JP3632211B2 - フライホイール - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は複数のフライホイール盤からなるフライホイールに関するものである。
【0002】
回転板をフライホイールとすることで、フライホイールを高速回転させてその回転エネルギーを一時貯蔵するフライホイールエネルギー貯蔵システムなどに用いることができる。
【0003】
フライホイールエネルギー貯蔵システムではフライホイールを高速回転させてその回転エネルギーを貯蔵しており、一般にはフライホイールの回転付勢は電動機を用いて行っている。かかるシステムでは、その貯蔵する回転エネルギーを大きくするためには、フライホイールは重量が大きくかつ高速回転するほどよい。
【0004】
従来のフライホイールは,大重量の1つの回転板(フライホイール盤)から構成されていて常に全体として一体回転されるものとなっており,負荷の変動等に対してフライホイール自身はなんら緩衝作用を有しないものとなっている。
【0005】
このため,本出願人は,フライホイールを複数のフライホイール盤から構成すると共に,フライホイール盤が他のフライホイール盤に対して相対回転したときに磁気反発力が生じるようにして,磁気反発力を利用した緩衝作用を得られるようにしたフライホイールを開発した。
【0006】
出願人が先に開発した緩衝作用を有するフライホイールは,次のようになっている。
【0007】
図1はこの回転装置の例を示す斜視図、図2はこの回転装置の側断面図、図3はこの回転装置の駆動入力機構部分の詳細な側断面図である。この例はフライホイール盤を多層に積み重ねて回転させるフライホイール回転装置に適用した場合のものである。
【0008】
図において、支持フレーム1は上、下のベース1a 、1b を支柱1c 、1d によって互いに平行に固定保持して構成してあり、この支持フレーム1のベース1a 、1b の中央部にはフライホイール盤の回転中心となる中心軸3が垂直に貫通して固定されている。そしてこの中心軸3には7個のフライホイール盤11〜17がそれらの回転中心を揃えて積層状にかつ等間隔に離間して配列して取り付けられており、各フライホイール盤11〜17はそれぞれラチェットベアリング21〜27を介在させて中心軸3に取り付けることで正転方向のみに回転可能となっている。
【0009】
図4にはこのラチェットベアリング21〜27の構成例が示される。このラチェットベアリングはフライホイール盤の一方向(正転方向)への回転を許し、逆方向(逆転)への回転を阻止する機構を有するものであり、図示するように、中心軸3に固定されるインナーレース20a 、フライホイール盤の内側面に固定されるアウターレース20b 、インナーレース20a に回転可能に設けられたつめ20c 、アウターレース20b の内側に設けられた歯20d 、インナーレース20a のツメ20c の先端とインナーレース20a との間に設けられてつめ20cを外側に押しやるよう働くバネ20e などで構成されている。なお、図中のYはアウターレース20b の正転方向(すなわちフライホイール盤の正転方向)を示すものである。このようなラチェットベアリング21〜27によれば、フライホイール盤11〜17の逆転を多くの回転位置で、あるいは、つめ20c の数を多数とすればほとんど全ての回転位置で阻止することができる。
【0010】
フライホイール盤11〜17は小径のものから大径のものへと順次にその半径ri が一定長r0 ずつ大きくなるようにしてある。すなわち、各フライホイール盤11〜17の半径ri は、最上層のフライホイール盤11の半径をr1 とすると、ri =r1 +(i−1)r0 但し、i=1〜7である。このようにフライホイール盤11〜17は中心軸3に等間隔ごとに離間して、その外径r1 〜r7 が大きくなる順に配列されているので、全体としては円錐台の形状を成している。このフライホイール盤11〜17は鉄、または鉄と鉛の合金からなり、上層から下層にいくに従ってその重量が大となる。すなわち、フライホイール盤11〜17の重量は、例えば10kg、20kg、40kg、80kg、160kg、320kg、640kgと順次に重くなる。
【0011】
最上層のフライホイール盤11にはその上側に回転中心を揃えてプーリ11aが固定されていてフライホイール盤11と一体回転するようになっている。また支持フレーム1のベース1a には、間欠的な駆動力を発生することが可能な駆動用ステッピングモータ2が固定されており、その出力シャフト2b にプーリ2aが固定されている。そしてこのステッピングモータ2のプーリ2a とフライホイール盤11のプーリ11a の間にベルト4が掛け渡されており、ステッピングモータ2の回転駆動力をフライホイール盤11に伝えることができるようになっている。
【0012】
フライホイール盤11〜17にはそれぞれ永久磁石31〜37がその磁極が盤面に露出するようにして盤を貫通して取り付けられている。各永久磁石31〜37は各フライホイール盤11〜17において中心軸3を中心とする各盤別の永久磁石用配置円の円周に沿って等角度間隔で配置される。例えば図5にはフライホイール盤11と12についての永久磁石31と32の配置態様が示される。図示のように、フライホイール盤11には半径d1 の配置円の円周に沿って60°おきの等角度間隔で合計6個の永久磁石31a 〜31f が配置される。またフライホイール盤12には半径d1 と半径d2 の二つの配置円の円周にそれぞれ沿って同じく60°おきの等角度間隔で合計12個の永久磁石32a1 〜32f1 、32a2 〜32f2 が配置される。
【0013】
以下、同様にして、中間の層にある各フライホイール盤12〜16は永久磁石配置用に二つの配置円を持ち、そのうちの内側の配置円は上側に隣接するフライホイール盤の外側の配置円と重なり、また外側の配置円は下側に隣接するフライホイール盤の内側の配置円と重なるようにしてある。そして最下層のフライホイール盤17では、半径d6 の配置円に沿って60°間隔で6個の永久磁石37a〜37f が配置される。
【0014】
各フライホイール盤11〜17に埋め込まれた永久磁石31〜37は、隣接するフライホイール盤の対向する面に露出している磁極と互いに同極となるようにしてある。すなわち、フライホイール盤11と12の間では永久磁石31と32はN極同士で互いに向かい合い、フライホイール盤12と13の間では永久磁石32と33はS極同士で互いに向かい合い、以下同様にして最後にフライホイール盤16と17の間では永久磁石36と37はS極同士で互いに向かい合うようになっている。
【0015】
ここで、各フライホイール盤11〜17の永久磁石31〜37はそれぞれ磁界を形成するものであるが、その磁界はフライホイール盤11〜17が鉄であることの影響を余り受けず、その磁界の形成態様は永久磁石31〜37だけが存在する場合に形成する磁界とほぼ同じような形をしていると考えることができる。
【0016】
なお、永久磁石31〜37の配置の角度間隔は上述の実施例のものに限られるものではなく、例えば図7に示されるように45°間隔とすることで一つの配置円上に合計8個配置するようにしてもよいし、図8に示されるように30°間隔とすることで一つの配置円上に合計12個配置するようにしてもよい。ここで、図5の実施例のように永久磁石31〜37の配置角度間隔が比較的大きい場合(すなわち個数が比較的少ない場合)には、配置角度間隔が小さい場合に比して永久磁石の直径を大きくするとよい。
【0017】
この回転装置の動作を以下に説明する。まず、各フライホイール盤11〜17に配設された永久磁石31〜37の作用について図6を参照して説明する。この図6はフライホイール盤11と12についてその永久磁石31、32の作用の態様を示したものであり、これらの永久磁石31、32は対向する面の磁極が互いにN極であって、フライホイール盤11と12の間ではこのN極により磁気反発力を相互に作用しあっている。他のフライホイール盤についてもこの作用は同じである。
【0018】
図6の(a)はフライホイール盤が静止していて、つりあい状態にあるときを示している。つまり、フライホイール盤11の永久磁石31a 〜31f は、その下側のフライホイール盤12の内側の配置円上の永久磁石32a1 〜32f1 と配置円に沿って互い違いになるようにして隣接する磁石間の中心点に位置している。これは例えば永久磁石31a に着目してみれば、この永久磁石31a はフライホイール盤12の永久磁石32a1 から正転方向(時計回り方向で図中の矢印Yで示す方向)の反発力を受け、かつ永久磁石32a1 からは逆転方向(反時計回り方向)の反発力を受けるので、それらの反発力が同じになり、つりあった位置に静止するからである。
【0019】
図6の(b)は上述の静止状態から上側のフライホイール盤11が正転方向に回転した場合の状態を示している。この状態では、フライホイール盤11の各永久磁石31a 〜31f は下側のフライホイール盤12の配置円上の正転方向にある各永久磁石32a1 〜32f1 にそれぞれ近づき、それにより永久磁石31a〜31f は逆転方向に向く大きな反発力を、また永久磁石32a1 〜32f1 は正転方向を向く同じ大きさの反発力を受けることになる。ところが、フライホイール盤11はラチェットベアリング21により逆転方向への回転を阻止されているから、永久磁石31a 〜31f に逆転方向に働いた反発力はこのラチェットベアリング21の作用によっていわば反射されて下側のフライホイール盤12の永久磁石32a1 〜32f1 を正転方向に回転させる付勢力に変換される。よってフライホイール盤12は正転方向に回転させられることになる。
【0020】
図6(c)は図6 (a) の静止状態から下側のフライホイール盤12が正転方向に回転した場合の状態を示している。この状態では、フライホイール盤12の各永久磁石32a1 〜32f1 は上側のフライホイール盤11の配置円上の正転方向にある各永久磁石31a 〜31f にそれぞれ近づき、それにより永久磁石32a1 〜32f1 は逆転方向に向く大きな反発力を、また永久磁石31a〜31f は正転方向を向く同じ大きさの反発力を受けることになる。ところが前述同様にして、フライホイール盤12はラチェットベアリング22により逆転方向への回転を阻止されているから、永久磁石32a1 〜32f1 に逆転方向に働いた反発力はこのラチェットベアリング22の作用によって反射されて上側のフライホイール盤11の永久磁石31a 〜31f を正転方向に回転させる回転付勢力に変換される。よってフライホイール盤11は正転方向に回転させられることになる。
【0021】
この図6の説明からも明らかなように、それが上下層のいずれのフライホイール盤であっても、フライホイール盤の正転方向への回転により隣接フライホイール盤との永久磁石間で生じた磁気反発力は、その隣接フライホイール盤を正転方向に回転する付勢力に効率よく変換されることになる。
【0022】
次にこの回転装置を回転始動させる動作について説明する。まず、理解を容易にするために、ステッピングモータ2を1ステップ分回転駆動してその出力シャフト2b に固定されたプーリ2a に間欠的な回転を与え、その回転をベルト4を介してプーリ11a に伝達し、それによりこのプーリ11a に固定された最上層のフライホイール盤11をある角度分、正転方向に回転させたものとする。すると、この回転は次に説明するように順次に下側のフライホイール盤12〜17に効率よく伝達され、全てのフライホイール盤11〜17が一緒になってある移動量だけ回転を始めることになる。
【0023】
すなわち、上記フライホイール盤11の正転方向の回転により、図6(b)で説明したように、その下側のフライホイール盤12がフライホイール盤11に引きずられるようにして正転方向に回転し、それにより更に下側のフライホイール盤13も正転方向に回転する。このような回転動作が順次に下側のフライホイール盤に向かって行われ、最後には最下層のフライホイール盤17も正転方向に回転駆動される。
【0024】
ここで、ステッピングモータ2によりフライホイールを起動させる場合に,再上層のフライホイール盤11がその下のフライホイール盤12に対して正転方向に相対回転されようとして磁気反発力を受けるが,この磁気反発力は相対回転の進行に応じて徐々に大きくなるので,緩衝作用が得られて,ステッピングモータ2が過負荷になってしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。勿論,各フライホイール盤11〜17はその逆転が阻止されているので,上記緩衝によって蓄えられた磁気反発力は,各フライホイール盤を正転方向へと回転駆動する力として有効利用されることになる。
【0025】
ここで、各フライホイール盤11〜17は、それらに取り付けられた永久磁石31〜37で発生する磁気反発力のため、あるフライホイール盤の永久磁石がそれに隣接するフライホイール盤の永久磁石の位置を乗り越えて回転するということはない。つまり、各フライホイール盤11〜17の間には、それに取り付けられた永久磁石と隣接フライホイール盤の永久磁石との間の反発場により、言わば反発力の「山」が形成されていて、フライホイール盤11〜17はこの反発力の「山」を乗り越えることはなく、したがって、隣接するフライホイール盤間の相対的位置変位は、永久磁石の配置間隔(すなわち実施例では回転角度で60°の間)以内に制限される。
【0026】
さて、フライホイール盤11に与えられた回転は順次に下側に向けて伝えられていく訳であるが、中間にあるフライホイール盤12〜16はそれぞれ自分の下側に負荷としてフライホイール盤を引きずっているため、上側のフライホイール盤よりも大きく回転移動することはない。しかしながら、最下層のフライホイール盤17に回転が伝えられると、このフライホイール盤17は下側に負荷としてのフライホイール盤を持っていないので、回転を始めた後は回転エネルギーを得て、その回転エネルギーによって上側のフライホイール盤16よりも位置的に前に進むことになる。つまり、図6の(c)と同じ状態となるものであり、これによりフライホイール盤16はその下側のフライホイール盤17からも正転方向に回転付勢力を受けて回転されることが可能である。
【0027】
以下、同様にして、フライホイール盤17で言わば折り返された正転方向の回転付勢力は、次には下側のフライホイール盤から上側のフライホイール盤に向けて順次に伝えられることが可能である。
【0028】
よって、ステッピングモータ2を間欠的に駆動してフライホイール盤11に対して間欠的な回転駆動力を供給し続けてやれば、やがて各フライホイール盤11〜17は、隣接するフライホイール盤11との間で磁石配置角度範囲内での相対的位置変位はあるが、あたかも全てのフライホイール盤11〜17が回転に関し同期がとれているようにして、同じ回転速度で一体的に回転するものである。
【0029】
このようにして各フライホイール盤11〜17の回転速度を次第に増速すると、各フライホイール盤11〜17は除々に回転による大きな回転エネルギーを得てくる。特に下側のフライホイール盤ほどその径と重量が大きいので、最下層のフライホイール盤17では隣接する上側のフライホイール盤16から逆転方向の磁気反発力を受けても容易には減速しないようになる。
【0030】
フライホイール盤11〜17はやがて所望の高速回転速度に達し、それぞれ同じ角速度で回転をする。この状態では、下側にあるフライホイール盤は径が大きく大重量であるため大きな回転エネルギーを持ち、フライホイール盤11〜17全体としても大きな回転エネルギーを蓄えている状態となり、この回転エネルギーを例えば発電電力として取り出せば、その回転エネルギーに見合った大きな電力を取り出すことが可能である。この回転出力を取り出す層としては、最下層のフライホイール盤17は上述の回転付勢力の折り返し作用をしているので、この層から取り出すよりは、例えばその上側の隣接するフライホイール盤16からベルト伝動機構を用いて出力を取り出すなどするとよい。
【0031】
なお、このステッピングモータ2の回転駆動力としては、前述したフライホイール盤11と12間の磁気反発力の「山」を超えない程度の大きさのものにすることが望ましい。
【0032】
なお、ラチェットベアリングと永久磁石の配置関係について述べておくと、ラチェットベアリングのつめ数が多く実質的に全ての位置で逆転阻止作用が働いている場合には何の考慮も必要でないが、つめ数が少ないため逆転方向に戻るあそびがある場合には、適当な大きさの反発力が層間で生じる位置で逆転阻止作用が働くようにラチェットベアリングのつめと永久磁石との配置関係を定めればよい。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
上述の回転装置では、フライホイール盤の一方の面の磁極、例えばN極から出た磁束は、同じ面上の円周方向に隣接する磁極との間の位置を裏側に突き抜けて裏側のS極に戻るものと考えられる。このため、フライホイール盤の上記一方の面からみると、その面上のN極とN極の間には弱いながらもS極がみえることになる。このS極は、隣接層の対向するフライホイール盤の面上に配置されたN極を引っ張る作用を持つ。この結果、対向するフライホイール盤のN極は上記S極の影響により回転方向への移動が若干鈍ることになる。これは、前述の磁気反発力の「山」と「谷」の関係でたとえてみれば、「谷」が深いため、対向フライホイール盤がこの「谷」から抜け出て回転移動することができにくい状態になっていると言える。このような状態の場合、各層間での回転付勢力の伝達が十分に効率よく行われているとは言えなくなる。
【0034】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前述したような磁気反発力を利用した緩衝作用を得つつ,磁気反発力をより効果的に利用できるようにしたフライホイールを提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明のフライホイールは次のような構成としてある。すなわち,特許請求の範囲における請求項1に記載のように,
複数のフライホイール盤をその回転軸を揃えかつ離間して積層状に配列して層状回転体に成し、
該層状回転体の各層のフライホイール盤には隣接層がある側の面に第1磁極群と第2磁極群とが配設され,
前記第1磁極群と第2磁極群とはそれぞれ,隣接層の対向するフライホイール盤面に形成された対応する磁極群と同極を成し、
前記第1磁極群の各磁極は,隣接層の対向するフライホイール盤の第1磁極群の各磁極と回転方向において磁気反発力を及ぼすように互い違いになるように配設され,
前記第2磁極群の各磁極は,隣接層の対向するフライホイール盤の第2磁極群の各磁極と重なる合うように配設され,
前記層状回転体の全てのフライホイール盤にそれらのフライホイール盤の逆転を阻止する逆転阻止手段が取り付けられている,
ような構成としてある。
【0036】
上記構成によれば,隣接するフライホイール盤同士が相対回転して第1磁極群を利用して磁気反発力を蓄えるとき,磁気反発力は相対回転の進行に応じて徐々に大きくなるので,緩衝作用を得ることができる。また,相対回転によって蓄えられた磁気反発力は,逆転阻止手段によって正転方向にのみフライホイール盤を回転駆動する力として有効利用することができる。さらに,第2磁極群によって,異極同士の引き合いに起因する上記磁気反発力の低下を防止あるいは抑制して,磁気反発力をより効果的に利用する上で好ましいものとなる。
【0037】
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。
【0038】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。図9は本発明の一実施例としての回転装置の全体構成の斜視図、図10はその実施例装置の側断面図、図11はこの実施例装置の駆動入力機構部分の詳細な側断面図、図12はこの実施例装置で使用しているラチェットベアリングの構成例を示す図である。前述同様、この実施例装置は多層に積み重ねたフライホイール盤を回転させるフライホイール回転装置に本発明を適用したものである。
【0039】
図において、上、下のベース1a 、1a 、支柱1c 、1d 等からなる支持フレーム1に中心軸3が固定されていて、この中心軸3に11枚のフライホイール盤101 〜111 がそれらの回転軸を揃えて積層上に等間隔に離間して配列して取り付けられており、各フライホイール盤101 〜111 はそれぞれラチェットベアリング201 〜211 を介在させて中心軸3に取り付けてある。
【0040】
このラチェットベアリング201 〜211 はワンウェイ.クラッチの機能を果たすものであり、フライホイール盤101 〜111 の正転方向 (ここでは時計回り方向)への回転を許容し、逆転方向への回転を不可とする。このラチェットベアリング201 〜211 の構成は一般に周知のものであるが、例えば図12に示されるような球形ラチェットベアリングの場合、アウターレース200b、球200c、溝部200d、スプリング200e等を含み構成される。このような球形ラチェットベアリングは逆転阻止位置の数を増やす場合に有効である。
【0041】
フライホイール盤101 〜111 は前述同様に小径のものから大径のものへとその半径rが一定長gずつ大きくなっており、径が大きくなるに従って重量が重くなっている。これらのフライホイール盤101 〜111 は最下層のフライホイール盤111 が最も径が大きく、最上層のフライホイール盤101 が最も径が小さくなるようにして等間隔に離間して積み重ねられている。各層の間には中心軸3を中心としてフライホイール盤101 〜111 の回転を滑らかにするためのフリーベアリング401 〜411 が取り付けられている。
【0042】
最上層のフライホイール盤101 にはプーリ101aが固定されていて、駆動用モータ6の出力シャフト6b に取り付けたプーリ6a にベルト4を介して接続されている。この駆動用モータ6としては、回転駆動力を間欠的に発生することができるステッピングモータやサーボモータなどのモータが用いられる。
【0043】
フライホイール盤101 〜111 の面にはそれぞれ永久磁石301 〜311 が取り付けられている。各永久磁石301 〜311 は図13に示すような全て直径同一の小径の円盤からなり、各フライホイール盤に取り付けられた永久磁石は、その隣接層のフライホイール盤の向かい合う面に取り付けられた永久磁石と互いに同極になるようにしてある。つまり、フライホイール盤101 と102 間はS極、フライホイール盤102 と103 間はN極、フライホイール盤103 と104 間はS極、フライホイール盤104 と105 間はN極・・・フライホイール盤110 と111 間はN極というようになっている。なお、図中では各永久磁石の表面の極性を、その参照番号301 〜311 の後ろに「N」または「S」の符号を付けることによって表している。
【0044】
図13にはフライホイール盤における永久磁石の配置態様の例が示される。この例では、フライホイール盤の回転軸を中心とする一定長gずつ径が大きくなる3つの同心円(半径d1 、d2 、d3 )を永久磁石配置のための配置円とする。ここで内側と中間の配置円に沿っては回転軸からみて角度2θ間隔ごとに永久磁石を配置してこれを第1の磁極群とする。また外側の配置円に沿っては回転軸からみて角度θ間隔ごとに永久磁石を配置してこれを第2の磁極群とする。この第2の磁極群においては、(永久磁石の直径)+(隣接する永久磁石との間隙)=gが一定になるようにしてあり、この関係は全てのフライホイール盤101 〜111について同じである。
【0045】
ここで、隣接層の対向するフライホイール盤のそれぞれの面には同じ配置態様で永久磁石が取り付けられている。このため、フライホイール盤が静止していて磁気反発力が均衡している状態では、上側のフライホイール盤面の第1の磁極群と下側のフライホイール盤面の第1の磁極群とは互い違いに位置し、一方、第2の磁極群はお互いに重なり合って位置する。
【0046】
フライホイール盤の径が大きくなってくると、それに従って上記の永久磁石の配置円の径も、図14に示されるように次第に大きくしていく。従って例えば外側の配置円に沿って配置される永久磁石の数は図13の場合に比べて増加することになるが、前述のように、(永久磁石の直径)+(隣接する永久磁石との間隙)=gはどのフライホイール盤101 〜111 でも同じ値である。なお、この場合、回転軸からみた各永久磁石が配置される角度間隔は各フライホイール盤101 〜111 でそれぞれ異なってくることになるが、外側の配置円上の第2の磁極群の永久磁石が配置される角度間隔が、内側と中間の配置円上の第1の磁石群の永久磁石が配置される角度間隔の半分であることは全てのフライホイール盤101 〜111 を通じて同じである。
【0047】
このようにフライホイール盤101 〜111 では、下側の径の大きいフライホイール盤になるに従ってそれに取り付けられている永久磁石の数が増加して、層間で作用する磁気反発力が大きくなるようになっている。このような構成とすることで、重量が大きい下側のフライホイール盤を回転させる場合にも、磁気反発力による層間の結合が切れる( すわなち前述の磁気反発力の「山」を乗り越える) ことがないようにしてある。
【0048】
ここで、フライホイール盤101 〜111 は盤間の間隙が小となるように上下から押圧して支持フレームに取り付けてある。この場合、各フライホイール盤101 〜111 間には、それに取り付けた永久磁石301 〜311 によって、回転の円周方向に磁気反発力が作用するだけでなく、中心軸3の軸方向にも磁気反発力が作用している。後者の磁気反発力は、フライホイール盤に取り付けた永久磁石の数が多数であるため非常に大きな力となっている。このため、中間層にあるフライホイール盤102 〜110 はいずれも、上下からの磁気反発力の均衡でその重量がキャンセルされて実質的に空間に浮いた状態にある。したがってその回転にあたっては、回転運動の摩擦の影響が極めて小さくなっているので、極めて滑らかな回転が可能となっている。
【0049】
この実施例装置の動作を以下に説明する。まず、基本的な動作、すなわち最上層のフライホイール盤101 に入力した回転駆動力が波状になって順次に下側の層のフライホイール盤に伝えられていって最下層のフライホイール盤111 に達し、ここで折り返されて今度は上側の層に向けて正転方向の回転付勢力として伝えられていく動作は前述のフライホイール回転装置の場合と同じである。ここで、本実施例装置においてこの基本的動作を実現しているのは、主に、内側と中間の配置円上にある第1の磁石群である。
【0050】
すなわち、図15に示されるように、フライホイール盤101 〜111 は、その静止状態では、内側と中間の配置円上の第1の磁極群 (図中に白丸で示すもの) が、隣接するフライホイール盤の第1の磁極群 (図中に斜線の入った丸で示すもの) と回転方向の磁気反発力が均衡した状態にあって、互い違いの位置に静止している。ここで、説明を簡単にするために、いまこの第1、第2の磁極群はN極であるとする。この場合、この第1のN極群の円周方向に隣接する永久磁石間には、前述したように、弱いS極が見えていることになる。
【0051】
さてこの状態では、外側の配置円に沿った第2のN極群は、隣接フライホイール盤の第2のN極群と位置が丁度重なり合っているため、回転方向への磁気反発力はほとんど働かず、その代わりに上下方向に大きな磁気反発力が働いている。この第2のN極群の上下方向への磁気反発力は、隣接フライホイール盤の第1のN極群からみると、上記第1のN極群における隣接する永久磁石間の間にみえるS極による吸引力を打ち消すように働き、したがって、図15の位置にある場合でも、フライホイール盤は回転移動が容易なようになっている。
【0052】
そして例えば図16に示すように、上側のフライホイール盤が正転方向 (矢印Yの方向) に回転移動すれば、ラチェットベアリングの作用によりその上側のフライホイール盤は逆転することなく、下側のフライホイール盤に対して磁気反発力を作用してそれを正転方向に回転付勢する。同様に、図17に示すように、下側のフライホイール盤が正転方向 (矢印Yの方向) に回転移動すれば、フライホイール盤101 〜111 の作用によりその下側のフライホイール盤は逆転することなく、上側のフライホイール盤に対して磁気反発力を作用してそれを正転方向に回転付勢する。このような動作は前述の図6で説明したものと同じである。
【0053】
ここで、本実施例装置においては、フライホイール盤が図15の位置から微小量だけ回転移動した場合、第1の磁極群の永久磁石は、上下層の永久磁石間の距離が離れているため、そのような微小量の回転移動に対しては鈍感で大きな磁気反発力を生じない。これに対して第2の磁極群の永久磁石は、ほぼ重なった位置にあるため、かかる微小量の回転移動に対しても敏感に作用して大きな磁気反発力を発生させ、それをフライホイール盤の正転方向への回転付勢力に変える働きを持つ。
【0054】
このような実施例装置において、より重いフライホイール盤を回転させて回転エネルギーを貯蔵させたい場合には、第1の磁極群の磁力を強化して上下層間の磁気反発力による結合を大きくすればよい。これには、例えば図18に示すように、この第1の磁極群の永久磁石の径方向への配置個数を増やせばよい。この図18の例では、第1の磁極群の永久磁石の個数を実施例の2個から4個に増加させて強化を図っている。
【0055】
一方、前述の第2の磁極群の作用を強化したい場合には、実施例のようにこの第2の磁極群を外側の配置円だけに限るのではなく、例えば、図19に示すように、最も内側の配置円も第2の磁極群とすることで達成できる。図示する如く、この図19の例では、最も内側の配置円の永久磁石はフライホイール盤の静止状態では上下層のフライホイール盤の永久磁石間で重なり合うことになり、第2の磁極群を構成している。
【0056】
以上、本実施例装置では、フライホイール盤の微小量の回転移動を起こりやすくしたうえで、フライホイール盤の大きな回転移動だけでなく、その微小量の回転移動さえも効率よく正転方向への回転付勢力に変換しており、よって入力エネルギーを非常に効率よく全フライホイール盤の回転エネルギーに変換していくことができるものである。
【0057】
本発明の実施にあたっては、上述した実施例の他にも、種々の変形例が可能である。
【0058】
例えば、上述の実施例では駆動モータ6からの回転駆動入力をベルト4によるベルト伝動機構を通して最上層のフライホイール盤101 に伝えるようにしたが、本発明はこれに限られるものではなく、駆動モータ6の出力シャフト6b とフライホイール盤101 とを直結して、この駆動モータ6によってフライホイール盤101 を直接に駆動するものであっても勿論よい。
【0059】
また本発明ではフライホイール盤の逆転を阻止する手段としてラチェットベアリングを用いたが、これに限らず、フライホイール盤の逆転を阻止できるもの、つまりワンウェイ・クラッチとしての機能を果たせるものであれば他の種々の方法の逆転阻止手段が利用できる。
【0060】
また上述の実施例では回転駆動入力の発生源として、間欠的な回転駆動力を発生できるステッピングモータやサーボモータなどの駆動モータを用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、通常のモータの回転駆動力を例えば電磁クラッチなどで間欠的に最上層のフライホイール盤101 に与える機構、あるいは間欠的回転駆動力を発生できる機械的回転駆動装置などを用いるものであってもよい。また本発明の回転装置に入力する回転駆動力は間欠的なものに限られるものではなく、通常のモータによる連続的な回転駆動力を入力するものであってもよい。
【0061】
また各フライホイール盤に取り付ける永久磁石も実施例のように、各層ごとにN、S、N、S・・・と変えるものに限られるものではなく、全ての層のフライホイール盤の磁極を同極とする(例えばN極に統一する)などすることもできる。また永久磁石の形も円形に限られるものではなく、図20に示されるように、第1の磁極群を一つの偏平した円形としてもよいし、さらには図21に示されるように、第1の磁極群と第2の磁極群の一部とを合わせて一つの偏平した円形としてもよい。
【0062】
また上述の実施例では永久磁石を各フライホイール盤に円周上に等角度間隔で配したが、本発明はこれに限られるものではなく、要は、前述した隣接層間に発生する磁気反発力の「山」と「谷」が隣接層のフライホイール盤間のいずれかの箇所で噛み合った状態になるような配置にすればよいものである。
【0063】
また上述の実施例ではフライホイール盤間の磁気反発力を発生する手段として永久磁石を用いたが、本発明はこれに限られない。すなわち、電磁石を用いるものであってもよいし、超伝導電磁石を用いれば極めて大きな反発力を得られるので、かなり重いフライホイール盤の回転駆動も可能である。もちろん、永久磁石と電磁石を組み合わせるものであってもよい。装置を小型に構成したい場合には永久磁石の利用が有効である。
【0064】
またフライホイール盤の材質も実施例のような鉄などの磁性材料に限られるものではなく、例えばコンクリートあるいは合成樹脂などの磁性を持たないものであってもよい。その形状も円形に限らず、例えば正多角形としてもよい。また、各層のフライホイール盤を同じ重さにするものであってもよい。
【0065】
また多層状に配列したフライホイール盤の全体形状は実施例の円錐台の形状に限られるものではない。例えば、図22に示されるような円柱状のものであってもよい。この場合には、下側のフライホイール盤にいくに従って板の厚みが増すようにしてあり、回転駆動力は最上層のフライホイール盤に加える。あるいは図23に示されるような逆円錐台の形状であってもよく、この場合には最下層のフライホイール盤から回転駆動力を入力する。あるいは図24に示されるような提灯形の形状であってもよく、この場合には最上層または最下層のいずれ側のフライホイール盤からも回転駆動力を入力できる。さらには図25に示されるような鼓の形状のものでもよく、この場合には中央層のフライホイール盤から回転駆動力を入力する。
【0066】
また各フライホイール盤101 〜111 の全てに上述した第1、第2の磁極群を設けるものに本発明は限定されるものではなく、例えば図24あるいは図25に示される例では、入力層のフライホイール盤には図5に示されるような第1の磁極群だけを配設してある。
【0067】
以上に説明した本発明の回転装置は、小さな回転力(トルク)で直径の小なるフライホイール盤11を回し、それにより直径の大なるフライホイール盤から大きな回転力(トルク)として取り出すことができるものであるから、本回転装置は見方によればトルクコンバータと見ることもでき、しかも多層配列のいずれのフライホイール盤から出力を取り出してもよいとすれば、多段切換え形のトルクコンバートといえる。このような使い方をする場合、フライホイール盤の総重量はむしろ軽くしたほうが外部に対して、より多くの仕事ができる。
【0068】
また上述した本発明の回転装置は、それをフライホイールエネルギー貯蔵システムとして利用する場合には、入力したエネルギーを主にフライホイール盤の回転エネルギーとして貯蔵するという観点にたって本回転装置を利用するものであるが、このような観点ではなく、入力したエネルギーを層状回転体の層間における磁気反発力のエネルギーとして蓄えるという観点にたって本発明の回転装置をみることもでき、入力エネルギーを磁気エネルギーの形で蓄えてこの磁気エネルギーを介して出力側から取り出すという考え方をする場合には、本発明の回転装置は磁気式伝動装置として利用することができ、その場合、上述同様に、入力エネルギーを回転板の回転エネルギーとして多くとられないように、各回転板はむしろ軽くしたほうがよい。
【0069】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、フライホイール盤の相対回転の進行に応じて徐々に大きくされる磁気反発力を利用した緩衝作用を得つつ,第2磁極群を利用して磁気反発力をより効果的に蓄えて,磁気反発力をフライホイール盤を正転方向に回転駆動させるための駆動力としてより有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】先に提案した回転装置を示す斜視図である。
【図2】この回転装置の側断面図である。
【図3】この回転装置の駆動入力機構部分の詳細な側断面図である。
【図4】ラチェットベアリングの構成例を示す図である。
【図5】この回転装置におけるフライホイール盤の永久磁石の配置態様を説明する図である。
【図6】この回転装置におけるフライホイール盤の永久磁石の作用を説明するための図である。
【図7】フライホイール盤の永久磁石の他の配置態様を示す図である。
【図8】フライホイール盤の永久磁石のまた他の配置態様を示す図である。
【図9】本発明の一実施例としての回転装置を示す斜視図である。
【図10】実施例の回転装置の側断面図である。
【図11】実施例の回転装置の駆動入力機構部分の詳細な側断面図である。
【図12】ラチェットベアリングの構成例を示す図である。
【図13】実施例の回転装置におけるフライホイール盤の永久磁石の配置態様を説明する図である。
【図14】実施例の回転装置における他のフライホイール盤の永久磁石の配置態様を説明する図である。
【図15】実施例の回転装置におけるフライホイール盤が静止としているときのその永久磁石の作用を説明するための図である。
【図16】実施例の回転装置における上側のフライホイール盤が正転方向に回転しているときのその永久磁石の作用を説明するための図である。
【図17】実施例の回転装置における下側のフライホイール盤が正転方向に回転しているときのその永久磁石の作用を説明するための図である。
【図18】フライホイール盤の永久磁石の配置態様の他の例を示す図である。
【図19】フライホイール盤の永久磁石の配置態様のまた他の例を示す図である。
【図20】フライホイール盤の永久磁石の配置態様のまた他の例を示す図である。
【図21】フライホイール盤の永久磁石の配置態様のまた他の例を示す図である。
【図22】フライホイール盤の多層状形状の他の例である。
【図23】フライホイール盤の多層状形状のまた他の例である。
【図24】フライホイール盤の多層状形状のまた他の例である。
【図25】フライホイール盤の多層状形状のまた他の例である。
【符号の説明】
1 支持フレーム
1a 、1b ベース
1c 、1d 支柱
2 駆動用ステッピングモータ
3 中心軸
4 ベルト
駆動用モータ
11〜17、101〜111 フライホイール盤
21〜27 201〜211 ラチェットベアリング
31〜37 301〜311 永久磁石
401〜411 フリーベアリング
Claims (11)
- 複数のフライホイール盤をその回転軸を揃えかつ離間して積層状に配列して層状回転体に成し、
該層状回転体の各層のフライホイール盤には隣接層がある側の面に第1磁極群と第2磁極群とが配設され,
前記第1磁極群と第2磁極群とはそれぞれ,隣接層の対向するフライホイール盤面に形成された対応する磁極群と同極を成し、
前記第1磁極群の各磁極は,隣接層の対向するフライホイール盤の第1磁極群の各磁極と回転方向において磁気反発力を及ぼすように互い違いになるように配設され,
前記第2磁極群の各磁極は,隣接層の対向するフライホイール盤の第2磁極群の各磁極と重なる合うように配設され,
前記層状回転体の全てのフライホイール盤にそれらのフライホイール盤の逆転を阻止する逆転阻止手段が取り付けられている,
ことを特徴とするフライホイール。 - 請求項1において,
上記第1磁極群は,回転方向における各配置角度位置毎にフライホイール盤の径方向に延びる単一または複数の磁極の群からなることを特徴とするフライホイール。 - 請求項1または請求項2において,
上記第2磁極群は,フライホイール盤の回転軸を中心とする配置円に沿って並べられた磁極の群からなることを特徴とするフライホイール。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において,
上記第2磁極群の磁極の角度間隔は,上記第1磁極群の配置角度間隔の半分であることを特徴とするフライホイール。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において,
上記層状回転体のうちのある層のフライホイール盤は上記第2磁極群を持たないことを特徴とするフライホイール。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において,
回転駆動力を入力する入力層のフライホイール盤に正転方向の回転駆動力を間欠的に与える間欠駆動手段を更に備えている,ことを特徴とするフライホイール。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において,
上記層状回転体の各層のフライホイール盤が、回転軸の一端側から他端側に向けて順次に直径が大となる円板で構成されていて全体として円錐台の形状を成している,ことを特徴とするフライホイール。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項において,
上記層状回転体の各層のフライホイール盤が、全て同一直径とされた円板で構成されていて全体として円柱の形状を成している,ことを特徴とするフライホイール。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において,
上記層状回転体は各層のフライホイール盤は回転駆動力を入力する入力層のフライホイール盤から端部側の層に向かうに従ってその磁力が次第に大きくなるように構成されている,ことを特徴とするフライホイール。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において,
上記層状回転体の各層の磁極群は隣接層のフライホイール盤の磁極群間で働く磁気反発力の回転中心軸方向成分が大となるように構成されて、該層状回転体の中間層の各フライホイール盤がその両隣接層のフライホイール盤の磁極群からの磁気反発力の回転中心軸方向成分の平衡によって空間に浮いた状態となるようにされている,ことを特徴とするフライホイール。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において,
上記磁極群は永久磁石、電磁石、または永久磁石と電磁石の組合せで構成されている,ことを特徴とするフライホイール。
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