JP3706627B1 - 一体型濾過集塵装置を備えた排ガス処理設備 - Google Patents

一体型濾過集塵装置を備えた排ガス処理設備 Download PDF

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Abstract

【課題】 排ガスに供給したアンモニアの濃度分布を均一化することができ、脱硝効率が良好で且つコンパクトであるとともに薬剤コストを低減し触媒の延命化を図った一体型集塵装置、及び該装置を備えたトータルで低コストな排ガス処理設備を提供する。
【解決手段】 装置本体内11に、複数の濾布14を配設した集塵部と、該集塵部に対してガス流下流側に設けられた触媒層15とが収容されるとともに、前記集塵部と前記触媒層15との間にアンモニア供給ノズル16が設けられ、排ガス30に含有される煤塵及び窒素酸化物を含む有害物質を同時に除去するようにした一体型濾過集塵装置10において、前記アンモニア供給ノズル16に穿設された供給孔が排ガス流の横断面に複数存在するようし、前記触媒層15よりガス流上流側に、前記供給孔から供給されたアンモニアを排ガス中に分散させる排ガス邪魔板18を一又は複数設けた構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、廃棄物焼却炉、ガス化炉、溶融炉等の燃焼装置から排出される排ガスに含有される煤塵を除去する濾過集塵装置を備えた排ガス処理設備に関し、特に、煤塵とともにSOx、HCl等の酸性ガス、NOx等の窒素酸化物、ポリハロゲン化ジベンゾジオキシン、ポリハロゲン化ジベンゾフラン、ポリハロゲン化ビフェニル等のダイオキシン類やダイオキシン類の前駆体となるハロゲン化ベンゼン、ハロゲン化フェノール、ハロゲン化トルエン等の有機ハロゲン化合物などの有害物質を同時に除去することができる一体型濾過集塵装置を備えた排ガス処理設備に関する。
都市ごみや産業廃棄物の燃焼排ガス中には、高濃度の煤塵、SO及びHCl等の酸性ガス、NO等の窒素酸化物、ダイオキシン類等の有機ハロゲン化合物などの有害物質が多く存在している。従来はこれらの有害物質を無害化・安定化するために、排ガス処理工程に夫々の有害物質に対応する処理設備を複数設けて処理していた。
一般的な排ガス処理設備では、まず燃焼装置から排出された高温の排ガスを減温塔にて所定温度まで冷却した後、消石灰等の中和剤の噴霧により排ガス中に含有される酸性ガスを除去し、除去後にバグフィルタや電気集塵機等により排ガス中の煤塵を除塵し、その後再加熱器により排ガスを昇温した後に、排ガスを触媒塔に通過させて脱硝及びダイオキシンを分解除去していた。
排ガスの脱硝方法は、集塵後に残存するSOにより触媒が被毒を受けない温度まで排ガスを再加熱した後、排ガスを触媒塔に導入して脱硝する方法が一般的である。このとき、触媒塔内若しくはその前段で排ガスにアンモニアを注入し、アンモニア共存下で排ガスを触媒に通過させることにより、排ガス中のNOを窒素と水に分解する。
このような排ガス処理方法では、再加熱器、触媒塔の設置に新たな設置スペースが必要となる上、再加熱に必要となる熱エネルギーがロスとなり多大なコストを要する。
そこで、特許文献1(特開平5−217号公報)等では集塵装置と触媒塔を一体とした装置構成が開示されている。この集塵装置では、助剤と吸収剤と還元剤とを添加した排ガスを集塵装置内に導入し、まず装置内のバグフィルタにより集塵した後、その上方に設けた脱硝触媒層により排ガスの脱硝を行なうようにしている。
しかし、バグフィルタの上流側で還元剤としてアンモニアを導入すると、バグフィルタ表面のダスト層にアンモニアが吸着してしまい、脱硝においてロスが生じる上に回収されたダストがアンモニア臭を放つという問題を有していた。
そこで、図8に示すように触媒層の直前にアンモニアを注入するようにした集塵装置(非特許文献1参照)が提案されている。同図に示すように、集塵装置50は、本体51の下部にバグフィルタ52が配設され、その上方の濾布交換スペースに脱硝触媒54が組込まれた構成となっている。また、バグフィルタ52の上方には濾布逆洗用のノズル55が設けられている。さらに、バグフィルタ直上の本体側面にアンモニア注入口53が設られており、アンモニアが注入された排ガスは直ぐに触媒層に導入されるようになっている。これにより、ダスト中に臭気成分が殆ど含有されず、煤塵、酸性ガス及び窒素酸化物やダイオキシン類を同時に除去可能で且つ小型化された装置が可能となった。
特開平5−217号公報 第8回廃棄物学会研究発表会講演論文集.1997.10;569-571
しかしながら、特許文献2に記載の集塵装置のように一体化された触媒層の直前でアンモニア水を供給しようとすると、滞留時間が短いため十分気化されず液滴のまま触媒に到達することが予想され、アンモニア濃度分布の不均一による脱硝性能の低下が問題となる。また、予めアンモニア水を気化後供給される場合でもアンモニアを装置本体の側壁面から供給しているため、アンモニア濃度に偏りが生じ、触媒層での脱硝効率の低下が問題となる。さらに、アンモニア水が液垂れした場合に下方に位置する集塵装置の腐食が起こったり、濾過面が濡れ煤塵が固化し閉塞を引き起こしたりする惧れがあった。
また特許文献1では吸収剤とは別に助剤を供給しているためランニングコストが高いといった問題や、特許文献2(非特許文献1)では単に再加熱器を省略しただけであり、集塵装置後段に残存するSOにより触媒が被毒劣化し交換や再生によるコスト増大が起こるといった問題があった。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、排ガスに供給したアンモニアの濃度分布を均一化することができ、脱硝効率が良好で且つコンパクトであるとともに薬剤コストを低減し触媒の延命化を図ったトータルで低コストな一体型集塵装置を備えた排ガス処理設備を提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、
一体型集塵装置を備えた排ガス処理設備を提供することにあり、請求項1記載の発明は、装置本体内に、複数の濾過材が配設された集塵部と、該集塵部上方のガス流下流側に設けられた触媒部とが収容されるとともに、前記集塵部と前記触媒部との間にアンモニア供給手段が設けられ、排ガスに含有される煤塵及び窒素酸化物、ダイオキシン類等の有機ハロゲン化合物を含む有害物質を同時に除去するようにした一体型濾過集塵装置を備えた排ガス処理設備において、
アンモニア供給孔をガス流の横断面方向に複数存在するように形成したノズルを含むアンモニア供給手段と、前記触媒部よりガス流上流側に、前記供給孔から供給されたアンモニアを排ガス中に分散させる排ガス分散部を設けた一体型濾過集塵装置を具え、
前記濾過集塵装置の排ガス処理工程上流側に、
ナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤を前記排ガスに導入する酸性ガス除去剤導入手段と、粉体若しくはスラリー状の消石灰を前記排ガスに導入する消石灰導入手段とを設けたことを特徴とする。
前記濾過材としては、濾過面を有するフィルタであれば何でもよく、濾布、セラミックフィルタや金属フィルタ等の濾過材を用いることができる。
また、前記排ガス分散部は、排ガス通気部を有する邪魔板で形成されることが好適である。
本発明によれば、集塵部と脱硝部を一体化した装置構成としたため、装置の小型化が図れる。また、前記アンモニア供給ノズルの供給孔が前記本体のガス流横断面に複数存在するようにし、且つ前記排ガス分散部を設けたため、排ガス中のアンモニア濃度分布の均一化が可能となり、脱硝性能の向上を達成することができるとともに、集塵装置により回収されたダストからアンモニア臭を無くすことができる。
さらに、前記一体型濾過集塵装置の排ガス分散部は、排ガス通気部を有する邪魔板が間隔を存して複数段積層された構造であり、
ガス流上流側に位置する前記邪魔板は、前記排ガスが混合されるように前記排ガス通気部が形成され、ガス流下流側に位置する前記邪魔板は、前記排ガスが整流化されるように前記排ガス通気部が形成されていることを特徴とする。
このように、異なる機能を有する複数の邪魔板を設けることにより、アンモニア濃度分布が均一化されるとともに、前記触媒層に整流化された排ガスを導入することができ、脱硝効率がより一層向上する。また、ガス流下流側に位置する排ガス邪魔板は、供給されたアンモニア水が蒸発しきらずにミストとして飛来した場合、一時的に捕捉し除々にアンモニアを気化させることで均一分散する効果も期待できる。
また、前記一体型濾過集塵装置のアンモニア供給手段は、前記ノズル下方で且つ複数の濾過材が配設された集塵部上方位置に設けられ、前記ノズルより供給されたアンモニア液の受け部を具えた構造であることが好適である。これにより、前記アンモニア供給ノズルよりアンモニア水が集塵部に滴下することを防止でき、機器の腐食や濾過部の閉塞等のトラブルを回避することができるとともに、受け部にて排ガスの顕熱にて気化することにより供給されたアンモニアを確実にガス状として脱硝性能を維持することができる。
また、本発明は、前記一体型濾過集塵装置の上流側に、潮解性を有する酸性ガス除去剤を前記排ガスに導入する酸性ガス除去剤導入手段と、消石灰を前記排ガスに導入する消石灰導入手段とを設け、前記排ガスに含有される煤塵及び窒素酸化物とともに酸性ガスを除去する。
本発明によれば、ナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤と消石灰を排ガスへ導入することにより、薬剤使用量が減少するとともに後段の集塵装置で捕集される飛灰処理量も大幅に低減でき、薬剤コスト及び灰処理コストが削減可能である。
これは、酸性ガス除去剤として酸性ガスに対し数倍量(モル比)が必要となる消石灰のみを用いた場合に対し、酸性ガスとの反応効率が高いナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤を加えることで、全体の薬剤使用量が低減する上に高い酸性ガス除去性能が得られる。
また、ナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤は、噴霧後の反応生成物や未反応物質が非常に細かい微粒子となるため、従来は濾布の目詰まりが起こり寿命が短くなったり、濾布の保護剤(珪藻土など)としての助剤を大量に噴霧しなければならなかったが、本発明では消石灰を噴霧することにより、この消石灰が酸性ガス除去性能に寄与しながら濾布保護剤としての役割を果たすため、濾布を保護するための助剤噴霧量を著しく低減できるか又は噴霧する必要がなくなるため、低コストで効率的に酸性ガスを除去できる。
潮解性を有する酸性ガス除去剤と消石灰を供給する方法としては、ナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤を供給後その後段で消石灰を供給してもよいし、消石灰を供給後ナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤を供給してもよいし、更にはこれらを同時に供給してもよい。ナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤を供給後その後段で消石灰を供給する場合、酸性ガス除去性能の高いナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤が酸性ガスを吸収する工程を設けることで効果的な酸性ガス除去が可能となる。
一方、消石灰を供給後ナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤を供給する場合、特に酸性ガス濃度が高い場合において除去性能は低いものの安価な消石灰により酸性ガスを粗取りした後、中和効率が高く除去性能に優れたナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤を少量噴霧し所定の濃度まで除去することで薬剤コストの増大を抑制し、トータルとして経済的かつ効率的に酸性ガスを除去できる。
また同時に供給する場合には前段に供給されるナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤又は消石灰が酸性ガスを吸収する工程が省け、機器配置が単純となり機器点数が減るとともにコンパクトな設備となる。
尚、何れの場合にも消石灰の供給は紛体又はスラリとして供給することができる。
このように、ナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤及び消石灰の供給により酸性ガス除去性能が向上して触媒の被毒劣化が抑制されるため、触媒層前段において排ガスの再加熱を行う必要が無い。従って、触媒層を集塵部と一体化した濾過集塵装置を好適に採用でき、イニシャルコストを削減できるとともに、再加熱エネルギーを節約できるためランニングコストも削減できる。
さらに、前記一体型濾過集塵装置の排ガス処理工程上流側に配設された減温塔に前記酸性ガス除去剤導入手段を付設し、該減温塔にて水とともに液状の酸性ガス除去剤を前記排ガスに噴霧するように構成するとともに、その排ガス処理工程下流側に粉体若しくはスラリー状の消石灰を前記排ガスに導入する消石灰導入手段とを設けたことを特徴とする。
ここで、液状の酸性ガス除去剤と減温するための水は、減温塔において別々の供給口より噴霧されてもよいし、予混合され一つの供給口より噴霧されてもよい。別々の供給口より噴霧される場合、特に酸性ガス除去剤の供給口が万一閉塞等のトラブルにより使用不能となった場合でも減温するための水のみは噴霧可能であるため、廃棄物焼却炉、ガス化炉、溶融炉等の燃焼装置を継続して稼動させることができる。また予混合され一つの供給口より噴霧される場合、設備が簡素化するとともに希釈によりアルカリに対する材料負荷が軽減されコスト低減が図れる。更に希釈により酸性ガス除去剤に対する水分の割合が増えるため、噴霧後液滴の状態が長い時間維持され酸性ガスの吸収が促進され酸性ガス除去性能が向上する。
このように、減温塔で潮解性を有する酸性ガス除去剤を噴霧することにより、新たな薬剤供給スペースや供給座を設置することなく、且つ水が介在することで酸性ガスとの中和反応速度がより促進され薬剤使用量が減少してコストが低減する。
さらにまた、前記一体型濾過集塵装置の下流側に、排ガス中のSOx濃度或いはHCl濃度の少なくとも一方を連続的に検出する検出手段を設け、該検出手段にて検出されたSOx濃度或いはHCl濃度の少なくとも一方に基づき、少なくとも前記酸性ガス除去剤若しくは前記消石灰の一方の導入量を制御することが好ましい。SO濃度としてSOの濃度を用いてもよい。
このように、SO濃度或いはHCl濃度を集塵装置の下流側にて連続モニタリングし、所定SO濃度或いはHCl濃度以下となるよう潮解性を有する酸性ガス除去剤及び/又は消石灰の噴霧量を適正化することで、無駄な薬剤供給が無くなりランニングコストを低減できる。また、酸性ガス除去後のSO濃度或いは酸性ガス除去後のSO濃度と相関があるHCl濃度をどちらか一方又は同時に直接監視することで、SOによる触媒の被毒劣化も抑制できる。
以上記載のごとく本発明によれば、排ガス中のアンモニア濃度分布を均一化することができるため、脱硝効率が良好で且つコンパクトな一体型集塵装置を提供することができる。
また、助剤の添加を不要又は著しく低減し、排ガス中の酸性ガスを中和する薬剤の導入量を減少して薬剤コストを削減するとともに、集塵装置で捕集される飛灰処理量を大幅に低減でき、灰処理コストが削減可能な排ガス処理設備を提供することができる。
さらに、触媒の延命化により交換又は再生コストが削減でき、トータルで低コストな排ガス処理システムとすることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施例1に係る一体型濾過集塵装置の概略構成図、図2は本発明の実施例2に係る一体型濾過集塵装置の斜視図、図3、4は一体型濾過集塵装置に用いられる邪魔板の一例を示す平面図である。また、図5及び図6は、これらの一体型濾過集塵装置を備えた排ガス処理装置の実施例を示す図である。
本実施例における処理対象は、廃棄物焼却炉、ガス化炉、溶融炉等の燃焼炉を備えた燃焼設備から排出される排ガスであり、煤塵、SO及びHCl等の酸性ガス、NO等の硫黄酸化物、ダイオキシン類等の有機ハロゲン化合物などの有害物質を含有する。
図1に示すように、本実施例1に係る一体型濾過集塵装置10は、上部に筒状の濾布が装着され且つ下部がホッパ状で形成される本体11と、本体下部に設けられた排ガス入口12と、本体上部に設けられた排ガス出口13と、を有し、前記排ガス入口12から前記排ガス出口13まで上方に向けて排ガス30が通過するようになっている。
前記本体11内には、複数の筒状の濾布14が配列された集塵部と、その上方で前記排ガス出口13の近傍に配置された触媒層15と、前記濾布14と前記触媒層15との間に配設されたアンモニア供給ノズル16と、該アンモニア供給ノズル16と触媒層15の間に配設された邪魔板18と、が収容されている。
前記集塵部は、本体上部に設けられた濾布固定部より複数の濾布14が懸架され、ガス流に沿って並列に配置されている。該集塵部では、排ガス30に含有される煤塵や該集塵装置10の上流側で噴霧した消石灰等の薬剤などが濾布表面に付着、堆積してダスト層を形成する。一方、排ガス中に含有される酸性ガスは、同伴される薬剤との間で中和反応を起しながら前記堆積したダスト層の表面に到達するが、ここを通過する際に残存する酸性ガスが前記ダスト層中の未反応薬剤との間でさらに中和反応を起し、酸性ガスの殆どがここで除去される。
前記濾布14は定期的に洗浄することが好ましい。洗浄は、濾布14の上方に逆洗ノズル(不図示)を配し、空気を該逆洗ノズルに送り込み、ベンチュリ効果を利用して濾布14に高圧空気を噴霧して、濾布に付着したダスト層を払い落とす。払い落とされた飛灰を含むダストは、前記本体11の下部のホッパより排出される。
前記触媒層15に用いる触媒の形状は、ペレット状、ハニカム状、繊維状、シート状等の何れを用いてもよいが、特にペレット状触媒であることが好ましい。これは、ダイオキシン類のように分子量が大きい有害物質の分解においては、触媒をペレット状、繊維状、又はシート状にすることで触媒表面近傍の境膜抵抗を下げることができ、分解性能を著しく向上させることができるが、比較的製造が容易であり安価であるものはペレット状触媒であるからである。またその形状から集塵装置10をより小型化することができ、触媒層15を通過する排ガスの撹拌効果も有するためである。また、該触媒層15としては、例えば酸化バナジウム系、酸化タングステン系、酸化モリブデン系、酸化チタン系、酸化珪素系の金属触媒を好適に用いることができる。
該触媒層15では、この上流側で注入されたアンモニアの存在下で、排ガスと触媒とが接触することにより触媒反応が起こり、排ガス中の窒素酸化物(NO)が窒素ガス(N)と水(HO)に分解・除去され、前記排ガス出口13より処理ガス31として排出される。該触媒層15は、複数積層して構成しても良い。
前記アンモニア供給ノズル16は、ノズル本体に一又は複数のアンモニア供給孔が設けられた構造を有する。該アンモニア供給ノズル16は集塵装置10に一又は複数設けられ、前記本体11のガス流横断面に複数の供給孔が存在するように配設される。このとき、前記濾布14を通過した排ガスに対して、噴霧されたアンモニア濃度分布が小さくなるように前記供給口を配置することが好ましい。前記アンモニア供給ノズル16から排ガス中に噴霧されるアンモニアは、気体であっても良いし、又は気液混相流であっても良い。該アンモニア供給ノズル16の構造としては、例えば、蒸気エジェクタを用い、作動流体として水蒸気を利用して液状のアンモニアを気化させて排ガス中に噴霧する構造等が挙げられる。このとき前記水蒸気は、燃焼設備に併設されたボイラ等にて生成されるものを利用することが好ましい。また、ヒータ等により液状アンモニアに熱を与えて気化させ、排ガス中に噴霧しても良い。
さらに、好適な構成として、前記アンモニア供給ノズル16の下方に液状化したアンモニアを受けるためのドレンパン17を配設することが好ましい。該ドレンパン17は耐腐食性材料で形成される。ドレンパン17に受けた液状アンモニアは次第に気化しガス状アンモニアとして供給され、所定量のアンモニアが触媒層に到達する。
このように、アンモニアの受け部であるドレンパン17を設けることにより、下方に配置された集塵部の機器の腐食や濾過部の閉塞等のトラブルを回避することができるとともに、受け部にて排ガスの顕熱にて気化することにより所定量のアンモニアを供給し脱硝性能を維持することができる。また蒸気エジェクターを用い水蒸気を利用して液状アンモニアを気化し供給する場合、熱量が不足しアンモニア供給ノズルにおいて必ずしも完全気化しなくても支障を来たさないため過剰の水蒸気を吹き込む必要がなくなり、投入熱量を節約した経済的な運転ができる。
前記排ガス邪魔板18は、排ガス通気部を有するように平板又は波板や湾曲した板が設置されたものであり、排ガス通過穴が穿設された構造であるか、溝状、スリット状に排ガス通気部を有するか、クロス状構造で隙間に排ガス通気部を有するなどによって構成されている。また邪魔板そのものに微細な貫通孔を有しているものでもよい。排ガス通気部の割合は、空塔断面における1〜50%とするように邪魔板を設置するのがよく、好ましくは3〜20%である。これらの邪魔板は前記アンモニア供給ノズル16より排ガス中に供給されたアンモニアが、排ガス中で均一な濃度となるように混合する役割を果たすため、空塔断面における排ガス通気部の割合を小さくするほど混合効果が高まるが圧損も上昇するため、排ガス分散部における圧損を50mmAq以下、好ましくは20mmAq以下とする必要があることから上記の範囲が決まってくる。
図3に該邪魔板18の断面図及び配置例を示す。(i)は平板、(ii)は波板、(iii)は平板が傾斜を持ったもの、(iv)は平板がハの字型のもの、(v)は平板からなる邪魔板が1段目の排ガス通気部を覆うように2段目が配置され積層したものの断面図を示す。(v)においては混合効果が高くアンモニアの均一化が促進される。また(a)は邪魔板18の両端に矩形状の排ガス通気部18aが穿設された構造である。アンモニアを含む排ガスは、前記排ガス通気部18aに一旦集中した後に分散されるため、アンモニアと排ガスとが十分に混合され、アンモニア濃度分布の均一化が図れる。同様に、(b)は邪魔板18の両端と中央部に矩形状の排ガス通気部18bが穿設された構造であり、(c)は邪魔板18に矩形状の排ガス通気部18cが複数穿設された構造であり、(d)は邪魔板18に溝状の排ガス通気部18dが複数並列に穿設されたスリット構造であり、(e)は邪魔板18にパンチング処理を施して複数の微小な排ガス通気部18eを穿設した多孔質構造であり、(f)は邪魔板18の外周に排ガス通気部18hが設けられ、該邪魔板18を邪魔板支持棒18iで支持した構造となっている。これらの構造において、前記排ガス通気部a〜eは排ガス流が低圧力損失となるように形成する。何れの構造においても、排ガス中のアンモニア濃度分布の均一化が達成でき、後段の触媒層15における脱硝効率を向上させることが可能となる。
尚、前記邪魔板18の構造は、上記した構造に限定されるものではなく、排ガス中のアンモニア濃度分布を均一化させる構造であれば何れでも良いことは勿論である。
このように、本実施例に係る集塵装置10では、集塵部と脱硝層15を一体化した装置構成としたため装置の小型化が図れ、また前記アンモニア供給ノズル18の供給孔が前記本体11のガス流横断面に複数存在するように配設し、且つ前記排ガス邪魔板18を設けたため、排ガス中のアンモニア濃度分布の均一化が可能となり、脱硝性能の向上を達成することができるとともに、集塵装置10により捕集された煤塵からアンモニア臭を無くすことができる。さらに、前記アンモニア供給ノズル18より滴下するアンモニア水を受けるドレンパン17を設置することで集塵部の腐食や濾過部の閉塞等のトラブルを回避することが可能となる。
図2に本実施例2に係る一体型集塵装置を示す。該集塵装置10’において、前記実施例1と同様の構成についてはその説明を省略する。
本実施例2に係る一体型集塵装置10’は、本体11内に、複数の濾布14が配設された集塵部と、その上方で前記排ガス出口13の近傍に配置された触媒層15と、前記濾布14と前記触媒層15との間に配設されたアンモニア供給ノズル16と、該アンモニア供給ノズル16と触媒層15の間に配設された邪魔板18A、18Bと、が収容された構成を有する。
前記邪魔板18A、18Bは、所定間隔を存して平行に離間配置される。ガス流上流側、即ち本体下方に位置する邪魔板18Aには、アンモニアを含有する排ガス流が混合されるように排ガス通気部が形成され、一方、ガス流下流側、即ち本体上方に位置する邪魔板18Bには前記排ガス流が整流化されるように排ガス通気部が形成されている。尚、ガス流下流側邪魔板は、ミストとして飛来したアンモニア液滴を一時的に補足し、気化によりガス状アンモニアとして均一に供給する機能も併せ持つ。
混合機能を有する前記邪魔板18Aの例を図3に示す。これは前記実施例1にて説明した邪魔板18と同様の構造とする。
整流化機能を有する前記邪魔板18Bの例を図4に示す。前記邪魔板としては、ワイヤーメッシュ等からなる多孔質状の微細な貫通孔を有するものでもよい。(a)は、邪魔板18Bにパンチング処理を施して複数の微小な排ガス通気部18eを穿設した多孔質構造である。(b)は、邪魔板18bに溝状の排ガス通気部18dを複数設けたスリット構造である。(c)は邪魔板18をメッシュ構造としている。
排ガス分散部にはこれらの邪魔板18A、18Bを適宜組み合わせて用いる。
本実施例における邪魔板は、図示されるように2の邪魔板を上下に配置する構造に限らず、3以上の複数の邪魔板を上下方向に離間配置し、ガス流上流側に位置する邪魔板18Aに排ガスの混合機能を持たせ、ガス流下流側に位置する邪魔板18Bに排ガスの整流化機能を持たせるようにしても良い。
このように、異なる機能を有する複数の邪魔板18A、18B等を設けることにより、アンモニアの濃度分布が均一化されるとともに、前記触媒層15に整流化された排ガスを導入することができ、脱硝効率がより一層向上する。
次に、図5及び図6を参照して、前記実施例1及び実施例2に示した一体型濾過集塵装置を備えた排ガス処理設備につき説明する。
図5に示されるように、この排ガス処理設備は、燃焼設備20から排出された排ガス30に潮解性を有する酸性ガス除去剤21を導入する酸性ガス除去剤導入手段と、該酸性ガス除去剤導入手段の後段若しくは同時に、消石灰22を導入する消石灰導入手段と、前記一体型濾過集塵装置10と、該集塵装置10からの処理ガス31を大気放出する煙突23と、を備えている。
前記潮解性を有する酸性ガス除去剤21は、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)、重曹(NaHCO)、炭酸ナトリウム、(NaCO)等のナトリウム系薬剤、或いは水酸化カリウム(KOH)、炭酸水素カリウム(KHCO)、炭酸カリウム(KCO)等のカリウム系薬剤を用いることができる。好適にはこれらの薬剤を液状若しくはスラリー状で用いると良く、噴霧にはディスク状のロータリーアトマイザー等を用いることができる。また、前記液状薬剤の噴霧の際に既存の減温塔に導入して噴霧しても良く、これにより排ガスの減温効果も同時に得られる。
一方、前記消石灰22は粉末状であることが好ましいが、スラリー状であっても良い。
尚、これらの薬剤の導入量は、前記酸性ガス除去剤21の当量比が1.5以下で、且つ前記消石灰22の当量比が1.0以下であることがよい。好ましくは、前記酸性ガス除去剤の当量比が0.9以下で、且つ前記消石灰22の当量比が0.5以下であることがよい。
前記排ガス処理装置では、まず燃焼設備20からの排ガス30をボイラー及び減温塔(不図示)で200℃程度まで減温した後、該排ガスに酸性ガス除去剤21を噴霧し、HCl、SO等の酸性ガスを中和除去した後、後段若しくは同時に消石灰22を噴霧して、排ガスダクト内及び前記集塵装置10の集塵部表面のダスト層において、前記酸性ガス除去剤21で除去しきれず残留する酸性ガスを中和除去する。そして、集塵装置10で除塵及びダイオキシン類等の有機ハロゲン化合物の除去を行なうとともに、前記アンモニア供給ノズル16により注入したアンモニアの存在下で前記触媒層15にて脱硝及びガス状ダイオキシン等の有機ハロゲン化合物の分解が行なわれ、これらの有害物質が除去された処理ガス31は煙突23より大気放出される。
本実施例によれば、消石灰22に加えて、酸性ガスの中和効率が高く除去性能に優れたナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤21を組合わせることで、薬剤使用量が減少するとともに濾過集塵装置10で捕集される飛灰処理量も減少するため、薬剤コスト及び灰処理コストが低減する。
また、酸性ガス除去剤21として潮解性の高い薬剤を用いることにより、消石灰粒子近傍に水が介在して消石灰と酸性ガスとの中和反応が促進され、消石灰22の反応効率が高まり、一段と除去効率が高くなる。
また、酸性ガス除去剤21では、噴霧後の反応性生物や未反応物質が非常に細かい微粒子となる上に潮解性を有するため、従来は濾布14の目詰まりが起こり寿命が短くなったり、濾布14の保護するための助剤(珪藻土など)を大量に噴霧しなければならなかったが、本実施例では消石灰22を後段で噴霧することにより、この消石灰22が酸性ガス除去性能に寄与しながら濾布保護剤としての役割を果たすため、濾布を保護するための助剤噴霧量を著しく低減するか又は噴霧する必要がなくなるため、低コストで効率的に酸性ガスを除去できる。
さらに、減温塔で酸性ガス除去剤21を噴霧することにより、新たな薬剤供給スペースや供給座を設置することなく、且つ水が介在することで酸性ガスとの中和反応速度がより促進され薬剤使用量が減少することでコストが低減する。
このように、酸性ガス除去剤21及び消石灰22の供給により酸性ガス除去性能が向上して触媒の被毒劣化が抑制されるため、触媒層前段において排ガスの再加熱を行う必要が無い。従って、触媒層15を集塵部と一体化した本実施例1及び2に示した一体型濾過集塵装置10、10’を好適に採用できイニシャルコスト低減に繋がる上に、再加熱エネルギーを節約できランニングコストも低減することができる。
図6に、図5に示した排ガス処理装置の他の一例で、薬剤導入量制御装置を具備した排ガス処理設備を示す。該排ガス処理設備では、燃焼設備20から排出された排ガス30に水25を噴霧して冷却する減温塔24と、該減温塔24内に液状の酸性ガス除去剤21を噴霧する酸性ガス除去剤導入手段と、該酸性ガス除去剤導入手段の後段にて排ガスに消石灰22を導入する消石灰導入手段と、前記一体型濾過集塵装置10と、該集塵装置10からの処理ガス31を大気放出する煙突23と、を備えている。
また、前記集塵装置10の下流側にて前記処理ガス31に含有されるSO濃度を連続的に検出し、該検出されたSO濃度が所定のSO濃度以下となるように、酸性ガス除去剤導入量及び消石灰導入量の少なくとも何れか一方を制御する制御装置26を備えている。該制御装置26では、例えば検出SO濃度が所定基準値以上であった場合に、酸性ガス除去剤21を増量するように制御するか、或いは消石灰22を増量するように制御しても良いし、また、酸性ガス除去剤21と消石灰22の導入量を比率制御するようにしても良い。
また、前記集塵装置10の下流側にて前記処理ガス31に含有されるHCl濃度あるいはSO濃度とHCl濃度を同時に連続的に検出し、該検出されたHCl濃度あるいはSOx濃度がそれぞれ所定のHCl濃度あるいはSO濃度以下となるように制御してもよい。
このように、SO濃度を集塵装置10の下流側にて連続モニタリングし、所定SO濃度濃度以下となるよう薬剤ガス除去剤及び消石灰の噴霧量を適正化することで、無駄な薬剤供給が無くなりランニングコストが低減するとともにSOによる触媒の被毒劣化を抑制できる。
図7に本実施例4に係る排ガス処理設備につき説明する。実施例3と同様な詳細については省略する。
図7に示されるように、この排ガス処理設備は、燃焼設備20から排出された排ガス30に消石灰22を導入する消石灰導入手段と、該消石灰導入手段の後段に、潮解性を有する酸性ガス除去剤21を導入する酸性ガス除去剤導入手段と、前記一体型濾過集塵装置10と、該集塵装置10からの処理ガスを大気放出する煙突23と、を備えている。
前記排ガス処理装置では、まず燃焼設備20からの排ガス30をボイラー及び減温塔(不図示)で減温した後、該排ガスに消石灰22を噴霧し、HCl、SO等の酸性ガスを粗取りした後、後段に潮解性を有する酸性ガス除去剤21を噴霧して、排ガスダクト内及び前記集塵装置10の集塵部表面のダスト層において、前記酸性ガス除去剤21で除去しきれず残留する酸性ガスを中和除去する。なお、消石灰は減温塔にて粉体又はスラリとして噴霧されてもよいし、消石灰噴霧後に減温塔にて液状の潮解性を有する酸性ガス除去剤が噴霧されてもよい。
このように特に酸性ガス濃度が高い場合の処理において、除去性能は低いものの安価な消石灰により酸性ガスを粗取りした後、中和効率が高く除去性能に優れた潮解性を有する酸性ガス除去剤を少量噴霧し所定の濃度まで除去することで薬剤コストの増大を抑制し、トータルとして経済的かつ効率的に酸性ガスを除去できる。なおこの場合も、未反応の消石灰が存在するため濾布保護剤としての役割を果たす。
本発明の実施例1に係る一体型濾過集塵装置の概略側面図である。 本発明の実施例2に係る一体型濾過集塵装置の斜視図である 一体型濾過集塵装置に用いられる混合機能を持つ邪魔板の平面図である。 一体型濾過集塵装置に用いられる整流化機能を持つ邪魔板の平面図である。 本発明の実施例3に係る一体型濾過集塵装置を備えた排ガス処理設備の一例を示す図である。 図5に示した排ガス処理装置の他の一例を示し、薬剤導入量制御装置を具備した排ガス処理設備を示す図である。 本発明の実施例4に係る一体型濾過集塵装置を備えた排ガス処理設備の一例を示す図である。 従来の一体型濾過集塵装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
10、10’ 一体型濾過集塵装置
11 本体
14 濾布
15 触媒層
16 アンモニア供給ノズル
17 ドレンパン
18、18A、18B 邪魔板
18a〜18g 排ガス通気部
21 酸性ガス除去剤
22 消石灰
23 触媒塔
24 減温塔
26 制御装置

Claims (8)

  1. 装置本体内に、複数の濾過材が配設された集塵部と、該集塵部上方のガス流下流側に設けられた触媒部とが収容されるとともに、前記集塵部と前記触媒部との間にアンモニア供給手段が設けられ、排ガスに含有される煤塵及び窒素酸化物、ダイオキシン類等の有機ハロゲン化合物を含む有害物質を同時に除去するようにした一体型濾過集塵装置を備えた排ガス処理設備において、
    アンモニア供給孔をガス流の横断面方向に複数存在するように形成したノズルを含むアンモニア供給手段と、前記触媒部よりガス流上流側に、前記供給孔から供給されたアンモニアを排ガス中に分散させる排ガス分散部を設けた一体型濾過集塵装置を具え、
    前記濾過集塵装置の排ガス処理工程上流側に、
    ナトリウム系薬剤或いはカリウム系薬剤からなる酸性ガス除去剤を前記排ガスに導入する酸性ガス除去剤導入手段と、粉体若しくはスラリー状の消石灰を前記排ガスに導入する消石灰導入手段とを設けたことを特徴とする排ガス処理設備
  2. 前記消石灰導入手段を排ガス流れ方向前段側に且つ前記酸性ガス除去剤導入手段をその後段側に設けたことを特徴とする請求項1記載の排ガス処理設備
  3. 前記一体型濾過集塵装置の排ガス分散部は、排ガス通気部を有する邪魔板が間隔を存して複数段積層された構造であり、
    ガス流上流側に位置する前記邪魔板は、前記排ガスが混合されるように前記排ガス通気部が形成され、ガス流下流側に位置する前記邪魔板は、前記排ガスが整流化されるように前記排ガス通気部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理設備
  4. 前記一体型濾過集塵装置のアンモニア供給手段は、前記ノズル下方で且つ複数の濾過材が配設された集塵部上方位置に設けられ、前記ノズルより供給されたアンモニア液の受け部を具えた構造であることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理設備
  5. 前記ナトリウム系薬剤は、水酸化ナトリウム(NaOH)、重曹(NaHCO )、炭酸ナトリウム(Na CO )であり、又カリウム系薬剤は水酸化カリウム(KOH)、炭酸水素カリウム(KHCO )、炭酸カリウム(K CO )であることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理設備。
  6. 前記一体型濾過集塵装置の排ガス処理工程上流側に配設された減温塔に前記酸性ガス除去剤導入手段を付設し、該減温塔にて水とともに液状の酸性ガス除去剤を前記排ガスに噴霧するように構成するとともに、その排ガス処理工程下流側に粉体若しくはスラリー状の消石灰を前記排ガスに導入する消石灰導入手段とを設けたことを特徴とする請求項記載の排ガス処理設備。
  7. 前記一体型濾過集塵装置の下流側に、排ガス中のSOx濃度或いはHCl濃度の少なくとも一方を連続的に検出する検出手段を設け、該検出手段にて検出されたSOx濃度或いはHCl濃度の少なくとも一方に基づき、少なくとも前記酸性ガス除去剤若しくは前記消石灰の一方の導入量を制御するようにしたことを特徴とする請求項記載の排ガス処理設備。
  8. 廃棄物焼却炉、ガス化炉若しくは溶融炉から排出される排ガスに含有される窒素化合物をダイオキシンとともに除去する請求項1乃至7いずれか1記載の排ガス処理設備において、
    前記一体型濾過集塵装置の触媒部に用いる触媒の形状がペレット状であることを特徴とする排ガス処理設備。
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