JPH10118474A - 静止型流体混合装置 - Google Patents

静止型流体混合装置

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JPH10118474A
JPH10118474A JP29945696A JP29945696A JPH10118474A JP H10118474 A JPH10118474 A JP H10118474A JP 29945696 A JP29945696 A JP 29945696A JP 29945696 A JP29945696 A JP 29945696A JP H10118474 A JPH10118474 A JP H10118474A
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JP
Japan
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mixing
small
element body
chamber group
sealing
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JP29945696A
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English (en)
Inventor
Tomio Niimi
富男 新美
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Kankyo Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Kankyo Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体混合時のリークや、短絡的な流れによる
混合不良を確実に防止する。 【解決手段】 分割ケーシング内に混合要素体10、10a
とシール要素体11から構成する混合エレメント4を設
け、混合要素体10、10a の前面には多数の小室14、14a
…を配列した第一混合小室群15と第二混合小室群17を一
体形成し、またシール要素体11は2体の混合要素体10、
10a の間に配設され、弾性体から成るシール体21、21a
を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静止型流体混合装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の混合装置としては、特開
昭58ー133822号公報のものが知られ、かかる混
合装置は、両端に入口及び出口を備えた円筒状のケーシ
ングと、互いに対向する面に前面開放の多角形状の小室
をハニカム状に多数配列した大小2枚の円板を同心的に
重合させてなる複数の導流単位体とからなり、前記大径
な円板はケーシングの内径に合致する直径を有し、かつ
中心に流通孔を穿設し、前記大径な円板と小径な円板は
互いの小室が対向する他の小室に連通するように位置を
違えて配列されており、これら複数の導流単位体を互い
に同径の円板が隣接するように重ね合わせてケーシング
内に配置すると共に、両側には導流単位体の大径な円板
を位置させてその連通孔をケーシングの入口及び出口に
連通させている。
【0003】そして、混合すべき流体を、入口からケー
シングの内部空間に加圧流入させると、上流側の導流単
位体の流通孔からその内部に達し、小径な円板により直
進進路が妨げられて方向を変え、互いに連通する小室を
経て中央部から外側に向かって放射状に流動し、さらに
上流側の導流単位体を通過してケーシングの内周面に到
達した流体は、そのケーシングの内周面と小径な円板と
によって形成された流通路から下流側の導流単位体の各
小室に入り、中央部に流入し、再び流通孔から下流側の
導流単位体に入り、そして、再度各小室を経ながら中央
部から外側へ向かって、順次導流単位体の内部を流動
し、最終的に出口より排出される。
【0004】ところが、大径な円板の外径はケーシング
の内径に密接させる様にしてシール機能を具有させてい
るため、ケーシングの内径の加工精度や、大径な円板の
外径の加工精度を精密にしなければならず、特にケーシ
ングは導流単位体を複数個配列させる長さを必要とする
ため、ケーシング全長にわたって、その内径の加工精度
を精密に加工することが困難となる。
【0005】しかも、大径な円板の外径はケーシングの
内径に単に密接しているに過ぎず、このため流体の供給
圧力が高くなると、ケーシングが歪んで内径が拡径して
しまい、この大径な円板の外径とケーシングの内径との
間に部分的にでも僅かな隙間が発生すると、かかる隙間
からケーシング内周面全長を伝って流体が混合作用を受
けずに短絡的に出口側へ流れてしまい、本来の均一混合
の能力が低下する欠点を有している。
【0006】また、導流単位体は小室の開口側の端面を
当接させて大小2枚の円板を重合させていると共に、複
数の導流単位体を重ね合わせて配列している関係上、前
記端面同士の密接状態が良好でなく、僅かな隙間(非密
接)があると、この隙間を伝って流体が混合作用を受け
ずに短絡的に出口側へと流れてしまい、上記と同様な欠
点を有している。
【0007】また、小室の端面の加工精度(表面の凹凸
や、平面度等)や、各円板の当接する背面の加工精度
(表面の凹凸や、平面度等)を精密に加工して端面同士
の密接状態を良好と成して上記欠点を解消することも可
能であるが、加工精度を精密にするほど、コストが著し
く高騰し、しかも、加工精度の精密化にも限界があると
共に、導流単位体を複数個配列させるため、精密に加工
した際の加工公差が必然的に累積され、小室の端面の密
着箇所に僅かな隙間が発生してしまうのが現実であっ
て、上記欠点を簡易に、かつ安価に防止する手段が望ま
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、流体混合時
の短絡的な流れや、リークによる混合不良を確実に防止
して混合の均一性を高めると共に、加工や組み立てを簡
易にしてコスト低減を図る様にした静止型流体混合装置
を提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術に
基づく精密加工の困難性や、短絡的な流動や, リークに
よる混合不良等の課題に鑑み、分割ケーシング内に設け
る混合エレメントを構成する混合要素体の前面に設ける
多数の小室を配列した第一混合小室群と第二混合小室群
を一体形成して短絡的な流動を無くし、また2体の混合
要素体の間に、弾性体から成るシール体を設けると共
に、第二混合小室群の先端開口個所を覆うシール要素体
を配設し、リークを無くすようにしたことを要旨とする
静止型流体混合装置を提供して上記欠点を解消せんとし
たものである。
【0010】静止型流体混合装置としては、結合される
2体の分割ケーシングによって収容室を密閉画成し、こ
の収容室と外部を連通させる流通口を、夫々の分割ケー
シングに設け、前記収容室内に混合エレメントを設けて
構成している。
【0011】混合エレメントは、混合要素体とシール要
素体から構成し、混合要素体は、外径が収容室の内周面
と接しない基板の中央に流通孔を穿設し、この基板の前
面から前方開放の筒状の小室を多数配列させた第一混合
小室群を一体形成し、さらに第一混合小室群の先端面か
ら前記と同様な小室を多数配列させた第二混合小室群を
一体形成し、この第二混合小室群の小室と第一混合小室
群の小室とは、互いの小室が対向する他の小室に連通す
る様に位置を違えて配列させており、この混合要素体を
収容室内にて、第二混合小室群が対向すると共に、流通
孔が流通口と連通するように2体の混合要素体を配設し
ている。
【0012】シール要素体は、混合要素体の第二混合小
室群の先端面の間に配設するものにして、混合要素体の
第二混合小室群の先端面と当接する個所に弾性体から成
るシール体が設けられると共に、第二混合小室群の先端
開口個所を覆い、かつ収容室の内周面側に流通路を形成
している。
【0013】混合エレメントにおける基板の後面と分割
ケーシングとの間に、弾性体から成るシール部材を設
け、2体の分割ケーシングの結合によってシール要素体
のシール体およびシール部材を弾性変形させるようにし
ている。
【0014】また、混合要素体の第二混合小室群の先端
面と当接する個所を残存させる様に網目シート状と成し
たり、またシール要素体におけるシール体に、混合要素
体の第二混合小室群の先端面が嵌まり込む嵌合溝を形成
している。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明すると、本発明に係る静止型流体混合装置
1は、結合される2体の分割ケーシング2、2aによって
密閉画成される収容室3内に、混合エレメント4を設け
ている。
【0016】まず、第一の静止型流体混合装置1におけ
る分割ケーシング2、2aは、図1に示すように、前記収
容室3を画成するための収容凹部5を、ケーシング本体
6、6aの前面中央に形成し、この収容凹部5の底部7は
平坦状に形成され、かかる底部7の中央に、収容室3と
外部を連通させる流通口8を形成し、一方、収容凹部5
の外周側の円周方向には適宜間隔をもって結合のための
ボルト貫通孔9、9a…を形成している。
【0017】第一の静止型流体混合装置1における混合
エレメント4は、図1、2に示すように、2体の混合要
素体10、10a と、シール要素体11から構成している。
【0018】混合要素体10、10a は、図1〜3に示すよ
うに、混合エレメント4として収容室3内に設けられる
時、収容凹部5の底部7と対向して配設され、かつ外径
が収容室3の内周面3aと接しない大きさ(遊嵌状となる
程度)の基板12の中央に、流通口8と連通させる流通孔
13を穿設すると共に、基板12の前面から前方開放の平面
視形状を多角形状と成す筒状の小室14、14a …を多数配
列させた第一混合小室群15が一体形成され、さらに第一
混合小室群15を形成する側壁16の先端面から前記と同様
なる筒状の小室14、14a …を多数配列させた第二混合小
室群17が一体形成され、かつ第二混合小室群17の小室1
4、14a …と、第一混合小室群15の小室14、14a …と
は、互いの小室14、14a …が対向する他の複数の小室1
4、14a …に連通する様に位置を違えて配列させる様に
して混合室群18を設けている。
【0019】また、上記実施の形態では小室14、14a …
の平面視形状を六角と成してハニカム状に多数配列した
ものを示したが、かかる形状に何ら限定されず、図4〜
6に示す様に小室14、14a …の平面視形状を三角、四
角、八角…等と成したり、又円形(図示せず)と成して
も良い。
【0020】また、シール要素体11は、図1、2に示す
ように、混合要素体10、10a の混合室群18における第二
混合小室群17の小室14、14a …の側壁16a の先端面と当
接させ、かかる当接個所を実質的に流体密(気体、液体
である流体の流れの卦止)と成して第二混合小室群17の
小室14、14a …の開口個所を覆って閉鎖するものであっ
て、分割ケーシング2、2aにおける収容室3の内周面3a
から離間して該内周面3aとの間であるその内周面3a側に
流通路19が形成される大きさの外径を備える金属、合成
樹脂等で実質的に、その厚み方向に圧縮変形しない材質
によって板状に形成する基体20の両面に、実質的に第二
混合小室群17の小室14、14a …の先端面と当接する大き
さ(外径)のゴム状弾性体によって板状に形成されるシ
ール体21、21a を設けている。
【0021】ここで、分割ケーシング2、2a、混合要素
体10、10a 等の材質としては、混合圧力、流体の種類等
に応じて必要充分な機械的性質、化学的性質等を備える
金属、合成樹脂、セラミックス等を適宜選択すると共
に、またシール要素体11におけるシール体21、21a のゴ
ム状弾性体の材質についても、混合すべき流体の種類に
応じてニトリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ア
クリルゴム、テフロンゴム等を適宜選択する。
【0022】そして、これら2体の混合要素体10、10a
と、シール要素体11は、夫々の混合室群18における第二
混合小室群17を対向させて2体の混合要素体10、10a
を、両側に配設すると共に、この混合要素体10、10a の
第二混合小室群17の先端面の間にシール要素体11を配設
し、シール要素体11の両面(シール体21、21a )に混合
室群18における第二混合小室群17の先端面を当接させて
同心的に重ねた状態で混合エレメント4と成している。
【0023】そして、混合エレメント4を収容室3内に
設けるに際しては、混合エレメント4における混合要素
体10、10a の基板12の後面と、収容室3を画成する分割
ケーシング2、2aにおける収容凹部5の底部7との間
に、シート状(図示せず)若しくはリング状等に形成し
たゴム状弾性体から成るシール部材22、22a をシール溝
23に装着して設けると共に、流通孔13が流通口8と連通
するようにしている。
【0024】また、分割ケーシング2、2aにおける収容
凹部5の外側の端面間にゴム状弾性体から成るガスケッ
ト24を設け、ボルト貫通孔9、9a…に連結手段である連
結ボルト26、26a を挿通させ、ナット体27、27a によっ
て締結して分割ケーシング2、2aを結合させている。
【0025】この様に分割ケーシング2、2aを連結ボル
ト26、26a とナット体27、27a によって結合させること
により、シール要素体11のシール体21、21a 、シール部
材22、22a 、ガスケット24を夫々弾性変形させ、その際
の復元力によって、各混合要素体10、10a の混合室群18
における第二混合小室群17の小室14、14a …の側壁16a
の先端面側の開口個所を実質的に流体密と成して密封す
ると共に、混合要素体10、10a の基板12の背面と分割ケ
ーシング2、2aにおける収容凹部5の底部7との間も同
様に密封し、さらに分割ケーシング2、2aの間も同様に
密封するのである。
【0026】要するに2体の分割ケーシング2、2aによ
って混合エレメント4を挟持した時に、シール体21、21
a 、シール部材22、22a 、ガスケット24が弾性変形し、
弾性復元力によるシール力が生じるように夫々の材質、
硬さ、厚み等が設定されている。
【0027】なお、上記実施の形態において、混合要素
体10、10a と、シール要素体11の重ね合わせ状態が位置
ズレしない様に、ピン28と、このピン28が挿入されるピ
ン挿入孔29等からなる位置ズレ規制手段を適宜個所に設
けることも可能である。
【0028】また、図7、8に示すように、シール要素
体11の基体20の外径を収容室3の内周面に近接させた
り、接する大きさに形成した場合には、所望する流量が
得られるようにするため、基体20における小室14、14a
…を閉鎖する個所の外側位置に、適宜形状および個数の
透孔30を設け、かかる透孔30を前記実施の形態での流通
路19と成しても良い。
【0029】また、上記実施の形態のシール要素体11に
おける板状のシール体21、21a の他の実施の形態として
は、図9、10に示すように、混合要素体10、10a の混
合室群18における第二混合小室群17の小室14、14a …の
側壁16a の先端面に実質的に当接する個所を残存させる
ように網目シート状に形成してシール体21、21a と成し
てもよく、さらに、このシール体21、21a は第二混合小
室群17の小室14、14a…の側壁16a の先端面に直接的に
固着して設けることも可能である。
【0030】また、混合要素体10、10a の混合室群18に
おける第二混合小室群17の小室14、14a …の側壁16a の
幅W1と、シール要素体11における網目シート状のシー
ル体21、21a の線幅W2については、幅W1=線幅W
2、幅W1<線幅W2、幅W1>線幅W2のように適宜
設定可能であり、要するにシール体21、21a が第二混合
小室群17の先端面に当接され、シール体21、21a の各開
口部の各側面31が露出して流体と接するものであれば良
い。
【0031】また、上記実施の形態では、基体20に対し
て網目シート状のシール体21、21aを凸状と成して設け
ているも、図11に示すように、板状のシール体21、21
a の表面に第二混合小室群17の先端側が嵌まり込む網目
状の嵌合溝32を凹状に設けることも可能であり、かかる
実施の形態の場合には、シール要素体11の位置ズレは規
制される。
【0032】なお、上記複数の実施の形態におけるシー
ル要素体11の基体20の材質をシール体21、21a と同様な
るゴム状弾性体に代えることも可能である。
【0033】つぎに、他の実施の形態における第二の静
止型流体混合装置1としては、図16に示すように、一
方の分割ケーシング2にのみ収容室3を画成するための
収容凹部5を、ケーシング本体6の前面の中央に形成
し、他方の分割ケーシング2aには、前記一方の分割ケー
シング2の収容室3内に挿入される円柱突部33を、ケー
シング本体6aの前面の中央に形成して設けている。
【0034】また、混合エレメント4における他方の混
合要素体10a の基板12の後面の周縁部にシール座面34を
形成し、一方、分割ケーシング2aの円柱突部33の端部の
周縁部にシール座面34a を形成し、収容室3内に混合エ
レメント4を収容し、この混合エレメント4の混合要素
体10a の後面と円柱突部33の端面を接合させた際に、隣
接されるシール座面34、34a によってシール部材22a が
装着されるシール溝部35を形成している。
【0035】また、シール溝部35を形成するシール座面
34、34a は、半割り溝状となし、かつその一部分がテー
パー面状に形成された領域によって形成され、またテー
パー面状に形成される部位としては、シール溝部35に装
着されるシール部材22a の内周側が押圧接触される底部
となしている。
【0036】なお、シール溝部35に装着したシール部材
22a のシール部位(・印)としては、シール座面34、34
a と収容室3の内周面3aの三箇所となる。
【0037】また、分割ケーシング2aの円柱突部33の突
出高さHは、連結ボルト26、26a とナット体27、27a に
よって分割ケーシング2、2aを結合させて、第一の静止
型流体混合装置1と同様に混合エレメント4を挟持した
時に、シール体21、21a の弾性復元力が調整可能となる
ように、分割ケーシング2、2a間に所定の間隔が生じる
寸法に設定している。
【0038】なお、混合エレメント4における混合要素
体10、10a およびシール要素体11の他の形態としては、
第一の静止型流体混合装置1と同様のため省略する。
【0039】また、図17に示すように、分割ケーシン
グ2、2aを結合させた時、分割ケーシング2、2aの前面
を接合させることも可能であり、この場合には、かかる
接合面からのリークを無くすために、ガスケット溝25に
ガスケット24を装着すれば良い。
【0040】なお、シール溝部35の形態としては、Oリ
ング等に使用される一般的な断面コ字状となるように形
成しても良い。
【0041】また、図18に示すように、混合要素体1
0、10a とシール要素体11を、止めネジ36と止めナット3
7で予め連結することも可能であり、かかる実施の形態
における混合要素体10、10a としては、基板12の流通孔
13の中心に、流通孔13の内面から中心に指向するアーム
38の先端にハブ39を一体形成し、このハブ39の中心に止
めネジ36が通る軸孔40を形成すると共に、流通孔13の周
囲に所定深さで凹状に形成した座ぐり部41を形成してい
る。
【0042】また、シール要素体11は、第一の静止型流
体混合装置1におけるシール要素体11の中央に止めネジ
36が通る貫通孔42を形成している。
【0043】そして、2体の混合要素体10、10a 間にシ
ール要素体11を配設し、止めネジ36を、軸孔40、貫通孔
42に通して止めナット37で所定の締め付け力で締結し、
予めシール要素体11のシール体21、21a に弾性復元力を
付与している。
【0044】なお、混合エレメント4における混合要素
体10、10a およびシール要素体11の他の形態としては、
第一の静止型流体混合装置1と同様のため省略し、ま
た、当然ながら止めネジ36と軸孔40および貫通孔42の間
にもシール機能を具有させている。
【0045】次に、本発明に係る静止型流体混合装置の
混合作用について説明すると、基本的な混合作用として
は、流体を静止型流体混合装置1の一方の流通口8(入
口)から分割ケーシング2、2aの収容室3内に加圧流入
させると、この流体の流れは、例えば図1に示す矢印の
ように上流側の混合エレメント4における混合要素体10
の流通孔13からその内部に達し、シール要素体11により
直進進路が妨げられて方向を変え、互いに連通する小室
14、14a …を経て中央部から外側に向かって放射状に直
角衝突、分散、合流、蛇行、渦流等の状態が組み合わさ
って複雑に流動する。
【0046】この様に、上流側の混合エレメント4にお
ける混合要素体10を通過して収容室3の内周面3aに到達
した流体は、その収容室3の内周側に形成された流通路
19から下流側の混合要素体10a の各小室14、14a …に入
り、上述の様な直角衝突、分散、合流、蛇行、渦流等の
複雑な流れで中央部に集合され、他方の流通孔8(出
口)より排出される。
【0047】また、流体は上記の様に、各小室14、14a
…の底面および側壁16、16a への直角衝突、各小室14、
14a …から他の複数の小室14、14a …への分散、複数の
小室14、14a …から他の一つの小室14、14a …への合
流、蛇行、さらに複数の小室14、14a …から各小室14、
14a …への流入による渦流による流体力学的な剪断、各
小室14、14a …から他の小室14、14a …への連通路であ
るオリフイスを通過する際の流体力学的な剪断、衝撃的
破壊による粉砕、側壁16、16a の上端面を通過する際の
剪断、機械的なキャビテーション等によって流体の分散
混合が行われるのである。
【0048】また、分割ケーシング2、2aによって混合
エレメント4を挟持固定していることにより、混合要素
体10、10a における第二混合小室群17の小室14、14a …
の側壁16a の先端面と、シール要素体11は密接状態と成
り、シール要素体11のシール体21、21a を弾性変形状態
と成してシールすると共に、流体混合時においては、流
体圧がシール体21、21a にも作用し、この流体圧に応じ
た弾性復元力が付加されて第二混合小室群17の小室14、
14a …の側壁16a の先端面と、シール要素体11の密接個
所のシール力が増加する。
【0049】また、網目シート状のシール体21、21a を
用いる静止型流体混合装置1にあっては、この網目シー
ト状のシール体21、21a の各開口部の各側面31が露出し
て流体と接することによって流体混合時においては、流
体圧が前記側面31にも作用し、この流体圧に応じた弾性
復元力が付加されて第二混合小室群17の小室14、14a…
の側壁16a の先端面と、シール要素体11の密接個所のシ
ール力が増加すると共に、第二混合小室群17の小室14、
14a …へ流入する流体は、厚み方向に圧縮変形しない材
質によって形成される基体20に衝突するため、弾性体
(板状のシール体21、21a )に対する衝突時に比べ、そ
の際の衝突エネルギーの吸収量は小さいため、かかる衝
突エネルギーが混合作用に有効に作用する。
【0050】また、嵌合溝32を備えるシール体21、21a
を用いる静止型流体混合装置1にあっては、嵌合溝32に
混合要素体10、10a における第二混合小室群17の先端面
側が嵌まり込むため、シール要素体11の位置ズレが規制
されると共に、前記と同様にシール体21、21a にも流体
圧が作用し、この流体圧に応じた弾性復元力が付加され
て第二混合小室群17の小室14、14a …の側壁16a の先端
面と、嵌合溝32の底面32a の密接個所のシール力が増加
し、しかも嵌合溝32の側面32b も流体圧に応じて弾性変
形し、この側面32b が第二混合小室群17の小室14、14a
…の側壁16a に密接し、かかる密接個所にもシール機能
が付加される。
【0051】
【発明の効果】要するに本発明は、結合される2体の分
割ケーシング2、2aによって収容室3が密閉画成され、
この収容室3と外部を連通させる流通口8が、夫々の分
割ケーシング2、2aに設けられ、前記収容室3内に混合
エレメント4を設けるものであって、混合エレメント4
は混合要素体10、10a とシール要素体11から成り、混合
要素体10、10a は外径が収容室3の内周面3aと接しない
基板12の中央に流通孔13を穿設し、この基板12の前面か
ら前方開放の筒状の小室14、14a …を多数配列させた第
一混合小室群15を一体形成し、さらに第一混合小室群15
の先端面から前記と同様な小室14、14a …を多数配列さ
せた第二混合小室群17を一体形成し、これら第二混合小
室群17の小室14、14a …と第一混合小室群15の小室14、
14a …とは、互いの小室14、14a …が対向する他の小室
14、14a …に連通する様に位置を違えて配列させてお
り、前記収容室3内に、第二混合小室群17が対向すると
共に、流通孔13が流通口8と連通する様に2体の混合要
素体10、10a を配設し、この混合要素体10、10a の第二
混合小室群17の先端面の間には前記シール要素体11を設
け、このシール要素体11は第二混合小室群17の先端面と
当接する個所に弾性体から成るシール体21、21a が設け
られると共に、第二混合小室群17の先端開口個所を覆
い、かつ収容室3の内周面3a側に流通路19を形成するも
のと成し、また混合エレメント4における基板12の後面
と分割ケーシング2、2aとの間に、弾性体から成るシー
ル部材22、22a を設け、2体の分割ケーシング2、2aの
結合によってシール要素体11のシール体21、21a および
シール部材22、22a を弾性変形させる様にしたので、第
一混合小室群15と第二混合小室群17が基板12に一体形成
されているため、従来の混合装置における小室14、14a
…端面の隙間からの短絡的な流れが無くなり、しかも第
二混合小室群17の先端面はシール体21、21a に密接され
ると共に、シール体21、21a には分割ケーシング2、2a
による挟持力と流体圧の両者によって常に弾性復元力を
具有させているため、第二混合小室群17の先端開口側は
確実に流体密と成る様に閉塞され、かかる個所からのリ
ークも生じなく、よって短絡的な流れによる混合不良を
防止して均一混合を可能にする。
【0052】また、収容室3の内周面3aは混合エレメン
ト4と接触しないため、かかる内周面3aの加工精度には
従来のような精密性が要求されず、このため加工コスト
を低減できると共に、混合エレメント4も1ユニットで
あることにより、組み立ても簡易にできる。
【0053】また、シール要素体11におけるシール体2
1、21a の形状を、混合要素体10、10a の第二混合小室
群17の先端面と当接する個所を残存させる様に網目シー
ト状に形成したので、シール体21、21a に対し、分割ケ
ーシング2、2aの挟持力による弾性変形力に加え、流体
混合時においては、流体圧が網目シート状のシール体2
1、21a の各開口部の各側面31に加わることによって弾
性変形力がさらに与えられるため、弾性復元力によるシ
ール体21、21a と混合要素体10、10a の第二混合小室群
17の先端面の密接力が増加し、シール機能が向上される
ため、短絡的な流れによる混合不良を防止して均一混合
を可能にする。
【0054】また、シール要素体11、11a におけるシー
ル体21、21a に、混合要素体10、10a の第二混合小室群
17の先端側が嵌まり込む嵌合溝32を形成したので、嵌合
溝32と第二混合小室群17の先端側との嵌合作用によって
シール要素体11、11a と混合要素体10、10a …が一体化
されることにより、シール要素体11、11a の位置ズレが
規制されるため、混合要素体10、10a …の開口部の閉塞
状態が、常に流体密と成すように維持され、リークによ
る混合不良が防止でき、しかもシール体21、21a にも流
体圧が作用し、この流体圧に応じた弾性復元力が付加さ
れて第二混合小室群17の小室14、14a …の側壁16a の先
端面と、嵌合溝32の底面32a の密接個所のシール力が増
加すると共に、嵌合溝32の側面32b も流体圧に応じて弾
性変形し、この側面32b が第二混合小室群17の小室14、
14a …の側壁16a に密接し、かかる密接個所にもシール
機能が付加され、このようにシール領域が拡大されるこ
とにより、さらなるシール性の向上が期待でき、これに
よって混合の均一性を一層高めることができる等その実
用的効果甚だ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静止型流体混合装置の概略断面図
である。
【図2】同上静止型流体混合装置を構成する混合エレメ
ントの分解斜視図である。
【図3】同上混合エレメントを構成する混合要素体にお
ける第一混合小室群と第二混合小室群の各小室の連通状
態を示す正面図である。
【図4】同上混合要素体における小室の形状を三角と成
した連通配列状態を示す図である。
【図5】同上混合要素体における小室の形状を四角と成
した連通配列状態を示す図である。
【図6】同上混合要素体における小室の形状を八角と成
した連通配列状態を示す図である。
【図7】混合エレメントにおけるシール要素体の他の実
施の形態を示す概略断面図である。
【図8】同上シール要素体を示す斜視図である。
【図9】混合エレメントにおけるシール要素体の他の実
施の形態を示す概略断面図である。
【図10】同上シール要素体を示す斜視図である。
【図11】混合エレメントにおけるシール要素体の他の
実施の形態を示す概略断面図である。
【図12】混合エレメントにおけるシール要素体の他の
実施の形態を示す概略断面図である。
【図13】同上パッキン要素体における板状のシール体
と、第二混合小室群の側壁先端面との当接および圧縮変
形状態を示す部分拡大図である。
【図14】同上パッキン要素体における網目シート状の
シール体と、第二混合小室群の側壁先端面との当接およ
び圧縮変形状態を示す部分拡大図である。
【図15】同上パッキン要素体における網目状の嵌合溝
を有するシール体と、第二混合小室群の側壁先端面との
当接および圧縮変形状態を示す部分拡大図である。
【図16】本発明に係る静止型流体混合装置の他の実施
の形態の概略断面図である。
【図17】同上静止型流体混合装置の他の実施の形態の
概略断面図である。
【図18】同上静止型流体混合装置の他の実施の形態の
概略断面図である。
【図19】同上静止型流体混合装置の混合エレメントの
斜視図である。
【図20】同上混合エレメントの分解斜視図である。
【図21】同上混合エレメントを構成する混合要素体に
おける第一混合小室群と第二混合小室群の各小室の連通
状態を示す正面図である。
【図22】同上混合要素体における小室の形状を三角と
成した連通配列状態を示す図である。
【図23】同上混合要素体における小室の形状を四角と
成した連通配列状態を示す図である。
【図24】同上混合要素体における小室の形状を八角と
成した連通配列状態を示す図である。
【図25】図21のAーA断面図である。
【図26】混合エレメントにおけるシール要素体の他の
実施の形態を示す概略断面図である。
【図27】同上シール要素体の斜視図である。
【図28】混合エレメントにおけるシール要素体の他の
実施の形態を示す概略断面図である。
【図29】同上シール要素体の斜視図である。
【図30】混合エレメントにおけるシール要素体の他の
実施の形態を示す概略断面図である。
【図31】混合エレメントにおけるシール要素体の他の
実施の形態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
2、2a 分割ケーシング 3 収容室 3a 内周面 4 混合エレメント 8 流通口 10、10a 混合要素体 11 シール要素体 12 基板 13 流通孔 14、14a … 小室 15 第一混合小室群 17 第二混合小室群 19 流通路 21、21a シール体 22、22a シール部材 32 嵌合溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合される2体の分割ケーシングによっ
    て収容室が密閉画成され、この収容室と外部を連通させ
    る流通口が、夫々の分割ケーシングに設けられ、前記収
    容室内に混合エレメントを設けるものであって、混合エ
    レメントは混合要素体とシール要素体から成り、混合要
    素体は外径が収容室の内周面と接しない基板の中央に流
    通孔を穿設し、この基板の前面から前方開放の筒状の小
    室を多数配列させた第一混合小室群を一体形成し、さら
    に第一混合小室群の先端面から前記と同様な小室を多数
    配列させた第二混合小室群を一体形成し、この第二混合
    小室群の小室と第一混合小室群の小室とは、互いの小室
    が対向する他の小室に連通する様に位置を違えて配列さ
    せており、前記収容室内にて、第二混合小室群が対向す
    ると共に、流通孔が流通口と連通する様に2体の混合要
    素体を配設し、これら混合要素体の第二混合小室群の先
    端面の間には前記シール要素体を設け、このシール要素
    体は第二混合小室群の先端面と当接する個所に弾性体か
    ら成るシール体が設けられると共に、第二混合小室群の
    先端開口個所を覆い、かつ収容室の内周面側に流通路を
    形成するものと成し、また混合エレメントにおける基板
    の後面と分割ケーシングとの間に、弾性体から成るシー
    ル部材を設け、2体の分割ケーシングの結合によってシ
    ール要素体のシール体およびシール部材を弾性変形させ
    る様にしたことを特徴とする静止型流体混合装置。
  2. 【請求項2】 シール要素体におけるシール体の形状
    を、混合要素体の第二混合小室群の先端面と当接する個
    所を残存させる様に網目シート状と成したことを特徴と
    する請求項1記載の静止型流体混合装置。
  3. 【請求項3】 シール要素体におけるシール体に、混合
    要素体の第二混合小室群の先端側が嵌まり込む嵌合溝を
    形成したことを特徴とする請求項1記載の静止型流体混
    合装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014501616A (ja) * 2011-01-07 2014-01-23 マイクロフルーイディクス インターナショナル コーポレイション 滞留量が小さい混合チャンバ

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