。
このベンド配列液晶層に対する位相補償板には、特開平6−294962号公報で開示されている負の複屈折性を有する位相補償板を用いるもの、SID’94 DigestでKuoらが開示している2軸性の位相補償板を用いるもの、特開平10−197862号公報で開示されているハイブリッド配列をした負の複屈折性を有する位相補償板を上下2枚用いるもの等がある。
従来例としてハイブリッド配列をした負の複屈折性を有する位相補償板を上下2枚用いた場合を図4を参照して説明する。
図4はハイブリッド配列をした負の複屈折性を有する位相補償板を上下2枚用いたOCBモードの構成を示す断面図である。
一方の基板1上には、赤・緑・青のカラーフィルター9R・9G・9Bが形成され、その上層にはオーバーコート13が形成され、共通電極10が形成され、画素電極(表示していない)の上層には液晶配向層15が形成されている。
もう一方の基板2上には、それぞれの画素に選択的に電圧を印加するための画素電極7R・7G・7Bが形成され、その上層には液晶配向層16が形成されている。
それぞれの液晶配向層15,18が向かい合うように基板1,2同士が組み合わされ、基板1,2間には、液晶層3が形成されている。基板の外側にはハイブリッド配列をした負の複屈折性を有する位相補償板4,5がそれぞれ形成され、位相補償板4、5の外側には偏光板11,12が形成された構成となっている。
従来のOCBモードの液晶層、位相補償板及び偏光板の軸方向を示す平面図を図3に示す。
図7の黒表示状態の液晶層と位相補償板の複屈折性を模式的に示した断面図のように、液晶の異常光軸neと位相補償板中の複屈折性の異常光軸neが同じ方向を向くように、図3では液晶の配向方向101,102と位相補償板中の複屈折性の傾斜方向201,202は同一としてある。
偏光板の偏光軸は、光の透過率が大きくなるように、一方の偏光板の偏光軸は液晶配向方向と45°の角度をなす方向(図3の301液晶配向方向と45°の偏光板の偏光軸方向を参照)に設置され、もう一方はそれと直交する方向(図3の302偏光板の偏光軸方向を参照)に設置されている。
次に上記の従来のOCBモードの位相補償の方法について図7の黒表示状態の液晶層と位相補償板の複屈折性を示す模式的断面図を参照して説明する。LC1からLC5は液晶層を10分割したそれぞれの層での複屈折率楕円体を示し、RF1からRF5は位相補償板1枚を5分割したそれぞれの層の複屈折率楕円体を示す。ここでは簡略化のために各層の厚さは同一とした。
ハイブリッド配列をした負の複屈折性は黒表示時の液晶層の複屈折性と対応するようになっている。液晶層の複屈折性LC1は位相補償板の複屈折性RF1と、LC2はRF2とLC3はRF3とLC4はRF4とそしてLC5はRF5と対応し互いに補償するようになっている。
例えばLC5とRF5を正面から観察した場合、図8(1)の様にLC5はx方向の屈折率が大きく、RF5はy方向の屈折率が大きくなっており、両者の複屈折率と厚さからリタデーションRは式(1)で表すことができるが、合わせるx方向とy方向の屈折率が等しくなってリタデーションは0となる。LC5とRF5をラビング方向に沿って斜め方向から見た場合は、図8(2)に示すように、LC5のx方向屈折率が正面から観察した場合に比べ小さくなっているのに対し、RF5のx方向屈折率は大きくなり、2つを合わせたリタデーションは0に近くなる。このようにLC2とRF2、LC3とRF3、LC4とRF4、LC5とRF5も互いに補償し合う。よって、OCBモードの液晶表示装置は斜め方向から観察しても全体のリタデーションRが0に近く、黒を表示できることとなり、広い視野角が得られる。
Figure 0003716267
ただし、nlcxは観察点から見た液晶層のx方向屈折率、nlcyは観察点から見た液晶層のy方向屈折率、nrfxは観察点から見た位相補償板のx方向屈折率、nrfyは観察点から見た位相補償板のy方向屈折率、dlcは液晶層の厚さ、drfは位相補償板の厚さであり、また、RlcとRrfはそれぞれ液晶層と位相補償板のリタデーションであり、Rlc=(nlcx−nlcy)・dlc、Rrf=(nrfx−nrfy)・drfである。
次にOCBの電気光学特性を実際のセルパラメータを含め詳しく述べる。例えば上記の特開平10―197862号公報に開示されているように、セル中の液晶材の複屈折率Δnとセルの厚さdの積を790nm〜1190nmとする。この値は液晶分子がすべて基板に平行となっている場合のものであり、ベンド状態となると中央部の液晶分子が立ち上がっているため、液晶部のリタデーションRlc(式(1)参照)はこの値の3分の1から2分の1程度となる。位相補償板のリタデーションRrfの値は現状市販されているハイブリット配列の負複屈折性位相補償板のリタデーションの値を参考にすると正面から見て1枚あたり約20から50nmである。ただし、これは位相補償板単体での値である。位相補償板の複屈折率長軸は図6、図7に示したように液晶の複屈折率長軸と直交するので、上記の式(1)に示すように液晶層をプラスとすると位相補償板のリタデーションはマイナスに作用する。よって白を表示する場合のOCBモード液晶表示装置全体のリタデーションRは約250nmから300nmとなる。
複屈折性を用いる液晶表示装置の場合、透過光強度Iは下記式(2)で表される。
Figure 0003716267
ただし、Aは比例定数、θは偏光板の偏光軸と液晶分子の分子軸方向のなす角、
Rは全体のリタデーション、λは光の波長である。
液晶層に印加する電圧を大きくし液晶層のリタデーションを小さくしていくと全体のリタデーションも小さくなりやがて0となって黒表示となる。
しかしながら上記従来のOCBでは、特にカラー表示を行う場合に不具合が生じる。
OCBの場合、先に述べたように液晶層と位相補償板を合わせたリタデーションが0ないしは、目的波長の倍数の場合、黒表示となる。しかし、従来のOCBでは黒表示時の輝度が高く、コントラスト比が小さくなってしまう。この現象は以下のような理由によっている。
液晶層および位相補償板のリタデーションは波長によって一定ではなく、波長依存特性を持つ。例えば、表1に示すような特性を持つ液晶材とセル作製条件を用いてベンド配列セルを作製した場合、印加電圧によるリタデーションの波長依存特性を図9に示す。これに対しハイブリット配列負複屈折性位相補償板(1枚)は図10のようなリタデーション波長依存特性を示す。この位相補償板を2枚使用するので、OCB全体のリタデーションは図11となる。
Figure 0003716267
(表中、k11は液晶のスプレイ粘弾性係数、k22はツイスト粘弾性係数、k33はベンド粘弾性係数を示す。)
この場合、7Vで輝度が最小となり黒表示となるが、このときの輝度はTNに同様のハイブリット配列負複屈折性位相補償板を組み合わせた液晶表示装置に比べ約1.5倍となりコントラスト比が低くなる。これは、400nm〜500nmの波長帯および600nm〜800nmの波長帯のリタデーションが大きく、光が漏れているためである。
TNに同様のハイブリット配列負複屈折性位相補償板を組み合わせた液晶表示装置の場合はこのような現象は生じない。
図12は、TNモードの場合の黒表示状態の液晶層と位相補償板の複屈折性を示す模式図であり、図13は、TNモードの場合の液晶層、位相補償板及び偏光板の軸方向を示す平面図である。また図14は、TNモードの正面から観察した場合の複屈折性の模式図であり、図中符号501,502は、偏光板の透過軸、符号RFは位相補償板複屈折率楕円体、LCは液晶層の複屈折率楕円体を示す。
TNモードでは、光が入射した場合、入射側の位相補償板の複屈折の主軸が偏光板の偏光軸と一致しているため、補償板の複屈折の影響を受けずに全波長帯の光が通過する。つまり、偏光板の偏光軸方向の直線偏光光がそのままTNセルに到達する。TNに充分な高電圧を印加し液晶を立ち上がらせておけば、液晶層中も光は位相差を生じずに出射側の位相補償板に到達する。出射側の位相補償板の複屈折軸は入射側の偏光軸と直交しているため、出射側の位相補償板でも複屈折の影響を受けずに光が通過する。よって、光は、波長をとわず直線偏光のまま出射側の偏光板まで到達し、黒を表示できる。
図15はOCBモードの複屈折性の模式図である。図中符号で図14と同じものは図14と同じものを指すものとする。OCBモードでは図15に示すように、入射側の偏光板の偏光軸と位相補償板の複屈折軸が角度(この例の場合45度)をもっているので、何れの表示の際にも複屈折の影響を受け、複屈折の波長依存性が表示に関わってくる。これはハイブリッド配向をした負の複屈折率をもつ位相補償板を用いた場合に限らず、負の複屈折性を有する位相補償板を用いるもの、二軸性の位相補償板を用いるものでも共通の問題である。
なお、参考例としてパラレル配列セルに位相補償板を組み合わせた方式の液晶層と位相補償板の複屈折性を示す模式図を図16に示す。
本発明の目的は上記の従来のOCBモードの液晶表示装置の問題点を解決した液晶表示装置を提供することにある。
本発明の液晶表示装置は、一対の基板の間に液晶層を封入することにより構成される液晶セルを備え、前記液晶層がベンド配列である液晶表示装置において、
前記液晶層を挟む一対の二軸性の位相補償板と、前記一対の基板の何れか一方に形成され、前記液晶セル及び位相補償板の波長依存性を補償する一軸性の波長依存補償板とを備えることを特徴とする。
本発明においては、前記波長依存補償板として波長の増加に対してリタデーションが増加するまたは減少する特性を有するものを使用することにより、液晶表示装置のリタデーションの波長に対する変化を小さくし、液晶層や位相補償板の波長依存性によって生じる黒表示時の輝度上昇を抑制することができ、液晶表示装置のコントラスト比をあげることができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態の液晶表示装置の構成を示す断面図である。一方の基板1上には、赤,緑,青のカラーフィルター(それぞれ符号9R,9G,9Bで示す)が形成され、その上層にはオーバーコート13,共通電極10が順次形成されており、共通電極10の上層には液晶配向層15が形成されている。
もう一方の基板2上には、それぞれの画素に選択的に電圧を印加するための画素電極が形成され、その上層には液晶配向層16が形成されている。符号7G,7G,7Bはそれぞれ赤色用画素電極、緑色用画素電極、青色用画素電極を示す。
それぞれの液晶配向層15,16が向かい合うように基板1,2同士が組み合わされ、それらの基板間には、液晶層3が形成されている。基板の外側にはハイブリッド配列をした負の複屈折性を有する二軸性の位相補償板4,5がそれぞれ形成され、さらに位相補償板4の外側には一軸性の位相差板からなる波長依存補償板150が形成され、位相補償板5と波長依存補償板150の外側には偏光板11,12が形成された構成となっている。画素電極7R,7G,7Bには選択的に電圧が印加できるようにスイッチング素子が接続されてもよい。
以下に図1を参照して本発明の液晶表示装置の製造方法について詳細に説明する。なお、OCBモードの液晶表示装置の作製条件は上記の表1によった。
まず、基板1上に3回のフォトリソグラフィー工程によりポリイミドベースの感光性ポリマーで赤・緑・青の顔料を分散した材料をパターンニングし、赤・緑・青それぞれのカラーフィルター9R・9G・9Bを形成する。赤のカラーフィルター9Rには640nm波長光に透過率のピークがあるものを、緑のカラーフィルター9Gには540nm波長光に透過率のピークがあるものを、青のカラーフィルター9Bには430nm波長光に透過率ピークがあるものを使用した。これは光源として用いる蛍光管のピークと合わせ光の利用効率を高めるためである。光源やホワイトバランスなどを考慮しそれぞれのピーク波長は変更してもよい。例えば人間が青と判定する光の波長範囲は380nmから488nmといわれ、この範囲で青の設定を行えばよい。
次にポリイミドベースの透明ポリマーをスピンコーティング後加熱硬化することによりオーバーコート13を形成する。オーバコート13はカラーフィルターの凹凸を平坦化し液晶の配向性をよくするのが目的である。
次にITO(Indium-Tin-Oxide)膜をスパッタにより成膜し、パターンニングすることにより共通電極10を形成する。次にポリイミドを50nm程度の厚さに印刷法にて塗布し加熱硬化することにより液晶配向層15を形成する。
基板2上に、基板1と同様にITO膜を成膜後パターンニングすることにより画素電極7R・7G、7Bを形成する。次にポリイミドを50nm程度の厚さに印刷法にて塗布し加熱硬化することにより液晶配向層16を形成した後、液晶配向層16にラビング処理を施す。
続いて、ギャップに応じた径を有するポリマービーズを全面に散布し、両基板をラビング処理の方向が同じ方向になるよう重ね、張り合わせた後、基板間にネマティック液晶を注入する。
次に、基板1,2をハイブリッド配列した負の複屈折性を有する二軸性の位相補償板4,5で挟む。
位相補償板4の上層にポリカーボネートからなる一軸性の波長依存補償板150を複屈折率の長軸が液晶の配向方向と同一になるよう貼り付ける。ここで波長依存補償板は位相補償板上にあるが、位相補償板の下層でもよいし、基板2側の位相補償板5の上層または下層でもよい。また、基板1,2の内側に液晶性ポリマーなどで作製してもよい。
次に、波長依存補償板150と位相補償板5の上層に偏光板11,12を張り付けた。
図2は、本発明の実施の形態の液晶表示装置の液晶、位相補償板、偏光板および波長依存補償板の軸方向を示す平面図である。図中、符号101,102は液晶の配向方向であり、201,202は位相補償板の複屈折性の傾斜方向を示し、符号400は波長依存補償板の複屈折率の長軸方向を示す。偏光板の偏光軸は光の透過率が大きくなるようにするために、一方の偏光軸を液晶配向方向と45°の角度をなす方向(図2の301液晶配向方向と45°の偏光板の偏光軸方向を参照)に設置され、もう一方はそれと直交する方向(図2の302偏光板の偏光軸方向を参照)に設置されている。このようにして液晶表示装置を製造した。
次に、上記の本発明の実施の形態の液晶表示装置の動作について図1を参照して説明する。OCBモードはTNモードと異なり液晶の配向状態と電気光学特性とが密接に関わるため、まず液晶の配向状態について説明する。
各画素電極と共通電極10の間に電圧を印加することにより、液晶分子はその分子軸の方向(ダイレクタ)を変化させる。上記の様に作製した液晶層3の場合、液晶の配向状態は上記のように、スプレイ,ツイスト,ベンドの3つ(図5参照)がある。印加する電圧の大きさにより各配向状態の状態エネルギーは変化し、液晶層3はより状態エネルギーの低い方に状態を保とうとする。
図6に各状態エネルギーの計算値を示す。図6に示すように、印加電圧が2V以上でベンド配向状態の状態エネルギーが他の状態よりも低くなり一番安定な状態となる。OCBモードは、液晶層がベンド配向状態であることが必要なので、2V以上の電圧領域で使用可能となる。
次に本実施の形態のOCBモードの液晶表示装置の電気光学特性について説明する。OCBは、複屈折性を制御することにより表示を行う液晶モードである。ある電圧を印加し、液晶のダイレクタを変化させて得られた液晶層のリタデーションRlcと位相補償板のリタデーションRrfの2つのリタデーションを総合したOCB全体のリタデーションをRとしたとき、Rは上記の式(1)で表され、また透過光強度Iは上記の式(2)で表される。
リタデーションは、印加電圧によって図17の波長依存特性を示す。これに対しハイブリット配列負複屈折性位相補償板(1枚)は、図18のようなリタデーション波長依存特性を示す。また、トリアセチルセルロースからなる波長特性補償板のリタデーションは図19のような波長依存特性を示す。
本発明の実施の形態におけるOCB全体のリタデーションは図20となり、図11の従来のOCBモード液晶表示装置のリタデーションの波長に対する変化よりも小さくなることがわかる。この場合、10Vで輝度が最小となり黒表示となるが、このときの輝度はTNにハイブリット配列の負複屈折性位相補償板を組み合わせた液晶表示装置とほぼ同等となりコントラスト比が高くなり、印加電圧が7Vの時に輝度透過率がもっとも小さくなる。この時の輝度透過率は、TNとほぼ同等であり、コントラスト比が高くなる。印加電圧が高くなっているが、誘電率異方性の大きい液晶を用いることによって印加電圧は低くすることができる。
また、本発明の実施の形態では図11のように、波長に対しリタデーションが大きくなるような特性の液晶表示装置に、図19のように波長に対しリタデーションが小さくなるような特性のポリカーボネートからなる波長依存補償板を用い、液晶表示装置と複屈折率の長軸を同一にして、補正を行ったが、例えば図21のように波長に対しリタデーションが大きくなるような特性の波長依存補償板、例えばトリアセチルセルロースを複屈折率の長軸が直交になるようにして補償を行ってもよい。また、図22のように、波長に対しリタデーションが小さくなるような特性の液晶表示装置に、図21のように波長に対しリタデーションが大きくなるような特性の波長依存補償板を用い、液晶表示装置と複屈折率の長軸を同一にして、補償してもよいし、図19のように波長に対しリタデーションが小さくなるような特性の波長依存補償板を用い複屈折率の長軸が直交になるようにして補償してもよい。
このようにして本発明では、コントラスト比が高い液晶表示装置が作製できる。
本発明の実施の形態の液晶表示装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態の液晶表示装置の液晶、位相補償板、偏光板および波長依存補償板の軸方向を示す平面図である。 従来のOCBモードの液晶表示装置の液晶層、位相補償板及び偏光板の軸方向を示す平面図である。 ハイブリッド配列をした負の複屈折性を有する位相補償板を上下2枚用いたOCBモードの構成を示す断面図である。 ネマテイック液晶における基本的なダイレクタ配列を示す模式図である。 液晶の印加電圧と配向状態のエネルギーの関係を示す図である。 従来のOCBモードの黒表示状態の液晶層と位相補償板の複屈折性を示す模式的断面図である。 液晶層の複屈折性と位相補償板の複屈折性を示す模式図で、(1)は正面から見た場合、(2)は斜め方向から見た場合の模式図である。 ベンド配列液晶セル印加電圧によるリタデーションの波長依存特性を示す図である。 ハイブリット配列負複屈折性位相補償板のリタデーションの波長依存特性を示す図である。 従来のハイブリット配列負複屈折性位相補償板を付加したOCBモード液晶表示装置全体のリタデーションの波長依存特性を示す図である。 TNモードの場合の黒表示状態の液晶層と位相補償板の複屈折性を示す模式図である。 TNモードの場合の液晶、位相補償板及び偏光板の軸方向を示す平面図である。 TNモードの場合の正面から観察した場合の複屈折性を示す模式図である。 従来のOCBモード液晶表示装置の複屈折性を示す模式図である。 パラレル配列セルに位相補償板を組み合わせた方式の液晶層と位相補償板の複屈折性を示す模式図である。 本発明の実施の形態の液晶表示装置のハイブリット配列負複屈折性位相補償板と波長特性補償板を付加する前のリタデーションの印加電圧および波長依存特性を示す図である。 本発明の実施の形態の液晶表示装置に使用されるハイブリット配列負複屈折性位相補償板のリタデーション波長依存特性を示す図である。 本発明の実施の形態の液晶表示装置に使用される波長依存補償板の波長に対するリタデーション特性を示す図である。 本発明の実施の形態の液晶表示装置全体のリタデーション特性を示す図である。 本発明の実施の形態の液晶表示装置に使用される波長依存補償板の波長に対するリタデーション特性を示す図である。 波長依存補償板を付加する前の液晶表示装置の波長に対するリタデーション特性を示す図である。
符号の説明
1,2 基板
3 液晶層
4,5 位相補償板
7R 赤色用画素電極
7G 緑色用画素電極
7B 青色用画素電極
9R 赤のカラーフィルター
9G 緑のカラーフィルター
9B 青のカラーフィルター
10 共通電極
11,12 偏光板
13 オーバーコート
15,16 液晶配向層
150 波長依存補償板

Claims (7)

  1. 一対の基板の間に液晶層を封入することにより構成される液晶セルを備え、前記液晶層がベンド配列である液晶表示装置において、
    少なくとも、二軸性の位相補償板と、液晶層と、二軸性の位相補償板と、一軸性の波長依存補償板とを順次に備えることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記位相補償板が負の複屈折性の位相補償板であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記位相補償板がハイブリッド配列をした負の複屈折性の位相補償板であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  4. 前記波長依存補償板が波長の増加に対してリタデーションが減少する特性を有することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  5. 前記波長依存補償板がポリカーボネートであることを特徴とする請求項記載の液晶表示装置。
  6. 前記波長依存補償板が波長の増加に対してリタデーションが増加する特性を有することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  7. 前記波長依存補償板がトリアセチルセルロースであることを特徴とする請求項記載の液晶表示装置。
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