JP3713327B2 - 磁力回転装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁力を利用して回転体(ロータ)を回転駆動する磁力回転装置に関するもので、特に永久磁石と電磁石との反発力、又は永久磁石同士の反発力を利用した磁力回転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来回転装置としては電動機(モータ)が知られているが、ロータの回転駆動に常に大きな電気エネルギーを供給しなければならない不都合があるため、電磁石の代わりに永久磁石が内在している磁力のみを使用して電動機回転体の回転を維持できるような磁力回転装置が提案されている。かかる磁力回転装置は、互いに逆方向に連動して回転可能な一対のロータを並列的に配置すると共に、これらロータの外周部それぞれに円周方向等間隔に永久磁石を配置し、各ロータの永久磁石においてはそれぞれ同じ極性を有する一方の磁極が径方向外側を向くようにし、これらロータが連動して回転される場合に、一方のロータ側の磁極を他方のロータ側の磁極に対し周期的に近接させると共に、他方のロータ側の磁極に対し僅かに先行して回転運動させることで実現している。しかし、かかる磁力回転装置では、回転駆動されている状態からロータの回転駆動を停止しようとする場合、ロータに対して制動力を与えるブレーキ装置を別に設けるか、又は、ロータ相互を磁気反発力の影響がなくなる程度まで離間させる離間機構を別に設けなければならず、ロータの制動を容易に行なえない欠点があった。
【0003】
上述のような磁力回転装置の問題点を解決するために、本出願人は特公平5−61868号で図17に示すように、2軸の回転体35a、35bの周囲にそれぞれ複数の板状の永久磁石40a、40bを法線に対して所定角度傾斜させて配置すると共に、一方の回転体35aに電磁石36を配置し、他方の回転体35bに図18に示すような永久磁石37を配置した磁力回転装置を提案している。即ち、回転体35aの電磁石36への通電方向を適宜切り換え、電磁石36の磁極を、電磁石36と周期的に近接対向する回転体35bの永久磁石40bの磁極に対して同じ或いは反対の極性を有するように変え、これら磁極間に回転体35a、35bの回転力或いは制動力として働く磁気反発力及び磁気吸引力を発生させて回転又は停止するようになっている。
【0004】
上記磁力回転装置の動作を図19を用いて説明すると、回転体35aの回転軸をOaで、回転体35bの回転軸をObで示しており、回転体35a、35b上の永久磁石40a、40bについては、一方の磁極、つまりN極のみを代表して示している。尚、電磁石36及び永久磁石37については、両磁極が回転体35a、35bの径方向外側に位置付けられているが、ここでは説明を簡単にするために一方のN極のみで示している。
【0005】
回転体35a、35bが図17(A)に示される回転位置にあるときからの回転駆動について説明する。ここで、回転軸Oa及びObを結ぶ線上に回転体35b側の1個の磁極Nb1が位置しているとすると、この磁極Nb1と周期的に近接する回転体35a側の磁極Na1は、磁極Nb1よりも回転方向に僅かに先行した位置となっている。例えば、この時に磁極Na1が回転角でx度だけ磁極Nb1よりも先行しているとすると、磁極Na1及びNb1には、互いに逆向きで、且つ大きさの等しい磁気反発力F1が磁極Na1及びNb1間を結ぶ線Lに作用することになる。また、この場合、回転軸Oaから線Lに降ろした垂線Mと、回転軸Oa及び磁極Na1を結ぶ半径線Kとのなす角度をYとし、半径線Kの長さをRとすれば、上記磁気反発力F1により回転体35a及び35bに働く回転トルクTa1及びTb1は、それぞれ下記数1及び数2で表される。
【数1】
Ta1=F1・R・cos(Y−X)
【数2】
Tb1=F1・R・cosY
【0006】
ここで、cos(Y−X)>cosYであるから、Ta1>Tb1となる。即ち、磁極Na1が回転角でx度だけ磁極Nb1よりも先行していることに起因して、回転体35aは回転体35bよりも大きな回転トルクを受け、これにより回転体35aは図17の矢印A方向に正回転しようとする。ここで、磁極Na1及びNb1の近傍に位置する回転体35a及び回転体35bの互いに対応する磁極について考えてみると、回転体35aの磁極Na1よりも回転方向に進行した位置にある磁極Nan及びNan−1には、磁気反発力に起因して回転体35aに正回転力を与える回転トルクが働くが、この回転トルクは磁極Na1から遠く離れるに従って小さくなる。即ち、磁極Nan及びNan−1に働く回転トルクは、対応する回転体35bの磁極Nbn及びNbn−1との間の距離の2乗に比例して小さくなる。
【0007】
尚、図(B)の特性図において、実線は回転体35aに働く回転トルクを示し、破線は回転体35bに働く回転トルクを示しており、縦軸は回転体35a及び35bの回転軸Oa及びObを結ぶ線分からの距離を表している。従って、この特性図から明らかなように、回転体35aの電磁石36に通電する第1領域は、回転体35aに正の回転トルクを働かせることのできる領域、即ち少なくともZで示される範囲に設定するようにしている。
【0008】
そして、回転体35a及び35bが連動して回転駆動されている状態からその回転駆動を停止する場合には、電磁石36への通電方向を逆にすることにより両磁極の極性が逆になることから、この状態では回転体35aに生じていた正の回転トルクがなくなるばかりでなく、電磁石36が永久磁石40bと近接する際には磁気吸引力が発生する。この結果、回転体35a及び35bは上記磁気吸引力を利用して効果的に制動され、これにより回転体35a及び35bの回転駆動を停止することができる。
【0009】
更に本出願人は、図20に示されるように1軸の回転可能な回転軸47に2層の回転体45a及び45bが層着されており、回転体45a及び45bのそれぞれの外周面上には永久磁石38a、バランサー39a及び永久磁石38b、バランサー39bが配設されており、永久磁石38a及び38bは各回転体の半径線に対して斜めに配置され、回転体45a及び45bの永久磁石38a及び38bに対向するように電磁石手段46a及び46bが設けられていると共に、回転体45a及び45bの回転位置を検出して電磁石手段46a及び46bを付勢する検出駆動手段が設けられた磁力回転装置を提案している(特開平7−87725号)。
【0010】
上記磁力回転装置の動作について図21を用いて説明するが、ここでは回転体45aを例に説明している。回転の初期においては、図示されるような回転モーメントが回転体45aに与えられる。即ち、回転開始時において固定側の電磁石46aと回転体45aの永久磁石38aとが、永久磁石38aの磁極Mが電磁石手段46aの磁極M´から回転方向に僅かにずれていると、永久磁石38a及び電磁石手段46aの両磁極M及びM´には互いに反発力fが働くこととなる。ここで、回転体45aの中心Oから反発力f線上に下ろした垂線との交点をHとし、この線分OHと、回転体45aの中心O及び電磁石手段46aの磁極M´を結ぶ線分OM´とがなす角度をαとし、更に回転体45aの中心O及び永久磁石38aの磁極Mを結ぶ線分OMと、線分OM´とがなす角度をβとし、回転体45aの半径をaとすると、回転体45aの回転トルクTは下記数3で示すことができる。
【数3】
T=f・a・cos(α−β)
この回転トルクTを基に回転体45aの回転が開始されることとなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような2軸に第1及び第2回転体が装着された構成の磁力回転装置及び1軸に第1及び第2回転体が2層で装着されてなる磁力回転装置共に、一つの回転体で得られるトルクには限界が生じるため、回転体のトルクの上昇及び回転体の回転速度の細かい設定が強く要請されている。
【0012】
本発明は上述のような事情により成されたものであり、本発明の目的は、回転体をよりスムーズに回転させるようにし、回転体から得られるトルクを大きくして、広範な利用に供せられるようにした磁力回転装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は磁力を利用して回転体(ロータ)を回転駆動する磁力回転装置に関し、本発明の上記目的は、第1回転軸に回転可能に装着された第1回転体と、前記第1回転軸に対し並列な第2回転軸に回転可能に装着された第2回転体と、前記第1回転体及び前記第2回転体を互いに逆方向に連動して回転可能とする連動手段とを設けて配置され、前記第1回転体及び第2回転体の各外周部に円周方向等間隔にコの字状永久磁石を配設すると共に、前記コの字状永久磁石の各磁極が径方向外側を向き、前記第1回転体及び第2回転体が連動して回転される際には前記第1回転体及び第2回転体のコの字状永久磁石の対向磁極が同極で周期的に近接対向し、且つ周期的に対向する各組同極の磁極の中で前記第1回転体の磁極が前記第2回転体の磁極よりも僅かに先行して回転運動されるようになっており、前記第1回転体の永久磁石のうち1個を電磁石とすると共に、前記電磁石の通電を切り換えることにより前記第1回転体及び第2回転体の起動、制動を与えるようにすることによって達成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の磁力回転装置の一実施例を概略的に示しており、直方体状のフレーム構体1には一対の回転軸2a、2b所定間隔で並行に配置されており、これら回転軸2a、2bはフレーム構体1の上下板部に対し軸受3を介して回転自在に支持されている。回転軸2aには回転体4aが取付けられており、他方の回転軸2bには回転体4bが回転体4aに対し並列的に取り付けられている。これら回転体4a及び4bは同様な構造をしており、回転体4aは1対2層のリング状円板6a1及び6a2で成っており、回転体4bは1対2層のリング状円板6a1及び6a2で成っており、円板6a1及び6b1の周側縁にはそれぞれ歯が食刻され、連動手段として噛合されるようになっている。回転体4a及び4bは、円板6a1及び6b1の噛合によって互いに逆方向に回転される。又、円板6a1及び6b1の上にはそれぞれ載置プレート5a及び5bが設けられており、載置プレート5a及び5bの上には、コの字状の永久磁石7a及び7bが半径線に対して傾斜するようにして載置されている。
【0016】
回転体4aの載置プレート5aには、その外周縁部に周方向等間隔に図2に示すような各端部にN極及びS極を有した棒状磁石7を互いに磁極を異ならせて連結させた鉄心7a1から成るコの字状の永久磁石7aが配設されている。永久磁石7aは図3及び図4に示すように、例えば上側を磁極N、下側を磁極Sになるように径線方向に傾斜され、且つ円板6a1に挟持されて装着されている。又、永久磁石7aの長手方向軸線Dと回転軸2a及び2bを結ぶ中心線Bとのなす角度Eは、永久磁石7aの磁力の大きさ、周期的に近接する磁極間の距離等を考慮して配設されており、回転体4aの永久磁石7aの内の1個を電磁石8とし、各永久磁石7aと同様に角度Eを有して配置されている。
【0017】
尚、電磁石8は図5に示すようにコの字状の軟鉄の各端部に電線をコイル状に巻いた電磁石部8a、8bを2つ有し、上記各電線に通電したとき各電磁石部8a、8bが互いに異なる磁極をもつようにしたコの字状の電磁石8を用いており、又、上記各電線は制御回路10に接続され、コの字状の両端の各電磁石部8a、8bへの通電の大きさ及び方向を自由に換えることを可能にしている。そして、上記両端の電磁石部8a、8bは回転体4bの永久磁石7bのコの字状磁極に対向するようになっている。更にはセンサ11を設けることにより、上記通電の大きさ及び方向を変えれるようにしてもよい。
【0018】
一方、回転体4bの載置プレート5bの外周部にも回転体4aの永久磁石7aと同様にコの字状永久磁石7bが周方向等間隔に、且つ両磁極を回転体4bの径方向外側に向けた状態で装着され、回転体4bの永久磁石7bが、回転体4aの永久磁石7aよりも回転角で少し先行するように配置されており、これにより回転体4a及び4bは図4の矢印X及びY方向に互いに連動して回転され、回転体4bの永久磁石7bは回転体4aの対応する永久磁石7a及び電磁石8に対し周期的に近接対向する。
【0019】
又、回転中、電磁石8に周期的に近接対向する回転体4b上の永久磁石7bのうち回転方向に対して先頭に位置する永久磁石7b1が進入した時、上記電磁石8と先頭の永久磁石7b1との間には磁極による逆回転方向への力が働くことになるが、このことを解消するため、本発明では回転体4aに装着された電磁石8に通電の大きさ及び方向等を制御するための制御回路10にセンサ13を接続し、回転体4a及び回転体4b相互の回転に伴って電磁石8が回転体4bの永久磁石7bの回転方向に対して先頭に位置する永久磁石7b1に周期的に進入する領域においてのみ、センサ13からの信号を受けて制御することを可能としている。例えば、センサ13は発光素子及び受光素子を組み合わせた光学式センサを用い、これらのセンサ13をフレーム構体1の上部に取り付け、反射光を受光するために回転体4aの円板6a2上に反射プレート14を設けるようにする。センサ13から下方に向けて光を照射し、この光が回転体4aの反射プレート14により反射された反射光を受光したときのみ、制御回路10を介して電磁石8の各電磁石部の通電を消勢するようにする。
【0020】
このような構成の磁力回転装置の回転体4a及び4bの回転動作は、上述の特公平5−61868号公報に開示されている磁力回転装置の動作原理と同様であるが、本発明の磁力回転装置では永久磁石7a、7bが棒状の永久磁石7を用いてコの字状に形成され、両端部がN及びS極で一体的に構成されており、回転体4a及び4bに働くそれぞれの回転トルクは、前記数1及び数2のTa1、Tb1に対して、2倍の2×Ta1、2×Tb1となる。又、上記コの字状の電磁石8の各端部に位置する電磁石部8a、8bに対して上記制御回路10による各端部ごとの磁極の大きさ及び通電方向をコントロールすることが可能であるため、回転体4a及び4bの回転を約20〜30秒に約0〜350rpmの加速度を設定し生じさせることが可能となる。そして、回転駆動されている状態から回転体4a及び4bの回転駆動を停止する場合には、上記電線の通電方向を逆にすることにより、電磁石8の両磁極の極性が逆になり、電磁石8は回転体4bの全ての永久磁石7bとの間に磁気吸引力が生じるため、効果的且つ迅速に制動することが可能となる。
【0021】
次に、他の実施例を図6及び図7に示して説明する。この磁力回転装置では、直方体上のフレーム構体15に1本の回転軸16が軸受17により回転可能に付けられており、この回転軸16には2層の回転体20a及び20bが装着されており、頂部には回転力をエネルギーとして取り出すために複数の棒状磁石18が放射状に配設された被回転円板30が装着されている。回転体20a及び20bには図2に示すコの字状永久磁石7a及び7bと構成を同じくしたコの字状永久磁石19a及び19bが配設されると共に、回転バランスをとるためのバランサー25a及び25bが配設されている。回転体20aには、図7及び図8に示すように回転板半外周縁部の周方向等間隔に例えば8個の永久磁石19aが径方向外側向きに例えば上がN極、下がS極になるように、且つ半径線に対して斜めに、例えば永久磁石19aの長手方向軸線 Iと、回転板20aの半径線 II とのなす角度Dとし、この角度Dを20度に設定している。尚、角度Dも永久磁石19aの磁力の大きさ、周期的に近接する磁極間の距離等を考慮して配設されている。そして、回転体20aの反対側の半外周縁部には、永久磁石19aとの重量バランスを取るための非磁性体から成るバランサー25aが配設されている。
【0022】
又、回転体20bにも上記回転体20aと同様にコの字状の永久磁石19bが配置されており、バランスを保つための非磁性体で作られたバランサー25bも同様に配設されている。更に、上記回転体20a及び20bはそれぞれの回転体の位相がずれるように例えば180度ずらした状態に配置されており、つまり回転体20a及び20bに配設された永久磁石19a及び19b(又はバランサー25a及び25b)の位置が上下で重ならないように、回転体20a及び20bの位相が180度ずれている。これによって、全体で円滑な回動動作を得るようになっている。又、回転軸16の頂部に取付けられている被回転円板30は、回転体20a及び20bの回転に従って回転されるが、被回転円板30には棒状磁石18が配設され、その周縁部に配設された電磁装置31から回転速度に応じた電気エネルギーを得ることができる。
【0023】
一方、回転体20a及び20bの外部に、永久磁石19a及び19bの各磁極が対向するように2対の電磁石27a1、27a2及び27b1、27b2が支柱26に取付けられており、電磁石27a1及び27a2は対向した永久磁石19aの各磁極と同極に付勢され、電磁石27b1、27b2は対向した永久磁石19bの各磁極と同極に付勢されるようになっている。尚、各電磁石27a1、27a2及び27b1、27b2は、図9に示すように棒状の鉄心27に電線をコイル状に巻いて構成されており、各電線に通電したとき各電磁石の両端が互いに異なる磁極をもつようにした棒状の電磁石を用いており、又、上記各電線は制御回路21に接続され、棒状の各電磁石への通電の大きさ及び方向を自由に換えることを可能にしている。
【0024】
又、回転体20bの下方には、回転体20b(20a)の回転位置を検出するための位置検出器28が設けられており、位置検出器28の検出信号に従って電磁石27a1〜27b2を付勢又は消勢することにより、回転体20a及び20b上の永久磁石19a及び19bのある範囲にのみ上記各電磁石27a1、27a2及び27b1、27b2を付勢することが可能である。
【0025】
即ち、図8に示すように、回転体20a上の永久磁石19aのうちの回転方向Zに関し、先頭の永久磁石19a及びこれに続く永久磁石19a間に始点Sが設けられ、この始点Sが電磁石27a1及び27a2の中心線Rに一致した際に電磁石27a1及び27a2の磁極を回転体20a上の永久磁石19aの対向磁極と同極に付勢することにより回転体20aが図示Z方向に回転され、電磁石27a1及び27a2に通電するのをやめるか又は反対方向に通電することにより回転体20aの回転が制動、停止される。又、同図に示すように永久磁石19aのうちの回転方向Zに関し、一番後尾の永久磁石19aが通過した位置に終点Eが設けられ、上記同様に電磁石27a1及び27a2の中心点Rに一致した時に電磁石27a1及び27a2は消勢される。これらの切り換えは位置検出器28の回転板位置検出に基づいて行われ、回転体20b及び電磁石27b1、27b2に関しても全く同様の付勢、消勢が行われる。
【0026】
尚、回転位置を検出する位置検出器28としてマイクロスイッチを採用した場合には、マイクロスイッチの作動片が回転体20bの周面を摺動され、始点S及び終点Eの位置に設けられた凸部材等によってマイクロスイッチ接点が開閉されるようにされ、光検出器等の非接触式の位置検出器を用いるようにしても良い。又、回転体20a、20bに配設する永久磁石19a、19bやバランサー25a、25bの数は任意であり、必ずしも半円部に配設する必要はない。
【0027】
次に、上記1本の回転軸16に2層の回転体20a及び20bが装着されている磁力回転装置における応用例を図10及び図11を用いて説明する。図10には回転体20b上の永久磁石19b及びバランサー25bの上面部が回転体20aの裏面に固定されている。又、回転軸16の下部にはバッテリー100が設けられており、各回転体の回転により蓄電し、必要な時に回転軸16の頂部に取り付けられている被回転円板30を回転させ、電気エネルギーを得ることが可能となる。これらの応用例は2層に限定されるものではなく、その都度必要に応じて幾層にも重ねることが可能である。
【0028】
図11は、図1の磁力回転装置の変形例を示しており、フレーム構体50には回転可能な2本の回転軸51及び52が設けられており、回転軸51には2層の回転体53a及び53bが装着され、回転軸52には2層の回転体54a及び54bが装着されている。又、回転体53a〜54bのそれぞれには、図2に示すようなコの字状の永久磁石55a、55b、56a、56bが半径線に対して傾斜するように配設されていると共に、回転体53b及び54bの下部には周側面に歯を食刻された歯車57及び58が装着されており、その噛合いによって相互に逆方向に回転されるようになっている。更に、回転軸51の頂部には、永久磁石61を放射状に配設された被回転体60が取り付けられていると共に、永久磁石61に対向するように配置されている電磁石装置62から、被回転体60の回転に従って電磁石装置62から電力が発生されるようになっている。
【0029】
【実施例】
次に、本発明の磁力回転装置が実際どの様に応用できるかを図を用いて説明する。
例えば、図12は大型の磁力回転装置を使用した安全タービン式磁力発電所を示す図である。この場合、上記磁力回転装置の上部に磁石を有した被回転体70があり安定に回転させた後に、必要に応じてこの被回転体に外部から電磁コイルを近接させることによってこの電磁コイルに起電力を発生させることができ各家庭に送電するようにする。これを用いることにより、原子力発電所のような危険性をなくすことが可能となる。又、従来車で使われているエンジンの代わりに上記磁力回転装置の回転体の回転により得られる駆動力を利用しタイヤを回転させるようにしたものが図13に示すようにバスであり、この場合、燃料としてガソリン或いは軽油の代わりにバスの屋根部分に太陽光をエネルギー源として得るためにソーラシステム80を用いており、太陽光を蓄え電磁石の通電に利用するようにする。これを用いることにより、従来車の排気ガスや騒音等といった問題を解消することが可能となる。
【0030】
更に、太陽光をエネルギー源として得るためにソーラシステム80を用いた例として、図15及び図16に示される家やサバク地用地下水ポンプがある。図15及び図16でも、磁力回転装置の上部に磁石を有した被回転体70があり安定に回転させた後に、必要に応じてこの被回転体に外部から電磁コイルを近接させることによってこの電磁コイルに起電力を発生させることができ、家庭内用或いは地下水くみ上げ用の電力に用いることが可能となる。家で上記磁力回転装置を用いた場合、太陽光を用いているため省エネルギーとなり、送電されていないサバク地でも簡単に利用することが可能である。
【0031】
上述の応用例では、比較的装置自体が大きいものになってしまうが図14に示すように超小型システムにすることも可能である。これは、家庭内電源或いは上記ソーラシステムから電磁石の付勢用に充電させ、回転体の回転力を電気エネルギーに変換させることにより、これを従来の乾電池の代わりに用いることができる。これを用いることにより、使い捨て乾電池と違い充電を繰り返すことにより半永久的に使用することが可能となる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の磁力回転装置によれば二つの回転体で重なることなく回転体をよりスムーズに回転させることができ、一つの回転体から得られるトルクを大きくすると共に回転体の回転速度の細かい設定も可能となる。又、装置自体大型のものから小型のものまでシステムを構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る磁力回転装置の外観構造例を概略的に示す斜視構造図である。
【図2】本発明に用いる永久磁石の構造例を示す斜視図である。
【図3】図1に示す磁力回転装置の回転部の構造例を示す側面構造図である。
【図4】図1に示す磁力回転装置の回転部の構造例を示す平面構造図である。
【図5】本発明に用いる電磁石の一例を示す図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る磁力回転装置の外観構造例を概略的に示す斜視構造図である。
【図7】図6に示す磁力回転装置の回転部の構造例を示す側面構造図である。
【図8】回転円板上の永久磁石及びバランサーの配置例及び電磁石の関係を示す図である。
【図9】図6に示す磁力回転装置に用いる電磁石の一例を示す図である。
【図10】図6に示す磁力回転装置の応用例を示す側面構造図である。
【図11】本発明の更に他の実施例に係る磁力回転装置の外観構造例を概略的に示す斜視構造図である。
【図12】本発明の磁力回転装置の実施例を示す図である。
【図13】本発明の磁力回転装置の実施例を示す図である。
【図14】本発明の磁力回転装置の実施例を示す図である。
【図15】本発明の磁力回転装置の実施例を示す図である。
【図16】本発明の磁力回転装置の実施例を示す図である。
【図17】従来の2軸を用いた磁力回転装置を示す図である。
【図18】従来の磁力回転装置で用いる1個の永久磁石を示す図である。
【図19】従来の2軸を用いた磁力回転装置の原理を説明するための図である。
【図20】従来の1軸を用いた磁力回転装置を示す図である。
【図21】従来の1軸を用いた磁力回転装置の原理を説明するための図である。
【符号の説明】
1、15、50 フレーム構体
2a、2b 回転軸
3 軸受
4a、4b、53a、53b、54a、54b 回転体
7a、7b 永久磁石
8 電磁石
13 センサ
14 反射プレート
16 回転軸
20a、20b 回転円板
27a1、27a2、27b1、27b2 電磁石
28 位置検出器
35a、35b 回転体
40a、40b 永久磁石
38a、38b 永久磁石
45a、45b 回転体
46a、46b 電磁石

Claims (3)

  1. 第1回転軸に回転可能に装着された第1回転体と、前記第1回転軸に対し並列な第2回転軸に回転可能に装着された第2回転体と、前記第1回転体及び前記第2回転体を互いに逆方向に連動して回転可能とする連動手段とを設けて配置され、前記第1回転体及び第2回転体の各外周部に円周方向等間隔にコの字状永久磁石を配設すると共に、前記コの字状永久磁石の各磁極が径方向外側を向き、前記第1回転体及び第2回転体が連動して回転される際には前記第1回転体及び第2回転体のコの字状永久磁石の対向磁極が同極で周期的に近接対向し、且つ周期的に対向する各組同極の磁極の中で前記第1回転体の磁極が前記第2回転体の磁極よりも僅かに先行して回転運動されるようになっており、前記第1回転体の永久磁石のうち1個を電磁石とすると共に、前記電磁石の通電を切り換えることにより前記第1回転体及び第2回転体の起動、制動を与えるようになっていることを特徴とする磁力回転装置。
  2. 前記第1回転体及び第2回転体の起動及び制動を生じさせるために、前記電磁石が前記第2回転体の永久磁石のそれぞれと周期的に近接する領域においてのみ通電するための駆動を、前記第1回転体又は第2回転体の内縁から径方向に突出して設けられた反射プレートと、前記反射プレートからの反射光を受光するセンサとにより判別するようにしている請求項1に記載の磁力回転装置。
  3. 前記第1回転軸及び第2回転軸に複数の棒状磁石を周設された回転板を装着すると共に、前記回転板の前記棒状磁石で励磁される励磁手段を配設し、前記回転板の回転に従って電気エネルギーを得るようになっている請求項1又は2に記載の磁力回転装置。
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