JP3709196B1 - 三重偏心バタフライ弁及びその弁体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の三重偏心バタフライ弁は、弁を開き始めるとき、弁体が僅かに開いた状態では、流体の流量を制御することが困難であり、また弁体を通過した流体がジェット噴流となって流出するために、弁体裏面に減圧部分を生成して弁内に圧力の不均衡を生じ、弁体が振動するなどの不都合を生じているので、このような困難や不都合を解消した三重偏心バタフライ弁を提供しようとする。
【解決手段】 三重偏心バタフライ弁の弁体を改良し、これまで弁軸付設がわと反対側の弁体表面は平面とされて来たところ、この発明では、弁体表面上に弁軸の延びる方向とほぼ垂直に延びる溝を付設し、しかもその溝を弁軸に対し垂直に延びる弁体の直径を中心軸として、その両側に対象の形に形成する。
【選択図】 図3
【解決手段】 三重偏心バタフライ弁の弁体を改良し、これまで弁軸付設がわと反対側の弁体表面は平面とされて来たところ、この発明では、弁体表面上に弁軸の延びる方向とほぼ垂直に延びる溝を付設し、しかもその溝を弁軸に対し垂直に延びる弁体の直径を中心軸として、その両側に対象の形に形成する。
【選択図】 図3
Description
この発明は、三重偏心バタフライ弁及びその弁体に関するものである。
バタフライ弁は、弁本体と弁体とで構成される。弁本体は円管状の流体通路を持っており、弁体は弁本体の流体通路内で弁軸を中心として約90度の角度範囲内で回動可能とされる。弁体は回動可能な範囲の一端において流体通路を全閉にし、回動可能な範囲の他端において流体通路を全開する。全閉時には弁体はその外周を流体通路の内面に密接する必要がある。このために流体通路の内面にシートリングが付設され、シートリングの内面は弁体の外周面に密接できる弁座面とされる。流体通路は円管状とされるので、弁体は通常円板状のものとされる。
バタフライ弁では、弁体が弁軸を中心として回動されるから、弁軸は弁体の中心を通って付設されることが多い。ところが、三重偏心バタフライ弁は、図1に断面を示したような構造とされていて、弁軸2が弁体1に対して一次、二次及び三次の偏心を重ね、三重に偏心して付設される。
図1において、三重偏心バタフライ弁は弁体1と弁本体3とで構成されている。上で云う一次偏心とは、弁軸2が弁体1の外周を連ねる平面から距離Pだけ外れて、円板の1つの半部に片寄って付設されるという偏心である。二次偏心とは、弁軸2が弁体1の中心線4から距離Qだけ外れて弁体の一方がわに片寄って付設されるという偏心である。
三次偏心は、弁座面5の形状に由来する偏心である。ここで弁座面5とは、弁体1の外周面が密接すべき流体通路の内面である。すなわち、三次偏心とは、弁座面5が流体通路の壁面の延長線上に頂点6を持った円錐面7上にあるという偏心であって、円錐面7の頂点6が弁体1の中心線から片寄っていることによって起こる偏心である。弁体1の外周面は弁座面5に密接しなければならないから、弁体1の外周面も傾斜した円錐台面となる。円錐の頂点6は、弁体1に対して弁軸2の付設がわと反対方向に位置している。
このような一次ないし三次の偏心を重ねたバタフライ弁は、例えば特開平11−351417号公報に記載されている。
特開平11−351417号公報
三重偏心バタフライ弁は、弁体1の外周を全面にわたって弁座面5から同時に引き離すことができ、しかも僅かな力で容易に引き離すことができる、という利点を持っている。そのために、三重偏心バタフライ弁は高圧の流体、とくに高温高圧の流体を制御するのに用いられている。
三重偏心バタフライ弁は弁体を全周にわたって同時に離すことができるという利点を持つ反面、これが欠点をもたらすことになる。すなわち、弁を開き始めるとき、弁体が全周にわたって弁座面から同時に離れるために、一度に大量の流体が流れることになり、従って弁体を全閉状態から開いて流体を初めて流そうとするとき、流体の流れを制御することが困難であるという問題を生じる。また、弁の開き始めに高圧の流体が弁体外周と弁座面との間の狭い隙間から全周にわたって流出するので、流体はジェット噴流となって流出するため、弁体裏面に減圧部分を生成してバタフライ弁内に圧力の不均衡を生じ、その結果、弁体が大きく振動するなどの不都合を生じることとなる。
特開平9−170665号公報は、上述の欠点を改良するために弁体を同時に弁座面から離すことを止め、弁軸が片寄っていない半部がわの弁体外周をまず弁座面から離し、その後に弁座面から離れる弁体外周を順次他の半部へ及ぼすように企図し、そのために弁体の厚みを一端がわで大きくし、他端がわで小さくすることを提案している。しかし、この提案によっては、弁体の低い開度において流体の流量が少なくなるため、矢張り流量の調節が容易でなく、また流体が弁体を通過すると、ジェット噴流を生じて弁体を損傷するという問題を生じた。
特開平9−170665号公報
この発明は、従来の三重偏心バタフライ弁が持っている上述の問題点と不都合とを解消しようとするものである。すなわち、この発明は弁体を僅かに開いた状態で、流量の調節が容易であって、また流体の流れによってもたらされる弁内の圧力不均衡を是正して、このため弁体の振動が少なくなる、という利点を持った三重偏心バタフライ弁を提供しようとするものである。
三重偏心バタフライ弁の弁体は、これまで弁軸付設がわと反対がわの表面は、実質的に平面とされてきた。これに対し、この発明はその表面に弁軸の延びる方向とほぼ垂直に延びる溝を付設し、溝に沿って流体を流すことによって上述の問題点と不都合とを解消することを骨子とするものである。
この発明は一面では三重偏心バタフライ弁の弁体を提供するものであり、他面ではその弁体を用いた三重偏心バタフライ弁を提供するものである。
この発明が提供しようとする三重偏心バタフライ弁用の弁体は、表面が実質的に平面となっている円板状の弁体であって、弁軸が円板の1つの半部がわに片寄るとともに裏面がわへ片寄って付設されており、弁体の外周面は弁体に対し弁軸と反対側へ頂点を持つ傾斜した円錐面上にある従来の三重偏心バタフライ弁用の弁体において、弁体の上記表面上に弁軸の延びる方向にほぼ垂直に延びる溝を付設し、弁軸に対し垂直に延びる弁体の直径を中心軸として、その両側に上記溝を対称の形状に配置したことを特徴とするものである。
また、この発明が提供しようとする三重偏心バタフライ弁は、この発明に係る上述の弁体を付設した三重偏心バタフライ弁である。すなわち、この発明に係る三重偏心バタフライ弁は、円管状の流体通路を持った弁本体と、その流体通路内に弁軸を中心として回動可能に付設された弁体とからなり、弁体は表面が実質的に平面となっている円板からなり、弁軸が円板の1つの半部がわに片寄るとともに裏面がわに片寄って付設されており、弁体の外周面は弁体に対し弁軸と反対がわに頂点を持った傾斜した円錐面上にあり、弁本体の弁座面も同じく傾斜した円錐面上にある通常の三重偏心バタフライ弁において、弁体の上記表面上に弁軸の延びる方向にほぼ垂直に延びる溝を付設し、弁軸に対し垂直に延びる弁体の直径を中心軸として、その両側に上記溝を対称の形に配置してなる弁体を用いたことを特徴とするものである。
上述の溝は弁体の中心から、弁軸が片寄って付設されていない弁体半部の周縁に近づくに従って次第に深さを増すようにされる。
また、上述の溝は、弁軸が片寄って付設されていない弁体半部の周縁に近づくに従って、弁軸に垂直な弁体の直径に次第に近づくように僅かに傾斜している。
この発明によれば、弁体が表面上に弁軸の延びる方向と垂直に延びる溝を備えているので、弁体を全閉状態から開いて流体を流し始めるとき、流体は最初に溝からだけ流れることとなるから、流し始めるときの流体量の調節が容易である。
また、この溝は、弁軸に対し垂直に延びる直径を中心軸として、その両側に対称の形に付設されているから、溝を通って流出する流体は、弁軸に垂直に流体通路を二等分する平面に対して対称に流れることとなり、従って流体の流れが均等化される。
また、溝は弁体の中心から弁軸が片寄って付設されていない弁体半部の周縁に近づくに従って、次第にその深さを増しているから、弁体を通過した流体は流体通路の中心軸に向かって流れる。このため、弁体を開き始めるとき、流体の流れの不均衡を少なくすることができ、従って弁体の裏面で発生する負圧を減少させることができるとともに、弁体の振動を少なくすることができる。
さらに、溝は弁軸が片寄って付設されていないがわの弁体半部の周縁に近づくに従って、弁軸に垂直な弁体の直径に次第に近づくように僅かに傾斜させたので、弁体を通過した流体は流体通路の中心軸に向かって流れることとなる。これによって、流体の流れの不均衡を少なくするとともに弁体裏面における負圧の発生を少なくすることができる。こうして弁体の振動を少なくし、騒音の発生を抑制し、引いては弁体の損傷を防ぐことができる。
この発明に係る弁体を、その実施の一例について図面に基づき説明すると、次のとおりである。図2は、この発明に係る三重偏心バタフライ弁の弁体を示し、図3は、この発明に係る他の三重偏心バタフライ弁の弁体を示しており、図4は、この発明に係るさらに別の三重偏心バタフライ弁の弁体を示している。そのうち、(a)は弁体の正面図であり、(b)は弁体の側面図である。図5は、この発明に係る弁体を付設した三重偏心バタフライ弁の断面図である。
図2に示したこの発明に係る弁体Xは、もとは表面11が実質的に平面となっている円板状の弁体である。弁体Xには弁軸2が付設されているが、弁軸2は、弁体Xの裏面12がわに片寄って固定されていて、一次偏心している。また、弁軸2は弁体Xの中心13から外れて円板の1つの半部がわに片寄って固定されて、二次偏心している。
また、弁体Xの外周面は円錐面S上にあるが、その円錐面Sは弁体Xに対し弁軸2と反対がわに頂点を持った傾斜した円錐面上にある。詳しく云えば、円錐面Sの頂点は、弁軸2に垂直な直径14を含んで、且つ弁軸2に垂直な平面上にあって、しかも弁体の中心軸から弁体の半径Rに等しいところに位置している。つまり、円錐面の頂点は図2の(a)では、直径14の一端15を通って紙面に垂直な直線上にある。こうして、弁体Xは三次偏心をしている。
このように一次、二次及び三次偏心を重ねただけの三重偏心バタフライ弁の弁体は公知である。ところが、弁体Xは表面11上に2条の溝16と17を備えている点で公知のものと異なっている。溝16と17とは、何れも弁軸2の延びる方向にほぼ垂直に延びている。また、溝16と17とは、弁軸2に対して垂直に延びる直径14を中心軸として、その両側に対称の形に付設されている。
溝16と17とは、何れも弁体の中心13から弁軸が片寄って付設されていない弁体半部の周縁、すなわち図2では直径14の他端18を中心とする周縁に近づくに従って、次第にその深さを増している。他端18は、円錐面Sの頂点から最も離れた弁体の周縁部分である。また他端18は表面11の中心線上に目を置いて表面11を正視したとき、周囲面の幅が最も大きく見える周縁部分である。従って、溝16と17とは幅が最も広くなる側の周縁に近づくほど深くなっている。これがこの発明に係る弁体Xである。
溝16と17とは、他端18を中心とする周縁に近づくに従って、直径14に次第に近づくように僅かに傾斜している。すなわち、溝16の中心線30を二点鎖線で示すと、二点鎖線は直径14と平行であってもよいが、また僅かに傾いていることが好ましい。その傾き角度θは4〜6度であることが好ましい。
図3に示したこの発明に係る弁体Yは、図2に示した弁体Xと同様に、一次、二次及び三次偏心をした三重偏心バタフライ弁用の弁体である。弁体Yは、表面11に設けられた溝16、17が弁体Xに設けられたものに似ているが、また異なっているところもある。
弁体Yにおける溝16、17は、何れも弁軸2の延びる方向にほぼ垂直に延びている。また、溝16と17とは、弁軸2に対してほぼ垂直に延びる直径14を中心軸として、その両側に対称の形に付設されている。さらに、溝16と17とは何れも弁体の直径の他端18がわの周縁に近づくほど、次第にその深さを増している。これらの点では、弁体Yは弁体Xと同じである。
弁体Yが弁体Xと異なるのは、弁体Yでは溝16と17とが恰も直径14に沿って延びる3本の突条21、22、23を付設することによって形成されているように見える点である。突条21ないし23の頂面は平面をなしていて裏面12からの高さは同一である。溝16と17の底を基準として突条21ないし23の頂面を見ると、頂面は他端18を中心とする周縁に近づくに従って高さを増しているように見えるが、それは溝16と17の底が上記の周縁に近づくに従って深さを増しているからである。従って、弁体Yはもとは表面が平面をなす円板状の弁体に溝16、17を付設して作られたものである。
弁体Yは、溝16と17のほかに突条21の外側と突条23の外側とに、それぞれ窪み31と32とが形成されている。窪み31と32とは何れも溝16の底と溝17の底と同じ深さとなっている。窪み31と32とは弁軸2の近くに付設されているから弁体の開閉、とくに弁体を開き始めるときの流体の流れには大きく影響しない。
図4に示したこの発明に係る弁体Zは、図2及び図3に示した弁体X及びYと同様に、三重に偏心したバタフライ弁用の弁体である。弁体Zは表面11上に唯1個の溝16を備えているだけであるという点で、弁体X及びYと異なっている。
弁体Zの溝16は、弁軸2に垂直に延びていて、弁軸2に垂直な直径14を中心軸として対称の形に付設されている。また溝16の深さは、他端18を中心とする周縁に近づくほど深くなっている。弁体Zはこれらの点では弁体X及びYと同じである。溝16の底は溝の幅方向では同じ高さになっていることが好ましいが、また溝の幅方向の断面が円弧状になっていて、幅方向の中央ほど深くなっていてもよい。但し、溝16は弁の全閉時に弁本体の弁座面に密接して閉塞されることが必要であるから、溝16の最も深い底は、通常弁体の表面11から弁体の厚みのおおよそ3分の1以下の距離のところに位置していることが好ましい。
この発明に係る弁体は、バタフライ弁の弁本体に回動可能に付設されて三重偏心バタフライ弁として使用される。図5はこうして作られた三重偏心バタフライ弁の断面を示している。
図5では、弁本体3に付設されている円管状の流体通路8内に、この発明に係る弁体、例えば弁体Xが弁軸2を中心として回動可能に付設されて、三重偏心バタフライ弁が構成されている。弁体Xの表面11と裏面12とは、実線で示したところに位置して弁体は一様な厚みを持つものとされているが、溝16、17の底は点線19で示したところに位置している。
図5の三重偏心バタフライ弁は、矢印D方向に回動されて、全閉状態から開き始める。図5において流体が流れる方向を左から右とした場合、弁体Xの上側をオリフィス側と呼び、弁体Xの下側をノズル側と呼ぶことにすると、弁体Xのオリフィス側の外周面は表面11から垂直に延びる円周面となっているが、ノズル側の外周面は表面11から斜めに延びる円錐台面となり、円錐台面は表面11から裏面12へ向かって広がるように傾斜している。
弁体Xは図5に示したように、弁軸2の付設部分を除くと、一様な厚みを持った円板で構成され、その表面11がわに溝16と17を備えている。溝16と17は、図5の断面では現れていないが、溝底が点線19で示されたところに位置していて、ノズル側に近づくほど溝16と17とは深さを増している。
そこで、弁体Xを矢印D方向に回動させると、回動の初めには弁体Xは、オリフィス側では弁本体3の弁座面5との間で隙間を直ちに生じないが、ノズル側では弁座面5との間で隙間を生じる。このとき、弁体Xには表面11がわに溝16、17が付設され、その溝が深くなって開口しているので、表面11がわにある流体は主として溝16、17だけを通って流れることになる。この時期に流れる流体量は少量である。しかし、弁体Xは溝の設けられていない従来の弁体に比べると、従来の弁体よりは早い時期に流体を流し始め、また流し出す流体の量も多い。従って、図5の三重偏心バタフライ弁では、弁体Xを全閉状態から開き始めるとき、初期の流量調節が容易となる。
また、弁体Xでは弁軸に対し垂直に延びる直径を中心軸として、その両側に対称の形に溝16と溝17とを設けたので、溝16と溝17とを通って流れる流体は、弁軸に垂直に流体通路を二等分する平面に対して対称に流れることとなる。従って、流れの不均衡が少なく流体は一様に流れる。
さらに、溝16と溝17とはノズル側に近づくほど深くされているので、溝16と溝17とを通って流れる流体は、流体通路の中心軸方向へ集中して流れ、従って弁体Xの裏面がわに生じる背圧を減少させることとなる。
こうして、溝16と溝17とは、弁体Xを通過したあとの流体の流れの不均衡を少なくし、弁体Xの裏面で生じる背圧を減少させるので、弁体の振動を少なくし、騒音の発生を減じ、引いては弁の損傷を防ぐこととなる。
実際に、この発明に係る三重偏心バタフライ弁について、流量特性曲線を示すと図6のようになる。図6は、横軸に弁体の開度を示す角度(%)を取り、縦軸に流量(%)を取って、バタフライ弁の流量特性曲線を示しているが、その中で曲線Aは、この発明に係るバタフライ弁の特性曲線であり、曲線Bは前述の特開平9−170665号公報に記載のバタフライ弁の特性曲線である。曲線Aは、曲線Bに比べると弁の開度角が40度までは流量(%)が大きいから、開き始めから流量が多いので、流量の調整が容易であることが判明する。但し、開度角度40度以上では流量(%)に相違がない。従って、この発明によれば弁体の開き始めだけに、従来のものよりも流量の調整が容易であることになる。
1 弁体
2 弁軸
3 弁本体
4 弁体の中心線
5 弁座面
6 円錐の頂点
7 円錐面
8 流体通路
11 弁体の表面
12 弁体の裏面
13 弁体の中心
14 弁軸に垂直な弁体の直径
15 直径14の一端
16、17 溝
18 直径14の他端
19 溝の底
21、22、23 突条
30 溝の中心線
31、32 窪み
X、Y、Z この発明に係る弁体
S 円錐面
2 弁軸
3 弁本体
4 弁体の中心線
5 弁座面
6 円錐の頂点
7 円錐面
8 流体通路
11 弁体の表面
12 弁体の裏面
13 弁体の中心
14 弁軸に垂直な弁体の直径
15 直径14の一端
16、17 溝
18 直径14の他端
19 溝の底
21、22、23 突条
30 溝の中心線
31、32 窪み
X、Y、Z この発明に係る弁体
S 円錐面
Claims (4)
- 表面が実質的に平面となっている円板状の弁体であって、弁軸が円板の1つの半部がわに片寄るとともに裏面がわへ片寄って付設されており、弁体の外周面は、弁体に対し弁軸と反対がわに頂点を持つ傾斜した円錐面上にある弁体において、弁体の上記表面上に弁軸の延びる方向にほぼ垂直に延びる溝を付設し、弁軸に対し垂直に延びる弁体の直径を中心軸としてその両側に上記溝を対称の形状に配置し、溝の深さを、弁体周縁のうち円錐面の頂点から離れた側にある弁体半部の周縁に近づくに従って、次第に深くしたことを特徴とする、三重偏心バタフライ弁の弁体。
- 溝は弁体周縁のうち円錐面の頂点から離れた側にある弁体半部の周縁に近づくに従って、弁軸に垂直な弁体の直径に次第に近づくように僅かに傾斜していることを特徴とする、請求項1に記載の三重偏心バタフライ弁の弁体。
- 溝は、その最も深い底が弁体の表面から弁体の厚みの3分の1以下の距離のところに位置していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の三重偏心バタフライ弁の弁体。
- 円管状の流体通路を持った弁本体と、その流体通路内に弁軸を中心として回動可能に付設された弁体とからなり、弁体は表面が実質的に平面となっている円板からなり、弁軸が円板の1つの半部がわに片寄るとともに裏面がわに片寄って付設されており、弁体の外周面は弁体に対し弁軸と反対がわに頂点を持った傾斜した円錐面上にあり、弁本体の弁座面も同じく傾斜した円錐面上にある三重偏心バタフライ弁において、弁体の上記表面上に弁軸の延びる方向にほぼ垂直に延びる溝を付設し、弁軸に対し垂直に延びる弁体の直径を中心軸として、その両側に上記溝を対称の形に配置し、溝の深さを、弁体周縁のうち円錐面の頂点から離れた側にある弁体半部の周縁に近づくに従って、次第に深くしてなる弁体を用いたことを特徴とする三重偏心バタフライ弁。
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---|---|
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