JP3708128B2 - バッチプロセスと硬化プロセスの制御 - Google Patents

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Description

説明
技術分野
本発明は一般にプロセス制御に関し、特に詳しくは、物質の状態の変化を認識する方法と装置とに関する。本発明は、バッチ混合プロセス及び硬化プロセスを包含した、非常に多様な工業的プロセスに適用可能である。本発明はさらにバッチの間の一致性を評価するために使用可能である。
背景技術
非常に多様な工業的プロセスは、少なくとも1つの特性において経時的に変化する物質の評価を必要とする。変化の例は、混合物質(combined substance);例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂及びコンクリートのような硬化プロセスを受ける物質;及び例えばビール又はワインを生成する発酵のような微生物学的プロセスの結果として経時的に変化する物質を製造するための混合目的に、1種の物質を別の物質に加えるときの変化を包含する。
所定の標準物質へのその合致性又は一致性を決定するために物質のサンプルを評価することも多くの場合に望ましい。同様に、未知物質サンプルの特性を既知物質のセットの対応特性と比較して、未知物質を同定するための最良の適合を決定することができる。
典型的なプロセスでは、種々な程度の最終的精度で適当なパラメーターをモニターする。典型的なパラメーターは温度、物質量及び時間を包含する。
例えば、プラスチックラミネートを製造する典型的な方法において、ペーパー状物質のフェノール樹脂含浸シートの多重積層を硬化プレスにおいて少なくともフェノール樹脂が硬化するまで加熱し、次に冷却する。各積層はこのようにして最終的に完成プラスチックラミネート物質の単独シートを形成する。典型的なシートサイズは4フィートx8フィート(1.2mx2.4m)である。このプレスは約400psi(28bar)の圧力を与える。特定の配合物(formulation)に依存して変化する、典型的な硬度温度は270°F〜300°F(132℃〜149℃)の範囲内である。慣用的には、約400°F(204℃)の過熱した(superheated)熱水がプレスの加熱に用いられるが、任意の適当な熱源を用いることができる。
効果的なプレス利用のためには、各々がフェノール樹脂含浸ペーパー状物質の5又は6シートを包含する樹脂含浸シートの多重積層、例えば14積層を包含するパイル(pile)を組み立てることが通常おこなわれる。この積層は実際に、剥離ペーパーによって分離された二重積層として背中合わせに配置される。さらに詳しくは、パイルは樹脂含浸シートと、例えばステンレス鋼シートのような、金属セパレータシートとの交互二重積層を包含する。多重積層を包含する総パイルをプレスプレート間で加熱して、各積層の完成シートを製造する。
効果的なプレス利用のために、各硬化サイクルに必要な時間の長さを最小にすることによって、一定時間にわたる各プレスの生産速度を最大にすることも望ましい。しかし、プレス加熱サイクルが早期に終了するならば、フェノール樹脂が適切に硬化されず、欠陥製品を生じることになる。したがって、フェノール樹脂が確実に完全に硬化されるために、プレス加熱サイクルを必要な最小時間よりも長くすることが慣用的である。したがって、不完全な硬化による不良なバッチのプラスチックラミネート製品を生産する危険性を最小にするために、生産効率をある程度犠牲にすることがより良いと考えられている。それにも拘わらず、加熱サイクルを不必要に長くするならば、生産効率が不利に損害を受ける。
硬化が完了したときを決定するために、典型的な先行技術のプレス操作では、使い捨て可能な熱電対、例えば“J”型熱電対が樹脂含浸シート中の1個以上の積層中に挿入されて用いられる。熱電対はシグナルコンディショニング(signal conditioning)とインターフェース回路(interface circuitry)とを介して制御装置に結合するので、この制御装置は硬化サイクル中の樹脂含浸シートの温度を感知することができる。
プレス操作の典型的な先行技術では、熱交換器を通して循環する約400°F(204℃)の過熱された熱水を用いて、熱電対によって感知される物質の温度が260°F(127℃)に達するまで、プレスプレートを加熱する。次に、加熱を例えば8分間のような、時間に基づいた所定の間隔にわたって続け、この間隔中に温度は約3°F(1.6667℃)/分の速度で上昇し続ける。この8分間の付加的な間隔の終了時に、物質は硬化されたと思われ、フェノール樹脂が完全に硬化されたことを保証する充分なゆとりが存在する。総加熱時間は典型的に約28分間である。次に、加熱を停止して、プレスと積層とを冷却する、これには約35〜40分間を要する。冷却水(cooler water)をプレスと熱交換器とに送り込むことによって、冷却が生ずる。
特に、プラスチックラミネート硬化プレスを操作するためのこの先行技術方法には2つの欠点がある。1つの欠点は、フェノール樹脂が硬化するときに、熱電対が永久的に生成プラスチックラミネート製品中に包埋され、したがって再使用不能であることである。したがって、このプロセスは熱電対を消耗する。
恐らくより重大に思われる、もう一つの欠点は、フェノール樹脂を確実に完全に硬化するために必要な最小加熱サイクルよりも加熱サイクルを意図的に延長するために、プレスの生産効率が可能な限り最大ではないということである。このことは、一部は、フェノール樹脂の硬化が感知される間接的方法に起因し;特定の温度に達したならば、硬化が確実に完了したと単純に想定されることに起因する。本明細書に開示する本発明は広範囲な適用可能性を有し、特に、物質が状態を変化させる又は化学反応を受ける、多様なプロセスに適用可能である。
発明の開示
簡単に、概観を述べると、本発明は、多くの物質と多くの物質の組合せとが、小さいが測定可能な電圧を生じることができ、この電圧が物質の特性が変化するにつれて時間の関数として典型的に変化するという発見と;この受動的に測定された電圧が種々なプロセス制御と分析の実施とに実際に関連しうるという認識との両方に基づいている。
重要なことには、用いる不反応性電極は同じ材料であり、このことが本発明を通常のバッテリー又は電池(power cell)から区別する。
重合を包含する多くの化学反応と、例えば1種類の物質の別の物質中への溶解のような、単純な基本的状態変化とが例えば反応動力学の結果として生ずる電荷の移動に関与することは周知である。しかし、これらの電荷発生は分子レベルであり、電荷相殺(carge cancellation)のために外部から測定可能であるとはありえないと一般に考えられる。
多くの物質に関して、典型的な発生電圧は非常に小さく、ミリボルトの範囲内であるが、それでもなお、完全には理解されていない理由から発生電圧は存在するので、多様な感知目的のために有利に利用されることができる。分子レベルの局在電荷は平均化されるので、マクロ規模である電極面積全体にわたって相殺されて零になると予想されるために、同じ材料から製造されている2電極によって、現在の一般的なプラスチスでは電圧発生を予想していない。
典型的な電極材料はステンレス鋼、銀、銅、アルミニウム、炭素、鉄、金、白金及びタングステンを包含することができる。
発生する電圧の極性は予測不能である。したがって、ある場合には、1つの電極が他方の電極に対して陽性であり、他方の場合には、1つの電極が他方の電極に対して陰性である。場合によっては、電圧は零を横切って、陰性から陽性になる、又はこの逆になる。
さらに、発生する電圧は電極のサイズに比例し、電流面積が増大するにつれて、上昇する。
例えばフェノール樹脂の硬化のような、ある一定の硬化作用に関しては、多様な重合及び恐らく他の化学反応がおこなわれ、電圧を時間の関数としてプロットするときに、これらはかなり複雑な曲線を生じうる。連続的な生産ランにわたって硬化されるある一定の種類の物質、例えばフェノール樹脂に関しては、典型的に一群の曲線が形成され、その一部の曲線は硬化プロセス中に零を数回横切り、他の一部は横切らない。大抵の場合に、曲線群のいずれが形成されるかを最初の数分間内に認識し、それによって如何にプロセスの終点を決定するかに関する結論に達することが可能である。
曲線群に対する理由は完全には理解されていないが、1つの理論は、生じた種々の重合及び他の反応が、ランダムに加算されるか又は控除される電圧(電極によって感知される)を個々に発生し、電極によって感知される最終電圧曲線は生じている個々の反応によって発生する電圧の組合せから生ずるということである。
本発明は、例えば水のような第1物質を混合容器に入れ、例えば糖のような第2物質を第1物質と混合するために加えて、混合物質、この場合には水中に溶解した糖を生成する、バッチ混合プロセスの制御に用いることができる。概観的に、この方法は1対の電極を混合物質と接触させる工程と、第2物質を加えながら混合物質によって発生する電極間の電圧をモニターする工程とを包含する。モニターされる電圧は、第2物質が加えられるにつれて変化し、量又は濃度を表示する。モニターされる電圧が所定しきい電圧を生ずるときに、第2物質の充分な量が加えられたことが認められる。
場合によっては、第2物質を加えながら電圧を時間の関数としてモニターし、この関数を例えば数学的な曲線当てはめ法によって評価して、複数の所定の関数と比較して、最良の適合を決定する、曲線の当てはめアプローチが好ましい。
特に機械的混合を用いる場合には、混合作用が“ノイズ”電圧によって測定される電圧を妨害する又は遮蔽する可能性がある。また、混合物質と接触する電極面積が変化することもできる。したがって、成分濃度に関係しない、測定電圧の大きな変化が生ずる可能性がある。このような場合には、機械的な妨害を最小にしたモニターリング容器中に一定量の混合物質を定期的に引き出し、1対の電極を用いて、モニターリング容器内の混合物質によって生ずる電圧をモニターすることが好ましい。
本発明を用いて、例えば混合食品(ゼラチンを包含する)のような、物質のバッチ間の一致性を認知することもできる。したがって、1対の電極を物質と接触させ、この物質によって時間の関数として生ずる電極間の電圧をモニターする。時間の関数としてモニターされた電圧を少なくとも1種の所定の関数と比較して、合致性の程度を決定する。典型的な電圧関数は経時的に発生する比較的定常な電圧でありうる。この電圧の経時的変化は成分の変化、又は細菌汚染さえも表示することができる。
同様に、本発明を分析方法として用いて、既知サンプルとの比較によって未知物質を同定することができる。したがって、1対の電極を分析すべき物質と接触させて、時間の関数として物質によって発生する電極間の電圧をモニターする。時間の関数としてモニターされる電圧を1セットの所定関数と比較して、最良の適合を決定する。この場合にも、数学的な曲線当てはめ法を適用することができる。
本発明を用いて、種々な重合反応を包含し、コンクリートが凝固した時間を検知し、及び例えばビール及びワインのようなアルコール飲料の前駆物質が発酵を完了した時間の検知する、種々な硬化プロセスを制御することもできる。したがって、少なくとも1つの特性において経時的に変化する物質の変化をモニターする方法は、1対の電極を物質と接触させる工程と、物質によって発生する電極間の電圧を時間の関数としてモニターする工程とを包含する。場合によっては、単純なしきい値決定(thresholding)が適当である。したがって、モニターされた電圧が所定のしきい値を越えるときに充分な変化が生じたことが認められる。他の場合には、特に、電圧を時間の関数としてプロットした曲線によって表されるように、時間関数の関数として複合電圧が発生する場合には、曲線当てはめを用いて、時間の関数としてのモニターされた電圧を複数の所定関数に比較して、最良の適合を決定することができる。
本発明はまた、少なくとも1つの特性において経時的に変化する物質をモニターする機器をも考慮する。この機器は、物質と接触させて配置するための同じ材料製の1対の電極と、物質によって発生する電極間の電圧をモニターするための電極に接続した電圧測定回路と、電圧を時間の関数として記録するためのレコーダーとを包含する。このレコーダーは例えば単純なストリップチャートレコーダー、又は例えばコンピューターメモリーのようなメモリーを含む。好ましくは、この機器はさらに時間関数の関数として特徴的な電圧を認識するための曲線当てはめデバイスを包含する。
本発明の他のさらに特別な態様によると、それらの間でフェノール樹脂含浸シートの少なくとも1個の積層が加熱される1対のプレスプレートを有する、プラスチックラミネート硬化プレスを制御する方法を提供する。この方法は積層のどちらの側にも電極として1対の金属要素を用いる工程を包含する。好ましくは、電極として用いられるこれらの金属要素は、交互の樹脂含浸シートの積層と金属セパレーターシートとを包含するパイル中の樹脂含浸シートの積層の間に用いられる金属セパレーターシートである。本発明によると、積層を加熱しながら、電極間の電圧をモニターし、モニターされる電圧が所定しきい電圧未満に低下するときに、即ち、モニターされるしきい電圧がほぼ零にまで低下するときに、積層の加熱を停止する。好ましくは、プレス加熱サイクルの開始時に感知される電圧が零付近を変動するときにプレス加熱サイクルが早期に停止するのを避けるために、積層加熱が停止されうる前に所定遅延間隔が経過しなければならない。
本発明の他のさらに特別な態様によると、それらの間でフェノール樹脂含浸シートの少なくとも1個の積層が加熱される1対のプレスプレートを有するプラスチックラミネート硬化プレスを制御するための制御装置を提供する。この制御装置は、積層の加熱を制御するための加熱制御要素と、電極間の電圧をモニターするために積層のどちらの側の電極にも接続する感知回路と、加熱制御要素と感知回路とに接続し、積層加熱を開始するように操作可能であり、その後にプレスプレート間の電圧が所定しきい電圧未満に低下するときに積層加熱を停止するように操作可能である制御デバイスとを包含する。好ましくは、制御デバイスは、所定遅延間隔が経過した後に、プレスプレート間の電圧が所定しきい電圧未満に低下するときに、次に積層加熱を停止するように操作可能である。
より一般的には、本発明は、例えばフェノール樹脂又はエポキシ樹脂のような樹脂の液体形から固体形への硬化のような、物質の状態の変化を認知する方法を提供する。したがって、“状態の変化”なる用語は本明細書では、限定する訳ではなく、重合反応を包含する広範囲な意味で用いられる。この方法は、1対の電極を物質に接触させて配置する工程と、状態の変化が生ずると予想しながら電極間の電圧をモニターする工程と、モニターされる電圧が所定しきい電圧未満に低下するときの状態の変化を認知する工程とを包含する。
場合によっては、本明細書で“状態の変化”と呼ばれることが電圧の上昇を伴って生ずる。他の場合には、経時的にモニターされる電圧シグナルのピーク又は沈下(dip)は、特定の状態変化が生じたことを意味し、例えば、混合物質からの成分沸騰(例えば、フェノール樹脂からのアルコール沸騰)の開始又は終了を意味する。したがって、本発明によると、電圧シグナルが発生し、この電圧シグナルの変化度(rate of change)が測定される。状態変化は、変化度が零に達するときに認知される。
したがって、本発明は生産効率向上のためにプラスチックラミネート硬化プレスを制御するための方法と装置を提供する。本発明はプラスチックラミネートの製造中に樹脂含浸シートの積層内に熱電対を挿入する必要性を除去する。本発明はさらに、例えばフェノール樹脂又はエポキシ樹脂のような樹脂の液体形から固体形への硬化のような、物質の状態の変化が生じたときをより直接的に感知するための方法と装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
本発明の新規な特徴は特に請求の範囲において述べるが、図面に関連した下記詳細な説明から、本発明が、構成と内容の両方に関して、本発明の他の目的及び特徴と共にさらにより良く理解され、評価されるであろう、図面において:
図1は、物質の状態の変化を認知するための一般化された装置を示し;
図2は、図1の装置の操作中に記録された、典型的なフェノール樹脂硬化サイクル中の時間の関数として温度と電圧をプロットしたグラフであり;
図3は、バッチ混合プロセスをモニターするための一般化された装置を示し;
図4は、バッチ混合プロセスをモニターするための分離モニターリング容器を包含する一般化された装置を示し;
図5は、混合容器又はモニターリング容器の壁が2電極の1つとして役立つ一般化された装置を示し;
図6は、小電圧を測定するための遮蔽試験容器を示し;
図7は、一般化された機器を示し;
図8は、本発明によるプラスチックラミネート硬化プレスと制御装置との高度な概略図であり;
図9は、図3の制御装置でおこなわれる制御プログラムの単純化フローチャートである。
発明を実施するための最良の形態
最初に図1と2に関して、図1では、ビーカー10は一定量の試験物質12(例えば、フェノール樹脂)を含有し、ホットプレート14上で加熱される。それぞれのリード20と22を介してストリップチャートレコーダー24に接続した、1対の電極16と18(例えば、ステンレス鋼電極)が物質12に接触する。さらに、温度感知デバイス26(例えば、熱電対)が試験リード28を介してストリップチャートレコーダー24に接続する。用いる特定のストリップチャートレコーダー24は少なくとも2個のチャンネルを有し、電圧と温度を時間の関数としてプロットするように配置される。
図2は、物質12が加熱されるときに生ずる典型的なストリップチャート記録を示すプロット又はグラフである。図2において、温度は破線30としてプロットされ、電極16と18間の電圧は実線32としてプロットされる。
完全には理解されていない現象として、プロット線32として示される測定可能な電圧は、フェノール樹脂12が加熱され、硬化するときに、電極16と18間に発生する。図2のプロットにおける点34に示されるように、樹脂12が完全に硬化されると、この電圧は結局は本質的に零にまで低下する。
発生するのはDC電圧であるが、極性は予測不能である。したがって、連続的な試験運行中に、電極16又は電極18のどちらかが電極16と18の他方に対して陽性である。さらに、36に一般的に表示されるような、運行の開始時に、電圧は極性の逆転を含めた変動を受けてから、1つの相対的極性又は他方の極性を有して落ち着く。
2電極16と18が同じ材料、例えばステンレス鋼であることは注目することができる。電圧の大きさは電極の面積に同程度に依存して、試験ビーカー10に配置された小電極の場合のせいぜい5乃至10ミリボルトから、プラスチックラミネートプレス実施態様における数平方フィート(数平方メートル)の電極の場合の10ボルトを越える電圧までの範囲であることができる。したがって、この現象は単純なバッテリー効果以外のものである。
さらに、数学的曲線当てはめ法を用いて判定され、数学的に説明されることができる、時間関数の関数として特定の電圧を表す特徴的な形状を有するとして認知されることができる図2の単一の曲線ではなく、種々な他の曲線形状が種々な生産試験運行中に生成されると考えられる。例えば、ある特定の一般的な種類の物質は連続的な試験運行中に6種類の異なる曲線を生成することができ、これらの曲線を本明細書では特定物質の曲線群と呼ぶ。フェノール樹脂の場合には、曲線群の少なくとも1つが試験運行の約1/2において生成され、残りの曲線はこれほど頻繁には生じないことが、実験的に判明している。いずれにしろ、曲線群のいずれの曲線が生成されているかを最初の数分間内に判定し、それによってインプット判定基準を適切に決定することが一般に可能である。例えば、硬化が完了したことを表示する零交差(zero crossing)の前に、曲線が零を数回横断することがある。
図3はバッチ混合プロセスの一般的な形態を示す。したがって、図3では、混合器40はある一定量の第1物質を包含し、この第1物質は第2物質が加えられるにつれて、徐々に混合物質42になる。したがって、供給ホッパー44は一定量の第2物質を含有し、この第2物質は混合弁46と流路48とを介して混合物質42中に放出される。モーター54によって駆動される混合ブレード52を包含する、パドルミキサー50を高度な概略形で示す。
本発明によると、1対の電極60と62を混合物質42と接触させて配置し、電気的コンダクター64と66を介して例えばマイクロボルトメーター、ストリップチャートレコーダー、又はコンピューターに基づくデータ獲得及び分析系のような、計測デバイス68に接続する。電極60と62は例えばステンレス鋼又は炭素のような同じ材料製である。ホッパー44から第2物質を加えるにつれて、電極60と62を横切ってモニターされる、混合物質42によって発生する電圧は、相対的濃度のインジケーターとして変化する。
典型的にミリボルト範囲内の、極度に小さいシグナルレベルが関与することを考慮すると、混合物質42と接触する電極60と62の面積の変化、及び他の機械的な変化は、濃度を測定する能力に不利に影響する、好ましくない電圧変動を惹起する可能性がある。
したがって、図4は、妨害されない読み取り値を形成するために、流路72を介して混合容器40に接続した分離モニターリング容器70と、混合容器40内から一定量の混合物質42をモニターリング容器70に定期的に取り出すための典型的なポンプ74又は他のデバイスとが存在する代替え配置を示す。
図5は、モニターリング容器40が導電性壁を有し、この壁が電極の1つとして作用する変更態様を示す。この場合には、電極60はモニターリング容器壁と同じ材料から製造される。同じ方法が図4の分離モニターリング容器70に係わることができる。
実施例1
100mlガラスビーカーに通常酢酸(ビネガー)50mlを充たした。この液体は約25℃(77°F)の室温であった。2個の約3.2mm直径の304ステンレス鋼プローブをビーカーの側面に触れないようにビーカー中に入れた、これらのプローブはそれらの間に約35cmのギャップを有した。
電圧を測定するためにステンレス鋼プローブをストリップチャートレコーダーに固体銅ワイヤーによって接続した。10,000オーム抵抗器もこれらの端子を横切って配置して、回路に“負荷”を与えた。
二酸化炭素の発生が停止するまで、測定量(茶匙1/4杯)のベーキングソーダ(baking soda)を定期的にビーカーに加えた。
最初に、ベーキングソーダの添加前に、測定電圧は0.5ミリボルトを越えていた。ベーキングソーダを加えたときに、測定電圧は直ちに約0.04ミリボルトに低下し、次に5分間の間隔にわたって0.2ミリボルトにまで上昇した。追加のベーキングソーダを加えると、測定電圧は5分間の間隔にわたって0.16ミリボルトにまで低下し、次に3分間間隔にわたって0.18ミリボルトに増加した。追加量のベーキングソーダを加えると、その都度、測定電圧は低下してから、部分的にある期間にわたってリバウンドし(rebound)、電圧曲線は全体的に低下傾向である。傾斜はベーキングソーダの各添加によって低下した。電圧を時間の関数としてプロットするときの傾斜は意義があるように思われる。
ストリップチャートレコーダー上の時間プロットの関数としての発生電圧は、二酸化炭素の発生に関して生成反応を表す。
実施例2
1リットルの蒸留水をほぼ沸騰するまで加熱し、溶液が完全に飽和するまで、スクロースを加え、激しく撹拌した。次に、50mlの、蒸留水とスクロースとのこの高温溶液を100mlのガラスビーカーに充たした。2個の304ステンレス鋼ロッドをビーカーの側面に触れないようにビーカー中に入れた。これらのロッドはそれらの間に約35cmのギャップを有した。次に、ビーカーを氷浴に入れて、溶液を約2℃まで冷却した。
電圧を測定するためにステンレス鋼プローブをストリップチャートレコーダーに固体銅ワイヤーによって接続した。10,000オーム抵抗器もこれらの端子を横切って配置して、回路に“負荷”を与えた。
溶液が冷却するにつれて、溶液から結晶が沈出した(dropped out)。結晶析出中に、約0.3ミリボルトの電圧が発生して、測定され、完成時には例に近づいた。
ストリップチャートレコーダー上の時間プロットの関数としての発生電圧は、結晶析出の生成速度を表す。
実施例3
1リットルの蒸留水をほぼ沸騰するまで加熱し、溶液が完全に飽和するまで、塩化ナトリウムを加え、激しく撹拌した。次に、50mlの、蒸留水と塩化ナトリウムとのこの高温溶液を100mlのガラスビーカーに充たした。2個の304ステンレス鋼ロッドをビーカーの側面に触れないようにビーカー中に入れた。これらのロッドはそれらの間に約35cmのギャップを有した。次に、ビーカーを氷浴に入れて、溶液を約2℃まで冷却した。
電圧を測定するためにステンレス鋼プローブをストリップチャートレコーダーに固体銅ワイヤーによって接続した。10,000オーム抵抗器もこれらの端子を横切って配置して、回路に“負荷”を与えた。
溶液が冷却するにつれて、溶液から結晶が沈出した。平衡時に発生電圧は0.02ミリボルトになった。
ストリップチャートレコーダー上の時間プロットの関数としての発生電圧は、結晶析出の生成速度を表す。
実施例4
1リットルの蒸留水をほぼ沸騰するまで加熱し、溶液が完全に飽和するまで、硫酸マグネシウムを加え、激しく撹拌した。次に、50mlの、蒸留水と硫酸マグネシウムとのこの高温溶液を100mlのガラスビーカーに充たした。2個の304ステンレス鋼ロッドをビーカーの側面に触れないようにビーカー中に入れた。これらのロッドはそれらの間に約35cmのギャップを有した。次に、ビーカーを氷浴に入れて、溶液を約2℃まで冷却した。
電圧を測定するためにステンレス鋼プローブをストリップチャートレコーダーに固体銅ワイヤーによって接続した。10,000オーム抵抗器もこれらの端子を横切って配置して、回路に“負荷”を与えた。
溶液が冷却するにつれて、溶液から結晶が沈出した。発生電圧は零を数回横切り、約30分間後にはほぼ零ボルトに低下した。
ストリップチャートレコーダー上の時間プロットの関数としての発生電圧は、結晶析出の生成速度を表す。
実施例5
100mlのガラスビーカーに20mlの家庭用アンモニア/水(蒸留したもの)を充たした。この液体は約25℃(77°F)の室温であった。304ステンレス鋼ロッドをビーカーの側面に触れないようにビーカー中に入れた、これらのロッドはそれらの間に約35cmのギャップを有した。
電圧を測定するためにステンレス鋼プローブをストリップチャートレコーダーに固体銅ワイヤーによって接続した。10,000オーム抵抗器もこれらの端子を横切って配置して、回路に“負荷”を与えた。
測定量(5ml)の3%w/wヨウ素溶液を、沈殿の発生が停止するまで、ビーカーに加えた。
初期の測定電圧は0.5ミリボルトを越えていた。ヨウ素溶液を加えるたびに、電圧が低下し、次に、数分間の期間にわたって部分的にリバウンドした。ヨウ素を1回添加した後に、電圧は零を横切った。傾斜はヨウ素溶液の各添加によって低下した。
ストリップチャートレコーダー上の時間プロットの関数としての発生電圧は、ヨウ素成分の消耗を介して結晶沈殿生成の平衡生成速度を表す。
実施例6
100mlのガラスビーカーに20mlのw/wヨウ素溶液を充たした。この液体は約25℃(77°F)の室温であった。2個の304ステンレス鋼ロッドをビーカーの側面に触れないようにビーカー中に入れた。これらのロッドはそれらの間に約35cmのギャップを有した。
電圧を測定するためにステンレス鋼プローブをストリップチャートレコーダーに固体銅ワイヤーによって接続した。10,000オーム抵抗器もこれらの端子を横切って配置して、回路に“負荷”を与えた。
測定量(5ml)の3%アンモニア/水溶液を、沈殿の発生が停止するまで、ビーカーに加えた。
測定電圧は上記実施例5に非常に類似した。
ストリップチャートレコーダー上の時間プロットの関数としての発生電圧は、アンモニア成分の消耗を介して結晶沈殿生成の平衡生成速度を表す。
実施例7
250mlのプラスチックカップに50mlの迅速形成(quick-forming)セメント粉末を充たした。この粉末を撹拌しながら、粉末/水系が混合されるまで、約15秒間、20mlの25℃蒸留水をカップに加えた。2個の304ステンレス鋼ロッドをカップの側面に触れないようにカップに入れた。これらのロッドはそれらの間に約35cmのギャップを有した。
電圧を測定するためにステンレス鋼プローブをストリップチャートレコーダーに固体銅ワイヤーによって接続した。10,000オーム抵抗器もこれらの端子を横切って配置して、回路に“負荷”を与えた。
測定電圧は最初に−13.0ミリボルトであった。測定電圧は約1時間後に零を横切り、開始時点から約2時間で+3.0ボルトに達し、長時間にわたって+3.0ボルトに安定化した。
実施例8
ビールの製造例として、麦汁を製造して、発酵ポットに入れた。1対のステンレス鋼プローブを麦汁と接触させて配置し、発酵中の電圧読取り値を記録するためにストリップチャートレコーダーに接続させた。初期電圧は6.0ミリボルトであり、6時間後に0.6ミリボルトに低下した。電圧は数日間にわたって徐々に低下し、4日間後に0.2ミリボルトになった。電圧を0.2ミリボルトに1日間維持した。発酵(バブルによって表示)は9日間後に停止し、電圧は零を横切り、−0.02ミリボルトになった。
実施例9
クッキングプロセス中に成分を添加する例として、1/8カップの水をガラスクッキング容器に入れた。1対のステンレス鋼プローブを容器内の物質と接触させて配置し、電圧測定値を記録するためにストリップチャートレコーダーに接続した。加熱しながら、下記成分:1/4カップのコーンシロップ、1/2カップの蒸留水、1/4茶匙のベーキングソーダ、及び1/2茶匙の塩を連続的に加えた。各成分を加えるにつれて、電圧は変化した。コーンシロップを添加したときには、極性の逆転が生じた。
実施例10
数ブランドの食品ゼラチンを比較した。ゼラチンを処方の指示(recipe direction)に従って、沸騰溶液中でミックスと蒸留水とを一緒にして調製した。この溶液を凝固するまで冷却した。ゼラチンによって発生する電圧を測定するために、ステンレス鋼電極を用いた。1つのブランドによっては、電圧は経時的に比較的一定に留まった。他のブランドによっては、発生した電圧はある一定の時間にわたって時には零を横切って顕著に変化した。
実施例11
50mlの4質量%ポリビニルアルコールを10mlの4重量%のホウ酸ナトリウム溶液と混合して、ポリマー溶液、ポリビニルアルコール・ホウ酸ナトリウムポリマー複合体を製造した。
0.8ミリボルトの電圧が発生し、徐々にほぼ零にまで低下した。
実施例12
通常の食品用バッグ(grocery bag)を8枚の10インチ平方(25.4cmx25.4cm)のペーパーに切断して、フェノール樹脂中に浸漬した。スキージーを用いて、過剰なフェノール樹脂を除去した。これらの8枚を積み重ねて、2枚の11インチx12インチ(27.9cmx30.5cm)ステンレス鋼シートの間に挟み、J型熱電対を積層の中ほどに挿入した。ストリップチャートレコーダーの1つの入力を熱電対に接続して温度を記録し、ストリップチャートレコーダーの他の入力を2枚のステンレス鋼シートに接続してステンレス鋼シートを横切る電圧を測定した。最初に50°F(10℃)の温度であったペーパーサンドイッチを300°F(149℃)に加熱したオーブンに水平に入れ、20ポンド(9kg)の重りをこのサンドイッチの頂部に置いた。
最初に記録された温度50°F(10℃)と、最初に記録された電圧1ミリボルトとで、このサンドイッチの加熱を開始した。10分間目に8ミリボルトの最初の電圧ピークが生じ、90°F(32℃)の温度が記録された。25分間目に、電圧は約2.5ミリボルトに低下し、130°F(54℃)の温度が記録された。電圧は約2.5ミリボルトにさらに10分間留まり、35分間目に上昇し始め、150°F(66℃)の温度が記録され、これはフェノール樹脂からのアルコール沸騰の開始と一致すると考えられた。57分間目に11ミリボルトの第2電圧ピークが生じ、190°F(88℃)の温度が記録され、これはフェノール樹脂からのアルコール沸騰の実質的な完了と一致すると考えられた。電圧は低下し、160分間目に本質的に0ミリボルトに達し、275°F(135℃)の温度が記録され、この時点でフェノール樹脂は硬化した。
場合によっては、特に、モニターされる電圧を発生する物質の1種が例えば油、アルコール若しくはワックス又は他の有機炭化水素のような絶縁体と通常考えられるときに、非常に小さい電圧が発生される。
図6は、小電圧をモニターするための遮蔽試験容器70の概念的な図である。したがって、図6のデバイス70は76にヒンジで取り付けられた導電性蓋74を有する、例えば鋼製の、遮蔽容器72を包含し、容器72と蓋74との間の良好な電気的連続性を保証するためにグラウンドストラップ(ground strap)78が備えられた。
モニターされる電圧を発生する液体物質82を含有する内部試験容器80が存在する。1対の炭素電極84と86が備えられ、遮蔽リード88と90を介して、コンピューターに基づくデータ獲得系であるマイクロボルト測定又は記録デバイス92に接続する。導体88と90は遮蔽ケーブルアセンブリの一部であり、ケーブルシールド(cable shield)94はアース96に接続し、ストラップ98と100とを介して外部シールド容器72とサポート構造102とに接続した。
物質を試験容器80中に導入するために、ステンレス鋼ロート104が備えられ、これは蓋94中の適当な開口を通過して、グラウンドストラップ106を介して蓋94に接続する。
次に図7に関しては、少なくとも1つの特性において経時的に変化する物質をモニターするための、一般的に120と表示された機器を高度な概略形で示す。機器120は、物質と接触させて配置するための同じ材料(例えば、ステンレス鋼)製の1対の電極122と124を包含する。電極122と124は、導体126と128を介して、物質によって発生される電極122と124の間の電圧を測定するための電圧測定回路に接続する。図7では、電圧測定回路はアナログインターフェース回路130を含み、アナログインターフェース回路130は慣用的データ獲得系の一部としてのコンピュータープロセッサー132に接続する、アナログ・デジタル変換器を包含する。時間の関数として電圧を記録するためのレコーダーが存在し、このレコーダーはインターフェース回路130に接続したストリップチャートレコーダー134又はインターフェース回路130からの電圧データに応じてプロセッサー132によってデータを供給されるメモリ136の形式をとることができる。例えばプリンター又はディスプレイスクリーンのような適当な出力デバイス138はプロセッサー132に接続する。
例えば、時間の関数として特徴的な電圧を認知するための曲線当てはめルーチン(routine)のような、適当なプログラミングをメモリ136内に含めることができる。
次に図8に関して、本発明の実質的な実施態様では、一般的に150と表示される、慣用的なプラスチックラミネート硬化プレスは上部プレスプレート152と下部プレスプレート154とを含み、次に、これらのプレートはそれぞれ熱交換器156と158を包含し、制御可能な加熱デバイス162によって加熱される流体流動ループ160を通って循環する過熱された熱水によって制御可能に加熱される。加熱デバイス162は慣用的であり、熱水をループ160に通して循環させるためのポンプを包含する。さらに、図面には図示されないが、加熱デバイス162は硬化サイクルの終了近くにプレス150を冷却するために冷却水を循環させることもできる。
慣用的な実施によると、樹脂含浸シートの二重積層166、168及び170と金属セパレータシート172、174、176及び178とを交互に含むパイル164が、プレス150内に入れられ、プレスプレート152と154との間で4000psiのオーダーの圧力で圧縮され、加熱される。二重積層166、168及び170の各々は、それぞれ背中合わせに置かれ、剥離ペーパーによって分離された5乃至6枚の樹脂含浸シートの2個の個別積層(分離して示さず)を慣用的に含む。各個別積層の前面には、光沢仕上げを生じるために、金属セパレーターシート172、174、176及び178の1つに直接、接したパターンシート(図示せず)が存在する。“発明の背景”の見出しのもとで一般的に上述したように加熱サイクルは開始し、進行する。説明のために、パイル164の要素の間隔をあけたが、実際のプレスの操作中にこれらの要素が全て接触することは理解されるであろう。
図示した二重積層166、168及び170の各々は、典型的に4フィートx8フィート(1.2mx2.4m)のサイズである2枚のプラスチックラミネートを製造する。全体で3個の二重積層166、168及び170を図示するが、この特定の数は説明のみのためであり、プレス150中に入れた各パイル164は典型的には7個の二重積層を含み、14枚のプラスチックラミネートの製造を生じる。実際のプラスチックラミネート生産プレスは18〜30個の垂直に配置された開口(図示せず)を有し、各開口は二重積層の1個のパイルを受容する。したがって、22個の開口を有する典型的なプラスチックラミネート生産プレスはバッチ当たり308枚の完成プラスチックラミネートを製造する。
上記で考察したように、先行技術アプローチでは、制御は積層166、168及び170の1個以上の個々のシートの間に配置された熱電対(図示せず)によって感知される温度に基づく。本発明によると、熱電対を用いるのではなく、セパレーターシート172、174、176及び178の2枚以上を、例えばセパレータシート174と176のように、電極として用いる。図8では、感知リード180と182がセパレーターシート174と176にそれぞれの結合点184と186を介して接続し、これらの点を横切って、これらの点184と186に接続した電圧計188によって表示されるように、電圧が発生する。電圧計188は説明のみのために図8に含めるが、本発明を実施する実際の装置には通常含まれない。
プレス操作を制御するために、制御装置190が備えられ、これは図8にインターフェース回路192として示すアナログ入力カードと共に、例えばMode12/30のようなAllen−Bradley P.L.C.を含むことができる。インターフェース回路192はリード180と182に沿って伝導される電圧シグナルに適当なシグナルコンディショニングを与え、制御装置190内でさらに処理するために電圧をデジタル形に転換するという機能を果たす。インターフェース回路192は高インピーダンス電圧を感知するようにセットアップされるが、10キロオーム負荷抵抗器(図示せず)をノイズ減少のために入力リード180と182を横切って接続することができる。フィルターリングのためには典型的に2秒間の積分時間が用いられる。
制御装置190はマイクロプロセッサーに基づくものであり、慣用的な方法でプログラムされる。制御装置190が、例えばプレス150の開閉並びに典型的な制御ライン194を介した加熱デバイス162の制御のような、プレス150の一般的な制御操作に適切にかつ慣用的にインターフェースされる(interfaced)ことは理解されるであろう。
図8の制御装置190の操作を図9のプログラムフローチャートに示す。簡単に述べると、図9の制御プログラムはボックス200に入力される。ボックス202では、特に、加熱デバイス162を始動することによってプレス加熱を始動して、プレス操作を開始する。硬化に関連した化学反応が進行するにつれて充分な電圧を発生させる時間を与え、さらに図2に示すような初期極性逆転によって生じる不明確さ(ambiguity)を避けるために、制御装置190が加熱操作を停止するか否かを考え始める前に、決定ボックス204が例えば20分間のような所定遅延間隔を実行する。したがって、生産効率の向上が望ましいとしても、硬化が20分間未満に完了することは如何なる状況下でもありえないことが想定される。したがって、決定ボックス204では、遅延間隔が経過したかどうかという質問が絶えず問われる。答えが“否”であるかぎり、実行フロー路(execution flow path)206が取られ、待ちループ(wait loop)がおこなわれる。
決定ボックス204の答えが最後に“是”になり、具体的な20分間遅延間隔が経過したことを示唆した場合には、ボックス208において、セパレータープレート174と176を含む電極を横切る電圧がインターフェース回路192を介して測定される。決定ボックス210では、この電圧が、測定電圧がほぼ零になるときを決定するように選択された限界(しきい)電圧と比較される。セパレータープレート174と176を含む電極の間の測定可能な電圧が感知されるかぎり、決定ボックス210の答えは“否”であり、プログラム実行ループが実行フロー路212に沿ってボックス208まで戻り、そこで電圧が再び測定される。
フェノール樹脂の硬化が完了した場合には、決定ボックス210の答えは“是”であり、ボックス214はプレス加熱を停止し、典型的にはボックス216に表示されるように慣用的な方法で有効な冷却を開始することによって、プレス冷却を開始するように入力される。冷却が約35分間〜40分間を要して完了した場合には、プレスを開き、実行は218において停止する。
本発明の特定の実施態様を本明細書において説明し、記載したが、非常に多くの変形及び変更が当業者に思いつかれるであろうと考えられる。それ故、添付請求の範囲が、このような変形及び変更の全てを本発明の真の精神及び範囲に入るものとして包含するように意図されることを理解すべきである。
産業上の適用可能性
本発明をどのように利用することができるか、また本発明をどのように実施して、用いることができるかは、上記から明らかであろう。したがって、本発明は生産効率を向上させるために、熱電対を樹脂含浸シートの積層に挿入する必要なく、プラスチックラミネート硬化プレスを制御するための方法と装置を提供する。

Claims (34)

  1. 第1物質を混合容器に入れ、第2物質を第1物質と混合するために加えて、混合物質を製造するバッチプロセスの制御方法であって、
    混合物質と接触させて配置させる1対の電極であって電気化学的に異種でない該1対の電極を用いる工程と;
    第2物質を加えながら混合物質によって発生する、電極間の電圧をモニターする工程と;
    モニターされる電圧が所定しきい電圧を越えるときに、充分な量の第2物質が加えられたことを認知する工程と
    を含む前記方法。
  2. モニターされる電圧が所定しきい電圧を越えるときに、第2物質の添加を停止することを含む、請求項1記載の方法。
  3. 同じ材料から製造された1対の電極を用いることを含む、請求項1記載の方法。
  4. 電極の1つが容器壁を含む、請求項1記載の方法。
  5. 一定量の混合物質をモニターリング容器中に定期的に取り出し、1対の電極を用いて、モニターリング容器内の混合物質によって発生する電圧をモニターすることを含む、請求項1記載の方法。
  6. 第1物質を混合容器に入れ、第2物質を第1物質と混合するために加えて、混合物質を製造するバッチプロセスの制御方法であって、
    混合物質と接触させて配置させる1対の電極であって電気化学的に異種でない該1対の電極を用いる工程と;
    第2物質を加えながら混合物質によって発生する、電極間の電圧を時間の関数としてモニターする工程と;
    モニターされる電圧を時間の関数として評価して、第1物質に加える第2物質の相対量を決定する工程と
    を含む前記方法。
  7. モニターされる電圧を評価する工程が、時間の関数としてのモニターされる電圧を複数の所定関数と比較して、最良の適合を決定することを含む、請求項6記載の方法。
  8. 同じ材料から製造された1対の電極を用いることを含む、請求項6記載の方法。
  9. 電極の1つが容器壁を含む、請求項6記載の方法。
  10. 一定量の混合物質をモニターリング容器中に定期的に取り出し、1対の電極を用いて、モニターリング容器内の混合物質によって発生する電圧をモニターすることを含む、請求項6記載の方法。
  11. 所定基準に対する物質の合致性を評価する方法であって、
    1対の電極であって電気化学的に異種でない該1対の電極を該物質と接触させて配置する工程と;
    該物質によって発生する電極間の電圧を時間の関数としてモニターする工程と;
    時間の関数としてモニターされる電圧を少なくとも1種の所定関数と比較して、合致度を判定する工程と
    を含む前記方法。
  12. 1対の電極を物質の対照サンプルと接触させて配置し、該対照物質によって発生する電極間の電圧を時間の関数としてモニターすることによって、所定関数を決定する予備工程を含む、請求項11記載の方法。
  13. 同じ材料から製造された1対の電極を用いることを含む、請求項11記載の方法。
  14. 物質を分析する方法であって、
    1対の電極であって電気化学的に異種でない該1対の電極を該物質と接触させて配置する工程と;
    該物質によって発生する電極間の電圧を時間の関数としてモニターする工程と;
    時間の関数としてモニターされる電圧を1セットの所定関数と比較して、最良の適合を判定する工程と
    を含む前記方法。
  15. 同じ材料から製造された1対の電極を用いることを含む、請求項14記載の方法。
  16. 少なくとも1つの特性において経時的に変化する物質の変化をモニターする方法であって、
    1対の電極であって電気化学的に異種でない該1対の電極を該物質と接触させて配置する工程と;
    該物質によって発生する電極間の電圧を時間の関数としてモニターする工程とを含む前記方法。
  17. モニターされる電圧が所定しきい値を越えるときに充分な変化が生じたことを認知することを含む、請求項16記載の方法。
  18. 時間の関数としてモニターされる電圧を複数の所定関数と比較して、最良の適合を判定することを含む、請求項16記載の方法。
  19. 同じ材料から製造された1対の電極を用いることを含む、請求項16記載の方法。
  20. 少なくとも1つの特性において経時的に変化する物質をモニターするための機器であって、
    物質と接触させて配置するための同じ材料製の1対の電極と;
    該物質によって発生する電極間の電圧をモニターするための、前記電極に接続した電圧測定回路と;
    電圧を時間の関数として記録するためのレコーダーと
    を含む前記機器。
  21. 前記レコーダーがストリップチャートレコーダーを含む、請求項20記載の機器。
  22. 前記レコーダーがメモリーを含む、請求項20記載の機器。
  23. 時間関数の関数として特徴的な電圧を認知するための曲線当てはめデバイスをさらに含む、請求項20記載の機器。
  24. それらの間でフェノール樹脂含浸シートの積層が加熱される1対のプレスプレートを有するプラスチックラミネート硬化プレスを制御する方法であって、
    積層のどちらの側にも、電気化学的に異種でない電極として1対の金属要素を用いる工程と;
    積層を加熱しながら、フェノール樹脂含浸シートによって発生する電極間の電圧をモニターする工程と;
    モニターされる電圧が所定しきい電圧未満に低下するときに、積層の加熱を停止する工程と
    を含む前記方法。
  25. 加熱を停止する前記工程が、所定遅延間隔が経過した後に、モニターされる電圧が所定しきい電圧未満に低下するときに、スタックの加熱を停止することを含む、請求項24記載の方法。
  26. 電極として1対の金属要素を用いる工程が、樹脂含浸シートと金属セパレーターシートの積層を交互に包含し、該セパレーターシートの2枚を電極として用いるパイルを組み立てることを含む、請求項24記載の方法。
  27. それらの間でフェノール樹脂含浸シートの積層が加熱される1対のプレスプレートを有するプラスチックラミネート硬化プレスを制御するための制御装置であって、
    積層の加熱を制御するための加熱制御要素と;
    フェノール樹脂含浸シートによって発生する電極間の電圧をモニターするために積層のどちらの側の電極にも接続した感知回路であって、該電極が電気化学的に異種でないものと;
    スタックの加熱を開始し、その後にプレスプレート間の電圧が所定しきい電圧未満に低下するときにスタックの加熱を停止するように操作可能である、前記加熱制御要素と前記感知回路とに接続した制御デバイスと
    を含む前記制御装置。
  28. 前記制御デバイスが、所定遅延間隔が経過した後に、プレスプレート間の電圧が所定しきい電圧未満に低下するときに、続いてスタックの加熱を停止するように操作可能である、請求項27記載の制御装置。
  29. 物質の状態の変化を認知する方法であって、
    1対の電極であって電気化学的に異種でない該1対の電極を該物質と接触させて配置する工程と;
    状態の変化が生ずると予想されるときに、該物質によって発生する電極間の電圧をモニターする工程と;
    モニターされる電圧が所定しきい電圧を横切るときに状態の変化を認知する工程と
    を含む前記方法。
  30. モニターされる電圧が所定しきい電圧未満に低下するときに状態の変化を認知することを含む、請求項29記載の方法。
  31. 物質がフェノール樹脂であり、状態の変化が液体形から固体形への硬化である、請求項30記載の方法。
  32. 物質が樹脂であり、状態の変化が液体形から固体形への硬化である、請求項30記載の方法。
  33. 物質がエポキシ樹脂であり、状態の変化が液体形から固体形への硬化である、請求項32記載の方法。
  34. 物質の状態の変化を認知する方法であって、
    1対の電極であって電気化学的に異種でない該1対の電極を該物質と接触させて配置する工程と;
    状態の変化が生じて、電圧シグナルを発生すると予想されるときに、該物質によって発生する電極間の電圧を測定する工程と;
    電圧シグナルの変化度を決定する工程と;
    変化度が零に達したときに状態の変化を認知する工程と
    を含む前記方法。
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