JP3714240B2 - 演奏支援機能付電子楽器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、左手と右手とでタイミングを合わせて演奏する楽器、例えば、ギター系の、クラッシック・ギター、エレクトリック・ギター、エレクトリック・ベース、ウクレレ等の演奏方法を練習するときに、演奏をガイド(ナビゲーション)する演奏支援機能付電子楽器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ギター演奏では左右の手が、フレット操作と、弦操作という異なった動作を互いに同期をとって行う。しかし、まず、右手で撥弦のみの練習を行い、その後、上達すれば、左手の押弦操作を加えるというように、徐々に難しい練習を行うという方法が考えられる。
従来、単にフレット部が発光することにより演奏をガイドするギター型の電子楽器が知られているが、このような段階を踏んだ練習をするものはなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、ユーザの演奏操作を支援することにより、ユーザの演奏操作を簡単にするとともに、演奏操作のチェックを行うことができる演奏支援機能付電子楽器を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、請求項1に記載の発明においては、ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、いずれかの前記チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、当該手本発音タイミングを有する全ての前記音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段を有するものである。
したがって、発音タイミングの入力さえ正しければ、発音タイミングを入力するチャンネルの指示はもちろん、音高の指定も装置が代行することにより、音符を発音させる。その結果、ユーザの演奏操作を簡単にするとともに、発音タイミングの入力のチェックを行うことができる。
また、チャンネル別に少なくとも手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段のガイド機能により、ユーザの演奏操作を簡単にすることができる。
なお、手本楽曲データは、同一の手本発音タイミングにおいて1個の音符を有していても、和音を構成する音符のように複数の音符を有していてもよい。なお、和音である場合には、和音のコード名を入力して、これを複数の和音構成音に変換し、これらを上述した複数の音符として手本楽曲データを入力する場合を含む。
【0005】
請求項2に記載の発明においては、ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定され、かつ、同一の手本発音タイミングにおいて複数の音符を有する手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付き電子楽器であって、前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、当該チャンネルの当該音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段を有するものである。
したがって、同一の手本発音タイミングにおける複数の音符の少なくとも1つの音符について、そのチャンネルに対する発音タイミングの入力さえ正しければ、そのチャンネルの音高を指定する入力を代行して発音させる。その結果、ユーザの演奏操作を簡単にすることができるとともに、正しいチャンネルに対する発音タイミングの入力をチェックすることができる。
また、チャンネル別に少なくとも手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段のガイド機能により、ユーザの演奏操作を簡単にすることができる。
【0006】
請求項3に記載の発明においては、ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定され、かつ、同一の手本発音タイミングにおいて1個の音符を有する手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、当該チャンネルの当該音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段を有するものである。
したがって、1個の音符について、そのチャンネルに対する発音タイミングの入力さえ正しければ、そのチャンネルの音高を指定する入力を代行して発音させる。その結果、ユーザの演奏操作を簡単にすることができるとともに、正しいチャンネルに対する発音タイミングの入力をチェックすることができる。
また、チャンネル別に少なくとも手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段のガイド機能により、ユーザの演奏操作を簡単にすることができる。
【0007】
請求項4に記載の発明においては、ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、第1ないし第3のモードの少なくとも2つを保有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定され、かつ、第1のモードでは、同一の手本発音タイミングにおいて1または複数の音符を有する手本楽曲データを、第2のモードでは、同一の手本発音タイミングにおいて複数の音符を有する手本楽曲データを、第3のモードでは、同一の手本発音タイミングにおいて1個の音符を有する手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、可視表示手段と、発音データ出力手段と、モード選択手段を有し、前記発音データ出力手段は、第1ないし第3のモードの少なくとも2つを保有し、前記モード選択手段は、保有されている前記第1ないし第3のモードの少なくとも2つの中から、1つのモードを選択するものであり、前記可視表示手段は、前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記手本発音タイミングを可視表示するものであり、前記発音データ出力手段は、第1のモードでは、任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、いずれかの前記チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、当該手本発音タイミングを有する全ての前記音符を発音させるためのデータを出力し、第2,第3のモードでは、任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、当該チャンネルの当該音符を発音させるためのデータを出力するものである。
したがって、請求項1ないし3に記載の演奏支援モードの少なくとも2つの中から、選択的にモードを選択することができる。その結果、ユーザの演奏操作を簡単にし、かつ、発音タイミングの入力チェックを行うことできるとともに、徐々に完全な演奏に導くことができる。
また、チャンネル別に少なくとも手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段のガイド機能により、ユーザの演奏操作を簡単にすることができる。
【0008】
請求項5に記載の発明においては、ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に前記音符の少なくとも一部について前記手本音高および前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、任意の前記チャンネルに音高が入力され、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、入力された前記音高が、当該チャンネルの前記音符の前記手本音高と一致し、同時に、前記発音タイミングが任意の前記チャンネルに入力されたときに、現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする全ての前記音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段を有するものである。
したがって、任意の前記チャンネルに対する音高指定入力が正しく、かつ、発音タイミングの入力さえ正しければ、不足している音高指定入力および発音タイミングが入力されるべきチャンネルの指定を、装置が代行して発音させることができる。その結果、ユーザの演奏操作を簡単にすることができるとともに、音高指定および発音タイミングの入力チェックを行うことができる。
また、チャンネル別に音符の少なくとも一部について手本音高および手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段のガイド機能により、ユーザの演奏操作を簡単にすることができる。
なお、手本楽曲データは、同一の手本発音タイミングにおいて1個の音符を有していても、和音を構成する音符のように複数の音符を有していてもよい。
【0009】
請求項6に記載の発明においては、ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に前記音符の少なくとも一部について前記手本音高および前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、任意の前記チャンネルに前記音高が入力され、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、入力された前記音高が、当該チャンネルの前記音符の前記手本音高と一致し、同時に、前記発音タイミングが入力され、かつ、当該発音タイミングが入力された前記チャンネルが、現在のタイミングを手本発音タイミングとするいずれかの前記音符の前記チャンネルと一致するときに、現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする全ての前記音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段を有するものである。
したがって、任意のチャンネルに対する音高指定入力が正しく、かつ、いずれかのチャンネルに対する発音タイミング指示が正しければ、不足している音高指定入力および発音タイミングが入力されるべきチャンネルの指定を装置が代行して発音させることができる。その結果、ユーザの演奏操作を簡単にすることができるとともに、音高指定および発音タイミングの入力チェックを行うことができる。
また、チャンネル別に音符の少なくとも一部について手本音高および手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段によるガイド機能により、ユーザの演奏操作を簡単にすることができる。
なお、手本楽曲データは、同一の手本発音タイミングにおいて1個の音符を有していても、和音を構成する音符のように複数の音符を有していてもよい。
【0010】
請求項7に記載の発明においては、ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に前記手本音高および前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、任意の前記チャンネルに前記音高が入力され、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、入力された前記音高が、当該チャンネルの前記音符の前記手本音高と一致し、同時に、前記発音タイミングが入力され、かつ、当該発音タイミングが入力された前記チャンネルが、当該チャンネルと一致するときに、当該チャンネルの前記音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段を有するものである。
したがって、音高指定および発音タイミングの入力チェックを行うことができる。
また、チャンネル別に手本音高および手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段によるガイド機能により、ユーザの演奏操作を簡単にすることができる。
なお、手本楽曲データは、同一の手本発音タイミングにおいて1個の音符を有していても、和音を構成する音符のように複数の音符を有していてもよい。
【0011】
請求項8に記載の発明においては、ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、和音を構成する音符の音高および発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、入力された前記発音タイミングが、いずれかの前記和音を構成する音符の前記発音タイミングと一致する場合に、当該発音タイミングを有する前記和音を構成する音符を発音させるためのデータのみを出力し、前記和音を構成しない音を発音させるためのデータは出力しない発音データ出力手段を有するものである。
したがって、和音を構成するいずれかの音符のチャンネルに対する発音タイミングの入力さえ正しければ、和音を構成する他の音符のチャンネルの指示はもちろん、和音を構成する音符の音高の指定も装置が代行することにより、和音を構成する音符を発音させる。その結果、ユーザの演奏操作を簡単にするとともに、発音タイミング入力のチェックを行うことができる。
なお、楽譜上では音符と音符の間に休符を入れる部分もある。この場合、音符データの発音タイミングが規定されれば、休符データを必ずしも必要としない。
また、チャンネル別に少なくとも手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段のガイド機能により、ユーザの演奏操作を簡単にすることができる。
加えて、仮に、和音を構成する音符のあるチャンネル以外のチャンネルに発音タイミングが入力されるような構成であったとしても、和音を構成しない音を発音させるためのデータは出力しないので、和音の調和関係を乱す音が発音されない。
【0012】
請求項9に記載の発明においては、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器において、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを入力する手本楽曲データ入力手段を有するものである。
また、請求項8に記載の演奏支援機能付電子楽器においては、手本楽曲データを単に演奏データと言い換えて、「和音を構成する音符の音高および発音タイミングが複数のチャンネル別に指定された演奏データ入力手段と、前記演奏データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、ユーザ操作により、前記発音タイミングを前記チャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、入力された前記発音タイミングが、いずれかの前記和音を構成する音符の前記発音タイミングと一致する場合に、当該発音タイミングを有する前記和音を構成する音符を発音させるためのデータのみを出力し、前記和音を構成しない音を発音させるためのデータは出力しない発音データ出力手段、を有することを特徴とする演奏支援機能付電子楽器」にしてもよい。
また、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器において、特に、「演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを直接的に入力する手本楽曲データ入力手段を有するもの」とすれば、入力された手本楽曲データを、ルックアップテーブル等を用いることなく、そのまま手本にすることができる。
この他、手本楽曲データ入力手段としては、以下の請求項10,11,12,13に記載のように、種々の形態をとることができる。
【0013】
請求項10に記載の発明においては、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器において、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の各手本音高が指定されたイベントデータを有し、前記複数の音符の各手本発音タイミングが指定された手本楽曲データを入力し、前記各音符の手本音高に基づいて前記各音符の前記各手本音高と前記各手本発音タイミングとにチャンネルを割り当てる手本楽曲データ入力手段を有するものである。
したがって、チャンネルデータを有していない手本楽曲データでも用いることができる。
【0014】
請求項11に記載の発明においては、請求項1,2,4,5,6,7,8のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器において、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符が複数の手本コードとして指定されたイベントデータを有し、前記各手本コードの手本発音タイミングが指定された手本楽曲データを入力し、前記各手本コードと前記手本発音タイミングとに基づいて該手本コードを構成する複数の手本音高と該手本音高の前記手本発音タイミングを割り当てるとともに、前記各手本コードに基づいて、割り当てられた前記手本音高と手本発音タイミングとにチャンネルを割り当てる手本楽曲データ入力手段を有するものである。
したがって、手本コード(和音)データを有していれば、手本音高データとチャンネルデータとを持たない手本楽曲データでも用いることができる。
【0015】
請求項12に記載の発明においては、請求項9ないし11のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器において、前記入力される手本楽曲データは、前記各音符の前記手本発音タイミングを指定する時間情報を有するものである。
したがって、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本タイミングを時間情報によって指定することができる。
入力される手本楽曲データとしては、例えば、自動演奏ファイルを用いることができ、そのデータ記憶形式として、MIDIファイルを用いることができる。このような形式の手本楽曲データは、インターネットやLANを介してサーバからストリーミング再生あるいはダウンロードすることもできる。
【0016】
請求項13に記載の発明においては、請求項9ないし11のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器において、前記入力される手本楽曲データは、該入力される前記各音符の前記手本発音タイミングを、前記入力される手本楽曲データの入力タイミングによって指定するものである。
したがって、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本タイミングを入力される手本楽曲データの入力タイミングによって指定することができる。
入力される手本楽曲データとしては、例えば、MIDIインターフェース等を介して外部からリアルタイムで入力されるMIDIデータを用いることができる。このような手本楽曲データを、インターネットやLANを介してサーバからリアルタイムで入力するようにすることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の演奏支援機能付電子楽器の実施の一形態であるギター型電子楽器の構造図である。
図中、1は楽器本体、2は棹(neck)、3は棹の表側に設けられた指板(fingerboard)である。4は開放弦発光指示LED(発光ダイオード)であって、指板3の上部に相当する棹2の先端部に、モデルとしたギターの弦位置に対応して6個、設けられている。開放弦発光指示LED4は、この発光によって、ユーザに対し、開放弦で撥弦操作することを指示するガイドとなっている。
なお、開放弦発光指示LED4は、記号Aで示す指板3の下部に弦位置に対応して設けてもよい。
【0018】
5はフレット(fret)であって、指板3上にギターと同様に設けられている。6は発光指示LED付フレットスイッチであって、指板3上に、ギターの弦位置に対応して設けられている。6弦に対応して6列あり、各列は、フレット5を境にして12個の発光指示LED付フレットスイッチ6からなる。
ギターにおいて、弦を押さることにより指定される音高が、この電子楽器では、発光指示LED付フレットスイッチ6を押さえことにより指定される。
この発光指示LED付フレットスイッチ6は、LEDによる発光部を有するスイッチであって、手本となる楽曲データに基づいて点灯制御されるので、押すべきタイミングになると発光する。すなわち、この発光によって、この発光指示LED付フレットスイッチ6を押し、かつ対応する弦を弾くことを指示するガイドとなっている。
【0019】
7は操作パネルであって、モード選択スイッチ7a、曲選択スイッチ7b、スタート/ストップスイッチ7c、音色スイッチ7d、数字表示LED7eが設けられている。
モード選択スイッチ7aは、動作モードを設定する。大別してPLAY1〜PLAY4のモードがある。曲選択スイッチ7bは、自動演奏ファイルに記憶された手本となる複数の楽曲の1つを選択する。図示の例では、4個のスイッチからなり、それぞれが第1番目〜第4番目の曲を指定する。
スタート/ストップスイッチ7cは、このスイッチを押す度に、自動演奏のスタートストップが切り替わる。音色スイッチ7dは、演奏によって発音される楽曲の音色であって、図示の例では、4個のスイッチにより、クラシック・ギター,フォークギター,エレクトリック・ギター、エレクトリック・ベースといった音色を指定する。なお、撥弦される弦毎に僅かに異なる音色を割り当ててもよい。また、音色はギター系に限らず、ピアノ,ハプシコード,鉄琴,蛇味線等、何でもよい。数字表示LED7eは、モードや曲番号、音色番号等を表示する表示器である。
【0020】
8は撥弦部材であって、楽器本体部1において、指板3の直下に設けられる。ギターの6弦に対応して6本ある。
撥弦部材8の各弦は、略コの字状であって、ユーザが撥弦することによって左右に変位し、この変位が、楽器本体1の内部に設けられたピエゾセンサを撓ませる。その結果、ユーザが弦8を撥弦することによって、ピエゾセンサにトリガ信号が発生する。このトリガ信号により発音タイミングが入力される。
【0021】
図示の例では、この撥弦部材8に対する直接的な撥弦指示ガイドを設けていない。しかし、例えば、各撥弦部材8の近傍の、図示Bの位置、あるいは、各撥弦部材8の直下の、図示Cの位置などに、それぞれの撥弦部材8を撥弦する操作タイミングを発光指示するLEDを配置してもよい。
9は音量ボリュームやデータ入力エンコーダ等の操作子である。
なお、発光指示は、必ずしもLEDで行う必要はない。また、発光指示LED付フレットスイッチ6は、発光指示部とスイッチ部分とが別体の部品となって近接配置されていてもよい。
【0022】
図2は、本発明の実施の一形態によって実現される種々の動作モードの動作例を示す説明図である。
図1の指板3の一部および撥弦部材8を模式的に示している。括弧を付した数字は、横方向が弦番号、縦方向がフレット番号である。開放弦を示すために、便宜的にフレット番号(0)を設けている。図中、図1と同様な部分には同じ符号を付している。撥弦する撥弦部材8の弦には、ハッチングを施している。11は撥弦指であって、撥弦している撥弦部材8の弦をわかりやすくするために表示した。12は押指であって、押さえている発光指示LED付フレットスイッチ6をわかりやすくするために表示した。
いずれの動作モードにおいても、手本となる楽曲データにしたがい、通常演奏時において押さえるべき位置の発光指示LED付フレットスイッチ6が発光する。図中、黒く表示されているものは消灯しており、白く表示されているものは点灯しているものとする。開放弦発光指示LED4についても同様である。
【0023】
本発明の実施の形態は、撥弦操作や押弦操作の一部を代行するようにして、ユーザの操作を簡単にするとともに、操作のチェックを行い、もって、徐々に完全な演奏に導くようにユーザを支援するものである。図の並びに沿って、おおむね支援度が減少し、演奏の難易度が順次高くなるように図示している。
図2(a)〜図2(c)は、とりわけ、操作を簡単にしたモードであって、便宜的にウルトライージー(ウルトラEZ)モードと呼ぶ。
これらの3つのモードは、押弦操作を必要としないが、発光指示LED付フレットスイッチ6を押しても構わない。
【0024】
図2(a)に示すモードaにおいては、発光指示LED付フレットスイッチ6または開放弦発光指示LED4中の少なくとも1個が点灯中(対応する弦番号の弦の撥弦も同時に指示されていることになる)のとき、撥弦部材8の少なくとも1本の弦を右手で撥弦(シングルトリガ)する動作を示す。
このとき、点灯中の発光指示LED付フレットスイッチ6に対応した音(図示の例では、CMのコード)を全音発音させる。撥弦部材8の任意の弦を撥弦すればよいので、図示のように、撥弦が指示されていない第6弦を撥弦しても構わない。
すなわち、撥弦操作のタイミングさえ正しければ(進行音符の符長内に入っていることが条件)、押弦操作はもちろん、撥弦すべき弦の指定を装置が代行して発音させる。
【0025】
図2(b)に示すモードbにおいては、発光指示LED付フレットスイッチ6または開放弦発光指示LED4中の少なくとも1個が点灯中のとき、撥弦部材8の撥弦すべき弦を全て右手で撥弦(オールトリガ)する動作を示す。ここで、オールトリガとは、全6弦を撥弦するという意味ではなく、通常演奏通りに1または複数の弦を撥弦することを意味する。
撥弦すべき弦を全て撥弦すれば、当然に、点灯中の発光指示LED付フレットスイッチ6に対応した音(図示の例では、CMのコード)を全音発音させる。
このモードでは、図示のように、撥弦すべき弦の一部のみを撥弦したときには、その一部の弦の弦番号に対応する、発光指示LED付フレットスイッチ6または開放弦発光指示LED4により指示された音高のみを発音させる。
すなわち、撥弦操作の正しい弦に対応する音についてのみ、押弦操作を代行して発音させる。
【0026】
図2(c)に示すモードcは、例えば、メロディ演奏に用いる。発光指示LED付フレットスイッチ6または開放弦発光指示LED4の1個が点灯中のとき、対応する1本の撥弦部材8を右手で撥弦させる動作モードを示す。
撥弦操作が正しい弦に対応する音についてのみ、押弦操作を代行して発音させる。
なお、メロディ演奏中でも、同時に撥弦して複数の音高を発音させる場合もある。この場合は、図2(b)のモードbを用いればよい。
【0027】
上述した図2(a)〜図2(c)に示すモードa,b,cにおいては、撥弦すべき発音タイミングのみを可視表示すればよい。したがって、発光指示LED付フレットスイッチ6および開放弦発光指示LED4に代えて、単に1個のタイミング表示器を点灯制御してもよい。あるいは、撥弦部材8の撥弦すべき弦をも指示する6個の発光指示LEDを設けて点灯制御してもよい。
【0028】
図2(d)に示すモードdにおいては、発光指示LED付フレットスイッチ6の少なくとも1個が点灯中のとき、左手の1指を用いて、その点灯により押弦指示されている発光指示LED付フレットスイッチ6の中の、少なくとも1個を押さえ(シングルフィンガ)、かつ、右手で撥弦部材8の任意の弦を撥弦する(シングルトリガ)ことにより、発光指示LED付フレットスイッチ6および開放弦発光指示LED4により指示された全ての音を発音させる。任意の弦を撥弦すればよいので、図示のように、撥弦が指示されていない第6弦を撥弦しても構わない。
すなわち、押弦操作の少なくとも一部が正しく、かつ、撥弦操作のタイミングさえ正しければ、不足している押弦操作および撥弦すべき弦の指定を装置が代行して発音させる。
【0029】
開放弦発光指示LED4が点灯していて開放弦で撥弦することが指示されているときには、撥弦部材8のこの開放弦に対応する弦を撥弦したときには、指示通りに発光指示LED付フレットスイッチ6を押さえた場合と同様に取り扱う。
なお、同じ弦番号(列配置)に属する複数の発光指示LED付フレットスイッチ6が同時に押されたときには、ギターの発音原理に合わせて、撥弦部材8に近い側、すなわち、フレット番号の大きい発光指示LED付フレットスイッチ6の押し操作のみを有効とする。
【0030】
このモードdでは、押弦すべき発光指示LED付フレットスイッチ6が異なる弦番号に複数ある場合でも、左手の1指で押すだけで、全ての音が発音される。
したがって、コードを構成する根音のみを発光指示LED付フレットスイッチ6または開放弦発光指示LED4で点灯指示するようにしてもよい。
別法として、コードを構成する根音は、その対応LEDを強発行またはブリンク発光させ、その他のコード構成音は、その対応LEDを弱発光または単なる点灯をさせるようにしてもよい。あるいは、多色発光ダイオードまたは発光色の異なるLEDの組み合わせを用いて、根音と他のコード構成音とを異なる色で発光させるようにしてもよい。
ユーザは、根音に対応する発光指示LED付フレットスイッチ6を押す操作を練習するために、このモードを使用する。この場合、さらに条件を付加して、発光している根音の発光指示LED付フレットスイッチ6を押したときにのみ、コード構成音の全音が発音されるようにしてもよい。
さらに条件を付加して、撥弦部材8のこの根音に対応する弦を撥弦したときにのみ、コード構成音の全音が発音されるようにしてもよい。
【0031】
図2(e)に示すモードeにおいては、任意の弦の列(図示の例では、弦 (5) の列)のフレット (3) が押されて音高「C」が入力され、この弦 (5) の列に現在のタイミングを手本発音タイミングとする音符がある場合に、入力された音高「C」が、この弦 (5) の列の音符の手本音高「C」と一致し、同時に、撥弦部材8から発音タイミングが入力され、かつ、この発音タイミングが入力された弦の列が、現在のタイミングを手本発音タイミングとするいずれかの音符(図示の例では、音高「E」の音符)の弦の列(弦 (4) の列)と一致するときに、現在のタイミングを手本発音タイミングとする全ての音符(音高「C」,音高「E」,音高「G」,音高「C」,音高「E」)を発音させる。
言い換えれば、任意の弦において、発光指示LED付フレットスイッチ6を押す操作が正しく、かつ、撥弦操作が一部でも正しければ、残りの押弦操作および撥弦操作を代行して発音させる。
他の例として、発光指示 LED 付フレットスイッチ6の少なくとも1個が点灯中のとき、左手の1または複数の指で通常演奏通りに(オールフィンガと呼ぶ、ただし、全弦にわたる発光指示 LED 付フレットスイッチ6を押すことを必ずしも意味しない)、点灯中の全ての発光指示 LED 付フレットスイッチ6を押さえ、かつ、右手で発光指示 LED 付フレットスイッチ6および開放弦発光指示 LED 4により実質的に指示された擦弦部材8の少なくとも1本の弦を撥弦(シングルトリガ)した場合には、発光指示 LED 付フレットスイッチ6および開放弦発光指示 LED 4により指示された音高の発音をさせる。
【0032】
なお、任意の弦において、発光指示LED付フレットスイッチ6を押す操作が正しく、かつ、正しく押されたこの発光指示LED付フレットスイッチ6に関連づけられた弦の撥弦操作が正しいときに限り、全ての音を発音させるようにすることもできる。
このモードeでも、図2(d)のモードdと同様に、左手の1指で押す(シングルフィンガ)だけで、全てのコード構成音を発音させる。したがって、コードの根音のみを発光指示LED付フレットスイッチ6または開放弦発光指示LED4で指示してもよい。ユーザは、根音に対応する発光指示LED付フレットスイッチ6を押す操作を練習するために、このモードを使用することができる。
この場合、さらに条件を付加して、発光している根音の発光指示LED付フレットスイッチ6を押したときにのみ、コード構成音の全音が発音されるようにしてもよい。さらに条件を付加して、撥弦部材8のこの根音に対応する弦を撥弦したときにのみ、コード構成音の全音が発音されるようにした場合には、図2(d)で最も厳しい条件を付加した場合と一致する。
【0033】
図2(f)に示すモードfにおいては、任意の弦の列に音高が入力され(図示の例では弦 (5) の列のフレット (3) が押されて音高「C」が入力され、弦 (4) の列のフレット (2) が押されて音高「E」が入力される)、これらの弦の列に現在のタイミングを手本発音タイミングとする音符がある場合に、入力された音高が、それぞれ、これらのチャンネルの音符の手本音高「C」および「E」と一致し、同時に、撥弦部材8から発音タイミングが入力され、かつ、この発音タイミングが入力された弦の列が、これらの弦の列と一致するときに、これらの弦の列の音符(音高「C」および音高「E」)を発音させる。
したがって、撥弦すべき弦であって撥弦された弦に関連づけられた発光指示LED付フレットスイッチ6または開放弦発光指示LED4により指示された音高のみが発音される。
すなわち、押弦操作および撥弦すべき弦の指定を代行しないで発音させている。
他の例として、発光指示 LED 付フレットスイッチ6の少なくとも1個が点灯中のとき、左手の1または複数の指で通常演奏通りに(オールフィンガ)点灯中の全ての発光指示 LED 付フレットスイッチ6を押さえ、かつ、右手で発光指示 LED 付フレットスイッチ6および開放弦発光指示 LED 4により実質的に指示された擦弦部材8の弦を撥弦する(オールトリガ)場合には、発光指示 LED 付フレットスイッチ6および開放弦発光指示 LED 4により指示された音高の発音をさせる。
【0034】
なお、上述した説明では、発光指示LED付フレットスイッチ6を押す操作、および、撥弦部材8の弦の撥弦操作に関して、発光指示LED付フレットスイッチ6または開放弦発光指示LED4が発音指示していない操作を行った場合について説明しなかった。
発光指示LED付フレットスイッチ6および開放弦発光指示LED4が指示していない弦を撥弦したときには、発音させないようにする。
しかし、注意を喚起するために、指示されていない場合でも、あえて、ユーザの押弦操作および撥弦操作によって指示される音高を発音させる条件を設定して発音させてもよい。
なお、ユーザの押弦操作および撥弦操作により指定された音高を、単純にそのまま発音させることもできる。この場合は、完全マニュアル演奏となる。この場合は、必ずしも、発光指示LED付フレットスイッチ6および開放弦発光指示LED4を点灯制御する必要はない。
【0035】
上述した説明では、図2(c)を除いて、コード(和音)伴奏を例にして説明した。コード(和音)とは、ほぼ同時に3音以上が鳴る音符であって、ほぼ全ての音符が調和関係にある。
しかし、図2(a)〜図2(f)は、メロディ演奏に適用することもできる。音符の同時発音がある演奏(例えばコード演奏)と、音符の同時発音がない演奏(例えば、単純なメロディ演奏)とが混在していても構わない。
上述した動作モードは、ユーザが図1に示したモード選択スイッチ7aを操作して任意に切り替えることができる。しかし、必ずしも図示の動作モードを全て用意する必要はない。動作モードが固定されたものでもよい。また、少なくとも2つの動作モードを用意して、その内から1個を選択してもよい。
また、図2(a)〜図2(c)の各モードは、上述したモード選択スイッチ7aをウルトライージーモードとして選択し、その中の各モードのいずれに設定するかは、手本となる楽曲を選択(ソングセレクト)することによって自動的に決まるようにしてもよい。そのために、演奏データファイルには、図3を参照して後述するモード設定データが格納されている。
【0036】
さらに、楽曲(ウルトライージーモードの楽曲)を選択すると、モード選択スイッチ7aの設定にかかわらず、強制的にモードが設定されるようにしてもよい。
全ての楽曲データについて、楽曲の選択に連動して演奏の難易度に関連するモードが決定されてもよい。また、全ての楽曲データのモードが、楽曲の選択に連動しないようにしてもよい。
【0037】
図3は、本発明の実施の一形態において使用する楽曲データが記録された自動演奏ファイルの一例の説明図である。
この楽曲データに含まれる発音イベントのコードや音高の発音タイミングに基づいて、上述した発光指示LED付フレットスイッチ6および開放弦発光指示LED4の点灯制御および、上述した各動作モードにおけるユーザ演奏操作の支援処理および演奏操作の入力チェックを行う。
【0038】
図3(a)において、21は自動演奏ファイルであり、例えば4曲の楽曲データが含まれている。
各楽曲データを、曲番(1)のものについて説明する。21aは曲番データのタイトル部である。21bはモード設定データであって、例えば2ビットで指定される。21cは自動演奏コードデータ領域、21dは自動演奏メロディデータ領域である。
モード設定データ21bは、既に説明したように、図2(a)〜(c)を参照して説明した、ウルトライージーモード中の1つの動作モードを指定するデータである。例えば、図2(c)のモードcを指定しているときには、自動メロディ演奏データ21dが使用される。図2(c)を除くその他のモードでは、自動演奏コードデータ21cが使用される。
楽曲データには、自動演奏コードデータと自動演奏メロディデータを含んでいるが、上述したモード設定データ21bによって指定された動作モードで使用される演奏データのみを有しているものでもよい。
【0039】
図3(b)に、自動演奏コードデータ21c領域の一例を、そのアドレス(ADR1)とともに示す。
図示の自動演奏コードデータ21cは、イベントデータとしてコード名(Chord)が、時間情報A(ADR1)とともに各アドレス(ADR1)で指定される記憶領域に記憶されている。コード名(Chord)は、コードルート(根音)とコードタイプ(種類)を組みあわせたものである。
図3(c)に、自動演奏メロディデータ21d領域の一例を、そのアドレス(ADR2)とともに示す。
図示の例では、イベントデータとして、音高名(Melody)が、時間情報A(ADR2)とともに、各アドレス(ADR2)で指定される記憶領域に記憶されている。
図3(b),(c)において、時間情報A(ADR1),A(ADR2)は、いずれも、先頭からイベント発生までの時間を指示する情報である。図示の例では、小節(後述するBAR)数とテンポクロック(後述するTCR)数で表している。1BAR=96TCRの関係がある。
【0040】
図4は、図3に示したコード名または音高名を、弦チャンネル番号とフレット番号に変換するためのルックアップテーブルの説明図である。
ここで、弦チャンネル番号とは、ギターの弦番号に対応するものである。この弦番号によって、発光指示LED付フレットスイッチ6および開放弦発光指示LED4、撥弦部材8の列配置が特定される。
一方、発光指示LED付フレットスイッチ6の行と開放弦発光指示LED4とを特定するためには、図2に示したフレット番号を用いている。既に説明したように、開放弦発光指示LED4のフレット番号を0としている。
【0041】
図4(a)は、コード名から弦番号およびフレット番号を参照するためのルックアップテーブルである。この変換規則はコードブックとして周知である。しかし、必ずしもコードブック通りに決める必要はない。初心者の使用を考慮して簡単にしたものでもよい。また、ハイコードと、ローコードとがある。初心者用には、ローコードを用いるとよい。
図2に示した例では、C2:弦番号5,フレット番号3、E2:弦番号4,フレット番号2、G2:弦番号3,フレット番号0、C3:弦番号2,フレット番号1、E3:弦番号1,フレット番号0に変換される。
図4(b)は、音高から弦番号およびフレット番号を参照するためのルックアップテーブルである。
【0042】
図3に示した自動演奏ファイル21では、コードデータと、メロディデータとを分離して記憶させている。
この他のデータ記憶形式として、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)ファイルにコードデータとメロディデータとを含ませることもできる。
第1の記憶形式として、コード構成音は、別々の音符のノートオンとして記憶させるが、その発音タイミングは、実質的に同時の発音タイミングになるように、相互の発音タイミングを僅かなテンポクロック分だけずらせて記憶させておく。コード演奏するコード構成音のみを抽出したい場合には、特定のMIDIチャンネルをコード専用チャンネルに指定しておけばよい。
第2の記憶形式として、弦の本数だけ、MIDIチャンネルを確保しておき、各弦の音符を異なるMIDIチャンネルで発音させる。この方法では、チャンネル毎に、僅かに異なる音色を割り当てたり、異なる発音処理を施すことができる。
なお、メロディとコードとが混合された楽曲データを手本としても構わない。この場合、コード演奏をしながら、空いている指でメロディ演奏することになる。
【0043】
図5は、本発明の実施の一形態を実現するためのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図中、31はバス、32はCPU、33はROM(Read Only Memory)、34はRAM(Random Access Memory)である。35はタイマであって、プログラムのタイマ割り込み処理における割込時間や各種時間、時刻を計時する。
36は操作子、37は操作子検出回路である。操作子としては、図1に示した発光指示LED付フレットスイッチ6のスイッチ部分や撥弦部材8がある。38はパネルスイッチ、39はスイッチ検出回路である。
撥弦部材8の各弦に設けられたピエゾセンサの振動信号は、操作子検出回路37において、A/D変換されて入力される。パネルスイッチ38としては、図1に示したモード選択スイッチ7a等がある。40は表示器である。表示器40としては、図1に示した、発光指示LED付フレットスイッチ6のLED部分、開放弦発光指示LED4、数字表示LED7eがある。
【0044】
41は音源回路、42は効果回路、43はスピーカである。ROM33の一部にPCM音源波形データを記憶する。図示の音源回路41はD/A変換器を含む。44は半導体メモリカード等の外部記憶装置、45はMIDIインターフェースであって、他のMIDI機器に接続される。
手本となる楽曲データは、ROM33あるいはメモリカード44等の外部記憶装置から読み出される。しかし、MIDIインターフェース45から入力された外部の電子楽器やシーケンサーからのMIDIデータを用いる場合もある。
また、発光指示LED付フレットスイッチ6および撥弦部材8を使用して演奏された楽曲データを、MIDIデータとして、MIDIインターフェース45から外部に出力してMIDI機器で再生させたり記憶させたりする。
【0045】
46は通信インターフェースであって、加入電話網等の通信ネットワーク47を介してインターネット上のサーバに接続したり、LAN等を介してサーバに接続したりして、手本となる楽曲データを入力(ストリーミング再生あるいはダウンロード)したり、演奏された楽曲データを通信ネットワーク47に出力したりする。
CPU32は、ROM33に記憶されたプログラムを、RAM34にロードして、一般的な入出力制御を行う。また、本発明を実行するための処理を行う。本発明を実行するプログラムは、メモリカード44から供給したり、また、通信インターフェース46を介して通信ネットワーク47に接続し、サーバから、各種データとともにダウンロードすることもできる。
【0046】
音源回路41は、バス31を介して供給される演奏データに応じて楽音信号を作成する。楽音信号は、D/A変換器によりアナログ波形に変換された後、効果回路42でリバーブなどの各種効果が付与されてスピーカ43から出力される。上述した説明では、音源回路41を有しているが、外部の音源回路を用いてもよい。すなわち、MIDIインターフェース45あるいは通信インターフェース46を介して、MIDIデータのような演奏データで外部に出力してもよい。
【0047】
図2を参照して説明したように、本発明の実施の一形態においては、弦番号対応に弦チャンネルを設定している。この弦チャンネル毎に、発光指示LED付フレットスイッチ6および開放弦発光指示LED4の点灯制御を行っている。また、弦チャンネル毎に、発光指示LED付フレットスイッチ6のスイッチ操作および撥弦部材8の弦操作の検出を行っている。
したがって、音源回路41においては、弦チャンネルを発音チャンネルとして、弦チャンネル毎に独立した発音処理が可能である。すなわち、各チャンネルに僅かに異なる音色を与えることができる。また、音高に関しても各チャンネル毎にピッチや発音タイミングを僅かにずらせたりすることもできる。あるいは、弦番号対応の各弦チャンネルのデータを1つの発音チャンネルにミックスダウンして発音処理を行うこともできる。
【0048】
次に、図6〜図13を参照して、図5に示したCPU32により実行される、本発明の実施の一形態の動作の概要を説明する。
図6は、メインルーチンのフローチャートである。発音処理は図5の音源回路41が行うので除かれている。
S51において、初期化を行う。例えば、動作モードをウルトライージーモードとし、音色をクラシック・ギターとする。その他のパラメータを初期設定する。例えば、後述する変数runを0とする。
S52において、ギター系操作子の処理を行う。すなわち、図2を参照して説明した動作モードにしたがって、音符の発音指示データを作成する。
S53において、自動演奏の動作モード設定を行う。S54においてスタート/ストップの処理を行う。このスタート/ストップは、手本となる楽曲データを読み出す動作の開始と終了とを、図1のスタート/ストップスイッチ7cのトグル動作によって切り替えるものである。
S55において、音色設定および曲選択等の処理を行う。
S56において、図5に示した表示器40に対する表示制御を行い、S52に処理を戻す。発光指示LED付フレットスイッチ6の発光LED部分および開放弦発光指示LED4の表示制御を含む。
【0049】
図7は、図6の自動演奏モード設定S53、および、スタート/ストップの処理S54の詳細を説明するフローチャートである。
最初に、自動演奏モード設定について説明する。
S61において、図1のモード選択スイッチ7aの1つである、PLAY1ボタンのオンイベントがあるか否かかを判定し、このオンイベントがなければS63に処理を進め、このオンイベントがあればS62に処理を進めて、ウルトライージーモードとする。ウルトライージーモードでは、モード指示データの最上位ビットを0とする。
S63において、PLAY2ボタンのオンイベントがあるか否かを判定し、このオンイベントがなければS65に処理を進め、このオンイベントがあればS64に処理を進めて、シングルフィンガモードとし、モード指示データを100にして、S67に処理を進める。
S65において、PLAY3ボタンのオンイベントがあるか否かを判定し、このオンイベントがなければS67に処理を進め、このオンイベントがあればS66に処理を進めて、オールフィンガモードとし、モード指示データを101にして、S67に処理を進める。
S67において、PLAY4ボタンのオンイベントがあるか否かを判定し、このオンイベントがなければ図6のメインルーチンに処理を戻し、このオンイベントがあればS68に処理を進めて、完全マニュアルモードとし、モード指示データを110にして、メインルーチンに処理を戻す。
【0050】
次に、スタート/ストップの処理について説明する。
S71において、図1のスタート/ストップスイッチ7cのオンイベントがあるか否かを判定し、このオンイベントがあればS62に処理を進め、このオンイベントがなければ図6のメインルーチンに処理を戻す。
S72において、1から変数runの値を引いた値を新たにrunの値として、S73に処理を進める。この変数runは、図6のメインルーチンのS51において0に初期設定されている。
S73において、run=1であるか否かを判定し、1であればS74に処理を進め、1でなければメインルーチンに処理を戻す。変数run=1になったときは、自動演奏をスタートさせることを意味し、変数run=0のときは、自動演奏をストップさせることを意味する。
【0051】
S74において、テンポクロックTCLを初期値0に設定し、S75に処理を進める。このテンポクロックTCLは、自動演奏のスタートからの時間を示す。
S75において、ウルトライージーモードであるか否かを判定し、ウルトライージーモードであればS76に処理を進め、そうでなければメインルーチンに処理を戻す。S76において、図3に示した自動演奏ファイル21から選曲された楽曲データに含まれる、モード設定データ21bの2ビットをモード指定データ[0xx]のxxに設定する。
楽曲データがまだ選曲されていないとき、あるいは、楽曲データにモード設定データ21bがなかったり、未定義の00であったときには、xxをデフォルト値01としてS63に処理を進める。
なお、上述した説明では、スタート時に、動作モードが最終決定されるようにしたが、曲選択の後、自動演奏モード設定時に動作モードが決定されるようにしてもよい。
【0052】
図8〜図11は、図6に示したギター系操作子の処理S52の詳細を説明するフローチャートである。
ギター系操作子の処理S52は、自動演奏の動作モードに応じて異なる処理が実行される。すなわち、図7に示した自動演奏モード設定において決定されたモード指示データの値を用いて、各動作モードに共通のステップに進んで共通の処理がなされたり、各動作モードに応じて異なるステップに分岐して異なる処理がなされることになる。そうすると説明が複雑になる。
そこで、以下の説明では動作モード別に説明する。ただし、ウルトライージーモードは、3モードをまとめて1フローチャートで示している。
すなわち、図6に示したメインルーチンにおいて、ギター系操作子の処理S52に処理が進むと、まず、モード指定データの値によって、図8〜図11のいずれかのフローチャートに分岐する。そして、図8〜図11の各フローチャートの処理を終了すると、いずれの場合も、図6のメインルーチンに戻る。
【0053】
図8は、ウルトライージーモードの動作を説明するフローチャートである。モード指定データは、001,010,011のいずれかであって、図2に示したモードa,b,cに対応する。
図9は、シングルフィンガモードの動作を説明するフローチャートである。モード指定データは100であって、図2に示したモードdに対応する。
図10は、オールフィンガモードの動作を説明するフローチャートである。モード指定データは101であって、図2に示したモードfに対応する。
図11は、完全マニュアルモードの動作を説明するフローチャートである。モード指定データは110である。
なお、これまでの説明では、弦チャンネル毎にフレット番号を指示していたが、以下のフローチャートでは、フレット番号に代えて、弦チャンネル毎に音高データを使用している。いずれも、弦チャンネル毎に音符の音高を指定するパラメータである。
【0054】
まず、ウルトライージーモードの動作を説明する。
図8のS81において、ギター系操作子のイベント発生状態をスキャン(走査)する。
S82において、発光指示LED付フレットスイッチ6または撥弦部材8の弦センサに、イベントが発生している(イベント発生およびイベントオン中)か否かを判定する。1回のイベント発生を検出する単位期間は、例えば、200ms〜300msとする。イベントがないときには図6のメインルーチンに戻る。イベントが発生しているときには、S83に処理を進める。
S83において、発光指示LED付フレットスイッチ6にイベントが発生しているときには、メインルーチンに戻る。撥弦部材8の弦センサにイベントが発生しているときには、S85に処理を進める。ギター系としてその他に操作子があって、これにイベントが発生してる場合にはS84に処理を進め、その他の処理を実行してメインルーチンに戻る。
【0055】
S85において、発光指示LED付フレットスイッチ6および開放弦発光指示LED4によって、いずれかの発光指示LED付フレットスイッチ6の押し操作およびまたは撥弦部材8のいずれかの弦の撥弦操作を指示する発光指示があるか否かを判定し、発光指示があるときにはS86に処理を進め、ないときにはメインルーチンに戻る。この発光指示は、現在進行中のアドレスによって指定される自動演奏データに基づいている。ウルトライージーモードでは、その下位の動作モードによって読み出される自動演奏データが異なるので、それに応じてアドレスは、図3に示したADR1,ADR2のいずれかとなる。
S86において、下位の動作モードのいずれであるかを判定する。モード指示データが001のときにはS87に処理が進み、モード指示データが010のときにはS88に処理が進み、モード指示データが011のときには、S89に処理が進む。
【0056】
図2(a)に示したモードaのときにはS87に進み、検出された撥弦部材8のセンサイベントは、いずれかの弦チャンネルに対するトリガであるか否かを判定し、そうであればS90に処理を進め、そうでなければメインルーチンに戻る。
S90において、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動演奏コードデータ(APC)の全てのコード構成音の、音高データとキーオンデータとを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出して、メインルーチンに戻る。
なお、撥弦部材8の複数の弦を正しいタイミングで撥弦したときには、実質的に同一のタイミングで、音源回路に、同じ音高データとキーオンデータとが送出されることになる。しかし、これらは1つの発音指示であるとして発音処理させる。外部に発音指示を出力するときには、1つのノートオンデータを作成する。
【0057】
図2(b)に示したモードbのときにはS88に進み、センサイベントは、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動コード演奏データ(APC)のいずれかのコード構成音の弦チャンネルに対するトリガであるか否かを判定し、そうであればS91に処理を進め、そうでなければメインルーチンに戻る。
S91において、トリガされた弦チャンネルにおけるコード構成音の、音高データとキーオンデータとを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出して、メインルーチンに戻る。
【0058】
図2(c)に示したモードcのときにはS89に進み、センサイベントは、現在進行中のアドレス(ADR2)が指定する自動メロディ演奏データ(APM)のメロディ音の弦チャンネルに対するトリガであるか否かを判定し、そうであればS92に処理を進め、そうでなければメインルーチンに戻る。
S92において、現在進行中のアドレス(ADR2)が指定する自動演奏メロディデータ(APM)のメロディ音の音高データとキーオンデータとを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出する。
【0059】
次に、シングルフィンガモードの動作を説明する。
図9のS101において、ギター系操作子のイベント発生状態をスキャンする。
S102において、発光指示LED付フレットスイッチ6または撥弦部材8の弦センサに、イベントが発生しているか否かを判定する。イベントが発生していないときには図6のメインルーチンに戻る。イベントが発生しているときには、S103に処理を進める。
S103において、発光指示LED付フレットスイッチ6にイベントが発生しているときには、S105に処理を進める。撥弦部材8の弦センサにイベントが発生しているときには、S106に処理を進める。ギター系としてその他に操作子があって、これにイベントが発生してればS104に処理を進め、その他の処理を実行してメインルーチンに戻る。
【0060】
S105において、いずれかの発光指示LED付フレットスイッチ6の押し操作およびまたは撥弦部材8のいずれかの弦の撥弦操作を指示する発光指示があるか否かを判定し、発光指示があるときにはS107に処理を進め、ないときにはメインルーチンに戻る。この発光指示は、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動演奏コードデータ(APC)に基づいている。
S107において、検出されたスイッチイベントは、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動演奏コードデータ(APC)のいずれかのコード構成音を指示するスイッチか否かを判定し、そうであればS108に処理を進め、そうでなければメインルーチンに戻る。
S108において、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動コード演奏データ(APC)の全てのコード構成音の音高データを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出して、メインルーチンに戻る。
【0061】
一方、撥弦部材8の弦センサのイベントが検出されたことによって処理が進められるS106においては、S105と同様に、押し操作およびまたは撥弦操作を指示する発光指示があるか否かを判定し、発光指示があるときにはS109に処理を進め、ないときにはメインルーチンに戻る。この発光指示は、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動演奏コードデータ(APC)に基づいている。S109において、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動コード演奏データ(APC)のいずれかのコード構成音が開放弦であって、かつ、検出された撥弦部材8の弦センサのイベントは、この開放弦に対するトリガであるか否かを判定し、そうであればS110に処理を進め、そうでなければS111に処理を進める。
S110において、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動コード演奏データ(APC)の全てのコード構成音の音高データを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出する。
S111において、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動コード演奏データ(APC)の全てのコード構成音のキーオンデータを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出する。
【0062】
なお、このフローチャートにおいて、弦番号の異なる複数の発光指示LED付フレットスイッチ6を押さえ、かつ、それが正しいコード構成音であったときは、実質的に同一のタイミングで、音源回路に複数の同じ音高データが送出される。また、撥弦部材8の複数の弦を撥弦し、かつ、それが正しいタイミングであったときには、実質的に同一のタイミングで、音源回路に、同じキーオンデータが送出されることになる。しかし、これらは1つの発音指示であるとして発音処理させる。外部に発音指示を出力するときには、1つのノートオンデータを作成する。
【0063】
次に、オールフィンガモードの動作を説明する。
図10のS121において、ギター系操作子のイベント発生状態をスキャンする。
S122において、発光指示LED付フレットスイッチ6または撥弦部材8の弦センサに、イベントが発生しているか否かを判定する。イベントが発生していないときには図6のメインルーチンに戻る。イベントが発生しているときには、S123に処理を進める。
S123において、発光指示LED付フレットスイッチ6にイベントが発生しているときには、S125に処理を進める。撥弦部材8の弦センサにイベントが発生しているときには、S126に処理を進める。ギター系としてその他に操作子があって、これにイベントが発生していればS124に処理を進め、その他の処理を実行してメインルーチンに戻る。
【0064】
S125において、いずれかの発光指示LED付フレットスイッチ6の押し操作およびまたはいずれかの撥弦部材8の弦の撥弦操作を指示する発光指示があるか否かを判定し、発光指示があるときにはS127に処理を進め、ないときにはメインルーチンに戻る。この発光指示は、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動演奏コードデータ(APC)に基づいている。
S127において、検出されたスイッチイベントは、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動演奏コードデータ(APC)のいずれかのコード構成音を指示するスイッチか否かを判定し、そうであればS128に処理を進め、そうでなければメインルーチンに戻る。
S128において、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動コード演奏データ(APC)のコード構成音の内、オン中のスイッチが指示する構成音の音高データを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出して、メインルーチンにリターンする。
【0065】
一方、撥弦部材8の弦センサのイベントが検出されたことによって処理が進められるS126において、S125と同様に、押し操作およびまたは撥弦操作を指示する発光指示があるか否かを判定し、発光指示があるときにはS129に処理を進め、ないときにはメインルーチンに戻る。この発光指示は、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動演奏コードデータ(APC)に基づいている。
S129において、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動コード演奏データ(APC)のいずれかのコード構成音が開放弦であり、かつ、検出された撥弦部材8の弦センサのイベントは、この開放弦に対するトリガであるか否かを判定し、そうであればS130に処理を進め、そうでなければS131に処理を進める。
S130において、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動コード演奏データ(APC)のコード構成音の内、トリガされた開放弦に対応する構成音の音高データを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出して、S131に処理を進める。
【0066】
S131において、検出された撥弦部材8の弦センサのイベントは、どの弦からのトリガであるかを判定し、それが第i弦のトリガであると判定してS132に処理を進める。
S132おいて、現在進行中のアドレス(ADR1)が指定する自動コード演奏データ(APC)のいずれかのコード構成音に対応する弦がその第i弦であるときに、この第i弦のコード構成音のキーオンデータを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出する。
音源回路では、各弦チャンネルにおいて、S128またはS130において音高データが送出されており、かつ、S132においてキーオンデータが送出された音符を発音させる。
【0067】
次に、完全マニュアルモードの動作を説明する。
図11のS141において、ギター系操作子のイベント発生状態をスキャンする。
S142において、発光指示LED付フレットスイッチ6または撥弦部材8の弦センサに、イベントが発生しているか否かを判定する。イベントが発生していないときには図6のメインルーチンに戻る。イベントが発生しているときには、S143に処理を進める。
S143において、発光指示LED付フレットスイッチ6にイベントが発生しているときには、S145に処理を進める。撥弦部材8の弦センサにイベントが発生しているときには、S146に処理を進める。ギター系としてその他に操作子があって、これにイベントが発生してればS144に処理を進め、その他の処理を実行してメインルーチンに戻る。
S145において、オン中のスイッチが指示する音の音高データを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出して、メインルーチンにリターンする。
【0068】
一方、撥弦部材8の弦センサのイベントが検出されたことによって処理が進められるS146において、センサイベントは、開放弦に対するトリガであるか否かを判定し、そうであればS147に処理を進め、そうでなければS148に処理を進める。
S147において、トリガされた開放弦に対応する音の音高データを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出して、S148に処理を進める。
S148において、検出された撥弦部材8の弦センサのイベントは、どの弦からのトリガであるかを判定し、それが第i弦のトリガであると判定してS149に処理を進める。
S149において、この第i弦の音のキーオンデータを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出する。
音源回路では、各弦チャンネルにおいて、S145またはS147において音高データが送出されており、かつ、S149においてキーオンデータが送出された音符を発音させる。
【0069】
ここで、図2(e)に示したモードeを実現するフローチャートについて言及する。
このモードeは、図2(d)に示したモードdと、図2(f)に示したモードfの中間的なものである。したがって、図9に示したフローチャートのS111のキーオンデータ送出ステップを、図10に示したS131のステップを設けた後に、S132中の条件を付して行えばよい。
すなわち、センサイベントが第i弦からのトリガであり、現在進行中のADR1が指定するいずれかのコード構成音に対応する弦が第i弦であるときに、現在進行中のADR1が指定する全てのコード構成音のキーオンデータを、その弦チャンネルデータとともに音源回路に送出する。
【0070】
なお、上述した図9〜図11において、ある弦チャンネルの音符が発音されるためには、音源回路に、この音符の音高データが送出されており、かつ、この音符の発音タイミング情報としてのキーオンデータが送出されなければならない。そのために同期処理を行う。
例えば、音源回路において、チャンネル毎に、音高データをバッファレジスタに入力し、音高データが到来して音高が割り当てられた後に、キーオンデータを待つ。また、これらの音高データおよびキーオンデータを外部に出力する場合には、このような同期処理を行ってMIDIのノートオンデータを生成して出力する。
【0071】
上述した図8〜図11において、発光指示との関連でフローを説明した。すなわち、まず、押し操作,擦弦操作の発光指示があるか否かを判定した後に、個々の処理を実行した。しかし、発光指示も、現在進行中のアドレスが指定するコード構成音やメロディ構成音によって点灯制御されるものであるから、その後の判定と関連している。したがって、擦弦操作の発光指示があるか否かの判定(例えば、図8におけるS85の処理)を、その後の判定(例えば、図8におけるS87,S89,S90)とをまとめることが可能である。
【0072】
また、上述した図8〜図11に示した各種モードによる発音の中で、1つの弦のみを撥弦してコード構成音の全ての音を発音させる場合があることを説明した。例えば、図2(d)のモードdの場合、第6弦のみを撥弦するだけでコード構成音の全ての音を発音させた。
このようなモードにおいて、複数弦をアルペジオ風に、「ジャラーン」と掻き鳴らすように撥弦した場合、厳密には、アルペジオの短いタイミングで複数回コード音が発音されることになる。
したがって、「長い非発音(ノントリガ)のあとの短い連続した複数発音は、1発音と見なす」という処理を、発音処理の前に行えば、上述したアルペジオ風の入力でも、1つの弦のみに対するワントリガ入力と同様に、1発音とすることができる。
しかし、上述した処理をしないときには、ギターの各弦を複数の指を使って掻き鳴らす「ラスゲアード(Rasgueado)」奏法で演奏したときに似た発音をさせることができる。
【0073】
なお、ギター演奏においては、撥弦操作の直後に手を弦に触れると弦の振動が止まる。この状態を上述したフローチャートに変更を加えることにより実現できる。撥弦部材8の弦センサのイベントとして、トリガ操作だけでなく、トリガ操作直後にユーザが弦に触れた状態もイベントとして検出できるようにする。
図8においては、S87,S89,S90において「no」となってリターンする前に、トリガ操作直後にユーザが弦に触れた状態のイベント発生を条件に、音源回路で現在発音中の楽音信号を減衰させる、例えば、キーオフ信号を音源回路に送出する。
図9においては、S111のステップの実行の前に、図10においては、S131のステップの実行の前に、図11においては、S148のステップの実行の前に、トリガ操作直後にユーザが弦に触れた状態のイベント発生を条件に、音源回路で現在発音中の楽音信号を減衰させればよい。
【0074】
次に、タイマ割込(タイマインタラプト)について説明する。
図12は、図3に示した自動演奏ファイル21から手本となる楽曲データを読み出す動作をタイマ割り込みによって実行するフローチャートである。
S151において、変数runが1であるか否かを判定し、1であればS152に処理を進め、1でなければ割り込み処理を終了する。変数runは、図7に示したスタート/ストップの処理において、自動演奏を開始したときに1となり、終了したときに0となるものである。
【0075】
S152において、動作モードが011、すなわち、図2(c)に示したモードcであるか否かを判定する。この動作モードのときには、S153に処理を進め、そうでなければ、S158に処理を進める。
S153において、時間BAR_TCL(小節とテンポクロックとで表現される)が、図3(b)に示した、アドレスADR2に記憶された時間情報A(ADR2)に等しいか否かを判定し、等しいときにはS154に処理を進め、等しくないときにはS158に処理を進める。
S154において、アドレスADR2が指定する自動演奏メロディデータ(APM)を読み出し、図4(b)に示したルックアップテーブルを参照することにより、音高および弦チャンネルを出力し、S155に処理を進める。
S155において、アドレスADR2を+1して、S156に処理を進める。
S156において、アドレスADR2に記憶された自動演奏メロディデータAPMがENDデータであるか否かを判定する。ENDデータであれば、S157に処理を進め、自動演奏メロディデータ(APM)の読み出しを停止し、S158に処理を進める。ENDデータでなければ、そのままS158に処理を進める。
【0076】
S158において、動作モードが、モード指定データ001,010,100,101であるか否かを判定し、そうであれば、S159に処理を進め、そうでなければS164に処理を進める。
上述した各モード指定データの動作モードは、自動演奏コードデータ(APC)を手本に用いるモードである。したがって、S159において、時間BAR_TCL(小節とテンポクロックとで表現される)が、図3(c)に示した、アドレスADR1が指定する時間情報A(ADR1)に等しいか否かを判定し、等しいときにはS160に処理を進め、等しくないときにはS164に処理を進める。
S160において、アドレスADR1が指定する自動演奏コードデータ(APC)を読み出し、図4(a)に示したルックアップテーブルを参照することにより、コード構成音の音高および弦チャンネルを出力して、S161に処理を進める。
【0077】
S161において、アドレスADR1を+1して、S162に処理を進める。
S162において、アドレスADR1が指定する自動演奏コードデータ(APC)がENDデータであるか否かを判定し、ENDデータであれば、S163に処理を進め、自動演奏コードデータ(APC)の読み出しを停止し、S164に処理を進める。ENDデータでなければ、そのままS164に処理を進める。
S164において、テンポクロックTCLを+1して、S165に処理を進める。
S165において、テンポクロックTCLが1小節目の最後(例えば、96テンポクロックで1小節となる)に到達したか否かを判定し、ここに到達したときには、S166に処理を進め、到達していないときには、割り込み処理を終了する。
S166においてテンポクロックTCLを0にリセットし、続くS167において、小節BARを+1して、割り込み処理を終了する。
【0078】
以上が、本発明の実施の一形態の主要な動作の説明であった。
上述した説明から明らかなように、手本となる自動演奏は、タイミングを崩さずに時間とともに進行して行く。曲進行中において、ユーザ操作による弾くべきコードやメロディが手本と合っていても、間違っていても、とにかく曲が進行して行く。
例えば、図2(d)に示したシングルフィンガモードであれば、押すべき発光指示LED付フレットスイッチ6がシングルフィンガで押されなければ、そのゲートタイム分のコード音は無音となる。なぜなら、前のタイミングで発音された楽音は減衰しており、弦トリガだけでは発音されない。
すなわち、押されるべき発光指示LED付フレットスイッチ6が全て間違っているか、全く押されなければ、自動演奏のコード音が発生しない。その結果、途中からコード音を追加して演奏に参加しようとしても、出るべきタイミングが分かりづらい。
そこで、コード音やメロディ音が無音のときでも、リズム音が自動的に発音されるように、オートリズム(自動リズム)をタイマ割り込みによって実行する。
【0079】
図13は、オートリズムをタイマ割り込みによって実行するフローチャートである。オートリズム用テンポクロックTCLrで割り込むが、このTCLrは、これまでに用いてきたテンポクロックTCLと同一周期であってもよいが独立して使用される。
S171において、変数runが1であるか否かを判定し、1であればS172に処理を進め、1でなければ割り込みを終了する。
S172において、オートリズム用テンポクロックTCLrをアドレスArとするリズムパターンを音源回路に送出する。ただし、アドレスArにリズム楽器の発音指定がなければ、そのTCLrではリズム音が送出されない。
S173において、オートリズム用テンポクロックTCLrの所定のnクロック毎にテンポを表示器に可視表示する。S174において、オートリズム用テンポクロックTCLrを+1する。S175において、オートリズム用テンポクロックTCLrが2小節目の最後に到達したか否かを判定し、到達したときにはS176に処理を進め、到達していないときには割り込み処理を終了する。
S176において、オートリズム用テンポクロックTCLrを0にリセットして割り込み処理を終了する。
【0080】
上述した割り込み処理により、2小節を単位とするオートリズム音を常時発音させるととともに、テンポ表示を行うことができる。その結果、途中から演奏に参加するときの、出るべきタイミングがわかりやすくなる。
オートリズム音は、図5に示したROM33に複数のリズムパターンを記憶しておけば、これを選択することができる。あるいは、図3に示した自動演奏ファイル21に、自動演奏コードデータ(APC)や自動演奏メロディデータ(APM)とともに格納しておいてもよい。
【0081】
図3に示した自動演奏ファイル21のように、自動演奏コードデータ(APC)と自動演奏メロディデータ(APM)とが記憶されている場合に、一方をユーザ演奏の手本とする楽曲データとして、点灯制御や演奏支援に使用し、他方を、そのまま自動演奏モードで発音させれば、上述したオートリズムの代わりに使用することができる。
また、オートリズムを、ベース音を繰り返し自動演奏するオートベースに置き換えてもよい。
【0082】
上述した説明では、図1に示したように、ギターをモデルとした操作機構を有する電子楽器を一例として説明した。
しかし、音高指定部と発音指定部とで互いに同期をとって異なる演奏操作を行うものであれば、本発明を適用して演奏支援および演奏操作のチェックを行うことができる。特に、ギターの弦のように、複数のチャンネルにおいて、同時に音高指定と発音指定が行われる演奏操作を行うものに最適である。
発音指定部は、図1に示した撥弦部材8のような撥弦時のトリガによるものの他、擦弦によってトリガを発生して発音タイミングを指示する機構でもよい。この場合、「ビオラ・ダ・ガンバ」をモデルとした電子楽器となる。
一方、音高指定部に関しては、フレットスイッチを用いる他、指を押さえる位置を光学的に検出できるものを用いれば、「バイオリン」をモデルとした操作機構の電子楽器となる。
【0083】
なお、上述した説明では、図2に示したように演奏支援を行うモードと、完全マニュアル演奏のモードについて説明した。この他、ユーザが演奏することなく、完全に自動演奏をする動作モードを設けてもよい。
この場合、自動演奏ファイル21に記憶された楽曲データを発音させるとともに、発光指示LED付フレットスイッチ6および開放弦発光指示LED4の点灯制御を行うことにより、自動演奏に視覚的な効果を与えることができる。
【0084】
また、図1に示した撥弦部材8において、各弦に対する操作指示ガイドとして、擦弦すべきタイミングで、撥弦部材8を振動させて、ユーザの手や指に振動を感じさせるようにしてもよい。
そのためには、例えば、次のような構成をとる。撥弦部材8の各弦の撥弦操作は、ピエゾセンサの変位により発生するトリガ信号によって検出している。このピエゾセンサを、逆に作用させればよい。自動演奏データにより撥弦指示用の電気振動信号を得て、擦弦すべきタイミングで、ピエゾセンサに印加する。
印加信号としては 8〜100Hz程度の低周波信号を用いれば、撥弦しようとする指に振動を伝えることによって撥弦を指示することができる。盲人にも適する。振動は、撥弦と同じ左右方向に限らず、弦の方向に沿った上下方向でもよい。
さらに、別の構成として、撥弦部材を透明あるいは半透明の樹脂で構成し、この撥弦部材と楽器本体との接続部から可視光による撥弦指示ガイド信号を入光させるようにすれば、撥弦部材そのものを発光指示させることができる。
【0085】
上述した説明では、6弦のギターをモデルとしたものを説明したが、撥弦部材の弦数、およびこの弦数に対応するフレットスイッチの列数は、任意でよく、例えば、ウクレレをモデルとすれば4弦となる。
また、撥弦部材の全ての弦、およびこの弦に対応するフレットスイッチの全ての列を使用する必要はなく、例えば、ウクレレモードとして、6弦の内、4弦を使用するようにしてもよい。使用する弦数が異なれば、当然コード名と弦番号およびフレット番号との対応関係(ルックアップテーブル)が異なる。
【0086】
上述した説明では、手本楽曲データとして、自動演奏ファイルを用いた場合について説明した。このような自動演奏ファイルは、図5に示した、ROM33やメモリカード44等の外部記憶装置に記憶されているか、インターネットやLAN経由でサーバから、メモリカード44等の外部記憶装置にダウンロードされるか、あるいは、RAM34に転送されてストリーミング再生される。
しかし、手本楽曲データは、自動演奏ファイルに限られるものではない。入力される手本楽曲データの入力タイミングによって手本タイミングが指定されるMIDIデータを用いることもできる。
【0087】
このようなMIDIデータは、MIDIインターフェースを介して、例えば、外部の電子楽器やシーケンサからリアルタイムで入力される。
したがって、音楽教室で、先生が楽器(電子楽器あるいはMIDIデータ出力機能を有する自然楽器)を用いて手本演奏を行うことによって生徒に演奏を指示することができる。このとき、手本演奏によって得られる手本楽曲データは、リアルタイムでMIDIインターフェースを介して、1または複数の本発明に係る演奏支援機能付電子楽器に転送される。ユーザである1または複数の生徒は、この演奏支援機能付電子楽器を用い、手本楽曲データを手本にして演奏支援されながら演奏を行うことができる。
先生が上述した楽器を用いて行う手本演奏は、リアルタイムで、インターネットやLANを介して、1または複数の本発明に係る演奏支援機能付電子楽器に転送されるようにしてもよい。この場合、先生が遠隔地にいる1または複数の生徒に手本演奏を示して演奏を指示することができる。
【0088】
上述したMIDIデータを手本楽曲データとして用いる場合、図5のMIDIインターフェース45あるいは通信インターフェース46から入力されたMIDIデータは、RAM34中に設けられた入力イベントバッファに順次格納されるようにする。図12を参照して説明したタイマ割込のフローは、変更する必要がある。
入力イベントバッファに新たにMIDIイベント(音高データを伴うノートオンイベント)が格納されているか否かを判定し、格納されていた新たなMIDIイベント(音高データを伴うノートオンイベント)を読み出し、図4(b)に示したルックアップテーブルを参照することにより、音高および弦チャンネルを出力する。同様にして、入力イベントバッファに新たにMIDIイベント(コードデータを伴うノートオンイベント)が格納されているか否かを判定し、格納されていた新たなMIDIイベント(コードデータを伴うノートオンイベント)を読み出し、図4(a)に示したルックアップテーブルを参照することにより、コード構成音の音高および弦チャンネルを出力する。
上述した2種類のMIDIイベントは、それらのMIDIチャンネルによって区別できるようにMIDIデータを作成しておけば、異なる入力イベントバッファに振り分けておいてから処理をすることができる。
【0089】
本発明の演奏支援機能付電子楽器は、ユーザの演奏操作を支援することにより、ユーザの演奏操作を簡単にするとともに、演奏操作のチェックを行うものである。したがって、手本楽曲データが、どこからどのような形式で入力されるかについては特に限定されるものではない。
【0090】
【発明の効果】
本発明は、上述した説明から明らかなように、音高指定や発音タイミングを入力する操作の一部を代行して、ユーザの演奏操作を支援するとともに、操作チェックを行うことができるという効果がある。また、チャンネル別に手本発音タイミング等を可視表示する可視表示手段により、演奏の案内がされるという効果がある。
ユーザは、撥弦操作のみを練習したり、押弦操作と擦弦操作を組みあわせて練習することができるので、徐々に完全な演奏に導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の演奏支援機能付電子楽器の実施の一形態であるギター型電子楽器の構造図である。
【図2】 本発明の実施の一形態によって実現される種々の動作モードの動作例を示す説明図である。
【図3】 本発明の実施の一形態において使用する楽曲データが記録された自動演奏ファイルの一例の説明図である。
【図4】 図3に示したコード名または音高名を、弦チャンネル番号とフレット番号に変換するためのルックアップテーブルの説明図である。
【図5】 本発明の実施の一形態を実現するためのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【図6】 メインルーチンのフローチャートである。
【図7】 図6の自動演奏モード設定S53、および、スタート/ストップの処理S54の詳細を説明するフローチャートである。
【図8】 ウルトライージーモードの動作を説明するフローチャートである。
【図9】 シングルフィンガモードの動作を説明するフローチャートである。
【図10】 オールフィンガモードの動作を説明するフローチャートである。
【図11】 図6に示したギター系操作子の処理S52の詳細を説明するフローチャートである。
【図12】 図3に示した自動演奏ファイル21から手本となる楽曲データを読み出す動作をタイマ割り込みによって実行するフローチャートである。
【図13】 オートリズムをタイマ割り込みによって実行するフローチャートである。
【符号の説明】
1…楽器本体、2…棹、3…指板、4…開放弦発光指示LED、5…フレット、6…発光指示LED付フレットスイッチ、7…操作パネル、8…撥弦部材、9…操作子、11…撥弦指、12…押指、21…自動演奏ファイル
Claims (13)
- ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、
前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、
任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、いずれかの前記チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、当該手本発音タイミングを有する全ての前記音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段、
を有することを特徴とする演奏支援機能付電子楽器。 - ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定され、かつ、同一の手本発音タイミングにおいて複数の音符を有する手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付き電子楽器であって、
前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、
任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、当該チャンネルの当該音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段、
を有することを特徴とする演奏支援機能付電子楽器。 - ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定され、かつ、同一の手本発音タイミングにおいて1個の音符を有する手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、
前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、
任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、当該チャンネルの当該音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段、
を有することを特徴とする演奏支援機能付電子楽器。 - ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、第1ないし第3のモードの少なくとも2つを保有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定され、かつ、第1のモードでは、同一の手本発音タイミングにおいて1または複数の音符を有する手本楽曲データを、第2のモードでは、同一の手本発音タイミングにおいて複数の音符を有する手本楽曲データを、第3のモードでは、同一の手本発音タイミングにおいて1個の音符を有する手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、
可視表示手段と、発音データ出力手段と、モード選択手段を有し、
前記発音データ出力手段は、第1ないし第3のモードの少なくとも2つを保有し、
前記モード選択手段は、保有されている前記第1ないし第3のモードの少なくとも2つの中から、1つのモードを選択するものであり、
前記可視表示手段は、前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記手本発音タイミングを可視表示するものであり、
前記発音データ出力手段は、第1のモードでは、任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、いずれかの前記チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、当該手本発音タイミングを有する全ての前記音符を発音させるためのデータを出力し、
第2,第3のモードでは、任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、当該チャンネルの当該音符を発音させるためのデータを出力するものである、
ことを特徴とする演奏支援機能付電子楽器。 - ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、
前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に前記音符の少なくとも一部について前記手本音高および前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、
任意の前記チャンネルに音高が入力され、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、入力された前記音高が、当該チャンネルの前記音符の前記手本音高と一致し、同時に、前記発音タイミングが任意の前記チャンネルに入力されたときに、現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする全ての前記音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段、
を有することを特徴とする演奏支援機能付電子楽器。 - ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、
前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に前記音符の少なくとも一部について前記手本音高および前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、
任意の前記チャンネルに前記音高が入力され、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、入力された前記音高が、当該チャンネルの前記音符の前記手本音高と一致し、同時に、前記発音タイミングが入力され、かつ、当該発音タイミングが入力された前記チャンネルが、現在のタイミングを手本発音タイミングとするいずれかの前記音符の前記チャンネルと一致するときに、現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする全ての前記音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段、
を有することを特徴とする演奏支援機能付電子楽器。 - ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、
前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に前記手本音高および前記手本発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、
任意の前記チャンネルに前記音高が入力され、当該チャンネルに現在のタイミングを前記手本発音タイミングとする前記音符がある場合に、入力された前記音高が、当該チャンネルの前記音符の前記手本音高と一致し、同時に、前記発音タイミングが入力され、かつ、当該発音タイミングが入力された前記チャンネルが、当該チャンネルと一致するときに、当該チャンネルの前記音符を発音させるためのデータを出力する発音データ出力手段、
を有することを特徴とする演奏支援機能付電子楽器。 - ユーザ操作により、発音タイミングを複数のチャンネル別に入力する発音タイミング入力手段と、ユーザ操作により、音高を前記複数のチャンネル別に入力する音高入力手段を有し、和音を構成する音符の音高および発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを手本にして演奏支援を行う演奏支援機能付電子楽器であって、
前記手本楽曲データに基づいて、時間進行とともに、前記チャンネル別に少なくとも前記発音タイミングを可視表示する可視表示手段と、
任意の前記チャンネルに前記発音タイミングが入力されたときに、入力された前記発音タイミングが、いずれかの前記和音を構成する音符の前記発音タイミングと一致する場合に、当該発音タイミングを有する前記和音を構成する音符を発音させるためのデータのみを出力し、前記和音を構成しない音を発音させるためのデータは出力しない発音データ出力手段、
を有することを特徴とする演奏支援機能付電子楽器。 - 演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の手本音高および手本発音タイミングが前記複数のチャンネル別に指定された手本楽曲データを入力する手本楽曲データ入力手段を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器。 - 演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符の各手本音高が指定されたイベントデータを有し、前記複数の音符の各手本発音タイミングが指定された手本楽曲データを入力し、前記各音符の手本音高に基づいて前記各音符の前記各手本音高と前記各手本発音タイミングとにチャンネルを割り当てる手本楽曲データ入力手段を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器。 - 演奏の手本となる楽曲を構成する複数の音符が複数の手本コードとして指定されたイベントデータを有し、前記各手本コードの手本発音タイミングが指定された手本楽曲データを入力し、前記各手本コードと前記手本発音タイミングとに基づいて該手本コードを構成する複数の手本音高と該手本音高の前記手本発音タイミングを割り当てるとともに、前記各手本コードに基づいて、割り当てられた前記手本音高と手本発音タイミングとにチャンネルを割り当てる手本楽曲データ入力手段を有する、
ことを特徴とする請求項1,2,4,5,6,7,8のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器。 - 前記入力される手本楽曲データは、前記各音符の前記手本発音タイミングを指定する時間情報を有する、
ことを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器。 - 前記入力される手本楽曲データは、該入力される前記各音符の前記手本発音タイミングを、前記入力される手本楽曲データの入力タイミングによって指定するものである、
ことを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1項に記載の演奏支援機能付電子楽器。
Priority Applications (1)
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JP2001360511A JP3714240B2 (ja) | 2000-12-28 | 2001-11-27 | 演奏支援機能付電子楽器 |
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