JP3706873B2 - 静止型流体混合装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静止型流体混合装置に関するものである。
【0002】
従来、この種の混合装置としては、特開昭58ー133822号公報のものが知られ、かかる混合装置は、両端に入口及び出口を備えた円筒状のケーシングと、互いに対向する面に前面開放の多角形状の小室をハニカム状に多数配列した大小2枚の円板を同心的に重合させてなる複数の導流単位体とからなり、前記大径な円板はケーシングの内径に合致する直径を有し、かつ中心に流通孔を穿設し、前記大径な円板と小径な円板は互いの小室が対向する他の複数の小室に連通するように位置を違えて配列されており、これら複数の導流単位体を互いに同径の円板が隣接するように重ね合わせてケーシング内に配置すると共に、両側には導流単位体の大径な円板を位置させてその連通孔をケーシングの入口及び出口に連通させている。
【0003】
そして、混合すべき流体を、入口からケーシングの内部空間に加圧流入させると、上流側の導流単位体の流通孔からその内部に達し、小径な円板により直進進路が妨げられて方向を変え、互いに連通する小室を経て中央部から外側に向かって放射状に流動し、さらに上流側の導流単位体を通過してケーシングの内周面に到達した流体は、そのケーシングの内周面と小径な円板とによって形成された流通路から下流側の導流単位体の各小室に入り、中央部に流入し、再び流通孔から下流側の導流単位体に入り、そして、再度各小室を経ながら中央部から外側へ向かって、順次導流単位体の内部を流動し、最終的に出口より排出される。
【0004】
ところが、大径な円板の外径はケーシングの内径に密接させる様にしてシールさせているため、ケーシングの内径の加工精度や、大径な円板の外径の加工精度を精密にしなければならず、特にケーシングは導流単位体を複数個配列させる長さを必要とするため、ケーシング全長にわたって内径の加工精度を精密に加工することが困難となり、しかも、大径な円板の外径はケーシングの内径に単に密接しているに過ぎず、このため流体の供給圧力が高くなると、ケーシングが歪んで内径が拡径してしまい、この大径な円板の外径とケーシングの内径との間に部分的にでも僅かな隙間が発生すると、かかる隙間からケーシング内周面全長を伝って流体が混合作用を受けずに短絡的に出口側へと流れてしまい、本来の混合効率が低下する欠点を有していた。
【0005】
また、混合すべき流体の性状や、混合度に対応するためには、例えば小室数、大きさ等を同様に形成した導流単位体の増減による調整が必要となるも、この混合装置にあっては、一定数の導流単位体しか内装できないケーシングであるため、単体の導流単位体を追加することができないと共に、導流単位体を削減する場合には、導流単位体の代わりとなるスペーサーを必要とし、また必要な個数の導流単位体を内装するには、それに対応した長さのケーシングを個別に製造して組立して調整しなければならない等の各種の欠点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は流体の性状や、混合度への対応の簡易化を図ると共に、2種類の分散総数の選択性を具備させ、混合度の調整のための利便性を兼ね備えさせ、また加工の簡易化を図ると共に、流体の短絡的な流れによる混合効率の低下を防止し、また脈動による振動を吸収若しくは緩和し、振動に伴う各種不具合を防止する静止型流体混合装置を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来技術に基づく、混合効率の低下や、混合度への対応等の課題に鑑み、2枚の円板に形成した前方開放した小室を相互連通させた単体の混合エレメントを分割ケーシング内に配設し、連結自在と成して各種混合度に対応させることを要旨とする静止型流体混合装置を提供して上記欠点を解消せんとしたものである。
【0008】
静止型流体混合装置は2体の分割ケーシングと、混合エレメントから成り、2体の分割ケーシングは、前面に収容凹部を形成すると共に、流通口を形成し、連結することにより収容凹部によって中空収容部を画成し、この中空収容部内に混合エレメントを配設する。
【0009】
混合エレメントは、互いに対向する前面に前方開放の小室を多数配列した2枚の円板を同心的に重ね合わせ、一方の円板の小室と、他方の円板の小室とは互いの小室が対向する他の小室に連通する様に位置を違えて配列させ、両円板の外径は収容凹部より小径に形成すると共に、円板のいずれか一方の中央には流通孔を形成している。
【0010】
そして、混合エレメントの流通孔を分割ケーシングの一方の流通口に連通させ、この流通口が形成された収容凹部の底部と、流通孔が形成された円板の後面との間を液密と成すと共に、前記流通孔が形成されていない円板の後面と、他の収容凹部の平面状の底部との間に隙間を設ける様にして中空収容部内に混合エレメントを配設している。
【0011】
上記、液密と成す手段は、流通孔が形成された円板の後面と、収容凹部の底部を密着させたり、また流通孔が形成された円板の後面と、収容凹部の底部との間に、流通孔と流通口の連通を維持した状態で、弾性体からなる緩衝シール体を介装し、また混合エレメントを、前記収容凹部の底部に、ねじによる締結手段でもって締結すると共に、締結手段におけるナット若しくはボルト頭部と、流通孔が形成されていない円板の後面との間に弾性リング体を介装している。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明すると、
1は本発明に係る静止型流体混合装置であり、静止型流体混合装置1は、図1に示す様に、連結される2体の分割ケーシング2、2aによって画成される中空収容部3内に混合エレメント4を配設して構成するものにして、分割ケーシング2、2aは円盤体5の夫々対向する前面中央側に、所定深さにして底部6を平担状と成した収容凹部7を形成すると共に、底部6の中央に流通口8を形成し、流通口8と連通させる管継手部9を円盤体5の後面に設けている。
【0013】
また、円盤体5の前面外側縁から外方に一体的にフランジ10を形成すると共に、フランジ10の前端面10a を平面状に形成すると共に、前端面10a に環状凹部11を形成し、フランジ10の内厚は前端面10a に移行するに従って順次小と成る様にフランジ10の後面をテーパ面状に形成して傾斜外周面12と成している。
【0014】
また、分割ケーシング2、2aのいずれか一方(本実施の形態では分割ケーシング2a)の収容凹部7の底部6からは、ねじによる締結手段を構成するネジ棒13、13a を突設し、かかるネジ棒13、13a の突出寸法L1は分割ケーシング2、2aを連結した際に、他方の分割ケーシング2、2a(本実施の形態では分割ケーシング2)の収容凹部7の底部6に干渉しない寸法と成している。
【0015】
次に、中空収容部3内に配設する混合エレメント4は図4〜8に示す様に、互いに対向する円板本体の前面に、この前面に対して側壁14を直角と成した前方開放の平面視の形状が多角状である有底筒状の小室15、15a …を多数整列させて配列した2枚の円板16、17を一組みとし、これを同心的に重ね合わせるものである。
【0016】
また、円板16、17を同心的に重ね合わせた状態で、図8に示す様に一方の円板16の小室15、15a …と、他方の円板17の小室15、15a …とは、互いの小室15、15a …が対向する他の小室15、15a …に連通する様に位置を違えて配列させている。
【0017】
また、円板16、17の外径は収容凹部7の内径より小径と成し、収容凹部7内に収容される大きさと成すと共に、円板16、17のいずれか一方(本実施の形態では円板16)の中央には流通孔18を形成している。
【0018】
また、上記実施の形態では小室15、15a …の平面視形状を六角と成してハニカム状に多数配列したものを示したが、かかる形状に何ら限定されず、図9〜11に示す様に小室15、15a …の平面視形状を三角、四角、八角…等と成したり、又円形(図示せず)と成しても良い。
【0019】
また、円板16、17を重ね合わせて混合エレメント4と成した場合の厚みは、ネジ棒13、13a の突出寸法L1より薄くし、かつ中空収容部3内に配設した状態で流通孔18が形成されていない他方の円板17の後面と、収容凹部7の底部6との間に適宜なる隙間を設け、また流体の連通流路を塞がない様に、好ましくは混合エレメント4と成した円板16、17の小室15、15a …が形成されていない個所に、ネジ棒13、13a が挿通される挿通孔19、19a …を形成し、また図中44は係合突部44、45は係合突部44が嵌まり込む係合凹部である。
【0020】
20は緩衝シール体であり、緩衝シール体20は混合エレメント4における流通孔18が形成される円板16の後面の直径寸法に対応して形成される円板状のシート体21の中央に、流通孔18と連通する透孔22を形成すると共に、前記ネジ棒13、13a が貫通される貫通孔23、23a …を形成しており、かかる緩衝シール体20は混合エレメント4における流通孔18が形成された円板16の後面と、分割ケーシング2aの収容凹部7の底部6との間に介装し、かかる個所を液密と成し、流体の漏れをシールしている。
【0021】
24は分割ケーシング2、2aにおけるフランジ10の前端面10a 間に密着させて流体の漏れをシールするガスケットであり、ガスケット24はフランジ10の前端面10a の幅に対応して形成される環状板体25の両面に、フランジ10の前端面10a に形成された環状凹部11と嵌合する環状突部26を形成している。
【0022】
そして、ネジ棒13、13a を突設した分割ケーシング2aの収容凹部7の底部6に、緩衝シール体20を装着した後、流通孔18を流通口8と連通させる様に混合エレメント4を装着し、混合エレメント4の挿通孔19、19a …から突出されるネジ棒13、13a に、リング状の弾性リング体27を介してねじによる締結手段を構成するナット28を螺着し、ナット28によって締結して混合エレメント4を固定する。
【0023】
また、緩衝シート体20、ガスケット24、弾性リング体27の材質については、一般的なシール部材に使用される弾性体としてのニトリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、テフロンゴム等があり、混合すべき流体の種類に応じて適宜選択する。
【0024】
また、混合エレメント4を固定する締結手段の他の実施の形態としては、図12に示す様に、分割ケーシング3の収容凹部7の底部6から突出させるネジ棒13、13a に代えて、かかる位置の底部6にネジ孔29を形成すると共に、ボルト頭部30を具備するボルト31をネジ孔29に螺入する構成と成しており、かかる構成の場合には、予め弾性リング体27をボルト31に環装させている。
【0025】
32は分割ケーシング2、2aを連結するクランプであり、クランプ32は3体の円弧状の分割体33、33a …を2個所で、ピン34、34a でもってヒンジ結合すると共に、ヒンジ結合されていない分割体33、33b 両端には、スロット溝35、35a を形成する様に二叉状の突起部36、36a を外方へ突出形成し、一方の突起部36のスロット溝35には連結ネジ軸37の一端を枢着すると共に、連結ネジ軸37他端側には蝶型のナット部材38を設けている。
【0026】
また、分割体33、33a …の内周側には、フランジ10の傾斜外周面12に外側から当接する様に傾斜内周面39を形成している。
【0027】
そして、混合エレメント4が固定された分割ケーシング2aと、他方の分割ケーシング2を、夫々のフランジ10の前端面10a 間にガスケット24を介装した状態で、フランジ10の傾斜外周面12にクランプ32の傾斜内周面39を当接させる様に周着させ、連結ネジ軸37を他方の突起部36a におけるスロット溝35a 内に入れ、ナット部材38を回して突起部36、36a を挟んで分割ケーシング2、2aを締め付けて連結させている。
【0028】
また、静止型流体混合装置1の他の実施の形態としては、クランプ32によって分割ケーシング2、2aを連結させる代わりに、図13に示す様に、円盤体5にフランジ10を形成せずに分割ケーシング2、2aと成し、この分割ケーシング2、2aにおける円盤体5に形成した収容凹部7の外周側の円周方向に、適宜間隔をもって同軸上にボルト挿通孔40、40a を形成し、このボルト挿通孔40、40a に連結ボルト41、41a を挿通させ、ナット体42、42a によって締結して分割ケーシング2、2aを連結させている。
【0029】
また、混合エレメント4を固定する締結手段は、前記実施の形態と概ね同様であるため省略し、また本実施の形態における分割ケーシング2、2a間に介装するガスケット24は環状突部26を設けない環状板体25を用いている。
【0030】
また、緩衝シール体20は、上記実施の形態ではシート状に形成しているが、かかる形状に何ら限定されず、図14に示す様に、少なくとも2本の直径が相違するOリング43、43a を介装することも可能であり、また流体の圧力によっては、単に混合エレメント4の円板16の後面を、分割ケーシング2aの収容凹部7の底部6に密着させて液密と成すことも可能である。
【0031】
次に本発明に係る静止型流体混合装置の作用について説明すると、
基本的な混合作用において、かかる静止型流体混合装置1は一方の流通口8を、流体の入口若しくは出口と成すことにより、2種類の分散総数を選択することができる。
【0032】
まず、分割ケーシング2aの流通口8を入口と成した場合については、流通口8から流体を加圧流入させると、この流体の流れは、図1に示す矢印(実線)のように混合エレメント4の円板16の流通孔18からその内部に達し、円板17により直進進路が妨げられて方向を変え、互いに連通する小室15、15a …を経て中央部から外側に向かって放射状に直角衝突、分散、合流、蛇行、渦流等の状態が組み合わさって複雑に流動し、出口として選択した分割ケーシング2の流通口8から最終的に排出される。
【0033】
次に、上記とは逆に、分割ケーシング2の流通口8を入口と成した場合については、流通口8から流体を加圧流入させると、図1に示す矢印(点線)のように、混合エレメント4の外周側から多数の各小室15、15a …に入り、上述の様な直角衝突、分散、合流、蛇行、渦流等の複雑な流れで中央部に集合され、円板16の流通孔18を介して出口として選択した分割ケーシング2aの流通口8から最終的に排出される。
【0034】
この様に、流体の流れについて、中央から外方へ放射状に流れる状態と、外方から中央へ集中して流れる状態を選択できるものであり、混合度の判断基準の一種である分散総数を比較すると、ケーシング2aの流通口8を入口と成した場合の分散総数N1と、ケーシング2の流通口8を入口と成した場合の分散総数N2との関係は、分散総数N1≫>分散総数N2と成る。
【0035】
なお、上記分散総数とは、円板16と円板17において、互いに連通する小室15、15a …によって混合エレメント4を通過する間に生じるべき流体が分散される数のことであり、小室15、15a …の列数(室数)を増減することにより、適宜増減可能である。
【0036】
また、流体は上記の様に、各小室15、15a …の底面および側壁14への直角衝突、各小室15、15a …から他の複数の小室15、15a …への分散、複数の小室15、15a …から他の一つの小室15、15a …への合流、蛇行、さらに複数の小室15、15a …から各小室15、15a …への流入による渦流による流体力学的な剪断、各小室15、15a …から他の小室15、15a …への連通路であるオリフイスを通過する際の流体力学的な剪断、衝撃的破壊による粉砕、側壁14の上端面を通過する際の剪断、機械的なキャビテーション等によって流体の分散混合が行われるのである。
【0037】
次に、混合すべき流体の性状や、混合度に対応するために、所望する個数の静止型流体混合装置1を、各流通口8と連通する管継手部9相互をパイプ(図示せず)を介して接続し、必要な分散総数を得るのである。
【0038】
また、静止型流体混合装置1内における液密個所は、混合エレメント4における円板16後面と、分割ケーシング2aの収容凹部7の底部6との一箇所で、かつ平面状に密着すると共に、かかる底部6と混合エレメント4は緩衝シール体20を介して締結手段でもって締め付け固定しているため、混合エレメント4内を流動しない短絡的な流れを防止できる。
【0039】
また、円周方向に配列される小室15、15a …の直径方向における外側と内側との内容積の相違によって脈動が発生した場合については、緩衝シート体20、弾性リング体27を介して混合エレメント4が固定されていることにより、脈動によって発生する振動が緩衝シート体20、弾性リング体27によって中空収容部3、単体の混合エレメント4を内装した静止型流体混合装置1の連結数によって吸収若しくは緩和される。
【0040】
【発明の効果】
要するに本発明は、流通口8を夫々有し、連結される2体の分割ケーシング2、2aによって画成される中空収容部3内に混合エレメント4を配設するものであって、中空収容部3は分割ケーシング2、2aの前面に形成した収容凹部7によって画成され、また混合エレメント4は、互いに対向する前面に前方開放の小室15、15a …を多数配列した2枚の円板16、17を同心的に重ね合わせ、一方の円板16の小室15、15a …と、他方の円板17の小室15、15a …とは互いの小室15、15a …が対向する他の小室15、15a …に連通する様に位置を違えて配列させ、両円板16、17の外径は収容凹部7より小径に形成すると共に、円板16、17のいずれか一方の中央には流通孔18を形成し、流通孔18を分割ケーシング2、2aの一方の流通口8に連通させ、この流通口8が形成された収容凹部7の平面状の底部6と、流通孔18が形成された円板16の後面との間を液密と成すと共に、前記流通孔18が形成されていない円板17の後面と、他の収容凹部7の底部6との間に隙間を設けたので、所望する個数の静止型流体混合装置1の各流通口8相互をパイプによって接続できることにより、混合のために必要な分散総数を単体の混合エレメント4を内装した静止型流体混合装置1によって簡易に得ることができるため、流体の性状や、混合度への対応が簡易と成り、また流通口8の一方を、流体の入口若しくは出口と成すことにより、2種類の分散総数を選択することができ、これによって前記効果と相俟ってさらに混合度の調整が広範囲で可能となり、また液密個所が円板16の後面と、収容凹部7の底部6であるため、小室15、15a …の数を変えた大きさ(直径)の異なる混合エレメント4であっても中空収容部3内に配設できるため、混合度の調整のための分散総数の選択幅をさらに広げられる利便性を兼ね備えることができる。
【0041】
また、流通孔8が形成された円板16の後面と、収容凹部7の底部6を密着させるので、かかる液密個所は一箇所で、かつ平面状の密着であるため、従来の様な加工精度の精密性は要求されず、加工が簡易にできると共に、液密個所が流体の供給圧力が高くなっても従来の様な歪みが発生しやすい円筒部でなく、歪みや変形が発生しにくい収容凹部7の底部6であるため、流体の短絡的な流れによる混合効率の低下を防止できる。
【0042】
また、流通孔18が形成された円板16の後面と、収容凹部7の底部6との間に、流通孔18と流通口8の連通を維持した状態で、弾性体からなる緩衝シール体20を介装し、また混合エレメント4を、前記収容凹部7の底部6にねじによる締結手段でもって締結すると共に、締結手段におけるナット28若しくはボルト頭部30と、流通孔18が形成されていない円板17の後面との間に弾性リング体27を介装したので、上記効果である短絡的な流れが緩衝シール体20によってさらに防止できると同時に、円周方向に配列される小室15、15a …の直径方向における外側と内側との内容積の相違によって脈動が発生した場合についても、緩衝シート体20、弾性リング体27を介して混合エレメント4が固定されていることにより、脈動によって発生する振動が緩衝シート体20、弾性リング体27によって吸収若しくは緩和されるため、振動に伴う混合システム系における各種不具合を防止できる等その実用的効果甚だ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静止型流体混合装置の概略断面図である。
【図2】同上静止型流体混合装置の概略分解斜視図である。
【図3】同上静止型流体混合装置の一方の流通口からの正面図である。
【図4】同上静止型流体混合装置の混合エレメントを構成する流通孔を形成した円板の正面図である。
【図5】同上静止型流体混合装置の混合エレメントを構成する他の円板の正面図である。
【図6】同上静止型流体混合装置の混合エレメントを構成する流通孔を形成した円板の斜視図である。
【図7】同上静止型流体混合装置の混合エレメントを構成する他の円板の斜視図である。
【図8】2枚の円板を同心的に重合させた場合における各小室の連通配列状態を示す図である。
【図9】同上円板における小室の形状を三角と成した連通配列状態を示す図である。
【図10】同上円板における小室の形状を四角と成した連通配列状態を示す図である。
【図11】同上円板における小室の形状を八角と成した連通配列状態を示す図である。
【図12】静止型流体混合装置の他の実施の形態の概略断面図である。
【図13】静止型流体混合装置における緩衝シール体の他の実施の形態を示す図である。

Claims (3)

  1. 流通口を夫々有し、連結される2体の分割ケーシングによって画成される中空収容部内に混合エレメントを配設するものであって、中空収容部は分割ケーシングの前面に形成した収容凹部によって画成され、また混合エレメントは、互いに対向する前面に前方開放の小室を多数配列した2枚の円板を同心的に重ね合わせ、一方の円板の小室と、他方の円板の小室とは互いの小室が対向する他の小室に連通する様に位置を違えて配列させ、両円板の外径は収容凹部より小径に形成すると共に、円板のいずれか一方の中央には流通孔を形成し、流通孔を分割ケーシングの一方の流通口に連通させ、この流通口が形成された収容凹部の平面状の底部と、流通孔が形成された円板の後面との間を液密と成すと共に、前記流通孔が形成されていない円板の後面と、他の収容凹部の底部との間に隙間を設けたことを特徴とする静止型流体混合装置。
  2. 請求項1記載の静止型流体混合装置における液密と成す手段として、流通孔が形成された円板の後面と、収容凹部の底部を密着させることを特徴とする静止型流体混合装置。
  3. 請求項1記載の静止型流体混合装置における液密と成す手段として、流通孔が形成された円板の後面と、収容凹部の底部との間に、流通孔と流通口の連通を維持した状態で、弾性体からなる緩衝シール体を介装し、また混合エレメントを、前記収容凹部の底部に、ねじによる締結手段でもって締結すると共に、締結手段におけるナット若しくはボルト頭部と、流通孔が形成されていない円板の後面との間に弾性リング体を介装したことを特徴とする静止型流体混合装置。
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