JP3711477B2 - Multifunctional decorative paper - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔面などの皮膚表面に分泌された皮脂や汗を拭き取るのに利用される吸汗性機能を有した多機能を有する化粧用紙に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
顔の皮膚には皮脂を分泌する皮脂腺が多く存在し、特に額部、鼻の周辺などに集中している。分泌される皮脂量は、性別、年齢、体調、季節等によって異なるが、一般的な20歳前後の女性の場合、前額部で、2時間当たり1.0g/m2 (夏場)〜0.6g/m2 (冬場)程度と言われている。皮脂はトリグリセライド、ワックスエステル、脂肪酸等で構成されており、皮膚の乾燥を防ぎ柔軟性を保って弾力性を与え、あるいは外からの水分、有害物質の浸入を防ぐなどの役割をしている。
【0003】
しかし皮脂は、化粧した顔が皮脂によってギラついたり、また化粧ののりが悪くなったりするため、特に化粧をする女性からは嫌われている。化粧用脂取り紙はこのような女性たちに愛用されているものであり、顔にそっと押し当て、軽く拭くことによって皮脂を拭き取ることができ、各種のものが市販されている。
【0004】
市販の化粧用脂取り紙の多くは有色あるいは白色の坪量15〜30g/m2 の薄葉紙であり、繊維原料としては木材パルプのほかにマニラ麻等の非木材パルプ、ポリエチレン等の合成繊維等が使用されている。また紙の吸脂性を高めたり、皮脂の取れ感を高めたり、紙の柔軟性を高めたりする目的で、タルクや炭酸カルシウム等の無機填料を配合したもの、スーパーキャレンダー加工等による高密度化処理が施されているものなどがある。
【0005】
一方、実公昭50−44712号、実開平5−18392号、特開平5−337009号などでは、シリカ、タルク、炭酸カルシウム等の無機填料を内添あるいは表面塗工により紙に添加することにより吸脂性や拭き取り効果の高い化粧用脂取り紙が得られるとしている。また特公昭56−8606号、実公平3−19834号、実公平4−45591号、特開平2−29222号などでは、吸脂性、拭き取り効果、シートの柔軟性などを高めるためにポリオレフィン等の合成パルプ、合成繊維の配合が効果があるとしている。更に特開平6−319664号では、植物繊維に合成パルプを配合し、無機填料を5〜50部内添して得られた紙を緊度0.7g/cm3 以上にすることを述べている。
【0006】
このように現在知られている化粧用脂取り紙は、主に吸脂性、皮脂の取れ感、シートの柔軟性などについて改良が加えられているのみであり、新しい機能を付与した例は少なく、化粧用殺菌剤を含ませた化粧用脂取り紙が実公平3−19834号に開示されている程度である。次にこのような従来の技術の抱える問題点、すなわち本発明が解決しようとする課題について説明する。
顔面には皮脂腺だけでなく汗腺も多く存在しており、皮脂と同時に汗も分泌されている。汗は皮脂と異なり絶えず分泌され、平常時の分泌量は比較的少なく、ガス体となって揮散してしまう程度であるが、分泌量が多くなると皮膚表面で滴状となり、目で見えるようになる。また汗は皮脂腺から分泌された皮脂と混ざり、皮脂が皮膚表面に広がるのを助け、促進する役割をしている。
【0007】
このような顔面の汗も、特に化粧をする女性にとっては不快であるため、化粧用脂取り紙で皮脂を拭き取る際、汗も同時に吸収できる機能が望まれている。しかしこのような吸汗機能を積極的に付与した化粧用脂取り紙は、従来の市販品にも、また上記公知文献にも見当たらない。
【0008】
一方、従来の化粧用脂取り紙では、吸脂性や皮脂の取れ感やシートの柔軟性を高めるためには、スーパーキャレンダー加工等による高密度化処理、疎水性を有するポリエチレン合成繊維等の配合、タルク等の無機填料の表面塗工などが効果的であるとされている。しかし汗の成分は、水:99%、塩分:0.2〜0.5%、乳酸:0.1%、その他:尿素等、というように大部分が水である。そのためこのような対策はシート中の空隙の減少、シートの親水性の低下、シート表面の緻密化を招き、吸汗性付与という立場から見ると、むしろ逆の対策となっており、この点において早急の解決が望まれていた。
【0009】
【解決を試みた技術的事項】
本発明はこのような背景を充分に認識し、案出されたものであって、上記課題の解決を図るべく、吸脂性材料に吸水性材料を付加する構成とするとともに、これらを積層する構造とすることで、本来の機能である吸脂性に新たな機能である吸汗性を付与するようにした新規な多機能を有する化粧用紙を提案するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1記載の多機能を有する化粧用紙は、植物繊維パルプ及び高吸水性繊維材料を主成分とする中間層と、植物繊維パルプを主成分とする保護層とを具えて成り、前記中間層を挟んでその両面に前記保護層を個別に設けることにより、三層積層構造を形成して成るものであり、更に前記中間層の主成分の一つである高吸水性繊維材料は、繊維状カルボキシメチルセルロース塩に対してカチオン性水溶性高分子樹脂を添加することにより、前記繊維状カルボキシメチルセルロース塩の少なくとも一部に高分子電解質錯体を形成したものであることを特徴として成るものである。
これにより高吸水性繊維材料の存在により、中間層において高い吸汗作用が発揮されるほか、この中間層の両面に設けられた保護層の存在により使用に耐え得る機械的強度を付与され、更に吸脂性及び皮脂の取れ感も向上する。
更に高吸水性繊維材料は、繊維状カルボキシメチルセルロース塩に対してカチオン性水溶性高分子樹脂を添加することにより、前記繊維状カルボキシメチルセルロース塩の少なくとも一部に高分子電解質錯体を形成したものであるため、吸水後も膨潤体として形状を維持でき、それ自体が溶出したり、ホケたりすることもない。なおここで「ホケ」とは、繊維が毛羽立ちまたは脱落することを意味する。
【0011】
また請求項2記載の多機能を有する化粧用紙は、前記要件に加え、前記中間層の坪量は3〜20g/m2 であり、なお且つ前記保護層の坪量は3〜10g/m2 の範囲内に設定されていることを特徴として成るものである。
これにより中間層にあっては、均一なシート形成が可能な適度な厚さとなり、吸汗性及び柔軟性も良好となる。一方、保護層にあっては、均一なシート形成が可能な適度な厚さとなり、機械的強度、通汗性及び柔軟性も良好となる。
【0012】
更にまた請求項3記載の多機能を有する化粧用紙は、前記要件に加え、前記中間層と保護層とによる三層積層構造は、個別の抄紙原料の抄き合わせにより形成されることを特徴として成るものである。
これにより中間層と、その両面に積層される保護層との結合が強固となるほか、保護層から中間層への汗の流入も何ら阻害されることなく円滑に行われる。
【0013】
更にまた請求項4記載の多機能を有する化粧用紙は、前記要件に加え、前記保護層には、ポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン樹脂が内添または塗工されていることを特徴として成るものである。
これにより湿潤紙力が向上し、上記中間層及び保護層の有する作用が余すことなく発揮される。
【0014】
更にまた請求項5記載の多機能を有する化粧用紙は、前記要件に加え、前記中間層と保護層とのいずれか一方、または双方には、顔料または染料が内添または塗工されることにより着色が施されていることを特徴として成るものである。
これにより上記中間層及び保護層の有する機能的作用に加え、皮脂や汗の吸収により、吸収部と非吸収部との間にコントラストが生じ、皮脂や汗の取れ感が視覚的に明確に認識できるようになり、このコントラストにより皮脂や汗が取れた満足感を与えるとともに、意匠性の付与といった新たな作用が付加される。
【0015】
更にまた請求項6記載の多機能を有する化粧用紙は、前記要件に加え、透かし模様の形成加工、クレープ加工またはエンボス加工のいずれか一つ、あるいはこれらの二種の組み合わせ、またはこれらのすべてを施すことにより形成されていることを特徴として成るものである。
これにより上記中間層及び保護層の有する機能的作用に加え、多機能を有する化粧用紙全体の柔軟性の向上及び意匠性の付与といった新たな作用が付加される。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として、前記課題の解決が図られるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下必要に応じて図面を使用し、本発明の多機能を有する化粧用紙について具体的に説明する。なお以下の説明にあたっては、まず図1に示す模式図を使用して本発明の多機能を有する化粧用紙の基本的構成について説明し、次いで当該構成を具現化した五つの実施例並びにこれらの実施例の効果を確認するために設けた六つの比較例について表1を参照しながらその構成並びに比較結果に言及する。
【0017】
図1において、符号1に示すものが本発明の多機能を有する化粧用紙であって、皮膚表面H上に分泌した皮脂O及び汗Wを拭き取るために使用されるものであって、以下のような構成を有する。すなわちこのものは植物繊維パルプと高吸水性繊維材料とを主成分とする中間層2と、植物繊維パルプを主成分とする保護層3とを基本的に具えて成る。そして保護層3は中間層2を挟んでその両面に個別に設けられるものであって、全体として三層積層構造を形成している。
【0018】
そして本実施の形態では、個別の抄紙原料を用い、これらを抄き合わせることにより前記三層積層構造を形成したものを開示する。もちろんこのような抄き合わせのほか、プレス機等を使用した圧着や通水性接着剤等を使用しての接着等、適宜の他の積層手段を採用することも可能である。
【0019】
以下上記中間層2の主成分である植物繊維パルプ及び高吸水性繊維材料、保護層3の主成分である植物繊維パルプについて詳細に説明する。まず保護層3の主成分である植物繊維パルプについて説明する。このものとしては、木材パルプ、マニラ麻パルプ、ケナフパルプなどの植物繊維パルプが適用でき、これらの一つを単独、あるいはこれらの幾つかを混合して使用する。なお所望の吸汗性が得られる範囲内でポリエチレン、ポリエステル、アクリル、レーヨンなどの合成繊維、半合成繊維(複合繊維も含む)を配合することも可能であるし、この他タルク、炭酸カルシウムなどの無機填料、ナイロン微粉体、中空ポリマー粉体などの有機粉体、ポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、尿素−メラミン樹脂などの湿潤紙力向上剤、カチオン澱粉、ポリアクリル酸ソーダなどの乾燥紙力向上剤、グリセリン、ポリエチレングリコールなどの柔軟剤、保湿剤等を内添あるいは塗工方式によって付与したり、染料、顔料等により染色することも可能である。なお上記保護層3は中間層2を挟んでその両面に設けられ、これら二層の成分は上記範囲内であれば同一の構成とすることも可能であるし、異なる構成とすることも可能である。また着色についても、二層が同一でも、異なっても構わない。更に一方のみを着色、他方を無着色とすることも可能であるし、二層に着色を施す場合にあっても、一方を濃色、他方を淡色としたり、二層の各々の色相、明度、彩度の一部ないしはすべてを異ならせてもよく、これらの構成を適宜組み合わせることも可能である。因みにこのような構成をとった場合には、多機能を有する化粧用紙1の意匠性の格段の向上が期待できる。
【0020】
そしてこのような成分により構成される保護層3は中間層2における高吸水性繊維材料がホケて皮膚表面Hに転移することを防ぐ保護機能、中間層2への通水機能を有するほか、それ自体が吸脂層、吸汗層としても機能する。各保護層3の坪量は3〜10g/m2 が良く、好ましくは4〜6g/m2 に設定する。因みに3g/m2 未満では層が薄過ぎ、均一なシート形成は難しく、また強度が弱過ぎるため保護層3としては適さず、一方、10g/m2 を超える場合は強度的には充分であるが、通水性、シートの柔軟性の点から好ましくはない。
【0021】
次に中間層2の主成分である植物繊維パルプ及び高吸水性繊維材料について説明する。このうち高吸水性繊維材料としては繊維状カルボキシメチルセルロース塩(以下必要に応じて「繊維状CMC塩」と略称を用いる)に対してカチオン性水溶性高分子樹脂を添加することにより、前記繊維状CMC塩の少なくとも一部に高分子電解質錯体を形成したものを使用する。ここで「CMC塩」とは、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、あるいはメチルアミン、エタノールアミン等のアミン塩を意味する。
【0022】
前記高分子電解質錯体の形成にあたり、使用されるカチオン性水溶性高分子樹脂としては、アイオネンポリマー、ポリエチレンイミン、ポリアミン樹脂、ポリアミンポリアミド樹脂等が使用でき、そのカチオン当量としては0.1〜20ミリ当量/gのものが望ましい。繊維状CMC塩のエーテル化度としては0.1〜1.0が望ましく、それに対するカチオン性水溶性高分子樹脂の添加量としては繊維状CMC塩のアニオン当量の0.1〜100%のカチオン当量になるように添加するのが望ましい。
【0023】
中間層2には、上述のような、その一部に高分子電解質錯体が形成された繊維状CMC塩のほかに、中間層2の補強を目的に木材パルプ、マニラ麻パルプなどの植物繊維パルプが単独あるいは混合し配合される。中間層2における、その一部に高分子電解質錯体が形成された繊維状CMC塩の存在割合は10〜80%が良く、好ましくは20〜50%が良い。因みにその一部に高分子電解質錯体が形成された繊維状CMC塩の存在割合が10%未満の場合は、充分な吸水機能が得られず、また80%を超えると吸水膨潤後の中間層2の強度が弱過ぎるため好ましくない。なお中間層2にはこの他に所望の吸汗性が得られる範囲内でポリエチレン、ポリエステル、アクリル、レーヨンなどの合成繊維、半合成繊維(複合繊維も含む)を配合することも可能であるし、この他、タルク、炭酸カルシウムなどの無機填料、ナイロン微粉体、中空ポリマー粉体などの有機粉体、カチオン澱粉、ポリアクリル酸ソーダなどの乾燥紙力向上剤、グリセリン、ポリエチレングリコールなどの柔軟剤、保湿剤等を内添あるいは塗工によって付与したり、染料、顔料等により染色することも可能である。
【0024】
そしてこのような成分により構成される中間層2は高吸水性繊維材料の存在により高い吸汗機能を有するほか、植物繊維パルプの存在により前記保護層3と同様の吸脂機能、吸水機能も発揮される。また中間層2の坪量としては、3〜20g/m2 が良く、好ましくは5〜15g/m2 に設定する。因みに3g/m2 未満では層が薄過ぎ、均一なシート形成が難しく、また吸水性も低くなり吸汗層としては適さない。一方、20g/m2 を超える場合は吸水性は充分であるが、シートの柔軟性の点から好ましくはない。
【0025】
そして本発明の多機能を有する化粧用紙1はこのような中間層2に対して、中間層2を挟んでその両面に保護層3を個別に設けることにより、三層積層構造を形成して成る。一例としてこれら各層は三層抄き合わせ抄紙機により形成されるものであって、積層後において中間層2または保護層3のいずれか一方または双方に顔料または染料を内添または塗工して着色を施すようにすることも可能である。また例えば抄紙工程において透かし模様の形成加工を施すことも可能である。すなわち本発明の多機能を有する化粧用紙1は三層積層構造を形成して成るため、一例として中間層2に部分的に凹部や孔を形成しておき、このような中間層2に対して保護層3を積層して、これにより透かし模様を表出するようにすることも可能である。因みにこのような透かし模様の形成加工を施した場合には、趣を異にする特異な意匠性を本発明の多機能を有する化粧用紙1に付与することが可能となる。更に必要に応じて例えば抄紙後において、所望の吸水性を損なわない範囲内でスーパーキャレンダー加工等の高密度化処理を行うことも可能であるし、クレープ加工やエンボス加工等を行い、柔軟性または別途の意匠性を付与するようにすることも可能である。
【0026】
【実施例】
次にこのようにして成る本発明の多機能を有する化粧用紙1の五つの具体的実施例を六つの比較例と対比して説明する。
表1に本発明に係る実施例を五つ挙げ、実施例1〜5として示した。また比較例を六つ挙げ、比較例1〜6として示し対比した。なお本実施例で使用した評価方法を下記に示した。また以下の評価確認の実験はすべて20℃、65%RHの環境下で実施した。
【0027】
【表1】
【0028】
〔I〕
(1)吸脂性評価方法
疑似皮脂として、ひまし油/ベンジルアルコール=80/20の混合油液を用い、疑似皮脂の紙サンプルへの転移は印刷適性試験機「RIテスター」(明製作所製)を用いて行った。すなわち疑似皮脂0.5mlをRIテスターの印刷ロール上に取り、2分間練って印刷ロール上に均一に油膜を形成させた後、印刷をする要領でサンプル上に疑似皮脂を転移させた。
a.吸脂量
疑似皮脂転移前後のサンプルの重量差をもって吸脂量とした(下記数1参照)。
【0029】
【数1】
吸脂量(g/m2 )=疑似皮脂転移後のサンプル重量(g/m2 )−疑似皮脂転移前のサンプル重量(g/m2 )
【0030】
b.皮脂の取れ感
皮脂の取れ感の評価は疑似皮脂転移前後のサンプルの色差を測色計「SMカラーコンピューターSM−4−CH」(スガ試験機製)で測定することによって行った。すなわち裏当てに白色板を用いて疑似皮脂転写前後のサンプルの色差ΔEW を五枚重ねで測定し、また裏当てを黒色板に替えて同様に色差ΔEB を測定し、両者の色差の和をもって皮脂の取れ感とした(下記数2参照)。
【0031】
【数2】
皮脂の取れ感ΔE=ΔEW +ΔEB
備考:ΔEが大きいほど皮脂の取れ感が高いことを意味する。
【0032】
(2)吸水性評価方法
多機能を有する化粧用紙の吸汗性性能については、水を疑似汗として、JIS P−8141「紙のクレム法による吸水度試験方法」に準拠して1分後の吸水度(mm)を測定することにより評価した。なおこの評価では数値が高いほど吸水性が良いことを意味する。
【0033】
(3)繊維のホケやすさ
5cm×5cmの大きさに裁断した各サンプルについて、実際に顔(前額部)に当てて使用し、使用後のサンプル表面の繊維のホケ具合を目視で観察した。なお、ホケやすさの評価方法としては、○=全くホケない、△=ややホケる、×=ホケるという三種の判定基準を設け、これによりホケやすさを評価した。
【0034】
〔II〕
(1)比較例1〜3
三種類の市販の脂取り紙の吸脂性及び吸水性を評価した。なお比較例1は市販品Aと、比較例2は市販品Bと、比較例3は市販品Cとそれぞれ対応する。また構成材料を分析した結果、市販品A(茶色)はマニラ麻、市販品B(ピンク)はポリエチレン繊維とマニラ麻、市販品C(ピンク)は木材パルプとマニラ麻とタルクとから成っていた。市販品の吸脂量は2.1〜2.5g/m2 、ΔEは10.4〜24.0程度であった。吸水性は2〜3mmと低い値であった。
【0035】
(2)比較例4
叩解度500mlCSFまで別々に叩解した広葉樹パルプとマニラ麻パルプを50:50の配合で混合し、湿潤紙力向上剤としてポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(日本PMC株式会社製WS−570)を対パルプ1.5%添加して、坪量20g/m2 のシートを作製した。色は、顔料を使用して青色とし、また後加工でスーパーキャレンダー処理を行い、シート密度を0.7g/cm3 前後にした。このものの吸脂量は2.2g/m2 、ΔEは19.8、吸水性は3mmであった。
【0036】
(3)比較例5
マニラ麻パルプ(叩解度420mlCSF)と繊維状CMCのナトリウム塩(ニチリン化学株式会社製、エーテル化度0.43)を80:20の配合で混合し、更に繊維状CMCのナトリウム塩と高分子電解質錯体を形成させるためにポリアミン樹脂(住友化学工業株式会社製、スミレーズレジンFR−2P)を繊維状CMCのナトリウム塩に対して5%添加して、坪量20g/m2 のシートを作製した。その他の条件は比較例4と同様である。このものは吸脂性、皮脂の取れ感は比較例1〜3の市販品並みであった。また吸水性は14mmと高い値を示したものの繊維がホケやすかった。
【0037】
(4)比較例6
比較例5の原料に、比較例4と同様のポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を対原料2%添加して坪量20g/m2 のシートを作製した。その他の条件は比較例5と同様である。
ポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン樹脂の添加により吸水度が低下し、また繊維のホケやすさは若干改良された程度であった。
【0038】
〔III 〕
(1)実施例1
中間層2用として、叩解度550mlCSFの広葉樹パルプに繊維状CMCのナトリウム塩を80:20の割合で配合し、更に繊維状CMCのナトリウム塩に高分子電解質錯体を形成させるために比較例5と同様のポリアミン樹脂を繊維状CMCのナトリウム塩に対して5%添加した原料を準備した。また保護層3用として、叩解度420mlCSFのマニラ麻パルプに比較例4で使用したポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を対パルプ2%添加した原料を準備した。これらの原料を用いて保護層3の坪量5g/m2 、中間層2の坪量10g/m2 、保護層3の坪量5g/m2 の合計坪量20g/m2 の三層抄きシートを作製した。色は顔料を使用して各層とも青色とし、またスーパーキャレンダー処理によりシート密度を0.7g/cm3 前後とした。このものの吸脂量、皮脂の取れ感は一層抄きの比較例5〜6よりも高い値を示した。一方、三層抄きにより吸水度は14mmと高い値を維持したまま、繊維のホケやすさは問題ないレベルまで改良された。
【0039】
(2)実施例2〜3
中間層2の広葉樹パルプと繊維状CMCのナトリウム塩の配合比率を60:40(実施例2)及び50:50(実施例3)と変化させ、その他の条件は実施例1と同様にしてシートを作製した。その結果、吸脂性、吸水性ともに実施例1と同様の結果であった。
【0040】
(3)実施例4〜5
実施例4〜5では、中間層2を実施例2の広葉樹パルプをマニラ麻パルプ(叩解度420mlCSF)に変更し、その他は同じとした。保護層3は、実施例4では針葉樹パルプ:広葉樹パルプ=25:75(混合叩解、叩解度550mlCSF)とし、実施例5ではマニラ麻パルプ(叩解度420mlCSF)とした。その他の条件は実施例1と同様にしてシートを作製した。この場合でも実施例1〜3と同様の結果が得られた。
【0041】
(4)実施例6
更に本発明の多機能を有する化粧用紙1の他の実施例として以下のような実施例を採用することも可能である。すなわち前記実施例1において、中間層2を形成する際に孔径5〜10mmの円形状の孔を中間層2に多数形成しておき、この中間層2を用いて実施例1と同様に三層抄きシートを作製した。これにより透かし模様を有する多機能を有する化粧用紙1が得られ、多機能を有する化粧用紙1には水玉模様の外観を呈した趣を異にする特異な意匠性が付与された。
【0042】
【発明の効果】
本発明の多機能を有する化粧用紙1は、従来品並みの吸脂性や皮脂の取れ感を有していると同時に、吸水性に優れ、高い吸汗機能を有している。そのため本発明の多機能を有する化粧用紙1の使用により、従来品では不充分であった特に汗ばみやすい梅雨から夏場における使用でも、皮脂Oと同時に汗Wも皮膚表面Hから充分に拭き取ることができ、今までにないクレンジング感が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多機能を有する化粧用紙を模式的に示す骨格的縦断側面図である。
【符号の説明】
1 多機能を有する化粧用紙
2 中間層
3 保護層
H 皮膚表面
O 皮脂
W 汗[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a multifunctional decorative paper having a sweat-absorbing function used for wiping off sebum and sweat secreted on the skin surface such as the face.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
There are many sebaceous glands that secrete sebum on the skin of the face, especially in the forehead and nose. The amount of sebum secreted varies depending on gender, age, physical condition, season, etc. In the case of a general woman around 20 years old, the amount of sebum is 1.0 g / m 2 (summer) to 0. It is said to be about 6 g / m 2 (winter). Sebum is composed of triglycerides, wax esters, fatty acids, and the like, and plays a role of preventing skin from drying and maintaining flexibility and elasticity, or preventing moisture and harmful substances from entering from the outside.
[0003]
However, sebum is hated by women who make up, especially because the makeup face is glazed by the sebum and the makeup paste becomes worse. Cosmetic oil-removal paper is a favorite of such women. Sebum can be wiped gently by gently pressing it against the face, and various products are commercially available.
[0004]
Most commercial degreasing papers are colored or white thin paper with a basis weight of 15 to 30 g / m 2 , and the raw material for fibers is non-wood pulp such as Manila hemp, synthetic fibers such as polyethylene, etc. in addition to wood pulp. It is used. In addition, high-density by super-calender processing, etc. containing inorganic fillers such as talc and calcium carbonate for the purpose of enhancing the oil-absorbing property of paper, improving the sebum-removing property, and increasing the flexibility of paper. There are some that have been processed.
[0005]
On the other hand, in Japanese Utility Model Publication No. 50-44712, Japanese Utility Model Laid-Open No. 5-18392, Japanese Patent Laid-Open No. 5-337209, etc., an inorganic filler such as silica, talc, calcium carbonate or the like is added to the paper by internal addition or surface coating. It is said that a degreased paper for cosmetics with high oiliness and wiping effect can be obtained. In Japanese Examined Patent Publication No. 56-8606, Japanese Utility Model Publication No. 3-19834, Japanese Utility Model Application Publication No. 4-45591, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2-29222, etc., in order to improve the oil absorption, wiping effect, sheet flexibility, etc. Synthetic pulp and synthetic fiber are said to be effective. Furthermore, Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-319664 describes that a paper obtained by blending a synthetic pulp with a plant fiber and internally adding 5 to 50 parts of an inorganic filler has a tension of 0.7 g / cm 3 or more.
[0006]
As described above, the currently known cosmetic degreasing papers have mainly been improved in terms of oil absorption, sebum removal feeling, sheet flexibility, etc., and few examples have been given new functions. A cosmetic degreasing paper containing a cosmetic disinfectant is disclosed in Japanese Utility Model Publication No. 3-19834. Next, a problem that the conventional technology has, that is, a problem to be solved by the present invention will be described.
There are not only sebaceous glands but also sweat glands on the face, and sweat is secreted simultaneously with sebum. Sweat is constantly secreted, unlike sebum, and the amount of normal secretion is relatively small and vaporizes as a gas body, but when the amount of secretion increases, it becomes droplets on the skin surface so that it can be seen by the eyes Become. Sweat mixes with sebum secreted from the sebaceous glands, and helps to promote and promote sebum spreading to the skin surface.
[0007]
Such facial sweat is also uncomfortable especially for women who make up, and therefore, when the sebum is wiped off with a cosmetic oil removing paper, a function capable of simultaneously absorbing sweat is desired. However, such a degreased paper for cosmetics positively imparting a sweat absorbing function is not found in conventional commercial products or in the above-mentioned known literature.
[0008]
On the other hand, in conventional cosmetic degreasing paper, in order to increase the oil absorption, sebum removal feeling and sheet flexibility, high density treatment by super calender processing, etc., hydrophobic polyethylene synthetic fiber, etc. It is said that blending and surface coating of inorganic fillers such as talc are effective. However, most of the components of sweat are water, such as water: 99%, salt: 0.2-0.5%, lactic acid: 0.1%, and other: urea. For this reason, such countermeasures lead to a decrease in the voids in the sheet, a decrease in the hydrophilicity of the sheet, and the densification of the sheet surface. The solution of was desired.
[0009]
[Technical matters to be solved]
The present invention has been devised by fully recognizing such a background. In order to solve the above problems, the present invention has a structure in which a water-absorbing material is added to the oil-absorbing material, and these are laminated. By adopting a structure, the present invention proposes a new multifunctional decorative paper in which a new function, the sweat absorbency, which is a new function, is given to the oil absorbency, which is the original function.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
That is, the multifunctional decorative paper according to claim 1 comprises an intermediate layer mainly composed of vegetable fiber pulp and a superabsorbent fiber material, and a protective layer mainly composed of vegetable fiber pulp. A superabsorbent fiber material, which is formed by forming a three-layer laminated structure by separately providing the protective layers on both sides of a layer, and is one of the main components of the intermediate layer, A cationic water-soluble polymer resin is added to the fibrous carboxymethyl cellulose salt to form a polymer electrolyte complex on at least a part of the fibrous carboxymethyl cellulose salt .
As a result, the presence of the highly water-absorbing fiber material provides a high sweat-absorbing action in the intermediate layer, and the presence of protective layers provided on both sides of the intermediate layer provides mechanical strength that can withstand use and further absorbs water. Improves oiliness and sebum removal.
Furthermore, the superabsorbent fiber material is obtained by forming a polyelectrolyte complex on at least a part of the fibrous carboxymethylcellulose salt by adding a cationic water-soluble polymer resin to the fibrous carboxymethylcellulose salt. Therefore, the shape can be maintained as a swollen body even after water absorption, and it does not elute or blur itself. Here, “bokeh” means that the fiber fluffs or falls off.
[0011]
In addition to the above requirements, the multifunctional decorative paper according to
As a result, the intermediate layer has an appropriate thickness capable of forming a uniform sheet, and has good sweat absorption and flexibility. On the other hand, the protective layer has an appropriate thickness capable of forming a uniform sheet, and has good mechanical strength, perspiration and flexibility.
[0012]
Furthermore, the multifunctional decorative paper according to
As a result, the bond between the intermediate layer and the protective layer laminated on both surfaces thereof is strengthened, and the inflow of sweat from the protective layer to the intermediate layer is smoothly performed without being obstructed.
[0013]
Furthermore, the multifunctional decorative paper according to claim 4 is characterized in that, in addition to the above requirements, a polyamine polyamide epichlorohydrin resin is internally added or coated on the protective layer.
Thereby, wet paper strength improves and the effect | action which the said intermediate | middle layer and protective layer have is fully exhibited.
[0014]
Furthermore, the multifunctional decorative paper according to claim 5 is provided by adding or applying a pigment or a dye to one or both of the intermediate layer and the protective layer in addition to the above requirements. It is characterized by being colored.
As a result, in addition to the functional action of the intermediate layer and protective layer, the absorption of sebum and sweat creates a contrast between the absorbing part and the non-absorbing part. This contrast provides a sense of satisfaction that sebum and sweat have been removed by this contrast, and a new action such as imparting design properties is added.
[0015]
Furthermore, the multifunctional decorative paper according to claim 6 has, in addition to the above requirements, any one of a watermark pattern forming process, a creping process, an embossing process, a combination of these two kinds, or all of them. It is characterized by being formed by applying.
As a result, in addition to the functional actions of the intermediate layer and the protective layer, new actions such as improving the flexibility of the entire decorative paper having multiple functions and imparting design properties are added.
The above-described problems can be solved by using the configuration of the invention described in each of the claims.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the multifunctional decorative paper of the present invention will be specifically described with reference to the drawings as necessary. In the following description, first, the basic configuration of the multifunctional decorative paper of the present invention will be described with reference to the schematic diagram shown in FIG. 1, and then five examples embodying the configuration and the implementation thereof. With respect to six comparative examples provided for confirming the effects of the examples, the configurations and the comparison results will be described with reference to Table 1.
[0017]
In FIG. 1, what is shown by the code | symbol 1 is the decorative paper which has the multifunction of this invention, Comprising: It is used in order to wipe off the sebum O and the sweat W secreted on the skin surface H, Comprising: It has a configuration. That is, this is basically provided with an
[0018]
And in this Embodiment, what formed the said 3 layer laminated structure by using the individual papermaking raw materials and making these together is disclosed. Of course, it is possible to employ other appropriate laminating means other than such paper making, such as pressure bonding using a press machine or adhesion using a water-permeable adhesive.
[0019]
Hereinafter, the vegetable fiber pulp and the superabsorbent fiber material as the main components of the
[0020]
The
[0021]
Next, the vegetable fiber pulp and superabsorbent fiber material which are the main components of the
[0022]
In forming the polyelectrolyte complex, as the cationic water-soluble polymer resin used, ionene polymer, polyethyleneimine, polyamine resin, polyamine polyamide resin and the like can be used, and the cation equivalent is 0.1-20. Those of milliequivalent / g are desirable. The degree of etherification of the fibrous CMC salt is preferably 0.1 to 1.0, and the amount of the cationic water-soluble polymer resin added thereto is 0.1 to 100% of the anion equivalent of the fibrous CMC salt. It is desirable to add so as to be equivalent.
[0023]
In addition to the fibrous CMC salt partially formed with the polymer electrolyte complex as described above, the
[0024]
The
[0025]
The multifunctional decorative paper 1 of the present invention is formed by forming a three-layer laminated structure by separately providing a
[0026]
【Example】
Next, five specific examples of the multi-functional decorative paper 1 of the present invention thus constructed will be described in comparison with six comparative examples.
Table 1 lists five examples according to the present invention and shows them as Examples 1-5. Moreover, six comparative examples were given and shown as comparative examples 1 to 6 for comparison. The evaluation methods used in this example are shown below. The following evaluation confirmation experiments were all performed in an environment of 20 ° C. and 65% RH.
[0027]
[Table 1]
[0028]
[I]
(1) Evaluation method of oil absorbency As a pseudo sebum, a castor oil / benzyl alcohol = 80/20 mixed oil liquid is used, and the pseudo sebum is transferred to a paper sample by using a printability tester “RI Tester” (manufactured by Meisei Seisakusho). Used. That is, 0.5 ml of pseudo sebum was taken on a printing roll of an RI tester, kneaded for 2 minutes to uniformly form an oil film on the printing roll, and then transferred to the sample in the manner of printing.
a. Oil Absorption The oil absorption was determined by the weight difference between the samples before and after the pseudo sebum transfer (see the following formula 1).
[0029]
[Expression 1]
Oil absorption amount (g / m 2) = Sample weight after pseudo sebum transition (g / m 2) - sample weight before pseudo sebum transition (g / m 2)
[0030]
b. Sensation of sebum The evaluation of sebum removal was carried out by measuring the color difference between samples before and after the pseudo-sebum transfer using a colorimeter “SM color computer SM-4-CH” (manufactured by Suga Test Instruments). That is, using a white plate for the backing, measure the color difference ΔE W of the sample before and after pseudo sebum transfer in five layers, and measure the color difference ΔE B in the same way by replacing the backing with a black plate. The sebum was taken off (see
[0031]
[Expression 2]
Sense of sebum removal ΔE = ΔE W + ΔE B
Note: The larger ΔE, the higher the sebum removal feeling.
[0032]
(2) Water absorbency evaluation method With regard to the sweat absorption performance of the multifunctional decorative paper, the water absorption after 1 minute in accordance with JIS P-8141 “Water absorption test method by paper Krem method” using water as a pseudo sweat. Evaluation was made by measuring the degree (mm). In this evaluation, a higher numerical value means better water absorption.
[0033]
(3) Ease of fiber defocusing Each sample cut to a size of 5 cm x 5 cm was used by actually hitting the face (front forehead) and visually observing the fiber defocusing condition on the sample surface after use. . In addition, as an evaluation method of easiness of defocusing, three kinds of determination criteria of ○ = no defocusing, Δ = slight defocusing, and x = defocusing were provided, and easiness of defocusing was evaluated.
[0034]
[II]
(1) Comparative Examples 1-3
Three types of commercially available degreased paper were evaluated for their oil absorbency and water absorbency. Comparative Example 1 corresponds to commercial product A, Comparative Example 2 corresponds to commercial product B, and Comparative Example 3 corresponds to commercial product C. As a result of analyzing the constituent materials, the commercial product A (brown) was made of Manila hemp, the commercial product B (pink) was made of polyethylene fiber and Manila hemp, and the commercial product C (pink) was made of wood pulp, Manila hemp and talc. The commercially available product had a fat absorption of 2.1 to 2.5 g / m 2 and ΔE of about 10.4 to 24.0. The water absorption was a low value of 2-3 mm.
[0035]
(2) Comparative Example 4
Hardwood pulp and Manila hemp pulp, which were separately beaten to a beating degree of 500 ml CSF, were mixed in a 50:50 blend, and polyamine polyamide epichlorohydrin resin (WS-570 manufactured by Japan PMC Co., Ltd.) as a wet paper strength improver was 1.5% against pulp. This was added to produce a sheet having a basis weight of 20 g / m 2 . The color was blue using a pigment, and super-calender processing was performed in post-processing to make the sheet density around 0.7 g / cm 3 . The oil absorption was 2.2 g / m 2 , ΔE was 19.8, and the water absorption was 3 mm.
[0036]
(3) Comparative Example 5
Manila hemp pulp (beating degree 420 ml CSF) and sodium salt of fibrous CMC (manufactured by Nichirin Chemical Co., Ltd., degree of etherification 0.43) are mixed in a blending ratio of 80:20, and further, sodium salt of fibrous CMC and polyelectrolyte complex In order to form a sheet, a polyamine resin (manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd., Sumire's Resin FR-2P) was added in an amount of 5% to the sodium salt of fibrous CMC to prepare a sheet having a basis weight of 20 g / m 2 . Other conditions are the same as in Comparative Example 4. This product was oil-absorbent and the sebum removal feeling was comparable to the commercial products of Comparative Examples 1-3. Moreover, although the water absorption showed a high value of 14 mm, the fibers were easy to blur.
[0037]
(4) Comparative Example 6
To the raw material of Comparative Example 5, the same polyamine polyamide epichlorohydrin resin as in Comparative Example 4 was added at 2% of the raw material to prepare a sheet having a basis weight of 20 g / m 2 . Other conditions are the same as in Comparative Example 5.
The addition of the polyamine polyamide epichlorohydrin resin decreased the water absorption, and the degree of fiber swaying was slightly improved.
[0038]
[III]
(1) Example 1
In order to form a polyelectrolyte complex with the sodium salt of fibrous CMC in a ratio of 80:20 to hardwood pulp having a beating degree of 550 ml CSF for
[0039]
(2) Examples 2-3
The mixing ratio of the hardwood pulp of the
[0040]
(3) Examples 4-5
In Examples 4-5, the
[0041]
(4) Example 6
Furthermore, the following embodiments can be adopted as other embodiments of the multifunctional decorative paper 1 of the present invention. That is, in Example 1, when the
[0042]
【The invention's effect】
The multifunctional decorative paper 1 of the present invention has the same level of oil absorbency and sebum-sensing feeling as conventional products, and at the same time has excellent water absorption and high sweat absorption function. For this reason, the use of the multifunctional decorative paper 1 of the present invention allows the sweat W to be wiped away from the skin surface H at the same time as the sebum O, even in the summer season, particularly in the rainy season, which is insufficient with conventional products. You can expect an unprecedented cleansing feeling.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a skeletal longitudinal sectional side view schematically showing a multifunctional decorative paper of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Multifunctional
Claims (6)
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